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【場】『自由の場』 その3

257妖狐『キン・コン・ユウ』:2023/05/24(水) 14:16:09
>>256
狐を…世界最高種族を侮辱した罪―――軽くねーぜ?
…という事にはならなかった

狐はこれでも気さくに話をしてやっていたつもりで、喧嘩など別に売っていなかった
しかし、こうも会話が成り立たない相手となると白けるというか、冷めるというか

1000℃の炎で熱された焼石の如くありったけの罵倒で殴りかかる斑鳩だが
無気力な今の狐の精神状態は謂わば水
水をいくら力任せに殴ったところで砕く事は出来ない

そして斑鳩の罵倒は正論もあるが些か検討違いなところもある
まず、狐という種族は知っての通り世界中に分布している生物だ
別に人間との種族競争に負けたという事実は存在しない

斑鳩は勘違いしているのかもしれないが
この狐と同じような狐を見た事はないのは当然の事だ
この狐が、狐の中でも特殊な個体であり、同じような妖狐がいるわけがない
仮に妖狐をそういう種族と定義するなら一匹一種族だ、元より一匹しかいない

負け犬という言葉に関してはその通りだ、血縁者を、子供達を遊びで鏖にされ誰一人守る事の出来なかった負け犬だ
だからこそ、その憎しみの炎で今日まで生きてきたが、その命の灯火も後僅かか…

しかし一々反論したり訂正する気は起きない狐だった

「元気な小僧だな…」

いちいちうるせえやつだなお前は本当に(無慈悲)
というのが狐の斑鳩に対する印象だが、同時に血気盛んさ羨ましくも思った

若者は元気で良いな…
ん百年前は人間共を殺して殺して殺しまくっておったな、懐かしい…

まだ若き日の事を懐かしむ老いぼれた狐だった

徳家「おい婆さん、さっきから顔真っ赤にして何言ってんだこいつ?」(犬語)
狐「ここは人間様の土地だから出て行け、とさ」(犬語)

いつの間にか飲み皿の血を飲み干していた徳家
狐もハムと盃の血をさっさと胃袋に片付け、チリ紙で牛刀『剃刀』をスッと拭き懐にしまう
ゆらりと立ち上がり、1万円札を斑鳩に前に落とす
葉っぱなどではない本物だ

「場所代じゃ、足りるだろう?」

斑鳩が知るわけないが、この狐はその界隈では人気の人肉料理研究家・作家として
人間社会においてそれなりの地位を持ち、それなりの家・土地・収入がある

狐「商談の続きは我の家で良いか?」(犬語)
徳家「やだよ婆さんの家なんて、犬カフェにしようぜ」(犬語)

2匹のビジネスで繋がっている関係だ
お互い嫌い合っている相手でも、こういう場を設けて話し合わなければならないのだ
犬の社会にも色々あるという事だ

改めて商談をするべく、屋敷を立ち去る狐と狸


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