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リョナゲームブックを作ろう!
314
:
名無しさん
:2010/04/23(金) 23:42:49 ID:???
>>153
<闘技場へ>より。
結局、なにも買わなかった。
僅かばかりの後悔に似たものがエルキスの内に浮かんだが、今更どうこうできることでもない。
過ぎたことに囚われて己の行き先を見失うのは、冒険者たる者の選ぶ道ではない。
闘技場に行き、死霊と闘い、倒す。それだけだ。
「急ぎましょう」
簡潔に告げ、エルキスは歩き出した。ルネスとリーファンも少し遅れて歩き始める。
闘技場までの道中、誰も先程の出来事については話そうとしなかった。
◆
エルキス達が闘技場に着くと、その入り口前では三人の人物が口論していた。
そのうち二人は見張りの兵士で、残る一人はエルキス達と同じぐらいの年頃であろう少女だ。
高級そうな軽装の鎧とマントで身を包み、曲刀を腰に帯びている。おそらくは冒険者だろう。
「だから、許可が必要なんだよ。領主様とかギルド長の」
「聞いていないわ、そんな話!」
言い合いの内容を聞くに、少女を闘技場内に通せないということでもめ事になっているようだ。
なにかの手違いで正規の手順で死霊討伐依頼を受けずにここにきてしまった……といったところだろう。
……面倒事になりそうだ。そう思いながらもエルキスが声をかけようとした寸前。
「!」
マントの少女は突如、無駄のない動きで身を翻して振り向き、エルキス達を驚かせた。
まるであらかじめ知っていたかのように振り向く。これは偶然だろうか?
「んー……」
品定めするように、エルキス達を見まわす少女。
「ねえ、もしかしてあなた達の目的ってここの死霊の退治?」
「……ええ。そうですけど」
「ギルドとかの許可は?」
「領主家の方から、署名の入った書類を貰ってます」
「そう。じゃあ、提案、というかお願いががあるんだけど、この仕事譲ってもらえない?
もちろん、タダでとは言わないわ。成功報酬と同額のリナをお支払いさせてもらいます。どう?」
唐突な提案だ。そうまでする理由が少女の側にはあるのだろうかとエルキスは考えた。
高級そうな鎧とマントを始めとした身なりを見る限り、少女は金銭面で苦労しているタイプの冒険者ではない。
成功報酬の額を確認せずに「払う」と言ったところからも、報酬のためにこの闘技場に来たのではないことは確かだろう。
また、一人で危険に溢れた世界を旅している冒険者はかなりの実力者であることが少なくない。
単なる無謀な自信家ではなくBランクの依頼を一人でこなせるだけの目算があるのかもしれない。
エルキスと同年代に見えるものの、経験豊富な一流の戦士……。あり得ない、とは言い切れなかった。
己の技を磨き、英雄としての名声を得るために死霊に挑む。
実力があり、金銭にも余裕のある冒険者ならば取り立てておかしな行いではない。
この状況、損得だけで見れば少女の提案を呑むのが最も正しい選択だ。
だが、エルキス達は商人ではない。冒険者なのだ。相応の矜持というものがある。
リーファンがまず納得しないだろうし、エルキス自身もそんなつもりはなかった。
「断わります」
「そう」
予想通り、といった口調。その表情はどこか嬉しげだった。
「じゃあこれでどうかしら。
死霊に挑む権利を賭けて、この場であなたに簡易の決闘を申し込みます。
立会人は、そこの兵士さんのお二人。
私があなたに勝てば、その依頼書を頂戴するわ。
あなたが私に勝てば、引き下がった上で先ほど言った通りのリナを払う。いかが?」
「わかりました。その勝負、お受けします。二人ともいいわね?」
「ああ、もちろん」
「……うん」
即答するリーファンと、消極的ながらも承諾するルネス。
「決闘成立、ね。じゃあ、早速だけど始めましょう。兵士さん、開始の合図をお願い」
少女はエルキスを見据えながら真っ直ぐと立ち直し、腰の曲刀の柄に手を添えた。
エルキスも己の愛剣を抜き、両手で構えた。
「では……」
緊張した口調で片方の兵士が口を開く。
決闘の立会人を務める機会など、そう頻繁にはないのだから当然かもしれなかった。
両者の合意の上に成る決闘において、相手を死に到らしめることは「罪」とはされない。
二人の少女は、互いに相手を殺してしまっても構わないのだ。
「……始めェッ!」
闘いが、始まった。エルキスのとった行動は……。
<先手必勝で仕掛ける>(募集中)
<相手の出方を窺う>(募集中)
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