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戦場スレpart2
423
:
アカリ&リリー
◆Tg./UqnJ52
:2012/12/12(水) 19:53:24 ID:wNULG.cY
>>420
小田原城趾裏手の駐車場。
そこには小田原城趾を迂回しつつ到着していたビルトラプターがファイターモードのまま着陸しており、
その機体の上には片膝を突いた状態で、白色のPT、量産型ヒュッケバインMk−Ⅱが固定されていた。
機体を運んできた整備員たちと簡単に話をした後、アカリはラプターへ、リリーはヒュッケバインへと乗り込んでいる。
無論、パイロットスーツなどに着替えている時間も無いので、私服のままである。
「システムチェック…………。
えっと、良いんですか、少尉? 今からでもハヤセ少尉か明智大尉を呼んできた方が……」
アカリの目下の心配事は、上のヒュッケバインに乗っているリリーの事である。
機体に乗り込んでまもなくに、リリーにPTの操縦経験があるのかと訊いたところ、
『今まで椅子を尻で磨いてきた少女ですので、そんなものはありませんよ』
などと、人を不安のどん底に陥れる言葉が返ってきていたのだ。
その後で「秘策がある」と言っていたが、アカリはどうにも心配でならなかった。
『心配性ですね、アカリ伍長は。たった今、私の秘策は成りました。
システムの完全ジャック及びダイレクトリンケージによる擬似的なマスタースレイブモード。
操縦桿の動かし方はまったく知りませんが、相手が機械の塊である以上、私に動かせない道理はありませんよ』
「?? 何を言ってるんですか?」
『おっと……これは失礼しました。要約すると、この機体は私の手足のように動くということです。「文字通り」にね。
ともかく、フットレストの固定を外して下さい。向こうでは、もう始まっているみたいですから』
ラプターの上に乗っている分、少し視点の高くなっているヒュッケバインから、映像が届く。
酸性と思しき液体をばらまく空の怪物と、建造物を壊しにかかっている陸の怪物の映像。
言われたとおりに固定を外しながら、アカリは「どうしてこんなことが……」と、痛ましいものを見たような表情になった。
『普通の人たちが思っている以上に、この地球には敵が多い、ということです。
上の方達の中には、地球の外から来た者は皆、敵と考えるべきだと言う人たちまで居ますからね。
実際、先ほど会ったマントの女性……尼子統久特尉もそういう考えの人ですし』
「え、でも、中には友好的な人も居るんじゃないんですか?」
『……そういう考えももちろんあります。
しかし、エアロゲイターの暴威を経験した今の地球の人々に、そういった考えがスタンダードとして定着するのは難しいんです。
親しい人がそれらによって被害を被ったりすれば尚更のことですし、地球連邦やその軍も面子をこれ以上ないほど潰された。
「エイリアンどもは滅ぼすべきだ」、そんな言説が連邦という巨大な組織でまかり通るほどに、人々の外来の存在への信用は低いんですよ』
悲しい事実だ、とアカリは思ったが、それも致し方ないのだろう。
あの戦乱がもたらした傷跡が癒えるほど、まだ時間は経っていないのだから。
『さあ、世界情勢の授業は終わりです。次は、地球防衛の実習の時間ですよ』
そう言って、ラプターの上からリリーのヒュッケバインが飛び立った。
バーニアを吹かして一気に件の怪物の場所まで移動したヒュッケバインが、手にしているフォトンライフルを空の怪物に撃ちかける。
それに遅れること少し、アカリのラプターも少し高度をとった後、トルーパーモードへと変形し、
長大なメガ・ビームランチャーの青白いビームを空の怪物に向けて射撃した。
『射撃方向には常に注意を! 地上のは避難誘導が済んでからです!』
「了解!」
それぞれに射撃を開始する二機。と、戦域に到達してすぐ、両機のセンサーが怪物と単身戦う「何者か」の存在を捉える。
「あれは……何でしょうか? 見た目がちょっとアレですが、自分たちの他にも戦闘に出ている者が?」
『いえ、そういった情報は何も。……と言うか何ですか、あの姿は。昭和の香り、というやつでしょうか?
もう二百年も昔の古典モノの存在ですよ、アレは』
「次元刑事」の名乗りを聞いていないアカリとリリーは、かの「次元刑事」について好き勝手に評する。
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