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ダンゲロス冥王星祭応援投稿スレ

1冥王星:2017/01/08(日) 14:52:46
応援はこちらにお願いします。

2雄ミルク一番搾りくん:2017/01/08(日) 15:03:07

完全治癒、それが雄ミルク一番搾りくんの奇跡である。
雄ミルク一番搾りくんのイチモツと雄ミルクは万人に開かれている。
その奇跡を望む者ならばどんな人間だろうと雄ミルク一番搾りくんは拒まない。
しかし稀にその奇跡を独占し、邪な企みを画策する者もいる。

「ゲースゲスゲス、親分!雄ミルクの野郎を捕まえてきましたぜ」
雄ミルク一番搾りくん危機一髪!悪の集団に捕らえられてしまった。
悪の集団の親分は死に瀕していた。
丁寧に口淫すること自体は可能であろう。
しかし果たして雄ミルク一番搾りくんが達するまで体力が持つだろうか。

唐突だが「雄ミルク一番搾りくんはお尻が弱い」というまことしやかな噂がある。
・・・事実である。
雄ミルク一番搾りくんはお尻がとても弱い。
太く逞しい男の象徴で激しく突かれるとすぐに達してしまう。

「ゲースゲスゲス、親分!雄ミルクの野郎こんなイチモツを持っているのにお尻が弱いらしいですぜ
あっしが雄ミルクの野郎の尻を責めるんで親分は丁寧に口淫してくだせえ!」
悪の集団のボスが丁寧に口淫を始めると同時に手下は雄ミルク一番搾りくんの一番の急所を責めた。
ニュルリ
その瞬間、雄ミルク一番搾りくんは耐え難い快楽に襲われる。
くやしいいいでも感じちゃうううう状態である。

前と後ろからの責めに屈してしまう雄ミルク一番搾りくん。
雄ミルク一番搾りくんのイチモツからは大量の雄ミルクが一番搾られた。
「やったでやんす!これで親分も助かる!!」

しかし誤算があった。
雄ミルク一番搾りくんは口淫によって達したのではない。
手下の激しい突きによって達したのである。
雄ミルク一番搾りくんの能力である「雄ミルク☆一番搾り」は
愛情にも似た丁寧さで口淫されることにより雄ミルクに奇跡を宿す。
しかし、今回は敵意にも似た激しさで突かれたことにより奇跡とは反対の
「直死」が宿る雄ミルク☆一番搾り〜闘殺天(ところてん※1)〜となる。
直死が宿った雄ミルク一番搾りくんの雄ミルクを浴びてしまった親分と手下。
たちまち絶命した。

雄ミルク一番搾りくんはとても悲しんだ。
雄ミルク一番搾りくんのイチモツと雄ミルクは誰であろうと拒まない。
救えるはずだった命を救えなかったその自責の念から
また雄ミルク一番搾りくんは自らのイチモツと雄ミルクを万人に開く。

※1
男根による前立腺への刺激により達してしまうことを俗に「ところてん」と言います。

3雄ミルク一番搾りくん:2017/01/08(日) 15:03:54
応援ss2

雄ミルク一番搾りくんは恋人がいたことがない。
雄ミルク一番搾りくんは自分が恋人と充実した生活を送るよりも、
苦しむあらゆる人を助けることを良しとする男だからだ。
無私、それが雄ミルク一番搾りくんの精神性である。

しかし雄ミルク一番搾りくんも年頃の男の子である。
恋人を作って愛のあるセックスをすることに憧れもある。
「いつか素敵なセックスがしたいな」
ふと独りごちる雄ミルク一番搾りくん。
しかしすぐに「世界中から苦しむ人を救った後だな」
とほほ笑んだ。

4コンプレッサ:2017/01/08(日) 21:56:57
イラストを描いてくださる方に参考にしてもらうため、Excelを使って外見設定をまとめました。
よろしくお願いいたします。
tp://fast-uploader.com/file/7039435171251

5仲間同志:2017/01/09(月) 10:39:28
キャラに歴史あり……

夢追中のイラストと言えば、な此方を何はともあれ
tp://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=31311752

6川崎エイラ:2017/01/09(月) 10:58:48
「とうちゃーく、レッツ冥王星祭!」
川崎エイラと名乗る幼女は午前9時半に無事に希望崎に到着した・モチロン冬服であrった。
(条件『冬服』クリアー!)

だが、平和だったのはここまで学園の門をくぐった一歩目で足元にぐにょんとした感触が。
「こんにちわ ぼく うんこすきー」
「ぎゃー!」
明らかにウンコ、見事なウンコだった。ウンコ界のイケメンなのは間違いないだろう。
「よし、さっそく自分では無理な条件一個達成」
エイラはその辺に落ちていた棒をうんこすきーに刺しアラレちゃん方式で装備する。
(条件『クソ野郎イケメン』達成!)
転んでもただでは起きないエイラだった。
「さあこの調子で人気コンテストまでになるべく多くの条件を達成するんだからねっ!」

つづく

7伊坂谷 御内儀:2017/01/09(月) 19:28:06
御内儀の見た目やら情報やらを簡潔にまとめてみました。
応援して下さる方は参考にしてみてください。
www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=60859542&p=1

8巨大熊猫:2017/01/09(月) 20:32:04
応援したい!という方はジャイアントパンダのウィキペディアなどを参考にしてください。
イラストを描く場合は隣にウルトラマン、ゴジラ、東京タワーなどを並べると良いと思います。

9川崎エイラ:2017/01/09(月) 21:12:40
「う〜冥王星様、冥王星様。右手にウンコ棒を持って学園祭を回っているエイラは
どこにでもいる幼女。強いて違う所をあげるとすれば無性化して年齢査証してる事カナー。
名前は川崎エイラ(偽名)。そんな訳でエイラは噴水の前に来てるのです」
経歴詐称部分は聞こえない様に小声で呟きながらエイラは噴水前に到着。
冥王星祭の前にエイラは同行者を募集していたが、その相手がここで待っているのだ。
周囲を見渡すと一人の女子高生が声をかけて来た。
「起動せよ大地の杖(レヴァテイン)」
「ウホッいい詠唱」
(条件『詠唱』クリアー!)

詠唱と共に地面を隆起させた彼女は天球院ルト。
地属性研究会所属で、マイナーな地属性をなんとか目立たせようと色々手を出している。
ルトがエイラの同行者募集に乗ったのも、動画でのエイラ人気に乗っかろうとしての事だった。
「エイラちゃんよね?早速この学校を案内するからそこの岩を持って」
「はーい」
学校案内と関係あるんかいと思ったエイラだったが、魔人能力とはそういうものである。
時間も惜しいし疑問を口に出さず言われた通りに隆起した岩のてっぺん、杖っぽい部分に手を置く。
「降り注げ、星の涙」
「ほぎっ」
潰されたカエルの様な声をあげてエイラが消失した。
天球院ルトの魔人能力は岩の杖を第一宇宙速度で射出し標的に落とすというもの。
それを応用してエイラを空に飛ばし上空から希望崎を観測させようとしたのだ。
でもそんな使い方してエイラさん大丈夫なんですかね?

「・・・やっぱ無理があったかー」
射出から約一分後、岩の杖だけ戻の場所に戻って来た。そして噴水を挟んで反対側に落ちていくエイラらしき物体。
(条件『能力応用がかっこいい』クリアー!)
(条件『なんか手が届きそうで、絶対手を届かせてくれない女子』人命救助的な意味でクリアー!)
(条件『天体とか宇宙とか星とかの能力』クリアー!)
(条件『重力関係の能力』クリアー!)
(条件『隕石』厳密には違うけどオマケしてクリアー!)

エイラが生きてたらつづく

10魚鬼:2017/01/09(月) 21:47:59
うずみさん
tp://0006.x0.to/oo/gif/IMG_2406.PNG

11魚鬼:2017/01/09(月) 23:03:59
嫁……と呼んでいいのか?
tp://0006.x0.to/oo/gif/IMG_2407.PNG

12”ラーメン大好き”くだんさん:2017/01/10(火) 18:15:03
【新春特別番組『夜魔口組・密着24時』ダイジェスト編】

年の暮れ。それは一本の電話から始まった。
不死身組 組長、夜魔口不死身の怒声がオフィス一帯に雷鳴のごとく響き渡る。


「爆破予告だ。雲類鷲のヤロウ、事務所に爆弾仕掛けたと犯行予告かましてきやがった!」

「「「なんだって!!!」」」

「新年は冥府でお迎えしてください、うちの娘にもお年玉よろしくだとふざけやがって」

読めぬ意図。見つからない爆弾。迫るタイムリミット。
――
――
――――


そんな中、組唯一の頭脳派、夜魔口断頭の下した結論とは。
「―――お前、時限爆弾だろ」

がぴょーん。
そのアンサーに、ありえないリアクションを披露するくだんさん。

かかる疑惑。下着にかかる手。煽る周囲。
DVD!DVD!

くだんさん初ぬぎ&ビデオ主演決定か!?


「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。先輩コイツはそんなやつじゃ…」

「いい機会じゃないか?工鬼。手前も筆おろししちまえ―童貞卒業か、おめでとう」
「おめでとう」
「おめでとう」
「おめでとう」

「おめでとう」沸きあがる周囲の温かい拍手。

夜魔口工鬼にも貞操の危機。共演決定か?


そして
『RASHAI!』

混迷する年越しに緊急エントリー
呼ばれてもいないのに電撃参戦する現れる謎の来訪者の正体とは!?

『神田・白蘭です。年越しラーメンお届けに来ました。』あっ出前ですか、お疲れ様です。


果たして、組の運命はいかに。年の瀬に、弊社はもクズになってしまうのか!?


”ラーメン大好き”くだんさん


なんか本編書かなくてもダイジェストでキャラ設定の伏線ほぼ消化したから
もう分かっただろ、このしょうもないオチが的アトモスフィア。


「全く世話しないな、年越しラーメン食べている暇もないぜ!(ずるずる)。
「といってるのに食べるんですね、兄貴…(ずるずる) むーこの味は!?」
「っておまえら緊張感なさs…んだとっ」

そして夜魔口工鬼・断頭、この二人の命運はいかにして尽きたのか、
冥界への旅たち。
”マイナスコミュの帝王”雲類鷲殻の仕掛けた爆弾”Another One Bites The Dust(地獄への道づれ)”が今さく裂する。


                         (本編は書かない)

13明水 紫:2017/01/10(火) 18:27:27
「めーおーせーさい?」
ゆかりさんこと明水 紫(あけみず ゆかり)は友達が話題に出した単語を繰り返して発音する
「そう!希望崎学園毎年の恒例行事、冥王星祭だよゆかりちゃん、もしかして知らないの!?」
友達その1、アオちゃんこと青松 白砂(あおまつ はくさ)はそう問い詰める。
まるで知らない事が罪だとでも言わんばかりに詰め寄ってきて、ゆかりさんは少し戸惑う。
「ゆかりちゃんは転校してきたばかりだからねー。知らなくても仕方ないよー」
友達その2、ケイちゃんこと全景 佳景(ぜんけい かけい)がそうのんびりとフォローを入れてくれる。
「そうかもしれないけど!でも、あと数日で始まるのよ!普通知ってると思わない!?」
「ゆかりちゃんは転校してきたばっかりで、気が付かないくらい色々と忙しかったんだよー」
友達二人のそんな会話を聞いていたゆかりさんは、二人に問いかける。
「それで、その、めーおーせーさいって何なの?」
「学園祭だよゆかりちゃん!希望崎学園毎年の名物である学園祭!!冥王星を崇めるものなんだよ!」
「色んな屋台とかー、演劇とかー、冥王星に纏わる色んな催し物があるんだよー。人気者コンテストが一番の目玉かなー」
「へー、それは面白そうだね。ところで、めーおーせーって何?」
「知らない!」「知らないー」
今どきの若者は、準惑星に落ちぶれた冥王星のことなど知りもしなかった。
これが俗にいう、若者の天体離れの一部である。まぁ、残当な出来事だよね。
「でも、お祭りであることは確かだよ!ゆかりちゃん、一緒に楽しもうね!」
「そうだねー、色んなお店を見て回ろうねー」
アオちゃんもケイちゃんもとても楽しそうだったので、ゆかりさんもとても冥王星祭が楽しみになった
「でも、人気コンテストってどんな事をするの?」
だから、より詳しくお祭りの事を聞きたくなってしまったのは、きっと当然な流れだろう。
それが間違いだった。
「えっ!ゆかりちゃん、人気コンテストに興味あるの!?」
「えっと、興味あるって言うか、その、ちょっと気になって」
「ゆかりちゃんならー、可愛いしそこそこの知名度があるから結構いいところいけるんじゃないー」
ゆかりさんは、転校直後に起こしたちょっとした事件によって一躍時の人として一部で噂になっているのだった。
「えっ、いや、出たいわけでは……」
「大丈夫、ゆかりちゃんならいいところに行けるよ!僕も応援するから頑張って!」
アオちゃんはいい子だけれど、人の話を聞かないところがあるのがたまに傷である。
「えっと、だから……」
「まだコンテスト参加の締切前のはずだからー、急げば間に合うと思うよー。私、ちょうど参加申し込み用紙持ってるから上げるねー」
「あっ、ありがとう……うう……」
ゆかりさんは、積極的に来られると結構断れない性格だった。

かくして、コンテストに参加することになったゆかりさん。しかし、そこに新たな問題が立ちふさがった!
「……参加者結構多いなー。29人かー」
参加者一覧のリストを渡されて、ゆかりさんは困惑する。
当然だが、転校してきたばかりのゆかりさんには見知らぬ人ばかりだ。
「5つの部門に該当する人を、この中から選ばないといけないのか。ちょっと大変だな」
リストには簡単な自己紹介と、どうやって調べたのか全員の能力の説明が乗っていた。
だが、29人ともなると全員把握するだけで一苦労だ。
実際、リストを渡されて3日目になるが、まだ半数くらいしか把握できていなかった。
もっとも、それはゆかりさんの中の人の怠慢も大きく影響しているのだが。
「ああ、誰かが私の代わりに読んで紹介してくれたらな。そう、例えばラジオとか使って」
ゆかりさんはそう一人ごちる。しかし、世の中はそんなに甘くない。
ラジオ貴族は貴重なのだ。きっと、貴族として忙しく働いている。参加者把握のためだけにラジオをする暇など無いに決まっている。
それに、流石に一日ですべてをラジオで把握するのは難しいから二日はかかるとして、投票締め切りを考えると今夜か明日には始めなければきっと間に合わない。
だけど、ラジオをやろうという人はいまだに現れないのだ。だから、きっとこれは叶わない夢なのだろう。
―――それでも、とゆかりさんは思う。
「それでも、誰かが参加者把握ラジオをやってくれると嬉しいんだけどな」
一人だけでこうして寂しく参加者の紹介を読むよりも、皆でワイワイラジオで把握した方が絶対に楽しい。
そんな叶わぬ夢を見ながら、ゆかりさんはまた一人寂しく、参加者の把握のためにキャラリストを眺めていくのだった。

ゆかりさんによるキャラ把握ラジオ催促SS―――完

一行で分かるまとめ:誰かキャラ把握ラジオやらないかなー

14ほまりん:2017/01/11(水) 01:39:43
雄ミルク一番搾りくんのイラストです
tp://0006.x0.to/oo/gif/1banshibori.png

15久々津 取次:2017/01/11(水) 12:04:12
「久々津取次応援SS:GGと奇妙な学園第一部 ファントムライター」

「行くぞおおおおおおお!!!」
「「「MONKYYYYYY!!!!!!!」」」
「「「AKIKAAAAAAN!!!!!!!」」」

久々津取次は最強の亡霊さんを使役する魔人能力者である。今日の彼は冥王星祭を意識したアピール活動…の前に五里先生から頼まれた希望崎学園内のアキカン潰しにクラス一同で従事していた。
なお取次以外のクラスメイトは既に五里先生の魔人能力「大自然の審判」によりジャングルームに強制連行され野性ドーピング済み!
モンキー並みの知性低下と引き換えに、並大抵の魔人程度なら殴り倒し血を啜る超パワーを手にした恐るべき見習いチンパンジーの群れと化している!
(なお、この魔人能力を発動するには大自然をナメた行為にもれなく発行される「バナナカード」を二枚贈呈する必要がある。自然に敬意を払い、環境保護活動をすれば返却可能)
久々津の所持バナナカードは今朝の大寝坊で渡された一枚のみなので参加義務は無し!
しかし地域社会に貢献せずしてグランプリの座など尚更無し!と考えた彼は自らこのアキカン潰しに志願したのである。

各所でぶつかるアキカンとチンパンジー!割り箸とゴミ拾いトングの鍔迫り合い!響く金属音!
二つの軍勢が激しくぶつかり合う中、取次はひときわ大きいアキカンと対峙していた。
メカアキカン隊長だ!指揮系統を叩けばアキカン潰しも一気に楽になるよ!
「AKIIIII…まさか人の身でここまでやって来る者がいたとはな…どうだ?我がアキカン部隊の一員に」
「おねがい☆亡霊さんっ!」
(全力で/潰れろ!)
気にせず亡霊さん発砲!
「ふん、なんだそrぐわあああああああ!?」
アキカン隊長圧壊!取次をナメ腐った物にしてはもったいないくらいの末路ね!ざまあみろ!
「敵将!討ち取ったりぃ!!!皆で畳みかけるぞ!」
「「「AKIIIII!?!?!」」」
「「「WKYYYYY!!!!!」」」
かくしてアキカン潰しは終わった。
今回のアキカン拾いでバナナカードも返却した久々津取次に清き一票をおねがいします!
(筆者:亡霊さん)

16川崎エイラ:2017/01/11(水) 12:31:24
結論から言うとエイラは死んではいなかった。
人は第一宇宙速度で飛ばされると間違いなく死ぬが、第一宇宙速度が出るのは杖単体で飛ばした場合である。
エイラの重量と空気抵抗によってかなりの減速がされ、衛星軌道には乗らず北海道がチラ見できた程度の高度で済んだ。
その際北海道のラーメン館とかレーニン像を写メってしっかり最高難度のお題を回収したエイラだった。
やったぜ!
(条件『空中巨大建造物』クリアー!北海道は天空にあるのはダンゲロスの常識!)

で、帰還中右手にウンコ棒持ったまま写メ確認した結果、杖から手を離してしまい落下ダメージを受ける事になったのだ。
やっちゃたぜ!

「死ぬ・・・このダメージはまずい・・・まだ半分ぐらい残っているのにこんな所で私は終わるの・・・?」
起き上がる事も出来ないまま力尽きようとしているエイラ。救いはないんですか!

「助けに来たよ!命の灯が消えかけているのは君かい!」
たすけきた。彼は雄ミルク一番搾りくん。波乱巻き起こる冥王星祭の犠牲者を一人でも救おうと活動していた。
彼の雄ミルクには死亡以外完全回復の効果があるぞ。
ちなみに後天的に発現した能力なので雄ミルク一番搾りくんには本名が別にあるはずだぞ!
(条件『一単語の二つ名』クリアー!雄ミルク一番搾りくんは一単語、いいね?)

「助・・・けて」
「大丈夫だよ!さあ僕の男根を丁寧にしゃぶって!僕の能力対象は男性限定だけど男の娘も多分オッケーさ!」
ずずいと目の前に魔人級イチモツ。見上げると体脂肪10パー未満と思われるバリバリカットの大男だった。
「背が高くて痩せてるのキタ!ほまりんさんのイラストに感謝!」
お題ゲットのチャンスを逃すエイラではない!最後の命を振り絞ってこの変態と絡まなかればという意志が生きる活力となる。
ちなみにこの男、見た目は強そうだが回復役に特化した術タイプだ。よっしゃあ。
(条件『術士特化タイプの男子』クリアー!)
(条件『二次元キャラ的な長身痩躯男子』クリアー!医学的見地から言って彼は痩せていると言って間違いない!)

「エイラいきまーす!ムブムブハブハブ」
さっきまで死を待つしかなかったとは思えない速度で男根をしゃぶる。たちまち雄ミルク一番搾りくんは絶頂に達した。
「うおー!この男の娘凄い上手だぁ!もう出すぞー!」
「あの、今更ですがエイラ無性なんですけど回復効果とか大丈夫なんでしょうか?」
「えっ」
「あ、ヤバッ、薬切れてオッパイ膨らんできた」
「ええー・・・」
どぴゅんどっぴゅん。
突然の無性カミングアウトからの女性化を見聞きした雄ミルク一番搾りくんはたちまち萎えてしまったが何とか射精は果たした。
果たして回復効果はどうなってしまうのか!?

「なにこれ、苦いししょっぱーい」
「すまない少女・・・でいいのかな?男子相手でないと雄ミルクは効果を発揮できんのだ。だが命は助かったて何より」
幸運にも回復効果は発動したが、服地効果である味の方が壊滅してしまった。
雄ミルク一番搾りくんの雄ミルクは能力による味付けがないと栄養素そのままの味でむっちゃしょっぱいのだ!
(条件『塩対応だけど嫌われてるわけじゃない』クリアー!)

「あ、ありがとうお兄ちゃん。エイラはもう元気です。それじゃねー!」
ムセイナールを口に放り込みながらsの場から逃げ去るエイラ。
元の身体に戻りそうだったエイラの正体を怪しむものは誰もいなかった。
幼女が変態に救われたらだいたいこんな感じで逃げるようなあ、そんな感想が場を支配していた。

つづく

17雄ミルク一番搾りくん:2017/01/11(水) 14:50:56
>>14
吹きました
ありがとうございます!!!

18雄ミルク一番搾りくん:2017/01/11(水) 15:04:54
>>16
意味がわからない・・・(褒め言葉
ssに出演させて頂いてありがとうございます!

19雄ミルク一番搾りくん:2017/01/11(水) 15:32:38
>>14
度々&厚かましくてすみません
うっすらとした胸毛&黒々としたギャランドゥがあったら大変に嬉しいです!!
よろしければぜひ・・・

20紅井ファントム:2017/01/11(水) 19:24:43
 注:このSSに登場するワキガ大帝・マッチョネスは、キャラクター説明文を読んで作者がイメージで書いたものです。
 作成者の実像とかけ離れていたらすみません。
 
『サービス終了まであと一ヶ月のアイドル生活 第487話 腋臭! 〜アンデラムオウダー〜』

〜〜 前回までのあらすじ 〜〜

 『Frontier』との年越し合同ライブ中に突如襲来したレジェンド電脳アイドル『Happy☆Child』の鳳凰の舞いを己の物とすることによって、遂に銀河ネットワーク中にその名を轟かせた『Saint☆Cross』。
 だがその一方、運営会社であるサンクチュアリの社長は彼女らへの課金を勝手に利用した一大プロジェクト、並行世界接続シムテム「パラダイム・ドライブ」の開発失敗による莫大な負債を負っていた。

 返済期限である1月末までに負債を返済できる目途が立たなければ、『Saint☆Cross』の運営サーバは差し押さえられてしまう。
 またしても消滅(デリート)まで残り一ヶ月の危機を背負った『Saint☆Cross』は新たなファン層を獲得すべく、「パラダイム・ドライブ」を利用しての並行世界への実体化を試みた!




 遥か彼方に冥王星の輪郭がはっきりと見える程、晴れ渡った青空が広がっていた。
 真冬とは思えぬぽかぽかとした陽気の中、希望崎学園文化祭実行委員長、冥王星祭主催者、冥王星ちゃんはその温かさにも負けぬ朗らかな笑顔で壇上に立っていた。

「みんなーっ! 今日は冥王星に来てくれてどうもありがとーっ!! こんなに天気も良くって、とっても嬉しいよーっ!!」

 明るく手を振りながら観客たちの拍手に答える冥王星ちゃん。
 冥王星ちゃん本人も含め、皆、今日のイベントの成功を既に確信しているかのように盛り上がっている。

「今日は色んな楽しい出し物がたくさんあるから、是非楽しんでってねっ! 更にっ! メインイベントである人気者コンテストでは、とっても私好みの素敵な魔人達がエントリーを……」

「やめなさい、能書きはいいのです」


 その時だった、突如として異臭を放ち、冥王星ちゃんの後ろに立つ黒い影があった!!

「な、何物っ!?」
「私ですよ。冥王星さん」

 一体どこに潜んでいたというのか。ぬっと、天を衝くような巨体が壇上の冥王星ちゃんの後ろにそびえ立って。
 全身覆うこれ筋肉の固まり。ノースリーブのタンクトップをはち切れんばかりに押し出さんとする大胸筋、男ならば誰でも憧れる上腕二頭筋、しなやかでたくましい動きを想起させる大腿四頭筋、まさに筋肉の理想形。漢の中の漢の姿がそこにあった。
 だが、その筋肉美を押しのけるかのように強調されているものがあった。漢のシンボルたる『ワキ毛』。タンクトップの肩口から大きく覗く草ボーボーの大密林であった。
 上半身裸ではなく、敢えてノースリーブを着込むのはこれが俺の雄の証だ!と主張するためだというのか。 『ワキ毛』こそ男の浪漫。魔人オリンピック、魔人体操金メダリストの外村にさえ俺は負けん!と主張するその男の魂の象徴であった。

「あ、あなたはっ……! ワキガ大帝・マッチョネス!」
「その通りだっ! 冥王星さんっ!」

 男の姿に驚き、飛び上がる冥王星ちゃん。
 だが二人は顔見知りのようであった。

「冥王星さん……私は貴方に怒っている……。一体どうしたというのですか。今回の貴方の『人気者コンテスト』の好みの傾向は……。あんな軟弱な幼女だのイケメンだの可愛い女の子だのを好みに挙げるとは……。去年までの貴方はそうでは無かった」
「う、うーん……そうだった……かな……?」
「そうですとも! 去年までの優勝者を思い出してみてください! 筋繊維断裂丸! フォンダンゴリラ! ダルマ籐吉! 隕鉄少女のユキ!竜剣のバルバロイ! サウナ室の守護神! 皆、雄の中の雄、忘れられない人達です」
「う、うーん、そんな人達がいた……ような……? いなかった……ような……?」

 意外にも紳士的な口調のマッチョネスであったが、冥王星ちゃんとの会話は微妙にかみ合わない。
 一体二人の間に何があったというのか、それを知る術は我々にはない。

「よろしい! ならば! 思い出させてあげましょう! 見なさいっ! 新春マッチョネス音頭!!」

 マッチョネスが壇上で「あ、そ〜れ、ボンボン!」と逞しい筋肉の舞いを踊る。
 するとどうしたことか! 観客達が「き、筋肉だ〜〜〜〜」とメロメロになって魅了されていくではないか!

「ふっふっふ……これでこの祭の参加者達を皆、筋肉とワキガの虜にしてあげましょう!」

 勝ち誇るマッチョネス!! 嗚呼、このまま冥王星祭はワキガ大帝によって征服されてしまうのか!!?

21紅井ファントム:2017/01/11(水) 19:25:03
「待ちなさいっ!!」

 その時だった。壇上を指さし、マッチョネスに挑む一人の少女の姿があった!!

「む、誰です……? 私の踊りに魅了されないとは……」
「私はっ……の星岡 レン! よく分かんないけど、イベントの前にこんな事するのはルール違反なんじゃないの!?」

 レンは元々電脳生命体であり、それが「パラダイム・ドライブ」によって無理やり実体化した存在である。
 そんあ彼女の電子頭脳にはどうやら新春マッチョネス音頭が効果を発揮しなかったようだ。

「生意気な……。貴方も可愛さだのなんだのを売りにしてやってきたアイドルですか……」
「わ、私は確かにアイドルだけど……可愛さだけで勝負しに来たわけじゃないよっ!!」

 マッチョネスはレンの素性を知らず、小賢しい可愛さで人気取りをする存在の例えとしてアイドルという言葉を持ち出しただけなのだが、そんなことは二人の知る由ではなかった。
 ボールを手に抱え、赤いユニフォーム姿の可憐な電脳アイドル・レンと、逞しいマッスルポーズを決め、壇上で筋肉とワキ毛を見せつけるワキガ大帝・マッチョネスが今、対峙する。

「ふんっ……ならば、これが避けられますか!? 喰らえっ!! ワキガッ!!ビィイ――ーム!!」

 マッチョネスが両腕を雄々しく広げ、そのワキ毛を惜しげもなく晒すと、そこから謎の光線が飛び出した!
 光線は放射状に広がり、四方八方へと拡散していく!!

 ドゴーン! バゴーン!

 ワキガ・ビームが会場中に飛び散り、その辺のコンクリートやら地面やらを粉砕し、爆音を巻き上げる!
 ……が、レンはボールを蹴りながら華麗なドリブル・テクニックでその光線の間を掻い潜る!!

「なんのっ!! これぐらいっ!! 私のアイドルとしての力ならっ!!」
「ほう……やりますね……。ならば、これはどうです? ワキガッ!!チェーン!!」

 マッチョネスが吼えると、そのワキ毛一本一本が伸びていき、レンの元へと迫った!!
 逃れようとするレンであったが、一本一本が触手の様にうねうねと伸び、執拗に迫る無数のワキ毛の群れの前に遂に捕えられてしまう!

「う、うわあっ……!!」
「ふ……これで終わりです……。食らいなさいっ!! ワキガッ!!ボンバァーーッ!!」

 ワキ毛に捕まったレンに向かい、マッチョネスが縮みゆくワキ毛と共に猛スピードで突っ込む!!
 迫る筋肉!! 迫る太い二の腕!!


ドゴオオオオオ……ッ!!


 猛烈な大爆発が空中で炸裂するイメージを、その場の誰もが抱いた。
 マッチョネスの脇が顔面に直撃したレンは、そのまま地面へと沈んだ。

「ぐ、ぐむううううう……、く、臭い……」

 電脳生命体にも五感はある。レンはむしろ仮想世界のエキスパートとして、通常より強く世界を認識するための機能としてより優れた感性を持たされている。
 哀れ、レンはバタンキュウとその場に仰向けに倒れ込んだ。

「見ましたか、ワキガの力……」

 マッチョネスはそんなレンを高らかに見下ろすのだった。

22紅井ファントム:2017/01/11(水) 19:26:50
 レンの頭脳領域には未だに強烈に残るマッチョネスの雄臭と視界に映る眩しい太陽の姿だけが焼き付いていた。

「つ、辛い……、まだこんな辛いことが現実世界にはあるだなんで……」

 長いアイドル活動で数々の死闘を乗り越えたレンだったが、ワキガの猛烈な臭さというのは今だに未体験の領域だった。

「う、うう……今度こそ……もう駄目……かも……」

 眼を閉じ、消えそうになるレンであったが、そんな彼女の思考の中に響き渡る声があった。

「Believe, Len(信じろ、レン)……」

「この声は……」


 眼を見開き、手を伸ばしてみると、灼熱の太陽の中に見知った顔が浮かんだ。
 スポーツ刈りの坊主頭に、黒々としたマッチョネスにも劣らぬ雄の顔、
 レンの師の一人であるサッカー電脳生命体、カルロスであった。

「Believe Your Ball(ボールを信じろ)……. Ball is Our friend(ボールは、オレタチのトモダチ
)…….」

 太陽を背景に、親指をグッと立ててレンへ笑顔を送るカルロスの爽やかな姿がそこにはあった。

「カルロス……並行世界からでも私を見守ってくれているんだね……」

 もし彼女の仲間、『Saint☆Cross』の唯が傍にいたら「お前、カルロスは先週『Happy☆Child』の合掌でお前を庇って潰されて消えただろ」と突っ込んでいただろう。
 更に同じ『Saint☆Cross』のマリがいたなら、それに対し「まあ唯ちゃん、でもあの方36回ぐらい消滅(デリート)から復旧していますし……」と答えただろう。
 だがそんな声は今のレンには届かない。


「よぉーし! 私もボールの力を信じる!!」


 単純だが、信じる力を糧にして成長するのがレンの電脳体に与えられたポテンシャルである。
 今彼女の身体中に力が戻り、すっくと立ちあがった!!

「ほう、まだそんな力があるのですか……」

 己のワキガの匂いから立ち上がったレンに感心するマッチョネス。
 レンはそんなマッチョネスを指差し、高らかに宣言する。

「今度はこっちから行くよっ!! 電脳アイドルの力を見せてやる!!」

 叫ぶやいなや、レンは足元のボールをバーン!と蹴り上げ、更に自分も高々と跳躍! 空に輝く太陽へと向かっていく。
 つられてマッチョネスも天空を見上げる。

「むっ……何をするつもりですか……?」

 マッチョネスの視界に、丸い太陽の中心と重なったボールと、それへと向かい、上下逆さまになってしなやかに美脚を伸ばす、アイドルの姿が映った!!

(オーバーヘッドキック……!!)

 マッチョネスが思わず心で呟く。
 今、天空からアイドル必殺の一撃が繰り出されようとしていた……!!

「いけええええーーっ!! 死ぬ気★バーニング★メテオライトーーーーーーッ!!」

23紅井ファントム:2017/01/11(水) 19:27:42
 レンのつま先が強烈な勢いでボールを蹴り出す!!
 打ち出されたボールはたちまち無数に分裂し、マッチョネスへと、地上へと降り注ぐ!!
 その姿、まさに太陽から飛来する無数の流星群……!!

「ぬうっ! い、いけません……!!」

 咄嗟に迎撃を考えるマッチョネスだったが、太陽の眩しさに目を取られ、有効なワキガ技を選べない!

「くっ……ワキガ・バリアアアーーーーー!!」

 慌ててワキガ臭を全開にした防御壁を展開することしかできなかった。

 ズゴーン!! ドガーン!! ズガガガガ……!!

 落下した死ぬ気★バーニング★メテオライトはマッチョネスを直撃し、先ほどのワキガ・ビームを上回る勢いでその辺のコンクリートやら地面やらを爆砕した。

「これでどうっ!?」

 すたっと地面に着地したレンはマッチョネスを見据える。

「ふ……み、見事……です……」

 そこには両手を広げて雄々しく仁王立ちするマッチョネスの姿があった。

「嘘っ!? 大して効いてない!?」
「いえ……貴方の筋肉は確かに私にも届きました……。ただのアイドルと見くびっていたようです」

 黒焦げになり、筋肉の鎧をむき出しにしながら、マッチョネスは笑顔でレンへと歩み寄る。

「アイドル、というのは皆こうなのですか? ならば私は大きく誤解していたようだ」
「う、うーん、皆こうかは分からないけど、でもとにかく始まる前から文句を言ってもしょうがないんじゃない? 私の経験でもあるけど、何事もやってみなきゃわからないっていうか……」

 神妙な面持ちで語るマッチョネスに対し、レンは真剣に自分の思考を説き伏せる。
 それを見てマッチョネスも何やら納得した様子で。

「そうですね。冥王星さんの好みの項目だけを見て、私も頭に血が昇っていました。実際には貴方のような逞しいアイドルや、これまでの冥王星祭のエントリー者や私に匹敵する雄々しき雄の固まりのような方がエントリーしているかもしれません」
「う、うん!そうかもね……! (ほ、本当にくるのかなあ、そんな人達……)」

 熱くレンと握手を交わした後、マッチョネスは「ま、それでも優勝は私がいただきますがね……! ハハハ!」と笑いながら去っていった。
 レンは「ほ、本当にこれ、純粋な人気投票コンテストになるんだよね……?」と漫然とした不安を覚えつつ、その姿を見送った。


 レンもまた、その後「さ〜て、私も人気者コンテストの前に色々出店とか見ていこっかな〜」とうきうきした気分で場を去ろうとしたが……。

「あの〜すみません……」

 そんな彼女を冥王星ちゃんが呼び止めた。

「あ、冥王星ちゃん! 何? あ、お礼ならいいよ! 私も学外から飛び入り参加の身だし、何かできることはあるかなと思って飛び出しただけだから……」
「いえ、そうではなく……貴方とマッチョネスさんが破壊していった校舎とかの修繕費なんですが……」
「え……?」

 レンが辺りを見回すと、周囲のステージや、花壇、校舎の壁などが見るも無残に破壊されていた。

「実行委員長として、とりあえず半分ずつ、請求させていだたきますので……。後で請求書を送ります」
「あ、あはははは……。う、嘘〜〜〜!?」



 こうしていきなり自分達の負債額を増やしてしまったレン。
 果たして消滅を免れることはできるのか!? それにはまず人気者コンテストに優勝して注目を集めるしかない!!


 了

24紅井ファントム:2017/01/11(水) 19:30:25
〜〜作者より〜〜
この物語に登場するアイドルの姿が気になった方は下記のURLにアクセスし、サイトにユーザ登録して、小説を読んだ後に☆を三つください。

tps://kakuyomu.jp/works/1177354054882111364

後ついでに作者が書いてある別の小説にも同じように☆をくれると作者が喜ぶ、かも。

tps://kakuyomu.jp/works/1177354054882227861


進捗が凄く危ないんですが、頑張ってます。

25ほまりん:2017/01/11(水) 23:35:10
ワキガ大帝・マッチョネス!
tp://twitter.com/homarine/status/819187953322717185

26ネーター:2017/01/11(水) 23:46:37
ぐだぐだダンゲロス冥王星祭(夢追 中)
tps://twitter.com/nater_gamer/status/819193076971225088

27小筒 笑美:2017/01/11(水) 23:46:47
『それは遠い昔の』


新しい朝が来た、希望の朝らしいが寝不足の朝に夢も希望もあるはずもなく。
寝惚け眼をこすりながらコーヒーと食パンを同時に口の中に押し込み腹を満たす。

「おはよう、おばさん! エビちゃん起きてる?」

「波瀬ちゃんいつも迎えに来てもらって悪いわねー。笑美、あなたも早く着替えなさい」

パチンッ

外まで聞こえるように大きめに指を鳴らしもそもそと着替えを始める。
制服っていいよね、毎日同じ服でいいんだから。
そんなことを考えながら雑に着替えを済ませ玄関へと向かう。

「……行ってきまーす」「行ってきまーす!」

ハセちゃんに挨拶を被せられたおかげで私の声はかき消された。


私たちが住んでいる小さな港町から希望崎学園までは電車で1時間ほど。
地元の人間は漁師やらそれに関わる職業ばかりで乗客はほとんどいない。
途中で乗車する僅かな人たちも先頭車両に偏るので最後尾に乗るのはいつも私たちふたりだけだ。
そんな貸し切り状態の車内で何をしているかというと……

「ふーん、ふーん、ふふーん♪」

ハセちゃんの膝の上に座らされて長い髪をブラッシングされている。
降りるまでいじられっぱなしになるのだがもはや日課なので抵抗はしない。

「んー? これはまたシャンプーしに行かないとダメかなぁ」

ハセちゃんは鞄の中から大きめのポーチを取り出しウェットティッシュで髪を拭き始めた。
よく分からない化粧品が色々入っているあのポーチは『エビちゃん専用』らしい。
自分で使えばいいのにとは思うけどハセちゃんは今のままで十分綺麗なので必要ないのだろう。

「……また増えた?」

ちらりとポーチの中を覗いた感想が漏れた。

「えへへー、分かる? 前のヘアオイルはエビちゃんに合わないと思ってさー」

そう言いながらその新しいヘアオイルを両手に馴染ませ再び私の髪をいじりはじめる。
今日は柑橘系の香りが頭から離れなさそうだ。



学校に着けばハセちゃんから解放されて束の間の平穏を味わえる。
同じクラスなので一緒にいることには変わりないのだが机三個分の距離は大きい。
授業を受けて、休み時間に寝て、それを数回繰り返したのち昼食をとる。
揉め事は耳にするけど目にすることはほとんど無いいつも通りの日常。

普段まとわりついてくるハセちゃんも学校にいるときはクラスメイトといることが多い。
黙っていれば美人だし、口を開けば男子とも話が合うし、スポーツもできてどんな話題にもついて行けちゃう。
でもねハセちゃん、『甲殻戦士 クラスタシア』と『魔法少女 らぶりー☆ぱーぷる』は私たちの住んでる地域でしか放送されてないんだよ。

ただそんなハセちゃんにも欠点があって、何かと噛みついちゃうちょっと短気なところがある。
相手が誰であろうと自分が許せないと思ったらすぐ口撃するので風紀委員に目を付けられているほどだ。
口喧嘩から殴り合いに発展して風紀委員に止められて、怒られても笑いながら帰ってくる。
それを含めていつも通り、ただ今日はいつもより運が悪かった。

28小筒 笑美:2017/01/11(水) 23:48:02

パチンッ

日が落ちた帰り道、私は少し強めに指を鳴らす。

「エビちゃん、気づいてる?」

その問いに私はもう一度指を鳴らす。

「……後ろに5人くらい。前にも3人、暗くて見えにくいけどいる」

ヘアバンドから垂れた2本の前髪が風に揺れる。
外灯も人通りもない場所、向こうはこのタイミングを狙っていたらしい。

「笑美、下がって」

普段と違う強い口調、私は静かにハセちゃんの後ろに隠れた。

「オラッ! コソコソしてねーで出て来いよ!」

突然の大声、先に仕掛けたのはハセちゃんだった。
その声に臆する様子もなくモヒカン頭の男が近づいてくる。

「勘がいいなぁ、糸引ぃ。一発ガツンとヤって終わらせるつもりだったんだがなぁ〜?」

「その制服、あたしらと同じだろ? わざわざ遠くまでご苦労なこった」

「学園の近くだと面倒だからな、オレらはヤれる相手しか選ばねぇ」
「それをオマエは邪魔したんだよ! オレらのエモノを逃がしやがった!」

たぶん昼休みにハセちゃんと喧嘩していた相手だ。
カツアゲしてるやつを懲らしめたって話してたから向こうの逆恨みなんだろうけど。

「せこいことしてるてめぇらが悪いんだろうが」

ハセちゃんも当然退かない、相手に詰め寄ろうとしたその時

「「ヒャッハー!!」」

左右からモヒカンの仲間が飛び出し襲い掛かってきた。
だが喧嘩も強いハセちゃんは飛びかかってきたモヒカンを殴り飛ばす。
私も思わず助けに入ろうと駆け寄ろうとしたが後ろにも仲間がいたことを忘れていた。

「ハセちゃ・・・んぐ!」

羽交い絞めにされ口を押えられる。
必死に抵抗したが私の小さな体ではどうにもできない。

「笑美!? ふざけんな、笑美に手ぇ出すんじゃねぇ!!」

慌てて振り向いたハセちゃんを手にした武器で殴打するモヒカンたち。
それでも反撃しながら私に手を伸ばすハセちゃんの頭にトドメの一撃が入る。

「ハセちゃん!!」

ヘアバンドも取れ、制服も乱れたまま必死にハセちゃんを呼んだ。
しかしハセちゃんはピクリともせずモヒカンたちに殴る蹴るの暴行を受けている。

(いまの私にできることは何もない、ただ泣いて叫んでハセちゃんの名前を呼ぶだけ)

暴れるのをやめて全身の力を右手に込める。

(でも『これ』を使えばあいつらからハセちゃんを助けられるかもしれない)

腕が腫れ、手が充血して赤くなる、それでもなお力を込め指を構える。

(……ハセちゃんは私のこと嫌いにならないかな)

バチンッ

暗闇に響く破裂音。モヒカンたちの視線が後ろの小さな体に集まる。
少女を押さえていたはずのモヒカンは片腕がもげた状態で転がっていた。

「おい……なんだよそれ、オマエら魔人じゃねぇはずだろ」

視線の先にあるのは自身とほぼ同じ大きさの腕を掲げた姿。
まるで甲殻で覆った巨大な圧着ペンチのような真っ赤な腕。

「ま、待て、待ってくれ! 知らなかったんだよ、そんなのがあるなんて!」

ギチギチと音を立てて鋏を開いていく。

(やることは同じ、ただ指を鳴らすだけ)

違うのは私も加減が分からないこと、それに……
慌てふためくモヒカンたちの後ろで倒れているハセちゃんに視線を移す。

(加減をするつもりもない)

目一杯、鋏が開いた腕をライフル銃のようにゆっくりと構える。

「「うわぁぁぁぁぁぁぁああ!!」」

大玉の花火が地面で炸裂したかのような閃光と爆発音。
光が収まり静まり返ったその場に立っている者の姿はなかった。

29小筒 笑美:2017/01/11(水) 23:48:45

いつも見る夢がある
体のあちこちが傷だらけで満身創痍のまま立ち尽くす私
その横に私と同じくらいぼろぼろになった女の子が倒れている
目の前では髪が地面につくくらい長い女性が笑顔で手を広げている

彼女は笑顔のままこう告げる
「マギに醒めた忘れられし子、我らの在るべき場所に」
不思議と懐かしい気持ちになる優しい声



体が揺れる感覚に気づき目を覚ます、いつの間にか眠っていたようだ。
いつも見ていたあの夢に続きがあるとは思わなかった。
小さくあくびをし、目を擦ろうとしたが腕が重くて上がらない。

「ん、エビちゃん起きた?」

よく見るとそこはハセちゃんの大きな背中、制服のあちこちがぼろぼろになっている。
怪我の心配をしたけど頑丈だからと笑ってごまかされた。
私が眠っている間のことを聞くと起きた時にはモヒカンたちはいなくなっていて私とハセちゃんのふたりしかいなかったらしい。
そこでふと自分の腕のことを思い出す。やや小さくなったとはいえまだ胴体ほどの大きさ、見た目は異形そのものだ。
この姿をハセちゃんに見られてしまったことに動揺し涙が溢れた。
お互い無言のまま時間が過ぎる、毎日歩いている帰宅路がとても長く感じた。

「昔もこんなことあったよね」

ハセちゃんがぽつりと呟いた。

「小学校1年? 2年生くらいだっけ。エビちゃんが腕の病気のことでいじめられててさ」

そんなことがあった気がする、赤く腫れた腕を隠すためにアームサポーターを着け始めたんだっけ。

「あたしはそれが我慢できなくて大暴れして、ほんとひどい目にあったよ」

笑い話にしているが10人以上の高学年相手に殴りかかり返り討ちにあった事件のことだ。
押し倒されたときに頭を強く打ち付けたハセちゃんが怪我をして大問題にもなった。

「あの時ね、体は動かなかったけど耳は聞こえてたんだ」

責任を押し付けあいながら逃げていった高学年生。
頭から血を流すハセちゃんと私の腕から逃げた同級生たち。
あんなに騒がしかった場所が私の泣き声だけが寂しく響く場所になった。
そして夢に出てくるあの女性に会った。

「エビちゃんと話してた人のことは難しくてよく覚えてないけど……エビちゃんの言葉なら今でも覚えてる」

残念ながら私は覚えていない、先ほどの夢も途切れてしまっている。
ふるふると首を横に振る。ハセちゃんは「そっかー」と気にせず話を続けた。

『ハセちゃんと一緒に居たい』

とてもシンプルな子供らしい答え、きっとあの時の私はあの女性の言葉の意味をよく分かっていなかったのだろう。
唯一、助けに来てくれた彼女と一緒に居たい、その一心で出た言葉。
それはハセちゃんも一緒だった、自分から逃げていく周りの人間の中でただひとり一緒にいてくれた人。

「だからね、あたしも決めたんだ。エビちゃんに何があっても一緒に居るって」

いつものように明るい言葉で言い切るハセちゃん。
あぁ、そうか……今まで当然のように思っていたことは全部私が望んだことなんだ。
また泣きそうになった私はハセちゃんの背中に顔をうずめる。

「……ハセちゃん」

「なーに?」

「……ごめんね」

「ぶぶー、違うでしょ、エビちゃん。」

「……ありがとう」

「んー、それだけかな?」

いじわるな質問だ、でも今ならちゃんと言える。

「……大好き」

「あたしも!」

これからは隠し事はしないようにしよう。
何でもふたりで笑える騒がしい毎日が続くように。



『それは遠い昔の』 終わり

30ルフトライテル:2017/01/12(木) 00:09:29
エリス
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=60894728

31ほまりん:2017/01/12(木) 06:22:27
>>19
喜んで頂けて嬉しいので体毛差分です!
tp://0006.x0.to/oo/gif/1banshibori2.png

32雄ミルク一番搾りくん:2017/01/12(木) 10:38:26
>>31
ヤッタぜ
ありがとうございます!!!
こんなに雄々しいのにお尻が弱いのか・・・

33コンプレッサ:2017/01/12(木) 19:28:38
SS: Compressor thought "This whole whole is brilliant!"



むかし、むかし。
人類誕生よりも遥かむかし。
カンブリア大爆発よりも、もっとむかし。
エディアカラ紀と呼ばれる時代のこと。
この時代、生命にはまだ口と肛門の区別がなく、栄養源の摂取と排泄を兼用するただ一つの原口だけを持っていた。

そんな生物たちがたゆたう原始の海に、宇宙の彼方から一本の巨大な物体が降ってきた。
それは、巨大な有機物であった。
巨大な地球外有機物質は原始の海に溶け、地球上の海すべてを富栄養状態に汚染した。
極めて高い栄養価を持ったその物質は、生命の進化に決定的な変化をもたらす。
口と肛門を別個に持つ、効率的な消化器官を発達させる必要がなくなったのだ。
すなわち「うんころいど」の誕生である。



冥王星祭の会場に、巨大な魔本を背負う少女コンプレッサがやって来た。
もちろん、コンプレッサもキャラ説に「うんころいどではない」と書いてないので、他の参加者と同様にうんころいどである。
コンプレッサは、うんこが大好きだ。
うんこに充ち溢れたこの世界は、まるごと全て「すてきなもの」なのではないかと考えている。

冥王星は、うんこの星である。
全てのうんこが最終的に辿り着く場所である冥府を司る神プリットの名が与えられたのは、太陽系第九惑星として発見されたこの星がうんこで構成されていると考えられていたためだ。
しかし、冥王星は他の惑星とはあまりにも違うため、天文学者たちによるうんこでうんこを洗う長い議論の末に惑星ではなくなることになる。
新たに定義された天体分類「準恒星」への格上げである。
周知の通り、太陽の主成分はうんこであり、屁リウム核融合エネルギーで燃えている。
冥王星のような燃えていないうんこ天体を、準恒星と分類することになったのだ。
キャラ説には誤記で「準惑星」と書いてあるが、エリスも冥王星同様に準恒星であり、うんこ天体だ。

そんな冥王星を祝う祭なので、冥王星祭はうんこまみれのお祭りだ。
参加者は皆、思い思いにうんこを口から吐き、うんこ屋台でうんこカレーやうんこもんじゃ焼きを食べ、うんこパフォーマンスに黄色い声と茶色いうんこを飛ばし、うんこスポーツに興じる。
魔本の所有者にして「すてきなもの」の狩人であるコンプレッサも、普通の参加者と同じようにうんこを楽しみ、今やそのドレスは鮮やかな茶色に染まっていた。
ひとしきり祭りを堪能すると、コンプレッサは自食するために、祭りの喧騒から離れた路地裏に向かった。
大勢でうんこ交換するのも楽しいが、時には独り静かにうんこを吐き自分で食べるのも良いものだ。

路地裏で愁いを帯びて佇んでいた彼を、コンプレッサは最初ツチノコか何かだと思った。
それほどに彼は、他のうんことは違って威風堂々とした、見事な一本糞であったのだ。

「やあ、初めまして。うんころいどのお嬢さん」

一本糞が喋った。

「はじめまして。とてもすてきなお姿ですね。ひとくち、頂いてもよろしいでしょうか?」

コンプレッサは失礼かもしれないと思いつつも、そのように訊ねることを抑えられなかった。
彼があまりにも美味しそうなうんこだったからだ。
しかし、彼は首を横に振って答えた。

「いや、僕を食べてもらうわけにはいかない。僕の名は、うんこすきー―――――歪んだ歴史を糺し、正当なるうんこの世界を取り戻すために生まれた戦士だ」

「まあ、なんという畏れ多いことでしょう。わたくしはコンプレッサと申します。少しお話を伺ってもよろしいでしょうか?」



すみません、続きはまた後で書きます。

34コンプレッサ:2017/01/12(木) 19:30:38
題名間違えてました。以下が正しい題名です。
SS: Compressor thought "This whole world is brilliant!"

35川崎エイラ:2017/01/12(木) 20:47:08
肉体も回復し正体も隠し通したエイラだったが新たなピンチが発生していた。

「人気コンテスト締め切りもうすぐじゃない。まだ条件コンプリートしてないのに・・・」

そう、コンテストという形式を取っているので投票や結果発表の時間も必要となる。
なので当然ながら参加締め切りはかなり早めに設定されていたのだ。

「まだ達成してないのは」
「『今はもういなくなってしまったお姉さん的存在』『めっちゃ百合百合してる』『『鎖が武器』」
「そうそう」
「『短剣シーフ的な戦闘タイプ』『モンク的な戦闘タイプ』『幼馴染』『髪とか束ねているイケメン男子』
『しっかりしている女の子』『年下のお姉ちゃん』、以上9個が未達成だよ。頑張ったね竜宮院くん」
「誰だてめえ」

声はすれども姿は見えず。エイラの目的も正体も条件も全て理解している謎の声は一体どこから・・・・。

「ここだよここ。右手の先に注目したまえ」

なんとウンコ棒の先に一匹の羽虫が止まっており、そいつから男の声が聞こえてくる。
普通の人間ならウワアアアア虫がシャベタアアアとなる所だがエイラはその虫の正体に気付いた。

「銀義羅銀博士・・・のモスキートロボ!あんた何してるんでsか」

虫の正体はエイラの知人。かつてNAHA研究所に所属していた変態学者銀義羅銀博士の作ったモスキートロボだった。
銀義羅銀博士!彼こそがエイラがエイラたる為に必要なお薬ムセイナールを開発した天才である。

「邪魔しないでください。私には時間がないんです」
「いやいや、手伝わせてくれよ。私の才能は理解しているだろう?」
「いえいえ、お断りさせてくださいな」

地属性の人や雄ミルクの人も受け入れたエイラだったが、銀義羅銀博士だけは全力でお断りする。
彼の発明はあらゆる面で規格外であり、実際エイラも現在進行形でお世話になっている。
だが、それを考慮しても彼の人間性はマイナスに振り切っている。彼の力を直接借りるともれなく死ぬ。
これを知らない奴はモグリとまで言われている。そしてエイラは実際に目にしきた。
アメリカ・日本・リューキューの天才が集まるNAHA研究所においてぶっちぎりの成果を出しながらも迷惑すぎてお帰り願われた存在を!

「頼みます。マジ困るんでお断りさせて下さい」

深々と頭を下げて関わらないでとお願いする。根拠のない自信に溢れ他人を見下してきたエイラがこんな態度を取る。
それこそが銀義羅銀博士がマジモンという何よりもの証明だった。

「うむっ!君がそこまで言うのなら私もこれ以上介入するのア辞めよう」
「本当?やったあ日本語が通じたー」
「だからまあ。すでにやってしまった分については勘弁してもらいたい!おっ、噂をすれば」

爆音と破壊音と轟音を鳴らしながら人型のナニカが近づいてくる。

「キャリキャリキャリ」

出店や校舎を貫通し最短ルートでエイラの方に近づいてくる。

「キャリ」

ビキニにパーカーの痴女だ。その手には鎖とナイフが握られている。

「博士、なんですかあの目つきヤバイのは!転校生ですか!?」
「安心したまえ。転校生ではない。私の遺伝子から作った娘的暗殺生物、エミネンスちゃんだ!
今は竜宮院くんの目標をコンプリートさせる為に協力するよう命令してある。さあレッツ百合百合!」
「鎖とナイフはその為ですか」
「そうだっ!」

博士は至れり尽くせり。

「命令のキャンセルとかは」
「できんっ!」

博士の辞書にキャンセルという文字はない。

エイラはエミネンスの歩いてきた破壊の跡を確認する。そして破壊規模からパワーでも理性でも銀義羅銀博士と大差ないと判断した。

「第一宇宙速度で空飛ぶ方がまだマシよ!逃げるしかねえー!」

エミネンスに背を向け、エイラはホルホースの如く綺麗なフォームで逃げ指す。向かう先は人気者コンテスト会場。
まだ目標を果たしてないが、これだけの要素を達成すればかなりの確率で優勝できるだろう。
そう自分に言い訳して会場にゴールイン。強者がある丸この場所ならばエミネンスも簡単には襲ってこないだろう。

「川崎エイラ、人気者コンテストに参加しまーす!」

エイラの話はこれでひとまずおしまい 
(投票結果発表後にエピローグ掲載予定です)

36モフモフ:2017/01/12(木) 21:02:24
……

遥か彼方の宇宙において、グランドモフは考えていた。

何を?もちろんモフについてである。

彼はモフの中のモフ、グランドモフ。その思考はモフにのみ消費される。

グランドモフは観測していた。遠い惑星に存在する一つのモフを。

その名は巨大熊猫。巨大なモフである。

そのモフはグランドモフをしてモフと言わざるを得ないほどモフであり、そしてあり得ないほどモフであった。

しかし、その中にひとつだけ疑問、謎があった。

それは、かのモフの体重である。

モフの体重は15t。これはインド象(モフではない)の2〜3倍である。

しかし、それはおかしいのだ。

モフの体長は通常のパンダ(見かけはモフだがモフではない)のおよそ100倍。

だがその体重は通常パンダ(ノー・モフ)の100倍なのだ。

ここでモフならざる一般人はおかしいと感じないだろうが、グランドモフは違った。

グランドモフ曰く、体長が100倍ならばその体重は100万倍でなければおかしい。

なぜか?簡単に説明すると、体重は質量なので縦×横×高さであり、体長が100倍ならばその3つすべてに100を掛ける必要があるからだ。100の3乗だ。

説明が下手という意見は聞かないこととする。なぜならグランドモフは教師ではないからだ。

つまりかの巨大モフの適正体重は15万tであり、15tは誤表記、もしくは浅はかな投稿者が間違えたのであろう。

しかし、そうなるとまた一つ問題が浮上する。

それは……15万tもの貨物が入ったコンテナをヘリで運ぶのは不可能、ということだ。

一機のヘリで運べる貨物の重量はどう見積もっても20tが限度である。

悩ましい……一つのミスが次のミスを呼ぶ。これだから下調べはちゃんとしろというに。

かくなる上は巨大モフの体重は15tが正しいということにするほかあるまい。

しかしそうなると大きさの割に軽すぎることへの言い訳もとい理由付けをしなければ……

なんともはや、どうしたらいいのであろうか?

グランドモフは考え続けるのだった……


つづく

37コンプレッサ:2017/01/12(木) 22:06:12
>>33 の続きです

うんこすきーは、静かな口調でコンプレッサに語った。
この世界の真実を。
六億年前、準恒星「マキマキ」が地球に激突したことにより、生命とうんこの歴史が変わってしまったということを。
コンプレッサは、初めて聞く驚異の歴史に息を飲んだ。
しかし、魔本に手を当てて引き出した様々な知識に照らし合わせれば照らし合わせるほど、マキマキ衝突は疑う余地のない事実であると認めざるを得なかった。

「しかして、うんこすきー様はどのように歴史を変えようとお考えなのでしょう?」

「全ての――全てのうんころいどを討ち滅ぼす。それが、僕に与えられた使命なんだ―――――」

うんこすきーは決意に満ちた強い口調でそう言った。
それを聞いて、コンプレッサは腹立たしく思った。
世界はこんなに、うんこに充ち溢れているのに、なんて愚かしいのだろうと呆れてすらいた。

「ご立派なお考えですね。そのような戦いの果てに、どんな正しい世界に辿り着けると言うのでしょうか」

「正しい――うんこだ! うんこは口から吐くものじゃない。食べるものじゃない。尻の穴から出して、トイレに流すものなんだ!!」

トイレ、という耳慣れない言葉に、コンプレッサの心はざわついた。
そのようなものは、魔本の中をいくら探しても存在しない。
不安を感じたコンプレッサは、下着の中にそっと手を差し入れてお尻の間を指でなぞった。
大丈夫、お尻に穴なんて開いてない。
そして、コンプレッサは魔本にしばらく手を当てて考え、結論を得た。

「そもそも――――うんこは食べるものです。もし、うんこを食べずに全部捨ててしまったら、世界はどうなるのですか? 世界中のうんころいどは飢えに苦しみ、死んでゆくでしょう。飢えから逃れるために、動物をむごたらしく殺め、引き裂き、血にまみれた肉をむさぼる世界となるのです。そして――――そして――――嗚呼、数少ない食物を争い奪い合う戦争が起きるのです! うんこは――! うんここそは―――! わたくしたちの救いなのです!!」

コンプレッサは喋っているうちに興奮してゆき、その語気は徐々に強いものとなっていった。
それは、この世界とうんこを愛するがゆえの怒りであった。
争いのない平和なこの世界は、太陽と冥王星とマキマキ――うんこ天体が与えたもうた奇跡の世界だ。

もしそれがこの世界の本当の姿だったとしても。
コンプレッサの瞳のタンザナイト・ブルーが紫色に燃え上がり、うんこすきーのことを射竦める。
うんこを食べられない地獄のような世界なんて、絶対に認めるわけにはいかない!



コンプレッサは、心の底から思った。

この世界、まるごとすべてが「すてきなもの」だと。



コンプレッサの背負った魔本が、ごう、と大きな音を響かせて天高く舞い上がった。
山よりも、雲よりも、成層圏よりも高く魔本は猛スピードで上昇してゆく。
そして、空が暗くなった。
地球全てを挟み込めるだけの大きさとなった魔本が開き、太陽からの光を遮ったからだ。

そして、魔本が閉じてゆく。
コンプレッサを含む世界中のうんころいど達は聞いた。
自分たちが圧縮されて平面になる、ぱしゃり、という音を。

38ルフトライテル:2017/01/13(金) 02:11:43
小筒 笑美
tp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=60911479&from_sid=2172167934

39コンプレッサ:2017/01/13(金) 06:54:58
>>37 の続きです

コンプレッサは、冥王星祭の喧騒を離れた路地裏に立っていた。
彼女の目の前には、大蛇のように太くて長い一本糞。
彼、うんこすきー以外には、周囲にうんこは見当たらない。
うんこは、トイレで独り静かにひっそりとするものだから。

「――――正しい世界に、戻った? その本が、生命の歴史を改竄したのか!?」

うんこすきーは、コンプレッサと彼女が背負った魔本のことを驚きに満ちた目で見て、言った。
魔本は、何事もなかったかのようにコンプレッサの元に戻ってきている。
最早うんころいどではないコンプレッサは、魔本に手を当てて収録した世界の記録を参照した。
正しい世界に戻ってから改めて考えると、吐き気を催す恐ろしい世界であった。
だが、ひとたび収録した「すてきなもの」を後になって削除することは、今のコンプレッサが持つアクセス権限ではできないのだ。

「ぶりりあんとわーるど自体を、『すてきなもの』と判断して収録いたしました。あの世界全ては、この本の中にあります」

コンプレッサは、うんこすきーに告げた。
それは、うんこすきーに与えられた使命の終わりを意味していた。
うんこすきーの使命は、コンプレッサと出会い、魔本を発動させる引き金になることだったのだ。

「良かった――――正しいうんこの歴史が取り戻せて、本当に良かった――――」

うんこすきーは、脱力して呟き、そして、コンプレッサに向けて深々と頭を下げた。

「――ありがとう」

礼を言い終わると、うんこすきーはコンプレッサに背を向け、歩き出した。
うんこすきーの寂しげな後ろ姿に、コンプレッサは不安を感じて呼び掛ける。

「うんこすきーさんは、これからどうされるのですか?」

「正しい世界に戻った今、僕は只のうんこさ。皆に嫌われる、臭くて醜い汚物なんだ――うんこは、うんこらしくトイレに流されて消える。それが正しい運命だよ。もっとも、僕ぐらい大きな一本糞は、トイレが詰まらないように何度にも分けて流さないといけないだろうけどね」

「そんなことは――そんなことは、ありません!」

「そんなことはない? 馬鹿なことを言うんじゃないよ。うんこは、この世界では不要な嫌われものだ。これが正しい在り方なんがから――そんな悲しそうな顔をしないでくれよ」

「そんなことはありません! 美味しい物を食べて、気持ちの良いお通じがある。そのどちらが欠けても、この世界は『すてきなもの』から遥かに遠ざかってしまうでしょう。うんこは――世界にとって大切な一部なのです!」

力強くうんこを肯定するコンプレッサの言葉に、うんこすきーは心が軽くなったのを感じた。
思えば自分の人生は、うんころいどを駆逐して世界を正常化させる使命のことばかり考えた人生であった。
トイレに流れるのは、もうしばらく自分らしい生き方を考えてからでも遅くないように思えた。

「――――人気者コンテストに、出ようと思う。もしかしたら君みたいに、うんこが大好きと言ってくれる人が、他にもいるかもしれないから」

「うんこが大好きとまでは言ってません――でも、それは良い考えだと思います。わたくしも、コンテストに出場いたしましょう」

「ふふふ、負けませんよ、お嬢さん。少なくとも、インパクト部門では僕が勝たせてもらいます」

「その意気です。うふふ、確かに、インパクトでは勝てる気がいたしませんね」

うんこすきーとコンプレッサは、明るく笑いあい、人気者コンテストでの再会を約束して別れた。
コンプレッサは、深く深呼吸して、この世界の綺麗な空気を胸一杯に吸い込んだ。
そして、本に収録した世界の記憶を、頭の中から全力で追い出した。
ぶりりあんとわーるどが、間違った世界だとは言い切れない。
だが、あの世界のことは一旦記憶から消し去らなければ、冥王星祭の屋台で売られている様々な「すてきなもの」を美味しく食べることはできないだろうから。

Fin

40コンプレッサ:2017/01/13(金) 06:59:01
>>39 のタイプミス修正です。すみません。
これが正しい在り方なんがから

これが正しい在り方なんだから

41松堂弾三&折橋千種:2017/01/13(金) 10:49:57
 夜道に格闘するものあり。よだれを垂らして、女ににじり寄る。女は手首のない右腕で回転エレボーをかます。亡者の群れを一体ずつ撃破していく。
「セイ!」
 折橋千種の細く伸びる黒ずんだ脚が、ゾンビィの柔らかな頭を打ち砕いた。
 肩幅に体を開いて、構え、残心。呼吸を整え、吸血鬼の下僕どもの死体の山々が動かないことを、確認した。
 ひび割れた岩肌のような腕をおろし、息を深く吐いた。
「これで17体目……」
「こっちは11体倒しましたわ」
 折橋千種が振り向くと、そこには折橋千種がいた。彼女らしい、真っ黒の装束を身にまとっている、本来の折橋千種だ。
「まったく醜い……私が着せてあげたものはどうしたんですか?」
「邪魔くさいから脱いだよ」左手で首筋をぽりぽりかきながら、あっけらかんに千種(偽)が言う。「あんなん、着たくないもん」
 千種(真)は眩暈がするほど怒りを覚えた。
「そんな風に生きてられるか!」
「死んだように生きてどうなる!」
 二人の千種が、額をぶつけ、にらみ合い、対峙する。お互い、たかぶりすぎている。
 千種(真)が大きく手を振って、ビンタする。
 千種(偽)は屈んでかわし、肩の根元を抱いて、ひねる。そしてケツを蹴りとばす。
 痛みと怒りに顔を上気させ、奥歯噛み締めて振り向いた千種(真)は、思わずぽかんと口を開けてしまった。
 千種(偽)が服を破る。下着姿だ。まだ暗いとはいえ、ゾンビィ狩りを終える頃合いだ。朝は近い。
「バカ!汚いものを見せるな!」
「自分を汚いとか言うな!」
 襲ってきた千種(真)を、千種(偽)が抱きしめる。強く抱いてやる。千種(真)は肩を噛んでくる。それでも体は離さない。血がとろとろ流れ出て、浅黒い皮膚と白すぎる皮膚に赤がコントラストを作る。
 噛み、爪立て、頭をぶつけ、そして泣いた。千種(真)の衝動は収まり、その内的風景は焼け跡の寂しさだけが残った。

 ''殺意のないものを殺したくなる''のが千種の癖である。それは、''太陽を嫌うもの''として変身した松堂ニセ千種にも引き継がれている。
 優しく抱きしめていた腕はサブミッションに変わる。
「噛んだりしてんじゃねーよ吸血鬼かよ血ぃ出てんぞぶっ殺すぞ!」
「あだだだだ、やめ、やめ」
「やめてやるよ、このやろ」
 絡めていた腕を引き抜く際、千種(真)の黒装束を引き裂く。
「やめちまえ、そんなしみったれたカッコ」
「ちょっとは気に入ってるんですよ深窓の令嬢的な」
「自分で言うなタコ」

 二人の千種はそうして朝までじゃれあっていた。

42エミネンス:2017/01/13(金) 12:33:14
やっとキャラ把握が把握が終わったので、全キャラ感想です!
あと、川崎エイラさんは、幕間に出演させていただいて、大変ありがとうございます! 銀義羅銀博士ろくでもねーし、エミちゃんは可愛い!

伊坂谷 御内儀
金髪ロングのお悩み解決居酒屋姐さん! 色々つまってるけど、個人的には金髪ロングがツボ。性格よくて金髪ロングの可愛いおねーちゃんがいる居酒屋とか行きたいです。
でも、ストレスで飲むのはやめた方がいいな。酒は楽しくが一番だからな。

一 厘
こねくりまわしにこねくりまわしたキャラクターという印象。おじいちゃんなのもまた良い。プロローグが面白いというか、ためになった。なるほどなー。
インパクトが凄く強くて、可愛いとか格好いいの枠には収まらんタイプのキャラって感じですね。

川崎エイラ
プロローグが好きです。普通に笑いました。
好み全部乗せ、誰かがやるとは思っていたけど、かなりレベル高いんじゃないでしょうか。応援しています!

うんこすきー
もう、このキャンペーンを根幹からなぎ倒そうという、気骨溢れるキャラクターですね。帰れお前。当然大好きです。最高。
こいつが存在することで、冥王星祭に参加するキャラ全員がうんころいどということになるのか……。なんというレイプ……。

巨大熊猫
めっちゃでかくて可愛いけど、惨劇の予感しかしませんね! パンダが可愛いのは当然であるので優勝候補と言えるでしょうし、プロローグも続くみたいなので期待。

コンプレッサ
あ、良い! この設定凄く好きです! 西洋人形っぽい外見もツボだし、終末を孕んだ能力も凄く好み。
プロローグも雰囲気出てていいですねえ。誰か、うんこすきーさんと出会うSS書いてあげて。

雄ミルク一番搾りくん
ある意味、うんこすきーさんよりも下品かつ最悪なキャラクターですね。もちろん大好きです。なんだこれ。
このキャンペーンにエロスを求める人は、ミルクくんと女性キャラの絡みをイラスト化すれば良いのでは。あと、応援SSめっちゃ早くてビックリしました。たぶん早漏だ。

43エミネンス:2017/01/13(金) 12:34:29
久々津 取次
普通に好感度が高く、かつ文章がうまい。プロローグが良い出来でした。
亡霊ちゃんの献身的な姿が可愛いですね。久々津君は、それに劣らぬ魅力的な主人公気質。レベル高いです。

弔崎ヒツギ
冷たい雰囲気ながらに、能力が火属性というギャップが好きです。能力の効果も、回復系のカウンターということで、面白いと思います。外見に気を使ってない感じなのも好きですね。

天球院ルト 
能力の意外性というか、落とすのが本番だけど前段も半端なく強いというのは、強キャラムーブとしては最高ですね。
包容力のあるお姉さん、好きです。

松堂弾三&折橋千種
あくが強くて、格好いいなあ。松堂さんの最悪っぷりエピソードが面白かったです。折橋さんも好き。ええ、火傷女子好きです。

明水 紫 
あーっ、この子すごく良い。ふわふわとしたキャラクターもいいけど、何より狂気的な能力が好きです。人が無生物に変わるのは、非常に恐怖を感じますね。おそらく、ウルトラマンタロウのせいです。

弾正尹レオナ
多分、他のキャンペーンで初出なんですね。名字は聞いたことがあります。ぼさっ毛美人アサシンはある層に突き刺さると思いますし、私はある層です。可愛い。

金野 満男
明治時代ってのがこいつの肝ですね。すごくずっこくて面白い。能力も実に凝っていて、満男さん一人で世界のバランスを崩さないよう、よく考えられていますね。勢いとかではなく、正統派に良い能力です。

大房 泥土
すごく屈折してはいるものの、根底には「趣味と平穏な生活を両立したい」という、平凡な望みがあるのが良いですね。吉良吉影感がある。彼のコミュニケーションが、全て死体を作るためにあると思うと、プロローグもなんだか不穏ですね。良い。

辻岬 ヒスイ 
最後の命令は、たぶんあれだろうなあー……という感じ。今は能力が使えないし、命令を断ることは出来ないんだものね。なるほどなあ。主張を強くしないところが、私は好きです。情緒のあるキャラ説が良い。

”ラーメン大好き”くだんさん
パロディやないかい。SS2はちょろっと見ただけですが、でも優勝者のこういう登場の仕方はなんかいいですよね。ただのパロディに収まらず、くだんちゃんもかなりポンコツで可愛い。「ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ」がツボでした。なんと雑。

霜月 柊花
友人の存在が気になりますね。何者なんだ……? クールと、それでもちょっと目立ちたい気持ちのギャップが面白いですね。等身大に可愛い女の子だと思います。

星丘 レン
宣伝じゃねーか! と思って、カクヨムに飛んで、一話を読んでみたんですけど面白いですね。チェック漏れしてました。読み進めさせていただきます。宣伝成功!

44エミネンス:2017/01/13(金) 12:35:26
ワキガ大帝・マッチョネス
めちゃめちゃ面白いです。完全に発送の勝利ですね。キャラクター名で掴まれて、キャラ説でやられっぱなしでした。面白さでは、今回のキャンペーンでピカイチです。第十八回の冥王星さんのコメントがツボ。

魔法少女ドリーミィ・スター
宣伝じゃねーか!その2。大丈夫です。面白いのは知ってます。物理書籍も買います。
プロローグも、完全な楽屋ネタですね。でも、古巣でこういうことをやってくれる作者様の姿勢……大好きです!

小筒 笑美
圧倒的あざとさ……! 見た目幼女のインドアグータラとか、層に突き刺さりますよね。層です。
こういう、グータラときびきびのコンビもまた良いですよね。二人でいるところをずっと見ていたい感じ。

エリス
準惑星繋がりで来た! これもまた、キャラ説がためになりますね。さりげなく能力がえげつないですけど。
準惑星という強烈な個性がありますが、その他は至って正統派。良い意味で、普通に可愛い子です。

夢追 中
こちらも既出のキャラと聞いてはおりますが、人間性は今回のキャラ説でも十分にわかりますね。前向きな姿勢が、すごく素敵だと思います。能力に至る経緯もすごく丁寧だし、かなり満足感のあるキャラクターですね。

ロプト・トラッドフェロー&ルディエ・トラッドフェロー 
なるほど兄弟でくるとは予想外! ネーミングとかにセンスが爆発していますね。こういうの考えられる人は、ほんと尊敬します。この二人の物語をもっとみたいなあと思わせる魅力も、すごくありますね。

杲鳥 貴御
個人的にはプロローグ賞です。すごく面白かった! この、一般人レベルの波風の立ち方というか、どこか緩めの空気感が大好物です。杲鳥さんの能力も面白いし、本人の好感度も相まって、かなり好きなキャラですね。

夜魔口 魔弾 
格好いいお姉さん! 格好良いお姉さんだ! 私、格好良いお姉さん大好きです! 絆の力で戦うヤクザ。いいですねー。ギャップ好きのニーズにもしっかり答える、キャラ説とプロローグ。この方も凄く好きです!

古巣多舌
タタンちゃんじゃないですかー。私は覚えていますよー。千夜ちゃんとのやり取りがかわいかった記憶。こういう、友情こそが特別な関係みたいな、そういう二人組に弱いです。貸し借りがほぼ帳消しとか、すごくぐいぐい来る。好きです。

WW.ジーン
男かい! まさかの展開ではありますが、冥王星祭に参加する流れとしては、非常に美しいですね。苦労人気質が見てとれて、好感度が高いです。平和な生活を送れるといいね。

45エミネンス:2017/01/13(金) 12:40:17
ちなみに、このコメントは書きためておいたものですので、応援スレの投稿状況は反映されてたりされてなかったりしています。この文章を書いてるときは、まさかコンプレッサさんご本人がうんこすきーさんとの絡みを書くとは思わなかったんや……!

46松堂弾三&折橋千種:2017/01/13(金) 17:06:29
最終話:味方のあなたが月

【前回までのあらすじ】冥王星祭にもぐりこみ、当初のもくろみ通り惑星インストラクトを受けた松堂。ハプニングだらけの冥王星祭も終わり、松堂と折橋は長い夢から覚めようとしていた……。

「終わった祭り、醒めた夢、終わった恋……。どれも同じだ。腹立つほど澄んだ空気だ」
 建物が朝日に照らされ、おぼろげな影が、抱き合った二人を切り取る。
 松堂は全身銀色ラバースーツに身を包み、股間をもっこりさせ、頭のアンテナは宇宙の果てから七命星帝DJのモーニング・ラジオを受信し、頭皮をつたい脳内に響き、澄み切って聞こえている。冥王星祭の秘儀に参加した松堂には、宇宙の意志、星たちの叫びがよく理解できた。
「じゃあ、始めるか」
 松堂は抱きかかえた折橋をゆっくりと横たえた。彼女の眼や唇は閉じられ、もはや開くことはない。生命活動停止済み。死んだのだ。もはや松堂の望みはひとつ。折橋の夢を、自分も見る、そして、かなえることだけだった。
 太陽を嫌うものに変身。
 乾いた涙が残る松堂のほほは灰色に変色、したかと思うと同時に膨張。一瞬にして質量70000000000000000000tの超巨大存在に変身した。月だ。月は地球を砕き、砕かれたかけらはぶつかり合い、現れた月をも砕いて、ただよい、長い長い時間をかけて、そのほとんどは太陽へと吸い込まれ、燃えつくされた。

47雄ミルク一番搾りくん:2017/01/13(金) 18:00:11
「ン、グ、イグッ!!」
雄ミルク一番搾りくんのイチモツは遂に堪えられなくなって達した。
雄ミルク一番搾りくんは長年の夢であった恋人と愛のあるセックスをすることができた。

雄ミルク一番搾りくんの雄ミルクは搾る方法でその効果が変わる。
丁寧に口淫されると完全治癒、激しく突かれると即死の奇跡が宿る。
果たして愛あるセックスで激しく突かれたらどうなるのか。

・・・結果、何も奇跡は起きなかった。
雄ミルク一番搾りくんが恋人を作りセックスをするということは、
世界から病傷が消え、あらゆる人々が救われたということを指す。

愛は奇跡を起こさない。
しかし世界は笑顔に満ち、そのメシアは愛を得ることができた。

「あ゛ん゛!!ケツイキするぅ!!!」

48雄ミルク一番搾りくん:2017/01/13(金) 18:07:44
聖歌 雄のミルク

雄のミルクはよいミルク
つよいぞー、うまいぞー

雄のミルクはよいミルク
つよいぞー、うまいぞー

飲もう♪飲もう♪雄のミルク
飲もう♪飲もう♪雄のミルク

シュヴィドゥバ、シュヴィドゥバ
シュヴィドゥバ、シュヴィドゥバー♪

みんなで飲もう雄のミルク、ヘイッ!

〜生搾り雄ミルク教HPより〜

49雄ミルク一番搾りくん:2017/01/13(金) 18:23:06
ちくしょうよく見たらうんこすきー(さん)のせいでケツイキ出来ねえ!!
なんてこったい

50ほまりん:2017/01/13(金) 20:00:12
改めてこちらにも貼っとこう。

オーケーを出している冥王星ちゃんの応援イラストです
tp://twitter.com/homarine/status/814804472253726721

光線を出している冥王星ちゃんの応援イラストです
tp://twitter.com/homarine/status/814805215962501120

51金野満男:2017/01/13(金) 22:21:25

       提   供
   
   
     金 野  満 男
  
  
  
このスレッドは先日冥王星祭のスポンサー権を購入された
金野満男氏の提供でお送りさせていただきます

52ほまりん:2017/01/14(土) 00:39:51
巨大熊猫と夢追中さんが出てくる4コマをかきました
tp://twitter.com/homarine/status/819914826491174913

53霜月 柊花:2017/01/14(土) 10:22:54
冥王星祭当日。

目玉企画の人気者コンテストはいよいよ折り返しを迎えていた。
参加者達によるスペシャルアピールの連続で、会場のボルテージは既に最高潮に達している。
昂ぶる観客達は、それが一体の生物であるかのようにうねり、
今か今かと次なる刺激を待ち望んでいた。
真夏の砂浜よりもホットな空間が真冬の希望崎にはあった。

その一方で、コンテストの盛り上がりに反比例して心と体を凍てつかせる少女が一人。
舞台袖で青い顔をしてしゃがみ込むその少女はコンテストの参加者であり、
名を「&ruby(しもつき しゅうか){霜月 柊花}」といった。

彼女は迫り来る自分のアピール順に対し、途方も無い圧力を感じていた。
1年生である彼女は、はじめて経験する冥王星祭を甘く見ていたのだ。

「学祭の数ある出し物の1つ。ちょっとした一発芸の披露会」という認識は、
集った観客の人数を見た時点でぐらりと音を立てて揺らぎ、
1人目のアピールを見た時点で完全に砕け散った。

――――ガチだ。あまりにガチ過ぎる!

元来目立ちたがりの気質がある魔人の中でも、
更に「我こそは!」と名乗り出るような猛者達のアピールポテンシャルを完全に読み違えていた。

「絵本の中から抜け出してきたような美幼女による、ハリウッドの上を行くマジック&スピリチュアルなトークショー」
「風紀委員会のエースによる炎と剣による美麗な演武と粛清の実演」「粛清されたうんちマンとちんちんマン」。
どのアピールも眩しく、華々しく、煌びやかで……。
コンテストが始まってから、たかだか数十分のうちで、
柊花は「可愛い!」の極地と「格好いい!」の極地、
そして「インパクトが凄い!」の極地を見せつけられ、完全に戦意を喪失していた。

――舞台の方から割れんばかりの歓声と悲鳴が聞こえてきた。

ああ、どうやらまた凄いアピールが行われているようだと、柊花は他人事のように考えた。
もうすぐ自分があの舞台に立たなければいけないことを考えると、もはや直視する気にもなれない。
ハァと漏れた溜息が、“ダイヤモンドダストとなってキラキラと光った。”

54霜月 柊花:2017/01/14(土) 10:23:30
霜月柊花は「体をとても冷たくする」という能力を持つ。
今回のコンテストではその能力を応用して、「周囲にダイヤモンドダストを発生させ、
キラキラとしたエフェクトを纏い、イケメンにのみ許される首を痛めたポーズをとり、
少女漫画のヒーローの甘ったるい台詞を引用して囁く」という持ちネタを披露する予定だった。

この持ちネタは身内……というか、特定の“友人”にはバカ受けであり、
やる度に呼吸が乱れる程に笑ってくれるため、柊花としても少しだけ自信のあるネタであった。

ただ、今ここに至ってはもうその自信は霧散してしまっている。
とてもじゃないがこのネタが、これまでの披露された「格好いいアピール」に敵うとは思えない。

帰りたい。切に帰りたい。
3000円くらいなら払ってもいいから、帰らせて欲しい。

そのようなストレスを抱えながらも彼女が帰宅しないのは、
コンテストのプログラムにデカデカと

「エントリーNo.19 “&ruby(アブソリュート プリンス){絶対零度の王子}” 霜月 柊花(1-A)」

……と、実名とクラスが載ってしまっているからだ。

ここで逃げ帰ってしまっては、今後の学園生活で後ろ指を指されることは必至だろう。
……まぁしかし、たとえ立派に舞台をやり遂げたとしても「アブソリュートプリンス()」の誹りは免れようが無いような気はするが。

ハァと、柊花はまたしてもダイヤモンドダストを吐いた。
何故このような状況に陥ってしまったのかと彼女は考える。

55霜月 柊花:2017/01/14(土) 10:24:33



――あれは、いつのことだったか。
確か中間テストの後だったから11月の後半のいつかだったと思う。

「柊花ちゃんはコンテストに出ないの?」

「コンテスト?」

帰りの電車のそんな他愛のない会話が発端だった。
それから毎日のようにその話題は繰り返されるようになった。

「柊花ちゃんはマジでCOOLだから、絶対『格好いい部門』で優勝できるよ!
ねぇ出ようよー。思い切ってさ!」

「出ないよ。」

「え〜〜〜なんで。
優勝したら校内のスターになれるんだよ?
それに芸能スカウトの人が見に来てるって噂もあるし、
もしかしたら本当のスターになれちゃうかも!」

「興味ない。」

「フーン!そーですか。
……では、切り口をかえまして。
優勝賞品の『冥王星ランド ペア招待券』はどうだ!
昼食付きでアトラクションは当然乗り放題! 
欲しいでしょ! 行きたいでしょ!
わたしは超行きたいので連れて行って下さい!
カバンとか持つのでぜひ!」

「…………。
…………興味、ない。」

「……あれ、なんか変な間があったけど、
もしかして遊園地好きだったりするの? 意外。」

「別に、ほんとに興味ないから。」

「フーン!じゃあさじゃあさ――」

――異様な熱意をもって私にコンテストへの出場を勧めて来る友人をあしらいながらも、
正直なところ悪い気はしていなかった。
単純に「格好いい!」と友人に言って貰えることが嬉しかったのだ。

ただ、それでもコンテストに出ることに対しては気恥ずかしさが先行し、
乗り気にはなれなかった。

ちやほやに報いたいという気持ちと、羞恥心を載せた天秤の傾きが逆転したのは、
友人が私の許可を得ずに、コンテストへ申し込みを行ったタイミングだった。

56霜月 柊花:2017/01/14(土) 10:24:56
勝手に事を進められ、腹を立てた私は、
いつもよりキツく友人にコンテストへ参加しない意志を伝えた。
それに対して友人は“最悪の反応”を示した。

なんと彼女は、事も有ろうに自らの非常識な振る舞いを深く反省し、
しおらしく謝罪の言葉を述べた上で、早急に参加撤回の申請をしてくるというのだ。
そして、その時の彼女は、うっすらと涙を浮かべていた。
――これは、最悪中の最悪であった。

私の友人は殺人的に可愛い。
努めて客観的な事実だけを選んでも、
彼女の可愛いさを証明できる出来事を挙げるのに苦労はしない。

主観を混ぜていいのであれば、
そういった類の魔人能力なのではないかと疑ってしまうほどに、
彼女と相対すると、庇護欲と母性本能を激しくくすぐられる。

――いや、「くすぐられる」などという甘いものではない。
欲と本能にかかっている理性の塗膜を剥がされ、
むき出しになったそれらをデッキブラシで粗く擦りあげられるような、
そんな、抗いようのない衝動に駆られるのだ。

希望崎学園に入学してからというもの、友人の可愛さは日に日に増してきていて、
一時期は目をあわせることも、会話をすることも困難になったほどだ。
それでも、なんとか時間を共にすることで耐性をつけ、
“普段の彼女”が相手ならば、自然と接することができるようになった。

――だが!しかし!

涙を溜め、許しを請う友人の姿は殺人的というか、もはや殺人鬼そのものだった。
殺人鬼に涙なんて凶器を握らせてはいけない。
それは最悪中の最悪だ。

「私、柊花ちゃんの格好良さを皆に知って欲しくて……そのことしか考えられなくなってた。
それで……こんな……。
一番……大切なのは、柊花ちゃんの気持ちなのにね……。
本当に、ごめんなさい。」

「あっ……! あのさ。」

「……?」

「やっぱり、私――」

【今現在、コンテストの発表順を待つ私はこの場からの逃避を強く願っている】
【軽率に参加してしまったことを猛烈に後悔している】

【だが】

【仮に今の私が時間を遡ってこの時の決断をもう一度出来るとしても】
【結局、出す結論は変わらないだろう】


「――気が変わった。出てもいいよ。」


私は、彼女に抗えない。

57霜月 柊花:2017/01/14(土) 10:25:20



参加の経緯を回想した柊花は、少しだけ元気を取り戻していた。
結局は自分で選んだ道なのだ。
ならば、やる他はない。

そして彼女はふと、友人がこの舞台を見に来ていることを思い出した。
そんな大事なことを忘れるほどに追いつめられていたのかと自嘲した後、
舞台袖からそっと観客席の様子を覗いた

昨日友人は「絶対一番前の席をとって、絶対一番大きな声で応援するから!」と言っていた。
果たして、それは叶ったのだろうか。

会場の前列端から順に、小柄な友人を見落とさないよう観客の姿を一人一人認めていく。
そして、会場中央に慣れ親しんだ姿を見つけた柊花は、

「……あの子。……ばか。」

そうぽつりと呟き、俯いてくつくつと笑った。

彼女の友人は可哀想なくらい疲弊し、狼狽えていたのだ。
その瞳は舞台上の演目を捕らえておらず、左にうろうろ、右にちょろちょろと忙しなく動いている。
よく見れば体も小刻みに震えているし、頬が心なしかほっそりとしている。
また、トレードマークのリボンは心情に呼応するようにくたびれてしまっている。
アイメイクも少しぼやけている。また泣きそうになったに違いない。

柊花には、友人の気持ちが手に取るようにわかった。
彼女も自分と同じようにこの数十分を苦しみ抜いてきたのだろう。

このコンテストのレベルの高さは友人にとっても想定外のもので、
そこへ軽率に柊花を送り込んでしまったことを悔いていたに違いなかった。

ハァと、柊花は微笑を浮かべながら溜息をついた。
“外気に冷やされた温かな息が、白く染まる。”

もう羞恥に身を強張らせ、身体を冷たくしていた柊花はそこにはいなかった。
彼女の覚悟は決まっていた。

このコンテストが終わったら、友人と学祭をまわる予定だ。
その時にきっと友人はコンテストのことを気に病み、
ぐずぐずになりながら己が不明を謝ってくることだろう。

そんな友人に対する特効薬はひとつ。
「別に、大したことなかったけど」と、さらりと流してあげることだ。

その言葉が虚勢に見えないよう、まずはこの場で成功を収めておく必要があった。

“マジCOOLな柊花ちゃん”なら、きっとそうするし、それができる。
友人が信じた虚像を演じるべく、柊花は大きくのびをした。

気持ちは軽く、身体も軽かった。

58霜月 柊花:2017/01/14(土) 10:39:35
■こぼれ話■
分岐:柊花の好みが偏っていた場合




――あれは、いつのことだったか。
確か中間テストの後だったから11月の後半のいつかだったと思う。

「柊花ちゃんはコンテストに出ないの?」

「コンテスト?」

帰りの電車のそんな他愛のない会話が発端だった。
それから毎日のようにその話題は繰り返されるようになった。

「柊花ちゃんはマジでCOOLだから、絶対『格好いい部門』で優勝できるよ!
ねぇ出ようよー。思い切ってさ!」

「出ないよ。」

「え〜〜〜なんで。
優勝したら校内のスターになれるんだよ?
それに芸能スカウトの人が見に来てるって噂もあるし、
もしかしたら本当のスターになれちゃうかも!」

「興味ない。」

「フーン!そーですか。
……では、切り口をかえまして。
優勝賞品の『冥王星ランド ペア招待券』はどうだ!
昼食付きでアトラクションは当然乗り放題! 
欲しいでしょ! 行きたいでしょ!
わたしは超行きたいので連れて行って下さい!
カバンとか持つのでぜひ!」

「…………。
…………興味、ない。」

「……あれ、なんか変な間があったけど、
もしかして遊園地好きだったりするの? 意外。」

「別に、ほんとに興味ないから。」

「ほんとに〜〜〜?」

「……冥王星ランドは休日に限らず慢性的に混んでるから、ファストパスの取得が必須なんだけど、
広い園内にアトラクションが散らばっている関係上、どれだけ計画を練って効率的にまわっても1日だけじゃ5か所が限界。
それに対して、あそこに行ったら絶対に乗らなければならないアトラクションが6つある。
この時点でキャパオーバーで、もう1日ではまわりきれない。
さらにたとえ断腸の思いで“カロンのベルトクルーズ”を諦めたとしても、時期が悪い。
年明けから映画のタイアップで新しいエリアができるから、更なる混雑が予想されている。
そうすると下手したら4か所、最悪3か所しかまわれない。
そうなったらもう……絶望だ。
カロンでさえ腸を切る思いだったのに、“フォボスのフィルハーマジック”や“ヘヴィ・オフィーリア・コースター”を切るとなったら……。
もう、内臓切除程度では表現しきれない痛みになる。
それを切るくらいならいっそ私の首をかき切って欲しい。
さらに……。そうだ、これは落ち着いて聞いて欲しんだけど、
私は――新しいエリアにも行ってみたいと考えている。
エリアはアトラクションじゃないからファストパスが通用しない。
どの程度待たされるかは、過去の事例から考えると、最長で半日……。
長い!あまりに長すぎる。
こんな状況で冥王星ランドに行ってもかえってストレスを溜めてしまうことは目に見えている。
……だから、総じて、興味ない」

「柊花ちゃん……」

「うん」

「冬休み、泊まりで冥王星ランド行こっか」

「……うん!」


〜圧倒的fin〜

59モフモフ:2017/01/14(土) 12:00:55

巨大熊猫は日本上陸後、急速に成長していた。

当初15tだったその体重はいまや15万tにまで増加、15tとは幼体時の体重だったのだ。怪獣が成長したら体重10000倍になってもおかしくないよね!

そんなわけで、現在の巨大熊猫は体長体重ともに巨大怪獣に相応しいスケールになったのだ!

そして体重の増加は、それに伴るモフモフの増加を呼んだ。

冥王星祭会場は肥大化した大質量のモフモフに飲まれ、あらゆるものがモフに包まれ死んでいった。

しかし成長は止まらない。たった数時間で体重が10000倍になったのだ、このままのスピードで成長すれば1週間ほどで日本はモフに沈むだろう。

この事態を重く見た日本政府は『巨大不明生物モフモフ対策本部』、通称・巨モフ対を発足し問題解決に乗り出した。

……そして、それと時を同じくして、遠い宇宙の彼方ではモフの中のモフ・グランドモフによる最終作戦『地球モフ化計画』が発動されようとしていた……!


特 別 予 告 映 像


『 シ ン ・ モ フ ラ 』



制 作 ・ 総 監 督

モ フ 野 モ フ 明


  提 供

金 野 満 男



2017年1月公開予定

60仲間同志:2017/01/14(土) 18:16:23
今年も訪れた冥王星祭。
例年以上に盛り上がりを見せる会場の側。
二人の少女が花壇のふちに腰かけ、並んでいた。
互いの親しさが感じられる、肩の触れ合いそうな距離。
けれど互いに視線は合わさず。
年上と見える少女が笑い、何事かを語る。
隣に座る小柄な少女は、そっと頷く。
耳を傾けてみれば、それは過去の冥王星祭の想い出話であった。

「懐かしいな。3年前……私が1年の時はみんなで花火大会をしてね」
「うん」
「ただ花火を見るんじゃなくて、花火を自分たちで打ち上げたの!」
「うん」
「火の粉が降ってきて危なく火傷しそうになったりとか大変だったけど、楽しかったんだよ〜。水星にも見せてあげたかったな〜」
「……知ってるよ。初めて地球に来たばかりの頃だった」
「一昨年は季節外れの流しそうめんをやってね〜あの時も色々……」
「うん、姉さんが地球に来た時だった」
「でも、やっぱり去年のトーナメントは圧巻だったなぁ。あの時は……」
「時間だから行かなくちゃ。またね、柊先輩」

小柄な少女が立ち上がった。
先輩と呼ばれた少女は、それでも笑顔で語り続けている。
立ち上がった少女は、虚空へ語り続ける先輩を見た。
小さく、白い手を胸の前で強く握り、ため息を一つ。
そのまま語り続ける先輩を残し、少女は会場へと足を向けた。
と、その時。

「やあ、冥王星ちゃんじゃないですか」

ニコニコと笑顔を咲かせた新たな少女が一人、
小柄な少女『冥王星ちゃん』へと声をかけた。

「どうも、大会の主賓様。夢追中、只今推参!」
「……」
「あちらに見えるは柊先輩ですね……」
「……」
「冥王星ちゃんも、思うところがありますか?」
「……」
「自分が望んだ未来で、こんなつもりじゃなかったと、もしや思っていますか?」
「……」
「……では私から、一言」
「……」
「花火大会をありがとうございます。流しそうめんをありがとうございます。貴方の行為で誰かは傷付くかもしれませんが、それでもあの日あの時、私は貴方のお陰で楽しませていただきました。だからどうか……より良き風の吹く未来を進まれますよう」

***

それはあったかもしれない過去。
それはありえたかもしれない未来。
冥王星の導きにより何かを喪った人と。
冥王星の煌きにより何かを得た人との。
そんな、きっと当事者にしか伝わらない。
ごくささやかな、物語。

「では、楽しく元気に行きましょう!」

61ほまりん:2017/01/14(土) 18:28:24
霜月柊花ちゃんのイラストです!
tp://twitter.com/homarine/status/820197443220320258


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