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スタンド小説スレッド3ページ

1新手のスタンド使い:2004/04/10(土) 04:29
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●

このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。

◆このスレでのお約束。

 ○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
   但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
   番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
   特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。

 ○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
   但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
   場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。

 ○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
   オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
   望ましくない。

 ○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
   例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
   小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
   発動させるのも自由。

 ★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
   そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
   その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。

205N2:2004/05/04(火) 14:37

             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             |  某漫画ネタ始めました
             \____ _________
                    ∨ 
    ∧_∧ モジモジ      〃ノノ^ヾ
   ( *・∀・)           リ−` ル 
   (つ<V>)  旦   旦.   ( V  ノ 
   ( ̄__)__)  ̄| ̄ ̄ ̄| ̄  (_  ̄}0
   __∧________
 /
 |  君も探してみよう!
 \___________
             
                   (このにわかヲタ作者め!!)
 (筋肉質ビスケタソハァハァ)

206N2:2004/05/04(火) 14:37

 リル子さんの奇妙な見合い その③

町の中心から離れた、この町内でも最も自然の多い地域にある一軒の料亭「伍瑠庵」。
ここは知る人ぞ知る「隠れた名店」で、噂によれば政財界のトップまでもが
わざわざこんな遠くまでお忍びで食いに来るって言う話まである。

オレ達は大将に連れられるまま、この料亭にやって来た。

「ここがリル子の奴が今日見合いすることになっている料亭だ」
外から見ただけでも、この店がオレの体験したことのない空気に包まれていることがすぐ分かる。

「…わざわざこんなメチャ高級そうな所で見合いするだなんて…。
あの人、金の方は本当に大丈夫なんだろうな?」
相棒ギコは見合いの方よりもそっちが気になるらしい。

「あいつとて人気アナウンサーなんだ、いっぱい番組を掛け持ってんだからこの位大丈夫に決まってんだろ」
大将が根拠もない余裕を浮かべる。
自分の懐以外の金はどーでもいいんかい。

すっかり忘れていたが、リル子さんはこっちの地元テレビ局の看板アナウンサーである。
「2ch News」や「モナー板3分クッキング」と彼女が出演する番組は数多く、そのいずれもが(様々な意味で)人気が高い。
…特にモララー族のヲタが異常に多いらしく、おっかけやストーカーなど日常茶飯事、
挙句の果てには職場でもしつこく言い寄ってくる男がいていい加減疲れている、と彼女は漏らしていた。

そのせいかどうかは知らないのだが、コーチングは「サザンクロス」内でも
後の男二人を遥かに超越する鬼っぷりを発揮するのだが、
それもまあ特訓の為であって、一応普段は(表向き)それなりに優しくて礼儀正しいので
特訓の厳しさは「hate」故と言うよりかはやはり「severe」のはずである、らしいのだが
ギコやギコ兄の話を聞く限り、どうもオレに対してだけは種族的な「私怨」が働いているように思えて仕方ない。
はたはたいい迷惑な話だ。


「よし、それじゃあ乗り込むか!」
大将が威勢良く号令を掛けた。
いやいやいや。
アポ無し・金無し・正装無しのオレ達が如何にして入れるというのか。
後二週間を518円で過ごさねばならんというのに…。
(*ちなみにサザンクロス等の空条モナ太郎公認のスタンド自警団に入ると、スピードモナゴン財団から毎月特別手当が入ります)

「おい、どうしたんだお前ら?早くしないとリル子の奴が来てばれちまうぞ」
大将に促され、オレとギコ、それにキッコーマソにシャイタマー達は様々な不安を感じつつも渋々歩き始めた。

207N2:2004/05/04(火) 14:40



門をくぐった瞬間、オレ達はその外界から隔離された、余りに壮麗で厳粛な空気に押しつぶされそうになった。
均衡を無視した、余りに自然的でダイナミックな力強さを誇る日本庭園。
松や苔の放つ強烈な緑・茶色と敷き詰められた小石の薄い灰色の調和がこの空間の基礎を支えている。
しかしこの時期、庭園内を明るく彩るのは何と言っても紅葉である。
一年の中でもこの季節だけでしか味わえない、重く力強い雰囲気を一転して軽く親しげなものにしてくれる、赤・黄の葉。
その自然が織り成すシンフォニーに、オレ達6人はしばらくその場に立ち尽くしてしまった。

「・・・スゴーイ・・・」
「…マジにすげえな。こんな美しく形作られた庭を見たのは初めてだ」
「ホントだよ、これは…」
オレもギコも、そして子供たちもこの壮大な風景にしばし見入ってしまった。

その横で、
「うむ、この庭園はまさしく和の美の集大成とも言うべきものだ。
ここで食う和の調味料・醤油と目玉焼きのコラボレーションはどんなに上手いことであろうか…」

『クラァッ!!』『ゴラアッ!!』『シャイタマー!!』
「うわなんだおまえたちなにをするやmどわあああ!!」
我々の幽波紋の拳を受けた亀甲男は、伊勢海老の如く身体を反らせながら、器用に頭から池へ着水した。
もう上がっては来ないだろう…。南無妙法蓮華経アメーン。

「おい、おめえら何遊んでんだ!さっさとこっち来い!!」
…と、大将がオレ達を大声で呼ぶのが聞こえた。
5人は池に落ちたキッコーマソは放って、さっさと建物の方へと走っていった。



「お待ちしておりました。大将様御一行ですね?」
玄関の奥から、着物に身を包んだ女性がやって来て言った。

「ああ、そうだ。これで全員…おや?キッコーマソはどうした?」
大将はようやく彼の不在に気付いたらしい。
まずい、ツッコミ入れたら池に落っこちましたなんて言えるわけがない。
果たしてどう説明したものか…。

「…あの人はもうしばらく庭を見たいって言ってたから、その内来ると思いますよ」
幸いにも、とっさにギコが機転を利かせて嘘を付いた。
大将も初めは仕方ない奴だという表情を浮かべたが、やがて
「しょうがないな、いつまで玄関に居たらリル子と鉢合わせになりかねないからな。
すまないが、部屋の方へと案内してくれ」
諦めて仲居さんに案内を頼んでしまった。


オレ達は『松の間』という部屋に案内された。
仲居さんが障子を開けた途端、中から和室独特の懐かしいかほりが漂ってくる。
カビ臭くない畳など何年振りだろうか。

「それでは、ごゆっくりどうぞ…」
仲居さんは戻っていき、部屋には男6人だけが残された。

「それじゃあ、リル子の奴が見合いを始めるまでここで待機しよう。
その内料理も運ばれてくるから楽しみに待ってろよ」
やけに楽しそうな大将。

「…大将、昨日決まったばかりの見合いのはずなのに部屋も料理も予約してあるだなんて…、
もしかしてリル子さんがここで見合いすることも、俺達にその監視をさせるのも予定通りとか言うんじゃないでしょうね?」
相棒の鋭いツッコミが入る。
大将は急に鼻歌交じりで外を眺めだした。
…図星か。
こんな真似をするほど、大将の彼女に対するフラストレーションは募っていたというのか?

「…まあ、そこんところはもう何も言いませんけどね、
それよりも隣の部屋に陣取ったところで、一体どうやって見合いの様子を覗くつもりなんですか?
この中には透視能力を持つスタンド使いはいませんし…」

「『クリアランス・セール』!!」
スタンドを発動。
そのまま指を壁に突き立て、ドリルのようにグリグリグリグリグリダグリグリと貫き通す。

「完成!覗き穴!!」
これで隣の様子はバッチリ分かる。
果たしてリル子さんがどんな恥じらい方をするのか、バッチリこの目で見届けて…

208N2:2004/05/04(火) 14:41



「…悪いんだがな相棒、お前の分解能力が今何秒持つかは俺には分からねえがよ、
それって限界過ぎたらどうするつもりだ…?」

…そう言われれば、そうだ。
「…いや、さ、そうしたらまた改めて分解するとか…。
そうだ!んじゃ初めから分解抜きで穴を開けりゃいい話なんだ!!」

「…リル子の奴は直接覗かれて気付かない訳が無いと思うんだがな。
それ以前に効率も悪いし、部屋を荒らしたら罰金ものだ」
駄目だ、こいつら分かってねえ。
オレはすっくと立ち上がって言い放った。
「あのな、覗きってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
壁の向こうに座った奴といつ目が合ってもおかしくない、
バレるかバレないか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。ガキと初老は、すっこんでろ。」

「で、やっと合流したかと思ったら、いつもの阿呆が、スタンドで壁に穴開ける、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。」
そこでタイミング良くギコ兄が入ってきた。
ギコ兄は続ける。

「あのな、覗き穴なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、覗き穴で、だ。
お前は本当に見合いを覗きたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、エロい響きだけで覗きって言いたいだけちゃうんかと。
                        ウォッチャー
裏社会通の俺から言わせてもらえば今、監視家の間での最新流行はやっぱり、
監視カメラ、これだね。
超小型マイク付きCCD監視カメラ。これがプロのやり方。
マイク付きってのは音声も撮れる。そん代わり値段も割高。これ。
で、それを部屋の64ヶ所に設置。これ最強。
しかしこれをやるとリル子にバレた時に半殺しにされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあ三流貧乏商人及び変態教授は手鏡でも使ってなさいってこった。」

「…てめえ、オレのやり方に文句でもあるってのか!?」
「当然じゃないか、そんな古典的かつ非効率的更に発覚の危険性の高い方法を使おうなどと抜かす貴様の心理が全く読めん」

睨み合いが続く。
まさに一触即発。
動き始めたのは、ほぼ同時だった。

「『クリアランス・セール』!クラァッ!」
「貴様はここで一度死んでろッ!『カタパルト』!!」

「いい加減にしねえかゴルァ!『バーニング・レイン』ッ!!」
オレ達が拳を交える直前、相棒の銃弾がオレ達を貫いた。
身体が痺れ、立つことさえままならなくなった2人はそのまま倒れ込む。

 レモンイエローオーバードライブ
「『黄蘖色の波紋疾走』弾…!
てめえらは吉野家コピペの挙句室内荒らしか…?
迷わず2人とも逝ってよし!!」

『…はい…』
電撃で身体が痺れただけでなく、殺気に押されたオレ達は大人しく返事をすることしか出来なかった。

209N2:2004/05/04(火) 14:43



 ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆



モニターの前に群がるムサい男4人とガキンチョ3人。
そこには無人の和室が映されている。

男達が、にわかに画面に接近する。
目的の人物の片割れが映し出されたのだ。

(おいッ、リル子さんが来たぞ!)
(ギコ屋、てめえ声がデカいぞ!!)
(…二人とも、少し黙っててくれないか?)

抜群の感性を誇る彼女には、少しでも声が届けば自分達の存在が知れてしまう。
大将はヒヤヒヤしながらオレ達を誡める。

画面越しのリル子さんはいつになくやたら顔がニヤけている。
そんなにその阿部という男に会うのが楽しみなのか。

「阿部様…早くお会いしたいわ…ウフフ」
(マッチョでアレの大きそうな男ハァハァ)

テレビのスピーカーからリル子さんの独り言が聞こえてくる。
同時に心の声まで聞こえてくる…ような気がする。いつもの事だが。
前から思ってたんだがこの人、俗に言う『サトラレ』って奴ではないのだろうか?

(こんな間抜けっ面したリル子さんを見るのも初めてだな…)
ギコが思わずそう呟いた。
オレ達も余りのアホさ加減にちょっとクスクス笑いそうになった。

瞬間、モニター向こうのリル子さんがテーブルをバン!と叩いて立ち上がる。
オレ達は一瞬ビクッ、としてしまった。

「…今聞き覚えのある声が聞こえたような気が致しました…空耳でしょうか?」
(…あのアホ男子共の声が聞こえたな…単なる気のせいか?)

…なんつう感性。
これでは少しでも普通に喋ったら絶対気付かれる。
大将が指を口に当てて静かにしろ、と合図した。
オレ達もそれにうなずく。
これからは、極力お互いの話も無くさなくては。



「失礼致します、今日お見合いをなさる方が参りました」
隣の部屋の外で、仲居さんがそう言った。
遂にその阿部とやらが来たのか。

「どうぞ、お入りになるようにおっしゃって下さい」
(さあ、阿部様早くお入りになって!!)

リル子さんは相変わらず物静かでおしとやかな様子で仲居さんにそう言った…
…のだが、どう考えても心の方はもう完全に興奮しきっているようだ。

「では、お入りになってください」
仲居さんの声がした。
いよいよか。

障子が開く。
さあその阿部って奴よ、お前がリル子さんに喰われるのかそれともリル子さんがお前に喰われるのか、
どっちにしろ餌になる方の無様さをとくとこの目に…



                 バーソ
   ┏┯┯┯┳┯┯┯┓.               ┏┯┯┯┓
   ┠┼┼┼╂┼┼┼┨ ∧_∧.        ┠┼┼┼┨
   ┠┼┼┼╂┼┼┼┨( *・∀・)       ┠┼┼┼┨ /
   ┠┼┼┼╂┼┼┼┨( <V> ).       ┠┼┼┼┨ ガン!
   ┣┷┷┷╋┷┷┷┫| | |.       ┣┷┷┷┫ \
   ┃      ┃      ┃(__)_)       ┃      ┃

210N2:2004/05/04(火) 14:48

………???
………あれっ、この人誰?
……仲人さんか?
…いや、でもいま確かに『お見合いをなさる方』って…。
…………ええええええ????

「…あの…どちら様で?」
テレビの中のリル子さんも混乱した様子で尋ねている。

「やだなーリル子さん、僕だよ僕ぅー!
何年間『2ch News』一緒にやってきたと思ってるんだーい?」
男は馴れ馴れしくリル子さんに語った。
…思い出した。
この男、確かにニュース番組でリル子さんと一緒にキャスターやってるな。
番組中にセクハラまがいの事して何回クビになりかけたか知らない名物キャスターだ。
…でもなんでこいつが?

「あの…私は阿部高和という方と今日見合いをするつもりだったのですが…」
(てめえはどうでもいいんだよ!阿部様はいつ来るんだいつ!)
リル子さんは表向き冷静さを崩さずに男に尋ねる。

「やだなあリル子さん、まさか今日僕と見合いするって知らなかったのかい?」
(どうやら作戦成功みたいなんだな!)
男はさも当然のようにとんでもない事を言い出した。

211N2:2004/05/04(火) 14:49

「…知るわけがありませんわ。
第一私の手元の写真に写っているのはもっと素敵なお方ですわ」
さりげなく貶しとる…。
だけど、あの写真、ムサいおっさんがベンチに座っているようにしか…

「だからー、あの写真ホントによく見たのー?」
しつこい。ひっくり返して見ようが裏から見ようが写っているのは阿部って男だけだ。
リル子さんもバッグから写真を取り出し、顔に近付けてよく目を凝らしているようだ。

「…失礼ですが、やはりあなたの姿はどこにも見当たりませんわ」
(見つかるわけねえだろ、遂にこいつ頭に持病の水虫でも回りやがったか!?)
リル子さんの言う(思う)通り、どう考えてもこいつの言っていることはでたらめだ。

「だ〜か〜ら〜、そうやって持つから分からないんだよ!
ちょっとその右の隅っこを持ってる手をちょっと離してごらんよ!」
本当に諦めが悪い奴だな、何度やったって変わるわけ………

………あ。

┌───────────────────────────────────────────┐
│┌─────────────────────────────────────────┐│
││                                                                ││
││             , '´  ̄ ̄ ` 、                                               ││
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││           /i/ l\ ー .イ|、.                  安 部 高 和                  ││
││     ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、                                        ││
││     /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.                                           ││
││   /    ∨     l   |!  |   `> |  i                                           ││
││   /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |                                         ││
││ _|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \                                      ││
││   .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l                            ││
││ __{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|                         ││
││   }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |                        ││
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││ ___`\ __ /    _l - ̄  l___ /   , /                               ∧_││
││                                                             ( ・││
│└─────────────────────────────────────────┘│
└─────────────────────────────────────ニソックリナモララー.┘

212N2:2004/05/04(火) 14:51

      、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,
      _)                                                (_
      _)  ナ ゝ        ナ ゝ  /   ナ_``  -─;ァ              l7 l7   (_
      _)   ⊂ナヽ °°°° ⊂ナヽ /'^し / 、_ つ (__  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ o o    (_
      )                                                (
      ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
                                        )
            (と叫びたい)                   (
       ∩_∩                             )
     G|___|∧∧| |∧ ∧∧ 、 l , ∧∧ ∧∧       (          〃ノ^ヾ
      ( ;・∀・) ;゚Д゚)| |Д゚;) ;゚Д゚)( ;゚∀゚) - ;゚∀゚) :゚∀゚)         )          リ;´−´ル



…なんて姑息な真似を…。
って言うかこんな事に全然気が付かなかったオレ達もオレ達だが。

「さあ!これでようやくこの見合いがリル子さんと僕のものだということが証明されたんだな!
それじゃあこんな僕だけどよろしくお願いするんだな!」
(これで強引にこぎつけられたんだな!あとは密室で2人っきりハァハァハァハァハァハァ)

…こんな奴の為にオレ達はここまで期待してしまったというのか?
つーかこいつはそれよりもこんな方法で強引に見合いしたところで成功するとでも思って……


……強烈な殺気が隣の部屋から伝わってきた。
モニター越しにも、リル子さんの周りに黒いオーラがくっきりと映っていた。
それに気が付いていないのは原因を作った張本人自身である。
「さあ!さあ!早くじっくりと愛を語らうんだな!!」
(ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ)

リル子さんが、ゆっくりと立ち上がった。
そして一歩一歩、ゆっくりと男へと歩み寄っていく。
とうとう男の目前まで来ると、今度は改めて写真をじっと見つめた。
しばらくそのまま何か考えていたらしいが、それも終わると左手を顔に当て、何か残念そうな振る舞いをした。

「ああ〜〜 残念!!」
リル子さんは突然そう叫んだ。

「え、何が残念なんだい、リル子タン!」
((*´Д`)ハァハァハァハァ/lァ/lァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \アノ \ア ノ \ア!)
いや、恐らく残念なのはこれからのお前の運命の方だ。
哀れ、リル子さんを怒らせた者の行く末というものをその身を以って味わってくれ。

「アウト――!!」
リル子さんの指が男に向かって指される。
男は何の事だかさっぱり分からないらしい。
「え? い…いったい…」

ボムッ!!

…鈍い音がした。
男の顔面に、リル子さんの裏拳が炸裂したのだ。
男はそのまま畳に声も無く倒れ込んだ。

「嘘をついた者は爆する!! よし次だ」
…何が次なのかよく分からんが、リル子さんはそういって満足そうに自分の席に戻っていき、
美味そうに高級料理に舌鼓を打ち始めた。

213N2:2004/05/04(火) 14:52



 ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆



料亭の閑として落ち着いた空気。
それを乱す、穢れ無き黒い殺気。
一人の少女が、標的の元へと向かおうとしていた。
頭には、「葱看」と書かれた帽子を被っている。

「ここがおじさんの言ってたギコ屋たちのいるお食事亭だよー。
みる、みる、みるまらーーー!」

少女は料亭の敷地内へと足を踏み入れた。
店の者がその招かれざる客に気付くにはそう時間は掛からなかった。

「ちょっとそこのお譲ちゃん、どうしてこんな所に来たの?
ママはいないの?一人?」
彼女の存在に気が付いたある仲居が、彼女へと歩み寄る。

「new! new! new model!!!!!!
I'm not in love, but I'm gonna fuck you!!!!」
少女は突如謎のフレーズを口にした。
仲居も少女の奇々怪々な発言に困惑した。

「ちょっとお嬢ちゃん、一体何がどうしたの?」
そう言って、仲居が少女に手を差し出そうとすると…

「みるまらー!」
仲居の右手から、おびただしい量の血が噴出す。
それは文字通り、「蜂の巣」となった。

「………!!??」
突然の激痛に、仲居は自分の身に何が起こったのか分からなかった。

「みるまらー」
少女はそのままそこを立ち去る。
「ちょ…あな…なによ……これ………
あ……ああ……」

血まみれの店員は力なくその場に座り込み、しばらく呻いていたが、
やがて痛みに耐え切れず気を失ってしまった。

214N2:2004/05/04(火) 14:53



 ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆



「それで、リル子さんの趣味は何なんですか?」
(ここから一気に距離を縮めるんだからな!)
「…あなたみたいな男の人を完膚なきまでに痛めつけること…かしら?」
(いい加減これで諦めろよこのクズが!!)
「それも結構楽しそうなんだな!!」
(実はMなんだよハァハァ)
「…………」
(…このド変態がッ!!)

…さっきからずっとこんな調子が続いている。
この男、リル子さん必殺の一撃を食らったというのに何事も無かったかのように復活した挙句、
少しでもリル子さんに気に入られようと質問責めだ。
…んな事しても余計に嫌われるだけなのに。

オレの周りを見ても、皆そこら辺でダラダラしてるか、料理を味わってるかのどっちかである。
真面目にモニターを観察してるのはもうオレとギコだけだ。

(…相棒、俺ももういい加減飽きてきたんだが…)
ギコもそろそろ限界が近いらしい。
そりゃそうだ、あのリル子さんがメロメロになった男との見合いだからこそ見る価値があると思ったのに、
こんなリル子さん上位の見合いなんか見てても日常の風景と何にも変わり映えが無くてつまらないことこの上ない。

(んじゃいいよ、後はオレが一人で見てるからさ)
オレはそう言って、ギコを休ませることにした。

(分かった、それじゃあ後でまた交代するぞゴルァ)
ギコがそう言って、その場を離れようとした瞬間―――

215N2:2004/05/04(火) 14:54


「更なる力を

#7Hjj9qn$
さあ 真の脅威に!」

モニターから第三者の声がする。
…一体何事だ!?

「あら…あなた一体どこのどなた?」
「こらこら、おじちゃんたちは今大事なお話中なんだよ。
さあ、あっち行った!」
2人も突然の少女登場には驚いているようである。
だが、この女の子は一体…。

「えーと、そこにいるのがギコ屋で…、
あれ?相棒ギコとギコ兄ってのは一体どこなんだろ?」
……!?
この女、オレ達の事を知っているだと!?
…いや待て、確かこの女は…。

(相棒、こいつは例の最近大量発生したっていう荒らしAAじゃねえか!?)
ギコの言うとおり、こいつはさっきこいつとも話していた街中で大量発生した
通行人の首を切り落とす悪魔の女じゃないか!
…しかし、それならばどうしてオレ達を探しに来たというんだ?

「…ま、いいや。あとの2人がいなくたって。
とりあえず、そこのギコ屋から殺すよー。
みるまらー」

………!!
こいつ、もしやあの男の一味か!!

と同時に、少女が並外れたスピードでモララーに飛びかかる。
まずい、こいつあの男がオレだと完全に勘違いしている!
このままでは殺られる!!

216N2:2004/05/04(火) 14:55


「…何だかよく分かりませんけど、とりあえずここでガードしておきますわ…」
少女の動きが止まった。
リル子さんがスタンドで彼女を捕らえたのだ。

「…あなた、今『ギコ屋』って言いましたわね…?
ひょっとして、あの『矢』を持つ男のグルでありませんこと?」
リル子さんのスタンドの締め付けが強くなる。
少女の顔が段々と苦痛に歪んでゆく。

「…言うわけないよ、みるまらー」
少女は苦しみながらも不気味な笑みを浮かべた。
そんな風に笑うだなんて、その余裕は一体どこから…

…と思った瞬間、リル子さんの手から激しく血が噴き出した。
思わず、スタンドの手も彼女から離れてしまう。
一体、この女は何を…?

「…なるほど、あなた肉体強化型のスタンド使いってことですわね?」
リル子さんは手の痛みを少しも顔に出さず、自分の方が圧倒的優位に立っているように笑ってみせた。
それに反応して少女も笑う。

「正解、みるまらー」
と、みるみる彼女の全身の毛という毛が太く、固く、尖っていった。
そして仕舞いにはとうとう毬栗のようになってしまった。

…こいつ、見た目はヘボそうだが実際はそんな事ない、むしろかなり戦い辛いスタンドだ。
尤も、部屋を一つ間違えてしまう辺り人間的にはまだまだだと思わされるが。
ただ、本当ならすぐに隣に応戦に行きたいところだが、今日はそんな真似が出来ない。
ただ指を咥えて見ているしかないのだ。

(大将、本当にリル子さん大丈夫なんですか!?
このまま放っておいて、もしもの事があったら…)
オレは耐え切れず大将に言った。
いくら何でも、これでリル子さんが負けでもしたら洒落にならない。

「大丈夫だ、あいつを馬鹿にするんじゃねえ。
あいつはあれでも『サザンクロス』No2の実力者だからな」
大将は余裕といった様子だ。
…本当に大丈夫なのか!?

リル子さんは続けて言った。
「…まあ、何の事かよくは分かりませんけれど、
あなたが私の敵であるのだとすればすべき事はただ一つ!
…あなたを抹殺するのみですわ」
…おいおい、抹殺って…。
それも単なる冗談かと思ったが、どうやらそうでもないらしい。
リル子さんは続けた。

「…あ、それとあなた、私が手加減でもするんじゃないかと思ってるでしょう?
でも、それは残念。私、歳とかで人を差別しないですから。
…私、残酷ですわよ」
リル子さんはそう言うと、その手から糸の束を出した。
絹のように滑らかで艶やかで、それでいて丈夫そうな糸。
その中から、何か得体の知れない液体がしたたり落ち、光る目のようなものが見える。
恐らくあれはスタンドなのであろう。
リル子さんはその糸を集めて鞭を作り、女を警戒する。
女は女で針を伸ばせるだけ伸ばし、リル子さんに威嚇する。

だが、やがてその均衡が砕かれる。
精神的に耐え切れなくなった少女がリル子さんへと襲い掛かる。
女同士の熾烈なバトルが、スタートした。


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. <   To Be Continued... | |
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