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【場】『自由の場』 その3

1『星見町案内板』:2022/10/15(土) 22:39:13
特定の舞台を用意していない場スレです。
使いたい場スレが埋まっている時や、
現状スレのない地域での場活動にご利用下さい。
町にありえそうな場所なら、どこでもお好きにどうぞ。

944ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/14(金) 21:41:26
>>942-943

マオのペンダントを横目で見て、内心ちょっと嬉しかった。
しかし、ここで素直な感情を顔に出すのは、なんとなく負けたような気がするのだ。
それを誤魔化そうとして、口元を『への字』に曲げようとするが、
上手くいかずに変な表情になってしまっている。

「なぁんだ、そんなこと気にしてるの?
 言っておくけど、『お返しを期待してあげようとしてる』なんて思わないでよね!」

恵まれた環境で育ったダイアナにとって、
この場における見返りの有無は大した問題ではなかった。
しかし、エリーの気持ちを蔑ろにする訳にもいかないだろう。
無理に押し付けてしまっては、『友達』とは呼べなくなる。

「まぁ、そんなに気になるんだったら、何かもらってあげてもいいわ。
 別に『今』じゃなくったっていいのよ。
 次に会う時までに考えとくといいんじゃない?」

要するに、お返しを『先送り』にするのだ。

「フフン!これで『解決』よ!我ながらカンペキね!」

勝手に納得した気になって、エリーの手がペンダントを取るのを待つ。
そして、それを取らないことなどあるはずがないと思っている。
無論、実際に受け取るかどうかはエリー次第なのだが。

945マオ『イントロ・マモン』:2025/03/14(金) 22:15:11
>>943-944
「うふふ、魔王たるわたしは
 お土産と引き換えによこせなどとは…」
どこか偉そうにエリーに告げるマオ。
渡したのは自分自身ではないのだが、どこか得意げである。

「でも、どうやらお返しはしたいという感じのようね。
 なら、そう!ダイアナの言う通り!」
そう言ってダイアナを指さした!

「また次でも構わないのだわ!
 それと…そうね。こうしておそろいになった者同士だから」
自分の持っているペンダントを掲げて見せる。

「どうせなら、3人一緒に楽しくなるようなお返しとかはどうかしら!
 一緒に遊ぶのでも、一緒にご飯食べるのでもいいわ!」
仲良しになったなら、一緒になにか楽しいことをしたいと
マオは考えているのかもしれない。

946エリー『サドゥンリー・アイ・シー』:2025/03/15(土) 18:10:52
>>944-945
今すぐ返せる物はない
だから今度、何かお返しする

「な、何か…一緒に楽しくなれる物…
 お返しするね…」

そう言ってペンダントを受け取った

また、3人で遊ぶ口実が出来た事を喜ぶエリー
3人…

「あ」
「ゆらちゃ…ネキ」

さっきからややほったらかされ気味で沈黙状態の由楽の方を見る

947ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/15(土) 18:52:20
>>945-946

パズルピースを模したペンダントトップは、
互いにくっつけることができる形になっており、
『友達同士』を意識したデザインのようだ。

「たまにはマオもいいこと言うのね。
 フフン!明日は『槍』が降るんじゃないのぉ?」

つい軽口を叩いてしまうが、マオの後押しがエリーの背中を押した。
それに、2人と遊ぶのは楽しい時間だ。
ダイアナにとっても、その気持ちは変わらない。

         「あっ」

エリーの一言につられて、ダイアナも由楽の方に顔を向ける。

「マオの友達の由楽って子も、仲間に入れてあげてもいいわよ。
 あなたの分は…………持ってきてないけれど」

さすがに『2人分』は用意していなかったので、
この場で由楽にあげるものは持ち合わせていない。

  「その代わりに!」

            スゥッ

               「『握手』してあげるわ!」

待機していた『オンリー・ガール』が、由楽の前に片手を差し出す。
空気を取り込んで実体化しているスタンドだが、
完全な透明ではなく、そこだけ空間が歪んでいるように見える。
言わば半透明の人型だ。

948マオ『イントロ・マモン』:2025/03/15(土) 19:31:58
>>946-947
「ありがとうなのだわ。
 それなら…そうね、
 つぎあったときとかに楽しいことをしましょう!」
エリーに向けて嬉しそうに声をかける。

「ふっふっふ、魔王さまの実力なら
 たとえ『やり』が振ってこようとも
 まとめて吹き飛ばしてしまうのだわ!
 それができるのが魔王なの!」
そう言って得意げになる。

「でもいいことをいうのはたまにではない…と思うのだわ!」
自分はいつも良いことを言っている…つもりなのである。
口では文句を言いつつもマオはどこか楽しげであった。

そんな中、先ほどマオと遊んでいた少女は
その様子をじっと見ていた。
 「あっ」
突然声をかけられて、少し驚いた声を上げたが…

「あっそうだわ!
 由楽もわたしたちの中に入って良いのだわ!」
そう言って由楽に向けて手を降る。

     スッ
「わっ、なにかみえたのです!」
半透明な何かが自分の前に現れ…由楽は更に驚いた。
恐る恐る、由楽は手を差し出す…

「フフン、ゆーしゃが仲間になったら最強になれるのだわ!」
マオはどこか嬉しそうにその様子を見つめているのだった。

949エリー『サドゥンリー・アイ・シー』:2025/03/16(日) 18:15:29
>>947-948
「槍が降ったら危ない……と思うの…ヤ」

古くから使われる諺だが、
つい槍が降る想像をして身震いする
本当に槍が降ってきたら辺りは死屍累々の地獄と化すだろう

>『オンリー・ガール』

由楽に手を差し出す『オンリー・ガール』を見て

「あれ、座り心地よかった…」

空気の椅子として座らせてもらった時の事を思い出す

950ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/16(日) 19:36:29
>>948-949

もしかするとマオやエリーからは、
『椅子に変わる』のが能力だと思われているかもしれない。
もちろん実際は違う。
もし機会があれば、『サドゥンリー・アイ・シー』のように、
いつか2人に紹介するタイミングも訪れるだろう。

「その割には、マオの『暗黒魔法』は効いてなかったみたいだけどぉ?
 フフン!やっぱり『魔王』より『CEO』の方が強いのね!」

さっきの『勇者と魔王ごっこ』を思い出し、マオに得意満面の表情を返す。

    「これは『わたしの魔法』よ。フフン!」

               キュッ

『オンリー・ガール』と握手する由楽の手に、柔らかい感触が伝わる。
まるで空気の詰まったビーチボールのような触り心地だ。
その理由は、空気で構成されているからに他ならない。

「せっかくだから、わたしも一緒にやってあげるわ」

        ソッ

ダイアナ自身の片手で、由楽の空いている方の手と握手する。

「――――ほら、マオとエリーも!」

振り返って、2人にも声を掛ける。
どうやら仲良くなるために、『みんなで輪を作ろう』というつもりらしい。
もっとも、その後のことまでは考えていなさそうだが。

951マオ『イントロ・マモン』:2025/03/16(日) 22:01:45
>>949-950
「槍が降ったら…
 うーん、どうなるのかしらね?」
エリーの言葉に真面目に考えるマオ。
でも魔王が槍を降らせられたら…

「なんだかかっこいいかも!」
と、どこか楽しげに答える。
かっこいいものが好き、なのだろう。

「あ、あれはその…
 そう!勇者が最強だったからしょうがないの!
 由楽はいつもすごーく強くなっちゃうから!」

『えー、でも勇者は最強だって話はよく聞くのです』
両者ともに魔王と勇者ごっこに不服な部分があるらしい。
考え方の違いだろうか。

「で、でも勇者はきっとCEOを倒してしまうかもしれないのだわ!」
慌てて反論するマオ。
勇者を立てたいのか魔王を立てたいのか、一体どっちかわからない…

『…わ、この…椅子ですか?
 とても柔らかいのです…』
由楽はダイアナのスタンドを触ってみて、
思わず表情がほころんでいる。

「…フフン、良いのだわ!
 たまには魔王と勇者が輪になって握手するのも悪くない!」
そう言ってマオは手を伸ばした。

「エリーも一緒に手をつなぎましょ!」
そう言ってエリーに、マオは手を伸ばした。

952エリー『サドゥンリー・アイ・シー』:2025/03/17(月) 18:30:18
>>950-951
勇者、魔王、CEO
どれが最強なのか議論されているようだが、
CEOは魔王より強く、勇者はCEOを倒すかもしれない
なら魔王が勇者を倒せれば三竦みになるのか?

「わ、私は…」

最強議論に入り込もうと自分のジョブを考えるが、思い浮かばないエリー
ジョブを当て嵌めるとしたら忍者、アサシン、シーフあたりだろうか?

>――――ほら、マオとエリーも!
>エリーも一緒に手をつなぎましょ!

「わ、私も?」
「は、ひゃい」

差し出された手を繋ぎ、輪を作る

「何か…儀式みたい」

この後何をすればいいのかはエリーは知らない

953ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/17(月) 20:13:46
>>951-952

最強議論というと不毛になりがちだが、同時に誰しも一度は通る道でもあるだろう。

「ふぅん、まぁ『勇者に挑戦する魔王』っていうのもマオらしいかもね。
 『勇者』も『魔王』も、最後は結局わたしの『部下』になるんだけど!フフン!」

「エリーは…………『スパイ』とかがいいんじゃないの?
 フフ!いつか『産業スパイ』として雇ってあげてもいいわよ」

ダイアナ自身は産業スパイをよく分かっていない(賢そうだから言っただけ)が、
シーフというジョブが向いているエリーなら適任かもしれない。

          ところで――――

なんとなく勢いで手を繋いでみたはいいものの、この後どうするかは全くの『不透明』だ。

(そ、そういえば何も考えてなかった…………!
 『これで終わり』なのもパッとしないし、『何か』やらないと…………!)

一応、ダイアナにも言い出しっぺの『責任感』があるので、
必死になって考えていると、不意にエリーの言葉が耳に入った。

              ――――――何か…儀式みたい

      「 ( ゚д゚)ハッ! 」

その瞬間、ダイアナの脳裏に『儀式→魔王→マオ』という一連の図式が描かれる!!

「フフン!わたしが『見せ場』を用意してあげたわ!」

「さぁ、マオ!『儀式』でもなんでもいいから、
 ここで『魔王』らしくビシッと決めてみなさい!」

さも『予定通り』という顔をしながら、マオに『フィナーレ』を丸投げしてしまうのだった。

954マオ『イントロ・マモン』:2025/03/17(月) 22:41:01
>>952-953
「うふふー、これでわたしとみんなはこの魔王のはいかとなったのだわ!」
手をブンブン振りながら答える。
配下、というとやや扱いが悪そうに見えるが…
彼女にとってはとても良い評価なのかもしれない。

「すぱい?…それって魔王らしさあるかしら…
 まぁいいわ、エリーは『すぱい』ね!」
ダイアナの言葉に少し首を傾けつつも
とりあえず同意するのであった。

『儀式!そうです。魔王で儀式といえばマオちゃんが一言どうぞです!』
ダイアナの言葉に乗るかのように由楽はニコニコしながらマオに視線を向けた。

「えっ?急にいわれても…
 うーん…えっと…」
しばらく手をつなぎながら考えていると…

「はっ!
 よ、よーし!このままわたしに力をさずけるのだわ!
 こう、手をぐっと高く上げて!」
そう言って両手を繋いだままバンザイの姿勢を取る

「ぐるぐる回ってフィニッシュ!よ!」
…どうやら彼女は必死で考えたようだ。
彼女なりの魔王の儀式的なものなんだろう…

955エリー『サドゥンリー・アイ・シー』:2025/03/18(火) 20:50:56
>>953-954
「す、スパイ……」

自分がスパイとして暗躍する姿を想像してみる
能力を活用して企業機密を探る
かっこ良く活躍していた

なのに途中でドジを踏んでしまう自分の姿がありありと脳裏に浮かぶ

「あぁぅ…」

>さぁ、マオ!『儀式』でもなんでもいいから、
>ここで『魔王』らしくビシッと決めてみなさい!

(投げた…)

マオに丸投げしたのを、エリーは見逃していなかった

>こう、手をぐっと高く上げて!

「え、はひゃい」

魔王に命じられるままに手を上に上げ

>ぐるぐる回ってフィニッシュ!よ!

「ぐ、ぐるぐる…」

最後はぐるぐる回ってフィニッシュ!

「う…ぇ…
 め、まわる……ンゴ……」

956ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/19(水) 16:18:50
>>954-955

マオに言われるままに動き、なんとか『儀式』を完了させる。
『魔王の力』が高まったかは分からないが、4人の『友情』は深まった…………はずだ。
そういう風に考えると、少なからず意味はあっただろう。

「『まぁまぁ』ね!マオ、ほめてあげるわ」

     「――――フフン!」

丸投げしたことがエリーにバレていることに気付かず、満足した様子で手を離した。

           「…………って」

     「またエリーの目が『グルグル』してる!」

             サ ッ

橋の上から落ちそうになったエリーの両足を掴んだ時を思い出し、
咄嗟に『オンリー・ガール』でエリーの身体を支える。

「きっと『三半規管』が弱いんじゃない?
 そういう人は上手くバランスが取れないのよ。
 わたしは『バレエ』を習ってるから詳しいの。フフン!」

ここぞとばかりに『知識』をひけらかすが、
『バレエを習っている』ということ自体は見栄ではない。
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1586906856/255)
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647686/947)

       「えーと――――」

                 トコ トコ トコ

スタンドでエリーを支えながら、本体のダイアナ自身は『玩具』を手にして戻ってくる。

    「バランスを鍛えるには『バランスゲーム』よ!」

              ──────ドンッ!

三日月のような形の不安定な台座に、様々な動物の積み木を積んでいく『知育玩具』だ。
積み上げた後は、逆に一つずつ取っていく遊び方もできる。
これでエリーのバランス感覚を養おうということらしい。

「わたし、マオ、由楽、エリーの順番でいいわよね?
 普通にやるだけじゃあつまらないから……フフ!
 『1人1個』じゃなくて『1人2個ずつ』載せていくの!」

          コト…………

一番手として、台座の上に『イルカ』と『キリン』の積み木を載せる。
台座は軽く揺れるが、最初だけあって問題なく載った。
そして、このゲームは後の人ほど難易度が上がっていく。

「さ!次はマオの番よ!」

果たして、無事に最後まで積み上げられるのだろうか?

957マオ『イントロ・マモン』:2025/03/19(水) 21:42:13
>>955-956
しばらく勢いのままにマオ、と友達は輪になってぐるぐる回って居たが

「ふう、ふう…なんだかとても力が高まったような気がするのだわ!」
流石に疲れたのだろうか、ある程度立って彼女は手を止めるのだった。
一緒に回っていた由楽も少し目を回しているように見える。

「これくらいで…良いかしらね!」
少し周りを気遣うような表情で答える。
ダイアナの言葉を聞いて顔を向けると…

「…そうね、もちろんやるわよ!
 なぜならわたしはさいきょーの魔王になるんだからね!」
マオはダイアナが持ち込んだバランスゲームに目を輝かせ、
一つ手に取った。

「うふふ、わたしはバランスにおいてもさいきょーなんだから!」
比較的難しそうな『へび』や『カメ』の積み木を手にとって…

「…よ、し!
 いけるのだわ!」
そう言って彼女は積み上げた…

「さあ次は…!
 由楽行きましょ!」
…と、視線を向ける先には

『えっと…あっはい。
 これを乗せれば…』
グラグラした目で由楽は積み木を雑に取った。
…果たしてこの後どうなったのだろうか…

958エリー『サドゥンリー・アイ・シー』:2025/03/20(木) 18:52:18
>>956-957
「三半規管がつよいの…うらやましい…」

おろろろ
とよろめき『オンリー・ガール』に支えてもらい
私もバレエやってみようかな、と考える
そのよろめきステップはバレエの動きとは程遠いが

「わ、私…一番最後…」

ターンが進む毎に難易度が上がっていくゲーム
当然最後尾のプレイヤーが不利!
通常のルールなら1ターン目から失敗する事はそうそう無いだろうが、
今回は1ターンに2個積むというルール
このルール、1ターンから失敗しかねない!
だが、逆に成功すれば先行のダイアナに高難易度のゲームを返す事が出来る

「うぅ…リスニキ……オネガイ……」

木材で出来た動物の性別は分からないが、
リスと獏のそーっと乗せ…

「あゎ…ぁ…」

グラ
   グラ

ゲームの結末がどうなったのか、それはご想像にお任せしよう

959明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/03/22(土) 13:15:12
どこかの屋敷の庭
だだっ広い庭の手入れをしているのはメイド
中学生になったばかりくらいに見えるが、16歳だ

960ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/24(月) 01:58:33
>>959

だだっ広い庭には『大理石の噴水』が設置されており、
『金のマーライオン』と『銀のマーメイド』に挟まれている。
その奥に堂々と鎮座する屋敷は、実物ほど大きくないものの、
『バッキンガム宮殿』を思わせる外観だった。
まさしく絵に描いたような『成金趣味』だ。

       「――――…………」

『メイド』の近くには『令嬢』がいて、『半透明の椅子』に座っていた。
暇を持て余しているらしく、明嵐の仕事ぶりを眺めている。
邪魔こそしていないが、目障りで鬱陶しい。

961明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/03/24(月) 19:45:39
>>960
「よっ」 パキッ

枝切り鋏で庭の木の枝を切っている

「あ〜……硬いっすねこれ」

何か硬い枝を切ろうとしているが、
超力いっぱい頑張っても切れない

「ひぃ〜、切れないっ、あっ」

バキィッ!

鋏がバキ折れて脚立から落ちそうになるメイド
その時、メイドからチリンとハンドベルの音が鳴る

シュン

ベル「大丈夫ですかお嬢様?」
りお「いやー助かったっす師匠!」

地面に落下しそうになったメイドをメイドが抱き抱える光景が繰り広げられる

962ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/24(月) 20:43:12
>>961

枝切り鋏が『再起不能』になるが、そんなものは大した損害ではない。

      それよりも………………

                 「えっ!?」

思わず驚きの声を上げる。
『メイドがメイドを受け止めている』のはいいとしても、いきなり現れたことは不可解だ。
これは、まるで…………。

    「りお、あなた『スタンド使い』だったの?」

『スタンドを出せる』=『スタンド使い』。
それは基本的な原則であり、少なくともダイアナにとっては常識だった。
だから、当然のように『明嵐はスタンド使いだ』と考えたのである。
ちなみに、ダイアナが『オンリー・ガール』を見せたのは初めてではない。
『実体化』しているので、一般メイドの明嵐も何度か見たことがあるだろう

963明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/03/25(火) 20:07:45
>>692
りお「はい?スタンド使い?」
「何すかそれ?」

未だにメイドに抱かれているメイドは
ダイアナが言う専門用語にピンと来ないようだ

りお「そういえば、ガソリンスタンドでバイトした時に
   ハイオク車にレギュラーガソリン入れてクビになった事がありましたねぇ
   だからスタンド使いじゃないと思いまっす」
ベル「まったく、お嬢様はそそっかしいですね」

ちょっと微笑ましいエピソードみたいにガソリンスタンドトークを聞くスタンドメイドだが
全然微笑ましくないやらかしだ

ベル「ではなく…」
「スタンドというのは、ダイアナ様が座っているアレや」
「私の事ですよ」

鈴音はスタンドに関する知識はほぼ皆無であるが、
『デイジー・ベル』は大昔から存在し、鈴音の知らない事も知っている

964ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/26(水) 14:53:06
>>963

意思を持つスタンドを見た経験はあるが、ここまで双方の意見が食い違っているのも珍しい。

「ふぅん……じゃあ、わたしのほうが『先輩』ね!」

とりあえず、ここぞとばかりに先輩風を吹かせ、偉そうに足を組むダイアナである。
明嵐のことは『スタンド使いになったばかり』だと判断した。
そもそも『一般メイド』なのだが、まさか『ハンドベル』が本体とは思わない。

「りおを抱えてる『あなた』――なかなか賢いじゃない」

       「フフン!」

              オンリー・ガール
「でも、『アレ』じゃなくて『唯一無二』よ。覚えておきなさい」

           スクッ

ダイアナが立ち上がると、その背後で『椅子』が『人型』に変形した。
これを明嵐に見せるのは初めてだ。
そして、『デイジー・ベル』に対しても。

「さ、名乗られたら名乗り返すのがマナーよ?」

『オンリー・ガール』が『デイジー・ベル』に片手を差し出し、挨拶を促す。

965明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/03/26(水) 18:06:28
>>964
りお「へぇ〜、じゃあわたしもスタンド使いっていうやつなんすね」
ベル「…まぁ、スタンドを使うという意味で広義ではスタンド使いと言えますね」
りお「ダイアナお嬢様先輩、よろしくっす!」

ビシッ!(`・ω・´)ゞ
っと先輩に敬礼をするメイド

りお「っていうかお嬢様先輩は師匠が見えるんすね、珍しいです」

スタンドは通常、スタンド使いにしか見えない
逆にスタンド使いにはスタンドが見える
という、基礎的知識も知らないようだ

>さ、名乗られたら名乗り返すのがマナーよ?

ベル「…お嬢様以外に命令されるのはかなり、凄く、嫌なんですけど……」

ハチャメチャに不服そうな顔をするが
これは命令ではなく、指図とメイドのメイドは思う事にした
名乗られたら名乗り返すのはマナー、それはその通りでありメイドとしてマナーは守らなくては

ベル「お初にお目にかかります
   私は鈴音お嬢様にお仕えするメイドの『デイジー・ベル』と申しますわ
   以後、お見知りおきを」

とても優雅な動きで挨拶を返す

966ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/27(木) 07:56:02
>>965

『デイジー・ベル』が『一流メイド』でなければ拒否されていただろう。
メイドとしての『矜持』を利用し、こちらから先に名乗ることで、
相手にも名乗らせる巧妙な心理作戦…………ではなかった。
ダイアナは『デイジー・ベル』の性格を知らないし、
もし知っていたとしても、そこまでの機転は利かせられないのだ。

  「『デイジー・ベル』ね。フフン!
   りおよりしっかりしてるじゃない」

                 「…………お嬢様?」

メイドがメイドを『お嬢様』と呼ぶのは変わっている。
ダイアナは『明嵐の過去』を把握してないので、なおさら不思議に感じた。
本体の呼び方なんてスタンド次第かもしれないが。

「りお、あなた何も分かってないの?フフ、きっと『初心者』ね!」

     ニパァ────(・∀・)────ァァッ

「わたしは『ベテラン』だから、色々と教えてあげる!」

明嵐がスタンドに詳しくないことが判明し、さらに気を良くするダイアナ。
実際はダイアナも大した経験はしていない。
ただ、それなりに『出会い』はあった。

「『デイジー・ベル』が見える人は他にもいるわ。
 そういうのを『スタンド使い』っていうの。
 まぁ?わたしの『オンリー・ガール』はちょっと『特別』だから、
 『スタンド使いじゃない人』にも見えるんだけれど」

       スッ

「ほら、触ってみなさいよ。
 普通は『スタンド』には触れないの。
 だけど、『オンリー・ガール』には触れるのよ。
 『空気』を取り込んでるから。フフ!」

調子に乗ってベラベラ喋るダイアナの前方に、
『半透明の人型』が進み出て、りおに片腕を差し出す。

967明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/03/27(木) 18:40:14
>>966
りお「はえ^〜お嬢様物知りっすね!」
「ベテランって感じでかっこいいです!」

ウッキウキな感じで先輩風を吹かし説明してくるダイアナに
自分の知らない知識を持っている事に素直にかっけーと思ったメイド

りお「え?触っていいんすか?」
「じゃあちょっと…」

『オンリー・ガール』を見せてもらう機会は何度かあったが、触らせてもらうのは初めてだ
空気の触り心地っていうのがどんなのかは知らないが、未知の体験にわくわくだ

りお「『オンリー・ガール』さん、失礼しまっす!」

ぎゅっ

触って良いと言ってるのは片腕だろうに、あろうことかメイドは『オンリー・ガール』に抱き着いてきた!

968ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/28(金) 15:57:04
>>967

意外!明嵐の行動は予想外だった!
これにはダイアナもビックリだ。
そして、予想していなかっただけに、心の準備もできていない。

すなわち、まだ『受け止める態勢』が整っていなかったのである!!

    「ハ、『ハグ』ですってェーッ!?」

              ガシッ

それでも、大人と同等の力を持つ『オンリー・ガール』は耐え切ったが、
本体である『5歳児』には少し荷が重かった。

                  ────ペタン

『デイジー・ベル』にはない『フィードバック』で、その場に尻餅をついてしまう。
一方、『オンリー・ガール』に抱きついた明嵐には、柔らかな感触が伝わってくる。
まるで空気が詰まったクッションのような触り心地だ。

「えっと……だから、普通こんな風に『スタンド』と『スタンド使い』は繋がってるのよ。
 フン!りおみたいな初心者にも分かりやすい説明だったでしょ?」

醜態を誤魔化すために『わざと倒れた』と言い張り、
あくまでも先輩の面目を保とうとするダイアナだった。

969明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/03/28(金) 19:45:00
>>968
むぎゅ〜っ

りお「あ〜っ、何かクッションみたいでふかふかで気持ちいいすねぇ〜〜〜」

普段は触る事の出来ないレアな感触を存分に味わう
ぶっ倒れるダイアナに気付かずに思いっきり『オンリー・ガール』に寄っかかる

りお「あれ?
   そんな所に座って何してんですか?」

気付くのが遅かった

>えっと……だから、普通こんな風に『スタンド』と『スタンド使い』は繋がってるのよ。
>フン!りおみたいな初心者にも分かりやすい説明だったでしょ?

りお「そうだったんすね!チュートリアルに体張るお嬢様マジすげぇっす!」
「あれ、でもわたしが怪我しても師匠は平気ですよね?」

疑問に思い『デイジー・ベル』を見ると、ちょっとむっとした顔で見ていた

ベル「…私の方が触り心地良いですよ、お嬢様」

970ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/28(金) 23:58:54
>>969

幼稚園の制服に付いた埃を軽く払いながら、
なるべく自然に見えるように立ち上がった。

        「――――えっ?」

本体であるはずの明嵐と、スタンドの『デイジー・ベル』が繋がってない。
その事実を聞いて意外そうな顔をする。
しかし、偉そうなことを言った手前、
今さら『そんなのは知らない』とは言えなかった。

「そ……そうね!スタンドは『人それぞれ』だから、
 そんな種類も時々いるのよ!覚えときなさい!」

              「…………多分」

最後に付け加えた一言は、明嵐には聞こえないくらい小さな声だった。

「えっとえっと、スタンドには『能力』があるの」

このまま知らないことを尋ねられても困るので、
あまり突っ込まれない内に話題を変えようという魂胆だ。

「もちろん『オンリー・ガール』にもね!
 フフ!見たい?見たいでしょう?見たいわよね?」

内心の『見せたくてウズウズしている』という気持ちが、
あからさまに言葉と表情に出ている。

971明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/03/30(日) 18:50:59
>>970
スタンドは『人それぞれ』というのはその通り
ダメージを共有しない本体とスタンドはざらにいる

ベル「ほら、私の方が触り心地良いでしょ?」
りお「わ、分かったから、ちょっと苦しいっす」

『オンリー・ガール』に抱き着くメイドを後ろからメイドのメイドが抱き締める

スタンドとは本体の精神そのものであり、
こんな風に嫉妬したり本体にこんな感情を向ける事なんてあるだろうか?
探せば中にはそういうのもいるかもしれないが、
そういうのはかなり特殊というか滅多にないだろう

単純なからくりでからくりが分かれば簡単な話だが

りお「能力っすか?」
「見たい、見たいっすそれ!」

今ちょっと苦しい状態だが、何か凄い見せたそうだし
「いや別に…」とか言えない感じだし、ダイアナの顔を立てるためにも見せてくれと頼む

972ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/30(日) 19:24:42
>>971

口で文句を垂れる程度なら、ダイアナも大きな疑問は感じなかっただろう。

「――――な、なんなのよ…………!?」

だが、さすがのダイアナも『デイジー・ベル』の様子は妙だと思い始めていた。
独自の意思を持つスタンドであったとしても、勝手に動いたりはしないはずだ。
そういうタイプも存在するのだろうが、ダイアナの経験した範囲では覚えがない。

           ソォ〜〜〜〜〜〜

『オンリー・ガール』を操作し、ハグしている明嵐の手をそっと外させる。
『デイジー・ベル』がおかしくなったのは、明嵐が抱きついてきた辺りからだった。
そういうことなら、明嵐と『オンリー・ガール』が離れたら解決するかもしれない。

「フフン!そこまで言うのだったら見せてあげましょう!」

実際は自分で言わせただけなのだが、
ダイアナの頭には都合良く脳内変換する機能が備わっている。

  「よぉ〜〜く見てなさい」

                   ピ ト

『オンリー・ガール』が『銀のマーメイド』に近付き、勿体ぶった所作で手を触れる。

          ────ズキュンッ

次の瞬間、ダイアナのスタンドは姿を消してしまった。

「さぁ、どこに行ったか分かるかしら?フフ!」

得意げにほくそ笑みながら、ダイアナは明嵐に問い掛ける。

973明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/03/31(月) 19:51:28
>>972
りお「消えたっ!?」
「まさか…忍者っすか!?」

消えた『オンリー・ガール』を探してきょろきょろする

りお「どこ行ったんすか!?」
「ここ?」

噴水の中に顔を突っ込む

りお「ここっすか!!??」

ダイアナを抱き上げてぐらんぐらんに揺らす

ベル「どこかに隠れるか、若しくはどこかに移動したか」
「昔、そんなスタンドを持っていたご主人様もいましたねぇ」

一方その頃、『デイジー・ベル』は過去を懐かしんでいた
鈴音が『デイジー・ベル』の本体としたらかなりおかしな発言をしている

ベル「怪しいのはまぁ、この『マーメイド』でしょうね」

『銀のマーメイド』を軽く揺すっている
物体に潜伏する能力という事は知らないが
『銀のマーメイド』に触れた瞬間に消えたのだ
『マーメイド』を怪しむのは当然といえば当然

974ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/03/31(月) 22:02:26
>>973

ぐらんぐらん揺らされてしまえば、目が回ってしまってもおかしくない。
しかし!ダイアナは『バレエ』を習っており、平衡感覚を保つポイントを心得ていた!
バランスを維持するために大切なのは、身体が動いている状態でも、
『目線』を一点に定めることだ。

「ぜ、全然違うわよ!そうじゃなくて……」

普段からトレーニングしているお陰で、明嵐の行動によるダメージは少ない。

       「――――えっ?」

だが、『デイジー・ベル』が発した一言には、大いに混乱させられた。

  「『ベルの本体』は『りお』で……」

           「『りおのスタンド』は『ベル』だから……」

        グルグルグルグルグル 

                グルグルグルグルグル

            「えっ、えっ?」

あれこれ考えていると、処理能力に過負荷が加わり、だんだん目が回ってきた。

                   ────ボヨンッ

『デイジー・ベル』が『銀のマーメイド』に触れると、異様なまでに柔らかい。
『オンリー・ガール』が入り込んだ物体は、空気が詰まったような質感に変化する。
自然な流れとして、『その中に潜んでいる』ということが分かるだろう。

975明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/01(火) 18:36:05
>>974
りお「あや?どうしたんすかお嬢様?」
「お嬢様ぁぁぁぁぁぁぁ?」

『デイジー・ベル』の言葉に惑わされ
混乱するダイアナの頭をポン、ポンと軽く叩いてみる
こんな無礼を働いたら打ち首になってもおかしくない

ベル「あぁ、当たりだったみたいですね」
「お嬢様、多分この中にいますよ」

メイドのメイドが主人を呼ぶ
投げた玩具を咥えてきた犬みたいだ

りお「中って…この中に入ってるんすか?」

ばっ

抱えていたダイアナを急に放し『マーメイド』に駆け寄る

976ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/04/01(火) 21:03:38
>>975

そこだけ切り取ってみれば、雇い主の娘を叩くというメイドにあるまじき暴挙だ。
誰かに見られたら一大事だが、幸いにも目撃者はいなかった。
そして、外部から衝撃を加えられたことで、
まるで家電を叩いて直すかのように、ダイアナの意識も復帰したのである。

「――――――はっ!?」

潜伏中の『オンリー・ガール』は、同時に『全方向』を確認できる特性を持つ。
当然、走ってくる明嵐も見えている。
また何かされたらたまったもんじゃない。

   「ちょ、ちょっと待って!」

                  ズズッ

『マーメイド』から、掌を『パー』の形にした『片腕』が飛び出す。
しかし、『方向』が違う。
本来なら明嵐を制止するつもりだったのだが、
目を回した影響が残っていたせいで、何もない方に突き出してしまった。

      「あっ――――」

                「………………」

「こ、これが『オンリー・ガール』の能力よ!どう?スゴいでしょ!」

咄嗟に取り繕ってみたが、果たして通じるのだろうか?

977明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/03(木) 18:58:27
>>976
りお「うわっ」ベル「うわぁ」

『マーメイド』からあらぬ方向に飛び出す腕に思わず固まるメイド達

>こ、これが『オンリー・ガール』の能力よ!どう?スゴいでしょ!

りお「すごいっす」
「すごいキモいっすね!」

屈託のない笑顔でストレートに侮辱する
なお、本人は侮辱したつもりはないようだ

ベル「こうはなりたくないですね」

こっちは若干引いているようだ

978ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/04/03(木) 20:03:31
>>977

故意であろうとなかろうと、ダイアナは自らに対する侮辱を決して許さない。

       ────カチン

              「あ、あなた達ねぇ…………」

次の瞬間、『オンリー・ガール』が飛び出してくる。

「『Bloody Hell(このクソが)』!!一緒になってわたしをバカにして!!」

          ダ ン ッ !

意図せぬ挑発に地団駄を踏み、本体スタンドともども拳を握り締める。
直訳すると『血の地獄』になるイギリス英語のスラングは、
ここで働く明嵐も認知している通り、
ダイアナがブチ切れる寸前の状態であることを意味するサインだ。
次の返答によっては殴りかかってもおかしくない。

       グッ

5歳児のパンチ程度なら大したことないだろうが、
『オンリー・ガール』に殴られたら痛いだろう。
もっとも、まともに決まったことは今まで一度しかなかった。
海で溺れたショックで幼児化した甘城を元に戻すために、
スタンドでアッパーカットを叩き込んだ時――つまり『動かない相手』だけだ。

「だったら『デイジー・ベル』の能力を見せてみなさいよ!!(#・∀・)フン!!」

自分より格下だと感じたら一蹴してやろうと思いつつ、明嵐と『ベル』を見据える。

979明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/04(金) 21:06:34
>>978
りお「うわっ、どうしたんすかお嬢様?」
「落ち着いて、どおどお」

怒り狂うダイアナを宥めるように肩を撫で上げる
お嬢様の扱いがまんま馬に対するそれ

何で怒ってるのかはマジで分かってなさそう

>だったら『デイジー・ベル』の能力を見せてみなさいよ!!(#・∀・)フン!!

りお「師匠の能力っすか?」
「師匠はですねぇ、掃除も庭仕事も、料理をさせてもプロ級だし
 お昼に淹れてくれるお茶も美味しいですよ!
 メイドとして最強っす!」
「ほら、この服も師匠は着付けてくれたんすよ!」

まるで自分の事のように『デイジー・ベル』のメイドとしての有能さを自慢するりお
『デイジー・ベル』がりおのスタンドなら普通に自分自慢だが、
『デイジー・ベル』はりおのスタンドじゃないので他人自慢だ

ベル「ダイアナ様が言う能力はそういう事じゃないと思いますが」
りお「違うんすか?」
ベル「たぶん」

ベル「能力はみだりに見せるべきではないんですが」
「見せないと収まらなさそうですね」

ベル「じゃあ、一つだけお見せしましょうか」

そう言うとベルは歩いてりおから距離を離した

980ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/04/05(土) 17:23:13
>> 979

まるで馬のように宥められるが、まだ怒りは静まらない。
その様子はじゃじゃ馬そのものだ。
だが、明嵐が下手に出たお陰で、
『爆発寸前』から『爆発5分前』くらいには落ち着いた。

「フン!なぁんだ、その程度なの?
 それくらいだったら、わたしにも――」

     「わたしにも……」

             「ワタシニモ……」

自信満々に言いかけた言葉が途中で止まる。
どれもこれも自分にはできないことだった。
しかし、それは口に出さず、ぐっと飲み込む。

「ま、まぁいいわ。
 見せてくれるって言うなら見てあげようじゃない!!」

        ────ドサッ

再び『椅子』に変形した『オンリー・ガール』に腰を下ろし、
足を組んで『デイジー・ベル』の動きに注目する。
『ダイアナ専用の椅子』である『オンリー・ガール』と、
『ハンドベル』を鳴らした者を主人と見なす『デイジー・ベル』。
ある意味では対照的な特性と言えるのかもしれない。

981明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/06(日) 17:55:32
>>980
馬みたいに扱われるのは良いのかお嬢様?

『デイジー・ベル』が壊れて放置されっぱなしだった枝切り鋏を拾い上げる

ベル「お嬢様ー、ベルを鳴らしてくださーい」
りお「はーい」

チリンチリン

メイドがポケットから出したハンドベルを鳴らすと、『デイジー・ベル』の姿がその場から消えた
かと思うと

シュン

ベル「お嬢様がお呼びとあらば、『デイジー・ベル』、いつでも馳せ参じますわ」

枝切り鋏を抱えた『デイジー・ベル』がりおの傍に瞬時に現れた

りお「へー、これ能力っていうやつだったんすね!」

単なるスタンドの出し入れくらいなら能力と呼べるものでも大したものでもない

982ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/04/06(日) 18:54:39
>>981

ダイアナは自分が馬みたいに扱われていることに気付かなかった。
怒りで思考能力が低下しているせいだろう。
もし気付かれたら、火に油を注ぐ結果になりそうだ。

   「――消えた!?」

            「――出てきた!?」

『デイジー・ベル』の一挙手一投足に、いちいち反応する。
スタンドの出し入れだけなら見慣れているが、
そういうのは本体が近くにいなければできないはずだ。
本体から離れているのに消えたり現れたりするのは珍しい。

「ふぅん……わたし程じゃないけれど、
 ちょっとくらいは面白いことができるみたいね!」

     「『これ』もスタンドなの?」

            ソッ

明嵐がポケットから取り出した『ハンドベル』に興味が移り、
不意に片手を伸ばして触れようとする。
今、ダイアナに『鳴らそう』という意識はないので、
もし触れたとしても音は出ない。
ただ、それがスタンドなのか実物なのか知りたかった。

983明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/07(月) 20:57:49
>>982
りお「これっすか?そうなんすか師匠?」
ベル「違いますねぇ、それはスタンドではないです」

実体化したスタンドというものもあるが、
『デイジー・ベル』の言葉を信じるならスタンドではないようだ

まさかこれが本体だとは普通は思わないだろう

りお「わっ、ちょっと
   これはあんまり触らないでほしいっす」
  「ぶん殴りますよ」

ダイアナの我儘には大抵笑って付き合うりおだが
『ハンドベル』に触られるのはハッキリ嫌そうな顔だ😠
ぶん殴りますよって、さっき散々叩いてたんだけど…

フゥゥゥーーー

少し強い風が吹き、桜の花が舞う
風でハンドベルが揺れたというのに、ハンドベルは音一つ鳴らさない

ベル「お嬢様と出会ったのもこんな桜が舞う日でしたね…」

りおがダイアナと話している横で何か思い出に浸っている

984ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/04/07(月) 23:58:15
>>983

一応『大事な物に無断で触った』という理由があるにせよ、
仮にも雇い主の娘に手を上げたら大問題だろう。

    「――――はぁ?」

              ピキピキ

「その前にりおの顔をベコベコにしてあげるわよ(# ゚Д゚)」

口の形を不機嫌そうな『への字』に曲げ、脊髄反射で息巻いているが、
まだ『オンリー・ガール』は『椅子』のままなので、
今すぐりおの拳が飛んできたら対処に困るのはダイアナの方だ。

「まぁ、わたしはこれくらいのことで怒ったりはしないけど……。
 だって『器』が大きいんだから!フン!」

さっき盛大にキレていたことを忘れたかのように、
大物ぶった自尊心を誇示するダイアナ。

      「 ? 」

だだっ広い庭に植樹されている桜の木
(自宅で花見ができるという理由で買った)から花びらが舞い、
一瞬そちらに気を取られたが、『鳴らないハンドベル』を見て首を傾げる。
さっき明嵐は確かに鳴らしていた。
しかし、人の手でないと鳴らない訳ではないだろう。
だったらダイアナが触れた時も鳴ったはずだ。
明嵐が露骨に嫌がったことも含めて、なんだか無性に気になってくる。

「あぁ、スタンドが出せるようになった日ってことでしょ。
 わたしは『道具屋』に会いに行って、
 その時に『わたしのためだけの椅子』をもらったのよ。
 明嵐もそうなんじゃないの?」

スタンドを入手するルートが複数あることは知っているが、
ダイアナに『オンリー・ガール』を与えたのは『道具屋』と名乗る少年だった。

985明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/08(火) 20:02:27
>>984
りお「全部自画自賛に繋げるメンタルマジすげぇっす!」

どう聞いても皮肉にしか聞こえないが、
その目は素直にダイアナを賞賛していた

>『道具屋』

りお「『道具屋』?
   スタンドって売ってるものなんすか!?」

反応からして入手経路は違うようだ
ではどうやって手に入れたのだろうか

りお「私は倉庫の掃除してた時に
   落ちてたハンドベルをパクったんですけど」

それが『デイジー・ベル』との出会いの切っ掛けだった

986ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/04/09(水) 08:01:39
>>985

風に乗って飛んできた薄桃色の花びらが、ダイアナの頭にひらりと載った。

「フフン!そうでしょう!そうでしょう!」

自画自賛などと言われたら、普通は聞き捨てならないところだ。
しかし、明嵐が純粋に褒めてる風だったので、自分に都合良く受け取っていた。
そういう能力がダイアナにはある。

「違うわよ。買ったんじゃなくて貰ったの!
 まぁ?わたしの『才能』に相応しいものを授けられたって感じかしら?」

           「――――フフ!」

実際、ダイアナ自身も『道具屋』のことはよく分かってない。
『欲しい商品を選べ』と言われて『椅子』を選んだら、
『オンリー・ガール』が出せるようになった。
それくらいだ。

      「…………って」

「ちょっと!倉庫に置いてある物を勝手に……!」

『ここの倉庫』とは言ってないので、もしかしたら別の場所かもしれないが。

「……まぁ、どうせ埃を被ってたんでしょうし、
 そんなに気に入ったんなら持ってれば?」

この屋敷にある倉庫には、両親が衝動買いした骨董品なんかがゴチャゴチャと収まっていた。
そうした品物の中に、似たような『ハンドベル』があったような、なかったような……。
もし『あった』とすれば、きっと長らく放置されていたのだろう。

987明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/09(水) 19:46:40
>>986
りお「あっ、それかわいいっすね」

桜の花びらが載ったダイアナの頭を見て
何か少し和む感じがする

りお「何か桜餅が食べたくなってきましたね〜〜〜」

お嬢様の頭を見て桜餅を連想するメイド

ベル「そろそろ3時ですね
   お茶とお菓子ならご用意いたしますよ」

>違うわよ。買ったんじゃなくて貰ったの!
>まぁ?わたしの『才能』に相応しいものを授けられたって感じかしら?

りお「へぇ〜
   何か人身売買みたいっすね〜…」

『道具屋』は金の取引はしていないし全く持って事実無根なのだが
スタンドとは『デイジー・ベル』のような人間で
本体とは違う他人というのがりおの認識だ

>……まぁ、どうせ埃を被ってたんでしょうし、
>そんなに気に入ったんなら持ってれば?

りお「流石お嬢様、太っ腹っす!」

『デイジー・ベル』の本体であるハンドベルを拾ったのはどこの倉庫なのか…

ベル「…ずーっと眠っていた私を起こしてくださったあの日の事は覚えてよく覚えていますよ」

988ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/04/10(木) 11:54:20
>>987

スタンドには人の形をしていないものも多いが、
『オンリー・ガール』が人型かつ実体化しているせいで、
余計に明嵐の誤解を招いてしまったのかもしれない。
それはそうと、桜餅の話題はダイアナの気も引いた。
ちょうど小腹が空いてきたところなのだ。

「フフ、たまにはりおも良いこと言えるじゃない」

        ──ス

プラチナブロンドにくっつく花びらに手を伸ばし、
親指と人差し指を使って摘み取る。

  「『ベル』――」

       「……じゃなくて」

            「りお、お茶の準備して」

おそらく支度するのは『デイジー・ベル』なのだろうが、
直接的に指示すると、また暴走し始めるのではないか。
もし殴り合いになったとしても負ける気はない(実際どうなるかは別として)が、
お世話をしてくれるメイドが倒れたら困る。
そう考えて『本体』だと思っている明嵐に言う。

「せっかくだから、お花見しながら話しましょう。
 でも、その前にお茶の用意ができないとね!
 もちろん『カンペキ』なんでしょう?フフン!」

柔らかい『椅子』に深々と身を沈め、
組んでいた足を下ろしてリラックスした体勢になる。
もし至らない点があったら、
そこを見つけて指摘してやろうという姑息な考えもあった。
明嵐が自慢していた『デイジー・ベル』のメイドスキルの数々を、
ダイアナは何一つ真似できないことを根に持っていたのだ。

989明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/11(金) 18:45:53
>>988
りお「わっかりましたー!
   すぐにお茶の準備をいたしまっすー!(`・ω・´)ゞ」

ビシィッと敬礼してお茶の準備に取り掛かりに走ろうとするりお
の肩に手をポンと乗せて一旦制止するベル

ベル「お嬢様、ダイアナ様は多分お嬢様を通して私にやらせたいのかと」
りお「えっ、そうなんすか?」

超やる気満々だったのにちょっとがっかりする

りお「でも師匠の淹れてくれるお茶楽しみっす!
   一緒に準備お願いするっす!」
ベル「かしこまりましたわ」

そしてお茶の準備が始まる

芝生にシートを敷き赤い野点傘を設置する
今日はお花見風のティータイムといった趣向か

透明の茶器に桜の花が浮かんだ透き通った液体が注がれる
桜茶という奴だ

ベル「桜餅は朝から作り置きしておきました」

道明寺粉と長命寺粉、どっちも揃って好きな方を選び放題だ

990ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/04/11(金) 23:49:49
>>989

明嵐が豪語する『デイジー・ベル』の腕前が、
一体どれほどのものなのかと思っていたが――――。

「――――うっ…………!」

見事な『お花見風ティータイム』を前にして、思わず目を丸くする。
非の打ち所がないというのは、まさにこのことだろう。
ありもしない重箱の隅をつついたら、逆に墓穴を掘ってしまいそうだ。

「ま、まぁ、これくらいは当然よ!
 ちっともビックリなんてしてないんだから!」

        ──ストン

           「フン!」

せっかく用意されたので、『椅子』から降りてシートに座った。
今度は敢えてりおだけに準備させてやろうか……。
そんなことを密かに企んでいたが、
枝切り鋏をバキ折った光景を思い出すと、それはそれで不安になる。

「へぇ、なかなかキレイでわたしに相応しいわね!」

茶器の中で桜の花びらが開く様子は風流だ。
成金令嬢のダイアナにも、一応そういうのは分かる。
たっぷり目で楽しんでから喉を潤した。

       スッ

もちろん桜餅にも手を伸ばす。
まずは生地で餡を包む道明寺桜餅。
全国的に知られているので、ダイアナも食べたことがあった。
桜の葉から漂う香りや、ツブツブでモチモチした食感が楽しい。
甘さだけではなく、ほんのり塩気が感じられる所もアクセントになっている。

            モグモグ

         「…………おいしい」

『デイジー・ベル』のメイド力を思い知り、つい素直な感想が出てしまった。

「こっちのクレープみたいなのは初めて食べるわ」

次に、薄い生地で餡を巻く長命寺桜餅を口にした。
和風クレープのようで、また違った味わいがある。
桜の葉から移った芳香に加えて、しっとりした口当たりが心地良い。

            パクッ

        「おいしいじゃない」

ここぞという時の語彙が乏しいので、ただ『おいしい』としか言えないが、
桜餅を頬張るダイアナの表情を見れば、満足していることは一目瞭然だった。

「りお、何か面白い話はないの?」

       ズズ……

桜餅の合間に桜茶を啜りつつ、唐突に茶飲み話を要求する。

991明嵐鈴音『一般メイド』ハンドベル『デイジー・ベル』:2025/04/12(土) 22:51:36
>>990
実際仕事したのはほとんどベルだ
りお一人にやらせたら、
それはもう破壊的なお茶会になっていた事だろう

りお「良いっすねぇ〜、桜茶」

桜を見て、食べて、飲んで楽しむ
ゆるりとしながらも品の良さが見られる姿勢は
普段のポンコツメイドっぷりからギャップを感じさせる

りお「面白い話っすか?
   桜の木の下には死体が埋まってるって話とか!」
ベル「それはもう何度も使い古されているネタですね」

ダイアナがその話を知っているかどうかは分からないが

りお「え〜、じゃあ
   私がメイドになった時の話とか…」

どこまで話したのか、それが花見に相応しい面白い話なのか
麗らかな春の陽気に包まれた庭でメイドのちょっと昔の話が綴られる

そういう話だった

992ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/05/28(水) 06:58:35

ここは、星見町の何処かにある『プール』――――。

     プ カ ァ

          「――――フフン」

スカート付きのワンピース水着を纏った女児が、優雅に水面を漂っている。
正確に言えば、水上に『半透明の椅子』が浮かんでいて、その上に座っていた。
『オンリー・ガール』は実体化した『空気の椅子』であり、
こうして浮き輪代わりにも使えるのだ。

ところで、一緒に来た>>993の姿が見えないが…………。

993ダイアナ『オンリー・ガール』:2025/05/30(金) 18:15:15
>>992

泳ぐのも悪くないが、こうして浮かんでいるのも心地よい。

   のんびり水上でくつろいでいると――――

          ザッバァン!!

                   「ぶわっ!?」

突如、プールから巨大な影が浮上し、
激しい余波を食らったダイアナは、呆気なく水中に叩き落される。
やがて、それを引き起こした原因が全貌を現した。
体長2mはあろうかという『異次元生命体』だ。

──────────────────────────────────────

『トワイライト・ゾーン』
破壊力:B スピード:B 射程距離:C(50m)
持続力:E 精密動作性:D 成長性:なし

実体化したスタンド物質の体を持つ『未知の生命体』。
『異次元』に生息しているが、本体が放つ『不快な歌声』が次元の壁を越え、
『マインドコントロール』となって襲い掛かった結果、
理由は分からないが付き従うようになった。
なお、本体は『歌の力で友達になれた』と思い込んでいる。

──────────────────────────────────────

       「――――ぷはっ!」

その隣で顔を出したのは、『白鍵』を思わせる白い髪と、
『黒鍵』のような黒い瞳を持つ少女だった。
競泳用水着の胸元には、コウモリを模した『ピンマイク』がある。
こちらが『本来のスタンド』だ。

「水の中で歌ってみたんだけど、やっぱり難しかったみたい。
 ねっ、『トワイライト・ゾーン』?」

         キョロキョロ

             「あれっ?ダイアナちゃーん?」

──────────────────────────────────────

『トワイライト・トーン』
破壊力:なし スピード:なし 射程距離:肉声が届く範囲
持続力:C 精密動作性:なし 成長性:なし

黒葛純白(ツヅラシルク)の身体にしがみつく小さなスタンド。
本来は『エコロケーション』の能力なのだが、
シルクの『次元の違う音痴』が重なったことで、
異次元に棲む『トワイライト・ゾーン』を従わせた。
『トワイライト・ゾーン』は半ば諦めながらも迷惑がっているが、
呼び出した本人は全く気付いていない。

──────────────────────────────────────

      ザ バ ッ

「『Bloody Hell(このクソが)』!!
 いきなり何してくれてるのよ!!
 ケンカしたいっていうなら買ってやるわ!!」

「ええっ!?そんな乱暴なこと良くないよ!
 あっ、それじゃあ2人で競争するっていうのはどうかなっ?」

「フフン!やってやろうじゃない!」

『ワタシ』――『トワイライト・ゾーン』を無視し、彼女らは水泳に興じ始めた。
忌まわしい呪縛から完全に解放された訳ではないが、
束の間の安らぎは得られただろう。
願わくば、このままシルクが帰ってこないことを祈りたい。


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