[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
東方に関するネタを思いついたら書き込むスレ3
1
:
名前が無い程度の能力
:2008/06/18(水) 20:27:47 ID:sXXRec5Q0
東方に関するネタ、妄想、その他該当するスレが無いような話などを書き込むスレです。
パロネタ、バカネタ、なんとなく思いついたことなど何でもどうぞ。
前スレ(東方シリーズ板)
ttp://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1133099329.html
525
:
名前が無い程度の能力
:2012/02/12(日) 23:46:11 ID:zLu2ikvY0
淑女同盟ネタを夢枕獏と司馬遼太郎が共著したら
まことに小さき六畳間が、開化期を迎えている。
およそこの兎小屋には不似合いの48型プラズマは、時勢に沿うことをとうに諦め果てた淑女らにとって、文
明の潮流とその威力とを再認識させる黒船であった。
空間を圧する大画面。
大容量の内蔵ハードディスク。
目尻の小皺すら忠実に映し出す高画質。
仮に結婚資金にするならば、優に挙式十度分は超えようかという長期不良在庫の如き預金残高に食傷していた
この部屋の主は、ようやく見出せた消費欲求の捌け口に、たいそうご満悦の様子なのである。
例えるならばその心境は、三十路半ばに至りいい加減持て余し気味だった娘に、望み通りとはいわないまでも
適切な嫁ぎ先を用意できた母親の、安堵と解放感が相半ばするそれであろう。
「ここですここです、ここでワタリンが取舵の決定を下すこのアクションの渋さ。キャーーーーッッッッ!!」
年の瀬以来、幾度となく観返しているNHK大型近代ドラマの一幕に、映姫がまたも黄色い歓声をあげる。
「やはりHDは素晴らしいですね。VHSと違って、何度観ても映像が劣化することはありませんし」
ほんの半年前、長年連れ添った18型ブラウン管の突如の永眠に涙目だった女の台詞とは、俄かには思い難い。
余談であるが、彼女は散々撮り貯めた昼時奥様劇場入り3倍速録画ビデオテープも、この機会にデジタル媒体
へ移植しようと画策中である。
「ほらほらエイキッキ。あんまり興奮すると、般若湯が変なところに回ってしまいますわよ。くるぶしとか」
最近お気に入りの紫蘇焼酎ロックにいくらか頬を赤らめた白蓮が、膝の上で興奮気味の似非幼女をたしなめる。
「はい、落ち着いて。おみかん、あーん」
「あーん」
むっちゅ。
むっちゅ。
なお余談であるが、白蓮は地デジの高画質の洗礼を受けて以降、街頭でインタビューカメラを見かけるたびに
身を隠そうとする癖がついてしまった。
「にしても意外だわ。エイキッキにそんなオジサマ趣味があったなんて」
少々燗をつけすぎた二級酒のくどさに顔を顰めながら、永琳がいう。
「私は断然、美少年ね。モッキュンもなぁ……アマがき隊の頃は青臭くて好物だったんだけれど」
これも余談であるが、永琳は昨夜、階段落ちに失敗して頭を強打し植物状態になったタキュザワ君を、病床の
枕元で見守り続ける夢をみた。
「そうはいうがな。青臭い少年がやがて円熟して名優に育つまでの経緯を見守り続ける興趣というのも、だ」
作法通りの芋6:湯4比率を堅持すべく視線だけはタンブラーと薬缶口へ注ぎながら、神奈子がいう。
「乙なもんじゃないか。ほら、なんかこう、光源氏的な育成の愉しみ、みたいな」
またも余談だが、神奈子は、渡も舘も私らの実年齢に比べたらショタもいいとこだろ、というツッコミを、今
しがた喉元から腹中へと押し戻したところである。
「光HEIKE、ですって!?」
がばり。
おこたとアルコールのタッグアタックによって幽明の境を彷徨っていた幽々子が、やおら覚醒の叫びをあげる。
「――あら、おはよう。ところで、ローラースケートに乗って私を迎えにやって来る王子様はまだぁ〜?」
しょぼついた眼をこする亡霊嬢は、白昼夢未だ醒めやらぬ風情で気付けの甕出し泡盛を呷る。
まったくもって余談だが、幽々子は今日もノーブラである。
526
:
名前が無い程度の能力
:2012/02/12(日) 23:48:52 ID:zLu2ikvY0
「落ち着きなさい、ゆゆちー。落ち着いて、私と一緒に、ワタリンと連合艦隊の雄姿を見守るのです」
「エイキッキはあくまでロマンスグレー推しなのね。私はどちらかといわれれば、タッチーの方がいいけれど」
「私はどちらかといわれるなら、キョ〜ヘ〜派ね〜」
「危デカが今放送されていたなら、801好きの婦女子の方々が黙っておりませんわよね」
「それをいうなら、あの軍団って、そもそもウホッの集まりなんでしょ〜。社長以下、えとせとらえとせとら」
「ワタリンを侮辱するのはやめてください、ゆゆちー! 事と次第によっては地獄へ流しますよ!?」
「ああいう事務所には付き物よね、そういった噂は。じゃにぃさんなんかも、ほら、うふふふふふふふふふふふ」
「こ……こら、不純な話はやめろ、酒が不味くなる。男同士の純粋な友情ってことで、その……十分じゃないか」
「そうですわ、そうですわ。衆道が嫌いな女子などおりません」
がたり。
六畳間の空気が変わった。
「……今の流れで、何が、そうですわ、だったのか、説明してくれるかしら……ひじりん?」
「おほほ。察していただけませんでしたかしら。すなわちこれも、呪、です」
「……アンタ、何でもかんでもその、しゅ、ってのに話を持ってけば、屁理屈が通るとか思ってないか……?」
「いいえ、これは立派な呪なのですわ。たとえばですね、ここに無名の男子高ラグビー部があったとしましょう」
「男の花園ね〜、文字通りの」
「怪しい方向に話を煽るのはやめなさい、ゆゆちー」
余談だが、映姫は先週の吞み会で、泥酔したOL仲間から濃厚なフレンチキスを受けたことを引き摺っている。
「弱小ながらひたむきに練習に励む彼らの姿を、最も効果的に世に訴える方法。思い付きますかしら?」
「そりゃあ、密着取材のTVドキュメンタリーかなんかでもって、あたう限りリアルな姿を描くことに尽きるさ」
「ノンノンノン。カナも宗教法人経営者の割に、その辺心得ておりませんのね。いいですか、宣伝のコツとは」
いって、白蓮はコップに残った鍛高譚を一気に呷る。
「匂わすこと、です」
「……男子校運動部のロッカールームの匂いとか、想像したくもないな……」
「……実際、酸っぱいわよ。校医していた経験もある私がいうのだから、間違いないわ……」
「嗅覚の話をしているのではございません。空気なのです、空気。ほのめかし、といい換えてもよいでしょう」
「だんだん話がみえてきたわ〜。つまり、あたかも怪しげな雰囲気を醸すことが、売りになる。そういうこと〜?」
「ええ。敢えて明言を避け、かえって情報受容者の妄想力を掻き立てる、そんな布教手段もあるということです」
「あの、それはつまり、ひじりんは……」
そこはかとなく身の危険を憶えた映姫が、おそるおそる白蓮の懐から離れようとする。
「男子校があったらそこには、その……禁断の薔薇園が広がっていると自動的に連想する、ということですか?」
「いいえ、これは私個人に限った妄想の類ではございません。一種の底流意識、邪推の共有といったものですわ」
いって、白蓮は膝上から逃れんとする映姫を強くハグし直す。
「性の欲求という、種が本来的に有する正方向のベクトル。その反作用は、それが公的空間から排除される故に」
白蓮の抱擁が力強さを増す。
「文明によって洗練された趣味嗜好の傾向に従い、同じ位かそれ以上の強度をもって負方向の欲求を喚起する」
白蓮の吐息が熱気を増しつつ映姫の前髪を撫でる。
「社会通念上のタブーに抵触するその奔流は、アングラ的意識空間においてのみ共有されるに留まるものの」
白蓮の声に神秘主義者のトランスにも似た法悦の昂りが加わる。
「ひじりん、ねえ、ひじりん、痛いです、そんなに強く抱きしめられたら」
「憶測の名を借りつつ、大衆の深層意識を縛る呪となる。男の園、それすなわち倒錯の楽園であるか、と!!」
ここで余談だが、白蓮の私室の書架には、数多の経典に交じって元木のヘアヌード写真集が今も並んでいる。
「やめなさい、正気に戻りなさい、ひじりん!!」
「呪とは言語音律の謂いに留まらず観念・意識の縛めに他ならぬ物。嗚呼、なんと甘美なる同胞愛の境地!!」
527
:
名前が無い程度の能力
:2012/02/12(日) 23:50:07 ID:zLu2ikvY0
ぞぶり。
妄念の奔流にたまりかねた映姫が、魔羅連山の片割れに戒めの牙を立てる。
「がるる……」
「――はっ! 私は何をしていたのでしょう? はい、おみかんをあげましょうね、エイキッキ。あーん」
「あーん」
むっちゅ。
むっちゅ。
「それでですね、ここなのです、このシーン。アベヒロとモッキュンが釣り糸を垂らしている、ここです!!」
「よい漢だな、アベヒロは」
「ええ、よい漢だわ、アベヒロは」
「むう〜。よくご覧なさいな、ここの主役は飽くまでモッキュンなのよ〜? ねえ、エイキッキ」
「その通りです。観なさい、この、衆生を血に染めた悔いに心底悶絶する男の演技を。眉間の皺を!!」
ご機嫌気分に杯を傾けずにおれない映姫の右手が、本日26杯目の鏡月をグラスに運ぶ。
ごっきゅ。
ごっきゅ。
「ぷっはー! これですよ、これなのです! 私はモッキュンのこの苦渋顔を肴に、もう30杯はいけますね」
「エイキッキ、あまり酒量を過ごすと、明日の執務に差し支えますわよ」
「五月蠅いです。それに明日は有給です。ひじりんは黙って私と一晩中モッキュンを愛でればいいのです」
ごっきゅ。
むっちゅ。
「でもさ。こういう総豪華キャストでやっちゃう群像劇って、見所が搾れなくて正直苦手なんだよなぁ……」
「ああ、その感覚はわかるわね、カナ。特に、じゃにぃさんがテコ入れしているヤツとか」
「逆にいうと、一人でもじゃにぃタレントが出ていれば、それだけで視聴する動機にもなるわよね〜」
「あれか。『イオージマからの手紙』のニニョッチとか」
「『武士の三分』のキミュタク様とかもそうよね。他にあてがうべき役者はなんぼでもいるのに」
「アンタ、『盲目キミュタク様の虚ろな視線で丼飯いけるわ』とか公言してた癖に、今更その言い種は無いわぁ」
「そういうカナこそ、『この映画の主役は生き恥晒したシドーちゃん』とか浮気してたじゃない」
「なっ、それは、公平に演技力の評価を降すなら、そういう結論になるっていう、それだけのことだ!!」
余談だが、神奈子の最近のお気に入りDVDは、東山主演の『必殺仕事人200X』である。
「私だって、冷静な目で演技に評価を降すことと、自分自身の趣味嗜好の線引きくらい、弁えているわよ!!」
更に余談だが、最近の永琳の携帯着信音は、『パラディーソ銀河』の導入部である。
「挙げ出したらキリがないわ〜。第一、日テレ土曜21時枠なんて、そのためだけにあるようなものでしょ〜?」
「おまけに、最近はバラエティ枠にもそうした安易な美青年・美少年起用が目立っています」
「ああ、グループ仲だけを番組の根本に据えたような、馴れ合い番組な」
「実際、どれだけ仲良しなのかしらね。一緒にお風呂に入って違和感ないほどには、親密なのかしら?」
「衆道が嫌いな女子などおりません!!」
「それはさっき聴いた」
「聴いたわ」
「黙りなさい」
「黙れ〜」
528
:
名前が無い程度の能力
:2012/02/12(日) 23:51:03 ID:zLu2ikvY0
皇国ノ興廃コノ一戦ニアリ 各員一層奮励努力セヨ
皇国ノ興廃コノ一戦ニアリ 各員一層奮励努力セヨ
「ああっ、くだらないおしゃべりに付き合っているうちに、ワタリンの名台詞を聴き逃してしまいました!!」
ぽちっ。
「巻き戻し、巻き戻しっと」
三笠艦中の史上類のないほどに張り詰めた空気が、文明の利器の16倍速でたちまちに逆回されていく。
「――巻き戻し、か。便利な機能もあったもんだよなぁ……」
フィルターの縁まで灰にしたハイライトを灰皿で揉みながら、神奈子が呟く。
「……取り返しつかないのよね、この現実の時間は。ねえ、私の背中にはそれと同じボタン付いてたりしない?」
おさげの先の枝毛を弄びながら、永琳がぼやく。
「なんですかお二人とも。常に若々しさを保とうと意識しさえすれば、いつだって心の新鮮さは甦るのですわ」
「肉体ごと若返っちゃった人にいわれてもなぁ……」
「逆に説得力ないわよね……」
「ふぁああ〜。最近、カレンダーを眺めるのも億劫になってきたわ〜。今日は……1月8日。明日は……」
がたり。
「決めました」
巻き戻しで渡の伝令シーンのみをヘビーローテーションしていた映姫が、突如白蓮の膝から立ち上がる。
「行きましょう、成人式へ。みんなで!!」
「ん」
「は」
「阿」
「え〜」
「生まれ変わるのです。今年はこの国にとっても再生の年。もう一度、一から大人のオンナをやり直しましょう!!」
「うふふ、大人のオンナ、だなんて、エイキッキにいわれてもね〜」
ひらり。
幽々子の掌が宙に波を描き始める。
「エイキッキには、黄色いお帽子を脱いで真新しいセーラー服をお披露目する式の方がお似合いだわ〜」
ひらり。
ひらり。
手踊りの拍子に合わせ、やがて幽々子の上半身全体が波打ち始める。
「なんならお姉さんたちも保護者同伴っていうことで、カメラでも回しに行こうかしら〜」
えぬでぃけぇ。
えぬでぃけぇ。
余談だが、幽々子はかつてジュリアーノ東京のお立ち台の上で、阿波踊りを披露したことがある。
「ねえ、どんな気持ち、真っ赤なランドセルにお別れして真っ白なタイを初めて結ぶ時の気持ちって、どんn」
ぐいっ。
「あら、うんしょ、あら、あらら〜? 立ち上がれないわ〜? 腰が浮かなくて舞えないわ〜??」
眉間に映姫の左小指を突き立てられた幽々子が、彼女らしからぬ狼狽の声を漏らす。
「ふっ、秘孔を突きました。ここを押さえられたら、たとえ大の男であろうと立ち上がることはできない」
かつて庁内早食い大会でカップ麺を13秒で平らげ優勝した折と同じ位の勝ち誇った笑みで、映姫がいう。
「華麗な舞、敗れたり!!」
「ま……敗けたわ〜」
ぱちぱちぱちぱちぱちぱち。
六畳間に称賛の拍手の渦が巻き起こる。
「お美事よ、エイキッキ!!」
「やったか! ついにやったのだな、エイキッキ!!」
「嗚呼、御仏よ、彼女にこの日を導いてくださった御縁に感謝いたします。あなかしこエイキッキ!!」
「これでわかったでしょう。私は成長したのです。真の大人のオンナになったのです!!」
天津飯に乗った鶉の卵ばりに輝く瞳で、映姫は高らかに勝利を宣言する。
「お給料の使い方も知りました。有給だって取っちゃいました。もう私を遮るものなどありません!!」
びしっ。
48型画面には、大映しのZ旗が翻っている。
「さあ、立つのです! 私は約20年ぶりのボディコンで、この決戦に挑みます!!」
がたり。
「よし、乗った! 私は久々の特攻服でキメてやる。ビッと!!」
がたり。
「ふふっ、ならば私は、白無垢で攻めるわ。姫用に拵えたものだから、キツキツかもだけれど」
がたり。
「おほほ。これは命君形見の絹織袈裟の出番ですわね。いざ、天王山!!」
がたり。
「ねえ、島村には振袖って置いているかしら〜?」
がたり。
「よろしい。ならば総員、戦闘配置!!」
がたり。
がたり。
がたり。
がたり。
がたり。
「ゆくか」
「ゆこう」
「ゆこう」
「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。
このくだらない物語は、幻想郷史上類のない可哀想な淑女たちの悲喜劇である。
やがて彼女らは武道館でのボーイハントというとほうもない計画に無我夢中でくびをつっこんでゆく。
淑女たちは、楽観と悲観と達観と諦観とを背負う大時代人としての体質で、前向きに後ずさりする。
にじりのぼる坂の上の青い天にもし一朶の白い雲が輝いているとすれば、
それを肴にこたつの中でまた酒を酌み交わすだろう。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板