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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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>>147
「まさか、始祖の血が人格にまで影響を及ぼすとは……完全に誤算だ……。
私には……いや、例え誰であっても、哀は制御できない……!!」
「何が誤算だ…白々しいな、阿合昭」
人工化身が戦闘員達と戦ってる物陰で、遅れてきた俺は頭を抱えている見覚えのある面を発見する。
機関の裏切り者の1人、阿合昭。
「俺の記憶では、貴様は予知夢を見る能力があるはずだ。
無かったとしても強力な異能、それも始祖の血など取り入れて人格になんの影響も与えないわけがない事ぐらい予測できる。
そんな事もわからないレベルならジャージ女の占い(笑)の方がまだ当てになるぜ」
先程葬ったゾンビ達がその例だ。あいつらは異能者じゃなかったが、あのレーザーと始祖の血では力の上昇は比較にならないだろう。
この女が異能者だったとしても正気でいられるわけがない。
「貴様はわかっていたんだろう?今日この日、カノッサに自分が裏切りの報いを受ける事を。
そして我が身を護る為に、実の娘を殺人兵器にした。我々を抹殺する為にな。
誤算だったのは貴様がこの日、死ぬ運命が変わらない事だろう?」
俺は阿合昭を指差す。その先に破壊のオーラが集中している事はこの男が異能者ならわかるだろう。
「その女は貴様を護りはしない。わかるな?今貴様の運命を左右するのは俺の意思1つだ」
人工化身と戦闘員達の戦いを背景に、俺は裏切り者を追い詰める。
「だが俺はこの任務で『歯向かう奴がいたら殺して構わん』と言われているが、貴様ら敵の殲滅を命じられてるわけではない。
貴様がこれから俺の要求に歯向かわなければ、この場から生かして逃がしてやろう。
もちろん他のカノッサの連中からもな。そろそろ四天王の連中も動く頃だから決断は早めに頼むぜ」
今からこの言葉を信用できるか裏付ける予知夢を見ている時間などない。
この時点で俺は嘘を言っているつもりはないが未来は確かではない。
"今"の俺の意思がどうでも、この要求はそれを約束させないものである事はこの男にもわかるだろう。
だがこの男が自分の命を第一に考えるなら選択肢はない。
「要求は1つだ。俺に始祖の血をよこせ」
【ダークフェニックス:阿合昭に始祖の血を要求】
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>>149
「何が誤算だ…白々しいな、阿合昭」
背後からの突然の声に、昭は驚き、そして振り返った。
「──ッ! お前は……」
そこには素顔を覆い隠すゴーグルと小麦色の肌が特徴的な見覚えのある男が立っていた。
昭の記憶に間違いがなければ、その男の名は「ダークフェニックス」。
カノッサの中で四天王に次ぐ実力を持つ異能者である。
「俺の記憶では、貴様は予知夢を見る能力があるはずだ。
無かったとしても強力な異能、それも始祖の血など取り入れて人格になんの影響も与えないわけがない事ぐらい予測できる。
そんな事もわからないレベルならジャージ女の占い(笑)の方がまだ当てになるぜ。
貴様はわかっていたんだろう?今日この日、カノッサに自分が裏切りの報いを受ける事を。
そして我が身を護る為に、実の娘を殺人兵器にした。我々を抹殺する為にな。
誤算だったのは貴様がこの日、死ぬ運命が変わらない事だろう?」
すっと哀を指差すダークフェニックス。
その指先からは強力なオーラが集まっていることは、昭にもわかっていた。
「その女は貴様を護りはしない。わかるな?今貴様の運命を左右するのは俺の意思1つだ」
「……私に何をさせようというのだ?」
その問いに、ダークフェニックスは小さく笑って、答えた。
「要求は1つだ。俺に始祖の血をよこせ」
「……フッ、フフフフ……。始祖の血か……そんなものを手に入れてどうする気だ?
まさか自ら化身となるつもりか? ……だとするなら無駄だと言っておこう。
娘が人工化身となれたのは、生まれつき始祖の血に対する抵抗力を持っていたからだ。
他の人間が真似したところで一秒と持たず肉体ごと塵と化すのが関の山だ」
途端に嘲るような顔でダークフェニックスを睨め回す昭は更に言葉を続ける。
「そしてお前は誤解している。私は我が身可愛さの為だけに行動はしない。
でなければ常に付き纏う死のリスクを背負ってまでお前達を裏切ったりはしなかった。
能力である予知にしても、実際は精神が戦闘時における一種の興奮状態にある時のみ自動で発動し、
脳裏に数秒先の未来が過ぎる程度のもので、お前が考えているほど神がかり的なものではない。
遠い先の未来を読むことができたならば、失敗すると判っている人工化身計画など推進しなかった。
フッ……もっとも、始祖の血の影響を事前に予想できなかった以上、
私はお前の言うような利己的な人間と過小評価されても致し方のないことだがな……」
今度は昭は目だけを、今も尚、一方的な虐殺を続ける哀に向ける。
「娘には敵も味方も関係ない。今や無間に溢れ出すパワーと闘争本能しか持たぬ獣だ。
父親である私を見ても、今の彼女は迷うことなくその牙を突き立てるだろう。
それも娘の運命を狂わせた報いとして甘んじて受けねばなるまい。
……しかし」
目をゆっくりとダークフェニックスへと戻した昭は不気味に笑った。
「私の誤算は同時にお前らにとっての誤算だ。もはやお前達でもどうすることもできまい。
化身を弄ぼうとした報いを受けて、その淡い野望と共に潰えるがいい……フフフフ」
「──さて、それはどうかな?」
低い、それでいて澄んだ声が、ダークフェニックスの遥か後ろから木霊した。
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「……ッ!? 雲水 凶介……!!」
「やはり『アソナ』の頭目は貴様だったか、昭よ。久しぶりだな」
ダークフェニックスの遥か後ろ、階下に繋がる通路から現れたのは、
カノッサ四天王の筆頭雲水──そして、氷室とディートハルトの三人だった。
「……私が生きていたことに、よく気がついたな……」
「いや、流石の俺も確信したのはついさっきだ。
カノッサの膝元で組織を立ち上げて起きながら寸前まで尻尾を出さない……
流石は闇に慣れた元・暗殺部隊長、諜報部隊を煙に巻くのもお手のものってわけだ」
「おひさー。その様子じゃ今まで元気にのうのうとしていたみたいね」
軽く手を振りおちゃらけた口振りなのは氷室。
だが、そんな調子の声とは裏腹に、目だけは笑っていない。
「マジで生きてたとはな。……フッ、それだけの度胸と腕だ。
裏切ったりしなけりゃ、貴様は今頃俺らに次ぐ幹部だったろうによ、勿体ないねぇ」
と大げさに両手を広げて見せるディートハルトも、目は笑っていない。
「……雲水、お前は間違っている。私がカノッサを裏切ったのは、そう思ったからだ」
「ほう? では、俺は自らの正しさを証明するまでだ」
ツカツカと雲水が歩を進め、ダークフェニックスの横を通り過ぎ、昭に近寄っていく。
「できるわけがないといった面持ちだな。では訊こう、お前が生み出した“アレ”は一体なんだ?」
雲水の冷たい視線の先には、その身を返り血で真っ赤に染めた、生きる戦闘マシーン──。
「アレに俺達が倒されればお前はそれで満足なのか?
目の前の敵を失った貴様の娘は、更に敵を求めて修羅の道をひた走るのではないか?
寿命が尽きるその時まで──俺達の代わりに──何千、何億という屍を積み重ねて──!」
「──ッ!」
「強い者だけが生き残る修羅の世界──ククク、正に俺達が理想とする世界じゃないか。
わかるか? 如何なる詭弁を弄そうとも、お前の本質は『俺達と変わってねぇ』のさ!
お前の正義こそ、結局は俺達の考えが正しいと、自ら証明しちまってる物に過ぎねェのよ!」
昭の数十センチ前まで迫ったところで雲水は足を止め対峙した。
「どけ。もはやお前に用はない。用があるのは後ろの娘だ」
「……無駄だ。哀は、誰にも制御できん。お前であっても──」
「初めからその気はない。俺が利用したいのは化身じゃない、化身の圧倒的なパワーだからな」
「なんだと……それは……」
「これ以上は問答無用。──ディー!」
瞬間、雲水の五体の間を掻い潜って放たれた透明な糸が、昭の全身を貫いた。
「──『四肢掌握糸』──。悪いなダークフェニックス。貴様の獲物はたった今から俺の獲物に変わった。
手出しはするな。勿論、あの娘にもだ」
ディートハルトはダークフェニックスから雲水に視線を移す。
既に雲水は身動きのとれなくなった昭の横を悠然と抜け、
禍々しいオーラに包まれた哀の至近距離にまで迫っていた。
「な、何をする気だ雲水!?」
「昭……お前の誤算は、結局“お前だけの誤算”だったということだ。それを今、見せてやる」
【氷室 霞美:3F到着】
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