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スタンド小説スレッド3ページ

216N2:2004/05/04(火) 14:55


「…何だかよく分かりませんけど、とりあえずここでガードしておきますわ…」
少女の動きが止まった。
リル子さんがスタンドで彼女を捕らえたのだ。

「…あなた、今『ギコ屋』って言いましたわね…?
ひょっとして、あの『矢』を持つ男のグルでありませんこと?」
リル子さんのスタンドの締め付けが強くなる。
少女の顔が段々と苦痛に歪んでゆく。

「…言うわけないよ、みるまらー」
少女は苦しみながらも不気味な笑みを浮かべた。
そんな風に笑うだなんて、その余裕は一体どこから…

…と思った瞬間、リル子さんの手から激しく血が噴き出した。
思わず、スタンドの手も彼女から離れてしまう。
一体、この女は何を…?

「…なるほど、あなた肉体強化型のスタンド使いってことですわね?」
リル子さんは手の痛みを少しも顔に出さず、自分の方が圧倒的優位に立っているように笑ってみせた。
それに反応して少女も笑う。

「正解、みるまらー」
と、みるみる彼女の全身の毛という毛が太く、固く、尖っていった。
そして仕舞いにはとうとう毬栗のようになってしまった。

…こいつ、見た目はヘボそうだが実際はそんな事ない、むしろかなり戦い辛いスタンドだ。
尤も、部屋を一つ間違えてしまう辺り人間的にはまだまだだと思わされるが。
ただ、本当ならすぐに隣に応戦に行きたいところだが、今日はそんな真似が出来ない。
ただ指を咥えて見ているしかないのだ。

(大将、本当にリル子さん大丈夫なんですか!?
このまま放っておいて、もしもの事があったら…)
オレは耐え切れず大将に言った。
いくら何でも、これでリル子さんが負けでもしたら洒落にならない。

「大丈夫だ、あいつを馬鹿にするんじゃねえ。
あいつはあれでも『サザンクロス』No2の実力者だからな」
大将は余裕といった様子だ。
…本当に大丈夫なのか!?

リル子さんは続けて言った。
「…まあ、何の事かよくは分かりませんけれど、
あなたが私の敵であるのだとすればすべき事はただ一つ!
…あなたを抹殺するのみですわ」
…おいおい、抹殺って…。
それも単なる冗談かと思ったが、どうやらそうでもないらしい。
リル子さんは続けた。

「…あ、それとあなた、私が手加減でもするんじゃないかと思ってるでしょう?
でも、それは残念。私、歳とかで人を差別しないですから。
…私、残酷ですわよ」
リル子さんはそう言うと、その手から糸の束を出した。
絹のように滑らかで艶やかで、それでいて丈夫そうな糸。
その中から、何か得体の知れない液体がしたたり落ち、光る目のようなものが見える。
恐らくあれはスタンドなのであろう。
リル子さんはその糸を集めて鞭を作り、女を警戒する。
女は女で針を伸ばせるだけ伸ばし、リル子さんに威嚇する。

だが、やがてその均衡が砕かれる。
精神的に耐え切れなくなった少女がリル子さんへと襲い掛かる。
女同士の熾烈なバトルが、スタートした。


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. <   To Be Continued... | |
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