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戦場スレpart1
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>>173
いつしかバルバトスの濃紺の装甲は、機体内から立ち昇る、
血煙のような朧な光に包まれていた。
「……何が守護者級だ……人殺しの指図をする男が……!」
ギリギリギリ……バキンッ!
不意に、頭頂のトサカが前傾し、後部から飛び出した突起と共に、甲殻状に三つの角椎を連ねた、鋭利な形状へと変わる。
伴って、四肢を覆う装甲の一部が連鎖して次々と起立し、
飾り気のないバルバトスのシルエットを、無数の鋭利なトゲで包み、変容させていく。
胴体が中央からから左右に展開し、
肩幅を拡げながら、チタニウムシルバーの内部フレームと、
きわめて有機的な意匠を持った"背骨"を露出させる。
「あの娘を……!!」
バガァッ!
白色の仮面が左右に割れるや、
その内部から巨大な牙を食い縛った獅子 ―撿
否、獰悪な"鬼"の形相が露となる。
「……クレアを、見殺しにした分際でッ!!」
おぞましい形相に変わり果てたバルバトスから、
激しい赤光の波が放たれた。
それは物理的な力こそ持たないが、人脳に働きかけ、強靭なプレッシャーを与える魔の念動波。
特に、念動力者であったのなら、
それぞれの抱くイメージに準じた形のショックに見舞われたかもしれない。
波の発動から寸分置かず、バルバトスは跳ぶ。
解放された追加スラスターを全開にすると共に、デブリを蹴って得た驚異の初速で、
瞬く間にゲシュペンストの一機に肉薄。
瞬き一つ挟む頃には、両の手で振るわれたプラズマ・カッターのX字の軌跡が、ゲシュペンストの胸部を左右から走り抜けていた。
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