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投稿するまでもないSSスレ 7/7
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創想話に投稿するまでもないSS用スレ。
理屈なんていらない、東方に熱い想いがあるというなら
とにかくそれをぶちまけろ! 長編・短編どちらもOKだ!
前スレ
投稿するまでもないSSスレ 6/6
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1201010640/
関連サイト
プチ東方創想話ミニ
ttp://cgi.www5d.biglobe.ne.jp/~coolier2/sss/anthologys.cgi
SSを書いている人へ
なぜ自分が書いたSSが評価されないのか
どうしてイタイヤシと叩かれなければならないのか
U-1ってなに?って思ってる人
こうすれば、貴方のSSは生まれ変わる
『 メアリ・スー 』 テストで自己診断。これで皆は貴方のSSにメロメロだ!!
ttp://www.imasy.or.jp/~hir/hir/marysue/marysuefaq_j.html
ttp://iwatam-server.dyndns.org/column/marysue/
関連スレ
【夢夢嫁嫁】東方キャラとイチャつくスレ14【夢嫁嫁】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1205947173/l100
【こんなSS】 貴方に合うSSを探すスレ 第3話 【どうですか】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1205951152/l100
幻想郷のキャラをいぢめるスレ 8.1
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1205947364/l100
SSの実力向上を目指すスレ スレ立て待ち
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とりあえず関連スレは立っている分だけ新スレに書き換えてます
スレ立てついでに
アリスのところに妹様が尋ねていって人形劇を見たりあーんなことやこーんなことを
というSSを書こうと思ったら「そこまでよ!!」と止められたのでやめておきます
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とりあえず>>1乙
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大まかな流れは思いつくんだが、それを文で表そうとすると
文才がないせいか餓鬼のような文に・・・
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このスレ活気が皆無だな・・・
SS書いたとしても誰も見なそうだな。
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落ちてる時期も長かったですから。
でも、せっかくあるのですから、何か思いついたら書いてみます。
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早苗がやってくるなり、
「遊園地行きませんかっ?」
と、笑顔で聞いてきた。
……ゆーえんちって、何?
「なぁなぁ、ユーエンチって、何だ?」
私に聞かないで欲しい。
「えーっと……。御二人とも、知らないんですか?」
「初耳」
「知らないぜ」
吃驚している早苗。何かよく分からないけど、失礼な気がする。
よく知らないけれど、いやらしい所ならお断りよ。
わざと、少し不機嫌な感じで答えてみた。
こうすると、早苗は露骨に狼狽するので、そこが可愛いのだ。
「ちっ、違いますっ! 変な所じゃありませんー!」
案の定、わたわたする早苗。可愛い。
「なるほど、優・艶・地……。確かに、そこはかとない色気を感じるぜ」
魔理沙ナイス。
「そりゃあ、巫女って、元を辿れば色売り娘だけど……。私はそんなつもりは……」
「早苗は積極的なんだなぁ……。外の人は進んでるぜ」
二人して、にやにや。
「あーうー! 字が違いますー! 遊ぶ園の地と書いて、遊園地ですー!」
早苗の顔はトマトのように真っ赤になりました
うーん。
「……正しい字を聞いても、背徳感が消えないのは何故かしら……」
「そりゃあ、早苗の口から出てきたからじゃないか?」
ねー♪×2
「なっ、なんでっ、御二人はそんなにっ、息がぴったりなんですかっ」
いけない。遊びすぎた。
「ごめんごめん。さっき気の毒そうな顔したから、ちょっとからかいたくなったのよ」
「まぁ、お茶でも飲んで落ち着いてくれ」
「魔理沙。それ、私の湯呑み」
「もういいです……夫婦漫才は、もうご馳走様です」
「で、遊園地って、何?」
三人で縁側に腰掛けながら、あらためて聞いてみた。
「遊園地というのはですね……」
早苗が言うには、なんでも遊ぶために特化した乗り物や設備を集めた場所らしい。
例えば観覧車というのは、とても高くまで上がり、周りを見渡すことが出来、
ジェットコースターというのは、高速で線路の上を走るらしい。
「それって、私達は楽しめるのか?」
ホウキを持ちながら、(自称)幻想人最速の魔理沙が、首を傾げた。
確かに、私もそう思う。
「ええと、確かに私達は観覧車より高いところまで行けますし、
ジェットコースターも、早さでは霊夢さんにも敵わないと思います」
「じゃあ何で」
「でも、自分が好きな人と一緒に回れる。一緒の乗り物に乗る。
これは、とっても楽しいことなんです」
む。
「恥ずかしいぜ……」
「早苗は、直球だから……」
「い、いえっ、変な意味じゃありませんよっ」
そこで真っ赤な顔になるから、いらぬ誤解を招くのよ。と、言おうとしたけど、
治ってしまうのも、それはそれで勿体ないと思った私は、黙ってお茶を飲んだ。のだった。
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「でも、そんな遊び場が、何時、どこに出来たんだ?」
至極もっともな質問。
「あ、はい。何でも先日、幻想郷の外れに突然」
……はい?
「紫の仕業かしら……?」
「ありそうな話だぜ」
「竹林なら、あぁ、また姫さんが馬鹿なことを始めたのね。で、済む話だったんだけど」
魔理沙にそう振ると、
「激しく同意だな」
首をぶんぶんと振っていた。何かやらかしたのだろうか。
「姫さん?」
「ああ。今度紹介するから、今は置いといて」
あの、すちゃらかとんでも御姫について語ると、日が暮れちゃう。
「はい」
「罠か?」
「ううん。もし罠だったら、作成と同時に『霊夢〜。今度私と〜』とか言いながら、
ここに乗り込んでくるわよ。含み笑いを噛み殺したような顔して」
吹き出す二人。
「あるある」「わかりますわかります」
「第一、黙って罠にかかるのを待つ作戦だとしても、私達はそもそも『遊園地』を知らなかった」
「うんうん」
「つまりこれは……」
「そうよ、早苗。これはただ、偶然幻想郷入りしただけ」
名探偵よろしく、私は笑顔で返した。
「そうとわかれば、即、行動だぜ」
見れば、すでにホウキに跨ってる魔理沙。
「お相伴あずかります」
後ろにちょこん、と座る早苗。
「私も座れるかしら?」
「余裕だぜ」
そうして私達は、遊園地に向けて出発した。
「……で。着いたは良いんだが……」
「早苗? ねぇ、早苗? どうしたの?」
「コンナノハチガイマスコンナノハミトメマセンコレハユメデスユメデスネレバサメマス……」
「ジャンピングタイガーだ! 俺を撮影するなら、金払え!」
「わーたしは、大きい耳のー、ね・こ・で・すー♪」
「シマウマの登場だよっ! たてがみまで白黒だよっ!」
「何か、楽しそうだな♪」
「早苗は、何が不満なのかしら……」
どっとはらい。
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新スレ記念ということで、手なりではありますが、一つ書いてみました。
馬鹿話スマソw
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あああ。ユーラシア大陸の方にあった、あの遊園地!wwww
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ジャンピングタイガーググって噴いたwwwww
中国の遊園地かw
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ああごめん。こういうネタSSなんだから、誘導貼っとくべきだった。
つ 石景山遊楽園
ttp://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E7%9F%B3%E6%99%AF%E5%B1%B1%E9%81%8A%E6%A5%BD%E5%9C%92+&lr=lang_ja
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今書いてるSSがあるんだが、まだ途中なんだ。
完成するまで投稿はやめたほうがいいかな。
推敲もしてないから完成時には多少内容変わるかもだけど
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早苗x魔理沙xアリスネタが最近好きかも。
聖ZUN学園の影響か・・
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何その面白そうな学園。
よし、自分も調子に乗って投下しよう。
↓ここから最後の行まで。
『ナニな事を思い出した、チルノの一人遊び』
昔から寒さに包まれていた気がする。
世界がずっとずっと、春も夏も秋も無い時、寒さに抱かれていた。
そのうち世界はあったかくなった。寒さは、暖かさによって消されていった。
暖かくなるものを寒くするには凍らせたらいい。
全てを凍らせていくうちに、一人の変な妖怪に捕まった。
いつものように凍らせてみたら、凍ったまま動いてきた。
「年中涼しいままの場所まで連れてってあげるから、そこに住みなさいな」
そっと抱きしめられて、真っ暗な闇に包まれた。
それが目を閉じた時の闇だとわかって、そのままにしておいたら、湖にいた。
それから紫色を見るたびに、時々そのことを思い出す。
春。これから冬がどこかに行って、暫く雨が降ったら大嫌いな夏がやってくる。
一年中涼しいっていうのは嘘だった。
花を凍らして砕くのは楽しいけど先のことを考えると嫌になる。
そういえばカエルはまだ見ない。まだどこかで寝てるんだろう。
今日は誰も来ない。何となく水を凍らせる。
薄く広く。なるべく広げたら一気に割る。
小枝を細かく折る楽しさに似てて、とても楽しい。
だけど、しばらくしたら飽きた。
今度は大きな氷を作ってみる。
ほとりより少し進んだところの方が作りやすいから、そこからゆっくりと。
少し、また少し、大きくなるように頑張ってみる。
両手よりも、もっと沢山。凍らせて凍らせて。どこまでも凍らせて。
そのうち、端っこの方から砕けてくる。そこを凍らせると別のところから砕けてくる。
どこも砕けないようにすると、息を止めてるような感じでいっぱいっぱいだ。
「やーめたっ!」
力を抜く。すると、一斉にいままで凍らせてた氷が砕けて、湖にゆっくりと波が広がった。
あたいの力が起こした氷と波が、湖に広がって消えていった。氷もだんだんと溶けていった。
ついに跡形もなく氷も波も湖へと溶け込んでいった。
難しいことはよくわからないけど、これが世界なんだと思う。
ゆらゆらゆれる水面と、それに映る空を見ながら、そう思う。
だけど考えたところでどうしたらいいのかわからない。
あたいは凍らせることしか出来ない。飛んで凍らせる。冷たい温度の中に私はいる。
あたいが冷たい温度だ。凍らせれば動けなくなる。動けなければ攻撃は出来ない。
考えるだけ考えたら、やっぱり凍らせることの出来るあたいは最強だった。
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聖ZUN女学院 鴨さんが作ったオリジナルssなのだが
これのアリスが壊れすぎて大好きw
早苗が主人公
変態アリスと普通の魔理沙のマリアリがたまらん
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とりあえず今執筆中のSS投下してみる
東方の細かい設定は知らないので間違っていたらすまん
文才もないので読みにくいし餓鬼くさいかも。推敲もまだしてない
誰が喋っているかわかるようにと気をつけてはいるが・・・
あくまで執筆中なので・・・と先に言い訳と謝罪を言っておく。
内容はネタではなく鬱系です・・・
甘いモノにはスパイスを
ここ人形が大量に休む館の中、テーブルを挟んで空色服の魔女にニコニコと微笑ましい顔をしながら
身振り手振りも交えつつ語りかけてくる白黒魔女。なんとも平和を象徴するかのようなこの風景。
ゆっくりと甘い流れの至福の時間。微笑む白黒。なんとも無邪気な笑顔。なんとも無防備な仕草。
こんな所を後ろから妖怪に襲われたら簡単に潰されちゃいそうな、それぐらい私の事を信頼してくれている。
白黒の語る冗談に対して、相槌を打ちつつ、時には突っ込み、追加で頭を叩いてやったりもする。
「痛いぜ痛いぜ、痛くて死ぬぜ」
「それで馬鹿が治るのならもっと叩いてあげるわよ」
このように触れ合ってのコミュニケーションは、私の時間をとても満たしてくれるものだった。
弾幕合戦の時は全く触れることすらできないのに、この時間だけは特別だった。
私よりも小柄な体躯に、さりげなく触れることが出来るのだから。届かないはずのものに。
でも時々ふと思う事がある。もし急にこの関係が崩れてしまったら、私はどのような反応をするのだろうか、と。
今は笑顔で絶えないこの私が、急に笑わなくなるのだろうか。泣き出すのだろうか。壊れてしまうのか。
それとも何も感じないのか。私は人形ではないし、自制心はあるつもりだ。
だから、もし、の場合だがきっと前者の2つだろう。
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ある程度雑談を交えた後、今、白黒の魔女──魔理沙は私部屋の中心のソファーを勝手に陣取って、
肘掛に背中を預けてやや仰向けの体勢で、足を伸ばしてリラックスしている。
その状態で勝手に引っ張り出してきた私の魔導書を、黙々と読みふけっている。
会話の途中に手に入れたばかりの珍しい魔本の話をしたのがまずかった。
その行為を無理やり止めない私も、お互いの信頼があるからこそ許してしまう。
私は魔理沙がどんな箇所を読んでいるのか、何に興味を持っているのか、それとも構ってもらいたいのか
「どう?何か発見できた?」と、魔理沙の後ろにさりげなく回りこんで本を覗き込む。
帽子は被っていないので、魔理沙の金色の頭部の横に自分の顔を並べると、とても良い香りが鼻をくすぐる。
・・・・・・実は魔理沙がどこを読んでいるかなんてどうでもよかった。甘美で芳醇なこの香り。とても幸福な香り。
魔理沙に少しでも近寄れるなら。この香りを好きなだけ満喫できるなら・・・
その為ならばこの本アゲチャウ☆なんて思ったり思わなかったり。あぁ・・・・・・幸せ・・・幸せが身体に満ちていく。
この香りさえあれば、ご飯何合でもいけちゃう。可愛いなぁ、魔理沙。私にも可愛いって言って欲し──
「なぁ、アリス」
「へっ、あっ、なあに魔理沙」
急に振り向かれ声を掛けられる。視線が交わる。魔理沙可愛いよ魔理沙。
「アリスってさ・・・・・・・・・・・・」
(ドキッ、可愛いクリンとキリッとした目で見つめないで〜〜〜〜あああぁ・・・もうだめかm)
「・・・鼻息荒いよな」
ガッ。
情けない。途中までドキドキしていた私が情けない。可愛いとか言われるかと思・・・・・・って
「鼻息荒いって何よ!!殴るわよ!!」
「殴ってから言うなよ・・・痛いぜ・・・」
「いつもは荒くないわ!普通よ!ただちょっと・・・今だけは・・・その・・・・・・・・・・・・
・・・・・・魔理沙の髪が・・・とても・・・・・・いい香りだったから・・・つい・・・」
前半荒く、後半呟くようになってしまう。魔理沙はそのギャップと台詞に混乱しながらも
「ん・・・・・・そうか・・・・・・・・・嬉しいぜ・・・」
と照れ隠しのつもりなのか、魔理沙はまた本に視線を戻す。耳が軽く紅潮しているのがわかる。
この反応が可愛い。この可愛い頭をワシワシとナデナデしたくなる。この無防備な頭。無防備な後頭部。
ただの少女の頭。撫でたい。帽子に抑えられていた事によってできた微妙な癖ッ毛がまた哀愁をそそる。
この蜜のような甘い時間。肺の中に溜め込んだ魔理沙臭。幸せ。この時間がいつまでも続いたらいいのに。
この関係がもっともっと深くなれば、もっと甘くなるのかな。
繊細で、綺麗な髪を纏い、触れるのさえ躊躇われるような、ガラス細工のような。
そんな魔理沙の後頭部が目の前にある。無防備である。
そっと頭を撫でてやることも、急に抱きつく事も可能である。何でも可能だ。
ウホッと変な顔をしていても後ろ向きだからバレない。逆にどつくこともできる。
冗談で叩いても簡単に壊れそうな脆い頭────もし、とても強い衝撃を与えたら?思いっきり殴ったら?
この雰囲気に合わない、ぶち壊すような衝撃をこの頭に────
ふと思っていることと逆の考えが頭を通過していった。
いけない、何を考えてしまったのだろう、そんな事をしたらいけないとわかっている。
殺意だの恨みだのなんて恐ろしい考えは沸く理由がない。
信頼してくれているのだから。そんな事するわけないし、何故私が魔理沙に危害を与えなくちゃいけないのか。
憎いわけではない。むしろその逆である。心の底から大好きなのだ。対する魔理沙は私の事を単なる友達
だと思っているかもしれない。私はそれ以上の関係を望んでいるのだが、進展させる勇気がない。
この関係が壊れてしまうことが怖い。
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・・・・・・それにしても無防備すぎる。あれだけ口喧嘩も交えたこともある私が
無言で後ろに立っていても、まったく怖気ないとは。それほど私の事を信頼しているのか。
例えばの話だが、この頭に思いっきり後ろから力を加え、全てをぶち壊してしまったらどうなるのだろう。
痛いぞアリス、とか言うの?痛いを通り越しているのに?それとも当たる直前に危ないぜ、とか言って避ける?
こんな雰囲気で後ろから強い衝撃を不意に加えるなんて常識ではありえない。避けれない。
でももし・・・──────ぐっまただ、なぜこのような考えをしてしまうのだろう・・・
この幸せな時間を自らぶち壊すだなんてどうかしてる。いや、実際はぶち壊さない。
壊してしまった自分と今の自分を比べて、今がどれだけ幸せなのか計ってみただけ。それだけである。
そう、今は幸せを存分に味わうべきである。
魔理沙の香りが芳醇すぎて脳が犯されたに違いない。考えを切り替えなくては───
「あ、魔理沙?そういえば紫さんからスイーツ(笑)、簡単に言えば果物だけど、
さっき分けてもらったの。多分あっちの世界からくすねてきたものだと思うけど、
すぐ痛んじゃいそうだし、一人では多いから一緒に食べる?」
「おっ、ケチなアリスにしては気前がい──ゴフッ
アリスの水平チョップ。それをこめかみにモロにうけ、魔理沙はソファから転げ落ちる。
「誰がケチよ、誰かと一緒に食べたほうが美味しく感じるでしょ?まぁ、仕度してくるから
おとなしくまってなさい」
汁が服につくのを防ぐため、軽くエプロンをかける。さて取り出しましたのは緑色の球体。
所々ひび割れているのかスジが大量に浮いている。あっちの世界ではこれが普通らしい。
紫はメロンだと言っていた。西瓜と同じように切り分け食べるのだ。とりあえず8等分ぐらいに切り分ける。
タネは西瓜より取り除くのが非常に楽だった。黄緑色をした果肉が剥き出しになる。
このままかぶりつくのもいいが、年頃の乙女のする行為ではない。
なので食べやすいよう、皮と果肉の境を見極めながらそれにそって切り込みをいれ、さらに直角に包丁をいれ
一口サイズの四角い緑の欠片にとアレンジを加えた。
他にはブドウと呼ばれるものもある。これは知っているので軽く水洗いをしておく。
ただ、紫が言うにはこのブドウには『タネが無い』らしい。
タネが無い植物や果物なんてあるわけない。いろいろな意味でありえないだろう。
♀と♀で子供が作れちゃうぐらいおかしな話だ。まぁ私と魔理沙だったら不可能じゃないけど・・・
何を考えているんだ私。
えっともうひとつ、確かパインとかいう果物・・・・・・・・・・・・・・・なんぞこれ。
円柱の形をした銀光する塊。銀色・・・・・・パインは黄色と聞いたのだが。
果物とは思えないぐらい硬い。つつくとカツンカツンと音がする。
食べれるのかしら、これ。自然の産物とは思えないほど綺麗な円柱である。まるで人工的に作られた容器・・・・・
・・・・・・・・あ、あらいやだ私ったらそうよこれは確か缶詰と呼ばれるものよ忘れてたわオホホホh
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・・・・・・それにしてもこんなものどうやってあけるのだろうか。どこからでも切れます。なんて表示はなかった。
とりあえず包丁を手にする。しかしこの硬さから想像するに、包丁のほうが刃こぼれする可能性が高い。
切れぬものなどほとんどない。その切れぬものが目の前に。柔らかいものなら簡単に切り裂けるのに。
柔らかいもの・・・野菜、肉とか。人間の皮膚だって簡単に貫ける。これでグサァッとやっちゃえば簡単にコロリと
いっちゃうだろう。丈夫でいて脆い人間。でも実際に包丁で人を切ったことなんて無い。当然だが。
────もし、これで人を刺したらどんな感触なんだろう。死んだ肉と違って生きている肉。
刺された刺激に筋肉が強張って刃の通りが悪くなるのだろうか。それとも逆に綺麗に押し込まれていくのだろうか
そんな事をした自分はどんな反応を、どんな表情をするのだろう。
私ならすぐ冷静になれるはず、でもそれは想像の中。
実際に目にしたら・・・・・・どうなる?反応を見てみたい。自分の反応を。自分を知りたい。どうなるのか。
生きているけど抵抗する暇もない無防備な生き物を・・・・・・無防備・・・・・・さっきの少女。
甘い世界にいたはずなのにいきなり後ろから刃を突きたてられたら?理解をする前に死んじゃうのかな。
なぜ刺されたのかも、何が起こったのかもわからないのかな。そもそも殺される理由なんて無いんだし。
自分はここでは死の可能性が全く無い、そんな所で死んだらどんな表情を?死んだことさえ気づかないのかも。
それにはどのくらいの力を出せば。どこに刺せば───
「おーい、アリス〜まだか〜〜?」
ハッ、壁を隔てた部屋の向こうから聞こてきた声で我に戻る。
「あ、あと少しだからもうちょっと待っててね」
まただ、例え妄想だとしても、これは危ない。最近になってよくこのような妄想が頭をよぎるようになった。
人里ですれ違った、全く知らない赤の他人。この人を殺しても自分とは面識が無いわけだから
まず私は疑われないだろう。野次馬として現場に戻り、死んだ人の表情を・・・どんな表情?
安らかな死に顔?それとも殺される直前の表情?恐怖に歪んだ表情?何が起こったのか理解できない表情?
ああああぁあ駄目よ駄目よダメダメ
なぜこんな考えをしてしまうのか。考えるだけで実行する気は全く無い。が力強く包丁を握っていたことに気づく。
包丁の刃身に自分の顔が反射して映る。普通の表情、落ち着いた表情。そう、ただ考えていただけ。実行はしない
壊しては駄目だ。この甘い日常をなぜ壊す必要がある。考えるのはやめよう。日常に戻そう。
「うおぉおおお甘くてうんめぇええええ、なんぞこれーーーー」
さっきまで緑の欠片を睨んでいた魔理沙であったが、一口かじっただけでこれである。
「ん、あらほんと、西瓜やリンゴとは全く違うのね。これはほんとに美味しいわ。」
「見た目からは想像できないこの汁に溢れた禁断の果肉。優しく、甘く、柔らかく・・・・・・
口に馴染む!馴染むぞぉおフハハハハお口の中がマスタースパークや〜〜」
優しく甘く柔らかい表現とマスタースパークは噛み合ってない気がするが、そこはスルーしておく。
「これはメロンっていう果物よ。それとこれが種がないブドウ。・・・・・・でもう一つあるんだけど、
開け方がわからないのよ・・・・・・」
「なに、それは本当かね・・・・・・それは・・・気の毒に・・・」
私も2きれめのメロンを・・・・・・ってあれ?無い。見えない?違う。何も違う。
あ、なんだ、魔理沙の口のなかか。そうかそうか、消えたわけじゃなかったんd・・・
「って!!!!くぅおら魔理沙〜〜〜!!!!私の分は!!!なんでほとんど食べるのよ!!!」
「なに、それは本当かね・・・・・・それは・・・気の毒に・・・」
「私はまだ一切れしか食べてないのよ?」
「なに、それは本当かね・・・・・・それは・・・気の毒に・・・」
駄目だこいつ。あまりの美味しさに意識がとんでる。
恍惚な顔しやがって・・・その無防備な顔に正拳突くらわしてやろうか?
くっ・・・可愛い。只でさえかわいいのに、ほむほむと口をゆっくり動かして・・・・・・・
あぁぁぁあぁんらめぇぇえその表情可愛すぎる!!怒りを忘れちゃうぐらい可愛い!!反則よ反則!
世界のどんな果物よりも、その魔理沙の表情のほうが素敵過ぎる!!可愛EEEE
あぁ・・・もう私はそれでお腹いっぱい・・・・・・
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「いや〜〜美味かったぜ。やっぱ二人で食べるとさらに美味いな」
「私はほとんど食べてないけどね」
でも嬉しかった。過程はどうあれ二人で食べたという結果が残ったのだから。
「食べやすいサイズに切ってくれてあったし、気が利いてるよな〜〜だからアリスは好きだぜ!!」
「ぬぁっあああぁ・・・そ、そそう。それは・・・気の毒でよかったわね」
あぁああぁあああああ落ち着け〜〜落ち着け私。落ち着くのよ。
魔理沙は『友達として好き』だと言ったのだ。また勘違いしてしまう所だったわ。
ここで妄想にふけったらまた変態と指をさされてしまうわ。
周囲には変態アリスとかなんとか思われてるけど根は純粋なのよ。乙女よ。
ただ周囲の影響が強すぎるだけ。特に、幻想郷一恋に鈍感な癖に『恋符』なんて
つけちゃってる魔理沙が悪いのよ。そのギャップが可愛いじゃないの。男勝りの癖に乙女ボイスとかもうね。
言っておくけど私は変態じゃないからね!!・・・・・・・・・・・・誰に向かって言ってるんだろう私・・・・・・
あ、そうよ、目の前の魔り・・・あれ?いないわ。ん、キッチンのほうから音がするわ。そこかしら。
「ぉ、こんなに美味いもん食べさせてもらったからな。礼として食器は洗って片付けておいたぜ」
「え・・・・・・魔、魔理沙・・・・・・どうしたの?変なもの食べた?」
「いや変なものも何も今極上スィーツを食べただろうが。まぁこれで借りは無し。と」
食器を洗っただけで借りは無しとか・・・まぁ私も餌与えただけで借りを作ろうなんて疚しい考えは無いからいいけど
そして魔理沙はまたソファーの肘掛に背を預け足を伸ばすと、さっきの魔導書の続きを読み出した。
(もうちょっと会話したりと構ってくれてもいいのに・・・)
以前、アリスは弄りがいがある とかなんとか言ってたからちょっと期待してた。
あ、別にMとかじゃないわ、いたって普通、普通よ。
丁度位置的には魔理沙の背後にいるわけだ。
(ん〜なら私が襲っちゃおうかしら・・・・・・そしたら・・・
魔理沙好きよなんだアリスもか実は私も好きだったんだあらそうなのじゃあ今からいい事しましょ
大丈夫よ私も初めてなんだから え そうよ魔理沙の為にとっといておいたのよあんだめよいきなryふじこlp;@)
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無理よ無理よこんな都合よくいくわけがない。失敗したら関係が壊れるってレベルじゃない。
急に抱きつくのもやめたほうがいいし・・・・・・折角無防備な魔理沙が目の前に・・・・・・
───自分を裏切ってこの少女を壊してみたら?怒りも、怨みも、理由なんて無い
ないから逆に。もしかしたらいいほうに転ぶかもしれない。そんなわけないわ
どうせ人間いつかは死ぬ、なら最愛の人をこの手で。何を馬鹿な、嫌よ
そこに人形を作っていた工具が出たままだろう、それで思いっきり壊すとどうなる。そんな事しないわ
自分の目の前で最愛の人が亡くなる恐怖に耐えれるか、試してみないか?知りたくないわ
知るのが怖いのか、いずれ愛する人は離れていく、そうなる前に。ずっと私の物よ、失うことなんてさせない
失うとやはり狂ってしまうのを認めたくないのか。そんなわけない、私は・・・平気
本当に平気か、知りたくないか、恐怖を克服できる心の持ち主か。・・・・・・・・・
自律人形を作るに当たっても恐怖を克服できないと無理だ。・・・・・・・・・
ここには2人以外誰もいない、誰も見てない、だからいつ死んだかなんて誰にもわからない。・・・・・・
自分のものにしたいのだろう、自律人形と彼女を、でもいまのままじゃ両方無理だ。・・・・・・どうして
恐怖から逃げているからさ、知りたくないか、自分の弱さ、それを知りたいなら嘘をつけ。
自分を裏切れ。新しいものが欲しいなら、既存のものを壊さなければならない。
自律人形にも恐怖の表情が必要だ、怯えた顔、後悔する顔、表情とは別の意志を巧みに操る事だって必要だ
自分に嘘をつく人形、自律人形。そうだ、作るには足りなかった。陰に属する表情が───
自律人形、人形でありながら人と同じよう自分で考え自分で動く。それには陽の属性だけではだめだ。
人と同じなら、人と同じ反応をせねばならない。泣くところで笑ったりしたらそれこそ奇態だ。人ではない。
恐れ、憎しみ、恨み、偽り・・・その他の表情も作らなくては。他人が死んだ時の表情も、最愛の人が・・・・・・
え、それって殺せって事?無理よ嫌よするわけないわ。・・・・・・もし魔理沙が死んだら・・・・・・嫌よ
考えたくも無い。嫌よ嫌よ、想像しただけで涙が溢れてしまう・・・・・・想像で・・・・・・こんなにも
もしそれが真実になったなら・・・・・・どんな表情?それとも私は壊れてしまうのかしら・・・・・知りたい?
知りたくない、知る機会にも出会いたくない。でも自律人形の表情に・・・嫌よ知りたくない。いらない。
知りたい?知りたくない。どんな表情?知りたくない。知りたくない。どんな表情?知りたくない。
知りたくない知りたくないいらない知りたくない知りたくない表情は知りたくない知りたくない
知りたくない知りたい知りたくない知りたくないどうなるの知りたくない知りたい私は知りたくない
知りたくない知りたくないゴッ知りたくない知りたくないドサッ知りたくない知りたくない知りたくない
知りたくない知りたくない知りたくない知りたくない知りたくない知りたくない知りたくない知りたくない
「じゃあそろそろ帰るぜ、また続き読みたいからまた近いうちにくるけどな」
「あら、わかったわ。結構外は暗いから気をつけてね」
「なんだ、アリス、気持ち悪いぞ」
「何よ人が折角心配してあげてるのに」
「いやいや、そういう優しさがアリスのいい所だ」
「褒めたって何もでないわよ」
そんなこんな会話を交わした後、日がほとんど落ちてしまった夕闇の中、白黒魔女は闇に溶けていく
あんな服の色だからすぐ見えなくなっちゃうわね。無事に家に帰れるかしら・・・・・・
まぁ大丈夫でしょう『魔理沙』なら。・・・・・・さてと、あの容器・・・あら?
次『魔理沙』が来てくれた時の為、また一緒に食べた、という結論にするため
なんとしてでもあの容器を開けなくちゃ、とキッチンに足を向けたのだが・・・無い。
パインの缶詰の事だ。さっきまでここに・・・・・・
・・・・・・あぁ『魔理沙』がちゃっかり盗ってったのか。
フフッ────やっぱり『魔理沙』は魔理沙ね。
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