したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

リレー『絶体絶命ツンデレ』をまとめるスレ

1名無しさん:2005/07/26(火) 22:52:36 ID:PxAcyCmA
このスレは、現在、スレで小規模ながら進められている
『絶体絶命ツンデレ』をまとめるスレです。

『絶体絶命ツンデレ』とは、ゲーム『絶体絶命都市』を元ネタに
していますが、それは舞台背景など一部のみで、ストーリーや
状況をゲーム本編と同じくする必要はありません。

つまり、本島から離れた人工島にやってきた主人公達が、
大地震に出会ってしまい、廃墟のような都市に取り残された
という話以降のストーリーは、各SS職人さん達次第という訳です。

ちなみに登場キャラは、現在の所、タカシ、山田、かなみ、
ちなみ、リナ、纏、尊、いずみ、となっています。

2名無しさん:2005/07/26(火) 22:53:19 ID:PxAcyCmA
211 名前: 絶対絶命ツンデレ 1/4 投稿日: 2005/07/23(土) 19:05:55 ID:8K22/onW0
「うはー、さすがに有名なところだけはあるなあ。人がめっちゃおるわあ」
 額に手をやってきょろきょろしながら、いずみは感慨深げにそう言った。
「おい、あんまりきょろきょろするなよ、恥ずかしい」
「タカシと同じ発言ってのが気にくわないけど、そうよ、いずみ、田舎丸出しじゃない」
 タカシと言われた男は、困ったような表情でいずみを咎めると、隣のかなみも同意する
ようにうんうんと頷いている。
「でも、実際、田舎者だおwwwwwwwwwww」
 語尾に変なマークを付けながら、揚げ足を取ったのは山田。名前は分からない。
 タカシを除けば、今回の旅行の唯一人の男であった。
「そこ、うるさいですわよ。他はどうか知りませんが、私を田舎者扱いしないで下さる?」
 やたら高圧的に言うのは、リナ。見た目から分かるとおり、生粋のお嬢様だ。
「うはwwwwww怒られたwwwうぇwっうぇwwwww」
「はあ、まあいいですわ。ところで、尊と纏は?」
「纏さんは、さっき、ちょっと和風な感じの土産物屋を見つけたって、どっか行ってしまいました。
 尊さんは、彼女を探しに行ってそれっきりです。まあ、別に良いですけど」
 良いんかい。と、心の中だけで突っ込んでおいて、タカシはため息をついた。
 集団行動が全然出来ていない。まるで、小学生の遠足のようだ。

3名無しさん:2005/07/26(火) 22:53:47 ID:PxAcyCmA
212 名前: 絶対絶命ツンデレ 2/4 投稿日: 2005/07/23(土) 19:07:01 ID:8K22/onW0
 いずみも乱立する高層ビルに目を取られて、このままだとふらふらとどこかへ行ってしまいそうだ。
「まあ、いずみさんとは違いますけど、さすがと言うべきですわね。
 全てが人の手によって作られた都市、の売り文句は伊達ではないと言ったところかしら」
 リナは、少しだけほめるようにそう言った。タカシとしてもそれは同意だった。
 この都市、いや、島全体といった方が良いか。これらは、全て人工物なのである。
 十数年前に政府で提唱されたプロジェクト、人工島および、その上に形成される都市。
 『全てを人の手で』をコンセプトに作られたこの都市の、あらゆる部分は全て人工のものである。
 そして、木々は本島から移植され、踏みしめる大地さえも人によって作られたこの島は、技術製品
としての人工島のテストタイプでもあるのだった。
「人工島か……すごいとは思うけど、こんなところで災害に巻き込まれたらどうしようもないわよね」
「不吉な事を言わないでください。だから、かなみさんはデリカシーが無いと言われるんです」
「あんですってぇ? いつ、誰がそんなことを言ったのよ」
 いきなり口喧嘩を始めた二人は置いておくとして、タカシはしばらく我慢していた尿意が急激に上昇
していることに気がついた。
「ちょっと、俺、トイレ探してくるわ」
「今のタイミングでトイレ? あんた、ちゃんと物事考えて行動してる?
 みんなバラバラなんだから、少しは我慢しなさいよ」

4名無しさん:2005/07/26(火) 22:54:27 ID:PxAcyCmA
213 名前: 絶対絶命ツンデレ 3/4 投稿日: 2005/07/23(土) 19:08:11 ID:8K22/onW0
 いきなり、タカシに噛みついてくるかなみ。もしかして、口喧嘩で敗北でもしたのだろうか。
「いや、結構、やばいんだってば。すぐ、戻るから」
「うはwwwwお漏らし、テラヤバスwwww」
「分かったわよ。じゃあ、あたしもついて行ってあげるから」
「はあ? それこそ余計にバラバラになるだろ? ここで待ってろよ」
 そう言って、逃げるようにその場から走り去るタカシ。

 トイレは程なく見つかった。流石は人工都市。
 そういう部分も計算されて作られていたりするのだろうか。
 ともあれ、早く戻らねばなるまい。とタカシは考えた。普通に考えて、あの連中がどっかに行って
しまっているとも限らない。いや、それだけならまだしも、バラバラになっていてもおかしくないのだ。
「はやく行かないとな」
 グラッ
「何だ。地震?」
 一瞬感じる振動。そして、次の瞬間、やってきたその激しい衝撃。
 パニックに陥りそうな感情を覚える前に、タカシの意識は闇に落ちた。

5名無しさん:2005/07/26(火) 22:54:55 ID:PxAcyCmA
214 名前: 絶対絶命ツンデレ 4/4 投稿日: 2005/07/23(土) 19:09:12 ID:8K22/onW0
「う……いてて。一体、何が?」
 体全体に感じる鈍痛を覚えながらも、よろよろと立ち上がるタカシ。
 視界は何故か埃が舞い上がっており、鮮明ではない。
 頭を振りながら、タカシは視界が晴れるのを待った。そして――
 高篠目の前に広がるのは、倒れ伏せ破壊されたビル群と、ひしゃげ、原型をとどめていないような
オブジェクトの群れだった。
「何だ、これ……?」
 間が抜けたように、タカシは同じ事をつぶやいた。
 何だ、これは? 戦時中の都市か? パニックものの映画の一シーンか? 或いは、悪夢か。
 急に、恐慌にも似た感覚を覚え、タカシは叫んだ。
「だ、誰かいませんかっ? 誰か!? おい、誰か答えてくれよ。かなみ? かなみいるんだろ。
 こいつは何の冗談だ。幾らなんでも懲りすぎだろ? たちが悪いって。
 それともちなみか、いずみか? 何考えてるんだよ、全く。やって良いことと、悪い事があるだろ?
 あっ、意表をついて、リナとか尊とか纏か? お前らは、そんなことしないと思っていたんだけどな」
 一気にいい終えて、はあはあ、と肩で息をする。
「誰か……答えてくれよ。誰でもいいよ、冗談だって。なあ……応えてくれよぉぉぉーーーーー」
 空虚に響き渡る悲鳴。
 タカシの声に応えるものは、ない。

6名無しさん:2005/07/26(火) 22:55:25 ID:PxAcyCmA
252 名前: リレー「絶体絶命ツンデレ」2 投稿日: 2005/07/23(土) 20:27:15 ID:iBFrnlMWO
「なあ…冗談だろお前ら?早く出て来いよ…」
崩れたオブジェの中を歩くタカシ
と、そこに

「いたたた…ちょwwww何コレwwww何がおこったおwwwwww」
「山田!無事だったのか!」
「タカシじゃないかお。これは一体何だお?」
「多分…地震で…」
「そうだ、みんなはどこ行ったお?」
「分からない。無事だといいが…そういや、みんなどのあたりにいたんだ?」
「タカシが消えた後、ソッコーでみんな消えたお」
「アイツ等…」

7名無しさん:2005/07/26(火) 22:55:47 ID:PxAcyCmA
253 名前: リレー「絶体絶命ツンデレ」2 投稿日: 2005/07/23(土) 20:29:59 ID:iBFrnlMWO
「と、とにかくみんなを探そう」
「じゃあオイラ向こう行くお⊂二( ^ω^)つブーン」
「ふぅ…どこから手をつけ…」
ガラガラ…
「いずみ?」
「いったぁー…エラい目をあったで…」
「いずみも無事だったか…」
「アレ?タカシ?他のみんなはどないしたん?」
「それが…」


「うーん…大変やな…とにかくみんなの無事を確認せんと…」
「…そうだな」

俺といずみは、あてもなく瓦礫の山を崩し始めた

8名無しさん:2005/07/26(火) 22:56:28 ID:PxAcyCmA
332 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2005/07/23(土) 22:11:30 ID:qQhFE+fp0
>>253の続きをなんとなく書いてみた

「はぁ…はぁ…」
あてもなくただ他のみんなを探し回る2人
「うち、疲れたわ…」
そのうちいずみがへたり込んでしまう
「( ^ω^)タカシ、まだ他のみんなは見つからないお。でも水のみ場らしいところはあったお」
と、山田が現れる
「そうか…とりあえずそこに移るか。喉も乾いたしな…」
「うちも水飲んで一休みしたい…」
水道の機能は残っているらしく、水は飲むことはできた…
「……」
いずみが悲しそうにつぶやく
「なんで…こんなことになったんや…?」
「わからない。ただみんなは生きてるはずだ…」
「………て…」
タカシの言葉を聞くといずみは首を振り出す
「うちらは助かったけど…ぎょうさん人が死んだはずや…みんなももしかしたら…そんでうちらもいつかは食べる物なくなって…うっ…」
泣き出してしまういずみ いくら気丈な彼女でも相当の心労があったのだろう
「( ^ω^)気をしっかり持つお!きっとみんなは生きてるはずだお!」
「そうだぞ、きっとやつらは…しぶといしな。絶対生きてる」

9名無しさん:2005/07/26(火) 22:56:57 ID:PxAcyCmA
333 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2005/07/23(土) 22:11:40 ID:qQhFE+fp0
「た……て…」
「ん?なんや?」
いずみが顔を上げる
「どうした?食べ物でもあったか?」
「違うんや。ただなんかさっきからた…とかて…とか…」
感づいた山田
「( ^ω^)きっと生きてる人だお!行ってみるお!」
少し体力も回復した3人はその声がするところへ行ってみた…
「く…あ、タカシさん…」
「リナ!無事だったか!」
それは体力を使い果たして動けないリナの姿だった…
「動けるか…?よかった。うちら以外みんな死んだ思うて…」
いずみが嬉しそうに言う リナを水のみ場まで連れて行く3人

「はぁ…助かりましたわ…いったいどうなっていますの?」
リナが口を開く
「( ^ω^)わからないお。でもリナちゃんも生きててよかったお…」
「これで4人か…かなみ、ちなみ、尊に纏…みんなどうしてるんだろうな…」

10名無しさん:2005/07/26(火) 22:57:27 ID:PxAcyCmA
751 名前: リレー『絶対絶命ツンデレ』(4) 1/2 投稿日: 2005/07/24(日) 14:49:12 ID:N7MFkmHN0
「本当に、全部廃墟みたいになったみたい……」
「事実上、もう廃墟と変わりありませんよ、かなみさん」
 呆然とそう言って立ちつくすかなみと、見た目上は平然とそう言ってのけるちなみ。
 彼女達は、倒れたビルの瓦礫が積み重なって、小さな丘ようになっている所に立っていた。
 突然の大地震に見舞われて、倒れた建築物に囲まれたここでは、高いところにでも上らないと
周りを見渡すことなど出来ないからだ。
 とは言え……
「いちいち、何で揚げ足とるのよ、あんたは」
「別に、本当のこと言っただけです……誰も、見あたりませんね」
 かなみへの返事もそこそこに、ちなみは諦めたように辺りを見回すのを止めた。
「確かにここから見える範囲じゃあ、誰もいないみたい」
「そうですね。そうと決まれば、もう移動した方が良いでしょう」
 そう言って、慎重に瓦礫の山を下っていくちなみ。かなみは、「ちょっ、置いていかないでよ」
と言って、あわててその後をついて行った。

11名無しさん:2005/07/26(火) 22:57:53 ID:PxAcyCmA
752 名前: リレー『絶対絶命ツンデレ』(4) 2/2 投稿日: 2005/07/24(日) 14:50:22 ID:N7MFkmHN0
「みんな、どこに行っちゃったんだろ……」
「こんな状況です。完全に無事と言うことはありえないでしょうね」
 ひゅうと風が舞った。地震で舞い上がった埃を伴ったその風は、酷く心地が悪い。
「あのねえ、何でそんなこと言うのよ」
「大丈夫だ、と言えば、みんな助かるんですか? 言うだけなら誰でも出来ます」
「……っ」
 パシン、と渇いた音が響く。かなみが、ちなみの頬を平手打ちした音だ。
「あんた、最悪よ。何で、そんなこと言うのよ。
 みんな、生きてる。リナも纏も尊も、山田くんだって……タカシだって!
 だって、アイツ、悪運だけは強いもん。アイツが、死ぬはず……ある訳ないじゃない」
 最後の方は、むしろ自分に言い聞かせるような口調だった。
 ちなみは、そんなかなみから目を逸らして、瓦礫の開けた所を見ながら言う。
「だったら、探しましょう。ここでうじうじ言ってても仕方ないです」
 その言葉に、俯きがちだったかなみの表情に火が灯った。
「そうね……あんたの言うとおりかもね。ようし、それじゃあ行きましょうか」
 そう言って、ちなみに先んじて、向こうに走り出すかなみ。
 かなみが少し先に行ったところで、ちなみはぼそっと口にした。それこそ誰にも聞こえないように。
「私だって信じてるんですから。みんなが、あの人が生きてるって」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板