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レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●
1
:
tun
:2011/08/11(木) 01:48:49 ID:???
プロバイダー規制や本スレの空気などでSSを投下できない人が、
本スレの代わりにこっちでSSを投下するスレ。
sageるとIDが???になるので恥ずかしい人にはお勧め。
175
:
4/6
:2011/10/14(金) 00:58:21 ID:???
まつりに包みを渡す。俺の手を離し、まつりはごそごそと中を探った。まだ湯気の立っている肉まんが姿を現す。
「んしょ、んしょ」
と、突然それを二つに割り出した。何をしているのかと思ったら、その片割れを俺に差し出した。
「も、元々あんまんを食べたかったのじゃ。お腹がそれ用になっちゃってるから、一個丸まるなんて入らないのじゃ。じゃ、じゃから、半分やるのじゃ。……他意なんてないのじゃっ!」
なんだか半分怒りながら、ぐいーっと俺に肉まんを押しつけるまつり。
「そか。じゃ、ありがたくもらおうか」
「そ、そうじゃ。ありがたがるがいいのじゃ」
俺に肉まんを渡し、まつりは即座にその手で俺の手を握った。
「……な、なんじゃ。貴様が逃げてはいかんから握っただけじゃ! 他意などないっ!」
「何も言ってません」
「へーきな顔をするでないっ、たわけっ!」
「一体どうしろと言うのだ」
「ぐぅぅぅぅ……も、もーよいのじゃ! そこの公園で一緒に食うのじゃ!」
まつりに引っ張られ、以前も来た気がする公園へ。そこのベンチにまつりと並んで座る。
「もぐもぐもぐ。……あ、おいしーのじゃ」
「ふむ。確かにうまいな」
「うむっ♪」
よほど気に入ったのか、まつりは足をパタパタさせながら肉まんを平らげた。子供みたいで行儀が悪いが、見た目が子供なので問題ないとも言えよう。
「もぐもぐもぎゅ……ぷはーっ! ごちそーさまなのじゃ。思ったよりもおいしかったのじゃ!」
「気に入ったようで何よりだ」
「うむっ♪ ……でも、ちょびっと足んないのじゃ」
明らかにまつりの視線が俺の食べかけの肉まんに注がれている。
「そ、そうか。でも、もうすぐ夕飯の時間だし、大丈夫だよな?」
「……わらわ、ちょこっとだけ足りないのじゃよ?」
稚気をふんだんに織り交ぜ、まつりは甘えた声で囁いた。ごくり、とノドが鳴る。なんだその新技。
「一個全部は食べられないんじゃなかったのか」
しかし、これ以上篭絡されるわけにはいかない。俺は目をつむって効いてないフリを試みた。
「あ、あの、あののの? ……な、なんでわらわを抱っこするのじゃ?」
「へ? ……おおおおおっ!?」
心は平静だったが、身体はその制御を失い、宿主が願う行動を取っていた。まつりを膝に乗せ、抱きかかえている。どういうことだ、俺!
176
:
5/6
:2011/10/14(金) 00:58:47 ID:???
「い、いやあの、ち、違うんデスよ? こ、これはその、なんつーか」
「……に、にゃー」
「えええええ!?」
「お、おぬしは以前からわらわのことを猫じゃ猫じゃと言うからの。そ、その、猫のフリをすれば肉まんをもらえるかと思ったのじゃ。……そ、それだけじゃからの?」
「な、なるほど。それなら猫の鳴き真似をするのも仕方ないですね」
「そ、そうなのじゃ。仕方ないのじゃ。にゃーなのじゃ」
「うーむ。これはなでざるを得ない」
「にゃ。にゃにゃにゃ。ふにゃー。にゃ」
リズムをつけてなでると、鳴き声にも変化が出て面白い。これはやみつきになる。
「もうっ! 人で遊んではいけないのじゃ!」
ニコニコしながらまつりが俺のなでなでを制止する。
「や、なんかもう楽しくて楽しくて」
「全く……困ったものなのじゃ。こ、こんなところを誰かに見られたら、恋人だと思われてしまうではないか」
怒ったような拗ねたような顔で、まつりが俺を見る。何かを期待している目だ。
「心の中ではお互い蛇蝎のごとく嫌ってるけどな」
なんか心の中に選択肢が出たんだけど、間違ったのを選んだ気がする。
「違わいっ! ……あ、いや、違くないけど、違うのじゃ! え、えと……そ、そこまで嫌っておらんってことなのじゃ……よ?」
「じゃあ俺が一方的にまつりを死ぬほど嫌ってるんだよ」(なでなで)
「ものすっごく優しい目&手つきのなでなでなのに、言ってる台詞が酷すぎなのじゃ!」
「わはははは。まつりは愉快だなあ」
「うぅー……貴様は冗談ばっかで、どれが本音なのか分からないのじゃ」
「うーん。行動からある程度察してください」
そう言いながら、まつりの黒髪を手で梳く。シルクのようなさらさらとした髪は、何の抵抗もなく俺の手の平を滑っていった。
「……あ、あぅ」
「赤くなるな。逆にこっちが恥ずかしい」
「っ! わ、わらわは! 貴様なんか嫌いじゃ! 嫌いじゃからな!」
「悲しい話だ」
「……で、でも、その肉まんをくれたら、ちょっとだけ好きになってやってもいいのじゃよ?」
「ふむ。それは心惹かれる提案だもぐもぐごっくん」
「あーっ!? もぐもぐごっくんって全部食べちゃったのじゃ! わらわの肉まん!」
177
:
6/6
:2011/10/14(金) 00:59:34 ID:???
「あ。……でも、まあ、いいか!」(ぺたぺた)
「ぬーっ!? 晴れやかな笑顔でわらわの顔に手をなすりつけるでないっ、たわけ!」
「ベタベタするんだ」
「だからと言ってどうしてわらわの顔で拭くのじゃ! こんな素敵な雰囲気でそんなのするって、貴様頭がおかしいのじゃ!」
「舐めてベタベタを取ってください」
「絶対嫌なのじゃ! ていうか明らかにベタベタ取るのと別の目的なのじゃろ!?」
「ななな何の話だか! 決して指フェラさせようとなんて!」
「今日も貴様は隙あらばえっちなのじゃーっ!」
ごばーっと怒られたが、なだめすかして舐めさせはしました。はい、変態です!(ちょお晴れやかな笑顔で)
「ちゅ、ちゅう……うー、今回だけじゃよ?」
俺の指を口内に入れながら、少しだけ困ったような顔でまつりがつぶやく。喋るたびにまつりのちっちゃな舌が指にあたり、腰骨がゾクゾクと。
「ウヒヒィ」
「ひぃーっ!? 気持ち悪いのじゃ、気持ち悪いのじゃ!」
「し、失礼な! あまりの気持ちよさに声が漏れただけですよ!?」
「それが気持ち悪いと言っとるのじゃ!」
「なんだとコンチクショウ!? 分かった、それなら明日も一緒に買い食いしよう!」
「こやつ今日もまるで話を聞いておらん!?」
「あ、別にこうやって指を舐めてもらうだけでも俺は一向にかまいません」
「わらわが一向にかまうのじゃ! 絶対に嫌なのじゃ!」
「なんと。それよりまつり、もうちょっと舐めてください」
「どんだけ変態なのじゃ貴様!? ……あ、あとちょっとしか舐めないからの?」
俺の手を両手で持ち、ぺろぺろと舐めるまつり。上目遣いで俺を見ながら、ねっとりと舌を俺の指にからめる。
「フヒヒィ」
そりゃ再度声が漏れますよ。
「ぴぃーっ!? 何度聞いても気持ち悪いのじゃーっ!」
人気のない公園にまつりの声が響くのだった。
178
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/14(金) 02:52:38 ID:???
>>177
どうしてお前の手に掛かるとツンデレが全てバカになるのかwwwwww
いや。ちなみさんだけは妙に狡猾ですけどね
179
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/14(金) 04:46:50 ID:???
>>177
符丁もげろ
180
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/14(金) 06:13:35 ID:???
お馬鹿まつりん可愛いのう
181
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/14(金) 06:50:54 ID:D54wChMw
やっぱり纏さんは最高だわ
GJ!
182
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/14(金) 08:22:37 ID:???
>>177
GJ!
183
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/14(金) 12:34:36 ID:???
>>177
アホな纏さんも可愛らしいじゃないか
GJ
184
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/14(金) 12:52:13 ID:???
>>177
まつりんバカで猫でかわいいwww
185
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/25(火) 16:06:48 ID:???
cmplex━━入り組んだ、錯綜した、複雑な
複合体、合成物
私は胸が小さいのがコンプレックスだ
身長が低いのがコンプレックスだ
そして何よりも色素の少ない体がコンプレックスだ
だが、これら諸問題は何一つ複雑なものはなく「体質」だの「遺伝」といった言葉で片付いてしまう単純な問題だ
しかし私はまがりなりにも青春を謳歌する女学生、悩める乙女でありたいと願うのも若さ故にしょうがないのだ
いや、一つあった
複雑怪奇で理解不能な男が一人いた
私が何度邪険にしようが、何度悪態をつこうが気にせずに親しげに話し掛けてくる男
嬉しくない、と言えば嘘になる
先天性の遺伝子障害で白人のソレよりも白い肌
生まれ持って、と言うには信じがたい銀髪
186
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/25(火) 16:07:51 ID:???
そんな奇抜を通り越しもはや異端ともいえる見た目をした私に話し掛けてくるどころか、笑いかけてくれた人を嫌いになれるはずがない
しかし私に関わってあの男の評判が悪くなるのも気に入らない
良き人なのだから良き人でいてほしい
「朱に交われば赤くなる」などと言うが私と関わったせいで鮮やかな色彩を持つあの男を白濁とした薄い色のつまらない人にしてしまうかもしれない
などという私の気持ちなど露ほど知らないあの男は突然こんなことを言い放った
『髪、綺麗だね』
真っ白でどこまでも真っ白で、何もなかった私の心
そんな何もない世界に一つ色が着いた気がした
187
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/25(火) 16:08:36 ID:???
私に関わってほしくない
今日も明日も話し掛けてきてほしい
周りと違うこの髪が嫌いだ
あの男が綺麗と言ってくれたこの髪が好きだ
悩めば悩むだけ悩みが増える
複雑だ本当に複雑だ
あの男は私の抱える唯一のコンプレックスだ
悩める乙女とはこんなにも辛いものとは思ってもみなかった
あぁ複雑で大変だ
コンプレックス━━精神分析で使われる概念
自分が他者よりも劣っているという感情
好きと嫌いが入り混じった感情
188
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/25(火) 16:55:56 ID:???
GJ!
189
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/25(火) 21:54:25 ID:???
>>187
GJ!!
新シリーズですか?
この作風大好きだ。
190
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/26(水) 00:08:50 ID:???
>>189
これで終わりです
最後にちゃんと書いておけばよかったですね
191
:
189
:2011/10/26(水) 00:40:54 ID:???
>>190
了解です。
また個性的な主人公だったのでちょっと残念ですが、次回作に期待www
あと、避難所にも書いたけど本スレまとめwiki
http://www45.atwiki.jp/viptndr/
にこのスレのまとめも載せました。
最新作まで挙がっているので、タグ付けが気に入らんとかあったら修正願います。>all
192
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/26(水) 00:54:20 ID:???
>>187
いい雰囲気の作品だ
GJ
>>191
大変な作業お疲れ様でした
193
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/28(金) 20:05:02 ID:???
本スレ
>>7
――スカイプ通話中。
タ「なんだっけ、ナグラロクオンラインだっけ? ダウンロードできたぞ。パッチも当たった。」
ち「うむ、よろしい……。では、画面指示通りに……キャラを作る」
タ「よしよし。じゃあタ、タ……タカシウスだな!」
ち「……ださ」
タ「ほっとけ!!」
――。
ち「じゃあ、今から君のキャラのところに、行く。西門前で、待て」
タ「あいよ。……って、この、”†聖猫堕天使ち〜な†”……さん、です……か?」
ち「うん」
タ「………………」
ち「……何か?」
タ「い、いや何でも……。で、何処に行けばいーんだ?」
ち「ん。……ついて来い」
――。
ち「……今の君は、最弱のボリーンにも負けるゴミクズ……以下の汚物。汚穢。」
タ「滅茶苦茶言うねお前」
ち「なので……」(ポイ)
タ「あ、なんか出た」
ち「私の数多あるアイテムの中から、それをやる……。今の君には、その程度で十分」
タ「えー、もっとこうさ、凄い武器とか無いの?」
ち「我侭を言うな……。レベル制限とか、色々制約が、ある……。……さ、ありがたく拾え」
タ「え、落ちてるの拾うの? 道具のやり取りとか、ちゃんとコマンドみたいなのが確か……」
ち「拾うの……。ちゃんと、感謝の言葉と共に、ね……」
タ「わ、分かったよっ! ……お恵み有難うございますよ!」
ち「……っ!」(ゾクゾクッ)
タ「な、何だよ」
ち「何でもない……。さっさと装備したら、狩場に行く……よ(これは中々……新しい快感……。楽しい)」
後に、彼らのギルドがこのサーバーにおいて伝説になるのだが、そこまで書くのは面倒臭い。
194
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/10/29(土) 12:45:32 ID:???
>>193
GJ!
だが本音出過ぎだろww
195
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/01(火) 00:25:21 ID:2AVmqMXg
何のかんのとしてる内にハロウィン終わった上に規制っぽいんでこっちに
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun2429.jpg
はろいんちなみん
お菓子くれないと所望したお菓子の金額相応のエロい物を叩き壊す系のいたづらをする
主にコスプレ等でできた妖怪
希望するお菓子が基本的に一箱5000円のやつを二桁とかの無理ゲーなので出現したら大体諦める
その後深夜まで悲しみに暮れる男の膝の上に居座って持ってきたお菓子をボリボリ貪る
しかし泣いてると申し訳なさそうにお菓子を分けてくれるので、そこまで悪霊な感じではないようだ
あと、かぼちゃパンツのバックのジャックオーランタン顔はプリントじゃなく切り抜きなので
正直に生尻うひょひょって指摘すると撲殺される超理不尽仕様
196
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/01(火) 01:52:44 ID:???
>>195
ちなみんの生尻ふにふにふにふに
197
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/01(火) 07:29:26 ID:???
>>195
お? 超久し振り
ちなみんかわいすなあwwww
198
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/01(火) 07:42:13 ID:???
>>195
ひさしぶりだなー
そして生尻うひょひょw
199
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/04(金) 12:37:04 ID:???
アク禁
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun2431.jpg
200
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/04(金) 17:43:01 ID:???
>>199
脚
201
:
1/5
:2011/11/19(土) 20:49:13 ID:???
【男が「あー、うざってえな、もう」って言ったのをツンデレが自分の事と勘違いしたら】
11月だというのにまだ蚊がいる。しっかりしろ、季節!
「あー、うざってえな、もう」
耳元でぶんぶんうるさいので、手でパタパタとあおぎつつ文句を垂れる。全く、困ったものだ。
とか思ってたら、何やら目の前に驚愕の表情を浮かべた娘が現れた。どうしたのだろう。
「……これは驚いた。タカシがとうとう私に反逆の狼煙を」
目をまん丸にしたちなみが俺に奇妙なことを言う。
「何の話でしょうか」
「ここは一つ二度と逆らわないよう、爪を剥がす必要がありそうだ」
「そんな必要はないです!」
平成の世だというのに拷問に遭う羽目になりそうだったので、必死で説得する。
「……タカシのくせに、私にうざったいとか酷いことを言うから、お返しに酷いことをするしかない、と心に誓っただけだ」
「いやいや、いやいやいや! 思いっきり言葉にしてた! 超怖かったです! やめてください!」
「……分かった。次からはいきなり実行する」
「しまった、対処したら悪化した!」
このままでは俺の指が大変危険なので、ちなみの頭をなでて大人しくさせる。
「……ぷしゅー」
大人しくなった。
「ていうかだな、うざってえと思ったのは蚊に対してであり、ちなみに対しては思っていない」
「……しかし、私はタカシをうざってえと思っている。……困った、これでは両想いになれない」
「そんな両想い聞いたことねえ」
ちなみの頬をむいむい引っ張りながら言う。
「むいむい」
「別に擬音を口に出す必要はないです」
「口に出す?」
202
:
2/5
:2011/11/19(土) 20:49:47 ID:???
「そういう単語だけ抜き出すな!」
『聞いた? 別府くん、ちなみの口に出したんだって』
『うわ、別府くん幼女無双……』
ほら、早速周囲の女学生が俺達を見てひそひそと囁きあってるし。あと、ちなみはちっこいだけで、別に幼女ではない。ていうかなんだ、幼女無双って。
「……世間で話題のカップル?」
「カップルと言うか、俺だけな。しかも、悪い意味で話題のな」
蔑むような視線を背に感じながら、ちなみの頭をなんとなくなでる。
「……幼女無双奥義、なでなでが出た」
「勝手に必殺技にしないでください」
「……これを受けると、どんな幼女も意のままという噂」
「ちなみ、全く理由はないが今日遊びに来ないか!? 素敵な洋服がいっぱいあるぞ!」
「……私は見た目が幼いだけで、実際には幼女ではないので効かないが」
「しまった、俺のコスプレ願望が漏れ出ただけで終わってしまった!」
周囲の囁き声が増えた。これ以上ちなみと関わっていては俺の学校生活がとんでもないことになってしまう。
「……しかし、タカシがどんなコスプレが好きなのか興味があるので、遊びに行ってやってもいい」
「着てくれるの!? じゃ、スク水着て、スク水! ブルマでも可! 裸ランドセルとかもいいなあ! あ、その際にはもちろん靴下着用のこと!」
「……さすが幼女無双、どんな時でも情欲を忘れないそのポリシーには脱帽だ」
周囲の囁き声が囁き声のレベルを超えだした。ていうか、ちなみではなく俺が悪いような気がする。
「ちょっと落ち着こう」
「……私は常に落ち着いてる。タカシが勝手に墓穴を掘っているだけだ」
「ぐぅの音も出やしねえ」
「……タカシいじりを堪能したので、その礼というわけではないが、今日本当に遊びに行ってやってもいい。思うがまま私を着せ替え人形にすればいい」
「マジかっ!? どんな服着てもらおうかなあ!」
「……ただ、裸ランドセルだけは勘弁な」
203
:
3/5
:2011/11/19(土) 20:50:10 ID:???
「ほう。詳しく聞かせてもらおうか、別府」
偶然にも教室に入ってきた教師が冷たい声で俺に伝える。ちなみを見ると、口元だけ笑っていた。罠でした。畜生。
放課後、先生方にたくさんの絞られ、職員室を出ると廊下でちなみが待っていた。
「……おっす、変態」
「誰のせいだ、策士」
「……何のことやら」
「はぁ……いつものことだし、まあいいや。待っててくれたんなら、一緒に帰ろうぜ」
「ん。……約束通り、コスプレしてやる」
「え。……あの、ネタじゃなかったのか?」
「……貧乳のコスプレショーなど見たくない、とタカシは言う」
「言ってねえ! あ、いや、してくれるなら大変嬉しいですが、その、いいのか?」
「……裸ランドセルの際、ばんそうこうを三枚貼る許可をくれるなら」
「しなくていいっ!」
その単語のせいで死ぬほど絞られたんだ、しばらくはいい。ていうか、そもそも冗談だし。
「……ともかく、帰ろ?」
「ん、ああ」
そんなわけで、ちなみと一緒に帰宅。そして。
「……魔女っ子ちなみ、爆誕」
我が家で変な魔女っ子が嬉しそうにポーズを決めているわけで。
「ていうか、元々変な着ぐるみばっか着てたし、そういうの好きだよな」
「……べ、別に好きじゃないし。タカシがどしてもやってほしいって言うからやってるだけだし」
「へーへー」
「……馬鹿にすると、裸ランドセルの状態で叫ぶ」
「ち、ちなみのコスプレはとってもいいなあ!」
この年で捕まりたくない。必死こいてちなみを褒める。
204
:
4/5
:2011/11/19(土) 20:50:35 ID:???
「……これは困った。どうしても私のばんそうこうをできるだけゆっくり剥がしたい、とタカシは言う」
「言ってねえ! そもそも魔女っ子のコスプレだし! それを言うならせめて裸ランドセルになってから言え!」
「……タカシは高校の同級生に裸ランドセルを強要する」
言葉だけ抜き出すとなんて台詞だ。
「お前はさながら悪魔だな」
「……変態に言われても、痛くもかゆくもない。……それより、どう?」
スカートの端を小さくつまみ、ちなみが尋ねる。
「何が」
「……感想を言え、と言っている」
「ん、ああ。大変可愛いです」
「う。……た、タカシって、そういうこと普通に言うよね」
「? 感想を、と言われたから言っただけなのだが……何かまずかったか?」
「だ、だから。……か、可愛いとか」
「ふむ。よく見たら可愛くない」
「えい」(さくり)
「おおおおおっ!?」
ノーモーションで目潰しをされ、痛さのあまり部屋をごろごろ転がる。
「……別に可愛くないと言われたいわけじゃない」
「だからと言って目潰ししないで!」
「……うるさい。ばか」
「いたた……難しい奴め」
「ふん。……でも、そっか。……可愛いと思うんだ」
「見た目は性格を反映しないからいいよね」
「ふっ。ふっ。ふっ」
「やっ、はっ、とっ」
繰り出される目潰しを鮮やかに避ける。
「……よけるな」
「来ると思ってたからな。分かってれば避けるのは容易い」
205
:
5/5
:2011/11/19(土) 20:50:55 ID:???
「……えい」(ちらり)
「おおおおおっ!?」
「……えい」(さくり)
「おおー」
スカートが少しまくりあげられ太ももが露わになった瞬間、目潰し炸裂。おめめがいたいので、またしても部屋をごろんごろん転がる。
「……今日もタカシは馬鹿だ」
「だってあんなことされたら誰だって注視しちゃいますよ!」
「……ごろごろ転がらない。邪魔」
「痛いんです、痛いんです!」
「……じゃ、邪魔だから、これで大人しくなれ」
「お?」
転がってるところを捕獲され、何か柔らかなところに頭が誘導された。
「これはまさかよもや可能性を吟味すれば」
「……長い」(ちょっぷ)
「──膝枕ですかっ!?」
「…………」(ちょっぷちょっぷちょっぷ)
「痛い痛い。鼻を付け狙うな」
まだ視界がぼやけているのでよく分からないが、ちなみの顔がやけに赤いような気がする。
「……と、とにかく。このままじっとしてるなら、もうちょっとだけしてやる」
「任せろ、心臓だって止めてやる!」
「……それは好都合。今すぐ死ね」
「言い過ぎたのを加味したとしても、この魔女っ子は冷たすぎる」
「しね。しーね」
何やら楽しげに人の頬を引っ張るちなみだった。
206
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/19(土) 21:34:18 ID:???
ちなみんかわいいお
207
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/19(土) 22:27:04 ID:???
>>205
GJすぎる可愛すぎる
ただ、こういう強気で偉そうなダウナーさんだと、声が悠木碧で再生されるのはほぼヴィクトリカのせい
208
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/21(月) 23:16:33 ID:???
>>205
ちなみんの裸ランドセル見たい!
>>207
ダウナーなら福圓さんとかもいいと思います!
209
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/22(火) 23:54:33 ID:???
むりやりいい夫婦の日ネタ
http://tunder.ktkr.net/up/log/tun2448.jpg
気づいたら裸を描いている…
210
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 00:05:01 ID:???
gj
211
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 00:06:43 ID:???
>>209
俺も背中流してもらいたい
GJ
212
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 07:08:27 ID:???
可愛いいいいいいいいい
髪下ろしてるとこにぐっときた!
213
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 07:12:43 ID:???
>>209
GJ!!
リナ可愛いよリナ
さすがは俺の嫁だ
214
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 16:18:22 ID:???
いや俺のだ
215
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 21:23:51 ID:VoPSYPf.
なんか無駄に長くなったのでこっちに投下
午後4時49分。今日も妹のおっぱいはちっぱい。
「……とう」
ぶちぶちぃっ!
「ぎゃああああ!!」
いきなりもみあげを千切られた。なんたる理不尽。
「なにすんだこらぁ!」
「……こっちの……セリフ……乙女の……胸をいきなり……触るな……」
あれ? 見ていただけのはずだったのに、いつの間にか誰かに操られていたらしい。くそぅ。
「黒幕は誰だ!」
「……紛れもなく……おにぃ……」
「ばかな! 俺は操られていただけだ!」
もみもみ。
「………………」
ぶちぶち。
「ぎゃあああああああ!」
今度は反対側を千切られた。もの凄く痛い。
「なにすんだ! これじゃあルパン三世になれないじゃないか!」
「……おにぃに……あんな甲斐性も度胸も……ないから……大丈夫……」
今日も妹は厳しい。
「なんだよぉ……ちっぱいなんだからちょっと揉んだって減るどころか増える一方じゃんかよぉ……」
「…………」
「前髪だけは! 前髪だけはご勘弁を!」
迫り来る魔の手から必死に逃げる。
「はぁ……本日も……ウチのおにぃは……バカおにぃ……」
216
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 21:25:03 ID:VoPSYPf.
おい、なんか川柳みたいになってるぞ。
「……なかなかいい出来……コンクールにでも……応募しよう」
「やめて! 俺のダメさを世間に知らしめないで!」
「……しょうがない……穀潰しに免じて……善処してやる……」
善処ってあれだよね、政治家がやるって言うふりしてやる気がないって言ってるのと同じあれだよね。
「うぅ…………妹が冷たいです……父さん、母さん……」
俺の心はズタボロです。
「…………あ」
「え?」
「……今日……」
「ん?」
「…………」
なにやら突然考え込む我が妹。
と思ったら、いきなり立ち上がってコートを手にとった。
「……腹痛が痛いので……薬局に行ってくる……」
「え? いや具合悪いなら」
「いってくる!」
コートを着てマフラーを巻いてさっさと家から出て行くちなみ。
元気に見えたけど……大丈夫なのか?
〜〜〜〜〜
現在時刻日本標準時間の午後10時。
「………………」
帰ってこない。
電話にも出ない、と言うか奴は電話を置いて行ったので、連絡が取れない。
217
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 21:26:33 ID:VoPSYPf.
出かけたのが午後の5時ぐらいだったので、とりあえずご飯やらなんやらの準備はしたし、やらなければいけない家事は一通りこなしたが、今だに帰って来ない。
妹の友達とかいろいろ電話してみたが、全員『知らないです』と返された。
心配で近所も探してみたが見つからず、とりあえず家に帰ってきて待機している。
「なにやってんだ……」
事故?病気?事件?拉致?誘拐?レイプ?犯罪に巻き込まれてるとか犯罪を犯したとか……。
警察でも病院でも誘拐犯でもいいから、取り敢えず妹の消息が知りたかった。
〜〜〜〜〜
「……ただ…………いま……」
午後11時16分。
玄関から聞こえた声に一目散に飛んで行った。
「ぁ……ご」
「どこほっつき歩いてたんだこのボケっ!」
いろいろと混乱していた俺は、思わず平手打ちを繰り出していた。
「なにしてんだどこいってたどんだけ心配したかわかってんのかこんな時間まで! せめてケータイぐらい持ってけなんの為にこれがあると思ってんだバカっ!
どっかの駅で公衆電話なりなんなり使って連絡出来ただろうが! 何考えてんだ!」
玄関開けっ放しで大声で怒鳴る。近所迷惑だけどしょうがない。そんなことにかまってる余裕は今は無い。
ちなみは某然として、ぶたれた頬を抑えながら俺を見上げていた。普段こんなに本気で怒ったことがないから、驚いているのかもしれない。
俺が言いたいことを言い切ると、ちなみは俯いて、「……ごめんなさい」としか言わなかった。
バツが悪くなって、へたり込んでるちなみを抱き起こして、テーブルの上に置きっぱなしだったすっかり冷めたメシを食わせて、
汗だくで冷え切った状態のちなみを風呂にいれて、明日は学校があるし早く寝ろとだけ言って俺は自分の部屋にもどった。
ちなみは、一言も話さなかった。
布団に潜り込んで目を瞑ると、さっきの光景が目に浮かぶ。
理由もきかずにぶったりして、あれはダメだった。いくら心配してたからと言って、そのあとのフォローもしなかったし、ぶったことについて謝罪もしなかった。
最低だ。嫌われたかも。今まで結構仲良くやってきたが、もともとそんなに高くもなかった妹の中の俺の評価はガタ落ちだ。
もう明日からは、口も聞いてくれないかもしれない。
そう思うとなんだか辛かった。
〜〜〜〜〜
218
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 21:27:35 ID:VoPSYPf.
〜〜〜〜〜
午前2時16分。草木も眠る丑三時。
さっきのことでもんもんとして眠れずにいると、誰かが部屋に入ってきた。どうやら妹のようだ。
「……おにぃ……」
「…………」
「……ごめんなさい……」
「…………」
「……今日……じゃなくて昨日……おにぃの誕生日……だって……気付いて……それで……」
「…………」
「……プレゼント……探してたんだけど……いいのが無くて……」
「…………」
「いろいろ……探し……回って……」
「…………」
「……でも……ごめんなさい……遅くなって……心配かけて……」
「…………」
「…………」
「…………」
「……嫌いに……ならないで……ください……」
黙って聞いていられたのはそこまでだった。
布団の中から手を出して、ちなみの腕をつかむ。そしてそのまま、布団の中に引きずりこんで、思いっきり抱きしめた。
「……お、にぃ……?」
「大事だから……あんなに心配してたんだろうが……バカ」
強く、強く、強く。痛いぐらいに、抱きしめる。
「ちなみ、ぶってごめん。痛かったろ」
「……うん……でも……大丈夫……ごめんね……」
「大好きだからな」
「……うん……大好き」
そう言えば、昔も喧嘩した時は、こうやって布団の中で仲直りしたっけなぁ……。
〜〜〜〜〜
219
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 21:28:23 ID:???
〜〜〜〜〜
翌朝。午前8時35分。
あのまま二人して爆睡してた俺たちは見事寝坊して、兄妹揃って遅刻する羽目になった。
「……おにぃ……遅い……」
「だってお前が髪とかしてくれって言うから……」
「……うるさい……」
「ケータイ持ったか?」
「……ん……そっちこそ……」
「持ってるよ。じゃあ、行くか」
俺の左手と、妹の右手に握られたケータイには、ペアのストラップ。
透明で薄い板状のそれをかさねると、いいものが見れるらしいが、ちなみは結局見せてくれなかった。
そのうち、こっそりと重ねてみようと思いつつ、妹を後ろに乗せて、駅まで自転車を漕ぐ。
220
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 21:28:50 ID:VoPSYPf.
♡ I LOVE YOU ♡
221
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 21:29:25 ID:VoPSYPf.
おわり
ほのぼの書こうとしてたのになんなんだ一体
222
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/23(水) 21:48:38 ID:???
ひょひょひょええええええええええええ
223
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/24(木) 00:49:38 ID:???
GJ
224
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/24(木) 00:54:34 ID:???
いい兄妹じゃないか
GJ
225
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/24(木) 02:50:54 ID:???
ニヤニヤするのと同時に目から汗が
ちくしょう、ちなみん可愛いよう
226
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:34:56 ID:???
また長くなったー
本スレも落ちてるしこっちに投下
「ただいまー……」 ソロー
「自宅に帰るのにこそこそしおって、何か疚しいことでもあるんかのう?」
「ま、纏……待っててくれたのか?」
「ふん、たまたま目が醒めてしまっただけじゃ」
「ごめんな、部下がデカい失敗して、最近はその後始末で忙しいんだ。多分あと一週間ぐらいはこんぐらいの時間になると思う」
「別に聞いてもおらん言い訳をベラベラと。別にお主がいつ帰ってくるかなんぞ儂には関係ないわ」
「そ、そうか…………悪いけどもう寝るよ。明日も早く出ないといけないから」
「……夕飯はどうするんじゃ」
「あ、ごめん。それも外で食って来たんだ」
「ふん、そうか。ならさっさと寝ろ。明日早くから起こすのも面倒じゃからな」
「そうするよ。おやすみ」
「……おやすみ」
227
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:35:20 ID:VLZRr3oQ
〜〜翌朝〜〜
「ん…………もうこんな時間か……お弁当と朝食の用意を……ん?」
おはよう
ご飯の用意はしておきました
昼は適当に外で食べるから気にすんな
今日も遅くなるから晩飯も先に食べてていいし
わざわざ起きて待ってなくてもいいからな
いってきます
(タカシ)
「…………ふん」
「ご飯どころか、洗濯もしてあるとは、殊勝な心掛けじゃな」
「アイロンも自分でかけられるようになるとは、儂の教育の成果じゃの」
「…………」
「…………ふん」
228
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:35:46 ID:VLZRr3oQ
〜〜夜〜〜
「…………」
「…………」
「…………」
「ただいまー……」
「……遅いぞ、うつけ」
「あれ、待ってなくてもいいってかいておいたのに……」
「主人の帰りを待つのは嫁の勤めじゃ。それにお主に『旦那の帰りも待てない駄目女』などと噂を立てられてはたまらんしの」
「そんなことしねーよ。ほら、もう寝ようぜ。今日もくったくただからさ」
「風呂には入らんのか」
「ああ、朝にでもシャワー浴びるから大丈夫。もう眠いしさ」
「…………ふん」
229
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:36:14 ID:???
〜〜早朝〜〜
「…………」
今日は昨日よりもっと遅くなりそうだから待ってなくていいぞ
昼も晩飯も適当に食うから心配すんな
(タカシ)
「…………」
「朝ご飯も、の間違いじゃろうが……」
「洗濯も、ついでに風呂まで洗って行きおったな……」
「…………ふん」
230
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:36:43 ID:VLZRr3oQ
〜〜夜〜〜
「ただいま……」
「…………」
「はぁ……待ってなくていいってば」
「……うるさい」
「仕事のことでお前に迷惑かけたくないんだよ。わかるだろ?」
「…………」
「はぁ……ごめん、もう寝よう」
「…………朝……」
「ん?」
「朝、明日は何時じゃ」
「あー……明日はそんなに早くないから大丈夫だ」
「何時じゃ」
「……えっと、まあ六時半ぐらいに出る感じかな」
「……そうか」
「じゃ、寝るか」
「…………そうじゃな」
231
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:37:24 ID:VLZRr3oQ
〜〜早朝〜〜
「…………」
「こんなもんか……ってあれ、もう起きたのか?」
「……まだ五時じゃぞ」
「ん、ちょっとやること思い出しただけだ。もう少し寝ててもいいぞ」
「…………お主は、そんなに儂が……、…………」
「ん?」
「……もういい、行かねばならんのじゃろう。はよう行け」
「おう、わかった。じゃ、行って来ます」
「…………待て。今日は何時に帰ってくる?」
「ん? え、あー…………わからん、帰ってこないってこともあるかもしれないから、本当に無理して待ってなくても良いからな」
「…………そうか」
「ん、じゃ、いってくる」 バタン
「…………」
「…………」
「……なんで……」
232
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:38:12 ID:VLZRr3oQ
〜〜夜〜〜
「……はぁ……」
「…………」
「だからさ、ホントに大丈夫だから、待ってなくても。お前みたいな良い嫁さんにケチつけるやつなんていないから」
「…………」
「な? だからさ、明日からは無理して待ってないで先に寝ててくれ」
「……無理などしておらん」
「してるよ。そんなにつかれた顔して、無理してないように全然見えないよ」
「儂は…………無理など……しておらん」
「……わかった。ほら、いいからもう寝よう。な?」
「…………そうじゃな」
233
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:38:32 ID:VLZRr3oQ
〜〜早朝〜〜
「…………」
行って来ます
多分帰れないから戸締りしっかりな
(タカシ)
「…………まだ五時にもなっとらんのに……」
「…………」
「……無理してるのはどっちじゃ…………バカタレ」
234
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:38:52 ID:VLZRr3oQ
〜〜夜〜〜
「……ただいま……」
「はぁ……今日は流石に先に寝たか……」
「取り敢えず麦茶でも……」 ガチャ
「……これ……夕飯か? わざわざ作って……しかも二人分残ってるし……」
「…………ふむ」
235
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:39:37 ID:VLZRr3oQ
〜〜早朝〜〜
「ん………………、……!」 ガバッ
「タカっ……!」 ガチャ
「…………」
行って来ます
晩飯うまかったよ
ごめんな
(タカシ)
「…………っ……」
「…………ばか……」 グスッ
236
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:40:01 ID:VLZRr3oQ
〜〜夜〜〜
「…………」
「…………」
「……遅いのう……」
「…………」
「…………」 カクッ
「っ! ……いかんいかん」 フルフル
「…………」
「……早く……来てくれ……」
「…………」
「…………寂しい……」
237
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:40:25 ID:VLZRr3oQ
〜〜深夜〜〜
「…………」
「すぅ…………すぅ…………」
「……待ってなくていいって言ったのに……」 ナデナデ
「ん…………すぅ…………」
「ごめんな……」
238
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:40:47 ID:VLZRr3oQ
〜〜朝〜〜
「ん……」 パチ
「……? 玄関でタカシを待っていたはず……」 キョロキョロ
「…………」
無理すんなって言ったろ
風邪引くぞ
多分今日で一段落するから
晩飯作っておいてくれ
(タカシ)
「……!」
「…………ふ、ふん。しょうのない亭主じゃ。仕方ないから作ってやるとするかの」
「さて、久々に買い物でもいくとするかのう……」
239
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:41:09 ID:VLZRr3oQ
〜〜夜〜〜
「……つ、つくりずぎたかの……」
「…………」
「ま、まあ良かろう。ウチの亭主は食いしん坊じゃからな。このぐらいペロリと……」
prrrrrr
「なんじゃ? 電話? ……もしもし……あっ、た、タカシか? きょ、今日は何時ごろ」
『ホントにごめん……トラブルがあった先の重役の人に偉い気に入られて……食事に誘われたんだ……』
「は…………は?」
『ホントに悪い……埋め合わせは絶対するから! な? せっかく関係修復したのに下手なことでまた悪化させたら困るからさ……ごめん! ホントに!』
「で、でも…………晩ご飯……」
『ごめんっ! 呼ばれてるからもう切るぞ! ごめんな!』
ブツッ
「…………」
「…………」
「…………」
240
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:41:29 ID:VLZRr3oQ
〜〜深夜〜〜
「ふぃー……ただい、ま……」
「…………」
「な、こ、これ……晩飯?」
「……そうじゃ」
「あの、だからさ、出先で食べるって電話……」
「お主が……お主が作ってくれと言ったんじゃ」
「ごめん……でも……こんなに食えねぇよ」
「そうじゃろうな……知っておる」
「な、ならなんで……」
「…………」
「ほ、ホントにごめん……でもさ、ほ、ほら! お前が前欲しいって言ってたぬいぐるみ! 買ってきたからさ、これで機嫌直してく」
「っ!」
ばしぃっ!!
「いっ…………!? な……」
「……わからんか……そうじゃろう……なぜ儂が怒っているか……わからんじゃろうな」
241
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:41:59 ID:VLZRr3oQ
「だ、だから……約束すっぽかしたから……」
「このうつけが!」
「…………」
「儂が…………儂がどんな思いで……この数日過ごしたと思う……! 無理して働く夫の手伝いをすることもできず……愛する者と触れ合うこともできず……儂が…………
儂がどんなに苦しかったか……! お主にはわかるまい! このうつけ! うつけ! うつけ!!」
「ぁ…………」
「それを……それを……やっと帰ってきたと思えば……ぬいぐるみ……? 儂が欲しがってた……? そんなもの儂は欲しくない!儂が本当に欲しいものがなんだか知りもしないで! 理解しようとも!
考えようともせずに! 女ならプレゼントに釣られてあっさり許すとでも思ったか! このたわけが!」
「…………」
「儂が……どれだけ寂しかったか……虚しかったか……! 何も無かった……何も出来なかった……お主がいないだけで……お主と触れ合えないだけでこんなに……こんなにも……」
「…………」
「そんなもので儂が満たされると思ったか……馬鹿者…………お主でなければ……駄目なんじゃ……お主がいなければ……儂は……儂は…………死んでしまうぞ……ばか……」
「……ごめん」
「……許さんわバカタレ……ばか……ばか……」 グスッ
「…………」 ギュ
「ぅっ…………ぅ……ぅう…………」 グスグス
「ごめんな……お前の気持ち、考えてやれなくて……」 ギュー
242
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:42:34 ID:???
「………………」 グスッ
「どうしたら許してくれる……? なんでもするから……一番大事なのは……纏だからさ」 ナデナデ
「…………明日から一週間休みを取れ」
「……わかった、一週間で良いんだな?」
「そしてずっと儂といて、儂の頼みを何でも聞くんじゃぞ。わかったか?」
「わかった」
「ではまず始めに、あれを全て食べろ」
「え」
「なんじゃ、許して欲しくないのか?」
「いやさすがに今あの量は……」
「そうか……では捨てるしか無いのぅ……せっかく愛する夫のために、腕によりをかけて作ったんじゃがの……食べる者がいないのならそれはもう料理では無いのと同じじゃし……はぁ……捨てるしかないのか」
「わ、わかった! 食べる! 美味しく食べさせていただきます!」
「それで良い。きちんと感想も聞くから、存分に味わって食すように」
「わ、わかった……」
「ふん、まだ許したわけではないんじゃから、勘違いするなよ?」
「わかってるさ……愛してるぞ、纏」
「…………ふん……///」
243
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:43:15 ID:???
おわりー
なんかいっぱい書いてると思ったけど文字数的にはそうでもなかった
244
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/11/30(水) 22:45:14 ID:???
ぐううううううじょぶ!
可愛いー
さぁ一週間のデレデレを書くんじゃ!
245
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/01(木) 00:35:44 ID:???
GJです
翌日からの一週間はどんな風に過ごしたのか気なるな〜
246
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/01(木) 00:38:28 ID:???
>>242
なんという嫁だ
これは人生を賭けて幸せにせざるを得ない
247
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/01(木) 06:49:47 ID:???
>>242
乙ですGJです
まつりさんは何だかんだで一生懸命尽くしてくれるいい嫁だ
248
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/01(木) 13:46:54 ID:???
まつりん可愛すぎるし言い嫁すぎるよおおおおおおおお
249
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/11(日) 03:48:48 ID:???
『寒い』
「……」
『寒い寒いさむーい!』
「……お前なんでついてきたんだよ」
『あによ、一人さびしく天体観測なんて可哀想に思って付いてきてやったのにその言い草ー』
「別に俺一人でいいって言ったろうに……」
『むぅー、ありがとうぐらい言いなさいってのよもう! ……ああ、さむっ』
「はぁ、まったく……ほら」グイッ
『えっ……わひゃっ』マフッ
「こうして一緒に羽織れば寒くないだろ」
『あ、うぅ、でも、その……』
「大丈夫だよ、月しか見てねえし、その月ももう隠れる」
『なっ、なにかっこつけてんのよ……ばっかじゃない……』ギュゥ
「ははは……。……ありがとうな、わざわざ付き合ってくれて」
『……ん』マフマフ
夜の静かな時間に二人きりってさぞロマンチックなんだろうなという脳汁だ止まらなかった
書いたはいいがスレが落ちたのですまんがここで供養させてもらう
250
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/11(日) 12:38:50 ID:???
まさに
月が綺麗ですね
だな
251
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/11(日) 13:30:57 ID:???
>>249
可愛い
GJ!!
252
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/11(日) 17:42:17 ID:???
>>249
こういう雰囲気いいなあ…GJ!
253
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:08:01 ID:5JjDN8AM
なんか書ける気がしたから書いた
いくよ!
254
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:08:47 ID:5JjDN8AM
一日目
ピピピピピピピ
「んぁ……今何時…………って、まだ3時じゃん……最近この時間が普通だったからなぁ……」
「流石に纏も起きてないだろうし……寝るか」
〜8:00〜
「…………ぅ」
「…………」 スヤスヤ
「ん…………?」
「…………」 スヤスヤ
「……? なんで纏がここに……?」
「…………ん……ふ……えへへ」 ニヘラ
「…………」
「ぅん…………」 ムニャムニャ
「…………」 ナデナデ
255
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:09:33 ID:???
〜11:00〜
「ふぁ……?」 パチクリ
「ん、起きた?」 ナデナデ
「ん……あれ……? 仕事……」 ペタペタ
「休むって言ったろ? これから一週間ずっと一緒だぞ」 ナデナデ
「そうか……うん……良いコトじゃ……」 ギュウ
「うん、そうだな」 ナデナデ
「…………ん? ……あれ、今何時じゃ?
」
「11時過ぎ」
「!? なんじゃあ!?」 ガバッ
「おう!?」
「馬鹿者! 何故起こさんのじゃ!」 ワタワタ
「いや、今日は家でゆっくりする予定なのかなと……」
「そんなわけあるかもったいない! 儂の完璧な計画が初日でグダグダじゃ!」
「ん? もったいないってなにが?」
「たった一週間しか一緒におれんというのに初日で昼近くまで寝るなど……はっ!」
「ん?」 ニヤニヤ
「んんっ! ごほん! ……今のは違うぞ? 一週間しかこき使えないと言おうとしたんじゃ」
「へー」 ニヤニヤ
「ニヤニヤするな! さっさと着替えろ!」 ベシッ
「あだっ! どっか行くのか?」
「もちろん、こき使うと言ったじゃろう? ショッピングじゃ!」
256
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:10:18 ID:5JjDN8AM
〜12:40〜
「どうじゃ? 似合うかの?」
「うん、白い着物もやっぱ似合うな。綺麗な黒い髪がよく映える」
「そうじゃろうそうじゃろう」 フフン
「成人式用ですか? だいぶお気が早いですね〜」 ←店員
「ん? え? あ、いえ、こいつは」
「誰が成人式じゃ! 儂は2○じゃぞ!」
「ぅえっ!? うそっ! あ、いえ! も申し訳ありません!」
「ふん!」
「まあそう怒るなって、纏がそれだけ若くて綺麗ってコトだろ?」
「……ふん……! ///」
「(なんか惚気始まった……)」
257
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:11:09 ID:5JjDN8AM
〜13:30〜
「思ったよりずっと美味いなこの店」
「そうじゃな」 モグモグ
「ほれ、こっちも美味いぞ」
「んむ……しかし、こんな洒落た店、いつの間に見つけたんじゃ?」 モグモグ
「ん〜昨日までここら辺ぐるぐるあっちいったりこっちいったりしてたから、そん時に見つけたんだよ」
「ふーん……」 モグモグ
「纏も気に入ってくれたみたいだし、忙しいのも悪いコトばっかりじゃなかったかな、なーんて」
「……」 ギリギリギリギリギリギリギリ
「いでででででで!! ごめん!ごめん! そんなコトなかった! ごめん!」
「ふん……反省が足りんようじゃの?」
「ごめん、無神経だった、ホントにゴメンなさい」
「これは儂をほったらかしにした埋め合わせじゃぞ? まだ許していないというコトを忘れるな」
「肝に命じておきます」
「宜しい。では、そろそろ帰るかの」
「あれ? まだ着物しか買ってないけど、良いのか?」
「本当はもうちょっといろいろあったんじゃがの、ま、本来この時間には家に帰る予定じゃったし、明日や明後日に回しても問題ないじゃろうて」
「そっか、じゃ、帰るか?」
「うむ」
258
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:12:01 ID:5JjDN8AM
〜14:40〜
「ふう、で、家でなにするんだ?」
「暫し待っておれ、準備をしてくる」
「わかった」
259
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:12:34 ID:???
〜15:20〜
「待たせたの」
「おう、って、それさっき買ったやつじゃん」
「そうじゃ。どうじゃ? 赤も似合うじゃろう」
「うん。可愛い」
「ふぉっ///……ごほん、それではほれ」 ポンポン
「ん? え? 膝枕?」
「お主、耳掃除だいぶサボっておったろう」
「う……じ、時間無くて」
「わかっておる、だからほれ、儂がしてやると言うておる」
「……まじ?」
「マジもマジ大マジじゃ。ほれはよう」
「じゃ、じゃあ失礼して……」 ポスッ
「ふむ、やっぱり溜まっておるのう」 クリクリ
「ん……そうだな……」
「……ほれ、こんなに大きいのが取れたぞ」 クリクリ
「うわ……すげー」
「ふふ……こんなデカい図体しておいて……耳掃除も出来んのか?」 クリクリ
「返す言葉もないな……ていうか、纏耳かきうますぎ」
「そうか? いつも通りじゃろうが」 クリクリ
「うん……いつも上手いよ……眠くなっちまう」
「そうか……ほれ、反対じゃ」 ペチ
「んー……」 ゴロン
「んー、こっちもいっぱいじゃのう」 クリクリ
「……ん……ごめん、寝ていい?」
「仕方がない旦那様じゃのう。終わったら起こすから、それまで寝ておれ」 クリクリ
「ん……さんきゅ……」
「うむ」 クリクリ
260
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:13:09 ID:5JjDN8AM
〜16:20〜
「ん……ふっ…………」 グチュグチュ
「にゃあ!?」 ゾクゾクゾク
「ん、起きたか?」 チュポッ
「な、纏今なにした!?」 ガバッ
「お主がなかなか起きぬから、ちょっと悪戯をの」 ニヤッ
「耳! 耳の中口で犯したろ! めっちゃびびったぞ!」
「お、犯すとはなんじゃ! そんな破廉恥なコトはしておらん!///」
「いやかなりいやらしい舐め方だったぞ! 勃起しちまっただろ!」
「ぼっ……!? なっ!? こ、この変態が! こんな時間になにを言っておる!///」 ベチベチ
「くっ、鎮まれ俺のグングニル……!」
「〜〜〜っ!/// そ、そんなことよりほれ! 夕飯の買い物に行くぞ!」
「え、あ、もうそんな時間か。結構寝ちまったんだな」
「全くじゃ、人の膝でぐーすかと気持ち良さそうに寝おって」
「ごめんごめん。じゃあほら、行こうぜ」
261
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:13:49 ID:5JjDN8AM
〜18:40〜
「いただきまーす」
「頂きます」
「しかし、肉じゃがに味噌汁に塩ジャケに白米とは、随分スタンダードな和食卓だな」 モグモグ
「ふん……夕べいろいろ作りすぎたからの。同じメニューは一週間は続けないのが儂の主義じゃからな」 モグモグ
「ぁ…………その、ご、ごめ」
ばんっ!!
「!?」
「……結婚前に儂は言ったな。『食卓は明るく楽しくあるべきじゃ』と。それだけは何がなんでも守れと」
「あ、ああ」
「ならば……今言うべきことはなんじゃ?」
「ぁ…………うん、今日も美味いよ。ありがとう」
「それで良い」 ズズッ
「うん、好きだよ」
「っ!?」 ブホッ!
「ああっ!? ま、纏!?」
「けほっ……げはっ……! な、なにをいきなり! いいだすっ! げほ……言い出すんじゃ!」
「い、いや、言うべきことって言うから……」
「さ、さっきのありがとうまででよい! い、いきなり、す……スキ……とか、言われたら心臓に悪いじゃろうが!」
「わ、悪い」
「全く……全く……!」 モグモグ
「あ、ところで、明日はどこに行くんだ?」 モグモグ
「む、そうじゃな、取り敢えず……映画でも見に行こうかと思っておる」 モグモグ
「へー、なんか気になるやつでもあるのか?」 モグモグ
「それは……秘密じゃ」 モグモグ
「? そうか」
262
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:14:11 ID:5JjDN8AM
〜21:50〜
「今日の予定は一応終わりじゃが、何かする予定はあるかの?」
「んー、風呂にも入ったし、あとは明日に備えて寝るぐらいかなぁ……」
「そうか、では、寝るとしようかの」 トテトテ
「ん? あれ、そっちは俺のベッド……」
「…………///」 モジモジ
「えっと……」
「……言わせる気か?///」 モジモジ
「え、それって……」
「は…………はようせんか///」 モジモジ
「まっ……纏ぃーー!!」 ガバ
「ひゃあっ!? ちょ、い、いきなりなにするんじゃぁ!!」 ドゲシッ
「ぐぁっ!? な、だって……え、エッチしようってことじゃ無いの?」
「えっ……な、ば、ばか! 儂はただ、い、一緒に寝たいだけじゃ! 万年発情のお主と一緒にするでない!」
「な、なんだそうか…………うん、じゃ、じゃあ寝るか?」
「いや、やっぱり辞める。寝込みを襲われてはかなわんからの」
「さ、さいですか……」 トホホ
「…………じゃあ、お休みなさい」
「うん……お休み」
一日目終了
263
:
老成嫁と一週間
:2011/12/12(月) 01:14:44 ID:5JjDN8AM
今気づいた
これ、一週間分書くのか俺?
264
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/12(月) 01:21:41 ID:???
>>263
時間かかってもいいから書いてくれ!
ここまででやめるとか生殺しもいいとこだ!全裸で待ってるから!頼むぞ!
265
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/12(月) 02:09:26 ID:???
>>263
こんな所で老成嫁ツンデレとの幸せワールドが見れるとは
まあ、一週間分頑張れwwwwwwwww
266
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/12(月) 12:20:38 ID:???
>>263
まだ1日目だったのかww
あと6日分もよろしくお願いします
267
:
1/3
:2011/12/13(火) 22:05:33 ID:???
【ナコにチャムチャムを強制したら】
「なんかこの世界にはチャムチャムがいないとか頭おかしいこと抜かしやがる」
「いきなりナコに変なことを言うなッ!」
登校するなりアフリカっぽいところからの転校生、ナコに能面みたいな顔で言ったら怒られた。
「いやね、聞いてくださいよナコさん。俺は昨日クイーンズゲイトをしてたんですよ」
「全く聞きたくないのに勝手に言わないで欲しいゾ!」
「そしたらね、チャムチャムがでてきまして。BLADE作画のチャムチャムが!」
「鼻息が荒い! 怖いゾ!?」
「これはもうどうにかしないといけないと思い、こんなのを作ってきたのでつけろ」
「にゃ? ……なンだ、これ」
「つけ耳&つけしっぽ」
「どしてナコがこンなのつけなきゃいけない!?」
「かあいいよ?」
「知ンないゾ! ナコはこンなの絶対につけないかンな!」
「つけない場合、今日からお前のことをチャムチャムだと言い張る。周囲にも強要する。そのうち言ってる俺が『実はこいつはマジでチャムチャムではないのか?』と自ら思い込んでしまい、最終的に非合法な手段で結婚する」
「言ッてる意味がよく分かンない! でもなンか怖いゾッ!」
半泣きなので、マジなのだろう。
「それが嫌ならつけてください。土下座? 日常茶飯事だ、任せろ」
「頼ンでないゾ!」
人が折角床に額をこすりつけてるというのに、まるで心動かされていない様子。くそぅ。
「とにかく、つけてください。そうすればナコの女力もうなぎ上りですから」
「に? ……うなぎのぼり? なンだそれ?」
妙なところに食いついた。だが、それを逃すほど馬鹿ではない。
「うなぎが食い放題になることだ」
「ほンとうかッ!?」
周囲の「またナコちゃん騙されてる」という囁き声にも気づかず、ナコは目をきんらきんらさせた。
「分かッた。つける。ナコはその変なのつけて、うなぎのぼりになるゾ!」
「おおっ、それでこそナコ!」
そんなわけで、手早くミミとしっぽをナコに装着する。
「うに……ど、どだ? 変じゃないか? ……変だろ?」
268
:
2/3
:2011/12/13(火) 22:06:03 ID:???
「大変可愛いですね!!!!!」
「にゃああああ!?」
ミミとしっぽをつけたナコは衣装を除けばほぼチャムチャムだったので、俺のチャム熱が大変なことになり、抱っこ&頬擦りをしちゃう始末。
「そりゃべこぼこにされますよ」
地面に倒れ伏したまま誰に言うでもなく呟く。ぷしゅー。
「い、いきなり抱きついたりするからだ、ばかッ! えッち!」
「いやはや、すいません。にしても、死ぬほど可愛いですね」
「うに……お、オマエなンかに褒められても嬉しくないゾ! そ、それより、うなぎのぼりだ!」
「はい?」
「うなぎのぼりだ! オマエ、うなぎ食べほーだいッて言ッてただろ!」
「あ。あー。あれ、嘘」
「にゃああああ!? なンで、なンで!? うなぎは!? でンきうなぎ食べたい!」
「騙されナコはかあいいなあ」(なでなで)
「なでなでなンかより、うなぎ! うーなーぎー!」
「分かった分かった、はいにょろにょろ」
「誰もうなぎのマネしろなンて言ッてないッ! あと、うますぎだゾ!」
俺の隠れた特技、うなぎの物真似がうますぎて周囲の女生徒が明らかに引いてる。
「……よく見たら、オマエ、気持ち悪いな」
しかも、ナコにまで引かれてる始末。ままならぬ。
「あーもー! いーからナコにうなぎ食べさせろ!」
「にょろにょろ」
「それはいーから!」
そういうわけで、近所の入ったこともない鰻屋へ向かい、ネコミミの代償としてナコにうなぎを食べさせる羽目に。
「スーパー高え……」
「もぎゅもぎゅ……にゃー♪ とッてもうまいゾ♪」
満面の笑みでうな重を頬張るナコと、水をすする俺。なんだ、うな重3000円て。俺の昼飯代の10倍て。
「にゃ、もうあンま残ッてない……うー、おかわりしていーか?」
「お前は俺に死ねと言うのか」
「な、何も泣かなくても……あ、オマエも食べたかッたのか?」
「え、いや、ちが」
269
:
3/3
:2011/12/13(火) 22:06:26 ID:???
「そだな。オマエが仕留めたウナギなら、オマエにも食べる権利はトーゼンあるもンな。はい、あーん」
「おぉおおお?」
俺が仕留めたわけでもないウナギが、ナコの拙い箸使いで、俺に向けられている。あーんで!
「うに……は、早く食べろ。この棒、持ちにくいンだ」
「あ、や、その」
「……ナコの食べかけだから、嫌なのか?」
「あーん!!!」
そりゃ神速の勢いで食べますよ。そして何このうなぎ。マジで魚なの? 溶けるんですけど。
「超うめぇぇぇ……」
「にー♪」
俺に賛同するように、笑顔で鳴くナコ。
「おかわりください」
気がつけば、その笑顔につられておかわりを要求するという暴挙に出ているわけで。
「いーのかッ!? オマエ、時々いーやつのフリするよな!」
「流石に泣くぞ」
「にゃー?」
「いや、その鳴くではないですが、大変可愛いので、そうです」(なでなで)
「何がだ!? ていうか、イチイチナコの頭なでるのヤメロ!」
とまあ、このようにナコをなでなでできて幸福でしたのですが、その後も色々あって結果レジで一万五千円も払う羽目に。
「げふー。げふー。ナコは満足だゾ!」
「ふふ。今日から強制バイト生活が始まります」
「よく分かンないけど、がンばれ!」
「ええい、貴様のせいだというのにちっとも悪びれない猫娘め! でもかあいかったからいいや!」(なでなで)
「今はお腹いッぱいだから、なでなでされても怒らないゾ♪」
「ほほう。では、試してみよう」
というわけで小一時間ほどナコを店先でなでまわしたら、流石に怒られた。
「がぶがぶがぶー!」
「ふむ。どちらかと言うと、噛むより舐めまわされる方が好みです」
「ひにゃー! いつでも気持ち悪い!」
罰を受けていたのは俺のはずだったが、どうしてナコが涙目になっているのか。
270
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/13(火) 23:38:09 ID:???
ナコかわいすぎるよナコぉぉぉ
あとこいつら鰻食い過ぎだwww
271
:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2011/12/14(水) 07:53:04 ID:???
>>269
おバカコンビwwwww
GJ!!
272
:
老成嫁と一週間&
◆znXsqb4CPw
:2011/12/15(木) 02:29:12 ID:???
最近本スレが無くて淋しい
いくよ!
273
:
老成嫁と一週間&
◆znXsqb4CPw
:2011/12/15(木) 02:29:40 ID:zDDM7t92
〜8:20〜
「…………」 ジー
「ん……」
「っ!」 ビクッ
「あれ……どうした? こんな至近距離で……」
「よ、よだれが垂れていたから拭ってやろうとしただけじゃ! 勘違いするな!///」 プイッ
「勘違い……?」
「なんでもない! ほれ早く起きろ! 朝ごはんも出来とるぞ!」 ベシベシ
「あだだだ、わかったわかった。今起きるから」
〜9:40〜
映画館前
「思ったより早くついたなぁ」
「そうじゃの」
「あ、近くに雑貨屋あるし、そこで時間潰さないか?」
「雑貨屋か? お主はあそこの臭いが嫌いだとか言って普段は渋るから、他に良いところはないかと今考えておったのじゃが……」
「だって、纏はあそこ好きだろ? 纏のためのデートなんだから、臭いぐらいどうってことないさ。別に我慢出来ないってほどじゃないし」
274
:
老成嫁と一週間&
◆znXsqb4CPw
:2011/12/15(木) 02:30:02 ID:zDDM7t92
「…………ま、お主がそう言うなら別に良いがの」
「じゃあ行こうか」
〜10:30〜
雑貨屋
「ふむ……」 ジー
「なにみてるんだ?」
「た、タカシ!? あ、いやこれは」
「おお、雑貨屋にベビーカーなんてあるんだな……って、なにあわててるんだ?」
「べっ、別に慌ててなどおらん!」
「ま、子供はまだ早いかなー」 ニヤニヤ
「ぬぐっ……///」
「あははは。まあでも、そのうち必要になるし、今のうちに品定めしておくのも良いんじゃないか?」
「う、うるさい! それよりお主もどこへ行っていたんじゃ! 儂をおいてさっさと進んで行きおって!」
「うん、ちょっとな。それよりそろそろ映画始まるし、移動しようか」
「む、そんな時間か……今度はおいて行くなよ」
「はいはい」
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