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戦場スレpart2

438リリー&統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/01/04(金) 02:59:07 ID:aPZNj5io
>>434-436
「ん、あれは……」

飛行型の攻撃を回避し、反撃を終えたリリーのヒュッケバインが、まだ小田原城趾近辺に居るヒツギとライト、
そしてこの騒ぎが始まる前に「陰謀大佐」なる人物と話していた少年の姿を捉えた。
少年の怪しさも問題ではあったが、少年の傍らに黒い馬が一頭いるのも疑問だった。
まさかあれでこの混乱のさなかを移動しようというのだろうか?

「……無茶にもほどがありますね」

リリーはヒュッケバインの通信装置を使い、尼子統久の携帯端末へコールした。
四回目のコールで、『誰だ、このクソ忙しいときに!』と、不機嫌なのを隠そうともしない様子の統久が出た。

「どうも、特尉。私です、リリーです」
『何だお前か……。何用だ? 出るときも言ったが、私はこれから尻尾を巻くので忙しいんだ』
「車ですか?」
『そうだが?』
「ならば丁度良かったです。その車で城門近くに居るハヤセ少尉と明智大尉を拾って国道135号を南下してもらえませんか?
 お二人の機体を乗せたPTキャリアが基地から出てますので」
『なあリリー、私を便利屋か何かだと思っていないか?』
「そんなことは露ほども思っていませんが、他に頼れる人もおりませんので。ご容赦を」
『チッ……長生きするな、お前は』

舌打ちと捨て台詞を残して、通話は切れた。
返事はまだ聞いていなかったが、この状況下で断りの一言が無かったということは、信用してもいいということだろう。
そう判断したリリーは、目の前の敵に意識を戻した。

そのリリーと統久のやりとりから一分足らず。
城趾裏手の駐車場から黒塗りのセダンが猛スピードで飛び出し、車一台通っていない道路のど真ん中をヒツギたちの方へ走ってきて、
タイヤを甲高く鳴らしながらヒツギたちの目の前で急停止した。

「ハヤセ少尉と明智大尉だな? お前たちをキャリアの所まで送れと言われてきた。早く乗れ」

開いたままのウィンドウから統久が顔を出して、ヒツギとライトに呼びかけた。
その横に居る色黒の少年と馬には一瞬だけ疑念の視線が飛んだが、それどころではないので、すぐにヒツギとライトに視線が戻っていった。


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