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【メインキャラは】安価で新しい遊戯王を作るスレ【6人だ】part5
1
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:29:02 ID:Ox0qWsig
『遊戯王6-ACE(シックス・エース)』という物語を作っていくスレです。
本編は第7話まで公開されています。(2017.10.14時点)
【これまでの流れ】
●スレ住民でアイディアを出しあいながら、それを元に執筆担当が話を書いていく流れになっています。
●物語の根幹設定は過去スレにて安価で決められ、現在はそれを元に物語を進めています。
●執筆担当はスレの進行役とストーリー構成を兼任しています。
●カード案や登場人物名などについて、安価でアイディアを募ることがあります
●作中のデュエルは基本的にオリジナルカードを使用して行われます。勿論、既存のOCGカードも多々登場します。
●デュエルのルールはマスタールール3を採用しています。
●この企画に興味がお有りの方は気軽に参加してください。
専用wiki公開中。これまでに投下されたSSや作成されたカードの情報、各種設定などをまとめています。
《遊戯王シックス・エース まとめwiki》
http://seesaawiki.jp/yu-gi-oh-6ace/
次スレ『正確なスレ立て宣言』をして、他にスレ立て宣言が無いか確認してから立ててください。
前スレ【敵の組織も】安価で新しい遊戯王を作るスレ【2つある】part4
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/57512/1488908437/l50
.
2
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:30:50 ID:Ox0qWsig
【ストーリー】
カードゲームによる勝負《デュエル》が一つの文化として人々の間に深く浸透し、
あらゆる物事を解決しうる手段として認識され、同時に抗争の手段とも化している世界。
これは、天道遊陽と朝霧朋花という二人の主人公が、世界を牛耳る二つの組織の抗争に巻き込まれながら、仲間と共に戦い抜いていく物語である。
彼らとその仲間達《六人のエース》が織りなす物語は、
やがて人間界と精霊界という二つの世界を股にかけた壮大な戦いへと導かれていく……。
.
.
3
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:32:50 ID:Ox0qWsig
【登場人物① 主人公サイド】
天道 遊陽(てんどう ゆうひ)
この物語の主人公。オレンジ色の髪を持つ中学2年生。
使用デッキは儀式&ユニオンテーマの【S・S(シャイニング・ソウル)】。
精霊界の六英雄のリーダー・オルフェウスのカードの所有者。
謎の組織《命の光》の謀略によって交通事故に遭い、その復活の代償として《輝ける命の光》との契約を強いられる。
そのために《命の光》の一員とされかけるが、朋花とのデュエルを経て組織と敵対する覚悟を決める。
無気力がちな性格で、しばしば自分を偽った行動をするが、守りたいものを守ろうとするときには一途な熱血さを発揮する。
ある理由から、儀式召喚と、自らのエースであるオルフェウスに対して嫌悪感を抱いている。
朝霧 朋花(あさぎり ともか)
この物語の主人公。デュエルモンスターズの精霊が見える中学2年の女の子。
使用デッキはアドバンス召喚テーマの【供花の姫君(くげのひめぎみ)】。
精霊界の六英雄の一人・マーシーのカード所有者。
遊陽とともに交通事故に遭い、《昏き死の闇》との契約によって一命をとりとめる。
一時、遊陽と敵対を余儀なくされるが、遊陽の覚悟を受け、組織と敵対してでも生き抜く道を選ぶ。
大人しく、人見知りが激しい性格。そんな内向的な性格から脱したいと彼女は思っている。
朱 静炎(しゅ せいえん)
遊陽の親友。赤い髪を三つ編みにしている中学2年生。
使用デッキは炎属性シンクロテーマの【武竜】。
精霊界の六英雄の一人、九頭龍明神のカードの所有者。
友情に厚い熱血さと冷静な決断力を持つ兄貴分的存在として、遊陽と朋花をサポートする。
遊陽サイドでは屈指のリアルファイト要員。脳筋かと思えば意外と几帳面で真面目なところも。
黒鷲(くろわし)
朋花の曾祖母。本名は朝霧薫(かおる)。
かつて《御世呂町の死神》と呼ばれ恐れられた精霊使い一族の当主として、不動の山に住まう精霊を束ねる。
150年以上生きているらしく、大変に博識。サポート役としてもまだまだ現役。
魂を自由を移動させる術を心得ており、現在は黒い大鷲に憑依している。
西森 紀山(にしもり きざん)
御世呂中学校2年の学年主任を務める教師。七三分けで眼鏡をかけている。
デュエルの腕はからっきしだが、生徒思いな教師として好かれている。
組織抗争に巻き込まれた遊陽達の数少ない協力者。
剣道五段と武芸にも長ける。学校の専門科目は理科。教師になる前はやり手のエンジニアだったらしい。
天道 千里
遊陽の母。夫はプロデュエリストの天道曙。
おっとりとした性格で、少々天然ボケなところも。見た目は遊陽と姉弟にすら見えるほど若々しい。
4
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:33:46 ID:Ox0qWsig
【登場人物② 《命の光》サイド】
九曜 トロヤ(くよう とろや)
《命の光》の傭兵デュエリスト。18才。大柄で、よくニット帽を被っている。
超個人主義者で、組織のメンバーと度々喧嘩沙汰を起こすが、実力と実績で黙らせている模様。
《輝ける命の光》とは契約しておらず、特別な力は何も持っていないものの、
実戦の中で培われた知識と判断力は確かであり、彼のプレイングスキルには誰もが一目を置く。
敵対する《死の闇》の冥条辰海とは旧知の仲。
荒波 三奈美(あらなみ みなみ)
若干20歳にして御世呂町の《命の光》のトップに立つ女性デュエリスト。
リーダーになってから日が浅い事もあってか、組織を完全に掌握出来てはいない。仲間の勝手な行動には日々頭を悩ませる。
西東 久志(さいとう ひさし)
組織の実戦部隊の長を務める男。常にスーツ姿で、どんな状況でもサングラスは外さない。
使用テーマは天使族融合デッキ【ヴァルキリー】。
ガロン・ディアス
実戦部隊の副隊長を務める男。大雑把な考え方をする男で、目的さえ達成できれば後のことはあまり考えない。
燐光の天使
《命の光》が開発したデュエル用アンドロイド。西東によって春休みの町内大会会場に投入される。
使用デッキはアドバンス召喚を戦略の軸とする【ライトエンジェル】。
5
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:34:54 ID:Ox0qWsig
【登場人物③ 《死の闇》サイド】
冥条 辰海(みょうじょう たつみ)
御世呂町の《死の闇》において実戦部隊隊長を務める17歳の青年。鋭い目つきが特徴。
組織への忠誠心は確かなものの、冷酷かつ辛辣な性格が災いして組織内に多くの敵を作っている。
一方で部下思いな側面もあるので、組織内では評価が分かれている模様。
卑劣な行いをする仲間を嫌悪するが、残酷な手法を一部許容することもあるなど、その心情は複雑。
《命の光》の傭兵であるトロヤとは昔からの知り合い。趣味はバイクを乗り回すこと。
エリス
辰海の部下の少女。外見年齢は13才。ゴシックドレスと大きめのリボンを好んで着用する。
生意気で、図に乗りやすい性格。デュエルの腕はそこそこだが、何かと詰めを誤ることが多い。
アーチャス・クレイトス
《死の闇》のリーダー代行を務める男。
性格は近視眼的で、組織の利益よりも利己に囚われがち。他者を力で押さえつけようとする言動が目立つ。
エーテル・キャバリエ
《死の闇》の団員。辰海より年上だが、強い意志を持つ彼を評価し、親しく付き合っている。
生まれから何から色々と謎が多い。朋花のことは以前から知っていたようだ。
6
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:36:58 ID:Ox0qWsig
【主な地名・組織・用語など】
1.御世呂町
物語の舞台となる、遊陽達が暮らす町。
治安が悪く、デュエルギャングの抗争が常態化している。
2.《命の光》《死の闇》
御世呂町にて暗躍する組織。この2つは現在抗争状態にある。
双方とも世界規模の活動範囲を持つ一大組織であり、各々の勢力圏を広げるための戦いに明け暮れている。
元々は精霊達の故郷《精霊界》からやってきた者たちらしい。
3.《輝ける命の光》《昏き死の闇》
《命の光》《死の闇》が戴く神。
生命を司る力と、組織の行動規範となる思想をもつ概念的存在(実体を持たない生命体)。
神と契約した者には《紋章》が与えられ、その持ち主は《紋章持ち》と呼ばれる。
紋章にはデュエル時のみ発揮できる特殊な力が秘められているという。
3.精霊
デュエルモンスターズに登場するモンスター達。
本作における精霊は、人間と同様に知能を持った生き物として登場する。
御世呂町がある世界とは全く別の世界《精霊界》が彼らの故郷である。
4.霊札
死んだ精霊は、今際の際に自らの身体を一枚のカードに変える。そのカードのことを霊札という。
霊札のテキストには精霊の生前の生き様が反映されるという。勿論実際のデュエルで使用可能。
5.光と闇のデュエル
2つの異なる紋章を持つ者がぶつかりあうデュエル。そのデュエルで負けたものは魂を滅ぼされ、事実上死に至る。
6.運命眼の翡翠竜
人間界と精霊界に住まう全ての生きとし生けるものの頂点に立つ孤高の神。その2つの眼で過去と未来の運命を見るという。
《輝ける命の光》や《昏き死の闇》をも凌駕する力を持つが、現在はある理由から自由な身動きが取れない状況。
それ故に2つの神が野放しとなり、《命の光》や《死の闇》が引き起こす混乱を許してしまう。
7.精霊界の六英雄
かつて翡翠竜とともに強大な敵と戦ったという六人の精霊。オルフェウス王子をリーダーとする。
《命の光》や《死の闇》との戦いの中で全員が落命し、霊札となる。
それらのカードは、様々な変転を経て御世呂町の六人のデュエリストの手に渡ることとなる。
※他の用語や詳細についてはwikiに専用記事を掲載。
7
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:48:05 ID:Ox0qWsig
新スレを立てました。旧スレの残りは募集などのために使用し、このスレで第八話の投下を始めていきます。
それでは長い話になりますが、どうぞお付き合いください。遊陽とトロヤ、後にライバル関係となる二人の初デュエル回です。
【ここまでのあらすじ】
朋花を組織に連れ戻すため、エリスは朋花を港の倉庫におびき寄せる。
エリスの思惑を看破した遊陽達は精霊たちの協力のもと、隙をついて人質を救出し、朋花が一対一でデュエルできる状況を作り上げた。
《昏き死の闇》の紋章の力をフルに使って強襲を仕掛けるエリス。しかし朋花は諦めずに戦い抜き、エリスを破る。
このまま港を去りたい朋花達。しかしその時、倉庫の屋上で見張りについていた遊陽は思わぬ男と対峙していた……。
8
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:51:52 ID:Ox0qWsig
プルルルルル...... プルルルルル......
ピッ
??「……どうした」
??『悪い知らせがある。エリスが勝手に出撃した』
??「……あ?」
??『ダメージペナルティを受けて療養してるはずだったんだ。だが回復が早かったみたいで――』
??「場所は?」
??『御世呂港埠頭、赤い屋根の大倉庫。一隊を護衛としてつけているらしい』
??「……下っ端の小娘がよくもまぁ……」
??『十中八九、代行の差し金だ。それに女子生徒一人を捕えて倉庫に連れ込んだとの情報もある。
狙いは恐らく……朋花ちゃんをおびき出すことだ』
??「朝霧朋花を倒して組織に連れ帰れば、仕掛けた二人双方の利に叶う……」
??『多分……そんなところだ』
9
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:53:56 ID:Ox0qWsig
??「デュエルで勝てばいい話じゃねえか」
??『その見込みは薄い……朋花ちゃんに勝てるだけの力はエリスにはない。辰海も同じ見解だ。
それに港では、組織同士の衝突まで始まったらしい』
??「……ややこしくなってから話を回すんじゃねえよ」
??『数の上では劣勢……。だが俺達も出撃中だ、人数をそっちに割く余裕がないんだ』
??「で、俺に火中の栗を拾いに行けって? 敵の小娘を助けにか?」
??『俺達が今から急行しても、着く頃には事が終わってるかもしれないんだ。
……無理難題なのも、虫が良すぎるのもわかってる』
??「……チッ」
??『……』
??「……朝霧朋花がそこにいるとなれば、当然“あいつ”も出てくるか」
??『?』
??「そういえば、あいつには宿題を出しておいたな。それをどう消化したか、確認してやるのもいいか」
??『……天道遊陽のことか』
??「いいだろう。港には行ってやる」
??『済まないっ』
??「だがお前の相方に伝えておけ。あの小娘が俺とお前らにとってどんな意味を持つか、忘れたとは言わせねえとな」
10
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 14:54:26 ID:Ox0qWsig
―――――――――――――――――――――
遊戯王6-ACE 第八話 『廻る小惑星』
―――――――――――――――――――――
11
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:00:39 ID:Ox0qWsig
――数分前 御世呂港埠頭から2km地点
埠頭からやや離れたフェリーターミナル付近に、紀山の運転する大型バンが停まっている。
紀山は、遊陽らが目的を果たし帰還するのを、今かと待っている所であった。
紀山「今頃……朝霧くんはデュエルの最中だろうか。もしものことが起こっていなければいいが――」
??「大丈夫ですよキザン先生。朋花は絶対に負けません」
車の後部座席から、若い女性が紀山に声をかける。
セミロングの黒髪と右目下の泣きぼくろが目を引く美しい女性。しかし彼女を注視したものは、程なく眼の辺りに違和感を感じることだろう。
それは明らかに機械化された人口眼球であった。更によく見たならば、所々の関節の所作にも不自然さを覚えるに違いない。
謎の女性「朋花の戦いには、私の沢山の妹たちが力を与えてくれます。
朋花がカードを信じれば信じるほど、妹たちもそれに応えようとするでしょう」
紀山「あなたも……そうしたかったのではないのですか?」
謎の女性「それはそうです。私がカードとしてデッキに入っていれば、朋花はより一層強く戦えます。やりようによっては無敵にだってなれるでしょう」
紀山(凄い自信だな……)
謎の女性「でも、今は人手が足りませんからね。だからこうして、こんな機械人形に憑依してるのですから」
12
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:02:14 ID:Ox0qWsig
紀山「そのデュエルアンドロイドは……かなりの旧式ですね。機械用自己増殖細胞が開発される以前のものだ」
謎の女性「お分かりになりますか。これはかつてお婆様が知り合いから譲ってもらったものだそうです。
朋花の参観日などには、しばしばこの姿で学校に行ったりしましたよ」
紀山「動くには問題ないのですか?」
謎の女性「お婆様や大姉様ほどではないですが、一応は。
ただ如何せん古い体なので、長時間の稼働や蹴る殴るなどの無茶には耐えかねます。
現場から連絡が入るまでここで待機するのはそういうわけでして――」
Prrrrrrrr…… prrrrrrr……
紀山「来たか、着信……!」
謎の女性「もしもし、朋花? そう、勝ったのねっ」
紀山「よし、これなら皆で帰るだけ――」
謎の女性「なんですって? 遊陽が……?」
紀山「えっ?」
謎の女性「遊陽が、九曜トロヤと対峙している……?」
13
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:03:27 ID:Ox0qWsig
――数分前 御世呂港埠頭 コンテナヤード
ガロン「奴が……この港に来てるだと?」
長月「先程到着したらしく……うちの隊員に状況を尋ねていました。
どうして《死の闇》の拠点の場所がわかったについても事細かに――」
ガロン「それで?」
長月「一言だけ……『悪知恵だな』と言って、倉庫の方へ歩いていったそうで」
ガロン「あの野郎、一体何の用だ? おこぼれでも喰らいに来たってのかよ」
長月「それならば無駄な話です。戦況はこちらが圧倒しており、カタがつくのも時間の問題……。
一団の長である御祓という女も既に捕捉済みですし、封鎖状態の倉庫に残党がいるとしてもたかが知れているかと……」
ガロン「あいつが食える肉はもう残ってねえか。なら放置して構わねえさ。俺達は俺達の狩りに集中するだけだ」
14
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:05:21 ID:Ox0qWsig
――現在 御世呂港埠頭 倉庫の屋上
遊陽「トロヤ……!」
トロヤ「……よう。久しぶりだな」
朋花とエリスがデュエルをしている倉庫の屋根上に、遊陽とトロヤはいた。
遊陽はここで、身を隠しながら見張りについていた。
双方の部隊に不審な動きがあった場合、倉庫内の静炎と連絡を取り合う算段になっていたのだ。
常人には見えない精霊たちも歩哨についている。しかしトロヤはそんな警戒を容易にすり抜け、今こうして悠然と遊陽の前に姿を現したのだ。
.
15
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:06:35 ID:Ox0qWsig
遊陽「な、何故お前がここに……!?」
トロヤ(目当てに早速会えるとは都合がいいが、どう丸め込むか――。ま、虚実織り交ぜれば済むことか)
トロヤ「さっき倒した《死の闇》の奴等が妙なことを口走ってな。
《死の闇》の小娘が、異端者である朝霧朋花をおびき寄せるため倉庫の中にいると……」
遊陽「……!」
トロヤ「だが倉庫の扉や窓はすべて封鎖されてるから、状況の確認しようがない。
じゃあ屋根に登れば何か掴めるかもと思って来てみりゃ、ここにお前がいたというわけだ」
遊陽「オレ達を追ってきたわけでなく……最初から港に来てたのか!」
トロヤ「まあな。俺みたいな傭兵デュエリストにとって、こういう小競り合いは格好の稼ぎ場所だからな」
16
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:09:13 ID:Ox0qWsig
遊陽「……ミブリン、下の状況はどうなってる?オレ達がいると気づいてそうな奴等はいるか?」
ミブリン(ハト)「いいえ、そのような動きは特に――」
遊陽「誰も気づいてないのか?」
ムブリン(ハト)「確かに不可解な……。トロヤめのいう情報が組織に知れ渡ってるなら、倉庫の中の朋花お嬢様を抑える動きがあるはず……」
トロヤ「喋るハト……精霊か。なら、この倉庫を封鎖してるのも精霊の仕業ってとこか。
そいつらの言うとおりだぜ。うちの連中には何も伝えていない。俺は手柄を独り占めしたいんでな」
遊陽「手柄……だとっ」
トロヤ「下で行われているデュエル……。俺の読み通り行けば、負けるのは恐らく《死の闇》の小娘のはずだが――」
その時、苦痛の色を帯びた少女の叫びが、階下の倉庫の中から発された。
エリス「きゃあああああああああ!!!!!!」
トロヤ「噂をすれば、か。デュエルは決着したようだな」
遊陽(朋花……! やった、頑張ったな!)
ゴブリン達「お嬢様……!」
17
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:10:34 ID:Ox0qWsig
トロヤ「さて、と。それじゃあ俺とお前で一つ取引といくか。
今デュエルに敗れた小娘……そいつの身柄を俺に渡してもらおう」
遊陽「な、なにっ!?」
トロヤ「対価は、そうだな……。異端であるお前らを見逃してやってる時点で、お前らには貸しがある。それを返す意味でってのはどうだ」
遊陽「そんな……ここでそんな話を蒸し返すのか……!」
ミブリン(ハト)「お嬢様の奮戦をフイにする気とは……!」
シブリン(ハト)「おのれ、ふざけた事を!」
ムブリン(ハト)「遊陽どのやお嬢様にとって、この勝利がどれほどの意味を持つか……!」
トロヤ「意味? おおかた、組織の奴から情報を聞き出したいとかそういうことだろう。だが、下っ端の小娘程度には何もわかりゃしねえよ」
ミブリン「それでも、人脈をたどれば確かな手がかりを得られるかも知れぬのだっ」
遊陽「こいつらの言うとおりだ。そんな条件、飲めるはず無いだろっ!!」
トロヤ「お前がその気じゃねえなら、下の奴等にデュエルを仕掛けるまでだ」
遊陽「なんだと......!?」
18
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:12:02 ID:Ox0qWsig
トロヤ「お前が交渉に応じないなら、そうするしか無えだろう」
遊陽「バカ言うな! せっかく朋花が頑張ったのに……!エリスを明け渡せなんて、何を考えてるんだ!」
トロヤ「さあな」
遊陽「とぼけるな!」
トロヤ「お前の知ったことじゃねえんだよ」
遊陽「いいや、聞かなきゃ納得なんてできるもんか! 何が何でも話してもらうぞ、トロヤ!!」
トロヤ「うるせえ野郎だな。下っ端とはいえ敵のデュエリストを連れ帰れば十分な稼ぎになるってだけだ。
大体、理由を聞いた所でお前が納得するはずが――」
静炎『どうした、遊陽っ。誰と話してるっ』
トロヤ「……!」
その時トロヤは、遊陽のデュエルディスクが通話モードになっていることに気づく。
遊陽の執拗な質問の意図を察したトロヤは含み笑いを浮かべた。
.
19
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:13:16 ID:Ox0qWsig
トロヤ「なるほど。お前がやたらに声を張り上げたのは、仲間に状況を知らせるため……。
先に小娘ごと仲間を逃がせば、この取引自体が成立しなくなると踏んだか?」
遊陽(!? た、たったこれだけのやり取りで意図を読まれた……。何なんだあいつ……!)
トロヤ「そうと読めた以上は言っておく。小娘をここから逃がせば、代わりにお前の身が危うくなるとな」
遊陽「……下の奴等に、オレのことをバラすつもりか!」
トロヤ「今は俺個人の事情で黙ってやってるが……。うちの連中が今後どう動くかは、俺の胸三寸にかかってるんだぜ」
遊陽「だ、だが、オレが乗ってもお前が約束を守るかどうかは……!」
トロヤ「俺もデュエリストの端くれだ。デュエルにかけた約束は守るさ。
それに用があるのは小娘だけじゃねえ、お前にもだ」
遊陽「オレに!?」
トロヤ「もしお前と再び会うようなことがあったら、確かめたいこともあったしな。
それには余計なギャラリーがいない方が都合いい」
遊陽「オレに……何の用事があるってんだっ」
トロヤ「前にお前を見逃してやった時、忠告してやったことを覚えてるか?」
遊陽「忠告――」
20
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:14:25 ID:Ox0qWsig
―――――――――――――――――――――
「……お前は何も知らなすぎる。今日はたまたま命拾いしたが、勢いだけで無闇に突き進むならば、その先にあるのは自滅だけだ」
―――――――――――――――――――――
トロヤ「そいつをクリアできてるかどうかを見せてもらおう。
もしそれが、俺の望むような答えじゃなかったら――」
遊陽「……!?」
トロヤ「お前を見逃してやるのもそれまでになる。俺の計画に甘ったれは要らねえからな」
遊陽(け、計画……!? 何のことだ……!?)
トロヤ「乗らねえなら、同じ条件で下の奴等にデュエルをふっかける。どっちがお前にとって好都合か、考えなくてもわかるだろ」
遊陽(ここで言い合いしても埒が明かないか――)
21
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:16:31 ID:Ox0qWsig
遊陽「……静炎、聞いてるかっ」
静炎『おうっ』
遊陽「俺はトロヤとデュエルしなきゃいけなくなった。朋花達のことは――」
静炎『ああ、気にするなっ。お前はデュエルに集中しろ!』
ブツッ ツー ツー ツー……
遊陽「……そういうわけだ。デュエルには乗ろう。
ただしこれはお前が仕掛けたデュエルだ、先行はオレが貰う。それでいいか?」
トロヤ「好きにしろよ。ついでに行っておくが、ダメージペナルティは有りだぜ」ギュウゥゥゥウン
遊陽「ああ、そうかよっ。じゃあ行くぞっ!」ギュウゥゥゥウン
遊陽・トロヤ「デュエル!!」
【DUEL START!!】
22
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:17:35 ID:Ox0qWsig
【TURN 1】
遊陽「手札からマジックカード《結合の宝札》を発動!手札のユニオンモンスターをコストに、デッキから2枚ドローするっ」
《結合の宝札》
通常魔法
「ユニオン・ドロー」は1ターンに1度しか発動できない。
(1):手札からユニオンモンスター1枚を捨てて発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
『S・S レプラコーン』(手札→墓地)
遊陽「更に手札から発動、《ユニオン・チャージ》!墓地のレプラコーンを手札に戻し、
デッキから《ユニオンライド》を手札に加え、即座に発動っ!」ジジジッ
《ユニオン・チャージ》
通常魔法
(1):デッキから「ユニオン・チャージ」以外の「ユニオン」魔法カード1枚を手札に加える。
その後、自分の墓地のユニオンモンスター1体を手札に加える事ができる。
『ユニオンライド』(デッキ→手札)
『S・S レプラコーン』(墓地→手札)
.
23
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:19:13 ID:Ox0qWsig
遊陽「《ユニオンライド》の効果!手札のレプラコーンを特殊召喚するっ!
この効果でユニオンモンスターを特殊召喚したことにより、デッキからS・Sモンスター1体を手札に加える!」
《ユニオンライド》
永続魔法
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。手札から「S・S」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果でユニオンモンスターを特殊召喚した場合、
さらにデッキからレベル4以下の「S・S」 モンスター1体を手札に加える。
(2):自分フィールドのこのカードを墓地に送り、
自分の墓地のユニオンモンスター以外の「S・S」モンスター1体と「S・S」ユニオンモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
『S・S レプラコーン』(手札→フィールド)
『S・S 結界将パトロクロス』(デッキ→手札)
24
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:20:35 ID:Ox0qWsig
遊陽(このデュエルでオレが狙うべきは、勿論勝利だ。
だがその道筋を選ぶとすれば……みんなのことを考えるなら、不本意だけどこうするしか――!)
遊陽「オレは儀式魔法《S・S・C 輝ける魂の聖痕》を発動!
手札のパトロクロスと、フィールドのレプラコーンの魂を儀式の円環に捧げるっ!!」
『S・S 結界将パトロクロス☆4』+『S・S レプラコーン☆5』≧6
遊陽「“導かれし魂よ。天光満ちる園に祝福の鐘を鳴らせ!”
――儀式召喚! 《S・S 春花の乙女プロセルピナ》!!」
《S・S・C 輝ける魂の聖痕》
儀式魔法
「S・S」儀式モンスターの降臨に必要。
「S・S・C 輝ける魂の聖痕」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・フィールドから、レベルの合計が降臨する儀式モンスターのレベル以上になるようにモンスターをリリースし、
手札から『S・S』儀式モンスター1体を儀式召喚する。
この効果で儀式召喚に成功した時、その儀式召喚のためにリリースしたモンスター1体を対象として発動する。
その儀式モンスターは、選択したモンスターの効果を得る。
(2):このカードが墓地に存在する場合、墓地の「S・S」モンスター1体を対象にして発動できる。
墓地のこのカードをデッキに戻し、そのモンスターを特殊召喚する。
《S・S 春花の乙女プロセルピナ》
儀式・効果モンスター
☆6/光属性/魔法使い族/ATK1000/DEF2500
「S・S」儀式魔法により降臨
「S・S 春花の乙女プロセルピナ」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか発動できない。
(1):1ターンに1度、このターン墓地に送られた自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
自分フィールドに「ロアートークン(植物族・光・攻/守?)」1体を特殊召喚する。
このトークンの攻撃力・守備力・レベルは対象としたモンスターと同じになる。
「ロアートークン」がフィールドを離れた場合、コントローラーは1000LP回復する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動する。
次の自分ターン終了時まで、「S・S」儀式モンスターを手札から儀式召喚する場合、手札からではなく墓地からも儀式召喚できる。
『S・S 春花の乙女プロセルピナ DEF2500』(手札→フィールド)
『S・S 結界将パトロクロス』『S・S レプラコーン』(手札・フィールド→墓地)
.
25
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:22:19 ID:Ox0qWsig
トロヤ(初手から儀式召喚……。多少は変化あり、か?)
遊陽「オレは《聖痕》の更なる効果を発動!
このカードによって儀式召喚されたプロセルピナは、儀式のためにリリースされたモンスター1体の効果を得る!!
オレが選択するのは、墓地のパトロクロス!!」
トロヤ(モンスター効果の継承……!初めて見せる効果……!)
遊陽「プロセルピナが得た効果は瞬時に適用される。“セイクリッド・フィールド”!!」
バチチッ
トロヤ「これは……俺の場に干渉する効果か」
遊陽「そうだっ。プロセルピナが表側守備表示でいる限り、お前はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できないっ!」
トロヤ「……封殺戦術!?」
遊陽「そしてレプラコーンをリリースしたことにより、デッキからS・S儀式魔法1枚を手札に加える!」
『S・S・C 煌く魂の刻印』(デッキ→手札)
遊陽「更に!オレは墓地のパトロクロスを対象に、プロセルピナの効果を発動!
オレのフィールドに、パトロクロスのステータスをコピーしたロアートークンを生成する!」
『ロアートークン DEF1800』(→フィールドへ)
遊陽「オレはカードを1枚伏せ、ターンエンドだっ」
26
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:22:49 ID:Ox0qWsig
【ENDPHASE INFO】
遊陽 LP4000
手札2枚
モンスター1:「S・S 春花の乙女プロセルピナ DEF2500(パトロクロスをコピー)」
モンスター2;「ロアートークン DEF1800」
魔法・罠1:伏せ
27
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:24:45 ID:Ox0qWsig
トロヤ「なるほどな。お前の狙いは恐らく“スロースピード・コントロール”……」
遊陽「……!」ギクッ
トロヤ「手数を多くかけて封殺の布陣を作り上げる。
俺はそれを破るために余計な手間を掛けさせられるし、返せなきゃお前に一気にデュエルエンドまで持ち込まれる。
要するに時間稼ぎを兼ねた手だ。その間に、仲間を先に逃がそうって魂胆だろう」
遊陽(これも……か)
トロヤ「しかし驚きだな。お前が大嫌いとまで言った儀式を使ってまで、それを実行するとは」
遊陽「!? お前にそんな話をしたことは――」
トロヤ「前にうちの組織のグラサン男とデュエルしただろう?あの戦いは物陰から撮影されてたんだよ。
その映像を見て、うちの上層部はお前がシャイニング・ソウルデッキの持ち主だと知った。お前が儀式召喚に抱く嫌悪感も合わせてな」
遊陽「あの時のデュエルが……!」
トロヤ「そういや、朝霧朋花とのデュエルの時もお前は似たようなことを言っていたな。
自分のエースは弱っちいだのどうの――」
遊陽「……オレは一度、お前にデュエルを見られてる。
でもお前の出方はわからない。その差は戦いの結果に大きく響く。だから――」
28
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:25:56 ID:Ox0qWsig
トロヤ「儀式への悪感情を多少は吹っ切って、事情に即した手を優先したというわけか」
遊陽「……いや。別に吹っ切ってなんかいない」
トロヤ「……あ?」
遊陽「この封殺は、儀式を使わなきゃ強固なものにならない。
だから、やむを得ずそうしただけだ。儀式を使わずに済むならそうしたい所だ」
トロヤ「……ってことは、お前のエースであるオルフェウスのことも、不信の思いは全く変わってねえと?」
遊陽「え?」
トロヤ「答えな、どうなんだ」
遊陽「……ああ。初手で引かなくて安心してるくらいだ」
トロヤ(……チッ)
遊陽「だがそんなのはオレの勝手だろうっ。お前にどうこう言われる筋合いはないっ」
トロヤ「……」
トロヤ「……お前の考えはよくわかった。俺のターン、ドロー!」
29
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:26:55 ID:Ox0qWsig
【TURN 2】
トロヤ「お前のフィールドにのみモンスターが存在する事により、手札から《小惑星(アステロイド) フォルトゥナ》を特殊召喚する!」バシィッ
《小惑星 フォルトゥナ》
☆6/地属性/岩石族/ATK1200/DEF1800
「小惑星 フォルトゥナ」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):自分フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
デッキから「小惑星」モンスター2体をレベルの合計が6となるように選んで特殊召喚する。
『小惑星 フォルトゥナ ATK1200』(手札→フィールド)
遊陽(でっかい岩の塊が、空に浮かんで……? 無生物タイプのモンスターなんて珍しいな……)
トロヤ「……時間稼ぎに少し乗ってやるとするか。お前、“ジャイアント・インパクト説”って知ってるか?」
遊陽「は?」
トロヤ「生まれたばかりの地球に原始惑星が衝突したって説だ。
その砕かれた星の破片が集まることで、夜空に浮かぶ『月』が形成されたと言われてる」
遊陽(し、知らなかった……)ガーン
30
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:27:55 ID:Ox0qWsig
トロヤ「そして俺の小惑星モンスターも、それに似た力を持っているッ。
俺はフォルトゥナの効果を発動し、このモンスター自身を砕くッ」バキィィィン!!
遊陽「砕く!?」
トロヤ「そして破片は再び集まり、新たな小惑星となる!
レベルの合計が6となるように、デッキから2体の小惑星モンスター……《ガラントゥス》と《セドナ》を特殊召喚ッ」バララッ
『小惑星 フォルトゥナ☆6』(フィールド→墓地)
『小惑星 ガラントゥス☆3 ATK600』『小惑星 セドナ☆3 ATK600』(デッキ→フィールド)
遊陽「砕けたモンスターが2体に増えた……!」
トロヤ「更にガラントゥスの効果を発動ッ。
こいつ自身を更に砕き、デッキから《小惑星レヴィン》と《イクシオン》を特殊召喚ッ」バキィィィン!
《小惑星-ガラントゥス》
☆3/地属性/岩石族/ATK600/DEF/2000
「小惑星-ガラントゥス」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1)このモンスターがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、
フィールド上の『小惑星』モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを次のスタンバイフェイズまで除外する。この効果は相手のターンにも発動できる。
(2):自分フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
デッキから「小惑星」モンスター2体をレベルの合計が3となるように選んで特殊召喚する。
『小惑星 ガラントゥス☆3』(フィールド→墓地)
『小惑星 レヴィン☆2 ATK500』『小惑星 イクシオン☆1 ATK500』(デッキ→フィールド)
.
31
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:29:30 ID:Ox0qWsig
遊陽「一気に3体のモンスターが……。だが攻撃力は低いし、レベルもまちまち……。あいつは何を狙っている……?」
トロヤ「狙い?そいつはこれさ。手札から《ケスラー・シンドローム》を発動ッ。
俺の場のレベル3以下のモンスターの数だけ、お前の場にデブリトークンを生成するッ」
遊陽「トークン!?」
トークン「俺の場の3体は全てレベル3以下。よって3体のデブリトークンがお前の場を埋め尽くすッ」ザァァァッ
『デブリトークン DEF200』×3 (→遊陽のフィールドへ)
遊陽「モンスターを増やしたのはこのためか!? これじゃあ……モンスターを新たに召喚できない!」
トロヤ「お前のユニオン戦術はフィールドに空きが無けりゃ機能しねえからな。
だが狙いはこれだけじゃねえ。このトークンが存在する限り、お前はレベル6以上の特殊召喚を封じられるッ」
遊陽「!? なんだって!?」
《ケスラー・シンドローム》
速攻魔法
(1):自分フィールドに存在するレベル3以下の「小惑星」モンスターの数だけ、
「デブリトークン」(☆1/地/岩石族/ATK・DEF200)を相手フィールドに守備表示で特殊召喚する。
デブリトークンが相手フィールドに存在する限り、相手はレベル・ランク6以上のモンスターを特殊召喚出来ない。
.
32
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:30:36 ID:Ox0qWsig
遊陽「なんて奴だ……。俺に対しても封殺で返してくるなんて……!」
トロヤ「有難く思えよ。お前の望むシナリオに乗ってやってるんだからな。
もっとも、そいつは裏目に出る可能性もかなり高いわけだが……」
遊陽「裏目……!?」
トロヤ「俺はカードを3枚伏せ、ターンエンドだ」
【ENDPHASE INFO】
遊陽 LP4000
手札2枚
モンスター1:「S・S 春花の乙女プロセルピナ DEF2500(パトロクロスをコピー)」
モンスター2:「ロアートークン DEF1800」
モンスター3:「デブリトークン DEF200」
モンスター4:「デブリトークン DEF200」
モンスター5:「デブリトークン DEF200」
魔法・罠1:伏せ
トロヤ LP4000
手札1枚
モンスター1:「小惑星 ガラントゥス ATK600」
モンスター2:「小惑星 レヴィン ATK500」
モンスター3:「小惑星 イクシオン ATK500」
魔法・罠1:伏せ
魔法・罠2:伏せ
魔法・罠3:伏せ
.
33
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:32:42 ID:Ox0qWsig
遊陽「裏目って……どういう意味だ!?」
トロヤ「お前らが少数のチームを組み、かつそれなりに頭が働く仲間がいると仮定した話だが……そいつは恐らく全員で退却しようとしない。
女を先に逃し、仲間はこの場に残ろうとするだろう。《死の闇》の小娘を見張る必要があるからな。
だが、その判断は裏目に出る可能性も極めて高い」
遊陽「オレ達の判断が……間違いだってのか?」
トロヤ「精霊使いを捕まえれば大手柄になると知ってる奴は、うちの組織にも少なからずいる。
俺がお前らの存在に気づいたように、そういう奴が格好の獲物の存在を嗅ぎつけたらどうなると思う?」
遊陽「……! なん……だと……」
トロヤは「そうでなくとも、うちの部隊はこの倉庫を既に包囲している。
朝霧朋花が思わぬ所で待ち伏せに合わないかが心配だな」
遊陽「お、お前っ、まさかっ。それを分かった上でデュエルを仕掛けたのかっ。
逆にオレをここに釘付けにして、朋花を守る余裕を与えないために……!」
トロヤ「さあな。俺は可能性の話をしただけだ」
遊陽「だ、だとしたらっ……。オレの時間稼ぎはまるっきり逆効果だ――」
ミブリン「ゆ、遊陽どのっ、落ち着かれよっ」
ムブリン「それを見越した算段も既に――」
遊陽「早く……!早くデュエルを終わらせて朋花を助けに行かなきゃ……!」
ミブリン「遊陽どのっ!」
遊陽「オ、オレのターン、ドロー!」
34
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:33:49 ID:Ox0qWsig
【TURN 3】
遊陽「よし、いいドローだ! 手札から《閃光の使者》を発動!
墓地のパトロクロスとレプラコーンを除外し、デッキから《S・S 剣聖のゲオルグ》を手札に加える!」バララッ
《閃光の使者》
速攻魔法
(1):自分フィールドまたは墓地の『S・S』モンスター2体を除外して発動できる。
除外したモンスターのレベルの合計以下のレベルを持つ『S・S』モンスター1体をデッキから手札に加える。
『S・S 剣聖のゲオルグ ☆7』(デッキ→手札)
『S・S 結界将パトロクロス ☆4』『S・S レプラコーン ☆5』(墓地→除外)
トロヤ「レベル7モンスター……。なるほどな」
遊陽「レベル6以上を特殊召喚できないとしても、通常召喚なら……!
オレは2体のデブリトークンをリリースし、剣聖のゲオルグをアドバンス召喚!!」バシィィィッ
《S・S 剣聖のゲオルグ》
効果モンスター
☆7/光属性/戦士族/ ATK 2000/ DEF 2000
(1):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの「S・S」装備カードを装備したモンスター1体を対象にして発動できる。
そのモンスターを墓地へ送り、このカードを墓地から特殊召喚する。
『デブリトークン』×2(フィールド→消滅)
『S・S 剣聖のゲオルグ ATK2000』(手札→フィールド)
.
35
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:35:09 ID:Ox0qWsig
トロヤ「封殺条件の裏をかき、更にフィールドを空けたか……」
遊陽「ユニオンライドの効果を発動!手札からユニオンモンスター《S・S シルキー》を攻撃表示で特殊召喚!
そしてデッキから《S・S アーヴァンク》を手札に加えるっ。更にロアートークンを攻撃表示に変更!」
『S・S シルキー ATK600』(手札→フィールド)
『S・S アーヴァンク』(デッキ→手札)
『ロアートークン DEF1800→ATK1200』
遊陽「お前のモンスターは全て攻撃表示。一斉攻撃のいいマトだ!
バトル!まずは剣聖のゲオルグで――」
トロヤ「……そうだ。お前はさっきの話を聞いた以上、勝負を急がざるを得ない!」
遊陽「!?」
トロヤ「この瞬間、永続トラップ《小惑星の衝突(アステロイド・インパクト)》を発動!
この効果で俺は……俺の場の《小惑星 レヴィン》を砕く!!」バリィィィン
《小惑星の衝突》
永続罠
《小惑星の衝突》の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。
(1)相手バトルフェイズに、自分フィールドの岩石族モンスター1体を対象として発動する。そのモンスターを破壊する。
(2)自分フィールドの『小惑星』モンスターが破壊された場合に発動する。
そのモンスターの守備力と特殊召喚されるモンスターの守備力の合計が同じになるように、
デッキから『小惑星』モンスターを2体まで特殊召喚する。
『小惑星 レヴィン』(フィールド→墓地)
.
36
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:37:02 ID:Ox0qWsig
遊陽「トラップで自分のモンスターを破壊!? そんなことをして何になる!」
トロヤ「《小惑星の衝突》の効果はもう一つある。小惑星モンスターが破壊された時、守備力の合計が破壊されたモンスターのそれと同じ――
つまり900となるように、2体の小惑星をデッキから特殊召喚できる! 来い!《小惑星 イダ》《小惑星 クレット》!!」
『小惑星 クレット☆2 ATK500(DEF900)』『小惑星 イダ☆3 ATK0(DEF0)』(デッキ→フィールド)
遊陽「またモンスターが増えた……!? だが攻撃表示じゃ壁にはならない!このまま攻撃を続行だ!剣聖のゲオルグで、小惑星イクシオンを攻撃!
――ライジング・ブレイド!!」
ズバァァァァッ!!
トロヤ「そいつは読み違いだな。俺は壁なんざ必要としてない。欲しかったのは、お前のその攻撃宣言だッ!
更にトラップカード《重力網》を発動ッ!」
遊陽「!?」
トロヤ「このカードは、小惑星モンスターが攻撃対象に選択された時に発動できる。
これにより、フィールドに存在する全てのモンスターの表示形式は入れ替わるッ!」
遊陽「何だと!?」
《重力網》
通常罠
(1)相手モンスターが自分フィールドの岩石族モンスターを攻撃対象に選択した場合に発動できる。
以下の効果から1つを選択して適用する。
●相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力は、エンドフェイズまで半分になる。
●フィールドの全てのモンスターの表示形式を変更する。
(2)墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの地属性・岩石族XモンスターのX素材を1つ取り除いて発動する。
相手フィールドのモンスター全ての表示形式を変更する。
.
37
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:38:22 ID:Ox0qWsig
遊陽「攻守入れ替え!? それじゃ、オレの攻撃は――」
トロヤ「当然、俺には届かない。だがなぁ天道、俺がその程度の目算しか立ててないと思うか?
真の狙いは攻撃封じじゃねえんだよ!」
遊陽「……! し、しまった! この効果はフィールド全体に及ぶ!!」
『ロアートークン ATK1200→DEF1800』
『S・S 春花の乙女プロセルピナ DEF2500→ATK1200』
『S・S 剣聖のゲオルグ ATK2000→DEF2000』
『S・S シルキー ATK600→DEF200』
『デブリトークン DEF200→ATK200』
『小惑星 セドナ ATK600→DEF1400』
『小惑星 イダ ATK0→DEF0』
『小惑星 イクシオン ATK500→DEF500』
『小惑星 クレット ATK500→DEF900』
トロヤ「そうだ。プロセルピナの封殺は、そいつが攻撃表示のときしか意味をなさないッ」
遊陽「だ、だけどっ! このままバトルを終えて守備表示にしなおせば、“セイクリッド・フィールド”は再び展開される!」
トロヤ「そんな後手後手は俺に通用しねえ! トラップカード《原子星フレア》!
この効果で俺は、フィールドの小惑星モンスターを素材にエクシーズ召喚を行う!」
遊陽「エクシーズ!? オレのターンなのに!? しかし、素材は――」
トロヤ「気付いてねえのか?《小惑星の衝突》を使ったことで、俺の場にレベル3のモンスターが揃ったことによ!」
遊陽「っ……!!」
《原始星フレア》
通常罠
(1):自分フィールド上の「小惑星」モンスター2体以上を選択して発動する。
選択したモンスターを素材として「小惑星団」XモンスターをX召喚する。
.
38
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:39:26 ID:Ox0qWsig
トロヤ「じゃあ行くぜッ。俺はレベル3の《小惑星セドナ》と《イダ》でオーバーレイ!――エクシーズ召喚!」ズォォッ
『小惑星 セドナ ☆3』×『小惑星 イダ ☆3』=★3
トロヤ「“群れなす星屑よ! 黒陽の海を滑り落ち、天空に浮かべ!”
――《小惑星団(アステロイドクラスタ) セレスティア・ベリル》!!!」バァァァッ
《小惑星団-セレスティア・ベリル》
効果・エクシーズモンスター
★3/地属性/岩石族/ATK800/DEF/2000
レベル3モンスター×2
(1):1ターンに1度、自分フィールドに表側表示で存在する「小惑星」モンスターを2体まで対象として発動できる。
対象のモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。
(2):このカードの攻撃力はこのカードのX素材の数×400アップする。
(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
墓地の「小惑星」カード1枚を選んで手札に加える。
『小惑星団 セレスティア・ベリル ★3 DEF2000 ORU×2』(EXデッキ→フィールド)
『小惑星 セドナ』『小惑星 イダ』(フィールド→セレスティア・ベリルのORU)
.
39
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:42:35 ID:Ox0qWsig
遊陽「なんて奴だ……。攻撃も封殺も全部かわしてエクシーズに辿り着くなんて……!」
トロヤ「砕かれた小惑星は再び結合し、更なる力を得た小惑星団となる。あの程度の戦術で俺は止められねえよ」
遊陽「くそっ、オレはプロセルピナとデブリトークンを守備表示にしてターンエンド!
これにより、セイクリッド・フィールドは再び展開される!これ以上のエクシーズは許さない!」バチチッ
トロヤ「ま、当然そう出るだろうな」
遊陽「俺はターン終了だ! さあ早くしろ、お前の番だ!」
トロヤ「そう急ぐな。時間稼ぎをしたいんだろう?」
遊陽「そ、それはさっきまでの話だ!今は俺は――」
ミブリン「だ、だから遊陽どのっ、状況は決して悪く――」
遊陽「早くしろよトロヤ!何をしてるんだっ!」
ミブリン(き、聞こえていない……。デュエルに集中しすぎている……)
トロヤ「急ぐなんかしねえよ。ここからはとことん手数をかけてやろうじゃねえか。ドロー!」
40
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:43:36 ID:Ox0qWsig
【TURN 4】
トロヤ「手札から永続魔法《エッジワース・サークル》を発動ッ。
続いてセレスティアのオーバーレイ・ユニットを一つ使い、手札から《小惑星 シズビー》を特殊召喚するッ」
《小惑星 シズビー》
☆5/地属性/岩石族/ATK1400/DEF/2200
「小惑星 シズビー」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
フィールドの「小惑星団」XモンスターのX素材を1つ取りのぞき、このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
デッキから「小惑星」モンスター2体までをレベルの合計が5となるように選んで特殊召喚する。
『小惑星 シズビー』(手札→フィールド)
『小惑星団 セレスティア・ベリル ORU×2→1』
『小惑星 セドナ』(セレスティアのORU→墓地)
『エッジワース・サークル』(手札→魔法・罠ゾーン)
トロヤ「この瞬間、エッジワース・サークルの効果が発動。
俺の場のモンスターの、最も高いレベルかランクの数×100のダメージをお前に与える。
一番数値が高いのはレベル5のシズビー!よって500のダメージだ!」ドゴォォォォン
遊陽「ぐぅぅぅっ……」LP4000→3500
41
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:44:41 ID:Ox0qWsig
トロヤ「ついでに教えておいてやるよ。エッジワース・サークルにはもう一つの効果がある。
俺の場に小惑星が3体以上いるとき、お前は小惑星モンスターを効果対象に選べない!」
遊陽「なんだって……!?」
《エッジワース・サークル》
永続魔法
(1):1ターンに1度、自分フィールド上に「小惑星」モンスターが特殊召喚された時に発動する。
この効果の発動時に自分フィールドに表側表示で存在する特殊召喚されたモンスターの内、
レベル・ランクが一番高いモンスターのレベル・ランク×100ポイントのダメージを相手に与える。
(2):「小惑星」モンスターが自分フィールド上に3体以上存在する場合、
相手は「小惑星」モンスターをカード効果の対象にすることはできない。
遊陽(プロセルピナが継承した力はもう一つ――相手モンスター1体の攻撃宣言を封じる効果もあった。
それを先読みで潰してくるのか!)
トロヤ「妨害の危険がなくなったことだ、ガンガン行くぜ!
シズビーの効果を発動し、こいつ自身を砕くッ。そしてデッキから《小惑星ヴィーチャ》と《ゴーゴリ》を特殊召喚ッ!」ガキィィィィィン
『小惑星 シズビー☆5』(フィールド→墓地)
『小惑星 ヴィーチャ☆4』『小惑星 ゴーゴリ☆1』(デッキ→フィールド)
.
42
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:45:54 ID:Ox0qWsig
トロヤ「俺はセレスティアを攻撃表示に変更し、その効果を発動!
フィールドのクレットとイクシオンを自身のオーバーレイ・ユニットとして吸収するッ。“ユナイト・ゲート”!!」ギュワァァァァン
『小惑星 クレット』『小惑星 イクシオン』(フィールド→セレスティアのORU)
『小惑星団 セレスティア・ベリル ATK1200→2000 ORU×1→3』
トロヤ「セレスティアの攻撃力は、オーバーレイユニットの数×400アップし、2000となる。
更にヴィーチャの効果を発動ッ。こいつ自身を砕き、《小惑星ソルヴェーグ》と《ガネーシャ》を特殊召喚ッ!」
《小惑星 ヴィーチャ》
☆4/地属性/岩石族/ATK1000/DEF/1600
「小惑星-ヴィーチャ」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの「小惑星」モンスター1体を対象として発動できる。
墓地のこのカードを除外し、そのモンスターの攻撃力をターン終了時まで500アップする。
(2):自分フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
デッキから「小惑星」モンスター2体をレベルの合計が4となるように選んで特殊召喚する。
『小惑星 ヴィーチャ ☆4』(フィールド→墓地)
『小惑星 ソルヴェーグ ☆3』『小惑星 ガネーシャ ☆1』(デッキ→フィールド)
遊陽「くそっ!完全にソリティアモードに入られた!このまま時間をかけていくつもりか……!」
トロヤ「ガネーシャの効果ッ。こいつが特殊召喚に成功した時、フィールドか墓地にいる小惑星モンスター1体のレベルを得る!
俺は墓地のヴィーチャを選択し、ガネーシャのレベルを4に変更ッ!」
《小惑星 ガネーシャ》
☆1/地属性/岩石族/ATK100/DEF/200
「小惑星-ガネーシャ」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
「小惑星-ガネーシャ」の(2)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、
フィールド・墓地の『小惑星』モンスター1体を対象として発動できる。
ターン終了時まで、このカードのレベルはそのモンスターのレベルと同じになる。
(2):相手がカードをドローした場合に、自分フィールドの『小惑星』カードを対象として発動できる。
そのカードを破壊して墓地のこのカードを特殊召喚する。
(3)1〜12までの任意のレベルを宣言して、墓地のこのカードを除外して発動する。
自分フィールドの『小惑星』モンスターのレベルは宣言したレベルになる。
この効果を発動したターン、自分は『小惑星団』Xモンスターしか特殊召喚できない。
『小惑星 ガネーシャ ☆1→4』
.
43
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:46:54 ID:Ox0qWsig
トロヤ「そしてガネーシャを対象にしてソルヴェーグの効果を発動!
フィールドに存在する小惑星モンスターのレベルは、ソルヴェーグとガネーシャのレベルを足した数値となる!」
《小惑星 ソルヴェーグ》
☆3/地属性/岩石族/ATK1400/DEF/1600
「小惑星-ソルヴェーグ」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):1ターンに1度、このモンスター以外の自分フィールド上の
「小惑星」モンスター1体を対象にして発動する。
ターン終了時まで自分フィールド上のモンスターのレベルは
このモンスターと対象のモンスターのレベルの合計になる。
(2):自分フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
デッキから「小惑星」モンスター2体をレベルの合計が3となるように選んで特殊召喚する。
『小惑星 ソルヴェーグ ☆3→7』『小惑星 ガネーシャ ☆4→7』『小惑星ゴーゴリ ☆1→7』
遊陽「レベル7のモンスターが3体……。
だが“セイクリッド・フィールド”の支配は生きている!これ以上エクシーズ召喚はさせない!」
トロヤ「それがどうした!もはやその程度の封殺など枷にもならねえ!
セレスティアのオーバーレイ・ユニットを1つ使い、墓地の《重力網》を除外して効果発動!
お前の場のモンスターの攻守を入れ替える!」グォォォッ
『S・S 春花の乙女プロセルピナ DEF2500→ATK1200』
『S・S 剣聖のゲオルグ DEF2000→ATK2000』
『ロアートークン DEF1800→ATK1200』
『デブリトークン DEF200→ATK200』
遊陽「っ……!!! ま、また封殺が破られるなんて……!」
44
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:47:50 ID:Ox0qWsig
トロヤ「これで、エクシーズを阻むものは何もなくなった!
俺はレベル7となった《小惑星ガネーシャ》と《ゴーゴリ》でオーバーレイッ。――エクシーズ召喚!」ズォォッ
『小惑星 ガネーシャ ☆7』×『小惑星 ゴーゴリ ☆7』=★7
トロヤ「“那由多の彼方より、反逆の軌道を描いて現れろ、天空の番人!“ 《小惑星団 ダモクレス・レトログレード》!!」
『小惑星団 ダモクレス・レトログレード ATK2100 ORU×2』(EXデッキ→フィールド)
『小惑星 ガネーシャ』『小惑星 ゴーゴリ』(フィールド→レトログレードのORU)
遊陽(……?)
遊陽(あ、あれ……?)
遊陽「ど……どこだ? 何処にお前のモンスターがいる?」
トロヤ「目線を上げてみな。空に何が見える?」
遊陽「空……!?」クイッ
遊陽(!!!!????)
遊陽「あ、あれは……!!!」
45
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:50:53 ID:Ox0qWsig
――倉庫周辺 コンテナヤード
その時、港にいた者の殆どは、天の一画に目を奪われていた。
南天を下りかけた太陽の光が、突然遮られた。その方向に、彼らの常識ではありえないほどの巨大物体が出現していたのである。
「で……でけえ!」
「な、何だあのバカでかい岩は!!」
「あれはモンスターなのか……? 太陽を遮るモンスターなんて……」
長月「ふ、副隊長……。あのモンスターは……」
ガロン「トロヤの野郎、どこぞでデュエルをおっ始めてるな。
屋外だからソリッドビジョンが際限なくデカくなりやがる」
長月「トロヤがデュエルを……? 放置して良いのですか?」
ガロン「こっちはあらかた敵を片付け終わった。あいつがデュエルを楽しんでる隙に、美味しい獲物は俺達だけでいただかねえとな」
御祓「くそっ、放せ!何をする気だお前ら!」
ガロン「……最大の収穫が女ってのが扱いづらいところだな。
変に手を出そうもんなら三奈美の奴がブチ切れるしよ……」
御祓「だったら解放しろ!今なら許してやるから……痛っ」グイイッ
ガロン「ま、敵方のデュエリストを捕らえりゃ戦果としてはまずまずだ。
その後のことはどうなるかわからねえが、悪いようにはしねえさ。悪いようにはな……」
46
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:52:55 ID:Ox0qWsig
―― 一方、倉庫の中
??「朋花!お待たせしました!」
朋花「ハナビシ!」
一人の女性が、朋花たちのいる倉庫の地下から現れた。つい先刻まで紀山の車に乗っていたデュエルアンドロイドである。
朋花は親しい友人に会ったような調子で駆け寄った。その様に呆気にとられながら、綾香は言葉を紡ぐ。
綾香「ハナビシ……? 誰なのあれ、朋花の親戚……?」
静炎「いや、朋花の友達っつーか……説明に困るな。元々は朋花のデッキのカードなんだけど、更に元々は精霊で――」
綾香「精霊って……さっきのソリッドビジョンの子みたいな? どういう理屈なのかさっぱりわからないんだけど……」
静炎「説明は後だ後!それよりハナビシ、ここから逃げようにも全員でってわけにはいかねえんだ」
ハナビシ「わかっています。上で遊陽がデュエルしているからでしょう」
47
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:55:12 ID:Ox0qWsig
静炎「遊陽の勝利を待ちたいところだが、外の状況も大分煮詰まってるはずだ。
ここに居続けるのは得策じゃねえ。俺はエリスの見張りがてらここに残るから、先にお前らだけで逃げてくれねえか?」
朋花「で、でも……遊陽くんを置いて行くのは……」
ハナビシ「その思いはわかりますが……封鎖が破られて他の者達がなだれ込んで来たら、逃げるタイミングを逸してしまいます。
遊陽の勝利を信じ、私達だけでも先に逃げましょう。そこの子もね」
綾香「それは嬉しいけど……大丈夫なの? 誰かに追いかけられたりしない?」
ハナビシ「埠頭の地下には、物資輸送用の地下通路が蜘蛛の巣のように張り巡らされてます。
私が通ってきたルートは組織も完全にノーマークのようでしたから、私が先導すれば問題はありません」
朋花「もう少しだけ……あと少しだけ待って、みんなで一緒にってわけにはいかないのかな。
遊陽くんが頑張ってる時に私達だけ逃げるのは――」
静炎「そうしたいのはやまやまだけどな……。このデュエルはそう簡単には終わらなそうだ」
朋花「ど、どうして分かるの……?」
静炎「天窓から入る光が急に少なくなった。日の入りにはまだ早い。
恐らく上空に、光を遮るほどデカいモンスターが現れたんだ」
綾香「そういえば、さっきから妙に暗いわね……」
静炎「デカさがハッタリで無いのなら、相当な力を持つモンスターである可能性が大だ。
遊陽の勝利は疑わねえが……トロヤはそう簡単に倒せる相手じゃねえのかもしれねえな……」
48
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:57:36 ID:Ox0qWsig
――再び、倉庫の上
遊陽「……!」
トロヤ「呆気にとられたか? こいつもまた俺のデッキのエクシーズモンスター、《ダモクレス・レトログレード》だ」
遊陽(と、とてつもなく大きい……。それも有るんだけど……)
遊陽(ダモクレス……? 空に現れた大きな星……? これって前に見た“アレ”と似てる……)
―――――――――――――――――――――
マーシー「あの巨大天体は《ダモクレスの月》と呼ばれています。初めてあれを見る人は皆言葉を失うみたいですね」
―――――――――――――――――――――
遊陽「ダモクレスの月……?」
トロヤ「!?」
遊陽「い、いや違う。あれはもっともっと……空を埋め尽くすくらい大きかった――」
トロヤ「……その名を知ってるってことは、お前、精霊界に行ったことがあるな?」
遊陽「……!?」
49
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 15:58:56 ID:Ox0qWsig
トロヤ「考えてみりゃ、異なる紋章を持つお前と朝霧朋花が普通に生活出来てるってことは、ディスクの精霊の干渉から脱したってことだ。
不動の山にもペンデュラム・ロードの扉はある。そこから精霊界に行ってディスクの精霊を逃したと。
ついでに、あの盲目の王子さんにも会ったってわけか」
遊陽「クローチェスさんのことか……? お、お前っ、何故それを知ってる!」
トロヤ「……俺も昔、そのペンデュラム・ロードを通ったんでな」
遊陽「……!? 精霊界に……?」
トロヤ「ダモクレスってのは、精霊界に名を轟かせた魔術師だったらしい。
そいつは持ち前の魔法力でオルフェウス王子を何度も助け、《運命の眼》と共に戦ったと言われている。そこまでは聞いてなかったか?」
遊陽「まさか、それじゃ……」
トロヤ「傭兵ごときのデッキが大層にすぎると思うか?
俺の小惑星デッキも、お前のシャイニング・ソウルと同じく《精霊界の六英雄》の力を宿しているんだぜ」
遊陽「六英雄……!! お前も……!?」
トロヤ「そういうことだ。俺のお前とデッキは同類なんだよ……」
50
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 16:00:40 ID:Ox0qWsig
第八話はここで折り返しですので、一旦区切ります。出かけるのでしばらく間を空けますが、今日中に投下を再開します。
51
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 16:10:44 ID:T3LLYXHE
ぺーやんに見せてもらった電波の黒色の子の彼氏とのえっち動画クソうるさくてわろた。おませさんですなぁ笑
52
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 21:51:05 ID:vQ7vaiC6
トロヤが強すぎて遊陽が勝てそうなイメージがない
引き分けも難しそうでガチで負けそう
53
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:21:54 ID:Ox0qWsig
帰宅しました。第8話の残り分を全て投下開始します。
54
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:24:03 ID:Ox0qWsig
遊陽「六英雄のデッキを……!? お前が……?」
トロヤ「六英雄が強い絆で結ばれているせいなのか……その霊札を集めたデッキもまた、持ち主同士互いに引き寄せ合うものらしい。
現にこの御世呂町には、俺とお前以外にも六英雄デッキを使うデュエリストがいるからな」
遊陽「朋花のことか」
トロヤ「あの日、お前と朝霧朋花がデュエルしたってのも偶然じゃねえんだろう。デッキの持ち主であるお前らには、いつか出会う必然があった。
もっとも、そのデュエルがよりによって互いを潰し合う《光と闇のデュエル》だったのは、皮肉でしかないがな」
遊陽「あの時……お前がデュエルの終わらせ方を教えてくれなきゃ、オレ達はこうして無事にはいられなかった。
あれは一体どういうことなんだ。組織だってオレ達のデッキを狙ってるんだろう?なぜオレ達を逃がすような真似をしたっ」
トロヤ「お前のデッキが組織の手に完全に渡ると、こっちとしてはかなり不都合なんでな……」
遊陽「!? まさかお前、組織を裏切ってるのか!?」
トロヤ「少し違う。元々俺は組織に魂を売ったわけじゃねえ。ただ互いの利のために利用しあってるだけだ。
俺は俺自身の目的のために行動している。そのためには六英雄デッキの使い手を探す必要があったってだけだ」
遊陽「だから朋花も助けたのか……!?」
トロヤ「……好きに解釈すればいい」
55
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:25:05 ID:Ox0qWsig
遊陽「だ、だったら! こんなデュエルなんてしてないで、デッキの持ち主同士で仲良くすることは出来ないのか!?」
トロヤ「あ?」
遊陽「六英雄みたいに、立場は違うけど助け合うとか……」
トロヤ「……やなこった」
遊陽「!?」
トロヤ「用があるのは六英雄のデッキと、その持ち主に相応しいデュエリストだけだ。お前は対象外なんだよ」
遊陽「相応しい……!? オレはそうじゃないってのか!?」
トロヤ「最初の評価はまだ違ったさ。だがさっきの話を聞いて、お前にうんざりし始めた所だ」
遊陽「な、なにっ……?」
トロヤ「精霊界であの王子さんと会ったなら……こう言われなかったか?“間違った自信をつけるな”ってよ」
遊陽「――!」
56
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:26:08 ID:Ox0qWsig
―――――――――――――――――――――
クローチェス「これから自分の戦場に戻る君達に、間違った自信を与えてもいけないからな。
ゆくゆくは一人で神と対峙せねばならない君達に今その力はなく、更なる力をつける必要がある事を伝えたかった。」
―――――――――――――――――――――
遊陽「っ……!」
トロヤ「心当たりはあるようだな。だがお前は“間違った自信”を持ったまま戦場に飛び込んじまっている。
どうしようもない自分の欠点を反省しないままでな」
遊陽「欠点!?」
トロヤ「聞くが、お前は何のために戦おうとしている?」
遊陽「えっ……」
トロヤ「決まってないだろう。目的も、それを目指そうとする覚悟もな」
遊陽「目的ならあるっ!紋章なんてオレには要らないものだ。これがあるから組織の争いに巻き込まれる!
紋章を捨てて元の生活を取り戻したい!同じ目に遭った朋花も守りたい!
たとえこれからどれだけ戦うことになろうと、オレはそう思って――」
トロヤ「嘘だな」
遊陽「えっ……」
57
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:27:33 ID:Ox0qWsig
トロヤ「言動を見りゃ分かるんだ。。お前は口だけは立派だが、戦い抜く覚悟なんてちっともしていない。
そんな奴と手を組むなんて冗談じゃないぜ」
遊陽「そ、そんなこと……!そんなことが何故言える!」
トロヤ「自分のこれまでを振り返ってみろよ。デュエルを続行させてもらうぜ。
フィールドのゴーゴリをオーバーレイ・ユニットに取り込んだ事で、レトログレードは新たな力を得る。“スターダスト・リバース”!!
墓地の小惑星3体をデッキに戻し、更に1枚ドロー!」
《小惑星-ゴーゴリ》
☆1/地属性/岩石族/ATK100/DEF/100
「小惑星-ゴーゴリ」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):自分フィールドの「小惑星」モンスター1体を対象にして発動できる。
手札からこのモンスターを特殊召喚する。
その後、このモンスターのレベルを対象にしたモンスターと同じにする。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した「小惑星」Xモンスターは以下の効果を得る。
●1ターンに1度、墓地の岩石族モンスター3体をデッキに戻して発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
『小惑星 フォルトゥナ』『小惑星 セドナ』『小惑星 ガラントゥス』(墓地→デッキ)
.
58
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:29:11 ID:Ox0qWsig
トロヤ「更にもう一枚、永続魔法《エクシーズ・パレス》を発動!
このカードは1ターンに1度、墓地の小惑星をオーバーレイ・ユニットに変える!
俺は墓地のレヴィンをレトログレードに取り込む!」
《エクシーズ・パレス》
永続魔法
「エクシーズ・パレス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分フィールド上のXモンスター1体を対象にして発動する。
対象にしたモンスターと属性・種族が同じモンスター1体を自分の墓地から選択し、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
(2):自分フィールド上のXモンスターが戦闘・効果で破壊される場合に発動できる。
代わりにそのモンスターのX素材を1つ取り除く。
『エクシーズ・パレス』(手札→魔法・罠ゾーン)
『小惑星 レヴィン』(墓地→レトログレードのORU)
トロヤ「バトルだ!ダモクレス・レトログレードでプロセルピナを攻撃ッ!”コメット・パルサー”!!」
バグオオォォォォォォォッッ……!!
遊陽「さ、させるかっ!
トラップ発動、《S・S・R(シャイニング・ソウル・リフレクション) 光の屈折》!
この攻撃を無効にする!」ピキーン
《S・S・R 光の屈折》
通常罠
このカード名の(1)効果は1ターンに1度しか発動できない
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。その攻撃を無効にする
(2):自分が「S・S」儀式モンスターの儀式召喚に成功した場合に発動できる
墓地のこのカードを手札に戻す
.
59
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:30:29 ID:Ox0qWsig
トロヤ「だが、残り2体の攻撃は防げねえ! セレスティアでプロセルピナに攻撃!“ミーティア・バレット”!!」
バシュゥゥゥゥ!!
遊陽「ぐぅぅぅっ……! だが、シルキーを身代わり破壊することで、プロセルピナはフィールドに残る!」(LP3500→3100)
『S・S シルキー』(魔法・罠ゾーン→墓地)
遊陽「この瞬間、プロセルピナとシルキーの効果を発動!
俺の場に2体目のロアートークンを生成し、デッキからS・Sモンスター1体を手札に加える!」
『ロアートークン☆3 DEF500』
『S・S 闘将テセウス』(デッキ→手札)
.
60
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:31:53 ID:Ox0qWsig
トロヤ「足掻こうとも無駄だ!プロセルピナはフィールドに残さねえ!ソルヴェーグでプロセルピナを攻撃!」
ドガァァァ!!
『S・S 春花の乙女プロセルピナ』(フィールド→墓地)
遊陽「くそ……っ、封殺戦術はもう取れない……!
だけどあいつの攻撃は全て終わった。これでようやく俺のターンが――」(LP3100→2700)
トロヤ「回ってくるって? そうはいかねえよ」
遊陽「!?」
トロヤ「バトルが終わっても小惑星は廻り続ける。俺は更に展開を加速するぜッ」
遊陽「ま、まだ続くのか!?」
トロヤ「セレスティアの効果を発動!オーバーレイユニットを一つ使い、墓地のゴーゴリを手札に戻す!」
『小惑星団 セレスティア・ベリル ATK2000→1600 ORU3→2』
『小惑星 イダ』(セレスティアのORU→墓地)
『小惑星 ゴーゴリ』(墓地→手札)
.
61
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:32:48 ID:Ox0qWsig
トロヤ「更に、セレスティアに吸収されたクレットの効果を発動!
セレスティアのオーバーレイ・ユニットを全て吐き出すことで、デッキから小惑星1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる!
再び出てこい、《小惑星 フォルトゥナ》!!」バララッ
『小惑星 フォルトゥナ』(デッキ→フィールド)
『小惑星団 セレスティア・ベリル ATK1600→800 ORU×2→0』
『小惑星 イダ』『小惑星 イクシオン』(セレスティアのORU→墓地)
遊陽「こいつは……一番最初に出したモンスター!? まさか、ここからまたモンスターを……!?」
トロヤ「そう、“また”だ!俺はレベル6のフォルトゥナを砕き、効果発動!
レベル3の小惑星――《ガスプラ》と《ガラントゥス》をデッキから特殊召喚ッ」
遊陽「レベル3が二体……!?」
トロヤ「俺はレベル3の小惑星ガスプラとガラントゥスでオーバーレイ!! ――エクシーズ召喚!!
現われろ、《小惑星団 ケレス・キュベレイ》!!」ズァァッ
『小惑星 フォルトゥナ☆6』(フィールド→墓地)
『小惑星 ガスプラ☆3』『小惑星 ガラントゥス☆3』(デッキ→フィールド→ケレスのORU)
『小惑星団 ケレス・キュベレイ★3 ATK2000 ORU×2』(EXデッキ→フィールド)
.
62
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:34:39 ID:Ox0qWsig
遊陽「3体目のエクシーズ……!」
トロヤ「ケレス・キュベレイの効果発動!
オーバーレイ・ユニットを一つ使い、お前の場のゲオルグをフィールドから消し去る! “グラビティ・イレーサー”!!」バジュゥゥゥゥ
《小惑星団 ケレス・キュベレイ》
エクシーズ・効果モンスター
★3/地属性/岩石族/ATK 2000/DEF 1800
レベル3「小惑星」モンスター×2
このカード(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズ2にこのカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールド上のモンスター1体を選択して破壊する。
『小惑星 ガスプラ』(ケレスのORU→墓地)
『小惑星団 ケレス・キュベレイ ORU2→1』
『S・S 剣聖のゲオルグ』(フィールド→墓地)
遊陽「ゲオルグまでもが……!や、やりたい放題やりやがって……!
でも、もうこれまでだ。あいつの場にこれ以上展開できるモンスターは残ってない。ようやく俺のターンに――」
トロヤ「いいや、まだだ! 俺はここから更に、もう一度エクシーズ召喚を行う!」
遊陽「!!??」
遊陽「な、何を言ってる! お前の場にはエクシーズ素材になるモンスターなんて!」
トロヤ「何事にも例外があるんだ、例外が……。こいつは六英雄のデッキだ、多少の無理は通るのさ!
俺は2体のエクシーズモンスター、《セレスティア・ベリル》と《ケレス・キュベレイ》でエクセプション・オーバーレイッ!」ズアアアアアァァァ!!
63
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:35:47 ID:Ox0qWsig
遊陽「エクセプション……!? エクシーズモンスター同士で……更なるエクシーズを!? そ、そんな馬鹿なッ」
トロヤ「2体のエクシーズモンスターでオーバーレイ・ネットワークを多重構築!!
――リカーランス・エクシーズ・チェンジ!!」グオォォォォォッッ
『小惑星団 セレスティア・ベリル ★3』+『小惑星団 ケレス・キュベレイ ★3』=★6
トロヤ「“広大無辺なる星の大地!その威容で天空を蹂躙せよ!” ――《小惑星団 トロヤ・ラグランジュ》!!」
《小惑星団 トロヤ・ラグランジュ》
エクシーズ・効果モンスター
★6/地属性/岩石族/ATK 1700/DEF 2800
レベル6モンスター×2以上
このカードは自分フィールドの「小惑星」Xモンスターをランクの合計が6になるよう選び、
それらを素材にX召喚することもできる。
この方法によるX召喚の素材となったモンスターのX素材は墓地に送らず、このカードの下に重ねてX素材とする。
「小惑星団 トロヤ・ラグランジュ」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールド上に「トロイアトークン」(岩石族・闇・星1・攻0/守1000)
1体を守備表示で特殊召喚する。「トロイアトークン」がフィールドから離れた時、
このトークンのコントローラーは自分フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する。
(2):このカードのX素材となっている「小惑星団」Xモンスターを1つ取り除いて発動できる。
フィールド上に存在する特殊召喚されたモンスター1体をリリースし、デッキからカードを1枚ドローする。
その後、手札を1枚デッキの一番下に戻す。
『小惑星団 トロヤ・ラグランジュ★6 DEF2800 ORU×3』(EXデッキ→フィールド)
『小惑星団 ケレス・キュベレイ』『小惑星団 セレスティア・ベリル』(フィールド→ラグランジュのORU)
『小惑星 ガラントゥス』(ケレスのORU→ラグランジュのORU)
.
64
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:36:32 ID:Ox0qWsig
遊陽「エクシーズが集まって……更に大きな星に……!? あ、有り得ない……こんなエクシーズがあるなんて!!
こうまでして召喚したってことは、これが奴のエースモンスターか!?」
トロヤ「……くくっ」
遊陽「な、何がおかしい!」
トロヤ「世界はいつだって、お前が思うよりも少しだけ広い……。
有り得ないと思いこんでいたことだって、何かのはずみで容易に現実となる」
遊陽「それが……このエクシーズだというのか」
トロヤ「こいつだけに限らねえさ。俺は前に言ってやったよな? お前は何も知らなすぎると」
遊陽「……! そ、そんな事は承知してるさ。
組織のことも、世界で何が起こってるのかもよく知らない。だからこそ、オレ達は――」
トロヤ「そう、お前らは“知らない”ということを知っている。だから新たな情報を求める。そいつはいい。
だがな天道、お前個人に限って言うならそれ以前のレベルだ。
お前は戦いの前に“知っておくべきこと”――いや、“知っていて当然のこと”をまるで分かってねえ」
遊陽「な、何のことだよっ!」
トロヤ「“お前自身”だよ」
遊陽「……!?」
65
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:37:30 ID:Ox0qWsig
トロヤ「お前はデュエリストとして最も大切なものを欠かしたままだ。
それが分からねえ限り――お前は俺には勝てん。望みが叶うこともないッ。
トロヤ・ラグランジュの効果を発動!オーバーレイ・ユニットを1つ使い、お前の場にトロイアトークンを生成する!」
『トロイアトークン DEF1000』(→遊陽のフィールド)
『小惑星団 トロヤ・ラグランジュ ORU×3→2』
『小惑星 ガスプラ』(ラグランジュのORU→墓地)
遊陽「またトークンを……!? くそっ、邪魔だ……!!」
トロヤ「邪魔なら踏み潰しても構わねえけどな。
ただしトロイアトークンがフィールドを離れた時、お前は自分のモンスターを1体破壊しなければならないッ」
遊陽「なんだと!? そんな、まるで地雷みたいな……!」
トロヤ「これにてお待ちかねのターンエンドだ。
ここまで散々に場を荒らされて、あとは一体何をしてみせられる……?
儀式召喚や、お前の嫌いなあのモンスターを使わずに何とか出来るなら、やって見せて欲しいもんだがな」
遊陽(トロヤのあの言葉……あの目……。あのグラサン野郎と同じように、オレを誘ってるのか……!?)
遊陽(俺の手札に……打開のカードはない。だが、もしあいつを引いたとして、オレは――)
遊陽「くそっ、引かなきゃ何もわからないっ!俺のターン、ドロー!」
66
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:38:49 ID:Ox0qWsig
【TURN 5】
遊陽(このドローカード……。くそっ、やっぱり頼るしかないのか!)
遊陽「手札からマジックカード《儀式の準備》を発動!
デッキからレベル7以下の儀式モンスター1体を手札に加え、墓地の儀式魔法1枚を手札に戻す!」バララッ
《儀式の準備》
通常魔法
(1):デッキからレベル7以下の儀式モンスター1体を手札に加える。
その後、自分の墓地の儀式魔法カード1枚を選んで手札に加える事ができる。
『??????』(デッキ→手札)
『S・S・C 輝ける魂の聖痕』(墓地→手札)
トロヤ「そうか。まだお前は“見放されてはいない”ってわけか」
遊陽(見放す……?)
トロヤ「だがお前の場にデブリトークンが残ってることを忘れたか? レベル6以上の特殊召喚は封じられてるんだぜ?」
遊陽「だったらそのラインを超えなきゃいいんだろ!オレは儀式魔法《輝ける魂の聖痕》を再び発動!
手札のレベル4《S・S 闘将テセウス》と、レベル1のデブリトークンの魂を儀式の円環に捧げる!」
トロヤ「!! 合計レベルは……5!?」
『S・S 闘将テセウス ☆4』『デブリトークン ☆1』≧5
.
67
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:39:30 ID:Ox0qWsig
遊陽「“導かれし魂よ。古の叡智の力得て、世界を照らす光明となれ!”
――儀式召喚! 降臨せよ、《S・S 覚聖の魔女カリオペ》!!」バシィィィ
《S・S 覚聖の魔女カリオペ》
儀式・効果モンスター
☆5/光属性/魔法使い族/ ATK 2000/ DEF 1800
「S・S」儀式魔法により降臨。
(1)このカードが儀式召喚に成功した場合、自分の墓地の「S・S」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
(2)このカードが自分フィールドに表側表示で存在する限り、
自分フィールドの「S・S」モンスターは効果で破壊されない。
《S・S 闘将テセウス》
効果モンスター
☆4/光属性/戦士族/ ATK 1800/ DEF 1700
「S・S 闘将テセウス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。
(1):このカードに『S・S』ユニオンモンスターが装備カード扱いで装備された場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
(2):このカードが装備カードを装備している場合、相手フィールドのモンスター1体を対象に発動できる。
そのモンスターの効果をエンドフェイズまで無効にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
『S・S 覚醒の魔女カリオペ ATK2000』(手札→フィールド)
『S・S 闘将テセウス』(手札→墓地)
『デブリトークン』(フィールド→消滅)
.
68
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:41:21 ID:Ox0qWsig
トロヤ「レベル制限をすり抜ける儀式モンスター……!」
遊陽「お前に一泡吹かせるには儀式召喚を使うしかない……不本意だけどな!
聖痕の効果により、テセウスの効果をカリオペに継承させる!
そして、カリオペ自身の効果、“シャイニング・バック”!!
墓地のシャイニング・ソウルカードを1枚手札に加える! 戻ってこい、ゲオルグ!!」
『S・S 剣聖のゲオルグ』(墓地→手札)
トロヤ「そいつを手札に戻したってことは……」
遊陽「そう、同じ手をもう一度だ!
オレはロアートークンとトロイアトークンをリリースし、ゲオルグを再びアドバンス召喚!」バシイィィッ
『S・S 剣聖のゲオルグ☆7 ATK2000』(手札→フィールド)
『ロアートークン』『トロイアトークン』(フィールド→消滅)
遊陽「ロアートークンがフィールドを離れた事で、オレはライフを1000回復する!」(LP2700→3700)
トロヤ「だが同時にトロイアトークンをもぶっ潰した……わかってんだろうな?」
遊陽「当然だ! オレはトロイアトークンの効果で、もう一つのロアートークンを破壊!
ライフが更に1000回復する!これならオレに損はない!」(LP3700→4700)
『ロアートークン』(フィールド→消滅)
.
69
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:42:20 ID:Ox0qWsig
遊陽「そしてユニオンライドの効果発動!
手札から《S・S アーヴァンク》を特殊召喚し、更にデッキから《S・S 剛将アキレス》を手札に加える!
そしてアーヴァンクの効果発動!フィールドのこいつをカリオペにユニオンする!」ガギィィィィン
『S・S アーヴァンク』(手札→フィールド→魔法・罠ゾーン⇒カリオペに装備)
『S・S 覚聖の魔女カリオペ ATK2000→2900』
『S・S 剛将アキレス』(デッキ→手札)
遊陽「テセウスの力を得たカリオペにユニオンが装備されたことで、オレはカードを1枚ドローする!」シュバッ
70
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:43:53 ID:Ox0qWsig
遊陽(こいつは……!更なる展開につながるカード!)
遊陽(あいつなんかに来てほしくないけど……一気に決めにいくチャンスでもある……。
結局はあいつ頼りか!くそっ……!)
遊陽「ユニオンライドのもう一つの効果!
このカードを墓地へ送り、墓地のシルキーとテセウスを特殊召喚する!!」
『ユニオンライド』(魔法・罠ゾーン→墓地)
『S・S 闘将テセウス ATK1800』『S・S シルキー ATK600』(墓地→フィールド)
遊陽「更に、マジックカード《儀式のやり直し》を発動!
墓地のプロセルピナと《聖痕》をデッキに戻してシャッフル!更に2枚をドローする!」シュバァッ
トロヤ(更なる手札補充……。さあ、何を引く……?)
《儀式のやり直し》
通常魔法
「儀式のやり直し」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動したターン、
自分は儀式召喚以外の特殊召喚ができない。
(1):自分の墓地の儀式モンスターと儀式魔法をそれぞれ1枚ずつデッキに戻しシャッフルする。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。
『S・S 春花の乙女プロセルピナ』『S・S・C 輝ける魂の聖痕』(墓地→デッキ)
.
71
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:44:51 ID:Ox0qWsig
遊陽(……やっぱりお前か……!)
遊陽「オレは儀式魔法《S・S・C 煌く魂の刻印》を発動!
フィールドのゲオルグの魂を儀式の円環に捧げる!」
『S・S 剣聖のゲオルグ ☆7』⇒☆7
トロヤ「レベル7の儀式召喚……!やはりか!」
遊陽「“導かれし魂よ。輝く光をその身にまとい、悠久の調べ爪弾かせよ!”
――儀式召喚! 降臨せよ、《S・S 竪琴のオルフェウス》!!」
《S・S 竪琴のオルフェウス》
儀式・効果モンスター
☆7/光属性/魔法使い族/ ATK 2500/ DEF 2000
「S・S」儀式魔法により降臨。
(1):このモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「S・S」モンスター1体を手札に加えるか墓地へ送る。
(2):自分の手札・フィールドの儀式モンスター以外の「S・S」モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードはターン終了時までリリースしたモンスターの効果を得る。
《S・S・C 煌く魂の刻印》
儀式魔法
『S・S』儀式モンスターの降臨に必要。
『S・S・C 煌く魂の刻印』の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・フィールドから、レベルの合計が降臨する儀式モンスターのレベルと同じになるように
モンスターをリリースし、手札または墓地から「S・S」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの「S・S」モンスターが装備カードを装備した時に発動できる。
墓地のこのカード以外の「S・S」カード1枚を除外して、このカードを手札に加える。
『S・S 竪琴のオルフェウス☆7 ATK2500』(手札→フィールド)
『S・S 剣聖のゲオルグ』(フィールド→墓地)
.
72
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:45:46 ID:Ox0qWsig
トロヤ(連続儀式召喚!!やはりオルフェウスをドローしていたか……)
遊陽「儀式召喚の成功により、墓地の《光の屈折》を手札に戻すっ。
更に、オルフェウスの効果を発動!“グローリー・ハープ”!!
デッキから《S・S オルトロス》を手札に加えるっ!」バララッ
『S・S・R 光の屈折』(墓地→手札)
『S・S オルトロス』(デッキ→手札)
遊陽「オルフェウスの更なる効果! 手札のオルトロスをリリースし、ターンの終わりまでその効果を得る!“ソウル・リーディング”!!
これにより、オルフェウスはこのターンのバトルで相手モンスターに2回攻撃できる!」
トロヤ「2回だと!?」
『S・S オルトロス』(手札→墓地)
遊陽「そしてこれがフィニッシュブローだっ。フィールドのシルキーをオルフェウスにユニオン!攻撃力を600アップさせる!
そしてユニオンの成功により、墓地の儀式魔法《煌く魂の刻印》は手札に戻るっ!」
『S・S シルキー』(フィールド→魔法・罠ゾーン⇒オルフェウスに装備)
『S・S 竪琴のオルフェウス ATK2500→3100』
『S・S・C 煌く魂の刻印』(墓地→手札)
【S・S 剣聖のゲオルグ】(墓地→除外)
.
73
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:46:48 ID:Ox0qWsig
トロヤ「なるほど。攻撃力3100の連打と残りのモンスターとで一斉攻撃……。
一気に決着をつけようってハラか」
遊陽「そうだっ。お前の場に伏せカードはない。お前にこの攻撃は凌げやしない!」
トロヤ「凌げるさ。言ったはずだぜ、想定外はいつだってあるものだと……!
《小惑星 レヴィン》をオーバーレイ・ユニットとして取り込んだレトログレードは、
墓地の小惑星を2体除外することで、戦闘と効果による破壊を免れるッ」
遊陽「なっ……!?」
《小惑星-レヴィン》
☆2/地属性/岩石族/ATK500/DEF/900
「小惑星-レヴィン」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):このカードを素材として持っている「小惑星」Xモンスターは以下の効果を得る。
●このカードが破壊される場合、代わりに墓地の「小惑星」モンスター2体を除外する事ができる。
トロヤ「更にもう一つ! 俺の場にはエッジワース・サークルもある。意味はわかるな?」
遊陽「お前の場に小惑星が3体以上あるとき、小惑星を効果の対象には出来ない……。だったらその布陣を崩すまでだ!
バトル!俺はカリオペで小惑星ソルヴェーグに攻撃! “ミスティック・レイザー”!!」
キュァァァァァァァン!!!
『小惑星 ソルヴェーグ』(フィールド→墓地)
.
74
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:47:33 ID:Ox0qWsig
トロヤ「ふんッ……」LP4000→2500
遊陽「これで場の小惑星は2体。エッジワース・サークルの防御は解かれた!
この瞬間、カリオペが継承したテセウスの効果を発動! レトログレードのモンスター効果を封印する! “ソウル・クラッカー”!」
トロヤ「それで身代わり効果を封じようってか? 甘いなッ!」
遊陽「なに!?」
トロヤ「俺はレトログレードの効果を発動!
フィールドのカードが相手効果の対象になった時、オーバーレイ・ユニットを2つ使うことで、その効果を無効にする!」
ギャウゥゥゥン……!!
遊陽「そんな、止められた……!?」
トロヤ「それだけじゃねえッ。この効果で無効化されたカードは、お前のデッキの一番上に戻る!」
遊陽「なにっ!?」
《小惑星団 ダモクレス・レトログレード》
エクシーズ・効果モンスター
★7/地属性/岩石族/ATK 2100/DEF 2300
レベル7モンスター×2以上
このカードは自分フィールドの「小惑星団」Xモンスターをランクの合計が7になるよう選び、
それらを素材にX召喚することもできる。
この方法によるX召喚の素材となったモンスターのX素材は墓地に送らず、
このカードの下に重ねてX素材とする。
「小惑星団 ダモクレス・レトログレード」の(1)(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールド上のカードを対象とする魔法・罠・モンスター効果が発動した時、
このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にし、そのカードを持ち主のデッキの一番上に戻す。
(2):このカードのX素材となっている「小惑星団」Xモンスターを1つ取り除いて発動できる。
このカードの攻撃力・守備力はターン終了時まで倍になる。
この効果を発動したターン、相手が受ける戦闘ダメージは半分になる。
(3):このカードが戦闘・効果によって破壊され墓地に送られた時、
フィールド上に存在するXモンスター1体を選択して発動できる。
以下の効果から1つを選択して適用する。
●選択したモンスターのX素材を1つ取り除く。
●このカードを選択したモンスターの下に重ねてエクシーズ素材とする。
『小惑星団 ダモクレス・レトログレード ORU×2→0』
『小惑星 ガネーシャ』『小惑星 レヴィン』(レトログレードのORU→墓地)
75
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:49:03 ID:Ox0qWsig
遊陽「破壊じゃなく、デッキに戻すだと!? これじゃユニオンを身代わりには出来ない!まさかお前……オレがこうすると読んで、わざと効果を教えたのか!?」
トロヤ「お前の性格もほぼ掴んだ。それを利用したまでだ」
遊陽「で、でもっ、レトログレードのオーバーレイ・ユニットはもう無いっ。
オルフェウスの攻撃は確実に刺さる! くらえ、“閃光のツインソウル・エッジ”!!」
ズバァァァァッ ズバァァァァッ!!
トロヤ「……! だがレトログレードが戦闘で破壊されたことで、効果発動!
このカードはトロヤ・ラグランジュのオーバーレイ・ユニットとして吸収される!」(LP2500→1500)
『小惑星団 ダモクレス・レトログレード』(フィールド→ラグランジュのORU)
『小惑星団 トロヤ・ラグランジュ ORU×2→3』
トロヤ「レトログレードの破壊を受けて、永続トラップ《小惑星の衝突》の効果が発動!
条件を満たす2体の小惑星をデッキから特殊召喚する!来いっ、《小惑星 セドナ》、《ルナリア》!!」バララッ
『小惑星セドナ☆3 DEF1400』『小惑星ルナリア☆4 DEF900』(デッキ→フィールド)
トロヤ「更に!この特殊召喚をトリガーとして《エッジワース・サークル》の第1の効果を発動!
お前に600のライフダメージを与える!」ドゴォォォォン
遊陽「くそっ……!俺のターンなのに執拗に攻めてくる! 」(LP4700→4100)
76
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:50:00 ID:Ox0qWsig
遊陽「だが、次の攻撃こそは……!オルフェウスで、トロヤ・ラグランジュに二回目の攻撃!“閃光のツインソウル・エッジ”!!」
ズバァァァァッ
トロヤ「手は尽きたと思ったか!?だが違うんだな! 永続魔法《エクシーズ・パレス》の第2の効果を発動!
ラグランジュのオーバーレイ・ユニットを盾として、このバトルによる破壊を免れる!」グワァァァァァン
『小惑星団 トロヤ・ラグランジュ ORU3→2』
『小惑星 ガラントゥス』(ラグランジュのORU→墓地)
遊陽「また防がれた!? だったらせめて……!オレはテセウスで小惑星セドナを攻撃! “ブレイビング・アックス”!」
バギィィィィン!!
『小惑星 セドナ』(フィールド→墓地)
遊陽「倒したけど……ダメだ、ここまでだっ!くそっ、オルフェウスに頼るまでしたのに……!」
トロヤ「……」
遊陽「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンドだ。この瞬間、オルフェウスのソウル・リーディングは終了するっ」
77
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:50:55 ID:Ox0qWsig
シブリン「遊陽どの、遊陽どのっ。聞いて下さい、遊陽どのっ」
遊陽「え?」
シブリン「たった連絡が……!先にここを発ったお嬢様とご友人は、先生の所に無事到着したとっ」
遊陽「な、なんだって? 待ち伏せは?《命の光》は――」
シブリン「やはり、聞いておられなかった……」
ムブリン「《命の光》がお嬢様を待ち伏せしているなどとは、あの男のデマカセにすぎないのですっ」
遊陽「なんだと!?」
トロヤ「口八丁もデュエルのうちだ。お前の性格を利用して、俺の望む方に誘導させてもらった」
遊陽「っ……!」
トロヤ「いや……性格というよりサガかもな。お前の場合は――」
遊陽「サガ……?」
78
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:52:00 ID:Ox0qWsig
トロヤ「お前は一度頭に血が上って何かを思い込んだら、本気でそれを貫いてしまうタチのようだ。
間違いを抱えたままだとしても、自分の行いは真実だと思い込んで疑わない。
だから他の声は一切届かなくなる。それが大事な忠告であってもな」
遊陽「っ……!」
トロヤ「急ぐべきと思えば一心に急ぐ。誰かを守るべきだと思えば一心に守る。
朝霧朋花を助けたときだってそうだ。間違いを抱えたままなのに、そうと思えばどこまでも突っ走っちまう」
遊陽「と、朋花を……朋花の命を守りたいと思った事に偽りはないっ。
守るために戦わなきゃいけないことだってわかってるっ。それだけは何に誓ってもいい、間違いじゃないんだ!」
トロヤ「それだけの力があるのか、お前には」
遊陽「えっ……!?」
トロヤ「自分だけでなく他の人間も助けられる力が自分にはあると。それを貫く覚悟があると。そう思ってるのか?」
遊陽「……そりゃ自信満々ってわけじゃないけど……それでも、戦い抜く覚悟は――」
トロヤ「無えよ、そんなもんお前には」
遊陽「え……?」
79
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:52:44 ID:Ox0qWsig
トロヤ「だからお前は自分自身を分かってないと言うんだ。
覚悟なんて更々ないくせに大口を叩くっていう“間違った自信”に気づいてないんだからよ」
遊陽「な、何をっ……!俺にはちゃんとした覚悟があるっ!
さっきも言っただろう!朋花を守って、紋章を破棄して、元の生活に戻ると――」
トロヤ「そんな一大決心をしてるはずの男が、未だにデッキのエース一つ信じられてねえのはどういうわけだ?」
遊陽「……!?」
トロヤ「さっきから……いや、もっと前からか。
お前が自分のデッキのことを話す時は、いつだって侮蔑と不信を露わにする。
それはデュエリストとして、戦いに挑むものの姿勢として、何より愚かな間違いだ」
遊陽「そ、それは……」
80
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:55:02 ID:Ox0qWsig
トロヤ「例えば戦場に行く兵士が武器を大事に手入れするように――デュエリストはカードへの信頼を欠かしちゃいけねえ。
極限の土壇場でカードへの不信が頭を過ぎり、力を疑った事が、取り返しのつかない結果を招いてしまう……。そんなのはザラにある話だからだ」
遊陽「う……」
トロヤ「お前はどうだ?
エースモンスターを罵り、メインの召喚法には嫌悪感バリバリで、
一体どうしてそのデッキを使ってるのか傍目から疑問に思われることばかりやっておいて、
口先だけは戦う気満々でいる。矛盾してると思わねえか?」
遊陽「そ、それは……」
トロヤ「お前の扱うカードには精霊の意志が込められてる。
そういうカードとデュエリストは、本来協力しあう関係だ。カードは全力で持ち主の望みに応えようとする。
このデュエルだってそうだ。オルフェウスにしろ他のカードにしろ、ことごとくお前の望むタイミングで出てこなかったか?」
遊陽「……!」
トロヤ「それがデュエリストとカードの呼吸ってもんだ。だがお前はそれを蔑ろにし続ける。
カードにだって心があるんだ。そのうちカードはお前を見限り、何の要求にも答えてくれなくなるだろう」
遊陽「う……ぐっ……」
トロヤ「そんな事をしてる奴が誰かを守りたいって? 強大な敵と戦って目的を果たすって?
おまけに事もあろうに、お前は自分のデッキを嫌ってるくせに、『六英雄デッキの持ち主同士仲良くしよう』だなんてほざきやがった。
なあ聞かせろよ、そんな事どの口が言うんだ?」
遊陽「……!!」
81
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:56:41 ID:Ox0qWsig
遊陽「何が……何がっ!」
トロヤ「あ?」
遊陽「人を勝手に……偉そうに品定めしやがって!
覚悟がないだのなんだのって、勝手な事情で人を巻き込んだ側にいるお前に言われる筋合いがどこにある!!」
トロヤ「……」
遊陽「何が信頼だ……!何が矛盾だ……!お前に何がわかるってんだ!オレのことを何も知らないお前に!!」
トロヤ「……何がわかるかって?」
遊陽「オレがどうして……どうして……! 儀式やオルフェウスを信じられないか――」
トロヤ「例えば――お前のデッキの、前の持ち主とかな」
遊陽「えっ……」
トロヤ「名前は、そう――“デュラン”」
遊陽「!?」
82
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 22:57:57 ID:Ox0qWsig
遊陽「お前……それを……どうしてっ」
トロヤ「あの人が命がけで守り抜いたデッキを受け継いだ奴がいるってんなら……立場の上は敵になるとしても――」
遊陽「……っ」
トロヤ「……喋りすぎたな。
ここまで言ってもお前が聞き入れない以上、話してやることはもう何もねえ。
お前がそのデッキとどうしても分かりあえないってんなら、いっそ引導を渡してやるのも情けだ。相応しい持ち主は新たに探せばいい」
遊陽「……な、なにっ……!」
トロヤ「改めて言ってやる。お前は俺には勝てん。
お前と同じく六英雄のデッキを持つ俺が……この場でお前を斬り捨ててやる。ドロー!」
83
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:01:16 ID:Ox0qWsig
【TURN 7】
トロヤ「俺は《小惑星 ゴーゴリ》を召喚!」バシイィッ
『小惑星 ゴーゴリ☆1 ATK100』(手札→フィールド)
トロヤ「続いてトロヤ・ラグランジュの効果発動!
このカードのオーバーレイ・ユニットとなっているエクシーズモンスターを一つ使い、フィールドのモンスター1体をリリースする!」
遊陽「リリース!?」
『小惑星団 トロヤ・ラグランジュ ORU3→2』
『小惑星団 ケレス・キュベレイ』(ラグランジュのORU→墓地)
トロヤ「狙うのは勿論オルフェウスだ。ユニオンモンスターじゃこの効果の身代わりに出来ねえ。消えろ!」
バジィィッッッ!!
.
84
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:02:13 ID:Ox0qWsig
遊陽「さ、させるかよっ、トラップ発動!《光遷鏡-ルミナス・ミラー》!!
墓地のカリオペとアーヴァンクを除外し、ラグランジュの効果対象を別のモンスターに移し替える!」
《光遷鏡-ルミナス・ミラー》
永続罠
(1):フィールドのカード1枚を対象とする相手の効果が発動した時、
LPを半分払うか、墓地の光属性モンスター2体を除外して発動できる。
その対象を自分・相手フィールドの正しい対象となる別のカードに移し替える。
『S・S 覚聖の魔女カリオペ』『S・S アーヴァンク』(墓地→除外)
トロヤ「ふん……。だが俺のフィールドには3体の小惑星モンスターをが存在する。その意味を忘れたか?」
遊陽「!? そうか、エッジワース・サークル……!
これじゃお前に矛先を向けられない!! くそっ、何度も何度も……!
だったら、対象をオレの場のテセウスに移し替える!」バジイィィィッッ!!
『S・S 闘将テセウス』(フィールド→墓地)
遊陽「ぐぅっ……」
トロヤ「それで守りきったつもりか?俺は墓地のガネーシャを除外して効果発動!
フィールドのゴーゴリとルナリアのレベルを3にする!」
『小惑星 ガネーシャ』(墓地→除外)
『小惑星 ゴーゴリ ☆1→3』『小惑星 ルナリア☆4→3』
.
85
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:03:27 ID:Ox0qWsig
遊陽「レベルを揃えた!?まさか、更にここから!?」
トロヤ「俺は《小惑星ゴーゴリ》と《ルナリア》でオーバーレイ! エクシーズ召喚!」ズアァァ
『小惑星 ゴーゴリ ☆3』×『小惑星 ルナリア ☆3』=★3
トロヤ「――現われろ、《小惑星団 アポロ・アモール》!!」
《小惑星団 アポロ・アモール》
エクシーズ・効果モンスター
★3/地属性/岩石族/ATK 1500/DEF 2100
レベル3モンスター×2以上
「小惑星団 アポロ・アモール」の(1)(2)(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールド上の「小惑星」カードが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりにこのカードのX素材を1つ取り除くことができる。
(2):手札の「小惑星」モンスター1体を相手に見せて発動できる。
見せたモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。
(3):自分メインフェイズに、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカードのX素材の数だけ、このカードのランクを上げる。
●このカードのX素材の数だけ、このカードのランクを下げる。
『小惑星団 アポロ・アモール ★3 DEF2100 ORU×2』(EXデッキ→フィールド)
『小惑星 ゴーゴリ』『小惑星 ルナリア』(フィールド→アポロ・アモールのORU)
遊陽「また新たなエクシーズモンスターが……!」
トロヤ「新たにモンスターが特殊召喚されたことで、エッジワース・サークルの効果が発動!
ラグランジュのランクの100倍のダメージだッ!!」ドゴォォォォン
遊陽「ぐっ……」(LP4100→3500)
86
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:04:46 ID:Ox0qWsig
トロヤ「アポロ・アモールが吸収したゴーゴリの効果で、墓地の小惑星3体をデッキに戻して1枚ドローする。“スターダスト・リバース”!」シュバッ
『小惑星 イクシオン』『小惑星 シズビー』『小惑星 フォルトゥナ』(墓地→デッキ)
遊陽「で、でも、ラグランジュ以上の効果を持ってないなら、反撃は受け止められる……。
お前のエースであるラグランジュを打ち破れば、今度こそ勝利が見えてくる――」
トロヤ「……俺はラグランジュがエースだなんて一言も言ってないぜ?」
遊陽「えっ……!? ば、馬鹿な!あんな複雑な召喚法を使ったくせに!!」
トロヤ「……じゃあ、俺は何のためにこうしてエクシーズを2体並べたと思う?」
遊陽「!? そ、それは……! まさか……!」
トロヤ「リカーランス・エクシーズは開闢へと遡る力……。
しかと目に焼き付けろ。砕け散る小惑星が一つに回帰した姿を!
俺は2体のエクシーズモンスター、《トロヤ・ラグランジュ》と《アポロ・アモール》でエクセプション・オーバーレイ!!」ズアアアアアァァァ!!
87
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:05:40 ID:Ox0qWsig
トロヤ「2体のエクシーズモンスターでオーバーレイ・ネットワークを多重構築!!
――リカーランス・エクシーズ・チェンジ!!」
『小惑星団 トロヤ・ラグランジュ ★6』+『小惑星団 アポロ・アモール ★3』=★9
トロヤ「“天空の支配者よ。時と運命に逆らい、開闢の力宿して顕現せよ!”
――《小惑星団 ダモクレス・ディオレッツァ》!!」
《小惑星団 ダモクレス・ディオレッツァ》
エクシーズ・効果モンスター
★9/地属性/岩石族/ATK 3000/DEF 2500
レベル9モンスター×2以上
このカードは自分フィールドの「小惑星団」Xモンスターをランクの合計が9になるよう選び、
それらを素材にX召喚することもできる。
この方法によるX召喚の素材となったモンスターのX素材は墓地に送らず、
このカードの下に重ねてX素材とする。
「小惑星団 ダモクレス・ディオレッツァ」の(2)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードのX素材が3つ以上存在する場合、相手プレーヤーはカードをリリースできない。
(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールドのカードの枚数×200ダメージを相手に与える。
この効果は相手ターンにも発動できる。
(3):相手のカードの効果が発動した場合、このカードのX素材となっている
「小惑星団」Xモンスターを1つ取り除いて発動できる。
その効果を無効にして破壊する。
(4):このカードがX素材を取り除いて効果を発動したターンの終了時まで、
相手はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できない。
『小惑星団 ダモクレス・ディオレッツァ ★9 ATK3000 ORU×7』(EXデッキ→フィールド)
『小惑星団 トロヤ・ラグランジュ』『小惑星団 アポロ・アモール』(フィールド→ディオレッツァのORU)
『小惑星団 ダモクレス・レトログレード』『小惑星 ゴーゴリ』『小惑星 ルナリア』(ラグランジュorアポロ・アモールのORU→ディオレッツァのORU)
.
88
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:06:53 ID:Ox0qWsig
遊陽の目に飛び込んできたのは、かつての精霊界での出来事を思い出させるような光景だった。
あまりにも大きすぎる球形が、空一面を覆い尽くすように君臨する。その様が今、この御世呂町において再現されているのだ。
遊陽「ダモクレス……ディオレッツァ……!? こんな、さっきまでのどのモンスターよりも……!」
トロヤ「これこそが俺のデッキのエース。
六英雄の一人、魔術師ダモクレスの力を秘めるモンスター。ダモクレス・ディオレッツァだ。
こいつが出てきた以上、もはやお前に勝ち目はない」
遊陽「なんだと!?」
トロヤ「墓地のヴィーチャを除外し、効果発動!ディオレッツァの攻撃力を500アップする!」
《小惑星-ヴィーチャ》
☆4/地属性/岩石族/ATK1000/DEF/1600
「小惑星-ヴィーチャ」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの「小惑星」モンスター1体を対象として発動できる。
墓地のこのカードを除外し、そのモンスターの攻撃力をターン終了時まで500アップする。
(2):自分フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
デッキから「小惑星」モンスター2体をレベルの合計が4となるように選んで特殊召喚する。
『小惑星団 ダモクレス・ディオレッツァ ATK3000→3500』
『小惑星 ヴィーチャ』(墓地→除外)
.
89
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:08:13 ID:Ox0qWsig
遊陽「オルフェウスの攻撃力を上回った!?」
トロヤ「バトルだ!ダモクレス・ディオレッツァでオルフェウスを攻撃!
流星の雨に沈め!“プライマルスター・インパクト”!!!」
バシュゥ……! バシュゥ……!!!
遊陽「たとえ攻撃力で上回ろうと……!オレはトラップカード《S・S・R 光の屈折》を再び発動!ディオレッツァの攻撃を無効に――」
トロヤ「出来ねえな、それは!」
遊陽「!?」
トロヤ「この瞬間、ディオレッツァの効果を発動!
オーバーレイ・ユニットとなったレトログレードを消費することで、お前のカード効果の発動を無効にして破壊する!!」
ガ゙ギィィン……!!
遊陽「は、弾かれた!?」
トロヤ「ディオレッツァの力は全てを無に返す!抵抗なんかさせねえよ!」
遊陽「だ、だがシルキーを身代わりにして、オルフェウスは破壊を免れる!
更にシルキーが破壊されたことで、デッキからS・Sモンスター1体を手札に加える!」
『S・S 竪琴のオルフェウス ATK3100→2500』
『S・S シルキー』(魔法・罠ゾーン→墓地)
『S・S カトブレパス』(デッキ→手札)
.
90
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:09:14 ID:Ox0qWsig
トロヤ「次のターンに備える手か。そこまでデッキを熟知しているくせにな――」
遊陽「バトルは凌いだ……!今度こそ反撃を……!」
トロヤ「だからさせねえんだよ! マジックカード《矮星の残光》を発動!
墓地のケレスを特殊召喚し、このカードを装備するッ。
更に装備状態のこのカードは、ケレスのオーバーレイ・ユニットとして扱えるッ」
《矮星の残光》
装備魔法
「矮星の残光」は1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分の墓地の「小惑星」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。
このカードが破壊された場合、そのモンスターは破壊される。
(2):自分フィールド上の装備モンスターがX素材を取り除いて効果を発動する場合、
このカードは取り除くエクシーズ素材の1つとして扱う事ができる。
『小惑星団 ケレス・キュベレイ』(墓地→フィールド)
『矮星の残光』(手札→魔法・罠ゾーン⇒ケレスに装備)
遊陽「何だって!? それじゃあまたあの効果が――」
トロヤ「お前にオルフェウスを守る手立てはない!砕け散れ、“グラビティ・イレーサー”!」
バジュゥゥゥゥ!!!
遊陽「オルフェウスがっ……!」
『S・S 竪琴のオルフェウス』(フィールド→墓地)
『矮星の残光』(魔法・罠ゾーン→墓地)
.
91
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:09:58 ID:Ox0qWsig
トロヤ「俺はターンエンド。いや、これが事実上のデュエルエンドだ。お前には一切の反撃をさせねえ。」
遊陽「いいや……。オレは……負けるわけには……!」
遊陽(ここから勝機を掴む……そのために……あの力を……!紋章の力を使ったドローで、反撃のカードを!!)パァァァァァ…
ミブリン「遊陽どの、何とか踏ん張られよ!」
遊陽「!?」
シブリン「我々は何も出来ませぬが……!」
ムブリン「せめて声援だけでも……!」
遊陽(あ、あいつら……)
遊陽(……)
遊陽(……あいつらの前で出来るわけがない……か)
遊陽「オレのターン、ドロー!」
92
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:11:48 ID:Ox0qWsig
【TURN 7】
トロヤ(“強欲な光のドロー”を使ってこない!?)
遊陽「まだ終わりじゃない。儀式に頼ってでも、終わらせるわけには……!
儀式魔法《煌く魂の刻印》を発動!このカードは墓地にいる儀式モンスターの儀式召喚も可能な――」
ビーーーーー!!
遊陽「……えっ?」
無機質な警告音が響き渡り、遊陽のディスクのモニターに「Impossible」の文字列が無情に踊る。
遊陽はその表示の意味を瞬時には理解できなかった。カードを何回も同じようにディスクに置いてみるが、返ってくる反応は同じであった。
.
93
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:13:08 ID:Ox0qWsig
遊陽「ど、どうして……カードが発動できないんだ……」
トロヤ「……ディオレッツァの持つ永続効果、“或る魔術師の願い(マジシャンズ・ホープ)”が適用されている」
遊陽「え……」
トロヤ「ディオレッツァがオーバーレイ・ユニットを3つ以上持って場にいる限り、
相手はいかなる場合においてもカードをリリースできない」
遊陽「……!」
遊陽「なん……だと……」
トロヤ「儀式召喚に必要となるカードのリリース自体を封印した。だが出来なくなるのは儀式だけじゃねえ。
オルフェウスのソウル・リーディングとやらも、アドバンス召喚も、リリースを前提とする動きは全てだ!」
遊陽「う、ぐ……」
トロヤ「わかるか、この意味が……? お前に出来ることは何もねえ。お前は最早万策尽きている!」
遊陽「ざ、残念だったな……!リリースを封じられても、まだオレには……! 手札から《S・S 剛将アキレス》を召喚!
このモンスターは墓地のS・Sを特殊召喚することが出来る!戻ってこい、オルフェウス!!」
《S・S 剛将アキレス》
効果モンスター
☆4/光属性/戦士族/ ATK 1400/ DEF 1000
(1):1ターンに1度、墓地の「S・S」モンスター1体を対象にして発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
『S・S 剛将アキレス』(手札→フィールド)
.
94
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:15:35 ID:Ox0qWsig
トロヤ「忘れたか!!ディオレッツァの前にそんな効果は無意味だと!!
ディオレッツァの効果を発動!アキレスの効果を無効にし、破壊する!」ガ゙ギィィン
『S・S 剛将アキレス』(フィールド→墓地)
『小惑星団 トロヤ・ラグランジュ』(ディオレッツァのORU→墓地)
遊陽「かかった……!」
トロヤ「!?」
遊陽「オレが……本当に通したかったのは……こっちだ。
マジックカード《死者蘇生》を発動!墓地から……オルフェウスを今度こそ呼び戻す!」
《死者蘇生》
通常魔法
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
トロヤ「オルフェウスの蘇生を狙うカードを、二重に隠し持つとは……」
トロヤ(天道よ……デッキはあくまでお前に応えようとしている……。なのに、何だってお前はこうも――!)
遊陽「大嫌いなオルフェウス……でもお前なら、再びS・Sモンスターを手札に加えて反撃を……!
儀式が封じられてもユニオン戦術までは止められない!
お前の場に伏せカードはない、ディオレッツァの効果は既に使った!逆転の余地は残っている!」
トロヤ「いいや、そうはならねえ。罠なら既に張っている――お前の心理の後ろ側にな!」
遊陽「なんだと!?」
トロヤ「“出来ない”と思いこむこと自体が最大のトラップだ!
ディオレッツァが場にいることにより、このカードは手札から発動可能!
カウンタートラップ、《重力波》!!」
遊陽「……な……なに……!?」
95
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:16:35 ID:Ox0qWsig
遊陽「て、手札から……カウンタートラップ……!?」
《重力波》
カウンター罠
「重力波」は1ターンに1枚しか発動できない。
自分のフィールドにランク7以上の「小惑星団」Xモンスターが存在する場合、
このカードの発動は手札からもできる。
(1):自分フィールドに「小惑星」モンスターが存在し、
以下のいずれかの効果を含む魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
発動できる。
その効果を無効にし、破壊する。
●墓地からカードを手札に加える効果
●墓地からモンスターを特殊召喚する効果
●墓地のカードをデッキに戻す効果
●墓地のカードを除外する効果
トロヤ「このカードはお前の墓地への干渉を全て阻む。蘇生なんかさせてやらねえよ」
遊陽「そんな……」
トロヤ「同時にそれは、お前の打つ手が全てなくなったことを意味する。勝負は見えたッ」
遊陽「オレは……オレは……」
96
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:18:53 ID:Ox0qWsig
遊陽「……」
遊陽「う……うう……」
遊陽「うああ……ああ……あ……」
トロヤ「……?」
――その時、遊陽の中で、心の堰が切れた……。
遊陽「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
トロヤ「!?」
97
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:19:50 ID:Ox0qWsig
―――――――――――――――――――――
「どうしてだ、どうしてなんだよ!! 今出てこなくてどうするんだ!!
誰よりもお前が必要な……こんな時にっ……!!」
―――――――――――――――――――――
原因は全ての反撃を封じられたことか。勝利への道が絶たれたしまったことか。
あるいはもっと限定的な、“このタイミングでオルフェウスが場に出てこない”いう現象が、遊陽の心のスイッチを押してしまったのか……。
―――――――――――――――――――――
「何もできないのか!お前は……!
あと一手なんだ、ここだけ凌げばそれでいいんだ!それすら出来ないのかっ!?」
―――――――――――――――――――――
.
98
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:21:44 ID:Ox0qWsig
黒く塗りつぶされた感情の奔流が、遊陽の脳裏でほとばしる。
それは遊陽の心の中で、自分のエースに対する呪詛にも似た言葉となって駆け巡った。
―――――――――――――――――――――
「このっ……役立たず!! 何が……何が……エースだ……!」
「どうして……どうして見殺しに……」
―――――――――――――――――――――
遊陽「うわぁぁぁぁぁっっ!!!! ああああああああっっっっっ!!」
トロヤ「何……だ……?」
事情の分からないトロヤには、突然遊陽が頭を抱えながらふらふらとよろめき出し、
敗色の濃くなったデュエルへの絶望を、言葉にならない叫びに変えてぶちまけているようにしか見えない。
望む時に場に出てこないカードへ抱く負の感情。それは果たして、今のデュエルの状況に対するものなのか。
それとも――
.
99
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:23:15 ID:Ox0qWsig
遊陽「……うぅ……うぅ……」
トロヤ「反撃は無しと……受け取るぜ。俺のターン、ドロー」
【TURN 9】
トロヤ「ラストバトルだ。俺は2体のモンスターでダイレクトアタック。“プライマルスター・インパクト”!!」
バシュゥ!!! バシュゥ!!……
ドガァァァァッ ドガァァァァッ ドガァッ ドガァァァァッ
遊陽「うわぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」(LP3100→0)ピーッ
【DUEL END】
【WINNER Troja Kuyo】
.
100
:
名無しの決闘者
:2017/10/14(土) 23:24:12 ID:Ox0qWsig
遊陽「う……ぐ……」
トロヤ「何だったんだ、今の叫びは……。負けるのが嫌だって風ではなかった……」
トロヤ「こうまでデッキに拒絶反応があるのならば……いっそ俺の手で……」
静炎「待てっ、トロヤ……!」
トロヤ「!?」
トロヤが振り向くと、倉庫の中へと続く階段の入口近くに、険しい顔をした静炎がエリスを抱えて立っていた。
静炎は自分の心を押し殺すように首を垂れ、エリスの身体を静かに床に置いた。
トロヤ「お前は……」
静炎「デュエル前の取り決めはエリスの引き渡しだけだ。遊陽をどうこうする権利はお前にはない!!」
トロヤ「……」
静炎「要求は飲む。だから遊陽には手を出すな!」
トロヤ「……いいだろう」
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