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チラシの裏 3枚目
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しかし、それは…イレギュラーの体ではなかった。
…シグマの腕だ。
「な!?」
シグマがトドメを刺そうとしたその瞬間に、余裕を持ってイレギュラーは
シグマの目にも止まらぬ速さで彼の腕を斬りつけ、サーベルごと吹き飛ばしたのだ。
…互角などではない。イレギュラーはシグマを上回ったのだ。
そして、シグマが見誤ったのではない。戦いの始まりの時点でシグマに対し敵は本気を出していた。
…戦いの短い間で、イレギュラー自体がシグマを上回る『成長』をしたのだ。
…もうシグマは彼の敵ではない。
「フーーフフフフフフフフフ!」
イレギュラーが近づく。
シグマの顔に…恐怖が宿る。
…暫くして。
殴る、蹴る、踏まれる。
ボディが損傷し、皮膚が剥がれ、目に大きな大きな傷がついた。
…随分の間、シグマはイレギュラーのその強大な悪意に弄ばれていた。
「ッククク…!アーッハッハ!ギャーーーーハッハッハッハッハッハ!!!!」
「グアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
シグマのアゴを掴み持ち上げる。首が捥げそうなほどの激痛。
シグマにはもう、為す術がなかった…
しかし、その瞬間。
「ウ?ウァア…ガアアア!アアアアアアア!ハァアアアアアアアアアア!」
金色の髪を振り乱しイレギュラーが突然苦しみだす。シグマは目を疑った。
今にも自分を殺そうとしていた相手が突然のた打ち回り始めたのだから。
…見るとイレギュラーの頭には『W』の一文字。何を意味していたのか?そんなことは全く解らない。
とにかく…シグマにはこれしか解らなかった。「やるしかない」
「う、うおおお!うぉおおおおおおおおお!!」
イレギュラーの頭のクリスタルを砕く。
…イレギュラーの体が宙を舞い飛んでいった。
そして外へと出る。部下達の喜びの声が聞こえる。
「…おお、シグマ隊長だ!」
「やった、戻ってきた!!」
「Drケインに連絡を!あのイレギュラーを調査する!」
「さすがシグマ隊長だ!隊長に敵うレプリロイドなどいるわけが!」
「うるさいぃいいいい!!」
怒鳴りつけ、部下を突き飛ばし…シグマは消えていった。
「…………」
「オペレーター、それで…何があったんだい?シグマとゼロに」
「え? ああ…特になんでもないわ。ごめんなさい…」
「そう、お前こそがイレギュラーだったのだよ!」
「…そうか。そんな話で…俺が驚くでも思ったか」
「あの時の決着をつけようではないか…待っているぞ、ゼロ…」
…言葉ではそうは言った。
だが……ゼロは漸く知った自らの過去を前に、平静を装うのが精一杯だった。
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