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ダンゲロスSSC3 雑談スレ
40
:
はっしー
:2017/11/12(日) 00:24:35
現在、イナリの前には支倉が集めに集めた食料の山がマウンテン存在していた。
そして、支倉の前には、小さな袋がひとつだけ、存在していた。
選手は、みな泣いていた……。
そうして準備か整った後……ついに、フードファイトが始まろうとしていた!
世紀末には、時計などと言う気の利いたマシンは無い。
フードファイトの開始時間は、東の空から太陽が出た時だ!
イナリが、支倉が、モヒカンがミュータントのじゃロリが、東の空、地平線を見つめる。
そして……日が、昇った!
「もっきゅもっきゅ、もっきゅもっきゅ!」
凄まじい勢いで食べ始めるイナリ!ここまで来たら、もはや皿まで食う心持ちだ!
缶詰の赤飯を、レトルトの赤飯を、そしてよくわからない変異赤飯をかっ喰らう!
赤飯しかないのかこの世紀末には!
対して、支倉は!?
「そっそれはワシの種もみ〜ッ!?」
「えっそうなの、おじいちゃん!?」
支倉は、謎の老人に絡まれていた!
彼の名は種もみの老人!何を隠そう、小さな袋の持ち主だ!
実はイナリがモヒカンから奪った小さな袋は、モヒカンが彼から奪った種もみだったのだ!
「おお、それはまさしくワシの種もみ……見間違えるはずもない、そのふぐりのような姿……」
「なんてこと……でも、私はフードファイトしないと」
「待って、待ってくれ!今食べてはそれまで。だが種もみを植えれば、来年も、再来年も米にありつけるのじゃ……!」
「そ、それは……」
支倉を説得にかかる種もみジジイ!フードファイトとジジイの間で揺れる支倉!本当にこいついい奴だな!
そんな間にも、イナリは食べ続ける!
「もっきゅもっきゅ、もっきゅもっきゅ!」
だが、ここで想定外の出来事がイナリを襲った!
「もっきゅのじゃ。のじゃ、のじゃ……」
赤飯が、思っていたよりもおなかに溜まってきたのだ!
少し考えればそれも当然。赤飯に使われるもち米は通常の米に比べて粘度が高く、そのぶん咀嚼を要求される。
つまり、多く噛む分たくさん食べたような気になってしまうのだ!
満腹感がイナリのAI脳を襲う!
一方、支倉は!?
「だが種もみを植えれば、来年も、再来年も米にありつけるのじゃ……!」
「そ、それは……」
その話まだ続いてたの!?
駄目だ、話に夢中になって周りが見えていない!
そんな事ではフードファイトに勝てないぞ、支倉饗子!
「もっきゅのじゃ、のじゃもっきゅ、うう
……」
イナリの食事ペースが目に見えて落ちている!限界が近い!
だが、負けるわけにはいかない!散って行ったミュータントのじゃロリ達のためにも!
そして!
そして!!!
「も、もう食べられないで、ヤンス……がくっ」
フード・ノックアウト(食い過ぎによる気絶のこと)!!!
狐薊イナリの気絶により、支倉饗子の勝利が決定した!
「だが種もみを植えれば、来年も、再来年も米にありつけるのじゃ……!」
「そ、それは……」
いい加減その会話止めろよ!
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