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チラシの裏 3枚目

223俺的アレンジの入ったロックマン1 1話A:2009/04/24(金) 02:22:38
穏やかに流れ続ける川。
大地を遥かな上から見守る太陽。
柔らかく浮かぶ雲は描く夢を映し出す。
道を彩る草花が風に踊る。

立ち並ぶビルは中の人々の生活を映し出す。
車は今日も誰かの元へと向かい走る。
電波はそれぞれの今日を乗せて町を行き交う。
今日も画面は人々の生活を潤わせ、笑いを届ける。



その風景の中、画面にはノイズが紛れ込み…、陽気な一人の老人の顔が映り込んだ。
「ごきげんよう、世界の諸君!」
陽気に、ガハハと老人は笑う。

「突然だが!ワシはこの世界を征服することにした!
 詳しい声明は後で発表することとしようじゃないか!」
ロボット好きのこの老人は話を続ける。

「まずは、諸君らにこれをご覧にいれよう!
 世界に刻んで見せよう!諸君らの支配者の名はっ!」

太陽を覆う灰色の影。
雲を突きぬけ、何かが落下してくる。

「Drワイリー!」

轟く激震に草花は折れ、川が恐れる。
ビルからは人々の悲鳴。車はブレーキの音を重ならせる。

灰色の、一つ目巨大ロボット『プロトアイ』の落下だ。
電波は交錯し、パニックを煽る。

プロトアイは跳び、道路を凹ませ、大気を振動させながら近づく先は二人の少年少女。
「どどど、どうしようロック!」
「ロールちゃん、研究所に逃げて!」


研究所というのは、この近辺に居を構えるロボット工学の第一人者、
『トーマス・ライト』博士の研究所のこと。

若き頃から日本人女性科学者に招かれたネットワーク工学の道より、
友と共にロボット工学の道へ進むことを選らんだ彼は、研究に没頭するあまり、いつしか老人になっていた。
子供の居ぬ彼が作り出した機械の子供こそ、このロックとロールである。

「…え、えーーーい!」
彼は道端のボールをプロトアイの目へとぶつける。得意とするサッカーの技術だ。
「ビギョ!?」

プロトアイがぐるりとボディをのけぞらせる。効果があったようだ。だが…
2発は打てない。今逃げても逃げられるかどうか…と思ったその時である。

「兄キ兄キーーーー!」
取っ手のような耳をつけた、銀色のハサミをつけたロボット達がやってくる。
「カットマン!」
彼らもライト博士が作り出したロボットであり、ロックの弟達にあたる。

「ここは俺達に、任せろぉおおおおおい!」
ファイヤーマンと呼ばれる、熱きロボットが叫ぶ。

「ロックさんは、今のうちに研究所へ避難して欲しいでありますっ!」
風景に似合わぬ厚着。アイスマン。

「オラぁ!ほぉい!そぉい!!」
気がつくと体格のいいロボット、ガッツマンがプロトアイが攻め込めぬよう壁を形成している。

「てやんでぇ!俺っちの爆弾で、こんな奴ぁぶっ飛ばしてやるからよぅ!」
花火職人、ボンバーマンだ。

「みんな…ごめん!」
「気にすることないっす兄キ!さ、早くー!」
ロックは走り出した。
…皆のことが気がかりではあるが…ロールちゃんが途中で危険に遭っているかも解らないし
まずは博士への報告が第一だからだ。




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