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【場】『自由の場』 その3

1『星見町案内板』:2022/10/15(土) 22:39:13
特定の舞台を用意していない場スレです。
使いたい場スレが埋まっている時や、
現状スレのない地域での場活動にご利用下さい。
町にありえそうな場所なら、どこでもお好きにどうぞ。

597りん『フューネラル・リース』:2024/02/11(日) 15:38:27
>>596
「じゃ、じゃあ愚痴っていうかお願いなんですけど…」

笑顔を浮かべながらも
申し訳なさそうというか、ちょっと疲れたような顔でヨハネを見る

「あの…
 豆を拾うの、手伝ってくれます?」

もうかなり拾ったのにまだ豆はそこら中に散らばっている
一人でやってたら日が暮れちまうよ!

別に聖職者がそれを手伝う必要はない

598ヨハネ『ゴッド・ノウズ』:2024/02/11(日) 22:09:01
>>597
「ん?あぁごめんね。ずっと見たままで」
そう言って近寄っていき、屈んで豆を拾いに行く。

「しかし随分と撒いたもんだね。
これだけやってるなら多分いいことあるんじゃないかね。」
あっちこっちを探しているうちに結構豆が集まってきた。
少し楽しそうにヨハネは答える。

「他にもなにかあったら、ちょっと町外れの教会に来てみなよ。相談くらいはできるからね。」
そう言いつつどんどんと集めていく。
割とすぐに集め終わるだろう。

599りん『フューネラル・リース』:2024/02/12(月) 15:07:28
>>598
りんとヨハネの二人掛かりでようやく終わりが見えてきた豆拾い

「ありがとうございます、やっと終わりそうだよ〜」

腕をまくり額の汗を拭うりん
まだ2月だというのに、労働をしていると暑くなってくる
その労働の種を撒いたのはりん自身なのだが

「あっ、よかったらおねえさんもそれ持ってってください」

ヨハネが集めた分はヨハネに譲る
労働の対価としてはやっすい給料だ


バサバサバサ

鳥が飛んで来た音がする
何羽か鳩が豆に集って来たようだ

「あっ、由紀夫久しぶりだね〜、元気にしてた?」

ホーホケキョ

顔見知りなのか、1羽の鳩に挨拶をするりん


>他にもなにかあったら、ちょっと町外れの教会に来てみなよ。相談くらいはできるからね。

「その時は、由紀夫も連れてって良いですか?」

600ヨハネ『ゴッド・ノウズ』:2024/02/12(月) 22:33:21
>>599
「あぁ、こっちの分も終わったよ。」
豆を抱えながら答える
やがて、りんから自分が拾った分を受け取ることになった

「どうもありがとう。まぁこれは…料理に使えなくはないか」
量はそこそこある豆を見ながら呟いた。

バサッ

「おや、鳩が豆をくいにきた?
…ってペットだったのね…
 まぁ…」
鳩の様子をしばらく眺めてから答える。

「うちには他にも変なのがいるし、今さら鳩が増えても大丈夫だろ。私は構わないよ。」
そう言って軽く笑った。

「おっと、そろそろ帰らないと。
 そらじゃあ…」
そう言ってからスマホを操作して、地図アプリを見せる。

「うちの教会はここだから、覚えといてね。」
そう言って住所を見せると、
覚えたところを見計らい、その場から悠々と去っていった。

601甘城天音『ビター・スウィート・シンフォニー』:2024/02/14(水) 15:13:59
2月14日

「あげる」

季節外れの陽気のバレンタインデー

暖かい空気に包まれながら>>602にチョコレートの包みを渡す
果たして、中身は一体…

602甘城天音『ビター・スウィート・シンフォニー』:2024/02/15(木) 16:17:23
>>601
松本「へー、USJのカエルチョコじゃないか
   珍しい物を買って来たね」

ケロ

松本「ん?」
松本「なぁあま公、今何か声が聞こえた気がしたんだけど…」
あま「そう?」

松本「おーいマリア、チョコレートあるんだけど食べるかい?」
阿部マリア「おぉ、デカいチョコレートですわね!食いごたえがありそうですわ!」

カエルチョコに齧りつこうとするマリア
その時、突如チョコレートが動き出してマリアの頭部を直撃し破壊した!

松本「おい、どういう事だ!?何でチョコレートが動くんだよ!?」
あま「ネットで買おうとしたんだけど買えなかったから、手作りしてみたんだけど
   多分…その時、本物のヒキガエルが混入した」
松本「何でこの季節にカエルがいるんだよ!?」
あま「暖冬だから…」

           ,、   ,、
         /・`、ニ・ヽ
        /  ___ゝ
        /.   ´ヽ_ノ
       八     く `ー、
     /丁   房 }ソ_ノ
     Ц_/{;ニニニニソ
      ノ八ー―ノ八

       終
     制作・著作
     ━━━━━
      ⓃⒽⓀ

603妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/17(土) 12:32:38
パチ

白い狐の耳と尻尾を生やした9歳くらいの女が将棋を打っている
対局相手は犬(四国犬)だ
(犬が吠えると狐が代わりに打つという形を取っている)

604雨田 月人『インサニティ』:2024/02/17(土) 12:52:36
>>603(僕 ケモナー『獣耳派容認』じゃないんだ。御免ね
あと、ちょっとレス遅めになります)

 いやー、あの人(美作) 一瞬運命の人(ミミ)かなぁ〜って
思えた気がしたんだけど、当てが外れたなー。何だか調子が出ないなぁ。

 そんなブラブラと人気が少ない公園(とかで良い?)を歩いてたら
なんか子供と犬が将棋してた。なんかの童話の風景?

 「へぇ〜 それ、将棋の体裁とか出来てるの?」

(僕もそんな将棋について詳しくないけどね)

 のんびりと声を掛ける。なんか暇つぶしに面白いネタになりそうかな。
学校とかで他の人間たちと話す時って、正直面倒だけど爪弾きにされる
関係性は色々と面倒くさいからね。はー、やだやだ学校も。
 気を抜くと直ぐにミミと一緒に何時までも過ごしたくなるよ。

605妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/17(土) 14:21:45
>>604
公園の屋根付き休憩所にて将棋を打つ2匹
狐の対戦相手は四国犬の一二三

「なんじゃ?」

一二三との対局に水を差す人間に殺意が湧いた狐だが
今は神聖な対局の時間だ、すぐに殺意を抑える

「見てわからぬか?」

盤面を見てみれば、将棋に詳しくなくてもちゃんと出来ている事が分かるだろう
何故犬がルールを理解出来るのかというと、四国一二三を始め狐がここら辺の犬達に将棋を教え広めているからだ

狐の方は振り飛車戦法で攻めていたようだが

以下、犬語を日本語に訳して表記する

四国一二三「王手」
狐「何?」

盤面を何度も見返す狐だが、どう見ても詰みだ

狐「…詰みです」


「おい人間、貴様が話しかけてきたせいで負けてしまったではないか
 食い殺されたいか?」

四国一二三「おばあさまが耄碌したからだと思うんですけど」

606雨田 月人『インサニティ』:2024/02/17(土) 14:30:46
>>605

>以下、犬語を日本語に訳して表記する

って事は、食い殺されたいか? ってのも実際は。

アーゥン  ガァウ  グゥウ゛ゥ?

って事だね。御免、ぼく犬語は流石に無理だな。ミミの声は
良く聞けるんだけどさ。

 「あー、犬の真似 上手だねぇ。僕が子供のころもやったのかなー」ニコニコ

「それにしても、君。親御さんとかは? 一人だと、物騒なんじゃないの?」

周りをきょろきょろ見るよ。獣耳より、母親とか父親の方(ミミ)は
確かな僕の運命の相手かもと期待しつつね。

607妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/17(土) 15:33:43
>>606
いや、そこは普通に日本語で言ったのだが…(人間と話す時は基本日本語)
まぁ、いちいち訂正する事ではないか…

「親などとうの昔、平安時代に死んでいるわ」

残念な事にとっくの昔に死んでいるし
仮に生きていたとしても、狐の親は狐
雨田のお好みのミミではないだろう

四国一二三「やっぱり将棋は面白いですね(犬語)」
狐「将棋は世界最高のボードゲームだからな(犬語)」
狐「プロの棋士は本当に尊敬するわ、藤井聡太王将は我がリスペクトする数少ない人間だ(犬語)」

そんな会話をしていた所に、急にぐぅ〜と腹の音が鳴る

狐「ああそうだ(唐突)、我も藤井聡太王将のような昼飯を食いたくて作ってきたのだった(犬語)」

そして、昼飯を取り出す狐
弁当箱の中から、何か蒸した肉のような匂いがする
そしてこの肉、耳のような形をしているのだが…人の耳の形にとてもそっくりなんだ…

608<削除>:<削除>
<削除>

609雨田 月人『インサニティ』:2024/02/18(日) 12:26:32
>>607

 言うて、子供の姿だと。食い殺すぞって言われても、はは 随分口悪いねーって
笑顔で僕なら流すぐらいだから、大した反応の差異ないよね。

 で、耳焼きに対してだが。

 「……?」 スン スン

   「――あれ? この匂い、最近すごくどっかで嗅ぎ覚えがあるな」

人の耳の形は、まぁ人形焼きとか豚足とかあるじゃない? 行き成りリアルな
耳の形されても、そう言う形で焼かれてる肉なのかなーってミミを愛する僕としても
一瞬でそれがミミが焼かれたものだと理解して激昂とかしないよ。

 でも、僕。以前のゲームで人の肉を燻製にして焼いて食べてるし、嗅ぎ覚えあるよねー。

 「え……まさか」

  「それ、は。まさか、本物のミミを焼いたもの……!?」」

  (※一応、焼かれたミミに対してもダイスロールしとくよ。
もし最愛のミミに近しかったらショックの度合いも比例する)

610妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/18(日) 14:43:16
>>609
「ん?ああ、そうだな」
「耳だよ」

木耳とかパンの耳とかじゃない、耳だ
何の耳とは言っていないが…

「沖縄の郷土料理、ミミガーを我なりにアレンジして作ったのよ
 本来は豚の耳でやるのだがな」

耳を一つまみ食う狐

「うむ、美味い!
 このコリコリ食感とコラーゲン…
 冷めても美味いとは流石我だな」

四国一二三「藤井くんはそんなもの食べないと思うんですけど…(犬語)」
狐「なんじゃ、お主はいらぬのか?(犬語)」
四国一二三「いえ、食べさせて頂きます!」

狐が耳をくれてやるとガツガツと食べる四国犬

611雨田 月人『インサニティ』:2024/02/18(日) 22:28:15
>>610

 犬と共に人の耳をパクパク食べ進める妖狐。

もし、雨田にとって。その耳が運命に近しい相手に近かったら。

 なんで……なんでそんな残酷な事を人(ミミ)に行えるんだよぉ―――zノ!

なんぞ、のたまってたかも知れないが。戦闘力たったの6のミミだ。
多分、ピアスなり開けられてる跡が微妙にミミ愛好家の雨田は目敏く気付いたのだろう。

ただ、ミミ愛好家としても本物の『ミミ』だとわかる。

 「へぇ〜、それ『本物』か。て事は……」

特に先程の衝撃さを引きずる事なく、それでもちょっとしたマジックでも
見たような淡い感嘆を込めて、妖狐へ問いかける。

「あんた、人喰いか。人間に怪物とか言われる感じの存在?」

 雨田にとって、人間は別に愛着を覚えるものでない。

・・・・
たまたま自分は、そう言う造りで産まれて。そして似たような構造の
生き物が周囲に居るが、執着や愛情に近しい感情を覚えるのは『ミミ』限定だ。

映画などなら、人を襲う存在は山ほど居るが。現実で自分以外に
人間と言うカテゴリーを息するように襲うであろうものを目にするのは
これが初めてだ。自分以外を除いては。

 「僕の、お仲間?」

612妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/20(火) 14:15:23
>>611
狐「う〜む、この味…
  息子や娘達にも食わせてやりたかったな(犬語)」
四国一二三「しかしこれ、値段はいくらになるんですかね?(犬語)」
狐「何故そんな事を聞く?(犬語)」
四国一二三「500円以上したら藤井昼食嫉妬民が沸いてきそうじゃないですか(犬語)」
狐「我らは藤井君じゃないから別に良いだろう(犬語)」

>あんた、人喰いか。人間に怪物とか言われる感じの存在?
>僕の、お仲間?

「…む?」

雨田の言葉に耳をピクッと震わせ反応する

  バケモノ
「…人間の仲間などもった覚えはない」

青く冷たい目で雨田を見る

「貴様からは同胞(狐)の匂いもしない
 妖怪変化でもない、人間であろう?」

613雨田 月人『インサニティ』:2024/02/21(水) 14:59:26
>>612


>貴様からは同胞(狐)の匂いもしない 妖怪変化でもない、人間であろう


「肉体の構造だけはねぇ。でも、僕も君も別に必要ないのに人は殺すんでしょ?
生まれに関しては、もう仕方がないでしょ。そうやって作られちゃった命なんだし」

 糸目で破顔しつつ、笑い声と共に告げる。

「でも、僕は人間ってのは、まだ一つしか殺してないし。
いや、四つが正解かな? でも、三つは特殊なゲーム……ゲームってわかる?
まぁ、お遊び染みたものだったから厳密には一つだけかな。
 けど、そっちは多分さ、僕より沢山殺してるわけじゃん?
凄いよっ、僕、先輩って君の事を呼んでもいいかな?」

 にこやかに、笑顔を崩す事なく言葉を続ける。

「僕と先輩、多分仲良く出来ると思うよ。僕はミミって言う運命の相手を
望んでるけど、先輩はミミって言うのを別に食事の為以外に
必要としてるんじゃないでしょ? 違うよね。だったらどんなに
穴空いてる醜いミミでも、焼き殺すなんて愛してるのならしないだろうし」

 雨田 月人は狂っている。妖狐は、人を喰うまでのルーツがあっただろう。
だが、雨田は最初から人から産まれてるが人間と言う対象に愛情とか共感する
感性が大いに欠けていた。そして、それ以外の知性などは相応に所有してる。

「僕ね、思うんだよ。この人間って社会は誰か一つ殺すだけで
騒ぎになるし、グループでそいつを躍起になって探そうとする。
 そして、今の現代は探し当てるのに中々優秀だ。不思議な幽霊さんを
持ってる人たちも居るらしいし、僕一人で一つ殺すにしても一苦労なんだよね。
 先輩みたいな人が一人でも協力してくれるんなら、僕としても助かるんだけどな」

 どう? そう、雨田はにこやかに首を傾げて穏やかに提案をする。

614妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/21(水) 19:22:34
>>613
「必要ない…?」

その言葉に顔を顰める
狐にとって、殺人は必要な事だ
例えこの命尽き果て魂だけになっても、殺して殺して殺し続けなければならない

今すぐにでもこの男を殺してやりたいところだが
九尾だった頃の全盛期ならともかく
老衰ですっかり衰えた身では無暗に突っかかる事は出来ない

少しばかり、狐は雨田の戯言に耳を傾けた

>不思議な幽霊さんを
>持ってる人たちも居るらしいし、僕一人で一つ殺すにしても一苦労なんだよね。

スタンド使い…
かつては陰陽師や憑きもの筋などと呼ばれていたもの達か
しかし雨田の言葉からは、彼自身がそうであるかは断定出来ない

「…その協力とやらは、
 貴様は何をして我に何をさせるというのだ?」

聞くだけ聞いてやる
そんな態度で雨田の提案を聞く

615雨田 月人『インサニティ』:2024/02/23(金) 10:34:08
>>614

>必要ない…?

「あー、語弊かな。食欲・睡眠欲・性欲とかの人間で言う三大欲求って言うの?
人間が作った『括り』だと不必要って意味ね。
 先輩にとって誰か喰うのが必要不可欠だったのなら、謝るよ。
僕にも、僕のポリシーがあって。それ、否定されると流石に我慢ならないしね」

 言い方が悪かったとは思う。多分、先輩って普通の人間と何処か違うようだし
産まれながら人を主食にしてたとかなら、勝手に人間って言う種族の
ルールを挙げたのは先輩を侮辱した事になるだろうからね。

>協力とやらは、貴様は何をして我に何をさせるというのだ?

「え? 僕は別に先輩にあれこれ何かして欲しい、やってくれなんて言わないよ?
 むしろ、僕が先輩が誰か喰うとか殺すのに手を焼いてたとかあって
助けがいるなら、僕も、その人(ミミ)に関心あったら手伝うって話。
 で、僕はその時にソレの『ミミ(人)』が欲しかったら、頂戴って
先輩に強請る時があると思うんだ」

 どう? と、雨田は糸目のまま微笑を浮かべて問いかける……。

616妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/24(土) 16:26:14
>>615
「ふん…」

実に気持ちの悪い男だ

狐は愛するものを奪われた怒り、悲しみ、憎しみを原動力として今日に至る
雨田は愛するミミを求めている
そこには愛という共通するものがあるが、狐と雨田では決定的に違うところがある

狐は自分が狐という種族である事を決して否定しないし
絶対厳守ではないが狐社会におけるルールは重んじている

対してこの人間は…

「哀れな人間よのぉ」

様々な含みを持たせているが、だらだらと語る事でもない
この一言で十分だろう


狐の経験上、こういった手合いは絶対に信用してはならない
信用出来る要素が微塵もないが

「貴様にそんな利用価値があるのか?」

まず、この男に何が出来るというのかだ

617雨田 月人『インサニティ』:2024/02/25(日) 15:59:33
>>616(レス遅れ失礼しました)


>哀れな人間よのぉ
>貴様にそんな利用価値があるのか?

「うん? ないと思うなら断ればいいだけの話じゃない?」

「別に先輩に上手く取り入りたい、とか。そう言う打算目的じゃないよ。
あくまで効率から、二人で協力した方が何かと楽になるでしょ? って言う
提案だからね。だから先輩が乗り気じゃないなら、この話は、お終い!」

 終わり、終わり! と軽く拍手を鳴らして雨田は相も変わらず
糸目で微笑を掲げて今の話題を〆に向かわせる方向へ演出している。

 妖狐と駆け引きを行おうとしてるのか? これに対してメリットがあるのか?

雨田は、別にそう言った物事は考えてない。憐れ、と言う言葉にも
一瞬疑問符を浮かべたが、話題にする必要性も無いと一瞬で頭の隅へ押しやった。
 
 (『ミミ』の事を、別に先輩が理解しそうとはミミ焼いてる時点で
同好の士には成らないだろうからな。
 別に、ここで幽霊さんで仕掛けるのも無くな無いけど)

 先輩は、正直、守備範囲外だ。前提として僕の運命の人(ミミ)は
狐では無いだろう。啓蒙がもっと深ければ、それも有りになる? いや、厳しいな。

 運命の人(ミミ)なら、例え相手がどれ程強くてもモノにする為に
死力尽くそうとも思うが。はっきり言って、対象外だと既に織った先輩と
喧嘩なり無駄に殺し合うのも疲れるし、後で家に帰って叔父さんに見咎められたり
学校で誰誰に絡まれたんだーって言い訳の話を作るのも怠い。

少なくとも妖狐には無い悩みだ。人間社会に擬態して生きてるような怪物(雨田)は
身の丈に合わないサイズの小さな服で着るような窮屈さを味わってる。

少し前に、幾らかミミを得た事で溜飲も下がったが、いずれこのフラストレーションと
言える解消したいと思える気持ちも融点を超える事があるのかも知れない。

「あ、それじゃあ一つだけ取引って言うか『意見交換』しようよ。
 先輩なら、幾らか食べようと思った獲物で普通の人には見えない
幽霊を持ってる人を少なからず知ってるんじゃない?
 僕も、浅い因縁だけど数名知ってるから、少し情報交換でも
こうして知り合った記念として、どう?」

 妖狐の直観は、まごう事なく雨田の内心を射抜いてる。

彼は誰であろうとも損得の勘定で切り捨てられる状況なら即座に恋人であろうと
家族であろうと『ミミ』の為なら平然と切る。それは、妖狐とて例外で無いのだから。

618妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/26(月) 19:41:14
>>617
これまでの狐生、様々な人間を相手にしてきた狐だ
憎き人間であろうと、利用価値があるのなら手を組む事もあった
今、目の前にいる信用ならない人間とも、能力次第では手を組んでも良いのだが…

何が出来るかも分からない相手と組むというのはリスクが大きい
手強い相手との戦いで、殺すのを手伝ってくれと言っても
後から殺人の証拠隠滅が専門でしたとか
逆に証拠隠滅の手伝いをしてくれといって、後から得意分野は殺しでしたとか
なんて事になったら間抜け過ぎるだろう

>『意見交換』

「…そうさなぁ」

狐にとって、相手がスタンド使いかどうかなど正直に言ってどうでもいい
そこにいる人間を殺したいかどうか、それだけだ

が、この男が自分が話した情報に興味を持ち殺しにでも行けば
間接的に殺した事になるのでそれはそれで良いか、とも考える

「いいだろう、暇潰しには丁度良い」

ミミガー擬きに齧りつき話を聞く姿勢に入る

耳を一つ雨田に差し出して

「食うか?」
「…まぁ、食わんだろうな」

619雨田 月人『インサニティ』:2024/02/28(水) 12:40:47
>>618

>食うか?

 「あー、うん……ミミ以外の部位で、今度お誘いしてくれると嬉しいかな」

苦笑気味に、そこは手をひらひら翳して丁重に断らせて貰った。
 これが100点近いもんだったら、流石に先輩でもちょっと許せないけど
六点のミミだしね。もし、次に出会った時に気が利いてくれたら先輩
ちゃんと綺麗に包装してミミをプレゼントしてくれるかな?

六点でも、ミミはミミだからねー。分け隔てなく愛する、って思想は尊いと
思ってるから口にするのは遠慮するよ。

 「とりあえず、僕が出会った幽霊持ちだけど。
スピーカーで大音量で番号の羅列を放ってた。いわゆる、特定の人にしか
聞こえない感じの。かなり広範囲に、そんな音量流せる女だからさ」

 名前教える前に、すぐ行っちゃったから容姿だけ
かいつまんで告げるね、と。その時の30点台のミミ(美作)の
服装なり、顔つきや外見年齢などを簡潔に告げておく。

「多分、殺すのはそんな難しくなさそうだったかなー。
 けど、仕留めるとなると。あれって一回逃がしたら大音量で広めに
他に助け求められそうだから。もし先輩が出会ったら、直ぐに何も
させずに意識失わせる手段もたないと、きつそうだよ」

 なんの目的で数字を挙げてたのか。雨田には知る由も関心も無い。
ただ、結構遠くからでも聞こえた感じ。
 以前、ゲームに参加した時に同じように幽霊持ちらしい人物が大勢居たのと
学校で見かけたのも含めると、うじゃうじゃ虫見たいに居そうだ。

「一番楽そうだけど、厄介そうな奴はソレかなー。
 先輩は、どんなの知ってる?」

620妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/28(水) 20:56:08
>>619
大音量で番号の羅列を放つ女
目的が不明なのが不気味だ
特定の相手にしか聞こえないとはいえ、その特定の相手からすれば
「ドッカンバッカンうるせーんだよ!近所迷惑だろーが!」って所だろう

「何かの呪術か?面妖だな」
「そういう奴は…
 直接的な武力は持たないが、掠め手
 化かす力を持つ奴が多い、油断ならん」
「一度術中に嵌れば抜け出すのは難しいだろうな」

実際の所、暗号垂れ流し女の能力など知る由も無いが
今聞いた第一印象はそんな所だ

>先輩は、どんなの知ってる

雨田が気に入るミミかどうかは知らないが
最近あった中でも特にイラつかされた人間の事を教える事にした狐

「貴様が興味があるかは知らんが、50くらいの小娘だ」
「よく無駄口を叩く奴でやけにヤニ臭い女だったよ」

アリーナの試合で戦わされた女だ
ざっくりと容姿くらいは教えるが、名前なんかは知らない

「警棒を持つ式神…
 あぁ、貴様の言う幽霊だ」
「ただでさえとんでもない速度で面倒な奴だったが
 奴との戦いの最中、我は何かの力に引っ張られた」
「恐らくはあの警棒による力だったのだろうな」

アリーナの試合という形式故に殺されはしなかったが
それが狐の誇りをズタズタに切り刻んだのだ
何より、敗けた相手があの小娘だった事が腹立たしい

「耳など興味も湧かん故に見ておらんかったが…
 興味は湧いたか?」

621雨田 月人『インサニティ』:2024/02/29(木) 10:58:13
>>620(長らく付き合わせてすみません。
よろしければ、〆に向かわせて頂きます)

 「警棒かぁー」

警棒。所謂、自衛の為とか警察官なりが使う道具。
 職業そのまんまの人が発現したとかじゃないだろうけど
年齢が50ってなると、何というか、お堅い感じの人間なんだろうなぁと
言うイメージが沸いた。どんな『ミミ』なのだろう。
 『ミミ』は、若くとも老いても傷さえ無ければ美しい。
年と共に彩られた美麗さと言うのを秘めている。

 「うんっ 有難う先輩。興味 持ったよ
会えるか分からないけど、もし『ミミ』を手に入れられたら
先輩に一番に会わせて上げるねー」

 ニコニコと、先輩にお礼を言う。こうやって、種族は異なるだろうけど
先輩って言う存在と会えたのは良かったな。意見交換って言うのも
新鮮で楽しかったよ。なにより、先輩は僕を吹聴しようとしないだろうし
したところで、信じる人間とかってどれだけ居るだろうって言う位には
人類の天敵として生きてるだろうしね。

 「引っ張る力か。僕と先輩が出会ったのも
何かしらの『引力』なにかもね? 先輩」

 「また、今度気が向いたら此処へ来るよ。良い所だね 人気が少ないってのは」

    「じゃあ、またね! 先輩っ」

 (さて、今日は先輩とで時間を潰せたし。
 ――早く、新しい『ミミ』と出会えれば良いな)

 雨田は鼻歌と共に妖狐より足取り軽く去っていく。

  その向かう運命の旅路は……何処へと向かうか。

622妖狐『キン・コン・ユウ』:2024/02/29(木) 18:45:43
>>621
「ふん、
 貴様との引力など今すぐにでも引き千切って捨てたいものだな」

去り行く雨田に聞こえるかどうかは知らないが
そう吐き捨てる

相手が人間であろうと使える物は使う
雨田が件の女を見つけて殺してくれればそれで良し
返り討ちにあってもそれはそれで愉快だ、どっちがくたばっても溜飲が下がる
そうならなくとも別に損はしない


ここからは犬語を日本語に翻訳して進める

四国一二三「藤井くんの昼食を真似するならやっぱりぴよりんとかが食べたいのですが」
狐「ぴよりんか……あれは取り寄せは出来ぬからな、作ってみるか」

後日

四国一二三「えっ、何ですかこれ」
狐「ぴよりんを再現しようとしてみたのだが、ちょっとばかり失敗してしまってな」

狐「ひよこ饅頭になってしまった」
四国一二三「ジャンルが全然違うじゃないですか、どういう間違えをしたらそうなるんですか」

四国一二三「しかもこれ、ひよこ饅頭ですらないし」

     / ̄\      /⌒\    
    /     ヽ    /     ヽ
    |   |   |    |   |   |
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     ヽ.  |  |___|    |  /
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     /    、______,     ヽ
    |      \___ノ     丿
    \___  、____,   _/
    カ エ ル ま ん じ ゅ う

623甘城天音『ビター・スウィート・シンフォニー』:2024/03/03(日) 12:23:33
3月3日 本日は雛祭り

飾り付けられたひな人形の前で
雛祭りの料理を食べるあま公と>>624

624甘城天音『ビター・スウィート・シンフォニー』:2024/03/04(月) 18:43:41
>>623
カリ カリ カリ

あま「…」
松本「…」
朝比奈「…」

さっきから全員ひなチョコしか食べていない
会話もなくただひなチョコを貪る、謎の会合

ふいに米麹甘酒に手を出すあま公

朝比奈「あっ、それは」

甘酒と間違えて白酒を飲んだあま公がしばらく暴れたが
ちょっとして落ち着いた後、みんなで雛流しに行く事になる


朝比奈「雛が流されるの見てるとさ」
松本「見てるとなんだい?」
朝比奈「何か、虚しくなるよね」
松本「何でさ?」
あま「流されていく人生を見てるみたい」
朝比奈「そういう事」
松本「そう…」

松本「ん!?」

雛に混じって妙な物が流されているのを見つけた松本

松本「死体じゃねえか!!!」


後日、警察によって土座衛門の身元が調べられたが
結局身元不明の遺体のままだ

松本「結局何だったんだろう、あの死体は」
朝比奈「考えてもしょうがないのは分かるけど、頭から離れないんだよね」

あま「…そういえば、飾ってた雛人形が一つ無くなってるんだけど」
朝比奈「だから?」

         ∩
.           {::}              _
         /:;;:ヽ.        ,.:'::;;;;::ヽ
.        l|  |!         〈:::l  l:::〉
      ,.r┬ゝ-イ‐r┐、     ゞゝ-イ:<
       / | 「l "~" | .| , ヽ   / ,゙-‐-"、 \
     l. ヽ,|」    l/  l   / 、.\__/_,  l
.     |  ノr'r:=zく    .|  l  77-'-ヾ.、  ヽ.
      〉、.// .||  ||゙ヾ.、 ./、 /   // ,へ ヾ.、  ヽ
.     / //ー|L,,」|―ヾ.、 l   // /   ヽ,ヾ.、  l
 __l,,_/,/__二二___ヾ.、,l,,_/,/_/____ヽ_ヾ.、ノ__
.|   ||〈〉||   ||〈〉||   ||〈〉||   ||〈〉||   ||〈〉||  |
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                終
              制作・著作
               ━━━━━
               ⓃⒽⓀ

625コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/03/31(日) 04:57:43

『駅前広場』で『棒』のようなものをもって歩き回る影一つ。


「こゃ〜〜ん、ごめん王城ちゃ〜ん。
 思ったよりこんこんちきでうまくいかないねっ。
 この町に来てからすぐは何回も会ってたんだけどな〜。
 あれは初心者ユーザー優遇サービス? だとしたら短あい!」


急に独り言を言いだしたヤバイ子だろうか?
もちろん違う。スマホでビデオ通話しているカワイイ子だ。
       
      ・・・少なくとも、彼女に聴けばそう言うだろう。
         持っている棒はつまり、『自撮り棒』というわけだ。

「カワイイ魔法使いちゃんが行きそうなところとか、
 そういうのもあたし、わっかんないしね〜。
 あ、もしかしたらリョージちゃんのお店はそうだったのかも!?」

                 キョロ

                      キョロ

「とりあえず、『可能性ありそ〜なとこ』に来てみてるけど、誰〜もこんこん!」


ヒントがあるとすれば、恐らく例の『電波放送』だ。多分きっと。
『スタンド使いに聴かせるための放送』をしていたということは、
つまり、それを流していた場所は『聴かれる公算』があったということ。

もちろん、適当にやってただけとか、『全部の場所でしてた』とか、
反証になるようなシチュエーションはいくらでも思いついてしまうけど。


「王城ちゃんがカワイく喜んでくれるように〜、そろそろ見つけたいんだけどなあ」


思いつくことはなんでもやってみる、そういう段階が今なんだろうと思ったのだ。

―――――――――――――――――――――――――――――――
●『魔法の呪文はおこのみで!』関連の活動です。
  対応いただける方は、以下の詳細を確認の上よろしくお願いいたします。

ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1655987686/319

626真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/03(水) 22:17:33
>>625 (コヤシキ様)

 地域指定の大型ゴミ袋をずるずる引きずり、
 背を丸めた『シスター』がひとり広場に近づいてくる。

 その肩には、
 『清らかな心で愛する星見をきれいに
           ほしあかり聖心教会』 のたすき。


 だが……抱えるポリ袋に厚みはなく、
 中身がほとんど入っていないことが分かる。


  「うぅ……」   トボトボ…


「駅前なのにぃ、ゴミがぜんぜんありませぇぇん……
 星見住民、モラル高すぎですぅぅ……」

 手持ちぶさたの『火ばさみ』をカチカチ鳴らしながら、
 一本線にデフォルメされた目をしょぼしょぼさせる。


「このままではぁ、また奉仕活動をサボって
 玉打ちに行ったと思われてしまいますぅぅ……」


 そこへ……とつぜんの『春嵐』。



   びゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 彡彡彡



「ひょげぇ〜……っ!?」


     「ま、待ってぇぇ……!」


 啓蟄の風に奪いとられた薄身のゴミ袋は、
 春空の下を転がるように飛んでいく。
 ……ちょうどコヤシキの眼前を横切るように。

627コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/04(木) 04:34:21
>>626(ありやさん)

 
             びゅ

              わああ
                  っ


「わおわおわお! 転がるゴミ袋を猫に見間違える、
 とってもとってもカワイ〜イあるあるがあるけど〜」
          

      ――――――――――  はしっ

               
         『袋』は『コヤシキコヤネ』の前を通り過ぎて。
          少しだけ離れた『空中』でくるりと回り、動きを止めた。

「空飛ぶ袋なら、間違えるのは『カラス』かなあ?
 こゃ〜〜ん、やだやだ。だとすればこれって『共食い』かもね〜っ」

何も知らなければ、つむじ風が袋を捕らえたようにも見える円の動き。

けれど『白いカラス』のような『スタンド』が、それを捕らえていたから、
それを手元に下ろしながら、『ありや』の方に振り向いて。

「……って言っても分かんないか!
 お電波ゆんゆん送受信中のコヤコヤの前に、
 かわい〜いシスターちゃんがとぼとぼ登場〜」

                  スッ


「は〜い、返すねシスターちゃん。ゴミ拾いだなんて偉いんだあ〜」

目を細ぉ〜く細めて、『ゴミ袋』を差し出しながら、
持ち手部分をゆっくりと差し出す。

「でも、この町ってあんまりゴミ落ちてないよね。そういうとこもか〜わいいけどっ」

628真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/05(金) 17:51:43
>>627 (コヤシキ様)

「え、えぇ……うそぉぉ……
 す、すごい『かしこ鳥』ですぅ〜〜〜!」


 予想外の『キャッチング』に瞳を見開き、
 語彙力ゼロで讃嘆の声をあげるありや。

 春風にふたたび巻き上げられぬように
 修道服のベールを両手で押さえながら、
 親切な回収者のもとへと駆け寄る。


「す、すいませぇぇん………ハァハァ
 助かりましたぁぁ……
 か、風で髪が暴れまくりでぇぇ……
 いっしゅん前が見えなくなりましたぁ……」

 いったん背筋を伸ばし、
 型崩れしたベールと乱れた蓬髪を整えてから、
 ふかぶかと頭を下げてゴミ袋を受け取る。


「ありがとうございますぅ……!
 『善き行いには善き行いで贖われる』と言いますがぁ、
 あなた様の『善行』に、わたくし感謝いたしますぅ……
 とってもとっても見事な腕前でしたぁ……(パチパチ)」
 
「あっ、『鳥ちゃん』も、ありがとうねぇぇ〜〜〜……
 見た目より重かったはずなのにぃ、
 あなたもとっても偉いですぅぅ……(パチパチ)」


  「…………(パチパチ)」


 「……… (パチ…)」


「………」


「あのぉ……
 『世界一鳥と仲良しな人』、ってわけでは……
 もちろんないです、よねぇぇ……?」

「この鳥ちゃんもこころなしか、
 ちょっと透けてますしぃ……」    サッサッ

629コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/05(金) 23:16:33
>>628(ありやさん)

   「わおわお〜、拍手喝采あられやこんこ〜ん」

                           ヒラヒラ〜

世の中には『鷹匠』のように鳥とコミュニケーションを取り、使役する人間もいる。
だが――――『狐耳ヘッドホン』を付けたこの風貌。どう見ても『匠』って感じはしない。

「いいよいいよ〜。落ちてから拾うか、落ちる前に拾うかの違いだこん〜。
 かわいいヒトをお手伝いしただけのあたしと、
 かわいくな〜いゴミを集めたシスターちゃん。よきよきな行いはど〜っち」


                      ヒュルルル

           「か〜わいいあなたの方っ! だ、こ〜ん」

白く透き通る『かしこ鳥』は、『コヤシキコヤネ』の手に止まり、
そのくちばしで『ありや』の顔を指し示す。

    「というか!見えてるんだあ」

「コぉ〜んンな感じだけど、あたしって『魔法使い』なんだ〜。
 見えるってことは、『シスターちゃん』もそうってことだあ!」

          「魔法使い同士!
           世界一仲良くなっちゃう、こ〜ん?
           ……あ、でも魔法使いは『教会』の敵だっけ!
           こゃ〜ん、あたし達狩られちゃう〜?」

     ズイ

口ではそのように言いながら、『カラス』を引っ込めず、
『ありや』の手がそこを通るなら『すり抜ける』事を確かめられる。

        ――――『スタンド』で間違いなさそうだ。


「な〜んて失礼千万こんこんちきだよねっ。
 JRPGじゃないんだから、そんな悪い風には思ってないよお」

JRPGって例え、オタクちゃんすぎるかなあ!?と付け加える――――

630真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/06(土) 11:17:42
>>629 (コヤシキ様)

「まぁぁぁ…… (頬に手を当てる)

 ではぁ……
 もしもわたくしが『かわいくないゴミ』だったら、
 あなた様はわたくしを
 助けてくださらなかったのですかぁぁ……?」


「いいえぇ、
 きっとそんなことはないはずですぅ……
 あなたもぉ、そうだよねぇぇ〜〜〜〜?」   ウフフ

 膝を曲げて視線を『鳥ちゃん』の高さに合わせると、
 指先を差し出しながら
 小さな賢者にも同意を求める。
 (『善行』に『上下』はない、と言いたいようだ)


「それにしてもぉ、
 『魔法使い』ですかぁぁ……」

   「わたくしが『見える』のは、
    『主の御わざ』によるものだと
    信じておりますがぁ……」

「ところ変われば『主の呼び名』も変わるように
 (あるいは『聖書』の解釈が変わるように)、
 『奇跡』の呼び方もひとそれぞれ、
 ということでしょうかねぇぇ……?」


 頬に手を当てて う〜〜ん とうなるが、
 すぐさまこんな推論に意味はないと膝を伸ばし、
 あらためてコヤシキに向き直る。


「うふふ……もしも仮にあなた様が
 『世界一悪い魔法使い』だったとしても、
 わたくしはあなた様と
 『世界一仲良く』なりたいって思いますよぉぉ……?」


 手荷物を置いて一歩うしろに下がると、
 胸に手を当て、『一人と一羽』にそっと会釈する。


       マ ガ チ
「わたくし、真雅致 ありやと申しますぅぅ……」

「名も知らぬ者、されど窮する者を
 あわれむ心を持つ優しいお方ぁ……

 あなた様のお名前をおうかがいしても、
 よろしいですかぁぁ……?」

631コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/06(土) 19:15:33
>>630

                  ・・・
「こゃ〜ん、シスターちゃん優しいのに意地悪なこと聞くね!
 そんなところもか〜わいいっ。
 あたし、実際ゴミ拾いとか全然〜したことないからさあ。
 そーゆーことしてる人のこと、ほんとにエライと思ってるんだあ」

                    トン

           『白いカラス』をありやの指先に止まらせる。
            きわめて繊細な着地は、痛みを感じないものだ。

「でも、確かに『人助け』とどっちが上とかはないのかもねっ。
 さっすがシスターちゃん、おはなし上手でか〜わい〜い」

言葉は微妙に『噛み合っていない』返答だが――――
それ以上何かを言うでもなく、ほかの話題に言葉をつづけ始めた。

「昔の人とか今の人が西や東で見た『それ』を、
 こんこんちきにいろんな呼び方をしたのかもね〜。
 あたしは『魔法』だっ!って思ったけど、
 『奇跡』でも『加護』でもいいし、
 『ノロイ』でも『スタンド』でもいいし……
 うぅ〜ん、でも今回は『奇跡』に一票かなっ!」

     ≪こうしてあたしたちを、めぐり合わせてくれたんだもん〜
        こんこんぐらっちゅれーしょん!出逢いに感謝とお祝いを!≫

            カラスに喋らせたのに、深い意味はないけれど。

「だから、世界一カワいい仲良しコンコンビになっちゃおっかあ!
 あたし、『コヤシキ コヤネ』
 せっかくなら『コヤコヤ』ってかわいく呼んでほしいこ〜ん」

                クイ

          「コヤは2か〜い。そこがチャームポイントっ!」

『狐のサイン』を作った両手にお辞儀をさせ、目を深く細める。

「というわけで! 今後ともよろしくね、ありやちゃ〜ん。
 ちなみに、『ほしあかり聖心教会』っていうのがありやちゃんのお仕事場?
 あたし、このへん引っ越して来たばっかりだから、詳しくなくって〜」
 
         「『ほしあかり』なんて、なんだかロマンチックでか〜わいい名前っ」

632真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/08(月) 22:01:42
>>631 (コヤコヤ様)

「ま、まぁぁぁ〜〜〜……!
 『かしこ鳥ちゃん』かしこぉ〜〜〜〜……!」


 スタンドを介したおしゃれなごあいさつに、
 口元を押さえ感嘆の息を漏らすありや。

 頬ずりしそうな近距離で手元の鳥をキラキラ…と眺めるが、
 コヤシキの声ですぐさま我に返って襟を正す。


「あっ、オホン……失礼しましたぁぁ……。

 それでは親愛の情を込めてぇ、わたくし
 『コヤコヤ様』と呼ばせていただきますねぇぇ……」


「えぇ〜〜っとぉぉ……
 あっちの『ぶどう農園』を抜けた先の
 おやまのふもとに『精神科病院』があるんですがぁぁ、
 わたくしたちの教会はその真裏にありますぅぅ……」


「『ほしあかり』って名前はたぶん、
 むかし山のあたりには街灯がなくて暗かったのを、
 むりやり小綺麗に言い換えてみたのが由来じゃないかと
 わたくしは睨んでおりますぅぅ……」


「そんなかんじで建物はちょっとおんぼろなんですがぁ、
 中にいるのはみんな良い人たちばかりですよぉぉ……」

「もしコヤコヤ様がなにかの折にでも
 立ち寄ってくださったときは、
 いっぱいおもてなししますねぇぇ……」


「……」


「…………」 ソワ…


「あ、あのぉ〜〜〜〜……ちなみにコヤコヤ様はぁ……
 普段どういうことをされてる方なんでしょうかぁぁ……?」


 おめーが言うなって感じだが、
 コヤシキの風貌と場馴れ感にはさすがのありやも
 『カタギじゃない』気配を感じているようすだ。

633コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/10(水) 19:48:34
>>632(ありやさん)

「わおわお〜〜嬉しいなあ!
 もちろんあたしも、あ・り・や・ち・や・んって〜
 カワイイ6文字全部に親愛込めて、こんこんとお話するこ〜ん」

人懐っこい表情に、どこまで意味を持たせているのかは分からないが、
声色からするに、少なくとも『親愛』という言葉に嘘はないのだろう。

「それで〜……あ〜そっちはまだ行ったことないなあ!
 今の『お仕事』が終わったら、お散歩ついでに、
 ありやちゃん達に遊んで貰いに行っちゃおうかなっ」
  
     「あたしも『サイレント・ライト』も、
      遊びざかりで愛されざかりだから〜」

示された方角に首を向け、『かしこ鳥』に愛想をふりまかせていたが、
自分の手に戻した『サイレント・ライト』に細めた目を合わせる。

「でも、遊んでばっかりでもいられなあ〜い世知辛あ〜いこの世の中!
 こ〜んな風に見えて、カワイイコヤコヤお仕事熱心なんだよ〜」

サイバー調で装飾の多いジャージ……のように見えるその服装からして、
インターネットか都心部にのみ生息する人間なのは『風体』通りだが……

      「インターネットのセーフティネット、
       かしこまないで申しにおいで、
       『コヤコヤのお悩み相談小屋』
       毎週土曜と時々不定期ドキドキ配信中〜!」

          クイクイ

「まあ要するにまとめると、『配信者』なんだけど〜
 誰にでも、信じられて、心を預けられるものは必要だから……
 例えそれが偉くてスゴい神さまでも、道案内のカラスでも、かわいいキツネでもね!
 だから、そういうものを、あたしも、しようとしてるんだあ」

『キツネのサイン』を両手で作り、改めてご挨拶。
ゲーム配信とかもしてるけどね〜と、軽い響きで付け加えてから。

「で、今は拡張版……ネットの外でもお悩み解決中なんだよね。
 ありやちゃん、もしよかったらなんだけど、
 こんなあたしの『お手伝い』をちょこんっとだけお願いしてもいい〜?」

そしてぱちぱちと、人一倍に大きく輝く目を瞬かせ、返事を待っている。

634真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/10(水) 23:56:43
>>633 (コヤコヤ様)

「はえぇ〜〜〜〜……!
 コヤコヤ様はぁ、『配信者様』だったんですかぁぁ……
 どおりでぇぇ……!」


 手元から飛び立った『かしこ鳥』――
 『サイレント・ライト』を追いかける視線が、
 そのままコヤシキが携える『棒』に留まる。


「それってつまりぃ……
 わたくしたちでいう『傾聴』と『伝道』のご活動を
 おひとりでなされているということですかねぇぇ……?」


 瞳を閉じてふむふむ唸るありや。
 そのまま胸の前で手のひらをぱんと合わせると――


「それってぇ……とっても
 すばらしいご活動ですねぇぇ……!」  パァァァ…!


「『福音の伝道とは、どのような形であれ、
  ひとびとに対する愛で心を満たし、
  救いを信じさせる力を持つ』――などと申しますぅ。

 わたくしぃ、献身の志を同じくするものとしてぇ、
 コヤコヤ様のご活動をぉ、
 心から応援いたしますよぉぉ……!」


 ずいぶんと『前のめり』な解釈にも思えるが、
 ともかく懐からスマホを取り出すと、
 本人の目の前で『コヤシキコヤネ』と検索するありや。

 もし『チャンネル』がヒットしたら、
 そのまま登録ボタンをぽちーする。
 (現代人のスピード感)


「(スマホをしまいつつ) それで、ええっとぉ……
 『お手伝い』、ですかぁ……?
 まぁぁ……わたくしにできることでしたらぁ、喜んでぇぇ……」


「市井の方々のお困りごとに寄り添うというのもぉ、
 『ゴミ拾いをサボるのに絶好の口実……
 じゃなくってぇ、そのぉ、
 たいせつな『奉仕活動』の一つですのでぇぇ……」


    カニカニ


 ダダ漏れな打算の声をごまかすように
 右手の『火ばさみ』をカニカニさせる。


「それでぇぇ……
 その『お手伝い』の内容というのはぁぁ……?」

635コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/11(木) 07:33:22
>>634(ありやさん)

『サイレント・ライト』は手の上を駆け上り、棒の先端、スマホの上に留まる。
もちろん――――そういう風に操作をしている、という話だ。

「うんうん〜、言葉が合ってるかは分かんないけど、たぶん合ってるよお!
 だからあたしたち、ある意味同業者……というかライバルなのかも?
 なのに応援ありがとう〜! わおわお、具体的な応援もしてくれてる!?
 コヤコヤ嬉しい〜! 最近ちょっと配信減らしてるけど、
 今のお悩み解決が済んだら頻度戻すから、良かったら遊びに来てねっ」

どこまで本当に合っているのかは分からないところだが……
とりあえず、『コヤシキコヤネ』の公式チャンネルはすぐに見つかった。

             凝ったロゴデザイン、週に複数回に及ぶ配信頻度、
             有志による切り抜きまとめの存在――――
             そして5桁に及んでいるチャンネル登録者数。
             『個人配信者』としては『上澄み』の部類だが、
             『インフルエンサー』とまでは言えない段階だろうか。

「こゃあん、サボリなんて! ありやちゃん意外と俗っぽい〜?
 そんなところもか〜わいいっ。
 あ、で! お手伝いなんだけどね〜。
 ありやちゃんの『カワイイ魔法』……
 じゃなくって『神さまの奇跡』?を、
 ほんのちょこ〜んっとだけ教えてほしいんだあ」

『火ばさみ』の動きに向いていた視線を、
改めて『サイレント・ライト』に向ける。

「具体的には、お名前と、何が出来るのか?
 細かい難しいこんこんちきな『ルール』とかは言わなくって大丈夫〜。
 もちろんあたしと、カワイイ『お悩み主』ちゃん以外に喋ったりはしないこ〜ん」

          「じゃあ何に使うの〜? それはひ・み・つ。
           こ〜んな怪しいお手伝い、受けてくれる?」

636真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/11(木) 22:38:48
>>635 (コヤコヤ様)

> 「ありやちゃんの『カワイイ魔法』……
>  じゃなくって『神さまの奇跡』?を、
>  ほんのちょこ〜んっとだけ教えてほしいんだあ」


 「えっ」  ピタッ


> 「具体的には、お名前と、何が出来るのか?」
> 「こ〜んな怪しいお手伝い、受けてくれる?」


 「………………………………
  ………………………………い、」 


        「い、い、いやですぅぅ」   サァァ ――〜 ッ


 先ほどまでの『きゃっきゃうふふ』の
 楽しげな雰囲気から一転、
 心の潮が引くようにさ〜っと身を引くありや。


  「な、『なんで』ですかぁ……?」


 口をついて出たのは『当然の疑問』……
 それは端的だったが、しかし『多面的』な問いでもあった。


   『なんで』、そんなことを知りたいのか?
   『なんで』、その理由は秘密なのか?


 短い問いかけに込めた『疑念』は、
 コヤシキがあらかじめ『お断り』を入れた部分に
 対してだけではなく……


> 「もちろんあたしと、カワイイ『お悩み主』ちゃん以外に喋ったりはしないこ〜ん」


   『なんで』、急に無関係の『第三者』が出てくるのか?
   『なんで』、その第三者には『喋って』しまう前提なのか?


 突如あらわれた『その相手』への『疑心』を、
 眼前のコヤシキに訴えかける『なんで?』だった。



    ジト――――――〜〜〜〜〜ッ


 眉根を寄せ、半眼になってコヤシキを見つめる。
 『疑問』が『疑念』に変わる直前のさざなみに、
 その視線は揺れていた。


「あ、あやしぃぃぃ…… (ジト目)

 コヤコヤ様だけにお伝えするならまだしもぉ、
 その『お悩み主ちゃん』とはいったいぃぃ……?」


「こんなことあまり言いたくはないのですがぁぁ……
 コヤコヤ様、なにか騙されているのではぁぁ……?」  


 それでも目の前の『同友』を信じたいありやは、
 疑いの目をコヤシキではなく『第三者』に向けている。

637コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/12(金) 10:22:51
>>636(ありやさん)

瞬いていたまぶたがゆっくりと止まり、
また、殆ど閉じるくらい細めた目に戻っていく。

「こゃ〜〜〜ん、疑いの目100%〜!
 でもわかるよお。あたしもこんな話されたら、
 きっと『なんで』『おかしい』ってこんがらがっちゃうと思うなあ」

                  ジ…


「なのにあたしの心配をしてくれるなんて〜!
 ありやちゃんってと〜っても、優しくって、か〜わいいっ」

この町の事情やスタンドの知識、あるいは無条件で信じてくれる知人。
そうした『有利材料』を持たない以上、選択肢は多くは無い。

          まるまるでっちあげの話を作るのか、
          何も言わず、自然に聴けるのを待つのか、
          それとも、正直に正面からお話しするのか。

「かわいいお悩み主ちゃんは――――本人が良いって言ってたから言っちゃうけど、
 今『試験』を受けてるの。その内容が、『魔法使いについて沢山知ること』!
 ほんとはもうちょっと先もあるんだけど、そこは『守秘義務』って感じ。
 あたしは知ってるし、悪いことじゃない?のかなあ?とも思ってる」

         「試験に受かったら、お悩み主ちゃんは、
          晴れて『自分の夢』に踏み出す事が出来るんだあ」

話に聴いただけの『魔法使い』の試練。
『門倉』や『候補生ら』が組んでの大ペテンだとして、
そこに極端な不思議があるわけでもない。
実は何かの下準備をさせられている、と言う可能性だってある。

             『それでも』。

「実際、全部がホントに正しい話かは分かってないんだけど〜
 『100%間違いないもの』なんて、きっと、この世界にないからさあ。
 それでもあたしはかわいい『お悩み主ちゃん』のことを、信じて導いてあげたい。
 ありやちゃんがあたしのことを信じてくれるのと、同じくらい……」

『雑賀王城』という男のことを、それほどよく知ってはいない。
幾度かの会話の中で、彼が本気だと知っただけだ。
迷える子羊から、『王さま』になろうとしていることを。

                             『それでも』。

    「それでも……だから、かな?
     ありやちゃんを化かして、イイ感じに丸めこんで、
     そういう風に教えてもらうっていうのは嫌だから〜」

「だから、話せるのはここまで!だ、こ〜ん。
 これで『イヤかも』って思うなら、
 あたしとありやちゃんのために、この話は一回無かった事にしてほしいなっ」

638真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/13(土) 19:16:30
>>637 (コヤコヤ様)

「『魔法使い』を知る……『試験』……?」


 コヤシキの説明を聞いてみても……正直、
 その『黒塗り』の背景を飲み込めたとはいいがたい。
 ただ、ひとつだけ分かることはある。

 たんに情報を訊き出したいだけなら、
 第三者に話すことを事前に伝える必要なんてない。
 訊き出す理由だって適当にでっちあげればいいだけだし、
 それは今この瞬間の説明だってそうだ。

 コヤシキは今にいたるまでずっと、
 ありやに対して『誠実』でありつづけようとしている。

 そしてどうやらそれは――
 彼女の『お悩み主』に対しても同じように。



「…………わたくしはもともと、

 『神から授かった賜物を、むやみやたらに
  見せびらかしたり自慢してはならない』――

 そう教わってまいりましたぁぁ……」


「……それでなくとも、わたくしの『賜物』は
 なんと言いますかぁ、そのぉぉ………ち、『ちぶ』……」


「ンンッ…………わたくしにとってはぁ、
 こころの『恥部』でもあると言いますかぁ……
 あんまり人様にすすんで
 見せるようなものでないと言いますかぁぁ……

 ……すみませぇぇん、このはなし、
 あんまりピンと来ないですよねぇぇ……?」


 困り笑いを浮かべつつ、顔を上げて
 コヤシキの持つ『自撮り棒』の先端を見つめる。


「だからぁ……『あの子』の堂々たる姿には、
 とってもびっくりしたんですよぉぉ……
 そういう心の有りようもあるんだなぁってぇぇ……」


 春光の透き通る白翼にまぶしげに目を細めると、
 コヤシキへゆっくりと微笑を向ける。


「『お悩み主』様についてはぁ、わたくし、
  正直よく分かりませぇぇん……」

「けれどぉ……
 その方を『信じたい』と言ったコヤコヤ様の『誠実さ』を、
 わたくしは信じますぅぅ……」


      ニコ…

            スタンド
「―――わたくしの『賜物』でよければ、
 お見せしますねぇぇ……」


 祈りのかたちに重ねた両手のひらを
 コヤシキへ向けて伸ばし、そっと開く。

 蓮華を模した手の中に、
 『手のひら大』の『ハエ』が一匹、
 生まれたての赤子のようにうずくまっていた。


「『デビルズインレイ』――と、申しますぅ……」

639コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/15(月) 21:40:52
>>638(ありやさん)

                       バサッ

飛び立った『サイレント・ライト』が、コヤシキコヤネの頭に乗る。

「あたしの『サイレント・ライト』は――――――
 あたしの魔法で、あたしに焼き付いた光なんだあ。
 だからあたしには、きっと、ありやちゃんがいう『賜物』のお悩みは、
 ちゃあんと、心の底からの『共感』っていうのはできなくって」

『魔法』を積極的に触れ回ることは、
『鬼柳』に教わる前からしていなかった。
だけれど、『魔法を隠そうと思った事』も、おおよそなかった。

           その姿の『意味』は、忘れていないからだ。


「……でも、だから大切にしたいし!
 それにぃ、分かることもあるんだこ〜ん。
 ありがとね、ありやちゃん。
 隠してたものを教えてくれる大事さは、コヤコヤよぉ〜く分かるから」

                「……こんっくらいねっ!」

    バッ

「ぜぇ〜んぶ終わったら、きっと『お悩み主ちゃん』と一緒にお礼するねえ」

カラスの翼と、コヤシキコヤネの両腕が大きく開いて円を描き。

       「っていうわけで! コンコンセンサス成立〜だ、こんっ」

少しはにかんだ後、それを畳みながら、ぱん、と小さく手を打った。

「わおわお! スヤスヤしてる?
 『デビルズインレイ』ちゃん、こんこん〜っ。
 かわいいあたしは『コヤコヤ』。今後ともよろしくねっ。
 それで。かわいいあたしを踏んでるのが『サイレント・ライト』だよお」

            ヒソヒソ

そうして、やけに小さな声で、両手を筒のようにして声をかける。
スタンドに挨拶をするのは一般的には変かもしれないが――――
少なくとも『ありや』は『サイレント・ライト』にも礼を言っていたから。

「コヤコヤちょっぴりムシぎらいなんだけど……こゃあん、この子はか〜わいいかもっ」

それから、手のひらに向けていた視線を上げ、『ありや』にそれだけ伝えておいた。

640真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/17(水) 15:38:03
>>639 (コヤコヤ様)


            ポワワ…


 コヤシキの真摯な、そして思いやりある応答を受け、
 ありやの胸中に『あったかぁ〜〜いきもち』が
 春先の蕾のようにふくふくと芽吹く。


「か……『か〜わいい』……?」


 それはまるで自分の醜い精神の鏡像に、
 初めて『赦し』をもらった時のような……。

 あるいはSNSに黙々とアップし続けてきたダイエット記録に
 初めて『いいね!』をしてもらった時のような……。
 (一回もやったことないけど……)


「え、えへ、でへへぇ……!
 じゃ、じゃあ、どんどん出しちゃいますねぇぇぇ……!」


 ゆるゆるな照れ顔をうつむかせ、
 頭の上に『寝ぼけバエ』をボテっと載せる。

 そうしてありやはとつぜん、
 自身の衣服や所持品を次々と翻していく。

 ベールの内側、スカートの裾、ひっくり返したバッグの裏……
 そんなありふれた陰の中から、新たな『ハエ』たちが
 無造作にボトボトと転がり落ちてくる。


 最終的に――ソフトボール大の『6匹のハエ』が、
 夕刻の電線に集まる烏合のように、
 ありやの肩や頭を止まり木にして一列に並んだ。


「じゃ、じゃじゃあぁぁ〜〜〜〜〜んんん……!
 じつはぁ、『デビルズインレイ』はぁぁ……
 『デビルズインレイ』……『ズ』なのでしたぁぁ……!」

  「コヤコヤ様、『サイレント・ライト』ちゃん、
   よろしくねぇぇ〜〜〜……!」


 彼女たちの優雅な『協奏』に憧れて、
 自分も両腕を広げてみるありや。

 しかし止まり木のハエたちは、おのおの好き勝手に
 顔や前脚を洗ったりするだけだった。


  「………………」


「……オ、オホン……。
 それで……ええぇっとぉ……
 この子たちに、『何ができるか』……でしたっけぇぇ……?」


「………………あ、あのぉ、それってぇぇ……
 説明だけでも、大丈夫ですかねぇぇ……?
 実際にお見せする必要って、ありますぅぅ……?」

 それは質問の体裁をしているが、
 あきらかに否定されたがっている疑問文だった。

 ありやの瞳に、露骨なためらいの影がふたたび垣間見える。

641コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/18(木) 19:18:28
>>640(ありやさん)

「うわうわうわ! 『デビルズインレイ』ちゃんが沢山!
 ちょっとぞくぞくするぐらい続々ご登場〜!」

          パタパタ

   「マジシャンのショーみたいでか〜わいい!
     それか、水族館のペンギンショーかな?
      昔行った『やる気ないペンギンショー』がかわいくって〜」

どういう情緒か、手足をばたつかせるコヤシキコヤネ。

     「って〜、話題をしっかり、
      こんこんトロールしないとねっ。
      ペンギンショーのことは置いていて〜っ」

「ごめんね〜ありやちゃん、『見なきゃダメ』なんだあ!
 なんだけど、『見せられるとこだけ』で大丈夫。
 これは例えばなんだけど〜」

          スッ

    《あたしの『サイレント・ライト』は、
     名前通りかわいいライトになるんだよね》

              カッ!

カラスが上に向けた『口』が開くと、
そこから『ライト』が空に向け照射される。

     「で、このもうちょっと先があるんだけど……
      けっこう危ない魔法だと思ってるから、
      カワイイ人たちがいるとこでは使わない事にしてる」

「ありやちゃんも……そういう『見せて良いとこ』ってあるかなあ?
 イヤな気持ちにしてまで『試験』に受かったって、
 『お悩み主ちゃん』もそういうのは、すごくイヤだと思うからさ」

『特徴集め』において能力の粒度は触れられていない。
勿論深く掘り下げるほど悪魔作成の材料は増えるが、
極論、『光を放つ』だけでも『問題』はないはずだから。

「どうかな〜ありやちゃん。かわいいコヤコヤかわいくおねだり〜」

                チラッ

         「四つも頭下げちゃうこ〜ん」

両手の狐のサイン(棒を持ってて半端だけど)と、
『投光』を止めた『サイレント・ライト』と、
それから、本人も頭を下げつつ、ちらちらと視線を上げて反応伺い。

642真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/19(金) 22:28:38
>>641 (コヤコヤ様)

「お? お、おぉぉ〜〜〜……!」

 『サイレント・ライト』から放たれた
 光の尾を追いかけ、天を仰ぐありや。


「『サライちゃん』、すごいですぅぅ……
 こっちが『ハエ』ならそっちは『映え』ですねぇぇ……
 同じ『はえ』でも天と地ですぅぅ……」


「それにしても、安心しましたぁぁ……
 こんなにかわいい『サライちゃん』でも、
 わたくしの子たちと同じような問題を
 抱えていらっしゃるのですねぇぇ……」


「コヤコヤ様のいう『危ない』使い方……。

 わたくし……ほんのすこし前に、
 まさしくその使い方を誤ってぇ、
 『大切な方』を傷つけてしまいそうになったのですぅ……」

「なのでぇ、人前で『賜物ズ』を使うことに
 どうしても慎重になってしまって
 いたのですがぁ……」


「たしかに……この『サライちゃん』の光のように、
 危なくない部分だけをお見せすればよいのですねぇ……
 それでしたらぁ……」

「『コンコンコヤコヤサライ』のみなさまぁ、
 どうかそのお顔を上げてぇ、
 良ければご覧になってくださいぃぃ……」


 頭上のハエを一匹、片手でつかんで胸の前へ。

 捕まえられたハエは六本脚でシャカシャカと
 宙を掻いて必死の抵抗を示すが、
 ありやが頭をキュッとつまむと、
 なにかを悟ったように動かなくなる。


「わたくしの『デビルズインレイ』は、こうやってぇぇ……」


 言いながら、縦割れた口器部にありやが指を差し込む。
 そのままバナナの皮を剥くみたいに、
 ハエの皮を頭からべろぉ〜っと裏返しにひん剥く。

 そうしてきれいに翻った赤黒い蝿肉の奥から、
 バナナの果肉のように白い『鉄杭』が突き出していた。


「ぺろ〜〜〜んとぉ、きれいな『鉄杭』に
 生まれ変わることができますぅぅ……」

643コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/22(月) 14:52:59
>>642(ありやさん)

「こゃあん、ありやちゃんってば〜!
 いっぱい褒めてくれるね! コヤコヤうれし〜い。
 あたしって結構ぜぇ〜んぶ真に受けちゃうよ〜」

                   バササ
          
    「『サイレント・ライト』も喜んでるこ〜ん。
     あたしには見えてないけど!」

翼をはためかせるカラスは、律儀に顔を下げたまま。

「まあ、あたしも色んな魔法を知ってるわけじゃないけど、
 やろうと思えばどんな魔法でも危険だとは思うし……
 たぶん、慣れるまでは失敗しちゃう事も普通だと思うから、
 自分なりのルールを見つけて守っていくしかないんだろうねえ。
 あ! いわゆる、コ〜ンプライアンスってやつ?」

   「だからありやちゃんはそこのところ、
    すっごくしっかりしてるなぁ〜ってコヤコヤ感心!」

『投光する』だけのスタンドであっても、
目に見えない光源を作れるだけで危ない使い方は思いつく。
それが出来るからエライとか、強いとか、そういう事じゃあないけれど。

             スッ

「はいは〜い、コンコンコヤコヤあ〜んどサイレント・ライト、
 かわいく前向きモ〜ドで」

言われてから顔を上げて、『デビルズインレイ』と『ありや』を見据える。

「――――わおわおわお!
 『杭』になっちゃった! 確かにこれは『映え』じゃないかも!?
 うぅ〜ん、でもでもゾンビ映画とかにも『カワイさ』はあるし、
 ありやちゃんとか、いつもの『デビルズインレイ』ちゃん――――
 『デレイ』ちゃ〜んっ、とのギャップで、むしろカッコかわいい路線?」

       「って、そういう話じゃないかあ!」

   ジ…

何でもかんでも無理にかわいがるわけではなくって、
『可愛いと思う』理由は、いつだってそこにある。

「無理言ったのにありがとうありやちゃ〜ん!これでお悩み解決に近づいたよお」

644真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/22(月) 22:39:19
>>643 (コヤコヤ様)


「………」


「………………うふ」


 色彩豊かなコヤシキの反応に微笑をつくり、
 みずからの唇にそっと『鉄杭』をあてる。


「うふふ……ありがとうございますぅぅ……
 コヤコヤ様のようなお方にそう言っていただけると、
 とってもとっても嬉しいですねぇぇ……」


 微笑みながら感謝を伝えるありや。
 しかし、その音色は先ほどまでとはすこし違っていた。

 コヤシキが自分の向けた言葉たちを、
 ほんとうの意味では受け止めていないような。
 ここにはいない遠い自分へと手渡しているような。


 すこしだけ首をかたむけて、
 ありやは鉄杭をかり、とかじる。


「……………ただぁ、ええっとぉ……
 ごめんなさぁぁい……」

「たいへん申し訳ないのですがぁぁ……
 わたくしがコヤコヤ様にお見せできるのは、 
 ここまでになりますぅぅ……
 『サライちゃん』も、ごめんねぇぇ……」

「主から賜った物は、
 主の元へと返さなくてはなりませぇぇん……」


 眉をハの時にかたむけながら、
 『鉄杭』を握った手を胸の前へと運び、
 もう一方の手で上からそっと包みこむ。

 そのまま花びらを撒くように両手を開くと、
 『主の御印』は風一つ残さずこの世から消え去る。


 それからすこしだけ背を丸め、
 両手を合わせてコヤシキへと向き直るありや。


「それでぇ……えぇ〜っとぉ……
 代わりといってはなんですがぁ……」

「コヤコヤ様がたのご活動――
 『魔法使いについて沢山知ること』――でしたよねぇぇ……?」

「ひょっとしたら……とってもとっても
 差し出がましい申し付けかもしれませんがぁぁ……

 それにご協力してくださる方を探すお仕事ってぇ、
 わたくしもお手伝いさせていただくことってできますかぁぁ……?」

645コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』:2024/04/23(火) 01:22:38
>>644(ありやさん)
               
「やったあ! かわいいありやちゃんが喜んでくれて、
 コヤコヤもとっても×(かける)3! 嬉しいこ〜ん」

          パチ
            パチ


       「あ!片付け方もとってもお洒落!
        か〜わいかったなあ。
        またねえ『デレイ』ちゃ〜ん」

大きく輝く目を、数回瞬かせる。
それは目の前の微笑をいつもよりしっかり見る為で、
そして、それを何か行動に繋げはしないのだ。

        今すぐ、パズルでも解くように、
        彼女に言葉をどうこうしたとしても、
        互いの望みを導けはしないだろう。


「……って、わおわおわお、ありやちゃん謝らないで〜!
 大事だからもっかい言っちゃうことだけど、
 ほんと、見せてくれただけですっごく助かるんだから!」

        バサバサ

カラスの羽も羽ばたかせて喜びを表現する。
それは、ある程度『見せるため』の動きだけど、
それを沸き立たせているのは打算だけじゃあない。

「……で! なのに、まだまだ助けてくれるなんてさあ!
 差し出がましいなんて! そんなわけないよお〜っ。
 むしろあたしが申し訳なくって、それに、
 とっても嬉しくって! こゃぁん、情緒が迷子でこんこんちき〜っ」

『ありや』の協力的姿勢に、言葉以上に感謝していた。
能力を見せてくれるだけでもありがたい話だった。
だが、その先はコヤシキコヤネが導いた答えではなく、
『ありや』が自主的に見せてくれた、かわいい輝き。

「う〜ん、あたしもありやちゃんのこと、 
 お仕事とかプライベートとか、何か手伝えたりするかなあ?」

        「見ての通りカワイイコヤコヤ。
         こう見えてけっこう働き者だよ〜」

だから『見返り』なんか求めてないとしても、
ただただ甘えて貪るより、出来ることで返せれば良いと思う。

          特別な背景なんかはない、善意としてだ。

646真雅致 ありや『デビルズインレイ』:2024/04/23(火) 14:51:52
>>645 (コヤコヤ様)

「むむっ……。
 コヤコヤ様からの個人的な『お手伝い』、
 ですかぁぁ……?」

「それでしたらぁ……!
 ぜひとも 『わたくしを通して寄付金――」


 瞳に『¥』形のよこしまな光を宿し、
 すぃ〜っとコヤシキに一歩近づくありや。

 すると両肩に乗せていた二匹のハエが、
 左右同時にほっぺたへ体当たりして主人を戒める。


「オベェッ! ご、ごぼぼっ……
 す、すみませぇぇん、まちがえましたぁ……」
 (一仕事を終えて解除されるハエたち)


「そうですねぇ…… (さすさす)

 わたくしとしてはぁ、
 コヤコヤ様が普段されているような
 『善き行い』をつづけてくだされば、
 それが何よりの見返りであると
 お伝えしたいのですがぁぁ……」


 両頬をさすりながら、
 地面に置いていたゴミ袋と火ばさみを拾いあげる。
 薄いゴミ袋を見て、なにかを思い出したような顔。


    \ ??ピコーン /
  
       「あ」



「ではではぁ……こういうのはどうでしょうぅぅ?

 わたくしの今日のような奉仕活動のことをぉ、
 コヤコヤ様のSNSとかで
 ご紹介していただくというのはぁぁ……?」


       「 ……わたくしが日々の奉仕に
         まじめに取り組んでるという
         『アリバイ作り』にも
         なりますしぃぃ…… (小声) 」


「もちろん、コヤシキ様のご活動とお手伝いとの
 釣り合いがとれれば、の話ですがぁぁ……」


 自分が手伝える『お仕事』の範囲については、
 このあときちんと詳細をうかがうつもりだ。


「……いかがでしょうぅ……?」


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