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東方に関するネタを思いついたら書き込むスレ3

525名前が無い程度の能力:2012/02/12(日) 23:46:11 ID:zLu2ikvY0
淑女同盟ネタを夢枕獏と司馬遼太郎が共著したら

まことに小さき六畳間が、開化期を迎えている。
およそこの兎小屋には不似合いの48型プラズマは、時勢に沿うことをとうに諦め果てた淑女らにとって、文
明の潮流とその威力とを再認識させる黒船であった。
 空間を圧する大画面。
 大容量の内蔵ハードディスク。
 目尻の小皺すら忠実に映し出す高画質。
 仮に結婚資金にするならば、優に挙式十度分は超えようかという長期不良在庫の如き預金残高に食傷していた
この部屋の主は、ようやく見出せた消費欲求の捌け口に、たいそうご満悦の様子なのである。
例えるならばその心境は、三十路半ばに至りいい加減持て余し気味だった娘に、望み通りとはいわないまでも
適切な嫁ぎ先を用意できた母親の、安堵と解放感が相半ばするそれであろう。
「ここですここです、ここでワタリンが取舵の決定を下すこのアクションの渋さ。キャーーーーッッッッ!!」
 年の瀬以来、幾度となく観返しているNHK大型近代ドラマの一幕に、映姫がまたも黄色い歓声をあげる。
「やはりHDは素晴らしいですね。VHSと違って、何度観ても映像が劣化することはありませんし」
 ほんの半年前、長年連れ添った18型ブラウン管の突如の永眠に涙目だった女の台詞とは、俄かには思い難い。
 余談であるが、彼女は散々撮り貯めた昼時奥様劇場入り3倍速録画ビデオテープも、この機会にデジタル媒体
へ移植しようと画策中である。
「ほらほらエイキッキ。あんまり興奮すると、般若湯が変なところに回ってしまいますわよ。くるぶしとか」
 最近お気に入りの紫蘇焼酎ロックにいくらか頬を赤らめた白蓮が、膝の上で興奮気味の似非幼女をたしなめる。
「はい、落ち着いて。おみかん、あーん」
「あーん」
 むっちゅ。
 むっちゅ。
 なお余談であるが、白蓮は地デジの高画質の洗礼を受けて以降、街頭でインタビューカメラを見かけるたびに
身を隠そうとする癖がついてしまった。
「にしても意外だわ。エイキッキにそんなオジサマ趣味があったなんて」
 少々燗をつけすぎた二級酒のくどさに顔を顰めながら、永琳がいう。
「私は断然、美少年ね。モッキュンもなぁ……アマがき隊の頃は青臭くて好物だったんだけれど」
 これも余談であるが、永琳は昨夜、階段落ちに失敗して頭を強打し植物状態になったタキュザワ君を、病床の
枕元で見守り続ける夢をみた。
「そうはいうがな。青臭い少年がやがて円熟して名優に育つまでの経緯を見守り続ける興趣というのも、だ」
 作法通りの芋6:湯4比率を堅持すべく視線だけはタンブラーと薬缶口へ注ぎながら、神奈子がいう。
「乙なもんじゃないか。ほら、なんかこう、光源氏的な育成の愉しみ、みたいな」
 またも余談だが、神奈子は、渡も舘も私らの実年齢に比べたらショタもいいとこだろ、というツッコミを、今
しがた喉元から腹中へと押し戻したところである。
「光HEIKE、ですって!?」
 がばり。
 おこたとアルコールのタッグアタックによって幽明の境を彷徨っていた幽々子が、やおら覚醒の叫びをあげる。
「――あら、おはよう。ところで、ローラースケートに乗って私を迎えにやって来る王子様はまだぁ〜?」
 しょぼついた眼をこする亡霊嬢は、白昼夢未だ醒めやらぬ風情で気付けの甕出し泡盛を呷る。
 まったくもって余談だが、幽々子は今日もノーブラである。


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