したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【ミ】『A to Z』part2

1『Monster Freak』:2022/10/22(土) 15:22:39

「You're next」

―――――――――――――――――――――――――――

◆ここは『小石川』がGMのミッションを行うスレです。

前スレ
【ミ】『A to Z』
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1612673497/

2『白亜のH』:2022/10/22(土) 15:30:16

あらすじ:

『奈津川恋子』は、自らを生んだ際に亡くなった母を敬愛し、
その償いとなる『善行』を求める少女である。
『Priceless』で『スフィンクス』の『ロダン』と再会した彼女は、
『アリーナ』の一派である『ステュアート派』の『試合』に参加した。
『対戦相手』として現れた選手は、
『鳥人』を思わせる風貌と能力を持つ『ハーピー』。
『ハロー・ストレンジャー』の『空中殺法』に対し、
『クワイエット・ガーデン』の『障壁』を駆使して拮抗する奈津川。
互いに『一撃』を浴びせ、戦いは『佳境』に突入する――――。

3『白亜のH』:2022/10/22(土) 15:50:09
>>前スレ998

ハーピーが『滑空』してきた時点で、
奈津川は抜け目なく『それ』を認識していた。
すなわち、真上に出来た『ハーピーの影』。
この瞬間、あの時と『同じもの』が、
奈津川とハーピーの間に生じているのだ。

《実力が拮抗した戦いは『シーソーゲーム』。
 だからこそ鑑賞の価値がある。
 単調な『ワンサイドゲーム』など無価値です》

    『クワイエット・ガーデン』の拳は、既に『触っている』。

          キ ラ ッ

一瞬の『煌き』が生まれた直後――――――。

            ド ン ッ !

両者を隔てるような形で、『影の障壁』が形を成した!!
それは、まさしく『意思の速度』。
単純なスピードでは介入できない領域だ。

《奈津川選手の『トリック』は、
 この試合が『無価値ではない事』を証明してくれました》

     「なんとッ!?」

                ガキィン!!

不安定な体勢から放たれた蹴りは、
『障壁』に阻まれて奈津川に届かない!
万全の状態と比べて威力も落ちていたらしく、
『破壊』には至らなかった。
それは明確な『隙』だ。

       ド グ シ ャ ア ッ ! !

『精密機械』のような『クワイエット・ガーデン』の拳が、
『特権』によって一方的に『障壁』を通り抜け、
狙い違わずハーピーの脚部に叩き込まれる!!
『軽い体重』ゆえに容易く吹き飛ばされたが、
ライトの『障壁』が両者を繋ぐ『鎖』となっているため、
距離が大きく開く事はない。
今の奈津川と同じように、ハーピーの体は仰向けに倒れた。

《そして、『結末』を見届ける意思をお持ちの方は、
 まだ目を離してはいけません》

  「ワタクシ、見事に『返されてしまった』ようで」

       ズドズドズドズドズドォッ!!

             「結構な『お手前』で御座いました」

足を捕らえている『光の障壁』に対して、
ハーピーが『両腕のラッシュ』を放ち、粉々に『破壊』する!
『足枷』は外されてしまったが、『一手分』の時間を使わせ、
即座の起き上がりを妨害する事は出来た。
また、『異様な軽さ』の他に、もう一つ『奇妙な点』がある。
『クリーンヒット』を食らった後だというのに、
すぐに『次の行動』を行っている事だ。
確かにダメージを与えた『手応え』があったにも関わらず、
『痛み』で怯んだ様子が全く見られない。

《『人間』と『怪物』――互いに一撃を受け、
 双方ともに『地に倒れた状態』。
 それは『戦いの終わり』を意味しない。
 むしろ『嵐の前の静けさ』と呼んでもいいでしょう。
 使い古された表現である事は、
 私から謹んでお詫び申し上げます》

「ささ、どうぞ御遠慮なく立ち上がって下さい」

          フフフフフ

「ワタクシは、『もっと早く』立ち上がってみせましょう」

倒れたままのハーピーが、挑戦的な笑みを浮かべながら、
奈津川に『選択』を迫る。
純粋な『スピード勝負』では、向こうが上だ。
同時に体勢を立て直したとしても、
奈津川の方が遅れる可能性が高いと踏んでいるのだろう。



(※MAP上は変化なし)

4奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2022/10/22(土) 22:31:19
>>3
「確かに、スピードはあなたが上。
私としては、持ち味で勝負するしかありません」

ハーピーが立ち上がるまでに、上体を起こすくらいはできるはずだ。
手元のライトを構えて、明かりをつける。
ただし能力は行使せず、単に『目眩し』としてハーピーの顔へと向けてだ。
そして一瞬の隙を作り、立ち上がりながらその勢いで鞄を二人の中間地点辺りへと投げ上げつつハーピーへと駆け出す。
余裕があれば、ライトの照射は継続する。

5『白亜のH』:2022/10/23(日) 14:20:39
>>4

体勢を立て直すまでの時間は、ハーピーの方が短い。
奈津川が上体を起こした時には、
相手は既に立ち上がりかけていた。
だが、もちろん『0秒』ではなく、いくらかの間はある。

        ス ゥ ッ

               「――――――ッ!」

顔面に光を当てられたハーピーが、眩しそうに目を細める。
『痛み』に強い相手にも、『目くらまし』は有効に働く。
一瞬だがハーピーの動きは止まり、
その隙を突いて奈津川も立ち上がった。

    《残酷にして厳正な『真実の光』は、
      『二人の勝者』を認めない》

「ソレの『本来の使い方』をウッカリ失念しておりました」

      ポォォォォォ――――――――ンッ

            「それでは、ワタクシも参りましょう」

    《『怪物』が『人間』を狩るのか、
     『人間』が『怪物』を討つのか》

投げ上げられた『鞄』。
奇しくも、それが『合図』となった。
まるで示し合わせていたように、両者が『同時』に動き出す。

《『人』と『人ならざる者』が踊る『ステュアート派』の試合を、
 どうか最後までお楽しみ下さい》

           ダ ッ

奈津川が『クワイエット・ガーデン』と共に駆け出し――――。

   「どのような『ワザ』を見せて頂けるのか、
    ワタクシ『乞うご期待』で御座います」

           タ ン ッ

両腕を開いて恭しくお辞儀をしたハーピーが、
その場で大きく『跳躍』する。

            グィッ

空中で『片脚』を高く持ち上げ――――。

          ド ヒ ュ ゥ ッ ! !

接近する奈津川の頭上から、
『位置エネルギー』をプラスした『踵落とし』を見舞った!!
踵から生えている『蹴爪』。
その鋭利な切っ先を奈津川に突き立てる算段だ!



∴∴∴∴∴∴赤赤赤∴∴∴∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴■□□柱□□柱□□柱□□■∴
∴■□□∥□□∥□□∥□□■∴
∴■□□∥□□∥□□∥□□■∴
∴■□□柱□□柱□□柱□□■∴
∴■□□∥□鳥∥□□∥□□■∴
∴■□□∥□恋∥□□∥□□■∴
∴■□□柱□□柱□□柱□□■∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴∴∴∴青青青∴∴∴∴∴∴

□:闘技場内(床は大理石のタイル)
■:観客席と闘技場を隔てる大理石の壁
∴:観客席
柱:大理石の柱像(高さ2m)
∥:大理石の台座(高さ1m)
恋:奈津川(鞄を投げ上げて駆け出した)
鳥:ハーピー(踵落としを繰り出している)

6奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2022/10/25(火) 21:05:00
>>5
「上空……取られましたか」

投げ上げた鞄は影を作るための札だ。
その下に入られては能力は使えない。

(そして障壁の受けに対してパワーで突破。
先程と同じ形ですね……同じ防御では突破される)

飛び上がったハーピーに対して一瞬目線を下げて、それが作り出す影を確認した。
片手を上げてタイミングを見計らい、
地面に出来た『ハーピーの影』その輪郭に対して、延長線上に『障壁』を作る。

(上空の物体よりも『影』自体は少し小さく出来ます。
そして中空へ出来た『障壁』に対して、身体はこすりつつ落下する)

攻撃に入ったタイミングで自身は半歩だけ横にずれる。
ハーピーのスピードなら容易に修正できうるズレだが、
真横にできた『障壁』がそれを許さない。

「後はスピードも削がれ、
翼も失ったあなたを撃ち落とすのは、そう難しいことじゃあありませんよね?」

半身ズレた事によって、
顔の半分だけを障壁の内側に覗かせて、圧縮された時間の中でハーピーへと呟き、
『クワイエット・ガーデン』の両腕の『障壁』を通過した連打で『ハーピー』を迎撃する。

7『白亜のH』:2022/10/26(水) 15:58:18
>>6

「『影』で『壁』を作るテクニックは、
 ワタクシ『学習済み』で御座いますよ」

      グ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ ッ

「先程の蹴りは『パワー不足』で防がれてしまいましたが、
 万全の体勢から放てば『ブッ壊す』のは容易で御座います」

『一撃必殺』の威力を秘めた『踵落とし』が迫る。
直撃すれば重傷は免れない。
『鞄の布石』を潰された今、打てる手は――――――。

      ――――――『ある』!!

『ハーピー自身の影』だ!
しかし、それを利用する手は既に使っている。
奈津川が考えているように、同じ手段は通用しないだろう。
また、ハーピーの言うように、
不安定な体勢から強引に繰り出した蹴りは防げても、
渾身の力を込めた全力の一撃では『障壁』を突破される。
攻撃の勢いを削ぐ事は可能だろうが、
『重力』に従って足が落ちてくれば、
同時に『蹴爪』が突き刺さる可能性は高い。

       ス ゥ ッ

奈津川の出した答えは『方向』を変える事だった。
先程の攻防では『横』に展開し、盾として使用した『障壁』。
それを『縦』に展開する事で、
相手の行動を妨害する『障害物』として用い、
ハーピーの『落下速度』を低下させる目論見だ!

                 ド ン ッ ! !

『クワイエット・ガーデン』の能力発動は、
ハーピーが落下を完了させるよりも速かった。
だからこそ、『回避するための時間』を作れたのだ。
『振り下ろす』形の攻撃というのは強力な反面、
狙いが少しズレただけで外れてしまう。

「…………このような『ワザ』が御座いましたか」

   ズ ッ ザ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ

        「ワタクシ、また一つ賢くなってしまいました」

ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ

ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ

ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ

ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ

ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ

『摩擦』によって明確にスピードの落ちたハーピーに、
『拳の連打』が叩き込まれる!!
『超精密』に裏打ちされたラッシュに『空振り』は存在しない。
狙い澄ました打撃の一つ一つが、
『障壁越し』に急所を狙い撃ちしていく。

 ドッゴォォォォォォ――――――――――ン!!!!!!

『最後の一撃』が、ハーピーを派手にブッ飛ばす!!
軽く『7m』程も吹き飛び、
その先にある入場口の扉に叩きつけられた。
うつ伏せに倒れたハーピーの体は、
意識を失ったようにピクリとも動かない…………。

8『白亜のH』:2022/10/26(水) 16:02:28
>>7

           ――――ダンッ!

四肢を使って体勢を立て直し、ハーピーが立ち上がった!!
まともにラッシュを食らった直後とは思えない涼しい表情で、
正面に立つ奈津川を見つめている。
常軌を逸した『タフさ』だ。

         バッ!!

そのまま奈津川めがけて駆け出そうと――――。

                 ド サ ァ ッ

『しようとした』ところで、ハーピーは力なく地面に倒れ込む。
たとえ『痛み』を感じていなかったとしても、
動けなくなってしまえば意味がない。
奈津川が与えたダメージの蓄積総量は、
ハーピーの『活動限界』を超えていたのだ。

「ワタクシ、どうやら『リミットオーバー』のようで…………。
 これでは打つ手が御座いませんね」

        「奈津川さん、ワタクシ『参りました』」

地面に倒れたハーピーは、潔く『自身の敗北』を認める。

    《空中を『狩場』とする恐るべき『鳥人』。
     それを討ち取ったのは、
     光と闇の『境界』に立つ『ガラスの少女』》

    《これは『神話の闘い』ではありません。
     『現代の興行』に過ぎないのです。
     しかし、何の違いがありましょう。
     優れた『芸術』が見る者を魅了する。
     そこに『貴賎の差』は存在しない》

《けれども、『勝者と敗者の差』というものは否定できません。
 勝った者には、相応しい『名誉』が与えられるべきです》

  《臨機応変な戦術で『勝利』を手にした『奈津川恋子』に、
   惜しみない『賞賛』を捧げようではありませんか》

 パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!

 パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!

 パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!

 パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!

 パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!!

実況の声と共に、奈津川に降り注ぐ『拍手の雨』。
数度に渡る激突の末に、試合は『決着』を迎えた。
『奈津川恋子の勝利』を、会場の誰もが称えている。

9奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2022/10/26(水) 16:43:38
>>8
「……! ふう、『降参』……ですか。わかりました。
『ハーピー』さん、ありがとうございました。
良い勉強になりました」

地面に転がった鞄を拾い、
『ハーピー』へと深くお辞儀をして顔を上げて踵を返す。
人差し指を口に当てて誰にともなく呟き、そのまま闘技場から出て行く。

「『お静かに』……なんて。
すこし気取りすぎでしょうか。ふふ」

10『白亜のH』:2022/10/27(木) 10:00:39
>>9

「ワタクシにも得るものが多く御座いました。
 『ニンゲン』について、さらに理解が深まりましたので。
 今日の経験は、今後の『研究』に加えさせていただきます」

緩慢に上体を起こし、ハーピーが意味ありげに微笑する。

「『サンキュー&ユアウェルカム』で御座います」

初めての戦いを『勝利』で飾り、
奈津川は闘技の場から離れていく。
最後に残した呟きとは裏腹に、鳴り止まない拍手の音が、
その背中を送り出す。
入ってきた扉から出ると、
通路の向こう側からロダンが歩いてきた。

   《君の戦いは見させてもらった》

        《『おめでとう』》

落ち着いた声色で、ロダンは奈津川を祝福した。
傍らには『ストーン・エイジ』が控えている。
一人と一匹の間に流れているのは静かな時間だ。

《『コイコの勝利』を祝って、君のために『小さな謎』を用意した》

《それは太陽の下で生まれるが、太陽が出ている時は見えない》

《――――『それ』は何か?》

11奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2022/10/27(木) 19:01:38
>>10
「はい。それは影ですね。
陽によって生まれますが、陽の下では影自体は見えません。
……どうでしょうか」

ロダンの前でしゃがみ込み、目線を合わせて問いへと答える。
自信がないのか、少し首を捻って解を待つ。

「応援ありがとうございます、ロダンさん。
いい経験に感謝です」

12『白亜のH』:2022/10/28(金) 07:28:42
>>11

《私が『君のために用意した』と言ったのは、
 この『謎の答え』が、
 『君自身にまつわるもの』であったという事だよ》

《君の母親の名も『それ』だと教えてもらった》

どこか厳かに語るロダンの目線は、
奈津川の『ネックレス』に注がれていた。

《『日』という漢字は『太陽』を意味し、
 『星』という字は『日の下に生まれる』と書く。
 そして、『太陽』が出ている間、
 『星』は見る事が出来なくなる》

『謎掛け』の答えは『星』。
ロダンが渡した『エメラルドの形』であり、
奈津川の『母の名前』でもある。
試合の開始前に、控え室で聞いた話を取り入れたのだろう。

    《ところで、もう一つ『贈り物』がある。
     君に『出演料』を渡すように、
     ステュアートから頼まれているのだ》

             ス ゥ ッ

『ストーン・エイジ』の片翼が、奈津川の前に差し出された。
その上には、何の変哲もない『石』が載っている。
『ロダンの能力』を知る奈津川には、
次に起こる事を予想するのは難しくない。

13奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2022/10/28(金) 14:23:09
>>12
「間違えてしまいました、残念。
私のために作っていただいたものを無碍にしてしまうとは、
恋子、一生の不覚です。
不覚の多い人生です」

答えを聞いてがっくりと肩を落とした。

「出演料。『宝石』ですか。
本来私のような学生には分不相応なもののような気もしますが……
いただけるものはなんでもいただきます。病気以外は」

14『白亜のH』:2022/10/28(金) 17:35:22
>>13

《そう――――『宝石』だ。
 君が望むなら『現金』で渡してもいいのだが……》

       フ ァ

   《いわば、これは『美学』の問題だよ》

              サ ァ

『石』が翼に包まれ、僅かな間を置いて再び開かれる。

         キ ラ ッ

そこに現れたのは、『青い宝石』だった。
この宝石は『サファイア』だ。
しかし、普通のサファイアとは異なる点がある。
中心に三本の『光の筋』が走り、
それらが交差して『星』の形を作り出していた。
神秘的で神々しい輝きは『スター効果』と呼ばれる。

《これは『スターサファイア』。
 中央で交わる『三本の線』は、
 『信頼』・『希望』・『運命』を象徴すると考えられた。
 持ち主が進むべき『正しい道』へ誘ってくれるそうだ》

《現在の相場にして『30万円』の値打ちがある。
 ステュアートと私から、この『星』を君に渡そう》

世界的に見ても希少な『青い星』が、奈津川に進呈される。

15奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2022/10/29(土) 21:15:50
>>14
「……ありがとうございます。
『スターサファイア』きれいな宝石です」

宝石を手に取り、しばし眺める。

「『正しい道』に……ですか。
私にもそんな選択が出来るなら良いのですが」

16『白亜のH』:2022/10/30(日) 12:45:45
>>15

《宝石は代表的な『資産』であると同時に、
 『人心』に与えてきた影響は大きい》

《その美しさが『人』を動かし、『国』を動かし、
 『歴史』を動かす原動力となった。
 そういった意味では、
 宝石には確かに『力』が備わっている》

  《この力の使い方は、コイコ次第だ》

青い結晶の中で輝く白い星。
ずっと眺めていると、吸い込まれそうになる。
それを生み出せるロダンは、
『歴史を動かす力』を持っていると言えるのかもしれない。

          ス ゥ ッ

やがて、『ストーン・エイジ』が奈津川の前から身を引いた。

《この映画館の外で、紅儚の車が待っているはずだ。
 それに乗って帰るといい》

     《私は大抵『Priceless』にいる》

             《いつか、また話をしよう》

『ステュアート派』における奈津川の仕事は終わった。
この経験は、スタンド使いとしての『初仕事』であり、
『罪滅ぼし』に通じる道しるべでもある。
いずれにせよ、『奈津川恋子』は、
確実に『第一歩』を踏み出したのだ――――。

17奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2022/11/01(火) 20:28:41
>>16
「ええ、私もロダンさんとのお話は好きです。
あの喫茶店で、また会いましょう」

丁寧にお辞儀をして、外へと歩を進める。
映画館の外で『スターサファイア』を翳して見てみた。

18『白亜のH』:2022/11/02(水) 11:51:20
>>17

傾き始めた太陽の光を浴びて、
『スターサファイア』は『煌き』を放つ。
『クワイエット・ガーデン』が『境界』に触れた時のように。
日の下で生まれ、日の下では見えない。
ロダンから贈られた『謎』の答えは『星』だった。
しかし、奈津川の手の中で輝く『青い星』は、
太陽の下でも光を失わず、
より一層の力強さで光り輝いている。

         ザ ッ

「奈津川恋子様、この度はお疲れ様でした」

『シネマ・ロマネスク』を背にした奈津川を、
夕日を浴びて照り映える真紅のクーペが出迎える。
傍らに立つ紅儚が、堅苦しい程の慇懃さで姿勢を正し、
生真面目すぎる仏頂面で頭を下げた。
それから彼女は、奈津川のために助手席のドアを開く。

「どうぞ、お乗り下さい」

         ――――――バタン

奈津川がシートに腰を下ろすと、丁寧にドアが閉められた。

「では、『Priceless』の前までお送りします」

     ブロロロロォォォォォォォォォォ………………

そして、二人を乗せたクーペは滑らかに走り出す。
奈津川の胸元には『星型のエメラルド』、
手の中には『スターサファイア』がある。
異なる輝きを宿した『二つの星』――
『母親』と同じ名前の『それら』が、
歩き始めた『奈津川恋子』の行く末を静かに見守っていた。



奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』⇒『30万円相当』の『スターサファイア』を獲得

                        『白亜のH』⇒『終幕』

19『白亜のH』:2022/11/02(水) 11:59:53
【白亜のハーピー】『ブリタニカ』のスタンド。

『羽衣セキセキインコ』の『ブリタニカ』が本体であり、
『鳥人』を模した『人型ヴィジョン』を内部から操っている。

本体自身を運べる『移動力』に加え、
『滑空』によって空中の姿勢制御が可能で、
『ダメージ伝達』も存在しないため、
それらを駆使した強襲および格闘戦を得意とする。
『本来の能力』は、『言葉の模倣』をトリガーとした『変身』だが、
『戦闘に向かない能力』だと判断され、使われる事はなかった。
また、ヴィジョンを『解除』すれば、
『本体の特性』である『飛行』が解禁されるものの、
『正体』を曝す事を嫌ったブリタニカの意思により、
今回の戦いでは『封印』されていた。

『ハロー・ストレンジャー』Hello, Stranger
破壊力:C スピード:B 射程距離:E
持続力:C 精密動作性:C 成長性:B

20『白亜のH』⇒『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/02(水) 12:06:44

『奈津川恋子』を見送ったロダンは、
『シネマ・ロマネスク』の通路を歩いていた。
その時、前方から足音が近付く。
やがて姿を現したステュアートを確認し、ロダンが静止する。

「――――『出演料』は渡して頂けましたか?」

《彼女に相応しい『石』を選んだつもりだ》

「それは良かった。
 ところで、ロダンの『お客様』が見えていますよ。
 『烏丸レイ』と仰る方です」

ステュアートが、おもむろに『控え室』の方向を指し示す。

「闘技場を貸す『条件』として、
 あなたとの『対話』を提示しました。
 『謎解き』のお相手には目がないでしょう?」

《私のために『便宜を図ってくれた』という事か》

      ス ッ

《それは…………非常に『素晴らしい』》

ステュアートとすれ違ったロダンは、
どこか『気品』を感じさせる足取りで、
音もなく『目的地』に向かった。

21『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/02(水) 12:22:04
>>観覧席598

コクのあるエスプレッソに、
濃厚なチョコレートケーキは良く合う。
お互いを引き立てる組み合わせだ。
単品で見てもレベルが高いが、
セットになる事で更に『価値』が高まっている。

「ええ、『店主』と『代表』の兼任。
 いわゆる『二足の草鞋』というヤツで御座いますね」

レイの言葉にハーピーも同意した。
ステュアートは『喫茶店』を経営しながら、
『派閥』の運営も行っているらしい。
『表の顔』と『裏の顔』という捉え方も出来るだろう。

「実を言いますと、
 ワタクシは『ロダン』という方を見た事が御座います。
 すぐに分かる事ですので黙っておきましたが」

         フフフ

ハーピーが意味ありげに笑った時、控え室のドアが開いた。
そこにいたのは一匹の『猫』。
『スフィンクス』と呼ばれる品種で、
その体には毛が生えておらず、髭もない。
傍らには、『スフィンクスのスタンド』が鎮座している。
『鳥人』であるハーピーと同じ部屋に存在する光景は、
まるで『モンスター映画』だ。

           《私は『ロダン』と名乗っている》

  《これは『ストーン・エイジ』だ》

『スフィンクスのスタンド』を通して、
『スタンド会話』がレイの耳に届く。
落ち着いた低い響きの声は、高い『知性』を感じさせる。
『ロダン』というのは『猫の名前』だったようだ。
『マフラー』をなくしてしまった時にも、
レイは『動物のスタンド使い』と出会った事があった。
そういった存在と縁があるのだろうか?

《ステュアートに呼ばれて来たのだが、
 『烏丸レイ』というのは君の事らしい》

『ストーン・エイジ』を従えたロダンが、レイに歩み寄る。

《さて……『条件』として――――
 君には私の『遊び』に付き合ってもらおう》

金色の瞳でレイを見つめながら、
厳かな口調でロダンは告げた。

22烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/03(木) 19:10:05
>>20-21

「ふーん、普段と別の裏の顔…
 ちょっとかっこいいかもしれませんね。それ」
どこか楽しそうな顔でケーキを食べる。
表裏のある仕事と言うのはヒーロー番組でも見たことがあるのだ。

「そのロダンって人は、アリーナの関係者の人なんですね?
 どんな人なんだろう…名前的には男性かな…」
とつぶやきながら待っていると、
控室のドアが開いたようだ。

「…?これは…」
見るとそこには一匹の猫。毛がないネコなだけにずいぶんと目につく。
見ると隣にはスタンドらしきものがある。

「あっ、声が…!
 まさかネコのスタンド使いなんてはじめて見た…
 まさかいるなんて…」
じっとロダンを見ながらつぶやく。

「えーっと…猫さん…じゃなくてロダン…さん?
 遊びに付き合う?
 もちろん!ネコとの遊びなら私大歓迎!」
そう言ってうなずいた。

「どういうのかな?猫じゃらしとか?」

23『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/03(木) 20:03:53
>>22

《生憎、そういった類の『遊び』とは違うのだ》

ソファーの手前に陣取ったロダンは、
格調高い口調でレイの言葉を否定した。
全身に体毛のないルックスは『異形感』が強い。
それだけでも珍しいが、『スタンドを持つ』というのは、
さらに希少だろう。
しかも、相当に『高度な知性』を備えているようだ。
数万匹か数十万匹、
もしくは『数百万匹に一匹』の存在なのかもしれない。

《私は『スフィンクス』であり、
 『スフィンクス』が持ち掛けるのは『知恵比べ』だというのが、
 神話の時代からの慣わしなのだよ》

《かつてのスフィンクスが、
 通りがかる旅人に『謎掛け』を行ったように、
 私が出す『謎』を解いてもらいたい》

ロダンが要求したのは『普通の遊び』ではなく、
『スフィンクスのヴィジョン』に相応しい『謎解き』だった。

《『ルール』を説明しよう…………。
 これから私が『一つの謎』を提示する。
 君が答えられるチャンスは『一度きり』だ》

《必要なら、君は『三回』まで『ヒント』を求める事が出来る。
 『どういったところで悩んでいるか』を言えば、
 私から適切な助言を与えよう》

《もし『不正解』だったとしても、闘技場は貸す。
 しかし、君が正解する事が出来たなら、
 私から『ささやかな報酬』を渡すつもりだ》

   《――――『理解』出来たかね?》

一通りの話を終えたロダンは、レイの返答を待っている。

24烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/03(木) 21:26:49
>>23
「そうなの?
 うーん、それならどんな遊びを…」
と、不思議そうにロダンを見る。
ネコの割にはずいぶんと気難しそうだと感じた。

「スフィンクスが謎掛け…たしかにそんな話は聞いたことがあるかも。
 …つまり…なるほど」
ロダンが言う言葉を飲み込んで答える。

「よーするに、なぞなぞ勝負をしようってことね?
 いいじゃない!受けて立つわよ!」
自信たっぷりにうなずいて答えた。

「まぁ、できれば難しすぎないほうがいいけどねー。」
あんまり難しいのはレイは得意ではないのかもしれない。

25『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/03(木) 22:51:04
>>24

《今日の試合に出ていた『ナツカワコイコ』…………
 以前、彼女にも『謎解き』を持ち掛けた事がある》

《レベルとしては、そう難しくはない。
 ただし、頭を使わずに答えられるほど簡単でもない》

      《――――『ゲーム』を始めよう》

            ブ ワ ァ ッ

ロダンの言葉と共に、『ストーン・エイジ』の翼が床を撫でる。

    ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ゥ

その直後、床からせりあがるようにして、
一枚の『石板』が出現した。

     カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

         カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

               カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

見えない鉄筆を走らせているかのように、
『石板』の表面に『図柄』が刻まれていく。
横一列に並んだ『三人の占い師』の前に、
『一人の男』が立っている絵だ。
一連の『描画』が終了したところで、ロダンが口を開いた。

《ここに重要な選択を控えた男がいる。
 彼は悩んだ末に、占い師の誰か一人に、
 占いによる助言を頼みたいと思った。
 誰を選ぶべきか考えた男は、それぞれの占い師に、
 どの程度の確率で当てられるかを尋ねたのだ》

               カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

          カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

    カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

『石板』に描かれた『占い師』の上に、
新たに『文字』が書き加えられる。

《三人からの答えは――――――》

―――――――――――――――――――――――――

          A:20%の確率で当たる

          B:50%の確率で当たる

          C:70%の確率で当たる

―――――――――――――――――――――――――

  《『男が選んだ占い師』は誰か?》

        《そして、その『理由』は何か?》

               《これが私からの『謎』だ》

26烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/03(木) 23:19:21
>>25
「奈津川さん…あの人も謎掛けをねぇ…・
 ちなみにそっちの方は正解したりしたの?
 …ってこれはヒントに関する質問じゃないからいいよね?」
思わずハッとしながら答える。

「うわっびっくりした!
 これが、ロダンのスタンドか…」
せり上がった石版に刻まれる絵をみて
思わず驚いた声を上げる。
そして問われた問題に首を傾げる。

「重要な選択…?
 えーっと…そうなると…C」
一瞬レイはC、と言いそうになったが…

「あ、ちょっと待って。」
今のナシ、というように手を前に出す。

(危ない危ない。もしこれで正解だったら
 なぞなぞでもなんでもないじゃん!)
頭を使わずに答えようとしたのを思わず恥ずかしく思っているようだ。

「うーん、そうなると…
 あとは…」
しばらく考え事をしていたが、やがてひとつ考える。

「あー、その、ヒントが欲しいかも…」
そう言って手を上げた。

「その男が選ぼうとしている重要な選択って、どんな感じの内容なんだろうみたいな…
 そう言うので悩んでるかも…『どっちがいいか』みたいな二者択一の内容なのかな…?」
果たして自分の思った通りに行くだろうか…
そう不安そうになってヒントを求めた。

27『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/04(金) 04:17:37
>>26

提示された可能性は三つ。
三択ではあるものの、理由も考える必要がある。
単純な当てずっぽうでは答えられない。

《『同じ謎』ではなかったが、コイコは『正解』した。
 私は君にも、そうあってくれる事を望んでいる》

《『解かれない謎』も魅力的ではある。
 しかし、『解かれる謎』も、また一興だ》

ロダンの言葉によると、
奈津川は『正しい答え』を導き出したようだった。

《この場合の重要な選択というのは、
 『文字通りの意味』になる。
 言い換えれば、『内容そのもの』は気にしなくてもいい》

《『二者択一なのか』という点に限って言うなら、
 その質問に対する答えは『イエス』としよう》

ハーピーは寝転がったまま、
レイとロダンのやり取りを見守っている。
やはり口出しはしないつもりらしい。
強い『知的好奇心』を持つ彼女は、
この光景を楽しんでいるのか、
口元には笑みが浮かんでいた。

28烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/04(金) 19:07:44
>>27
「なるほどー…
 だとしたらたしかにクリアしたいな…
 今の状況でなんとしても…」
そう言って考える。
学力に関してはあまり自信がないレイであるが
なぞなぞが苦手というわけでもないのだ。

「ふむ…なるほど…
 そうなると…考えられるのは…」
ロダンの提示したヒントを聞いて、
レイは一つの答えを思いついた。


「私は一つ、答えを思いつきました。」
そう言って手を挙げる。
そして自信あり気に応える。

「この問題…男が選んだのは…
 ズバリ、『A』ではないでしょうか!」

そう言ってAを指さした。
一件一番確率の低いように見えるが…

「もちろん当てずっぽうじゃないですよー。
 普通に確率で見たら、Cの占い師が一番当たりやすいように見えます。」

「ですが、20%の確率で当たる占い師は、裏を返せば
 『80%の確率で正解と逆の事を言う』ということでしょう。」

「つまり、Aの占い師の助言と『逆のこと』をすれば
 それが当たる確率が80%になります!」

「よって正解はA!」
そう言ってビシッと指さした。

「…どうでしょう?」
が、直後になんだか自身がなさそうになっている。
割りとその場のノリで言いやすいタイプなんだろうか…

29『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/04(金) 20:50:49
>>28

《なるほど――――》

僅かな沈黙を挟んで、ロダンは言葉を続けた。

《君の示した答えは、男が考えた事と全く『同じ』だ》

       カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

『石板』に加筆が施され、
『Aの占い師』に『マル印』が付けられる。
それは『レイの答え』が正しかった事を意味していた。
まさしくレイが述べた通り、外れる可能性に目を向ければ、
最も高い確率になるのは『A』なのだ。

《この問いはシンプルではあるが、
 一つの普遍的な『教訓』を含んでいる。
 何か分かるかね?》

《多くの物事には『表』と『裏』が存在しているという事だよ。
 たとえば『人間』、たとえば『行動』、たとえば『組織』。
 この世のあらゆるものに『表裏』の概念は当てはめられる。
 片方の面を見るだけでは、全体を把握するのは難しい》

「先程も、そんな話をしたような覚えが御座いますね」

ハーピーが呟くように言った。
『普段と別の裏の顔』――『ステュアート』に対して、
レイが口にした内容だ。
これも一種の『裏表』であり、
例の『動画』にも同様の事が言えるのかもしれない。

《広い視野を持って臨めば、
 それまで見えなかったものが見えてくる。
 逆に、自分から視野を狭めてしまうと、
 見えるはずのものも見えなくなる》

《この『謎』が示しているのは、そういった『教訓』だ。
 もっとも、既に分かっている君に、
 こんな話をする必要はなかったかもしれないが》

語り終えたロダンは、
レイに向けていた視線を『ストーン・エイジ』に移す。

《約束通り、私から『報酬』を渡す事にしよう》

30<削除>:<削除>
<削除>

31烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/04(金) 22:40:13
>>29
「ふー…
 して答えは…正解!!」
彼の問うた問題は、どうやら見事に正解できたようだ。
レイは嬉しそうにガッツポーズをする。

「まさに、そういうことみたいね…
 裏を返せば…逆の物事も大事…
 そういうことになりますねー。」
ロダンの言葉を聞いて、どこか嬉しそうにうなずいた。

「全体を見るっていうのは
 表と裏、両方を見ることですね。
 …私も今の問題を聞いて
 色々と見方が変わるような気がします。」
そう言ってレイうなずいた。

「ありがとうございます。ロダンさん。
 私も問題の答を考えるのは楽しかったです。」

「…そうそう、報酬があったんでしたね。
 して、その報酬とは?」
どこかワクワクした様子でレイはロダンを見つめている。

32『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/05(土) 12:40:35
>>31

《私から君に贈る『報酬』は…………『これ』だ》

     ズ イ ィ ッ

『ストーン・エイジ』が差し出した翼の上には、
一つの『石』が乗っていた。
どこにでも落ちていそうな『ただの石』だ。
特別な価値があるようには全く見えない。

             フ ァ サ ァ ッ

翼が石を包み、一瞬の間を置いて再び開かれる。
そこには石はなく、代わりに『黒い結晶』があった。
『カラスの羽』を思わせる『漆黒』で、
艶やかな光沢を放っている。

《『ブラックオニキス』。
 邪気や悪意を払う力があるとして、
 古来より用いられてきた『魔除けの石』だ。
 現在の相場で『一万円』ほどの値打ちがある》

     《この『宝石』を君に進呈しよう》

ロダンのスタンド――『ストーン・エイジ』。
その力は『石板』を作り出すだけではなく、
ただの石を『宝石』に変えてしまう。
まさしく『無限の富』を生む能力だ。

《――――と言いたいところだが、
 『正しい答え』を導き出した者には、
 もう一つ『特典』を用意しているのだ》

《この『ブラックオニキス』を『宝石彫刻』にして引き渡す。
 つまり、君の『好きな形』に出来るという事だ。
 それによって、多少は『価値』も高まるだろう》

正解したレイには、さらに『彫刻』を注文する権利がある。
ロダンの口振りから判断すると、
どのような形でも実現できそうだ。
レイの答えを待っているかのように、
悪を退けるという『ブラックオニキス』が光り輝く。

33烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/05(土) 19:42:31
>>32
「おお?
 この石は…?」
とても綺麗な黒い結晶が現れたのを確認するレイ。
その見た目はとても…

「とても綺麗…
 まさにレイヴンゼロにふさわしい見た目の漆黒だわ!」
彼女はとても嬉しそうにそのブラックオニキスを見た。

「しかも彫刻にしてもらえるの?
 それは…最高じゃない!」
思わず身を乗り出しそうになるほど興奮した様子で答えた。

「宝石彫刻か…
 この漆黒の色…
 レイヴン・ゼロをぜひ彫ってもらいたいわ!」
どうやらその色合いで即座に思いついたようだ。

「ちなみに、レイヴン・ゼロと言うのは
 私のスタンドで『変身』した姿なのだけど…
 できそうかな?」

34『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/05(土) 20:05:25
>>33

《無論、それは『可能』だ。
 どれほど複雑な彫刻であっても、闘技場の『柱像』のように、
 『完璧』に仕立て上げられる》

今日の試合で設置されていた『柱像』も、
ロダンの『作品』だったらしい。
観客席に座っていたレイの目から見ても、
あれらは芸術的な完成度を誇っていた。
そのレベルのものが作れるという事は、
『レイヴン・ゼロ』の彫刻も容易いだろう。

《しかし…………『知らないもの』を作る事は出来ない》

同時に、ロダンは当然の言葉を返してきた。

《その『姿』を見せてくれるならば、
 君の注文に応じる事が出来るだろう》

『レイヴン・ゼロ』の彫刻を作ってもらうためには、
ここで『変身』してみせる必要がある。
この場所にいるのはロダンとハーピーだけだ。
外部に『ヒーローの秘密』が漏れる事はない。

35烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/05(土) 20:18:00
>>34
「うーん、それはぜひともやってほしいところ…
 まぁやっぱり実際に見ないとだめですよねー。」
たしかにそのとおりだ、とレイはうなずいている。

「ふー、それならばぜひお見せいたしましょう。
 …あ、この格好についてはこの場にいるみなさんだけの秘密ってことで
 お願いしますね。ヒーローはミステリアスなのもカッコいいところなのですよ。」
そう言って人差し指を口に近づけてポーズを取った。

「それでは…発動させましょう」
そう言って立ち上がり、念じてポーズをとる。

「グレゴール・ザムザ…モードチェンジ!」
すると、先程までのドレスコードが変化しはじめ…

「レイヴン・ゼロ!」
あっという間にスーツが装着されるような形で
ヒーローめいた姿へと変貌した。

「我が名は正義なる漆黒の戦士!『レイヴン・ゼロ!』」
ぐっと決めポーズじみたポーズを取った。
漆黒カラスをの特撮ヒーローに落とし込んだようなその姿。
まさにブラックオニキスで象るにふさわしい代物かもしれない。

36『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/05(土) 20:59:06
>>35

「ワタクシも『ストリートパフォーマー』として、
 そういった『演出』は見習いたいところで御座います」

          パチ パチ パチ

「『魅せる』には『ケレン味』が大切で御座いますから」

優雅なドレス姿から『ヒーロー』に早変わりしたレイに向けて、
ハーピーは拍手を送った。
そう言うハーピー自身も、
『レイヴン・ゼロ』に負けず劣らず派手な格好をしている。
何しろ、『鳥人』を名乗っているくらいだ。
その外見は『パフォーマー』としての『衣装』なのだろうが。
本物のように『リアル』なのは、
『プロ』としてのこだわりかもしれない。

《ふむ………………》

ロダンはレイの周囲をゆっくりと歩きながら、
そのデザインを細部まで観察する。

《よく分かった。その姿と寸分違わぬ『彫刻』に仕上げよう》

        ズズズズズズズズズズズズズ

レイの目の前で、『ブラックオニキス』が次第に形を変える。
さながら『モーフィング』のような形状変化。
見る見る内に、ある『シルエット』が浮かび上がっていく。

《かつて『オーギュスト・ロダン』という『彫刻家』がいた。
 最も有名な代表作は『考える人』――――》
 
《私が『ロダン』と名乗るのは、そこに由来している》

やがて完成したのは、
漆黒に輝く『レイヴン・ゼロ』の『彫像』だ。
『芸術品』と呼べる精巧な出来栄え。
誰が見ても『実物そっくり』だと感じるだろう。

《これは『君の物』だ。受け取りたまえ》

          ス ゥ ッ

『ストーン・エイジ』の翼に乗った『それ』が、
レイの手に渡された。

37烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/05(土) 23:46:52
>>36
「ハーピーさんもなかなか演出がうまいと思いますよー。
 以前のショーでも実に力加減がうまくて
 私もやりやすかったですし。」
そう言ってレイは振り向いた。

「かっこよく見せるには色々演出も大事ですからねー。」
そこまで行ってから改めてロダンの方を見る。

「…ロダン、といえば私も知っているけど…
 それが名前の由来なのね…」

「お、おー…
 すごい!」
少しずつ変貌していき
見事なレイヴン・ゼロの彫像を形成したブラックオニキス。
それを見たレイはただ感嘆するばかりだ。

「すごく綺麗で、カッコいい!
 フィギュアでもここまで精巧なものはないです!
 ありがとうございます!これから大事にします!」
レイは、その彫像を大事そうに抱えながら、深々と頭を下げた。

38『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/06(日) 01:01:34
>>37

『レイヴン・ゼロ』を模した彫像が、
『レイヴン・ゼロ』の手の中に収まる。
初めての『グッズ化』と解釈する事も出来るかもしれない。
今後は『変身』せずとも、これを相手に見せれば、
『レイヴン・ゼロ』の姿を説明できるだろう。

《『ブラックオニキス』は『魔除け』として重宝されてきたが、
 『不吉な石』と見なして嫌う国もある。
 つまり、異なる『二つの面』を持つという事だ》

《『カラス』も同じだよ。
 『不吉の前兆』とされる場合もあれば、
 日本の神話では『神の使い』として崇められている》

先程の話の続きなのだろう。
一方では『不吉』とされるが、
もう一方では『神聖』として扱われる。
『カラス』と『ブラックオニキス』には、
『漆黒』という外見以外にも、
そのような共通点を見出す事が出来る。

「『悪』には『凶兆』をもたらし、
 『罪なき者』には『救い』をもたらす」

         フフフ

「悪くない『キャッチコピー』で御座いますね」

ロダンの言葉を受けて、ハーピーがほくそ笑んだ。

《『Priceless』――――大抵の場合、私は『あの店』にいる。
 また君と会う事があれば、
 その時には『新しい謎』を用意させてもらおう》

不意に、ロダンはレイから視線を外し、虚空を一瞥した。

《『コバヤシタケル』にも『報酬』を渡した事があった。
 『ブルーフローライト』という『淡い青色の宝石』だ》

件の動画で名前の挙がっていた人物。
ロダンは彼とも顔見知りだったようだ。
様々な場所で色々な相手に対して、
『謎掛け』を行っているという事だろう。

39烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/06(日) 19:29:25
>>38
「へえー、そんな逸話もあるんですねー…
 2つの側面というのもなかなかかっこいいです…
 まさに悪には凶兆、罪なきものには救い!」
そのロダンの言葉を聞いてとても楽しそうにつぶやいた。

「そのキャッチコピー素晴らしいですねー。
 ぜひとも使わせていただきたいです!」
そう言って頭を下げた。

「まぁ、暇つぶししたいと思ったときにまた来ます。
 ロダンさん、の謎掛けはとても面白いですからね。」
そう言って、チョット頭をなでてみようと試みる。

「小林丈…例の動画で命を奪われたみたいなこと言われた人のこと…
 だとしたら、お守りを手に入れたなら多分生きてるんじゃないですかね?
 …根拠があるわけじゃないですけど。」
動画で呼ばれたその人も謎掛けを解き、報酬をもらったということらしい。
レイとしては、それだけでもなんとなく生きているのではないかと思ったようだ。

40『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/06(日) 20:37:42
>>39

「この『キャッチコピー』は、レイさんにお譲りいたしますよ。
 『同じ舞台』に立った者同士でも御座いますので」

「その代わり、ワタクシの『宣伝』もしておいて頂けますね?」

使用許可と引き換えに、
ハーピーは『自分の宣伝』を頼んできた。
アイディア料として、それくらいはいいだろうという事らしい。
『ストリートパフォーマー』というのは、
注目を集めなければ始まらない職業だ。
そのためには、名前を売る事も重要な要素。
『ヒーロー』を志すレイとは『目指す先』は違うが、
『手段』としては共通している。

《今回のやり取りで『君のレベル』は把握できた》

               スイッ

  《次に会う時は、もう少し『ハードル』を上げる事にしよう》

頭を撫でようとした手は、自然な動作で避けられた。
そういう扱いをされるのは好まないようだ。
これも『知性の高さ』の表れなのかもしれない。

《過去に『報酬』を渡した相手は、全て記憶している。
 彼が特別という訳ではない》

    《しかし、私も『そう願ってはいる』のだよ》

レイが呟いた言葉を、ロダンは言外に肯定した。

《さて…………これで『条件』は達成された。
 この場所の闘技場を使えるように、
 ステュアートには私から話をしておく》

        バ サ ァ ッ

『ストーン・エイジ』が翼を広げ、入り口のドアを指し示した。
ここでやるべき事は済ませている。
他に忘れた事がなければ、もう帰っても良さそうだ。

41烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』:2022/11/06(日) 21:34:45
>>40
「どうもありがとうございます!
 今後、機会があれば使わせてもらいます。」
そう言って頭を下げる。
ハーピーの言葉を聞いて嬉しそうである。

「もちろん。
 宣伝もしっかり行いますよ。
 どうせならまたヒーローショーをしたりします?
 もしパフォーマンスを行うなら、バッチリ協力させてもらいます。」
ハーピーの頼みを聞いてうなずいた。
パフォーマンスの協力もノリノリで行ってくれるだろう。

「つ、次にはさらに難しくなるんですか…
 お手柔らかに…と言いたくなる…」
あまり頭脳労働は得意ではなさそうなレイ
どうやら更に難しくなりそうだと思いちょっと心配のようだ。

「でもまぁ、次も必ず解いてみせますよ。」
でも自身はありそうだ…

「まぁ、あの動画のことはあんま信じてない感じです。
 今回の闘技場での戦いを見て、そういう輩ばっかりじゃないということも
 わかってますから。」

「だから、多分動画で言われてる小林って人も生きてると思います。」
また自信ありそうな言い方である。

「…ありがとうございます。
 ハーピーさん、とロダンさん。
 また縁があったら会いましょう。」
そう言って入口の方に向かった。

「ストリートパフォーマンスをまたするときは
 呼んでくださいねー。」
そう言って去り際に手を降った。

42『スフィンクス・チャレンジ』:2022/11/06(日) 22:39:03
>>41

「ヒーローショーなら、『レイヴン・ゼロ』と『ハーピー』を、
 同時にアピール出来そうで御座いますね」

「『共存共栄』――――お互いに『メリット』があるというのは、
 とてもとても結構な事で御座います」

レイの申し出に対しては、ハーピーも上機嫌だ。
いつか再び『共演』する事もあるかもしれない。
そして、それとは別の機会も存在する。

「ワタクシと戦いたい時は、『Priceless』にお伝え下さいませ。
 『訓練』の相手を務めさせていただきます」

レイは『ハーピーと戦う権利』を手にした。
彼女と再会した喫茶店に連絡すれば、
ハーピーを呼び出せるはずだ。
その場合は、ここの闘技場を利用する事が出来る。

《私にとって最も大切なのは『知恵比べ』をする事だ。
 それ以外の物事に対しては、さほどの関心は抱いていない
 この身に宿った『知性』が『謎』を求めている。
 何が起きようとも、その追求に魂を捧げるのみ》

《少なくとも、君とのやり取りには、確かな『価値』があった。
 また共に『謎』を楽しむ機会があれば、
 それは非常に素晴らしい》

《『タケル』とも、再び語り合いたいものだ》

ロダンとハーピーに手を振り、レイは控え室を出て行く。

《『カラスマレイ』――――君の『飛翔』に幸運を》

「さようなら、レイさん。
 本日は御足労いただき、
 ワタクシ大いに感謝しておりますよ。
 これからも『良い付き合い』が出来れば、
 まことに幸いで御座います」

           ――――――パタン

彼らの言葉を背に受けて、レイは家路に就いた。
手の中には、自らの姿を象った『彫像』がある。
『ヒーロー』としての姿。
そして、目指すべき在り様。
レイを鼓舞するように、
『レイヴン・ゼロ』を思わせる『一羽のカラス』が、
夕暮れの空に飛び立っていった。



烏丸 レイ『グレゴール・ザムザ』⇒『2万円相当』の『ブラックオニキス(宝石彫刻)』を獲得

               『スフィンクス・チャレンジ』⇒『終幕』

43『ストーリーテラー:S』:2022/11/15(火) 21:02:08

『プライスレス』――――『至上の価値』という言葉だ。
私にとって、それは『謎の追求』を意味している。
しかし、必ずしも『答え』が出るとは限らない。
たとえば『私自身』。
『この知性の根源は何処から来たのか』という疑問だよ。

この『謎』に対しては、様々な仮説が考えられる。
偶発的な『突然変異』の産物だろうか。
あるいは、特殊な技術を持つ何者かが、
『遺伝子操作』を施した結果かもしれない。
前世の私は人間で、何らかの理由で、
一匹の猫として『生まれ変わった』という見方も可能だ。
物心ついた時から考え続けているが、
未だに明確な解答は得られていない。

それでも、私は考える事を止めないだろう。
『我思う、ゆえに我あり』……
思考を続ける限り、私は私で在り続ける。
私の魂が『謎』に惹かれるのは、
『自らのルーツを解き明かしたい』という欲求の、
一つの表れなのかもしれないな。
だが、『解明』を望まない気持ちも存在するのだよ。
明かされてしまえば、それは『謎』ではなくなるのだから。

そろそろ『本題』に戻り、『彼らの物語』を語る事にしよう。
最初に断っておくと、
これは世間を騒がすような『大事件』ではない。
『日常』という書物の中に紛れ込んだ一ページの『非日常』。
同時に、誰かが解決しなければならなかった。
『大きな問題』は皆が向き合おうとするが、
『小さな事件』は見過ごされやすいものだ。

『あれ』が起こったのは、よく晴れた秋の日だった。
いつものように、私は『自分の場所』に落ち着いていた。
そして、それぞれの席に座る二人を眺めていたのだ。
『二人の男女』だった。
『彼ら』の名は――――――。

44『微睡のN』:2022/11/15(火) 21:03:40
>>(ノエ)

『Priceless』――――この日、ノエは『そこ』にいた。
かつて『小林丈』として訪れた事のある場所だ。
そして、『ノエ』が初めて訪れる場所。

「――――お待たせ致しました」

            コト

店主である『スティーヴン・ステュアート』が、
格調高い所作で『注文の品』を運んできた。
限りなく黒に近い『チャコールグレー』の給仕服を、
一分の隙もなく着こなしている。
以前に出会った時と同じ服装だ。
ノエの姿を目の前にしても、動揺した様子は全く見られず、
穏やかな表情を崩さない。
表に出さないようにしているのかもしれないが、
彼の内心を読み取る事は出来なかった。

窓際に座っているのは一匹の『猫』。
主人の名前と同じく、この猫の名前をノエは知っている。
『スフィンクス』の『ロダン』だ。
『謎掛け』を好み、『宝石』を生み出す『スタンド使い』。
『日下部虹子』と共に『知恵比べ』に挑み、
報酬として、淡い輝きを放つ『蛍石』を受け取った。

       ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

今、この場にいる他の客は『一人』だけだ。

45『微睡のN』:2022/11/15(火) 21:07:21
>>(塞川)

その日、『塞川唯』は一軒の『喫茶店』にいた。
『Priceless』と名付けられている店だ。
ダークブラウンで統一された内装を、
ペンダントライトの柔らかな光が包む。

「――――いらっしゃいませ」

流暢な日本語で出迎えた初老の西洋人が、
ここの店主を務めているらしい。
長身痩躯、白髪交じりの頭髪、『チャコールグレー』の給仕服。
表情は穏やかで、内面から滲み出る『品位』を感じさせる。
窓辺に座るのは一匹の『猫』。
体毛や髭がないのは、そういう『種類』だからだろう。

     「ごゆっくり、お過ごし下さい」

            コト

まもなくやって来た主人が、優雅な一礼と共に、
『注文の品』を丁寧に置いていった。
全体的な雰囲気を見ても、
もっと客が入っていても良さそうなものだ。
たまたま空いている時間帯だったのかもしれない。

      ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

そのせいか、今は塞川を除くと『一人』しかいない。

46塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/15(火) 21:54:25
>>45
特に何かの『事件』に関わることもなく、
『男達』の相談に乗る予定もない休日の昼下がり。
街を当てもなく歩き、手近だったという理由で喫茶店へと入った。
ホットコーヒーをオーダーし、スマホの画面を少しだけ眺めた後、
机の上に放って中空を眺める塞川は、
ありていに言えば、暇だった。

「はぁ……眠ィ」

気怠げな眼差しを窓の外から、内側の猫へと移す。


-----------------------------------------------------------------
ガラス細工の鳥のスタンド。群体型。
身体を擦りつけた物にガラスの羽を植え付け、『ガラス化』させる。
また、頭部に核があり、破壊されるなどで露出したこれに触れた物は、
大きな物、分厚い物などであっても一気に『ガラス化』されてしまう。

『クリスタライズド・ディスペア』
破壊力:E スピード:B 射程距離:B(12m)持続力:E 精密動作性:C 成長性:B

【能力詳細】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1463236020/281
--------------------------------------------------------------

【外見】長身痩躯の女。
見るものを委縮させるきつい顔立ち。

【持ち物】ハンドバッグ・日用品

【簡易プロフィール】
【記】『スタンド使い記録スレッド』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050739/98

47ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/15(火) 22:39:42
>>45

>――――お待たせ致しました

「……あぁ」

『注文の品』は『コーヒー』だ。ただ一杯のコーヒーを頼める程度しか金銭は無い。

器の中で静かに揺らぐ黒い色のように、自身の先行きにも指針は無い。
 そんな静かな焦燥が、無意識に近寄る事は避けようとしていた
此処へ誘ってしまったのかも知れない。小林の、自身の軌跡の場所へ。

「……どう……も」

丁重に礼を言うべきなのだろう。小林 丈ならば。
 だが、今の自分は『ノエ』だ。どうしようもなく、ノエなのだ。

ぶっきらぼうな礼と共に、静かに口づける。苦味が口を、喉を通っていく。

彼(ロダン)に視線を向ける事は出来なかった。
 どうしたって、この瞳の形までは変えられない。顔を向ける事が出来ない。

― ― ― ― ― - - - - - -

玩具の金魚のような小さな群体型のスタンド。
液中に発現し、周囲の液体を『ガラス玉』に変えて己を封じ込める。
『ゼロ・モーメント』Zero Moment
破壊力:D スピード:C 射程距離:B(30m)
持続力:C 精密動作性:C 成長性:D
【能力詳細】
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1463236020/540

外見:ボロのジーンズ・フード付きコート
目深にフードを被り、白い髪の毛で目元は隠れている。マフラーで
口元も覆っている。

所持品:財布・ペットボトル(コート裏に括りつけてる)

簡易プロフィール:
元『小林 丈』である人物。夏の魔物事件と言うものに関わり
紆余曲折を経て、半ば自殺する形で街から遠ざかる事になった。
 多数の友人を傷つけてる事を自覚しており。贖罪をどう行うか
模索しつつ、負債をアリーナに背負っており、正体が知られると
迷惑になると考えてる為に、ノエと言う別人として現在は生きてる。

48『微睡のN』:2022/11/15(火) 23:23:07
>>46(塞川)

運ばれてきたばかりのカップからは、
香ばしい湯気が立ち昇っている。
良い豆を使っているようだ。
『眠気』を覚ますには丁度いいかもしれない。
『もう一人の客』も、『コーヒー』を頼んだようだ。
事情は不明だが、露骨に顔を隠しており、
いかにも怪しげな風貌ではあるものの、
店主は至って自然に接している。

              スィッ

暇を持て余していた塞川の視線は、
窓辺に落ち着く『猫』を捉えた。
店主が何も言わないという事は、『ここの猫』なのだろう。
塞川に知識があるか、手元のスマホで調べれば、
『スフィンクス』という品種である事が分かる。
目の前の猫は、
どことなく『知的』な顔立ちをしているように思えた。
もちろん、そう見えたからといって、
実際に賢いとは限らないが。

           ジッ

細められた『金色』の瞳が、塞川を眺め返す。
単なる好奇心とも警戒とも違う。
もっと別のニュアンスを含んだ表情だった。

>>47(ノエ)

『再会』したノエに対し、『ロダン』は何の反応も示さない。
それは当然といえば当然だ。
たとえ『知り合い』であっても、一見して気付ける者は、
ほとんどいないだろう。

『もう一人の客』は長身の女だった。
偶然という程でもないが、
彼女が頼んだのも『コーヒー』だった。
女は退屈そうな様子で、ロダンに視線を向けている。
見るからに暇そうだ。
ノエの立場とは対照的ではあるが、
『指針がない』という意味では似通っているのかもしれない。

          カチャ…………

カップを持ち上げ、その内側に満たされた黒い液体を、
少しずつ飲み下す。
確かな『苦味』の中に、ほのかな『酸味』や『甘味』を感じる。
ただ苦いだけではなく、極めて複雑な味わいだ。

>>(ALL)

《もし、私の『声』が聞こえるのなら――――》

僅かな間を置いた後、別々の席に座る二人の耳に、
『スタンド会話』が聞こえてきた。

   ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ

         《――――答えてもらいたい》

『猫』と重なるようにして、『スタンド』が発現されている。
胸から上は『人間』、胴体は『獅子』、
背中には『鷲』の翼が備わっていた。
その姿は『スフィンクス』のイメージそのものだ。
ヴィジョンの表面は無機質で、さながら『石造り』に近い。
『神話の怪物』と『実在の石像』の『ハイブリッド』。

   《私は『ロダン』》

               《『スフィンクス』だ》

無論、ノエは既に『知っている』。

49塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/15(火) 23:37:23
>>48
「なにっ、『スタンド』……!」

鼓膜に響かない『スタンド音声』に、
警戒して腰を椅子から浮かせて身構えた。
素早く店内を見渡した後、『ロダン』へと視線が戻る。

『…………聴こえるなら、か。
カマをかけられたってわけか。あぁ?
「猫のスタンド使い」。そんな奴が、この世に存在するとはなァ』

『ロダン』の言葉にどかっと腰を椅子へと戻して脚を組む。
長髪を鬱陶しそうに払い、『ロダン』を睨め付けて『スタンド音声』で言葉を返した。

50ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/16(水) 00:05:51
>>48-49

「…………」

無視するべきか?

思考を巡らす。今の立場と、彼の発言に反応する事での先に起きる脅威を。

(……ただ。その、たらればの危険でずっと
このまま逃げ続けていいのか?)

(…………決して、逃げ続ける事は出来ない。
いずれ、遅くも早くとも。答えを見つけるしかない)

「……」

「……あぁ、聞こえる。
『はじめまして』」

「……わ……オレは『ノエ』だ」

彼女『塞川』に一歩遅れる形で、自己紹介をすると共に反応をする。

51『微睡のN』:2022/11/16(水) 00:31:03
>>49(塞川)

《見知らぬスタンドを前にすれば警戒し、相応の注意を払う。
 『スタンド使い』として当然の反応と言える。
 君の立場であれば、私も同じような行動を取っただろう》

《可能なら別の手段を選びたいところではあったが、
 君達も知っている通り、
 『猫』と『人』が『意思疎通』を行う事は難しい》

《スタンドによる会話は、我々の『共通言語』だ》

塞川の問い掛けに対し、ロダンは巧みに言葉を操り、
淀みなく返答する。
外見から窺える以上に、高い『知性』の持ち主らしい。
到底『猫と喋っている』とは思えない程だ。

>>50(ノエ)

『スタンド使い』である事を明かす。
それは『正体』を曝す事にも繋がりかねないだろう。
しかし、葛藤の末に、ノエは敢えて『一歩』踏み出した。
明確な理由はなかったとしても、ノエは『ここ』を訪れたのだ。
もしかすると、何かしら得られるものがあるかもしれない。

《では、君の事は『ノエ』と呼ぼう》

ロダンとの対話。
最初に出会った時も、似たようなやり取りを行った。
ノエとしては初めてだ。

《――――実に『素晴らしい』》

『聞き覚えのある言葉』が、
『ストーン・エイジ』を通して発せられた。

>>(ALL)

《単刀直入に述べよう。
 少しばかり『遊び』に付き合って欲しいのだ。
 ただし、『ボール遊びをしたい』という訳ではない。
 この遊びでは『道具』ではなく『知恵』を使う》

《これから私が、君達に一つの『謎』を提示する。
 それを解き明かしてもらいたい》

《解答する権利は『一人』につき『一度』。
 もし『ヒント』が必要ならば、
 どういった点について悩んでいるかを伝えれば、
 二人分を合わせて『二回』だけ与えよう。
 だが、君達が話し合う事は制限しない》

《『正解』に至った時には、それなりの『報酬』を約束する》

『スフィンクスのスタンド』から、
ロダンが二人に『ルール』を説明する。
塞川にとって、『報酬の詳細』は未知だ。
しかし、話を聞く限りでは、『デメリット』はない。

52塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/16(水) 01:09:51
>>50-51
「そっちのあんたも『スタンド使い』かよ。
『遊び』だと? 何が目的…………いや、いい」

『ノエ』に目線をやり、少し考え込む。

「『ロダン』、それはあんたの趣味か?
それなら『スタンド能力』を見せられるよなァ?
そうしたら、信用するぜ。
遊びにも付き合ってやるよ。暇だしな」

「後は、『報酬』ってのも気にはなるが……
『スタンド』が先だ。答えな」

53ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/16(水) 01:23:04
>>51-52

以前と同じだ。あの時は、別の女性と共にロダンの謎かけに知恵を絞り対峙した。

少し前だ。けど、とても遠い記憶のようにも思える。

「………わかった。何時でもオレは始められる」

>そっちのあんたも『スタンド使い』かよ

「…………あぁ。
短い付き合いだと思うが。オレ一人だと頼りないだろう」

手伝いを頼むよ。と、暗に助力を促してロダンの言葉を待つ。

54『微睡のN』:2022/11/16(水) 15:30:23
>>52(塞川)

《私は『スフィンクス』だ。
 『スフィンクスは謎を好む』というのが、
 『神話の時代』からの慣わしなのだよ》

《私の『目的』は、先程も話した通り。
 『謎の追求』こそが私の『生き甲斐』なのでね》

《そして、君の要求だが……
 私の『能力』は遅かれ早かれ見せる事になる。
 それで『信用』を得られるというのであれば、
 『安い』ものだろう》

              ス ゥ ッ

     《――――『これ』を見たまえ》

『スフィンクスのスタンド』が、片方の翼を開いた。
そこには小さな『石』が乗っている。
どこでも見かける『ただの石ころ』。

        バ サ ァ ッ

翼が石を包み込み、再び開かれる。
そこにあったのは『別の石』だ。
淡い輝きを放つクリアブルーの『宝石』。

《これは『ブルーフローライト』という。和名は『蛍石』だ》

      《『理解』できたかね?》

            コ ト

『ブルーフローライト』が窓辺に置かれる。
『スフィンクスのスタンド』から離れても、
それは『宝石』のままだ。
窓から差し込む光を受けて、確かに輝いている。

>>53(ノエ)

ノエはスタンド使いとして、多くの場数を踏んできた。
だからこそ、少し前の出来事でも、
遠い昔の事のように感じられるのかもしれない。
あの時と比べ、何もかもが変わってしまった。
『顔』も『名前』も『スタンド』さえも。
だが、今でも『変わらないもの』もある。

          ――――――チカッ

女の要求に応じる形で、ロダンが自らの『能力』を披露する。
彼が作り出したのは、淡く光る『ブルーフローライト』だった。
持つ者にインスピレーションを与えるとされる『知性の石』。

あの時と変わらないのは、それと『同じ物』を、
ノエも『持っている』という事実だ。

55塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/16(水) 18:20:36
>>53-54
「こいつは……!
宝石を作れるってわけか。
いや、作るというよりも…………」

席を立ち、『ブルーフローライト』をつまみ上げて眺めた後、元の場所に置く。
肩の力を抜いて席へと座り、コーヒーを一口飲んだ。

「まあ、そうだな……『石』と『謎』。
本当に『趣味』ってわけか。
はっは、面白いヤツだな。
わかった……付き合ってやるよ。そう言ったしな。
しかし、『ロダン』……あんた、私より頭良さそうだよなァ〜」

ため息混じりに呟き、『ノエ』の方を見る。

「ええと、『ノエ』だっけ?
私は塞川だ。
あんたはなんか既にやる気みたいだな。
もしかして、見た目の割にノリの良い性格なのか?」

「やるからには本気でやるぜ。
雁首揃えて『猫よりもバカ』なんて事になったらあんまりだからよ。
そうだろ? よろしくな」

冗談めかして声を掛け、軽く手を振った。

56ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/16(水) 19:31:51
>>54-55

>『猫よりもバカ』なんて事になったらあんまりだからよ

「…………少なくとも、猫おろかミジンコより馬鹿けた事を仕出かす人間なら
オレはよく知ってる」

ミジンコは自殺するような真似をするだろうか? 
植物とて、遠くに繁栄する為に構造上、食べられるような生態だが
好き好んで命を捨てるような真似をするような生き物はいない。

となれば、大馬鹿野郎が誰かなど自ずと明らかだ。

知性の石(ブルーフローライト)を所有する資格は、無いだろう。
 そして、今現在も所持してない。廃棄されてなければ、学生寮の
机の中に今もある筈……彼が、親友が今も大切に保管してくれているならば。

「……ノリの良さは知らないが……やるからには全力でやる」

「……それだけだ」

57『微睡のN』:2022/11/16(水) 20:34:24
>>55(塞川)

摘み上げた『ブルーフローライト』は、
紛れもなく『本物』だった。
『石ころ』を『宝石』に変える。
そういう能力だ。

《君達にも、これと同じくらいの大きさの物を進呈しよう》

一介の猫が『報酬』を用意できる理由も明らかになった。

《『相互理解』は終えられた。『ゲーム』を始めよう》

ロダンが二人に言葉を掛ける。
もう一人の『参加者』であるノエには、
どこか気負った雰囲気が漂う。
風変わりな外見に違わず、何か『訳あり』らしい。

>>56(ノエ)

『塞川』と名乗った女は、気難しそうな容姿に比べると、
意外に気さくな性格らしい。
ノエとは正反対と言える。
当然、外見からは分からない部分もあるだろう。
そこはノエと同じだ。
スタンド使いであるという共通点も同様に。

《『やる気がある』のは大いに歓迎できる。
 それでこそ、私も『やり甲斐』があるというものだ》

ロダンは、ノエに特別の注意を払ったりはしていない。
彼とは一度しか出会った経験はないが、
その時と同じであるという事は分かる。
相変わらず、彼は『謎』に目がないのだ。

>>(ALL)

軽い身のこなしで、
『スフィンクスのスタンド』が床の上に降りる。
そこには『石像』が飾られていた。
猫の姿を象った精巧な『彫像』。
ノエは見た事があった。
そして、『次に起こる事』も知っている。

  《『ストーン・エイジ』》

             ブ ワ ァ ァ ァ ッ

『スフィンクスのスタンド』が翼を開き、
両翼が石像に覆い被さる。

    ズズズズズズズズズズズ

それと共に、石像が形を変えて、
一枚の『石版』に変化していく。

   カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

        カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

            カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

見えない『鉄筆』で彫られているかのように、
石版の表面に『絵』が刻まれていく。
民家から逃走する泥棒。
泥棒を捕らえる警官。
警官から話を聞く家人。
それら『三つの情景』が、
一連の『物語』を思わせる形で並んでいる。

《君達に『解決』してもらうのは、一つの奇妙な『事件』だ。
 もちろん『現実』ではないが》

《ある家から逃げ出した泥棒が、警官によって捕らえられた。
 泥棒は『宝石』を持っており、
 『この家から盗んだ』と白状した。
 しかし、その家の者に何度聞いても、
 『何も盗られてはいない』と言う》

《『なぜ話が食い違うのか』――――
 その理由を君達に解き明かして欲しい》

58塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/16(水) 21:08:42
>>57
「……出題は、それで終わりか?
ふうん、なるほど。『泥棒』ね……」

指で頬をなぞり思案する。

「可能性という意味では、まずは大きく分けて二つあるよな。
ひとつは、どちらかがウソをついている場合。
『現実的』な着地点としてはこれが一番あり得る話だが、
これは『現実』じゃあない。『クイズ』だ」

「つまり、もうひとつの
どちらとも『本当の事を言っている』と考えるのが一番良いだろうな。
『宝石』は『盗まれた』が、『盗まれていない』」

「こいつは『質問』が重要になりそうな話だぜ。
どういう方向性の『質問』をするか。
あんたにアイデアはあるか? 『ノエ』」

59ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/17(木) 09:50:45
>>57-58

ロダンが、彼が特別自分に気を払わなかった事は。
ノエにとって息をさせてくれるように有難かった。どう突かれても悪い事に
なる想像の絵図しか思い巡れない。

それに、大切なのは自分ではない。『謎』だ。

>どちらとも『本当の事を言っている』と考えるのが一番良いだろうな。
『宝石』は『盗まれた』が、『盗まれていない』

「確かに……その線が一番濃そうだな」

>どういう方向性の『質問』をするか

「なら、『泥棒が、家人の親族及び血縁関係か?』と言う質問はどうだ?」

オレの想像する背景は……。

泥棒が、自分を泥棒と思い込んでおり。本当は家人と一緒に生活してる
間柄である。と言う形だ。

これなら宝石だろうと、何だろうと。泥棒が何を持って外に出ようと
家人にとっては、泥棒は自分と同じ家の人間なのだ。泥棒を非難する事は無い。

(ロダンの問題は……時に、現実の話でないと前置きするが。
核心をつくような問いもあったりする)

この問題も、そんな問題なのかも知れない……。

60ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/17(木) 13:12:38
>>59続き

「……あぁ、あと出来る質問があるとすれば」

前の時も、そうだった。『答えはすぐ目の前にある』
 それがロダンの問題だ。だから『ロダン』へ顔を向ける。

「家人が君(ロダン)……いや、現実じゃないんだったな。
だから、君に近しく、それでいて『宝石』に無頓着な存在」

「それでも、説明はつく」

……仮に、家に住む者。それが『ロダン』なら。
つまり、宝石を産む事に対して労力が存在しない存在。
涙が宝石になるだとか、そう言った幻想生物でも構わない。それが住む者ならば。

その誰かは盗んだのは事実。だが、盗まれた存在からすれば家で掃いて
捨てるような価値なのだ。だから、これなら『価値観の相違』で
問題が成立する。

これが、正解に近しい気もする……。

61『微睡のN』:2022/11/17(木) 18:13:29
>>58-60(ALL)

ロダンは黙って二人の会話を眺めている。

「私が若い頃に、似たような状況に遭遇した経験がありますね」

その代わりに、カウンターの奥に立つステュアートが、
呟くように口を挟んだ。

「当時、私は様々な事件に関わる立場におりました。
 あれは『偶然』が重なった結果の出来事でしたが…………」

        「――――失礼致しました」

丁重に一礼すると、
彼はコーヒーサイフォンを調整する仕事に戻った。

62塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/17(木) 21:32:24
>>60
「たしかに説明はつく。
どっちも、まあ……現実的かどうかは置いておいて、正解の条件は満たしてるよな。
そういうのなら私も思いついたぜ。
泥棒が盗みに入ったのは、捕まったのから半世紀ほど前だったんだよ。
そうしたら、家の奴らに聞いてもいちいち覚えちゃいないかもしれないだろ?」

「これもひとつの答えだ。
あんたの出した案も含めて、全て『間違い』じゃあない。
だが『正解』でもない。
そいつを判別するために使うのが『質問』ってわけだ」

「そうすると、質問内容はなるべく『方向性』がはっきりする内容が良いだろうな。
特定のひとつの解の是非を問うようなものじゃあなく、
正解の方向性を絞り込むような……」

「『家人は盗人が持っている宝石が、家から持ち出されたと認識しているのか?』
ってのはどうかな。
もう少し良い質問がありそうな気もするが…」

63ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/17(木) 22:00:49
>>61-62

>私が若い頃に、似たような状況に遭遇した経験がありますね

「……そうなのか」

カウンターで佇む人物の言葉に、ぽつりと呟く。
 そして、塞川。彼女の言葉も吟味して、微かに頷いて纏め上げた思考を
ノエは口にする。

「時間軸が異なる。それも一つの正解だな……あとは、建物の構造、とか?
ミステリーとかだと、実は回転式の家で昼と夜で住む位置が変わるとかなら
その訪問する家の者も異なるからな……まぁ、今のところ全部推測だ」

正解の方向性……絞り込む『質問』……か。

>『家人は盗人が持っている宝石が、家から持ち出されたと認識しているのか?』

「……うん、その質問でオレも良いと思う」

この質問の成否で、幾らか問題の背景も理解出来るとは思える。

64『微睡のN』:2022/11/17(木) 22:57:16
>>62-63(ALL)

《――――では、最初の『ヒント』を出そう。
 家人は泥棒が持っていた宝石が、
 『自分の家から持ち出された物』だと『認識している』》

話し合いが一段落したと判断したロダンが、
『第一のヒント』を提示する。

《改めて詳しい話をすると……
 泥棒と家人の間には何の関わりもない。
 完全に『赤の他人』であり、
 泥棒は適当に目星をつけた家に入ったに過ぎない。
 逃げるところを運悪く警官に発見され、
 そのまま捕らえられてしまった訳だ》

《警官は『宝石』を家人に見せ、すぐに確認を行った。
 盗品を見せられた家人は、
 それが自分の家から持ち出されたと確実に認識した上で、
 『何も盗られていない』と答えたのだ。
 そこに時間差はなく、特殊な環境やトリックも存在しない。
 また、家人にとっても、その『宝石』は『金目の物』だ》

《これは、あくまで『仮定の事件』ではある。
 しかし、実際にも起こり得る話だろう。
 たとえば、『この町で起こった事』だと考えてくれてもいい》

《君達が様々な説を唱えたように、想像力を働かせれば、
 『仮説』は無限に考えられる……。
 だが、私が想定する『正解』というのは、
 より『完成度』の高いものだ。
 最もシンプルで、なおかつ最も説得力のある答えを、
 君達に探ってもらいたい》

65ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/18(金) 08:58:34
>>64

泥棒と家人に関わりは無い赤の他人。

家人は金目の物であると、盗んだものを認識してる。

実際に起こり得る可能性はある……この街でも起き得る。
ステュアート氏の言葉も含めると、偶然の要素はある……か。

(自分の物であると認識した上で、ついさっき何か盗られ
警察が来て、貴方の家からこれが盗まれました。と、伝えられた上で
いえ、特に何も盗まれてないと……オレなら、どんな状況だ?)

考えられる可能性があるなら。盗まれた事自体が、本人にも都合が悪いから。

「あぁ……家人が『犯罪者』であるなら、しっくりくるな」

つまり、家人も『宝石泥棒』なのだ。宝石を盗んだ人物が
奇妙にも宝石を盗られる。それがあろう事か偶然にも盗まれて
警察が家に来る。家人からすれば堪ったもんじゃないだろう。
 盗品を追及されれば、自分も逮捕される……シラを切ろうと言う気持ちも
幾らか理解出来る。一番運が悪いのは家人だったと言う事だ。

「だから、オレの質問はこうだ。『家人も宝石を盗んだ事あるか?』だ」

66塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/18(金) 18:47:32
>>65
「ほお、確かに『盗品』なら盗まれたなんて言えないよなァ。
いい考えだ。だが『ノエ』。あんた、ゲームとかしないだろ」

軽く指を振って微笑んでみせる。

「ヒントが2回に解答も2回だろ?
それなら、『正答かどうか』確かめる質問は無意味だぜ。
『宝石は元々盗品だった』。そいつで回答してみなよ。
ま、『贋作』とかそういう可能性もあるから、
そーいうのを包括した『答え』でも良いかも知れねーが……
『泥棒が盗まれた』。そっちの方がシンプルだし良い答えだな」

67ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/18(金) 18:53:08
>>66

「……あぁ、ゲームとかはしないな」

『ノエ』はしない。小林 丈なら……遊ぶ友人も居ただろう。
 本当なら、皆で無事に帰って何気ない日常や学校、ゲームや勉学
喧嘩もしただろう。だが、全部それを無碍にしたのは自分自身だ。

「『宝石は元々盗品だった』
あぁ、そう答えるよ。ロダン、それが回答だ」

68『微睡のN』:2022/11/18(金) 19:25:22
>>65-67

   カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

        カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

            カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

二人の解答に応じて、石版に『新たな絵』が刻まれていく。
家人と泥棒の『両者』が、警官に捕らえられる情景だ。
『起承転結』で言えば『結』の部分だろう。

《その『宝石』は、泥棒に盗まれる前から『盗品』だった。
 それが家にあった事を認めれば、家人にも嫌疑が及ぶ。
 しかし……捜査に当たった警官は『優秀』だったようだ》

出来上がった『絵』を一瞥したのち、
ロダンが二人に視線を戻す。

《――――――『正解』だ。
 君達は、この物語の『結末』を導き出した》

《『推理』というのは、根幹となる『前提』が間違っていると、
 その後の全てに影響を及ぼしてしまう。
 最初に『認識』を指摘したサイカワの着眼点は、
 この事件の核心となる部分を突いていた》

《そして、ノエ……君は可能性の『取捨選択』を行い、
 最終的な『結論』に至った。
 どちらが欠けても、この事件は解決し得なかっただろう》

           《見事なものだ》

              ス ッ

ロダンからの賞賛と共に、
『ストーン・エイジ』が両翼を差し出す。
そこに乗っているのは『二つの石』。
先程と同様に、何の変哲もない『石ころ』だった。

《優れた『知性』には相応の『報酬』が与えられるべきだ。
 君達の『望むデザイン』を聞いておこう。
 『渡す石』は決まっているが……私の力で、
 それを『宝石彫刻』に仕立て上げる》

この趣向はノエも知らない。
しかし、ロダンの能力を使えば容易い事であろう。
目の前の『石版』を見れば、それは塞川にも明らかだ。

69塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/19(土) 12:05:39
>>68
「はっは、『正解』って言葉は偶に聞くと良いよなァ。
やるじゃねーか、『ノエ』。あんたもこっちに来な、ほらよ」

立ち上がって『ノエ』の背中を叩き、『ロダン』の側へ近づく。

「ほお、大したサービスだな。
『宝石彫刻』。すごい価値になるんじゃあねーか。
私は……そうだな。トリでいい。『鳥』にしてくれ。
なんでもいいぜ、あんたが知ってる奴でな」

そして『ノエ』の横顔を注視した。

70ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/20(日) 11:35:35
>>68-69(すみません、PCの調子が悪くレス遅れました)

背中を叩かれ、勝利の労いを掛けられる。

  ――やったな、ジョー。俺たちの勝ちだっ


(……そう、祝ってくれただろうな。オレが、この道を進まなければ、今頃)

別離を交わしてしまった大切な人物の姿が脳裏に過る。
だからと言って、この状況に変わりはない。ノエは『ノエ』だ。

 「あぁ……二人の連携の……あんたの協力の賜物だよ」

塞川へ、礼を短く告げつつ。宝石を加工すると言う石を見つめる。

彼女のように動物にするべきか? それとも、今の自分の罪を戒めるような
暗示の形にするべきか……いや。

「……指輪……出来れば、複数でいい」

「…………出来るか?」

71『微睡のN』:2022/11/20(日) 21:20:55
>>69(塞川)

《『芸術的価値』が加わる事で、
 元々の『値段』は上乗せされるだろう。
 素材の種類や大きさによっては『億単位』も可能だが……》

《その辺りは私が『調整』させてもらう。
 悪戯に『相場』を混乱させてしまうと、
 『不利益』が生じるのでね》

ロダンの言葉を信じるなら、本気で作ろうと思えば、
『凄い価値』の品も用意できるらしい。
しかし、そういった物を世に出すつもりはないようだ。
彼が言ったように、不必要な問題を避けるためだろう。

>>79(ノエ)

ノエの心中で重なる『現在』と『過去』。
その先に存在する『未来』は、未だ曖昧で不確定だ。
今日の出会いが、新しい礎の一端となるかどうかは、
ノエだけが知っている。

《『輪の形』に変える事は容易い。
 それを『二つ』用意しよう。
 もちろん『一つ分の価値』は『半分』になる》

『注文』に対しては、『可能』という答えが返ってきた。

>>(ALL)

《――――君達の『希望』は心得た》

         バ サ ァ ッ

翼が『石』を包み込み、次に開かれた時には、
二つの『宝石』に変わっていた。

《『紫水晶』と称される『アメジスト』。
 語源となったギリシャ語では、
 『酒に酔わない』という意味を持つそうだ。
 『人生の悪酔い』から守ってくれるという言い伝えもある》

透き通った紫色の石が塞川の目の前にある。

《『ウルトラマリン』の原料として知られる『ラピスラズリ』。
 鉱物を愛した宮沢賢治は、『銀河鉄道の夜』の中で、
 この深い青色を夜空に喩えた。
 幸運と成功をもたらす石と信じられているが、
 ただ待っているだけではなく、常に努力を続ける者にこそ、
 その力は注がれるとされる》

幻想的な青色の石がノエの瞳に映り込む。

  《『オーギュスト・ロダン』――代表作は『考える人』》

  ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ

    《私が『ロダン』と名乗る所以は、ここにある》

翼の上で『アメジスト』と『ラピスラズリ』が、
滑らかに変化していく。
片方は『鳥のオブジェ』に。
もう片方は二つの小さな『指輪』に。
『深い思索』を表現する『彫刻』を作り出した『彫刻家』。
ロダンの『精神』と『能力』は、
それを名乗るに相応しいものであると言える。

《『シロハラムクドリ』を知っているかね?
 『アメジスト色の羽毛』を持つ『生きる宝石』と呼ばれている。
 これは生きていないが……その代わりに『輝き』は不滅だ》

《そして……こちらは『指輪』の形に仕立て上げた。
 『ラピスラズリの指輪』だ。
 サイズは合っていると思うが、まぁ嵌めてみたまえ》

《現在の相場にして『オブジェ』は『二万円』、
 『指輪』は一つ『一万円』の値打ちがあるだろう》

              ス ッ

    《――――これらは『君達の物』だ》

二種類の『宝石彫刻』が、二人に差し出された。

72ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/21(月) 22:38:19
>>71

『アメジスト』 『ラピスラズリ』

人生の悪酔いから守る・努力するものに成功と幸運を……。

今の自分には、どちらも必要なものだ。

「……ありがとう」

左手の、人差しと薬指に嵌める。その意味合いは祈願と
自分の進むべき場所を指し示す道を明らかとする為。

「…………遊びは、これで終いか?」

ロダンのゲームは、以前は何問か提示されていた。

だが、指輪の報酬を貰った以上は無いのだろうとも思えた。

(……今のオレでは、この街の知り合いの近況を知るのに
教えて貰うのも……難しいか)

旧友の状況や、夏の魔物で同行した者達の事など
知りたい事は山ほどある。だが、彼に全て情報を請うのは誤っている。

何事もなければ、そのまま去ろう。

73塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/22(火) 17:45:35
>>71
「ふん、そーいうアタマがある奴でやれやれ一安心ってとこか。
ありがたくいただくぜ。
『シロハラムクドリ』……『生きる宝石』って話くらいなら聞いたことはある。『トリ』が好きな奴にな。
しかし、博識な奴だなァ。
あんたもそう思わないか? 『ノエ』」

去ろうとする『ノエ』に声を掛けて、
フードに手を掛け、その瞳を覗き込む。
軽薄な口調とは裏腹に、真剣な表情で。

74『微睡のN』:2022/11/22(火) 18:57:24
>>72(ノエ)

『謎』を解いた報酬として『宝石』を渡す。
ノエの知識にあるロダンの『一連の流れ』だ。
それが完了したという事は、もう帰ってもいいのだろう。
『前回』とは違うが、その理由は分からない。
しかし、『今回』に限っては、『これで終わり』という事だ。

《『知的なやり取り』が楽しめる事は、
 私にとって『何よりの報酬』だ》

《君達と話した時間は短いが、確かな『プライスレス』だった》

席を立ち、ノエは店を離れようとする。
当然の権利だ。
ステュアートもロダンも、それを止めようとはしていない。

              ガシッ

その歩みを止めたのは塞川だった。
フードを軽く掴まれているらしい。
問い掛け自体は『世間話』のような内容だが、
表情には真剣さが感じられる。

>>73(塞川)

《もし私が何者かの手によって生まれたのなら、
 『知性』を与えた事に感謝している》

《そうでなければ、今まで『無事』ではいられなかっただろう》

ロダンは塞川の言葉を肯定した。
『ストーン・エイジ』は恐るべき能力だ。
直接的な攻撃がどうこうという話ではなく、
既存の『経済』そのものを根底から覆しかねない。
こうして『自由』でいられるのは、
『アリーナ』に目をつけられていないからか。
それとも、『アリーナ』に目をつけられているからこそ、
好きなように振舞えるのかもしれない。

《何事も『多ければいい』というものではない。
 君達と過ごした時間は、大いに『価値ある時間』だった》

ノエは立ち去ろうとしていたようだ。
それは何の不思議もない。
しかし――――塞川はノエを引き止めた。
彼からは、どこかしら気負った雰囲気が感じられる。
その佇まいは、かつて共闘した『鉄夕立』とも違う。

>>(ALL)

         ――――――カラァン

二人の間に割り込むように『ドアベル』が鳴り、
入口の扉が開く。
『新たな客』が来店したのだ。
大学生くらいの若い女性客だった。

     「いらっしゃいませ」

ステュアートが声を掛けると、女性は小さく頷きを返した。
店内を見渡す視線はロダンに向いたが、
『ストーン・エイジ』に対しては無反応だ。
『経験』を積んだノエと塞川には、
彼女が『スタンド使い』ではない事が直感できる。

《『私と話せる者』に出会える機会は『貴重』なのだよ》

ロダンが能力を使ったらしく、『石版』は既に、
『猫の石像』に戻っていた。

     《残念ながら、彼女は違ったようだ》

肩に掛けたバッグからスマホを取り出しながら、
女性客がノエと塞川の横を通り過ぎる。

           「あッ――――」

  バラバラバラバラバラァ――――――――――ッ

スマホに気を取られていたせいか、
女性の肩からバッグが滑り落ちた。
その拍子に、中身が床の上にブチまけられてしまう。
被害は二人の周りにも及んでいる。

     「ご、ごめんなさい!」

女性は謝罪と共に、落ちた品物を拾い集める。

ごく普通の日用品ばかりだが、
『そう見えない物』が二つあった。
片方は直径10cm程の『ゴムボール』。
油性のペンで、大きく『U』と描かれている。

もう一つは『薬』だ。
包装用シートの中に10錠ある。
記載されている商品名は『モディオダール』。

75塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/22(火) 19:43:43
>>74
「あんたは…………ン?」

『ノエ』へと言葉を続けようとして、
新たな来客にタイミングを逃して口を噤む。

(『モディオダール』。こいつを飲んでた奴が居たな。
病状は確か…………『過眠症』)

自分の知人の事を思い出しながら、
黙って足元の薬包を拾って女性に差し出す。

76ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/22(火) 21:37:30
>>73-74

>あんたもそう思わないか? 『ノエ』

「……オレ……は」

その眼差しは、決して雑談をしようと言う形ではなかった。
ノエの、そのひた隠してる真実の薄皮のヴェールを睨むように鋭い。

 困窮する返答を、新たな第三者が打ち破ってくれたのは幸か不幸か。

正直、不審者と称して問題ない自分が拾うのを手伝うのは
逆に相手を怯えさせると思うが、このまま逃げ出すように立ち去るのは気が引ける。

しゃがみ込み、自分も女性の落ちてる品を拾いつつ
『妙な』物へ視線を向ける。

『ゴムボール』……妙なデザインだ。
 ゴムボール自体は、スポーツで握力トレーニングなどで使われるし
この女性が何かそう言った関連で持ってるかも知れない。
 だが、このデザインには正直見覚えが無い。この一年ほど
星見街から姿を消してる間の流行物なのだろうか?

『U』……粘度や摩擦係数を表す。
『⊂、⊃』……開いている方に在るもの。より大きな概念。
『n』…場合の数の集合の共通部分と和集合

……いや、この形だけならU字磁石と言ったようなマークにも見える。

(…………考えすぎ、か?)

妙なゴムボール……精神薬。
 スタンド使いでは無いのだろう。だが、何か少々引っかかる。

とは言え、現状では不審で警戒するべき。と言う事はない。
 むしろ、此処で誰か騒いで不審人物として拘束されるなら、間違いなく自分だ。

無言で、拾えるだけ拾ったら女性に渡して足早に去るべきだ。
 礼を言われて引き止められるのも宜しくない。終わったら、早々に
此処から出よう。

77『微睡のN』:2022/11/22(火) 22:24:12
>>75(塞川)

「あ……ありがとうございます……」

         ソッ

威圧的な容姿に近寄りがたいものを感じたのか、
おずおずといった調子で、女性は『薬』を受け取った。
塞川が思った通り、それは『睡眠』に関する処方だ。
覚醒状態を維持する作用を持つ『向精神薬』。

      ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

《少しばかり珍しい品だ。
 ただ、『持病』ならば不自然ではない》

ロダンの考えも、概ね塞川と同じらしい。

《どちらかといえば、私は『あちら』に関心がある。
 『ボール遊び』がしたい訳ではないが》

彼が注視しているのは、『ゴムボール』の方だ。
その間に、ノエは一足先に、店から出て行こうとしている。
しかし、追いつこうと思えば、すぐに追いつく事が出来る。

>>76(ノエ)

『向精神薬』と『ゴムボール』――奇妙な取り合わせだ。

      ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

『ゴムボール』に描かれた『U』は『手書き』だった。
つまり、買った後で入れられたものという事になる。
どういう意味があるのかは、全くの『謎』だ。
しかも、ボールには『決まった向き』というものが存在しない。
これに関しては、『本人』しか分からないだろう。

「ど……どうもありがとうございます……」

           ソッ

やはりと言うべきか、
女性からは多少の『警戒』が見て取れる。
しかし、持ち物をバラまいたのは彼女の方で、
ノエには非がないどころか、拾うのを手伝ったのだ。
だからこそ女性も、あからさまに怖がったりはしていない。

《ふむ――――なかなか『暗示的』だ。
 彼女は『話せる人間』ではなかったものの、
 新たな『謎』を運んでくれた》

ロダンは、女性客の持ち物に興味を示している。
彼にとっては、これも一つの魅力的な『謎』のようだ。
深く思考を働かせているらしく、黙り込んでしまった。

>>(ALL)

女性客は塞川とノエに頭を下げ、奥の席に座った。
注文をした後は、スマホを弄り始める。
二人に対して、それ以上の干渉はしてこない。

        カラァン

まず、先に支払いを済ませたノエが、『Priceless』を出て行く。

   《歩きながら『考え』を纏めたい》

             スタンッ

        《少し『散歩』してくるとしよう》

スタンドを通してステュアートに声を掛け、
ロダンが窓際から飛び降りる。
彼は、ノエが開けた扉の隙間から、一緒に外に出た。
塞川が後を追ったなら、
『ノエと同じ光景』を目撃する事になっただろう。

                  ドサァッ

二人の目の前で、一人の男性が『うつ伏せに倒れ込む姿』を。

78塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/22(火) 23:56:21
>>77
「『謎』か。そりゃ良かったな。
私には、ちょっと変わった奴ってカンジでしかないが、それよりもだ」

『ロダン』と『ノエ』に続いて外へと出て、
倒れる男を目撃した。

「なんだ……! おいッ!
何してんだあんた? 『病気』か?」

1番に男性へと近づき、助け起こす。

79ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/23(水) 09:38:30
>>77-78

           ドサァッ

(なに……?)

何が起きている? 男性が、倒れ込んだ。だが……『偶然』か?

 女性がバッグを落とし、薬とUのゴムボールを散らばせた。
そして、次に男性が目の前で倒れた。

繋がりは、一見無い……が。

「仰向けにして、意識の確認と気道を確保しよう」

思考で行動が一歩彼女より出遅れた。塞川に、そう声を掛けつつ
周囲を見渡す。人が居れば、すぐ救急車を呼ぶよう手配して貰おう。
オレはスマホの類は無いから……。塞川氏や、いま出た店にも当然あるだろう。

80『微睡のN』:2022/11/23(水) 20:19:12
>>78(塞川)

男性は倒れたままで、塞川の呼び掛けにも反応しない。
『異常事態』である事は明らか。
誰よりも早く動いた塞川が、男性に駆け寄った。
近くで見ると、僅かに動いているらしい事が分かる。
少なくとも、『生きてはいる』ようだ。

「仰向けにして、意識の確認と気道を確保しよう」

背後から、ノエが『確認』を呼び掛けてくる。

>>79(ノエ)

かつての『小林丈』のように、
ノエは無意識に『思考』を巡らせていた。
ノエとは逆に、塞川は『考えるより先に動くタイプ』らしい。
この場の誰よりも早く、倒れた男性に駆け寄っていく。

《『病院の手配』なら、私がしておく》

周囲を見渡すノエに対し、ロダンが答えた。
彼もスマホは持っていないだろうが、店の近くだ。
おそらくステュアートに伝えるのだろう。
周りには、他の人間はいない。
この店自体も、あまり目立たない場所に位置している。

>>(ALL)

追い打ちを掛けるように、さらなる『異変』が発生した。

  シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…………………………

突如、男性の体から『黒い靄』が立ち昇る。
男の傍らで収束し、一つの『形』を成していく。
現れた『ヴィジョン』は『四つ足』の『動物』。

 ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

『馬』だ。
全身が『黒い靄』で構成された『漆黒の馬』。
その両目が、近付いてくる塞川を不気味に見据える。

    次の瞬間――――――。

                グ ワ ァ ッ ! !

揺らめく幻影を思わせる『黒い馬』が、塞川に『突進』した。
スピードは『人間の全力疾走』程度(スC)。
軌道は一直線であり、間違いなく『直撃コース』だ。

81ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/23(水) 21:57:27
>>80

「? き……り……ッ!」

 『黒い靄』 『スタンドの馬』

馬……U……蹄のマーク?

(関連性が有る……のか? このスタンドは先ほど入店した彼女が
引き起こしてる自動操縦タイプ……か?)

 いや、全て想像でしかない。いま必要なのは机上の理論を描く事でない。
手を動かす事だ。服の裏のペットボトルを取り出し、キャップを開ける。
 その動作をしてる合間にも、塞川氏に馬は突撃するだろう。

 「横に跳べ!」 ズギュン……。

警告しつつ、ペットボトルの中に一体の『ゼロ・モーメント』を発現させる。
視界リンクにより、自分の背後を見るようにスタンドを調節。
 本体である視界で、馬を注視しつつ他の不審な動きが周囲にないか警戒。


(放てる弾丸は……六つ! 考えなければいけない。
どう有用性を齎す事が可能か)

(あの馬は、接近した塞川氏へ攻撃を仕掛けてきた。
状況だけ見れば……)

「そいつは『自動操縦』のスタンドかも知れない!
倒れてる、そいつに干渉しようとするのを拒絶してるなら
離れれば攻撃は止まる筈だ!」

 考えを口に出しつつ、観察を続ける。突破口があるとすれば
あの女性、または馬の挙動などに何かヒントがきっとある。

82塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/23(水) 22:28:51
>>80
「何!? コイツは『スタンド』……!
言われなくても避けるが、この『スピード』……!」

ハンドバッグを抱えるように持ちながら横に跳ぶようにして避ける。

83『微睡のN』:2022/11/23(水) 23:04:07
>>81(ノエ)

『U』が『蹄』を表すというのは筋が通った推理だ。
可能性はある。
しかし、今は『目前の脅威』に対処しなければならない。

        ズ ギ ュ ン ッ

歪な『変化』を遂げた『金魚』――『ゼロ・モーメント』。
それをペットボトルの液中に発現させ、
塞川に声を飛ばしながら、同時に自らの背後を警戒する。
これといった異常は見当たらないが、
その間も『黒い馬』は止まらない。

《どうやら『それどころではなくなった』ようだ》

            ザッ

『ストーン・エイジ』を身構えさせ、ロダンも警戒態勢を取る。

>>82(塞川)

         ――――――ダンッ!

奇しくも、ノエの呼び掛けと同じタイミングで、塞川が跳んだ。
スピードは互角。
咄嗟の対応であっても、
間に合わせる事は決して不可能ではない。
ただ、塞川の方から近付いていた事と、
不意を突かれた事が災いした。
直撃は避けられたものの、完全な回避は叶わず、
掠めるようにして『接触』を許してしまう。

     そして――――――。

>>(ALL)

 シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…………………………

塞川に触れた途端、『黒い馬』の姿が唐突に『掻き消える』。
正確には、塞川の体に『吸い込まれた』のだ。
注意深く観察していたノエには、
その様子が確かに見えていた。

   ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

一方、『当事者』である塞川には、
特に『自覚症状』のようなものは感じられない。
『痛み』も『ダメージ』も皆無。
肉体的にも精神的にも、何らの変調も起きてはおらず、
あくまでも『普段通り』だった。

だが、『何かされた』事だけは確実だろう。

    《この『謎』は『まだ解けない』が…………》

                《『救急車』は呼んでおこう》

『即座の追撃はない』と判断したらしく、少しの間を置いて、
ロダンが『Priceless』に戻っていく。
これで『病院の手配』は問題ないが、ここからどうするか。
ひとまずは救急車が来る前に、
倒れている男性の状態を確認しておくべきかもしれない。

84ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/24(木) 17:37:27
>>83

『黒い馬』は、塞川へと掠めると共に視界の中で吸い込まれるようにして消えた。

「大丈夫か……?」

変調が無いのか尋ねつつ、男へ近寄る。

「あぁ、ロダン……救急車は頼む。オレは……男を調べる」

とにかく、うつ伏せだと調べ辛いし。生きていても顔が地面に密着してたら
窒息の可能性もある。体を横向きに転がして、顔色など調べる。

(所持品を調べるのは……オレがするべきだろうな)

塞川氏より先に、男の服の裾なり携行品を調べる。
 何か手掛かりがあれば良いんだが。

「想像でしかないんだが」

「オレは……さっき店に入ってきた女が無関係だとは思えない」

「明確に、元凶とかとは思ってないが……だが、何かさっきの
黒い馬と繋がりはあると思う」

男の調査をしつつ、塞川氏に自分の考えを告げる。

85塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/24(木) 19:24:22
>>83-84
「なんだ、今どうなった?
見ていたか?『ノエ』。
私の中に入っていったような…」

立ち上がって自分の身体を調べて、
ついでに『クリスタライズド・ディスペア』が発現できるかどうか、スタンド像に異常が無いかも確認する。
そして、『ノエ』の後ろから倒れた男を覗き込む。
やりたかった事はあらかた『ノエ』がしているようだ。
判断が早い…『荒事慣れ』している印象を受けた。

「ああ?さっきの女? ……なぜだ?
あんたも気づいたと思うが、少なくともスタンド使いではなかったぜ」

そう言いつつも、振り返って喫茶店内部の女の様子を見る。

(しかし、『黒い馬』……か。
この男、単に気を失っているだけか? それとも…………)

86『微睡のN』:2022/11/24(木) 20:46:34
>>84(ノエ)

確認のため、男性の体を仰向けにする。
大まかな年齢は二十台前半くらいだろう。
ごく一般的な若者といった風情だ。
呼吸はしているが、意識はない。
『気絶』してしまっているようだ。
そして、かなり疲れている様子が窺えた。
見るからにやつれており、
目の下に濃い『クマ』が出来ている。

      ――――――ゴソッ

所持品については、
スマホや財布といったありふれた品物だけだ。
スマホはロックが掛かっており、中身は分からない。
財布の中からは、運転免許証が見つかった。
『神尾』という名前のようだ。
顔写真と同一であり、本人に間違いない。

     ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

ただ、その『表情』は、だいぶ違っていた。
免許証の写真で見る顔は、今と比べて健康そうだ。
状況から判断して、彼の変化に、
『黒い馬』が関係している可能性は高い。

        ズ ギ ュ ン ッ

隣に目を向けると、塞川が『ヴィジョン』を発現している。
ソフトボールと同じサイズの『ガラス細工の鳥』だ。
これも何かの『引力』か、彼女のスタンドも、
『ガラス』と関係がある『群体型』らしい。

>>85(塞川)

『ノエ』と名乗る青年は、うろたえる事もなく、
男性の様子を調べ始めた。
その落ち着いた態度から、
踏んできた『場数の多さ』が連想される。
塞川は自分の状態を改めて確認するが、
やはり何の異常も見受けられない。

        ズ ギ ュ ン ッ

そして、『クリスタライズド・ディスペア』も問題なく発現できた。
ヴィジョンも動作も至って『正常』。
試していないが、感覚的に『能力』にも不調はなさそうだ。

     ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

ノエの脇から覗き込むと、
意識を失っている男の顔が見えた。
特に珍しくもない普通の若者だ。
年齢は二十台前半といったところだろう。
一見して、かなり疲れているらしい事が分かった。
目の下に濃い『クマ』が出来ている。
先程の女性は、奥の席に座っているため、
ここからは見えない。
しかし、外に出てきていない以上、まだ店内にいるはずだ。

>>(ALL)

《『話』はついた。まもなく救急車が到着する》

やがて再び現れたロダンが、二人に告げる。

《『力を持つ者の常』と呼ぶべきか…………
 『我々』は『現実の事件』と遭遇してしまったようだ》

《『被害者』のためにも『解決』する必要があるだろう》

塞川達を気遣いながらも、心なしかロダンの声色には、
どこか生き生きした調子が滲んでいた。
未知の『謎』と向き合える機会を、
内心で喜んでいるのかもしれない。
無論、それを表に出さないだけの『知性』を、
彼は持ち合わせている。

《この件に関して、私も可能な限り『協力』しよう。
 時に、客観的な観点から気付ける事があるかもしれない》

     《『私の見解』が必要と思う場合は、
      いつでも声を掛けてくれたまえ》

『スフィンクス』を従えた『知恵の獣』は、そのように明言した。

87塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/24(木) 21:50:42
>>86
「こいつは『スタンド攻撃』……だろうな。
この男、『神尾』はさっきの『黒い馬のスタンド』に取り憑かれてこうなっちまったわけだ。
そして男が意識を失って、何かを吸い尽くされて宿主が移ったみたいな感じか?
細部はかなり適当っつーか、違うだろうけどな。
今のところ、とりあえず身体に別状はねぇ」

『スタンド』を解除して『神尾』の目のクマをなぞる。

「黒い馬っつーと、昔から『夢魔』のモチーフだよなァ。
所謂『ナイトメア』って奴だ。
『睡眠を妨げる』……そんな能力かもな。
こいつの具合を見るに」

「問題は、誰が本体で
何が目的でこんなことをしてやがるのかだ」

88ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/24(木) 23:09:01
>>86-87

「……夢魔……か」

街を一時的に去って、因果を絶とうと思った。
 だが、形を変えようとも。小林としての縁が、運命は絡みついてるのだろう。

「オレも……似たような見解だ」

「そして…………聞くとしたら『あの女』だな。
あの女も、睡眠に悩まされてる……そうだろ?」

喋りつつ、財布の中に他にないか調べる。
勘だが……病院関係の名刺など無いだろうか? 

『Priceless』に目を向ける。

「……カマ……かけてみるか?
あの女ので、最近夢見が悪くて眠れないだとか……そんな
会話をして過剰に反応するなら、多分当たりだ」

89『微睡のN』:2022/11/25(金) 00:01:23
>>87(塞川)

『目に見える異常』があれば、それを手掛かりにして、
原因を特定する事も出来る。
だが、『何もない』。
全てが『正常』である事が、『黒い馬』と相まって、
却って『不気味』に思えた。

《いくつか不確定要素はあるものの、
 現在の状況から判断すると、そう考えるのが妥当だろう》

塞川の述べた推理に、ロダンが同意を示す。

《『Nightmare』――――サイカワが言うように、
 『悪夢』を象徴する『怪物』。
 『mare』に『牝馬』という意味がある事から、
 古来より『馬』の姿で描かれてきた》

      《非常に興味深い》

同じく『怪物のスタンド』を有するロダンには、
何かしら『感じる部分』があるようだ。

《この現象の『本体』と『目的』を突き止める。
 それを『最重要事項』に据える事には私も同感だ》

《どこから手を付けるかだが…………》

>>88(ノエ)

『夢魔』――――塞川の何気ない言葉を引き金にして、
『小林丈』として経験した戦いの一部が脳裏を掠めた。
『夢の中』で繰り広げられた『熾烈な饗宴』。
それは過ぎ去った『過去』であり、
今もノエの中で息づく『記憶』でもある。

         ジャラッ

財布の中身は硬貨に紙幣。
他には、会員証やらポイントカードが入っている。
『病院』に関わる物は見つからず、
強いて言うなら保険証くらいしかない。

《一般的に『モディオダール』は、
 覚醒状態を保つための『向精神薬』として知られている。
 彼女の場合は『過眠症』のようだったが、
 『睡眠』というのは確かな共通項だ》

《まず『彼女に当たる』というのは悪くない。
 『やり方次第』だが、試す価値はあるだろう》

『障害』があるとすれば『風貌』だろう。
ノエ自身も自覚しているように、
この『身なり』は否応なしに『警戒』されやすい。
塞川の容姿も威圧的で、
相手を遠ざけてしまう可能性はあるが、
ノエの場合は更に『注意』が必要だ。

90ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/25(金) 00:22:29
>>89

(病院は関係ない……か)

『神尾』と言う、被害者? らしい人物の財布には薬の処方箋や
医師の紹介と言った類は無い。となれば、病院関係の人物が
今回のスタンド攻撃、又は暴走に関与してる可能性は低いのだろう。

(会員証……これは、関係あるか?)

ポイントカードはともかく、何処の会員証か確認する。

「……オレの顔は、こうだからな……あの女性に
何か質問しようとしても、怖がらせるだけだろう。
 恰好も浮浪者……どう良い見方をしようにも不審人物に変わりない」

塞川に、あくまで女性に質問出来るのは同性同士のそちらだろうと
暗に告げつつ、方針を語る。

「……探るにしても、何か工夫が必要だな……」

小林 丈なら……学生の風貌は、そこまで警戒心を抱かせなかっただろう。
だが、過去の造形に固執する意味は無い。求めるもので無いのだ。

「……あの『ゴムボール』は何か、今回の出来事に繋がりはある。そんな気がする」

「その経路だけでも知れれば……其処を探るよ」

91塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/25(金) 22:17:55
>>89
「ふーん、つまり私がナンパすりゃ良いのか?
『ロダン』、さっきの店長に、店内での声掛けを邪魔しないように言ってくれよ。
その方が、やりやすいぜ」

そう言ってにんまりと笑う。

「まあ、別に自信があるわけじゃあねーが、
たしかにあんたよりはマシだろうな、『ノエ』。
あんたは、その男をもう少し調べた方が良いかもな。
目を覚ますかも知れないしなァ。
ま、ヒマになったら中に入って私らの話を聞いてりゃいい」

ひらひらと手を振って喫茶店内への扉を開ける。

92『微睡のN』:2022/11/25(金) 23:17:19
>>90(ノエ)

会員証は『ドラッグストア』の物だ。
星見町でも時々見かけるチェーン店。
日用品や食料品も扱っているため、
実際はスーパーマーケットに近い業態だった。
そこを利用しているのは家が近いせいかもしれない。
とはいえ、店舗そのものには、
大した意味はなさそうに思える。

        ハラリ……

会員証を取り出した時に、一枚の紙が手元から落下した。
それは『レシート』らしい。
会計時に出された物が、無造作に突っ込んであったようだ。

              スッ

『ストーン・エイジ』の翼が、それを受け止める。

《『快眠メディカルA錠』……。
 私の知識に間違いがなければ、市販の『睡眠改善薬』だ》

ロダンが『商品名』を読み上げ、レシートをノエに渡した。
内容に目を通すと、日付は三日前で、
購入したのは会員証と同じ店だ。
所持品から得られる情報は、これで『頭打ち』だろう。
神尾が目を覚ます様子もない。
詳しい容態までは分からないが、
憔悴しきった状態から察すると、
『数日は目覚めない』可能性も大いに有り得る。

>>91(塞川)

《では、そう伝えておこう》

店の中に戻りかけたロダンが、塞川の方を振り返った。

《もし『猫の手』が借りたければ言ってくれたまえ。
 『近付きやすさ』だけで言えば、私が最も適している》

     《――――彼女が『猫アレルギー』でなければだが》

               カラァン

ロダンと共に、塞川は『Priceless』に舞い戻った。

        《『ブラック・ダイヤモンド』だ》

『ストーン・エイジ』を通して、一言だけをロダンは告げた。
主人が何も聞き返さないところを見ると、
大方の事情は理解したようだ。
女性客は先程までと変わらず、自分の席に座っている。
テーブルの上には、紅茶とアップルパイが載っていた。
バッグは隣に置いてある。

《私は君のやり方に任せる》

ロダンが塞川を見上げ、次の行動を見守る。

93ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/26(土) 00:04:38
>>92

「つまり、この男も……眠る事に悩まされてた……か」

(三日前……つまり今さっきに突発的に起きたような事じゃない。
…………誰かしらが意図的に、関与してる)

その可能性がある。レシートを服の裾へねじ込むようにして考える。

(体に、何か傷か特徴的な痕はあるだろうか?
仮に、あのUのようなマークが見えない場所に記されていたとしたら
それが被害者の印だと確信出来る。
 何もないようなら、あの女性だけが鍵だな……)

屈んで、男の服を捲って体に何か痕など無いか調べる。
何も無いと理解出来たら『Priceless』へ向かう事にする。

(あの女性に話を聞くなら、早めが良い。
もたもたしてると、救急車も来る。ゆっくり情報を入手する所じゃなくなる)

94塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/26(土) 20:55:18
>>92
(とはいえ、『女』は相性悪いんだよなァ。
ま、やるだけやるか……)

ドアを開けながら少し顔を顰めて、
そして手で長髪を撫でつけながら席へ戻る。
ただし『女性』の真横の席へだ。
そして、少し間をあけて声を掛ける。

「……こんにちは」

先程までの勢いは形を潜めて、
緩やかな、落ち着いた声色でだ。

「『モディオダール』……私の友達も飲んでるけど、
あなたも『過眠症』?」

95『微睡のN』:2022/11/26(土) 21:23:54
>>93(ノエ)

少なくとも『数日前』から、
神尾が『不眠』に悩まされていたのは確かだろう。
『黒い馬』――『ナイトメア』の能力は、
『即効性』を持たない事が分かった。
ノエが入念に調べ上げた結果が、
『睡眠を妨げる』という塞川の推理を裏付けた形だ。

ただ、『即時の危険』がないとしても、
対処しなければならない状況に変わりはない。
どんなに強靭な精神力の持ち主であろうと、
『眠れない状態』が何日間も続けば、
いつかは必ず倒れてしまう。
本体が分からなければ、解除させる事も出来ないのだから。

直接的な攻撃力はない代わりに、
『確実性』という一点において、
この能力は抜群の安定感を有している。

    ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

さらなる痕跡を調べるが、
神尾の体からは何も見つからなかった。
『これ以上の手掛かり』を得るためには、
彼が意識を取り戻すのを待たなければならない。
『今すぐ』は無理だ。
遠くの方から、徐々にサイレンの音が近付いてくる。
救急車が着く前に、ノエは『Priceless』に足を踏み入れた。

>>94(塞川)

  「――――――え?」

         「あ、はい…………」

                   「こんにちは」

不意に話しかけられた女性が、戸惑ったような声を上げる。
しかし、『芝居』を打ったお陰で、怯えさせてはいない。
ファーストコンタクトは成功だ。

「急に『眠気』が来ちゃうんです。
 だから、薬が手放せなくて…………」

『共通の話題』として振った事が功を奏し、
女性は滑らかに口を開く。
そして、やはり彼女は『過眠症』を患っている。
ここまでは『予想通り』と言えるだろう。

「私、『子供の頃』からお世話になってるんですよ」

それとは別に、新たに分かった事が一つあった。
この女性が『病気』になったのは『最近ではない』。
口振りからして、『何年も前から付き合っている』。

        カラァン

ドアベルの音と共に、ノエが入ってきた。
『調査』を切り上げてきたようだ。
彼の様子を見るに、現状の神尾からは、
あれ以上の情報は得られなかったらしい。

96塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/26(土) 21:47:03
>>95
「ふうん……それは、大変だ」

目を伏せて女性の手元を見ながら話す。

「そういえば、別に大した事じゃあないんだけど……
『ゴムボール』……あれって、何だったの?
あなたの持ち物に入ってた……ただの興味で聞くんだけれど」

そして、『ノエ』が入ってきたタイミングで『スタンド会話』で声を掛ける。

『「ノエ」、マスターへと話す体で、
店の前で男が倒れたと言ってくれ。神尾という名前もな。
反応を見る』

97ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/26(土) 22:23:51
>>95-96

早急に解決しなければならない事は理解してる。
 悪意の有無抜きに、このような人々に害がある事象は早急に治まるべきだ。

了解、とばかりに塞川に理解出来るように微かに上下に首を振ると
店内に大きく聞こえる位には少し焦るように告げる。

「マスターっ、店の前で男が倒れたんだ。
神尾って言う人物だ。救急車は、近くの奴が電話してくれたから
すぐ来るだろうが……」

(了解はしたが……そこの女が今回の発端だとして
暴走なら……いや、まずスタンドの暴走だとしても。最初にロダンの
スタンドが見えないのは可笑しい筈だ)

ただ、自分が知らないだけで。スタンド使いがスタンドを見えなくなる
ケースがある可能性もある。
 だが、自分が知る限りでスタンド使いはスタンドを視認出来る。
これは一般的? な共通事項だと考えてる。

(だから、可能性があるとすれば。あの『U』のマーク。
それとの繋がりが、この騒動に密接してる……今の状況だけ見ればな)

マスターと、やり取りしつつ。塞川と女性にも意識を払って反応を見る。

98『微睡のN』:2022/11/26(土) 22:50:43
>>96(塞川)

神尾から話を聞けない今、『唯一の線』と思われるのは、
この女性しかいない。
明白な根拠こそないものの、
『睡眠』という共通点や奇妙な『ゴムボール』など、
何らかの『関与』を感じさせる十分な『状況証拠』がある。
彼女に対する聞き込みは、きっと『意味』があるはずだ。

「あぁ、アレですかぁ…………」

『ゴムボール』の話題に対し、
女性は困ったように視線を泳がせる。

「実は……『分からない』んです」

返ってきたのは『意外な答え』だった。

「その――『私の物じゃない』ので……」

そして、塞川はノエに助力を求める。
『探り』を入れる一手。
揺さぶりの『結果』は――――――。

>>97(ノエ)

「『この店の前』で、ですか……。
 通報して下さった方がいらっしゃった事は幸いです」

「大事に至らなければ良いのですが」

ノエの言葉に応じて、ステュアートが『演技』を披露する。
『表情』も『声色』も『完璧』に『自然』。
救急車を呼んだのは、他ならぬ『彼自身』だ。
しかし、それを知らない女性に見破られる可能性はない。
『彼女の反応』は――――――。

「え、それって大変じゃないですか。
 倒れたって事は、事故とかじゃないですよね……」

話を聞いた女性は、驚いた様子で呟いた。
だが、それは『一般人の反応』でしかない。
『名前』にも『無反応』であり、彼女と神尾は、
何の縁もない『他人同士』だと分かる。
また、ノエが考えるように、
彼女は『ストーン・エイジ』が見えていない。
その事からも、『スタンド使いではない』のは確かだ。

>>(ALL)

同じ店内にいるため、
二人は『お互いの状況』を把握できている。
塞川は女性の横に座り、ノエはステュアートと向かい合う。
ロダンは人間達から距離を取り、
俯瞰するように全体を観察している。

99ノエ『ゼロ・モーメント』:2022/11/26(土) 23:26:48
>>98

(大まか予想通りだな)

女性の反応は、ごく自然……神尾と言う男性と面識は皆無。赤の他人

(となれば……『ゴムボール』
これが、残る手掛かりでしかない。塞川氏の手腕に期待するしかない)

オレから、『ノエ』が話しかける事は出来ない。
 塞川氏が極端に女性へ不信感を抱かせるとか言った事態になるなら別だが
顔を隠した不審者に近い自分が横やり入れて台無しにさせる訳にいかない。

意識が無いだけで、心音や呼吸に問題ないので救命措置は今のところ
必要ない事とか、当たり障りのない事だけステュアート氏に告げる。
 こちらから女性に対しリアクションは起こさない。彼女には偶然
先程落とし物を拾った、それだけの関係性を持続させる。

100塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2022/11/27(日) 20:05:31
>>98
(『神尾』とは無関係か。
だが『確認』していく事は重要だ。急に『答え』を出せるのは、選ばれた人間だけだからな)

「『わからない』?
なら、それをどこで手に入れたの?
いえ……どこかで見た気がして。
『Uの字』が刻まれたゴムボール……どこだったかな。
悪いけれど、もう一回見せてくれる?」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板