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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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「……ッ!? 雲水 凶介……!!」
「やはり『アソナ』の頭目は貴様だったか、昭よ。久しぶりだな」
ダークフェニックスの遥か後ろ、階下に繋がる通路から現れたのは、
カノッサ四天王の筆頭雲水──そして、氷室とディートハルトの三人だった。
「……私が生きていたことに、よく気がついたな……」
「いや、流石の俺も確信したのはついさっきだ。
カノッサの膝元で組織を立ち上げて起きながら寸前まで尻尾を出さない……
流石は闇に慣れた元・暗殺部隊長、諜報部隊を煙に巻くのもお手のものってわけだ」
「おひさー。その様子じゃ今まで元気にのうのうとしていたみたいね」
軽く手を振りおちゃらけた口振りなのは氷室。
だが、そんな調子の声とは裏腹に、目だけは笑っていない。
「マジで生きてたとはな。……フッ、それだけの度胸と腕だ。
裏切ったりしなけりゃ、貴様は今頃俺らに次ぐ幹部だったろうによ、勿体ないねぇ」
と大げさに両手を広げて見せるディートハルトも、目は笑っていない。
「……雲水、お前は間違っている。私がカノッサを裏切ったのは、そう思ったからだ」
「ほう? では、俺は自らの正しさを証明するまでだ」
ツカツカと雲水が歩を進め、ダークフェニックスの横を通り過ぎ、昭に近寄っていく。
「できるわけがないといった面持ちだな。では訊こう、お前が生み出した“アレ”は一体なんだ?」
雲水の冷たい視線の先には、その身を返り血で真っ赤に染めた、生きる戦闘マシーン──。
「アレに俺達が倒されればお前はそれで満足なのか?
目の前の敵を失った貴様の娘は、更に敵を求めて修羅の道をひた走るのではないか?
寿命が尽きるその時まで──俺達の代わりに──何千、何億という屍を積み重ねて──!」
「──ッ!」
「強い者だけが生き残る修羅の世界──ククク、正に俺達が理想とする世界じゃないか。
わかるか? 如何なる詭弁を弄そうとも、お前の本質は『俺達と変わってねぇ』のさ!
お前の正義こそ、結局は俺達の考えが正しいと、自ら証明しちまってる物に過ぎねェのよ!」
昭の数十センチ前まで迫ったところで雲水は足を止め対峙した。
「どけ。もはやお前に用はない。用があるのは後ろの娘だ」
「……無駄だ。哀は、誰にも制御できん。お前であっても──」
「初めからその気はない。俺が利用したいのは化身じゃない、化身の圧倒的なパワーだからな」
「なんだと……それは……」
「これ以上は問答無用。──ディー!」
瞬間、雲水の五体の間を掻い潜って放たれた透明な糸が、昭の全身を貫いた。
「──『四肢掌握糸』──。悪いなダークフェニックス。貴様の獲物はたった今から俺の獲物に変わった。
手出しはするな。勿論、あの娘にもだ」
ディートハルトはダークフェニックスから雲水に視線を移す。
既に雲水は身動きのとれなくなった昭の横を悠然と抜け、
禍々しいオーラに包まれた哀の至近距離にまで迫っていた。
「な、何をする気だ雲水!?」
「昭……お前の誤算は、結局“お前だけの誤算”だったということだ。それを今、見せてやる」
【氷室 霞美:3F到着】
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