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( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω )
1
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 14:18:50 ID:HrtL28j.0
('A`) 何もない会場
いるのはオレ一人……。
('A`) 百物語が中々の盛り上がりを見せたのはいいが、
会場が埋まってしまいそうになったからな。
('A`)+ 夜しか登場できない幽霊ブーンに代わって、
このスーパーイケメンドクオが新しい場を開くしかないな!
('A`) と、新しい会場を借りてきたぞ。
幽霊ブーンには……まあ、向こうの会場に案内でも貼っておけばいいだろう
('A`) おっと。こっちにもちゃんと貼らないとな
http://nullpo.vip2ch.com/ga0912.png
('A`) うん。オレの貼り付けテクも中々だ
233
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:14:14 ID:SodIsl22O
乙
ドクオェ……
あぁゾクゾクしてきた
次で最後か
234
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:17:42 ID:iRUeS2nI0
お前らのせいでトイレ行くの断念したじゃねーか
部屋から出られねぇwwwww
あ、俺が投下したの部屋にいたままでもアウトな奴だtt
235
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:21:17 ID:qLLQhYOA0
>>234
クソワロタwwwwww
トイレいってこいwww
236
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:24:15 ID:.vz/DdAUO
丑三つ時だぜ…
237
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:26:28 ID:Q7ucvMh6O
…できたんですがこんなのが百本目でいいんだろうか
238
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:27:08 ID:VUmcF81s0
洗練された創作よりもふわっとした実話の方が怖かったりするんだぜ?
239
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:27:23 ID:qLLQhYOA0
>>237
よしきた支援
240
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:29:28 ID:iQxuuTyc0
しえん
241
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:29:46 ID:HGntewWI0
全力で支援するぜ
242
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:30:10 ID:Q7ucvMh6O
優しいお言葉をもらえたので投下します
.,、
(i,)
|_|
とうとう百本目
なにが起きても不思議じゃない…
短いですが、お付き合い願います
从 ゚∀从はトイレにびびるようです
243
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:33:16 ID:Q7ucvMh6O
No.1
病院のトイレにて
从 ゚∀从「やっぱ夜のトイレはこえぇな…」
从 ゚∀从「さっさと用足して部屋に戻ろ」
从 ゚∀从「ん、髪に何かついて…」
川∀川从 ゚∀从 |鏡
川∀川从;゚∀从 |鏡
从;゚∀从(…見なかったことにしよう)
244
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:36:03 ID:Q7ucvMh6O
No.2
大学のトイレにて
从 ゚∀从「ちょっとトイレ行くわ」
ξ゚⊿゚)ξ「ここのトイレ、でるらしいよ」
从 ゚∀从「いやいやそんなまさか」
从 ゚∀从「というわけで待っててねー」
从 -∀从「はーやっぱ洋式の個室は落ち着くねぇ」
コツ、コツ…
从 ゚∀从(ん、ツンか…?)
パタン、カチャッ
从 ゚∀从(隣に入ったのか)
从*゚∀从(ついでだから脅かしてやろう)
ジャー
ガチャ、キィ
从 ゚∀从「…あれ、隣開いてる…?」
バァン!!!!
从; ‐从「ひっ!?」
从; ‐从 (なんで?なんで自分の入ってた所から音がしたの!?)
从;゚∀从「で、でた…」
ξ゚⊿゚)ξ「えっ」
从;゚∀从「扉バァン!ってされた」
ξ゚‐゚)ξ「…………」
ξ゚⊿゚)ξ「…音、聞こえなかったよ」
245
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:38:31 ID:SodIsl22O
トイレネタやめろおおぉぉぉぉ!!
246
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:39:29 ID:qLLQhYOA0
また一人トイレに行けないやつが…
流石百話目だな…www
247
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:39:45 ID:Q7ucvMh6O
No.3
家のトイレ
从 ゚∀从「うートイレトイレ」
ジャー
从 ゚‐从(…家の洗面台、苦手なんだよね)
从 ゚‐从(浴室と向かい合わせで合わせ鏡になるから…)
チラッ
川川川从 ゚∀从 |鏡
川川川从;゚∀从 |鏡
从;゚∀从(……見なかった、何も見なかった)
从;゚∀从(と、とりあえず部屋に)
くいっ
川川川っ从;゚∀从そ
从; ‐从(ね、寝間着つか、つかまれ……!!)
結局、そのまま離してくれるまで洗面台の前で棒立ちでしたとさ
248
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:41:08 ID:Q7ucvMh6O
(
)
i フッ
|_|
百本目、失礼しました
先程の体験談だけではあんまりにも短すぎるので三つにしました
支援ありがとうございました
249
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:42:05 ID:qLLQhYOA0
最後のが可愛かったw 乙でしたー!
250
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:43:06 ID:VUmcF81s0
乙乙
百本行ってしまったな……
251
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:44:41 ID:iRUeS2nI0
乙!
霊感ある人は大変だなww
この場で言うのもアレだが霊感ゼロのオカルト否定派人間だからそういう経験が皆無なんだよなぁ
さて、とうとうこれで百本だな……
252
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:44:44 ID:SodIsl22O
乙
先程の体験って……
おい おい
253
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:44:56 ID:HGntewWI0
乙ですた!ついに百いったな!
254
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:45:43 ID:Q7ucvMh6O
百本目行ってしまいましたよ…
というか窓がパシパシ鳴って?るのは気のせいさきっと…!
255
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:45:52 ID:FbC6w4w60
乙!
百物語完走!
おめでとう!
256
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:46:30 ID:qLLQhYOA0
>>254
大丈夫それきっと虫
257
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:46:45 ID:er2zsIckO
乙!
258
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:47:49 ID:Q7ucvMh6O
皆さんおつかれさまでした!
怖い話がこんなに集まるなんて思いもしなかった
259
:
青行燈
:2012/08/20(月) 02:49:15 ID:HGntewWI0
▲
(::::::::ω:::::) クッ クッ クッ ……
祭事と銘打って、古より伝えられた呼び出しの儀をこの地で催したのは正解だったようだ……
祭という名目に浮かれ、こちらの思惑通りまんまと百の怪を集めるとは実に愚かな奴らよ
▲
(:::::゚ω゚) そう、我が名は百物語に潜む妖怪『青行燈』
百の灯火が拭き消え、魑魅魍魎が跳梁跋扈するこの夜を、奈落の底から心待ちにしていたぞ!
▲
(:::::゚ω゚) これだけの負の力が集まった今ならば、この板にさぞや巨大な鬼門を開く事が出来よう
さぁ、今すぐ貴様らを地獄へと連れ去ってくれる!
▲
(:::::゚ω゚) ……何?まだまだ語り足り無い??
▲
(:::::゚ω゚) クックック、命知らず共め……いいだろう!
地獄への手土産が増えるのは好都合だ。ここから先起こる恐怖は己が身を持って知るが良い!
▲
(:::::゚ω゚) 予備の蝋燭ならまだここにある。
貴様らの胸の内に眠る恐怖の形を、力を。物語という名代の姿を借り存分解き放つのだ
▲
(:::::゚ω゚) 地獄送りは夜明けまで勘弁しておいてやる……
▲ ▲ ▲
(:::::´,_ゝ`)クックック・・・(:::::´∀`)フハハハハ・・・(:::::゚∀゚)ハァーハッハッハッハ!!
260
:
語り部
:2012/08/20(月) 02:50:32 ID:HGntewWI0
夜中に五月蝿いお
△ ▲
( ^ω^)=○)ω゚)∵ブフォ!!
△
( ^ω^)ゞ というわけで、どうも皆様二度目の御今晩は、幽霊ブーンですお
△
( ^ω^) なんとなんと!ついに百話達成致しましたおね!
ここまで来れたのも皆々様のおかげですお
△
( ^ω^) 閉会の挨拶は予定通り朝7時に行いますお
それまで投下しきれなかった作品等、なんなら即興でも良いのよ
引き続きこの百物語スレを活用して頂ければ幸いですお!
蝋燭はまだ用意してありますのでお好きなだけ使って頂いて結構ですお
△
(;^ω^) ……あ、あと、蝋燭の数え間違いがあったようで、混乱を招いてしまい申し訳ありませんでしたお
最後の最後までgdな司会で本当に面目無いですお……
△
( ^ω^) それでは又、夜明けの頃に会いましょう
ついでにこいつは冥府へ連れてくお
△
(^ω^ )⊃(#)m。))) ズルズル
▼
261
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:53:14 ID:VUmcF81s0
幽霊ブーン乙!
これで心置きなく蝋燭を増やせるな!
262
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:57:10 ID:iRUeS2nI0
語り部乙
予備の蝋燭も補充されたし祭はまだまだこれからだな!
……だが、俺は今アイツに狙われてる
隙あらば俺の意識を刈り取ろうと虎視眈々と狙ってきてる
そう、奴の名は――睡魔
263
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:57:43 ID:eHJqE5kA0
乙です!
明け六つまでに間に合えば投下したい
264
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 02:58:06 ID:Q7ucvMh6O
幽霊ブーンさん乙です!
もう眠れる気がしないのであとで蝋燭追加いたします
265
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:01:55 ID:qLLQhYOA0
丑三つ時も過ぎてくると流石に眠いなーw
けど次あるなら支援しますよー!
266
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:05:53 ID:Q7ucvMh6O
書き溜め中なのでしばしお待ちを…
267
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:08:37 ID:RwkX19gY0
じゃあ、百一本目もらいますー
268
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:09:30 ID:RwkX19gY0
.,、
(i,)
|_|
百一本目、lw´‐ _‐ノv灼熱チョコレート地獄のようです
269
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:09:34 ID:qLLQhYOA0
支援
270
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:10:20 ID:RwkX19gY0
太陽が私のうなじをこんがりと焼いている。
両腕に抱いた脚のすぐそばまで、静かな波が砂の上を転がっている。
夏休みですることもなく、予定も決めずに友人のキューと待ち合わせをした。
日陰が一切見当たらない夏の砂浜は、落ち合う場所としてはかなり不適切だったようだ。
lw´‐ _‐ノv「被った猫をー、暑さーでー、脱いでー」
lw´‐ _‐ノv「砂浜に埋ーめーたー、夏ー」
作詞作曲私の即興の歌を口ずさんでも、そばに誰もいないので何も恥ずかしくない。
この荒巻海岸は、私たちのような田舎者しか訪れない、ド田舎の片隅の海岸だ。
太陽が生き生きとするこの時間に人影はなく、キューが来ればすぐに分かるだろう。
壊れたドライヤーのような熱風が肌を撫で、その肌を太陽が焼く。
ただ目の前の透明な海だけが、少しだけ気持ちを涼しくさせる。
キューがあと三十分遅れれば、私は炭火焼の木炭になっているという確信があった。
271
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:11:07 ID:RwkX19gY0
lw´‐ _‐ノv「……」
lw;´‐ _‐ノv「洒落にならない暑さだ……」
そろそろかなと振り返ると、夏の陽炎の向こうにキューの姿が見えた。
黒い日傘を持った彼女は、幸いにもあまり遅れることなく来てくれたようだ。
o川*゚ー゚)o「やっほー、シューちゃん」
lw´‐ _‐ノv「よっ、キュー」
o川*゚ー゚)o「いやー、今日も変わらず暑いねー」
lw´‐ _‐ノv「もう少しでバーベキューになるところだった」
o川*゚ー゚)o「えっ、何が? 今日の晩ご飯?」
lw´‐ _‐ノv「ううん、私が」
o川;゚ー゚)o「誰がシューちゃんを食べるの!? そうなったら私が全力で止めるよ!」
272
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:11:12 ID:VDIDrbFQO
百本突破おめ
夜明けまではまだ時間があるしまだまだこっからだな
273
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:11:34 ID:y.DgfPpg0
百話目読み終わった瞬間家の廊下からミシミシィ…って音がしてびびったじゃねーか
起きてトイレ行った母さんだと思うけど
274
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:12:14 ID:RwkX19gY0
lw´‐ _‐ノv「え、う、うん。ありがと」
キューは何か勘違いをしているらしい。
けれどもこの暑さでは、きっと勘違いも多発するに違いない。特に訂正はしない。
o川*゚ー゚)o「ところで、このあとどうするー?」
lw´‐ _‐ノv「まず伊藤さんとこに行こう、喉がカラカラ」
砂浜を抜けた道路のすぐ先で、伊藤茶店はポツンと営業している。
娯楽の少ない地域だけあって、この辺の高校生なら誰もが一度は訪れる。
o川*゚ー゚)o「そうしよっか!」
立ち上がると、なるべく砂がサンダルに入らないように、一歩一歩ゆっくり歩く。
キューも私に合わせて砂の粒と格闘しながら、ぎこちない歩き方をしていた。
o川*゚ー゚)o「というかさ! この熱い中に、なんで砂浜で待ち合わせなの!?」
lw´‐ _‐ノv「ごめん、気の迷い……」
275
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:12:25 ID:.DrTdfVQ0
なんか一個アルコールランプあったから実質これが100本目…?
276
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:13:13 ID:RwkX19gY0
o川*゚ー゚)o「はい。シューちゃんの分も持ってきたから使いなよー」
そう言ってキューがトートバックから取り出したのは、折りたたみの日傘だった。
キューの気遣いは嬉しいのだけれど、何故私がピンクで、キューは黒の傘なのだろうか。
lw´‐ _‐ノv「ありがとう。だけど、私にピンクは似合わないよ」
o川*゚ー゚)o「えー、似合うかも知れないし、とりあえず、はい!」
手渡された日傘を開くと、いくらか暑さは遠退いた。
けれど、太陽にピンクの傘を見られていると思うと、やっぱり恥ずかしい。
キューには大人びた黒より、こっちの方が似合うと思う。
lw´‐ _‐ノv「そっちの傘重そうだし、交換してもいいよ」
o川*゚ー゚)o「ふふっ、その手にはのらないよー」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「こっち見るなよ、太陽……」
277
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:14:36 ID:RwkX19gY0
そうこうしているうちに、ちょっと古臭い外観の伊藤さんのお店に着いた。
ミントアイスの載ったコーヒーフロートは、すごく美味しい。
ドアを開けると、チャイムの音とともに冷え冷えの空気が外に流れる。
('、`*川「いらっしゃい。あら、暇ねえ……」
lw´‐ _‐ノv「こんにちは」
家から近いこともあって、週に二日は伊藤茶店に顔を出している。
すっかり顔も名前も覚えられ、食い逃げなどしようものなら、ポストにすぐに請求書が届くだろう。
o川*゚ー゚)o「暇じゃないですよー! 毎日ひまわりに水あげてます!」
('、`;川「けっこう暇じゃない……」
lw´‐ _‐ノv「オレンジジュースください」
o川*゚ー゚)o「えーと私は、かき氷のブルーハワイで!」
('、`*川「はい、ちょっと待っててね」
278
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:14:37 ID:Q7ucvMh6O
支援支援
279
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:15:17 ID:RwkX19gY0
店内には他に人はおらず、私たちは奥のテーブル席に着く。
革張りのソファもやはり古めかしいものだが、座り心地はいい。
しばらくして、伊藤さんが注文の品を持ってきた。
('、`*川「お待たせ」
o川*゚ー゚)o「わー、ありがとうございます!」
lw*´‐ _‐ノv「砂漠のオアシスだ……」
('、`*川「それじゃあ、どうぞ、ごゆっくり」
冷たいオレンジジュースが、一気に胃に落ちてゆく。
一息つくと、私とキューは雑談に花を咲かせた。
o川*゚ー゚)o「それでね、アイスの中にゴーヤが入っててね」
o川*゚ー゚)o「ほんとにびっくりしちゃって!」
lw´‐ _‐ノv「うんうん」
280
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:16:08 ID:RwkX19gY0
キューは遠い目をしながら、青いかき氷をスプーンですくう。
o川*゚ー゚)o「あれはちょっと苦手だったなあ……」
o川*゚ー゚)o「シューちゃんはそういうの何かある?」
チラリと見ると、伊藤さんはカウンターの向こうで、頬杖をついて暇そうにしている。
苦手な食べ物は数あれど、スイーツの類では何かあっただろうか。
キューに一口もらったかき氷に導かれ、意外とすんなり思いついた。
lw´‐ _‐ノv「ブラックチョコレートは苦手」
lw´‐ _‐ノv「甘いものが食べたいからチョコ食べるのに」
lw´‐ _‐ノv「苦いと損した気分にならない?」
o川* ー )o「……」
( 、 *川「……」
lw;´‐ _‐ノv「えっ?」
キューも伊藤さんも何も言わない。
私は何か余計なことを言ってしまったのだろうか。
281
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:16:58 ID:RwkX19gY0
o川* ー )o「……ブラックチョコレート美味しいよね?」
( 、 *川「……ええ、美味しいわ」
二人の様子が明らかにおかしい。
虚ろな目をしながら口元に笑みを浮かべ、それでいて無表情だった。
( 、 *川「そういえば、チョコレートがあるんだわ」
o川* ー )o「チョコレートがあるんだ」
lw;´‐ _‐ノv「ね、ねえ、どうしたの?」
重い、嫌な雰囲気に緊張して、心臓の鼓動が早くなる。
キューも伊藤さんも、こんな顔をしているのを私は見たことがない。
o川* ー )o「……」
( 、 *川「……」
282
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:17:58 ID:RwkX19gY0
lw;´‐ _‐ノv「……」
私はどうしたらいいのか分からず、黙ってジッとする。
丁度良かった店内の冷えた空気が、今は寒い。
o川* ー )o「……ねえ、ブラックチョコレート美味しいよね?」
キューがそう言っても、伊藤さんは無言のままだった。
私に聞いたのだろうか。恐る恐る答える。
lw´‐ _‐ノv「……そう、かな」
すると不意にキューに頭を掴まれ、無理やり口を開けさせられた。
異常なほどの腕力で押さえられ、逃れられない。
見ると鍋を持った伊藤さんが、カウンターを越えて近づいてくる。
283
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:19:18 ID:RwkX19gY0
lw;´‐ _‐ノv「それどうするの?」
( 、 *川「……」
o川* ー )o「……」
伊藤さんは、私の目の前で鍋を傾け始め、やがてチョコが垂れた。
ドロドロに溶けた黒い液体が口に流し込まれる。
lw;´‐ _‐ノv「熱っ! ケホッ、……ふ、二人ともやめてよっ」
まだ熱いままのチョコレートを飲みきれず、思わずむせる。
味も何も分からず、ただ苦しい。
( 、 *川「美味しいわよねえ?」
o川* ー )o「美味しい、美味しい……」
284
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:20:52 ID:RwkX19gY0
ゴボゴボとチョコを吐き出して、やっとのことで息をする。
酸素が足りないのか恐れのせいか、目の前がかすんで見える。
私はこのまま、ブラックチョコレートで窒息死してしまうのかもしれない。
どうせ死ぬのなら、最後にちゃんと味わいたい。
口に流されるチョコレートの味を、落ち着いて感じる。
lw´‐ _‐ノv「……美味しい」
lw;´; _ ;ノv「ブラックチョコレートも美味しい……」
確かにブラックチョコレートは苦かった。
けれどそのなかに、水溜りに棲みついた小さな魚のような、儚い甘みがあった。
私はブラックチョコへの誤解を解き、泣きながら安らかな気持ちになる。
分かり合えることは、どんな時でも嬉しいものだった。
285
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:22:16 ID:RwkX19gY0
そのときふと、私を押さえていたキューの力が抜けた。
伊藤さんもその場に倒れ、鍋がカランと音を立てて床に落ちる。
lw;´‐ _‐ノv「……」
床一面にチョコがこぼれるかと思いきや、鍋の中には何も入っていなかった。
自分の顔を触ってみるも、チョコは一滴も付いていない。
私はいったい何を見ていたのだろう。
lw;´‐ _‐ノv「キュー、大丈夫?」
o川*´ー`)o「……」
どうやら気を失っているらしい。
頭の中で考えがまとまらず、呆然とする。
lw´‐ _‐ノv「……」
夏の暑さは勘違いや、あるいは別の何かを、どこからか呼んでくるのだろう。
私はこの出来事を忘れることにした。
286
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:23:06 ID:RwkX19gY0
(
)
i フッ
|_|
百一本目、終わり
支援とかありがとうー
287
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:23:36 ID:.DrTdfVQ0
( ゚д゚ )
288
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:25:46 ID:Q7ucvMh6O
チョコ食べたくなった
289
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:26:34 ID:qLLQhYOA0
しばらくチョコは食べないことにしたw 乙です!
290
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:27:21 ID:kpb5dQb.O
ぽ
ぽぽ
291
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:33:54 ID:SodIsl22O
ぽ?
292
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:38:31 ID:VUmcF81s0
ぽぽぽ?
.,、
(i,)
|_|
百二本目
広がり続けるようです
293
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:39:18 ID:VUmcF81s0
( ^ω^)「――と、いう話だお」
蝋燭が一本消える。
部屋の中はずいぶんと暗くなってしまった。
('A`)「百話、終わったな」
彼らはとある部屋で百物語をしていた。
つい先ほど、百話目だったブーンの話が終わった。
恐ろしい話を散々聞いたからか、蝋燭の熱気がなくなったからか、部屋の中はずいぶんと涼しくなった。
从 ゚∀从「それにしても、なーんにもおこらねえな」
ハインの言うとおり、部屋の中は何の異変も起こらない。
窓ガラスが音を立てることもなければ、鏡を見ても何も映らない。
先ほどツンがトイレに行っていたが、何も起こらず帰ってきた。
294
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:40:10 ID:VUmcF81s0
('A`)「あー。どうする?」
時刻はまだ丑三つ時を少し越えた程度だ。
何かをする時間ならまだある。
ξ゚⊿゚)ξ「蝋燭まだ余ってるわよ?」
(´・ω・`)「大量に買い込んだからねぇ」
(゚、゚トソン「まったく。計画性がないんですから」
( ^ω^)「まあまあ。丁度いいお。百一本目の話でもするかお」
('A`)「またお前のターンかよ」
川д川「じゃあ、あなたが話したら?」
(;'A`)「きゅ、急に言われても……」
从 ゚∀从「んじゃ、アタシが話してやるよ」
ハインが蝋燭を持つ。
近くにあったライターで火をつけ、雰囲気を演出する。
295
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:41:47 ID:VUmcF81s0
(゚、゚トソン「――と、いう」
(;^ω^)「トソンの話は安定して怖いお」
从;゚∀从「ぞっとするんだよな」
(´・ω・`)「じゃあ、次はボクかな」
ショボンが蝋燭を手にする。
もう何本目だろうか。置いてあった蝋燭の数もずいぶん減ってしまったような気がする。
ξ;゚⊿゚)ξ「もう眠くなってきちゃった……」
( ^ω^)「うーん。確かに……」
(゚、゚トソン「じゃあ、ショボン君の話で最後にしますか」
('A`)「そうだな。当初の目的は果たしたわけだし」
296
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:42:03 ID:qLLQhYOA0
しえん
297
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:42:43 ID:VUmcF81s0
(´・ω・`)「――ってね」
ショボンが火を吹き消す。
部屋が暗くなり、誰もが無言で立ち上がる。
( ^ω^)「帰るお」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね。早く寝ないと」
从 ゚∀从「おう。じゃあ、また明日な」
('A`)「うん。また明日」
(゚、゚トソン「また機会があればやりましょう」
(´・ω・`)「それなら話を仕入れておかないとね」
六人が部屋を出る。
外はまだ暗い。鈴虫が鳴き始めていた。
298
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:43:29 ID:VUmcF81s0
_
( ゚∀゚)「ただいまーっと」
_
(; ゚∀゚)「あ?」
ジョルジュは家に帰ってきてすぐに眉間に皺を寄せる。
数日外出している間に何があったというのだろうか。
部屋には使いかけの蝋燭が大量に放置されていた。
どことなく部屋も蒸し暑いような気がする。空気が重く感じられた。
299
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:44:23 ID:VUmcF81s0
_
(;゚∀゚)「誰だよ。こんなことする奴は……」
泥棒の類でないことはわかっている。
金を盗らずに、蝋燭を置いていく泥棒など聞いたことがない。
ジョルジュは何人かの友人に合鍵を渡していた。
貴重品は置いていなかったし、適当に飲み会や泊まりにきてくれて構わないとしていたのだ。
それがこのような結果を招くなど考えてもみなかった。
_
( ゚∀゚)「明日、一人ずつ問い詰めるか」
片付けは面倒であるが、ジョルジュは存外冷静に呟いた。
相手をボコボコにしなければ気がすまないというほどの怒りではない。
問い詰めて、吐かせて、謝罪させる。それで許せる範囲だった。
_
川д( ゚∀゚)
300
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:45:04 ID:VUmcF81s0
_
(; ゚∀゚)「あー。やっぱりボコったほうがいいかもな」
ジョルジュは風呂場が真っ赤になっているのを発見した。
絵の具なのか何なのかわからないが、掃除が大変そうだ。
浴槽にはわずかに水が溜まっており、それも赤い。
しかも、排水溝からは髪の毛が出ている。
他にも何か異変があるのではないかと思い、他の部分も確認しておくことにした。
すると、
洗面台のガラスにはヒビが。
台所には黒い髪の毛と錆びが。
トイレの扉の内側には赤い文字が。
_
(; ゚∀゚)「ビックリさせようとしたにしても悪趣味だろ……」
ジョルジュは途方に暮れた。
これは一人で片付けるのは難しそうだ。
明日、犯人を捕まえて、片付けを手伝わせる方が時間の無駄にならないだろう。
301
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:45:45 ID:VUmcF81s0
そうと決まれば。と、ジョルジュはまた出かけた。
夜まで適当な場所で暇を潰し、日が暮れてからまた家に戻る。
真っ暗な部屋に帰ってジョルジュはすぐに敷布団の中にもぐりこむ。
_
( -∀-) 川д川
302
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:46:48 ID:VUmcF81s0
(´・ω・`)「ねえ、結局、あの部屋って誰の部屋だったの?」
('A`)「しらね」
ξ゚⊿゚)ξ「え。あんたが紹介したんじゃない」
('A`)「先輩が教えてくれたんだ」
从 ゚∀从「ああ、例の合鍵があっちこっちに出回ってる部屋だったのか」
( ^ω^)「そんな噂あったおね」
(゚、゚トソン「皆さん、自分の家でするのは嫌がりましたからね」
( ^ω^)「そこで、あの部屋かお」
ξ゚⊿゚)ξ「自分の部屋でやって、何かあったら嫌じゃない」
(゚、゚トソン「ま、自分の部屋の鍵はしっかりと管理しておかないと駄目ということで」
(´・ω・`)「知らない人の部屋なんだったら、蝋燭片付けてくればよかったね」
从 ゚∀从「そうだな。悪いことしたな」
ξ゚⊿゚)ξ「いいのよ。自分の部屋の鍵を出回らせるような奴の部屋なんだから」
303
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:47:44 ID:VUmcF81s0
ジョルジュは知らない。
自分の部屋の鍵があちらこちらで配られていることを。
蝋燭が百物語の跡だということを。
彼らは蝋燭を置いていったこと以外なにもしていないということを。
(∴ ) ( ・∀ ∀・)
( <●><●>) _
( -∀-) 川д川
(-_-)
( ∵)
彼の家は、見えないモノだらけだということを。
304
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:48:29 ID:VUmcF81s0
ねえ、あの部屋の人、死んじゃったんだって
最近、あの辺り変なことばっかりおこるよね
知ってる? 奇妙な殺人事件が――
神隠しが起こったんだって
あの部屋で蝋燭をつけて怖い話をするとね
やってみようよ
百を越えた百物語は増え続ける
(
)
i フッ
|_|
百二本目 了
305
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:48:30 ID:SodIsl22O
これは酷いwwww
306
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:49:33 ID:qLLQhYOA0
いっぱいwwww ジョルかわいそ…w
307
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:50:28 ID:Q7ucvMh6O
ジョルジュwww
これはひどいwww
308
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:50:34 ID:qLLQhYOA0
百三本目
.,、
(i,)
|_|
もう自作品絵しか描けないよ…
幼女はこんな水着だったよ
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_493.jpg
(
)
i フッ
|_|
309
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:52:41 ID:.jBJAGNQO
自作品絵・・・その手があったか・・・!
310
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:55:04 ID:SodIsl22O
なら逆に自作絵を今から作品に仕上げることも…!!
311
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:55:19 ID:qLLQhYOA0
>>309
こんな時間から他のお方の作品イラスト描くとクオリティが怖い→けど何か描きたい→自分の描いちゃえ
もうじきに朝がくるなぁ…
312
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:55:44 ID:HGntewWI0
ジョルジュが何をしたぁ!!悲惨www
313
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:56:26 ID:qLLQhYOA0
>>310
まさに逆転の発想…
314
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 03:57:16 ID:Q7ucvMh6O
いい幼女だ
クトゥルフ系を考えたいけどあの独特なふいんき(なぜかry)ができない
315
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:00:37 ID:XIYNAzT.O
>>304
自分の部屋で勝手に開催されてるとか考えると、出掛けられなくなる……
おつー!
>>308
怖いけど綺麗だし、この光景に出会いたい気もするw
おつおつ!
316
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:01:23 ID:qLLQhYOA0
クトゥルフは読む分には面白いけど書くのは難しいよなぁ…
317
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:02:31 ID:Q7ucvMh6O
片思いを成就させるようです
.,.
(i,)
|_|
百四本目いきます
318
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:03:40 ID:Q7ucvMh6O
……いつまでたっても、僕の記憶は色褪せない
ある昼下がりの、寂れた喫茶店の二階
僕はそこで人を待っていた
けれども、約束の時間になっても彼女は来なかった
( ^ω^)】「…電話にも出ないお」
携帯電話をしまい、ため息を一つ
彼女の機嫌を損ねるようなことをしてしまっただろうか?
いや、そんなことはないはずだ
約束をしようと電話をかけてきたのはツンの方からであった
それに、僕と会うのを楽しみにしている、と言ったのだから
…僕は、今日ツンに告白をしようと思っていた
ツンはとても乱暴な女の子だ
だけど長い時間を共に過ごしてきた僕はいつしか彼女に好意を抱いていた
フラれてもいい、思いさえ伝えられれば…
そう考えていた
319
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:04:27 ID:qLLQhYOA0
>>314
ありがとう
>>315
実際はこんなドス黒いオーラは発してなかったけどねw
ただこっちが見てるのに気付いたのか、にこっと微笑まれた時にはすっげー鳥肌たった
320
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:04:42 ID:Q7ucvMh6O
( ´ω`)「お腹へったお…」
待ち合わせから五時間が経つ
最初に来た時にコーヒーを一杯頼んでからは何も飲み食いしていなかった
どうして喫茶店というのはこんなにもメニューが高いのだろうか
それに加えて、二階席だからか店主が全く様子を見に来ない
こんな無愛想な喫茶店では流行るほうがおかしい
そんなことを考えていた時だった
「あ、ブーンくんだ」
( ^ω^)「おっ?」
視線を上げると、ツンそっくりの顔が見えた
( ^ω^)「デレ、久しぶりだお!」
「……」
ζ(^ー^*ζ「ええ、そうですよね、お久しぶりです」
デレはツンの双子の妹だ
彼女はツンと違ってお淑やかで優しい女の子だ
それでもあまり会ったことはないから正直印象は薄いけど…
321
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:05:19 ID:qLLQhYOA0
しえんー
322
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:05:55 ID:Q7ucvMh6O
ζ(゚ー゚*ζ「なんだか顔色悪いけど大丈夫ですか?」
悪い子では、なかったはずだった
( ^ω^)「平気だお、ちょっとお腹空いてるだけで…」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、サンドイッチ食べますか?」
ζ(^ー^*ζ「さっき家で作ったんです」
( ^ω^)「おお!食べてるお!」
差し出されたランチボックスの中にはハムサンドや白身フライのサンドが入っていた
(*^ω^)「ありがたくいただくお」
ζ(^ー^*ζ「はい、いっぱい食べてください」
どうしてデレはタイミングよく来たのだろう
どうしてデレはタイミングよくサンドイッチを作ってきたのだろう
普段ならすぐわかる違和感だが、空腹によって鈍くなった思考回路ではそこまで及ばなかった…
323
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:07:47 ID:Q7ucvMh6O
しまった、微グロ注意です
324
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:09:00 ID:HGntewWI0
なんだと
325
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:10:20 ID:Q7ucvMh6O
ζ(゚ー゚*ζ「そういえばブーンくんは人魚って知っていますか?」
いつの間にか僕の向かいの席に座ってハムサンドを摘んでいた彼女はそう問い掛けた
( ^ω^)「もちろんだお、女の子と魚が合体した萌えだよね」
ζ(^ー^*ζ「ブーンくんは面白いね」
ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ、人魚の肉を食べたらどうなるかは?」
( ^ω^)「不死身になるんだおー」
ζ(゚ー゚*ζ「詳しいんだね」
( ^ω^)「漫画で読んだことあるお」
ζ(゚ー゚*ζ「ふーん…じゃあ人魚の寿命は?」
(;^ω^)「それはちょっとわかんないお」
ζ(゚ー゚*ζ「人魚はね、300年生きるんだよ」
( ^ω^)「それはすごい長生きだお」
ζ(゚‐゚*ζ「でも人魚は魂がないの」
ζ(゚‐゚*ζ「空っぽだから、死んだら消えてしまう」
ζ(゚‐゚*ζ「天国にも地獄にも行けないって、とても悲しいと思わない?」
( ^ω^)「初めて知ったお、デレは物知りだお」
ζ(^ー^*ζ「ありがと、嬉しいな」
ζ(゚ー゚*ζ「ああそれでね、人魚が魂を得るには好きな人と両思いになるしかないんだって」
( ^ω^)「ほうほう、なるほどだお」
ζ( ー *ζ「ねぇ、サンドイッチおいしい?」
326
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:12:09 ID:Q7ucvMh6O
( ^ω^)「? おいしいけど食べたことない味がするお…」
ζ(゚ー゚*ζ「うん、なかなか人魚の肉なんて手に入らないからね」
( ^ω^)「え…?」
ζ(^ー^*ζ「おいしい、だってさ」
ζ( ー *ζ「食べてもらえてよかったね、お姉ちゃん」
( ゜ω゜)
ぽとり、と僕の手からサンドイッチが落ちる
じゃあ、今まで食べていたのは…
(;゜ω゜)「う゛っ…ぇ、あ…げぇっ…!」
「ブーンくん、お姉ちゃんのこと好きなのに吐いちゃうの?」
(#゜ω゜)「ふ、ふざけるなお!」
(#゜ω゜)「狂ってるお…家族を殺して、こんな…」
ζ(^ー^*ζ「狂ってるのは、ブーンくんのせいだよ」
ζ( ー *ζ「ブーンくんがお姉ちゃんに片思いしてるせいで私はお姉ちゃんを殺さなきゃいけなかったんだから」
ζ(^ー;*ζ「私だってお姉ちゃんのこと、大切だったのに」
泣き笑いを浮かべながら、デレは言った
ζ(^ー^*ζ「…でもいいの」
ζ(^ー^*ζ「ブーンくんが私のことを愛してくれたら、私は初めて人になれるから」
ζ(^ー^*ζ「時間はまだまだたくさんあるよ」
ζ(^∀^*ζ「だって私達、不死身なんだから」
327
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:13:08 ID:Q7ucvMh6O
(
)
i フッ
|_|
百四本目
ζ(゚ー゚*ζ片思いを成就させるようです( ^ω^)
328
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:13:34 ID:VUmcF81s0
本当に人魚だったとしても妄想だったとしてもこええ……乙
329
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:13:54 ID:qLLQhYOA0
デレ…恐ろしい子…! 乙!
330
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:14:45 ID:HGntewWI0
ああだから……ハムと白身魚……oh
331
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:23:26 ID:SodIsl22O
乙
あぁ……なるほどこれは……
332
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 04:25:19 ID:qLLQhYOA0
百五本目
.,、
(i,)
|_|
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