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リョナゲームブックを作ろう!
324
:
名無しさん
:2010/05/09(日) 11:44:26 ID:???
>>319
<部屋を探索してくれ!>
非力なルネスに助力を頼んでも事態の好転は望めない。
直感的にそう判断したリーファンは、どこかにこの圧殺壁の仕掛けから逃れる方法が隠されている可能性に賭けた。
ルネスは改めて四方を見回す。殺風景な石造りの壁にはやはりなにもない。
だが、先程は見落としていた方角がある。真上だ。
「リーファン! 天井に穴があるわ!」
そこには、人間が通り抜けるには充分な広さの穴が口を開けていた。
その向こうになにが潜んでいるのかはわからない。しかし、このまま何もせずに潰されるよりはマシだ。
「よし! ルネスから登って!」
リーファンは壁から離れ、しゃがみこんで肩車の体勢を作る。ルネスも素早くその上に乗った。
壁の進行は遅い。今なら一人ずつ登っても間に合う筈だ。
「よっ、と」
ルネスを担いだリーファンが立ち上がり、ルネスは天井の穴に手をかける。
次いでリーファンはルネスの足を支え持つと、勢いをつけて押し上げた。
ルネスの姿が上手く穴の上に消えたのを見届けると、リーファンは迷わず地を蹴った。
リーファンの身体能力なら、壁を蹴った反動で問題なく天井の穴に手が届く筈だ。
しかし。
「え?」
「あっ!?」
ひとまず窮地を脱したかと思った瞬間。突如、「がしゃん!」と金属が固いものにぶつかる音が鳴る。
それぞれの位置から二人は見た。頑丈そうな格子が動き、穴を塞ぐのを。
そして理解した。脱出口は無情な仕掛けに閉ざされ、ルネスとリーファンが分断されたのだと。
自身の習得している呪文で、この格子を破壊できる方法はあるだろうか?
ルネスは必死で考えを巡らせる。だがそれも無駄な行いだ。
「あぅっ!」
待ちうけていた手が乱暴にルネスの首を掴み、持ち上げる。
「残念ながら、こちらの道は不正解ですよ。ま、正解の道なんて元からありませんけど」
そう言い捨てると、ロゼッタはルネスの首を握る力を強めた。
如何にして先回りしたのか。などという問いは無意味だ。ここはロゼッタの庭なのだから。
「さて。では、仲間を見捨てて逃げ出す臆病者に相応しい罰を。
そして、少ない戦力を更に分散させる愚か者には教訓を」
ロゼッタがここに居るということは、エルキスの安否が既に絶望的であることを意味する。
もし、三人が自分達とロゼッタとの間にある戦力差をもっと冷静に認識できていたならば。
誰が残って闘おうがそれが下策であること、選択肢に並べる価値もないことを気付けたかもしれない。
だが、そんな思考はもう無意味だ。
「……、……ッ」
ルネスの細い首を絞め潰す力は更に強まり、もはやうめき声を漏らすことすら叶わなくなっていた。
意識が遠のいていく。手にも足にも力が入らない。痛い。痛い。苦しい。
そして。
「……さよならです」
急激に、かつ限界までロゼッタの手がその握力を強めた。
か細いルネスの首には、その圧倒的破壊力に抗する強度はない。
「……〜ッ!」
首が、絞め潰される。食い込む指が吹き出る血に濡れ、柔らかな肉の裂ける手触りがロゼッタの嗜虐心を撫でた。
すぐに指は首の骨の固い感触を捉え、それを粉々と握り砕く。
文字通り首の皮一枚で繋がった死体となり、最期の悲鳴を上げることすら許されず、ルネスは絶命した。
ロゼッタは何呼吸かの間それを満足げに見つめていたが、やがて興味を無くしたように放り捨てる。
処刑完了。残るは今も穴の下で圧殺壁を支えているリーファンの始末だが……。
「……ヤルダバオト」
ロゼッタの唇が奇妙な響きの名を呟く。
言い終わるか言い終わらないかの間にロゼッタの眼前の空気が揺らぎ、すぐに人の形を成した。
その外見はまだ子供。メイド装束に身を包み、長く伸ばした黒い髪と赤い眼を持つ愛らしい少女だ。
「はい、お嬢様」
「お茶とお菓子の時間にしましょう。準備なさい」
「まだ一人、生きていますがよろしいのですか?」
「ええ、いいのよ。どうやったって脱出などできないのだし」
「力尽きて嘆きの壁に押しつぶされる様を思い浮かべながら、甘味を味わうひと時ですか……。
とっても、素敵ですわ。流石、わたくしのお嬢様です」
「じゃあ、行きましょう」
「はい」
会話を終えると、ヤルダバオトと呼ばれた少女とロゼッタは何処かに転移して消えた。
―― BAD END ――
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