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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●

1765/6:2011/10/14(金) 00:58:47 ID:???
「い、いやあの、ち、違うんデスよ? こ、これはその、なんつーか」
「……に、にゃー」
「えええええ!?」
「お、おぬしは以前からわらわのことを猫じゃ猫じゃと言うからの。そ、その、猫のフリをすれば肉まんをもらえるかと思ったのじゃ。……そ、それだけじゃからの?」
「な、なるほど。それなら猫の鳴き真似をするのも仕方ないですね」
「そ、そうなのじゃ。仕方ないのじゃ。にゃーなのじゃ」
「うーむ。これはなでざるを得ない」
「にゃ。にゃにゃにゃ。ふにゃー。にゃ」
 リズムをつけてなでると、鳴き声にも変化が出て面白い。これはやみつきになる。
「もうっ! 人で遊んではいけないのじゃ!」
 ニコニコしながらまつりが俺のなでなでを制止する。
「や、なんかもう楽しくて楽しくて」
「全く……困ったものなのじゃ。こ、こんなところを誰かに見られたら、恋人だと思われてしまうではないか」
 怒ったような拗ねたような顔で、まつりが俺を見る。何かを期待している目だ。
「心の中ではお互い蛇蝎のごとく嫌ってるけどな」
 なんか心の中に選択肢が出たんだけど、間違ったのを選んだ気がする。
「違わいっ! ……あ、いや、違くないけど、違うのじゃ! え、えと……そ、そこまで嫌っておらんってことなのじゃ……よ?」
「じゃあ俺が一方的にまつりを死ぬほど嫌ってるんだよ」(なでなで)
「ものすっごく優しい目&手つきのなでなでなのに、言ってる台詞が酷すぎなのじゃ!」
「わはははは。まつりは愉快だなあ」
「うぅー……貴様は冗談ばっかで、どれが本音なのか分からないのじゃ」
「うーん。行動からある程度察してください」
 そう言いながら、まつりの黒髪を手で梳く。シルクのようなさらさらとした髪は、何の抵抗もなく俺の手の平を滑っていった。
「……あ、あぅ」
「赤くなるな。逆にこっちが恥ずかしい」
「っ! わ、わらわは! 貴様なんか嫌いじゃ! 嫌いじゃからな!」
「悲しい話だ」
「……で、でも、その肉まんをくれたら、ちょっとだけ好きになってやってもいいのじゃよ?」
「ふむ。それは心惹かれる提案だもぐもぐごっくん」
「あーっ!? もぐもぐごっくんって全部食べちゃったのじゃ! わらわの肉まん!」


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