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【個】『観覧席』【ミ】

1名無しは星を見ていたい:2021/04/30(金) 19:56:44

     ┌───────────────────
     │・『アリーナ』の観戦
     │・『イベント』の見物
     │その他、あらゆる『観客』を歓迎します。
     └───────────────────

★当スレッドの使い方について★
・GMを問わない『共用スレ』になります。
・メインとなるミッションやイベントの『応援』や『観戦』を行うスレッドです。
・メインミッションのGMが許可した時のみ、使用できます。

400『揺蕩う紫煙は変毒為薬』:2021/07/10(土) 00:59:45

スタンド名の開示に湧く中で、異なる空気を纏った女がいる。
白黒の『千鳥格子柄』の、レディーススーツを着た、硬そうな雰囲気を持つ女。
眼鏡の奥の吊った瞳の先には『闘技場』の死闘と共に、スマートフォンに映るとある女の『データ』が映されている。

「百目鬼小百合」

ぼそり、と呟かれたその名は、ヨーマの対戦相手から『外された』女の名前だった。

「能力のトリガーが露骨なヨーマでは、決して『勝てない』女だ。『端と端』で試合をスタートさせたとしても、ヨーマが『二本目』に行くことはないだろう。万が一勝つにしても、短期」

女は溜息を付いて首を振った。

「それではつまらん……『決着』の後も、面白くはならないだろうしな」

その時、ふと、何かを思い出したかのように、薄い笑みを浮べた。

「もっとも……『鬼の小百合』を呼ぶ度胸は、ないだろうな……」

401『揺蕩う紫煙は変毒為薬』:2021/07/10(土) 11:42:06

燃える妖魔、待つ白髪鬼
迫る激突に息が飲まれる会場内でで、異なる空気を纏った女がいる。
白黒の『千鳥格子柄』の、レディーススーツを着た、硬そうな雰囲気を持つ女。
眼鏡の奥の吊った瞳の先には『闘技場』の死闘の最中、。

「さて、どうなるか」

ぼそり、と呟かれた言葉には、疑問と――期待が籠もっている。

「仕切り直しの途端に、最終章だ。泥仕合が避けれた事は、ありがたいが……」

女は足と腕を組み、迫る激突を注視する。

「ヌードマッチか……なったらなったで客は湧くだろうが……」

そして、溜息が漏れた。

402七篠 譲葉『リルトランク』:2021/07/10(土) 12:03:05
>>401
「ぜ、『全裸になろうとも』!?」

 七篠は衣装を燃やしたヨーマと、レフェリーの言葉に驚愕する。
 そして一拍遅れて響く野太い歓声にびくっと身体を震わせる。

――男の人って、そんなに『好き』なの…?
――一抹くんはまだ中学生なのに…悪影響がありそう…。

「……一抹くん! 早く勝って!」

403『揺蕩う紫煙は変毒為薬』:2021/07/10(土) 14:28:48

迫る終焉に息が飲まれる会場内でで、異なる空気を纏った女がいる。
白黒の『千鳥格子柄』の、レディーススーツを着た、硬そうな雰囲気を持つ女。
眼鏡の奥の吊った瞳の先には『闘技場』の死闘の最中、彼女は一人、立ち上がった。

「鬼の小百合への万が一、彼はそれに気付けなかった」

ぶつり、と呟かれた言葉、彼女の瞳には、とあるもしもが映っていた。

「ヨーマの煙は『スタンド』をも劣化させる……『警棒』も、強度を下げてしまえばヨーマを砕く威力は無く、『持続力』を下げられれば……正確な能力の持続時間と、『最高速度での連続行動時間』を把握できない隙を付ければ……本体も、若くはない……喫煙癖も『解除条件』への到達を難しくするだろう」

つぶやきながら、女は『前』に向かう。鉄に覆われた、超常の鉄火場に。

「物質の変性と自己強化――あの偽神とヨーマの能力は、性質は異なるが『似ている』。ぶつかりあえば、どちらが勝ったことか」

つぶやきながら、彼女は歩く。
戦いは、すぐに終わる。彼女の仕事は、これから始まるのだ。

404七篠 譲葉『リルトランク』:2021/07/10(土) 15:19:21
>>403

 『副流煙』が身体にも物にも効果を及ぼすという言葉を聞いて七篠の脳裏にはすこし前の攻防が思い返された。

> 『慈悲の刃』は『副流煙』に触れ――直後、巻き上がった『砂塵』によって『副流煙』は掻き消えた。

――もしかして、一抹くんのスタンドももう…劣化してる!?

「一抹くん! ダメ!
 『もう劣化してる』!『副流煙』を浴びてるの!」

405七篠 譲葉『リルトランク』:2021/07/10(土) 17:29:27
「……え、この歓声の『意味』って…」

 七篠は周囲の野太い歓声に気圧され、青ざめながらリングを見ている。
 時折目を逸らそうとしながらも、心配から見ずにはいられないようなそんな曖昧な様子だ。

「い、一抹くん、だめですよ!?
 えっちなのは…!」

 一抹もまだ年若く、そういう年齢だ。
 興味を持っている可能性があると理解しながらも、七篠は制止するように声を上げる。

406三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2021/07/10(土) 17:41:43

「うわー・・・・凄い事になってきたねぇ」

周囲に満ちる男達(いくらかの女性も含まれているが)の歓声
これから行われようとしている『ショー』が彼らの期待を煽っているのか
三刀屋は幾分か距離を置いて彼らを見ていた

「この前見た『試合』と比べて、だいぶ性質が違うみたいだ
『アリーナ』といっても、組織の雰囲気は派閥によって全然違うようだし
『ここ』の売りはこんな感じ・・・・というわけだね」

無論、三刀屋とて男として目の前の光景に興味がないわけではない
だが・・・・流石にこの惨劇で興奮するというのは、流石に大人としての倫理観が許さない
近くに高校生くらいの少年少女達がいる事に苦笑しながら、
客席を含めた会場全体を俯瞰して見ている

407鉄 夕立『シヴァルリー』&『C・セッション』:2021/07/10(土) 20:59:54
「…勝負は『一瞬』だったな」

他の『アリーナ』の試合を見たことはないが、ここまでの短期決着は珍しいのではないか。
一抹くんの肉を切らせて骨を断つスタイルが故か、それとも敵スタンドの持続力か。
あるいは、何かしらの興行的な理由があるのだろうか。
何にせよ、一抹くんは無事に勝利することができた。ほっと胸を撫で下ろす。

「しかし、この『アリーナ』は………」

『興行主』も、『選手』も『観客』もそれを求めているなら、部外者の自分がどうこう言うつもりはない。
水商売も同じく、個々の需要と供給が成り立ち、法律に反することがなければ問題はないのだろう。
ただ個人的な好悪の話ならば、好きではない。

一抹くんの返事は想定内であるが故に、驚かない。
選手の出てくる場所はどこなのだろう?そこで彼を待って、勝利の記念にご飯でも奢るのもいいか。

408『揺蕩う紫煙は変毒為薬』:2021/07/10(土) 21:27:52
>>407 ほか 皆様に

『ウェー……』

スタンド使いである君は、君達は、呟くように漏れたその『声』を聞いたかも知れない。
アリーナの客、『全員』がスタンド使いという訳ではない。その様な油断をしているのだろうか?
君が、もしも声の『方角』を見たのならば、珍しいモノを見るだろう。
サイケデリックで毒々しい『斑色』の髪をした少女である。
少女は清月の制服を着ているが、夏服である事を見ても、随分とスカートの丈が短い――改造制服だ。
異形の制服を着た彼女は、スタンド会話で誰かと会話しているようだ。

『なに? あーしの対戦相手来たの……うぇっ……“リピーター”っしょ?……やだなぁ……あーし、今出てる子みたいのならともかく……あー、もうあそこ入ったの? 確か……』

彼女は、スタンド会話で『倉庫近くの駐車場』の場所を告げた。

『そうそう、そこ……もう入ったんだ。ウチらの派閥、あそこしか行き帰りの送迎車置けないからなぁ……はーはいはい、解りましたよ、主演女優のあーしも準備しますよっと』

その念話と共に、拍手に包まれる周囲を尻目に、彼女は席を立った。
――行き帰りの送迎車が来る『場所』を君は知った。
『リピーター』は既に到着しているので、鉢合わせることはない。だが今、向かえば、喝采を浴びている勝者の帰り道に『出会う』事は可能だろう。

409七篠 譲葉『リルトランク』:2021/07/10(土) 22:08:16
>>408

 七篠は聞こえたスタンド会話を頼りに、一抹が来るであろう送迎場所に向かった。

――勝ったのはいいけど、また危ないことしてた…。
――それに、『こんなところ』に『わかって』来てたのなら流石に止めないと…。

 七篠が何故か『チケット』を入手したように、よくわからないままここに来て試合をした可能性を信じながら歩いていく。

410鉄 夕立『シヴァルリー』&『C・セッション』:2021/07/10(土) 22:11:35
>>408

「・・・・・・・・・・」

声の方を振り返れば、そこにいたのは同じ学園の女生徒だ。
改造されている制服のせいで、年齢が分かり辛い。
少女の外見は中等部相当か、それとも高等部に見えるだろうか。

(…あんな子まで、『アリーナ』で戦っているのか)

それが本人の意思によるものならば、致し方ないだろう。自分も剣道を始めたのは小学生からだ。
もっとも、流石に『アリーナ』に比べれば剣道は遥かに安全な競技だと思うが。
しかし戦う覚悟が双方にあるのなら、容易く止めることはできないのはどちらも同じだ。
送迎の場所を教えてくれた彼女がせめて無事であることを祈りつつ、立ち上がってそこへ向かうとしよう。

411『揺蕩う紫煙は変毒為薬』:2021/07/10(土) 23:08:07
>>409
>>410
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1625483444/

君達は、彼と出会った。
語らう時間は、存在する。

そして、撒かれたチケットは『午前』の試合を埋めるためのもの。
招待された君達は、退場を余儀なくされるだろう――『リピーター』と『少女』の試合に興味があろうとも、チケットは前売りなのだ。

412『揺蕩う紫煙は変毒為薬』:2021/07/11(日) 14:02:48
午前の試合は終わりを告げ、清掃を兼ねた“一時退場”が行われる。
最中派名物を見れなかった客たちの落胆の声もあったが、概ねに客たちは楽しんでいたようだ。
試合場を出た君は、倉庫近くの自販機前にて、若者達の、こんな会話を耳にしたかも知れない。

「そんで、お前、『次』は見るの?」
「あったりめぇだろ、ヨーマは前座だよ、前座……あいつ……『ヤミー』が本命だよ」

『ヤミー』……その名前を呼んだ男の声には、暗い興奮が宿っていた。

「まぁ、有名人だよな。SNSでも話題になったし……けど、スタンド使いだろうと“残し”たら状況証拠でアウトだわな……でも、連続で五年は出るの早くねえか?」
「知らねえのか、自首したんだよ」
「ウッソだろお前、『ヤミー』が?」

若者の片方は、僅かながらに声を潜めたが、君にはそれが聞こえた事だろう。

「これは『噂』なんだが、当時の『フーヴィアン』派……昔の名前忘れたんだよ。ともかく、昔の『フーヴィアン』派のアリーナで、犠牲者を集めた『秘密試合』が行われたらしいんだよ」
「……それって」
「ああ、『海外逃亡』を勝利報酬にしたサシの勝負って体裁だったらしいが、被害者救済を兼ねた『オシオキ』だよ。自首した時、『歩けねえで這いずってる』有様だったたんだと……『そうなるまで』を見たら、女共もヤミーに『厳罰』を望む気にもなれなかったんだろ。『再接触』は死刑ぐらいはヤミーに言ったろうしな」

話を聞いていた若者の顔は、僅かに青くなっている。
ひょっとしたら、『心当たる』なにかに覚えがあるのかもしれない。
それを見たもう一人は、歯を見せて笑った

「ま、『噂』だよ、『噂』……ビビるもんじゃねえ。『やらかし』のケツ拭きを引き受けてる連中なら、やりそうではあるって話だ。金にはならねえ試合をやるかって言われると、やらねえだろ」
「……どっちみち、スタンド事案だしな。立件出来た件数が少なかったのかもしれねー。思い出したくもねーし、裁判がセカンドなんたらになるってアレで、証言を拒む被害者もいるって話だしなー……多分、そうだろ、うん……」
「どっちにしろ、だ。五年も立てば傷も癒えるって訳で、『罰を受けずに』ヤれる場所も提供されたって訳で……」
「俺らとしちゃ、おもしれえ見世物を何度もありがとう、か」
「その通り。あの『鉄拳』だろうとよ……本番前に、早めの昼飯行くか!」

若者達は、嗤いながら去っていく。
君は、何かを思ったかもしれないし、思ったかもしれない。そもそも、聞かなかったかもしれない。
いずれにしても、君は第二試合を見ることは出来ないのだ。君は、帰路に付いた。


――午前の試合、終了。

413『ロケットギャルと最弱の盾』:2021/07/22(木) 14:55:46
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1625483444/

『入場』は既に始まっている。
『観覧チケット』を持つものであれば、既に入れるだろう。
客席は『どの位置』でも空いている。

∴∴∴∴∴∴赤赤赤∴∴∴∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴∴∴∴青青青∴∴∴∴∴∴

□=1m面積
■=リング外への境界である『鉄壁』=2M 
∴=『観客席』

君が、君達が、どこに座るかは、自由だ。
――どの段階で訪れようとも。
ただし、午前と午後――どちらでも座る位置は変わらない。
誰かと話したいのなら、最初に訪れている誰かの側によるのも、いいだろう。

414アルカラ『ドクター・ブラインド』:2021/07/22(木) 15:42:33

『黒いロングヘア』の女が足を組んで座っている。
昼間の屋内だというのに、
目元の見えない『黒いサングラス』を掛けている。
また、『白衣』を羽織っているのが特徴的だ。
『闇外科医』。
不思議と、そんな言葉を見る者の心に抱かせる姿だった。

―――――――――――――――――――――――――

「――――『アルカラ』」

「私の『名前』は知ってると思うけど」

入場の際、黒服に短く告げた。
『フーヴィアン派』の『闘技場』で試合を行い、
『二戦二勝』の『C級ファイター』である。
この『変装』について深く気にする必要は皆無だ。

―――――――――――――――――――――――――

ここに来たのは、楽しみでもなければ応援のためでもない。
一重に『研究』のためだ。
イメージトレーニング。
自分と参加者を重ね合わせ、自らの戦い方を再構築する。
今ここにいる自分は『そういう人間』だ。

415一抹 貞世『ディヴァイン・インダルジェンス』:2021/07/22(木) 16:49:14
>>413
「他の選手は持ち物検査をどうやって誤魔化かな…」

ウルフカットの白髪。透き通った肌は血管が薄く見え、淡い青色に微かなエメラルドの反射が混じる瞳でリングを見渡す。

「最中さんの派閥だから簡単に持ち込めそう…」

416『ロケットギャルと最弱の盾』:2021/07/22(木) 19:16:14
君達は、場の照明が落とされたのを見た。
ざわざわと、声が響き出す。『最中派閥』の試合においては前例のない演出だ。
『ステュアート派』の客が運悪く混じっていたのであれば、既視感を抱いただろう。
――最も、次の演出には、顔を顰めたであろうが。

「ミ・ナ・サ・マー!!!」

拡張された声が響くと同時、カラフルなスポットライトが闘技場の床を舐め――やがて『赤コーナー』へと収束する。そこには、溝口最中の姿があった。

「本日は、最中派閥の興行試合に訪れて頂き、誠にありがとうございます、賭けの結果がどうあれど、皆様がご満足する『闘技』が行われますこと――お約束いたします!」

最中は、中央に向かってあるきながら、全方位に愛嬌と手を振りまく。
期待の声が飛ぶ、下卑た野次が飛ぶ、お前も出ろと言う欲望が飛ぶ。全てを浴びながら、最中は中央へと辿り着いた。

「では、本日の闘技――改めて、ご紹介いたします!」

ドラムロールが鳴り響く中、最中が指差した先――電光掲示板に、こう記される。

『サクソン』VS『アップアップ&アウェイ』

「第一試合――ニュールーキー『サクソン』VS4戦目の『アップアップ&アウェイ!』――後者の彼女に関しては、皆様の記憶にも新しいのではないでしょうか!」

どっと、笑いが響く。最中派閥の客は『リピーター』が多い。彼、彼女達の多くは、先の惨劇を記憶している。

「しかし、今度は女性同士――異なる戦い、結末はどうあれ、異なる光景が待ち受けていることでしょう!」

観客達が一気に湧いた。最中派閥には『同性専門』のスペシャリストもいる。
彼らが見せる痴態――特に、ルーキー相手のそれは、客の邪悪を満たして余りある。

「そして、メインイベント――第二試合!『スペシャルマッチ』!」

電光掲示板が『カラテ・チャンプ』VS『リーチ・クイーン』を示す。
――観客達から大いなる歓声が湧いた。

「賭けの比率はなんと1:99! 奇跡の大穴、果たしてなるか! ならなかった場合――『事故死』は起きてしまうのか!? ああ、ワタクシとっても怖い!」

――ウソつけ。
――楽しみにしてるくせに。
――俺たちは、それを見に来たんだよ。

観客達の声が響く。最中はありがとうございます!と叫びながら、声を張り上げる。

「あり得るか、奇跡。打ち勝つか、ルーキー! 2試合目も、ご期待あれ!」

最後に一礼した最中は――告げる。

「では――これより始まる第一試合、お楽しみください!」

そう言い残し――『赤コーナー』へと去った。

417アルカラ『ドクター・ブラインド』:2021/07/22(木) 19:18:40
>>416

『試合開始』はゴングが鳴ってからだが、
勝負は『その前』から始まっている。
確かめるべきは『自分の状態』と『相手の状態』、
そして『周囲の状況』。
それらを考え合わせれば、自ずと『道』は開けるものだ。

「――――『遮蔽物』はないようね」

『闘技場』という場において、
『ドクター・ブラインド』には『切り札』がある。
会場の『大歓声』を利用した『一撃必殺』。
問題は、どうやって『そこ』まで持っていくか。

「さて、どうしようかしら」

『ドクター・ブラインド』の射程は『5m』。
近距離型の中では、そこそこ長い方だ。
本来なら、その長所を活かしたい所だが、
このフィールドには『遮蔽物』がない。
つまり、常に『面と向かった状態』が続くという事。
本体の安全を維持しながら、
スタンドだけで立ち回る戦法が使えない。

「とりあえず両手に『土』を確保しておくわ」

自分なら、試合開始と同時に、
『ドクター』の両手に『土』を握らせる。
接近して『能力』を仕掛けるための目潰し用だ。
『土の匂い』を付ける狙いもある。
この開けたフィールドで役立つかはともかく、
やっておいても損はない。
非力な『ドクター』では、威力のある投擲は困難だが、
軽いものなら問題ない。
『スピード』と『精度』は超人的だ。
命中させられる可能性は高い。

「それから、『蹴り』で土を飛ばす事も出来るわね」

手数は多ければ多い程いい。
ただ、投擲と違って移動と両立出来ないのが欠点だ。
相手の『性能』にもよるが、
あと一歩で『斬れる』辺りで行うのがベストか。

418一抹 貞世『ディヴァイン・インダルジェンス』:2021/07/22(木) 20:39:37
>>416
(分かってない。最中のでしゃばりと連れてきた有象無象の騒ぎに需要は一切無い。他派閥の層を取り込めない)

(『アリーナ』に来る客はスタンド使いの闘争を求める
悪趣味もマンネリ化していけば、誰も相手にしない)

相変わらずの最中派に退屈を覚える。
ここが爪弾き者の居場所だとしても寄せ集めるだけでは
他派閥に捻り潰されて終わりだ。

「せめて試合だけでもマシなら…」

419隼士 賢『パンテオン・ロココ』【高2】:2021/07/22(木) 23:29:02
>>416
>>417

「ちょっと遅れたっショー」

「あ……そこ座っていい? 空いてるけど。誰か待ち合わせしてないなら
勝手に座るっショ」

(闘技場 かーー……UFOが興味もって来るにしても、天井あるし
見つけられないから、気分盛り上がらないゼ」

 若干、テンション下がりつつ夢見ヶ崎PCの隣で体を崩しつつ
サングラスの中は死んだ魚の目で観戦するじぇー。

420『ロケットギャルと最弱の盾』:2021/07/23(金) 07:48:05



品性というものが欠如した叫喚は収まり、闘争は始まった。
この場にて確実に清涼と呼べるのは、闘技の場に立つふたりきり。
その場とて、汚れた玩具にて汚されている。

だが、その『自由』は『君達』にもある。
言葉を投げかけてもいい、『スタンド会話』を発してもいい。物を投げ入れてもいい――場の狂乱は、許容するだろう。

そして、『闘技』から眼を逸し、『スタンド会話』の発生元を追ってもいい。
――そうすれば、目立った影を見つけるだろう。
刈り込んだ金髪――黒いタンクトップ――にこやかな笑みを浮べた巨漢の男。
その口元には『ナイフ』と『フォーク』の入れ墨がある。

あるいは、『苦情』を言いに言ってもいいかもしれない。その自由も、君達にはある。


∴∴∴∴∴∴赤赤赤∴∴∴∴∴∴
∴∴∴∴■■□ナ□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□電□□■ヤ
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□真□■■∴∴∴∴
∴∴∴∴∴∴青青青∴∴∴∴∴∴



□=1m面積
■=リング外への境界である『鉄壁』=2M 
∴=『観客席』

ナ=ナカレ
真=真金
電=電動で蠢くナニカ


ヤ=ヤカラっぽい入れ墨の男

421一抹 貞世『ディヴァイン・インダルジェンス』:2021/07/23(金) 10:30:18
>>420
(この間の情緒不安定な赤メッシュさんか…
やはり、ボールペンを複数手にしてたからカテゴリー系
近距離パワー型は物を多くは持たない。邪魔だから)

(即座に向かって行かないのは近距離パワー型ほどの力
はなく、『リルトランク』のように物質への仕込みに
時間が必要だからでしょうか?)

ギャルっぽい娘の纏うタイプのスタンド。
あれは本体も強化するものかもしれない。厄介だ。
能力自体は『ポーズ』のせいで分かりやすい。

(移動しながら下準備をしないと撃ち殴られるはず。
そういったところからして戦闘経験は浅い感じだ。
柱も無いから一気に攻め立てないと…) 

単純な『報復心』で勝てるほどスタンド使い同士の戦いは
簡単なものではない。
激情家の彼女は冷静なまま『殺意』を保てるかどうか…

422『ロケットギャルと最弱の盾』:2021/07/23(金) 17:40:06


       
∴∴∴∴∴∴赤赤赤∴∴∴∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴∴■□□□□□□□□ナ■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■真∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴
∴∴∴∴∴∴青青青∴∴∴∴∴∴



□=1m面積
■=リング外への境界である『鉄壁』=2M 
∴=『観客席』

ナ=ナカレ(引きずられる)
真=真金(ロケットパンチに牽引。、上昇中、左手に特殊警棒)

双方の高さ――5M。

「――おおおおおおおおおおっ!!!! これは、『場外戦』か――ッッッッッッッッッッ、観客の皆様! 選手が『落下』した場合は、お離れくださいですわーッッッッッッッッッッ!!!」



――さぁ

君達は、どこにいる?

423一抹 貞世『ディヴァイン・インダルジェンス』:2021/07/23(金) 19:33:09
>>422
「やはり、最中派は『駄目』ですね…
 その前に観客席で戦われても困るッ…!」

丁度良く二人が落下するであろう地点。危険だが仕方ない
二人が墜落の怪我をした時に群がる連中を殴り飛ばせるようにスタンドを発現する。

「『ヤミー』。出てくるかな?」

424一抹 貞世『ディヴァイン・インダルジェンス』:2021/07/23(金) 19:48:39
>>422
追記:当たらないように避けつつ、真金が試合の続行すら不可能な傷を負ってでも戦うつもりなら『安静』をする。
観客が群がるなら『インダルジェンス』の拳と『慈悲の刃』を同時に地面へ叩きつけて警告する。

425『ロケットパンチと最弱の盾』:2021/07/23(金) 21:10:09
――ただいまより、『観覧客全員分のレス』、あるいは『一日経過』発生するまで 本スレGMレスはストップとなります。
皆様のキャラロールの機会がなく、これまで申し訳ございませんでした。

426アルカラ『ドクター・ブラインド』:2021/07/24(土) 17:49:40
>>420

「ふふ――――――」

 バ ラ             ク ズ
「『手術』し甲斐のありそうな『患者』が揃ってるわね」

「――――気に入ったわ」

自身を取り巻く歪な熱気を意に介した様子もなく、
女は意味ありげな笑みを浮かべて腕を組んだ。
だが、会場の大部分を埋める有象無象など眼中にない。
女にとって重要なのは、
目の前で行われる『戦闘』のみである。

「まずは『接近』でしょうね」

自身と参加者を重ね、『仮想戦闘』のロジックを組み立てる。
第一に、『ドクター』を射程限界である『5m』まで先行させ、
敵を牽制する。
そして、スタンドと共に前進。
『本体』を狙ってきたとしても、
距離が開いていれば対処出来る。
『スタンド』を狙ったなら、
『スピード』と『精度』で大抵の攻撃は捌けるだろう。

>>422

「あら、『そういうタイプ』だったの」

本体とスタンドが纏めて移動する。
だが、それはそれで対処しやすい。
注意すべき対象が一つだからだ。
『土』は握っている。
それを相手に投げ放つとしよう。
目潰し兼匂い付け。
向こうから突っ込んでくるなら、より当てやすくなるはずだ。

「『片手』は空けておいた方が良かったかしら」

しかし、ここで一つ『問題』が生じた。
両手が塞がっていると、
目潰しの直後に斬り掛かる事が難しい。
両手分を利用する算段はあったものの、
この状況においては結果的にミスだ。
距離がある状況を想定していたが、
一息に接近された場合は、むしろ逆効果になる。
状況にもよるが、ここは片手だけにしておくべきだったか。

「いえ、そうとも言えないわ」

土を保持するだけなら、『全ての指』を使う必要はない。
要するに、一本だけでも『指』を立てておけば、
それだけで攻撃が出来るのだ。
『ドクター』の超人的な『精度』なら、十分に可能。
こうして思考を重ねると、『新たな可能性』に気付ける。
それを実感していたが――――。

「――――――って、おいおいおいおいおい」

        スィッ

「コッチきてんじゃねーよ!!
 『アブないからロケットパンチはソトでやろうね』って、
 ようちえんのときにママからおそわらなかったか??
 『ベビーベッド』からやりなおしてこい!!」

『場外戦』を見上げ、思わず『素』が出る。
ココはどいつもこいつも、
マナーがなってないヤツらばっかりだなぁ。
ニュウジョウリョウかえせ!!
まぁ、はらってないけど。
『タダ』だったらモンクいえんわな。

           コホン…………

                バトル
    「――――悪くない『手術』だわ」

気を取り直して『変装』続行。
冷静に席を移動し、
さっき見かけた『入れ墨の男』の隣に座った。
黒のサングラス越しに、男の様子を一瞥する。

427『ロケットギャルと最弱の盾』:2021/07/24(土) 21:22:56






墜落――衝突――激突。攻防。
その感に置いて、一度も『茶々』は入らなかった。
――否、『起きなかった』のだ。
>>424

一抹貞世――前回の『勝利者』であり、観客達を真っ向から『否定した』強者。
本質的には人の暴力に酔うことしか出来ない『傍観者』たる観客達は、君の存在を畏れていた。
君は、既に『スタンド』を発現させている――無言の威圧が、そこにある。『邪魔をするな』と、客の多くは受け取った。

多く、ということは、例外もあるということだ。
一人、男がいる。
刈り上げた金髪に、黒いタンクトップ、口の左右に『ナイフ』と『フォーク』の入れ墨をした男。
健康的ということも出来るだろう、しかし、より相応しく評するならば『凶暴』と言うべき肉体と面構えをしていた。
彼は、一抹貞世――君を見ていた、『知って』いたのかもしれない。喜々満悦と言った様な、あるいは飢えた獣の様な笑みを浮かべると、惑う客達を尻目に、迷いなく『立った』

>>426
しかし――その隣に腰を下ろした君、『アルカラ』に気付くと、怪訝な顔を浮べ、口を開く。

「あんた、『派閥のヒト』?」

君がどう答えるかよりも早く、男は口元を釣り上げた。

「別に暴れやしないッスよ。無抵抗な観客殴るとか、そーいうのはね。でも、アソコの一抹クン。『スタンド』出して観客脅してるじゃねーっスか。あれ、良くねーっッスよね、だから、『注意』行くだけっスよ」

アルカラ、君の、答えは。



      
∴∴∴∴∴∴赤赤赤∴∴∴∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■ア
∴■□□□□□□□□□□□■男
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴一
∴∴∴∴■■□真□■■∴∴∴
∴∴∴∴∴∴青青青∴ナ∴サ真∴


□=1m面積
■=リング外への境界である『鉄壁』=2M 
∴=『観客席』

ナ=ナカレ
真=真金
サ=サクソン


男=入れ墨の男
ア=アルカラ
一=一抹

428隼士 賢『パンテオン・ロココ』:2021/07/24(土) 22:34:49
(すいません。レスしていいのかどうか分からなかったんで
今からでもレスして良いですか? 良さそうなら以下の文で投稿させて頂きます)

「うぇーい。場外乱闘? 派手っショー」

席を立って慌てる感じでもなく。丁度下に書いたマップの場所で首を向けて
対戦する二人を眺めるっショ。
地球人のバトルだからか、あんまり興奮してる訳でもなくダルい感じで
ぼけーっと見ているゼぇ。
 

 マップ↓

      
∴∴∴∴∴∴赤赤赤∴∴∴∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■ア
∴■□□□□□□□□□□□■男
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴隼
∴∴∴■□□□□□□□■∴一
∴∴∴∴■■□真□■■∴∴∴
∴∴∴∴∴∴青青青∴ナ∴サ真∴


□=1m面積
■=リング外への境界である『鉄壁』=2M 
∴=『観客席』

ナ=ナカレ
真=真金
サ=サクソン

隼=隼
男=入れ墨の男
ア=アルカラ
一=一抹

429『ロケットギャルと最弱の盾』:2021/07/24(土) 22:46:19
>>428
了解です。次回レスで反映を入れます。

430一抹 貞世『ディヴァイン・インダルジェンス』:2021/07/24(土) 23:04:46
>>427
(別にあれに対する用件は無い。
私はギャルに用がある…)

『慈悲の刃』を隠すようにして立ち上がって小粒の瓦礫を二つ手に取る。
遠距離用の武器はまだ見せたくないが向かって行くなら使う。

「シカトして戦いの方に行きたい…」

背後から攻撃が飛んで来なければギャルへと向かう。
こんなのに観戦させる最中も最中だ。
シッシと手を降って何処かに行くように伝える。

「残りの腕だけ撃てば支え無しに落ちたのに…」

まだギャルがやる気なら不意打ちで『安静』に持ち込む。

431アルカラ『ドクター・ブラインド』:2021/07/25(日) 17:16:36
>>427

「ご心配なく。私は『ここの人間』じゃあないから」

「私は『アルカラ』――知らなくても構わないけど」

「あなた『常連』のようね。
 私、ここの『主催者』については、あまり知らないの。
 良かったら、ここの『派閥』について、
 色々と教えて欲しいと思ってね」

「もちろん『タダで』とは言わないわ。
 『あなたの仕事』は私が代わりに引き受けてあげる」

          スッ

それだけ言うと、『入れ墨の男』が動き出す前に、
自らが一抹の下へ向かう。
『入れ墨の男』が同行するのは止めないが、
一抹に話し掛けるのは自分が先だ。
この二人を直接喋らせたら、
それこそ『問題』が起きる可能性がある。

>>430

「悪い事は言わないから、『それ』をしまった方がいいわ」

一抹の所に行くなり、
有無を言わせない強い口調で言葉を掛ける。
そこにいるのは、『黒髪』を背中に垂らし、
『白衣』に身を包んだ『黒いサングラス』の女だ。
意識して低い声で喋っているために分かり難いが、
どこかで聞き覚えがある声だった。

「今は見逃されているようだけど、
 それは『今すぐ止めれば許す』という意味よ。
 このまま『出しっぱなし』にしていたら、
 間違いなく『お咎め』を食う」

「よく聞きなさい。
 観客の一人が問題を起こしたら、
 『観客全員』に迷惑が掛かるのよ。
 もちろん、そこには『私』も含まれているわ」
 
「――『迷惑』だから止めてちょうだい」

一抹貞世は『夢見ヶ崎明日美』の知人だ。
常に行動を共にしていた訳ではないが、
同じように『夢の中』で殺されて『夢の世界』に囚われ、
『現実世界』へ帰還――すなわち『生き返る』ために、
『狂ったスタンド使い達』と戦った経験がある。
ただし、今ここにいるのは、
『アリーナ』のファイターである『アルカラ』だ。
そして、『アルカラ』は『研究』のために『ここ』に来ている。
余計な問題を起こされては困るのだ。

  「それでも『やる』って言うなら――――」

          ズギュンッ

             「――――『私』が相手になるわよ」

白衣のポケットに両手を突っ込み、
傍らに『ドクター・ブラインド』を発現する。
両手に『メス』のような『爪』を持つ『盲目』の人型スタンド。
一抹は、『このスタンド』を知っている。
そして、『その本体』も知っている。
だからこそ、敢えて『見せた』。
自分の『正体』を明かす事で、
この場を穏便に治めるためにだ。
このまま放置していては、一抹と『入れ墨の男』の間で、
『乱闘騒ぎ』にも発展しかねない。

432『ロケットパンチと最弱の盾』:2021/07/25(日) 20:40:43

>>428
>>430
>>431




「『アルカラ』……へぇ、『ベリル・ストック』に勝ったって、『フーヴィアン派』の……」

男は、『アルカラ』の名を聞いた途端に、君に興味の眼差しを向けた。
『闘士』に向ける気配を、『戦士』たる君は感じ取ったであろう。だが、それ以外、『女』に向ける欲望に、気付けただろうか?

「俺、アソコの派閥の試合出てねえから『映像』は見てねぇんスけど、すげぇ勝負したとは聞いてるッス……いや、『それなら』良いっスよ、『おまかせ』するっス……後で、『教える』ッスよ」

君の提案に『了承』したらしい男は、君の後に続く。
そして、君と、『白髪の少年』の会話を見ながら――二人の闘士の『決着』を見た。
男は、二人の闘士――赤月ナカレに抱きかかえられた少女に、獣じみた笑みを向けると――一歩、踏み出し、拍手を始める……


 マップ↓

      
∴∴∴∴∴∴赤赤赤∴∴∴∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴バ∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■□□□□□□□□□■∴∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴■□□□□□□□□□□□■∴
∴∴■□□□□□□□□□■ア隼
∴∴∴■□□□□□□□■男一∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴∴∴∴青青青∴∴ナ真∴∴


□=1m面積
■=リング外への境界である『鉄壁』=2M 
∴=『観客席』

ナ=ナカレ
真=真金
バ=バイキ

隼=隼
男=入れ墨の男
ア=アルカラ
一=一抹


――もはや、君達は『観客』ではない。『舞台』に上がった演者である。
ならば――君達のこれからは、ここに、ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1619780204/記されるべきだろう。

433ロケットギャルと最弱の盾:2021/07/25(日) 22:18:50
【ミ】泥の中には光なく
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1625483444/
失礼しました。今後はこちらになります

434『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/13(土) 15:35:39
>門倉
>美作

受付の黒服が『漣』との約束を把握しておらず、
あわや『5万円』を支払わされる羽目になった二人だが、
『漣派』のスタッフがその場を通りがかって事なきを得た。
先輩らしき黒服に指摘を受けた様子からして、
受付が慣れていないというのは正しかったらしい。

いずれにせよ―――『門倉派』はまだまだ、全く知られていない。

>ソラ

治安の悪い通りにも出入りするソラが、
『観覧券』を無料で得る縁に困る事は無い。
以前アリーナ絡みの仕事をした縁かもしれないし、
幼い姿をナメて絡んで来た男が降参の証に差し出したのかもしれない。

>宗像

「――――『アリーナ』の試合に、ご興味はありませんか?」

『藤原しおん』からそのような声がかかったのは、
夏のいつ頃のことだっただろうか――――?
今の『探し人』には無関係な事かもしれないが、
それに乗ったのは、興味本位か、何かの狙いあってか。

彼女自身は用があるらしく、渡されたチケットは一枚だった。
恐らく、彼女には彼女で何かしらの事情があるのだろう・・・

>全体

               ――――――――――― ・・・

          ――――――――― ・・・

     ―――――――― ・・・

          ザワ

                  ザワ


無音の会場に人気が入り始めた。

いずれにしても『倉庫街』に来た観客たちは、
黒服の案内に従い倉庫の一つに入り、
受付を経て、階段を下った先で『そこ』に辿り着く。

               ・・・

            ・・・

       ・・・

客席は2mほどの高さのコンクリの壁の上に設けられており、
張り巡らされた金網によってステージとの間を隔てている。
また、金網は奇妙なことに『霜』が張ったような状態だ。
もっとも、触れれば冷えるが、手が貼り付いたりはしない。

             ――――何らかのスタンド能力か?

現在、舞台には誰もいない。
日本家屋のような『木の柱』が舞台に2本立っている事に加え、
それと交差するように、壁と壁の間に、『物干し竿』のような……
突っ張るような形で固定された鉄の棒が、縦横に2本ずつ。
高さは2mほどの位置。大抵の日本人の頭よりは高いはずだ。


                 ――――デフォルトの舞台ではないだろう。

ライトは落ちておらず、地下の会場は明るい。
どのような席にでも着けるだろう。前の方でも、後ろの方でも、誰か人の近くでも。

435ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/13(土) 21:14:14
>>434
普段ならこんな所には来ないだろう
スタンド使い同士が自ら好き好んで見世物になりプロレスごっこをする
自分達は戦わないくせにわーわー好き勝手がなり立てる観客達
とにかくマナーが悪い印象だ
今現在この場にいる自分が言えた事じゃないが

今日はバイトの職場が事故で倒壊してしまったのでフリーだった
他にやる事も無いので、たまたま目に入った観覧券を見て何となくここに来た
何で嫌いなもんをわざわざ見に来るんだよと聞かれたら
見聞を広めるためだとか色々理由は出せるだろうが、そんなもんは何となくで良いだろ

コンクリートで出来た地下室に霜が張った金網…
何となく冷っとしていそうな雰囲気だ

そういえば、この会場は食い物の持ち込みは良かったんだろうか?
どうせ観戦するならビールでも飲みたいのだが
今は昼だったか夜だったか?
昼間から酒を飲むのはアレだが、まぁ今日はフリーだから良いだろ

436美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/14(日) 03:54:51
>>434(GM)
>>(門倉)

上からジェットキャップ、スタジャン、ジーンズ、スニーカー。
特に気負う事もない普段通りの格好で訪れた。
首にはワイヤレスヘッドホンを掛けている。
いつかに参加した時と、ほぼ同じスタイルだ。
もっとも、今日は『見る側』だが。

  「それじゃあ、『ボス』――――」

                 ザッ

             「行きましょうか」

『門倉』に声を掛け、『観覧席』に歩いていく。

「ところで、相談したい事があるんです。
 『例の件』について」

丁度いい席に着くと、声を潜めて口を開いた。

「まだ『三人目』は見つけてないんですが、
 『メイク担当』は必要ですか?」

「実は、友人に『ネイリスト』がいまして。
 ネイルだけじゃなくて『まつエク』もやってらっしゃるんです。
 その『技術』を借りれば、さらに美しく仕上がると思いますよ」

話に出したのは『眠目倫』だ。
『スタンド使い』である彼女とは親交が深い。
眠目の『仕事』は、より『アイドル』を輝かせてくれる事だろう。

「……『本命以外の人員』を雇う余裕はありそうでしょうか?」

心配な事があるとすれば――『懐事情』だった。

437宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/14(日) 05:40:12
>>434

『鈴蘭の少女』は見つからない。
『一抹』にも連絡が取れない。
考えたところで、それらの問題が好転する事はない。
その時に『藤原』からチケットを受け取った。
『そこで出くわす』などとは思っていないが、
かつて『吾妻』に語ったように、
『アリーナ』には幾らかの関心を持っている。

「――――直に始まるようだな」

適当な席に座り、舞台を眺める。
使われない道具に存在する価値はなく、
手入れを怠ると切れ味が鈍る。
他人の戦いを知る事も『訓練』の一種と言えるだろう。

「『あれ』を切断するには、多少の時間が要るか」

『柱』を見つめ、頭の中で戦い方を模索する。
想定するのは『何も持っていない状態』だ。
最初に考えたのは、
何かしらの『所持品』を手に入れる事だった。
『防空壕の調査』を経て、
『アヴィーチー』に対する理解を深めた。
『拾い物』や『奪った物』であろうが、
その時に『アヴィーチー』が掴んでいれば、
それは『俺の物』になる事を知った。
つまり、『能力』を発動する『トリガー』として使える。
また、『ノコギリザメ』を放った後の武器としても利用可能だ。

「そう長くは掛からないが、対峙した状態では隙になる」

太さにもよるが、木製の柱程度なら、
『アヴィーチー』のパワーと『鋸』を使えば、
さほど苦労せずに調達できる。
敵が目の前にいる状況で完遂できる作業ではないが、
ある程度まで切っておけば、後は蹴り倒すだけで済む。
利用できる可能性はゼロではない。

「問題は『距離』と『速度』だ」

互いの距離が近いか敵が速い場合、
即座に対応する必要がある。
その場合は、純粋にスタンドのみで戦う事になるだろう。
本体にダメージが通らない『右腕』を盾にして反撃するか、
あるいは左腕で受けて『能力』を使うか。

438門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/08/14(日) 08:53:08
>>436(美作)

ワインレッドのサマージャケットとパンツに
3WAYのビジネスバッグという、
『門倉』もいつもの感じでやってきていた。

 「『ボス』―――いい響きだね」

いつもどおりの『美作』にニコヤカに笑いかけながら、彼女と共に『観覧席』に歩いていく。

 ………

「『メイク担当』か―――」

そして、本題………というべきか。『門倉派』の今後についての話題。

「もちろん、『本命以外の人員』は必要だ。

 軽く挙げるだけでも、『舞台設営』や『音響』『照明』―――
 当然、『アイドル』に対する『衣装』や『メイク』なんかも必須だろうし、
 それに対するお金は見積もってはある。

 ただ………それはいわゆる『一般のプロ』でも構わないと思っているんだ」

『ショー』を行うには『相応の裏方』が必要だ。それら全てを
『門倉派』で賄おうとは思っていないし、現実的にも困難だろう。
『一般のショー』を行うスタンド使いではない『プロたち』に正規に頼むのが『無難』………
そのへんは『漣派』に紹介してもらおうと思っていた。

「………たとえば、『美作さん』が信頼する『アイドル業界の名ネイリスト』とか
     だったなら話は違うのだけど。『友人』、と言ったね………?」

    『門倉』は一瞬、目を細める。

「―――『美作さん』。
     貴女ともあろう人が『友人』というだけで紹介しちゃおう、
     なんていう軽々しい思いでこの話をしているわけじゃあないとは思うのだけど。

     とりあえず、その『友人』は、『スタンド使い』という事でいいんだよね?」

やや不躾な言い方になっているのは、
それだけ真剣だという証拠か、あるいは『門倉』の性格ゆえか―――
とにかく、『門倉』が問い詰めるように訊いてくる。

439美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/14(日) 10:39:06
>>438

「そうでしたか……。
 いえ、最初に聞いておくべきでしたね」

神妙な面持ちで、門倉を見やる。
『一般のプロに頼む』という話は聞かされていなかった。
『スカウト』には無関係なのだから、
それは当然といえば当然だ。
同時に『美作くるみ』に対する『門倉良次』の『信頼度』は、
『その程度だった』とも解釈できる。
『全貌を明かすに値しなかった』と。

「――――『その通り』です」

まず、『確認』に対して『肯定』を返す。

「『一般人』のメイク担当は『メイク』しか出来ません。
 『スタンド使い』なら、『それ以外の仕事』もこなせます」

「舞台を彩る『特殊効果』はどうでしょう?
 たとえば眩い『光』――『音』と組み合わされば、
 より効果的な『演出』が可能になるかと思います」

『ノワール・デジール』の能力なら、それが可能だ。

「ですが、私が依頼された仕事には含まれていません。
 この相談は『本来の役目』から逸脱します」

「ただ、分かっていただきたいのは――――」

「私は『それを理解していなかった』訳ではありません。
 『ギャラの上乗せ』が目的でもありません」

「『私を信用できない』と言われるのでしたら、
 失礼ながら、ここで降りさせていただきます。
 当然、『ここまでのギャラ』も『不要』です」

門倉は、『タダ』で『二人のアイドル』を集められた事になる。
それと引き換えに、『美作くるみ』が『門倉派』と関わるのは、
『今回』が『最初で最後』だ。
美作くるみには『プライド』がある。
そして、この仕事に自分の『キャリア』を掛けている。
『真剣』なのは『門倉だけ』ではない。

440門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/08/14(日) 13:54:54
>>439(美作)

 ………

「………いや、すまなかった。
     まず、話しておくべきだったかもしれないね」

『美作』の強張った態度を見てか、『門倉』は謝罪と共に、自身の発言を補足していく。

「『一般のプロ』に頼む、というのは、ショーを創る裏方メンバーすべてを
 『スタンド使いだけ』で賄うのは現実的じゃあないから、というところからの判断だ。
 もちろん、『スタンド使いだけ』で賄えればそれに越した事はないが………」

 『門倉』は自らの気持ちを振り返るように、少しゆっくりとした口調で語る。

「俺が、この『門倉派』を立ち上げようとしたのはちょうど『一年前』のこと。
 例の『夏の魔物事件』で『アリーナ関係者』に会い、『こういうもの』だと具体的に知ってね。
 その際に『スタンド使いによるショーを立ち上げよう』というコンセプトは、すでに頭にあった。

 しかし、実際の『スタンド使い』の『スカウト』はどうも上手くいかなくってね………
 君たち―――『美作さん』と『合歓垣ちゃん』が話にのってくれたのが初めての体験だった。

 『一年弱かけてようやく二人』。そういう状況では『スタンド使い』は最低限、
 つまりは、『実際にショーに出る面々』を中心としたメンバーを集めるのが精一杯だと判断していてね。

 ―――弱気になっていたといえばそうだし、
     そういう部分をわざわざ話しておく必要もないと思っていたのは事実だ」

『門倉』が『スタンド使い』を上手く集められなかった事は、
予想以上に『門倉自身』の負い目になっていたらしい。
『意識的』ではないにせよ、その『弱み』を『美作』に見せまいとして、
あえて『一般人プロのフォロー』の話を積極的に『美作』にしなかった、という事のようだ。

「………『美作さん』を『信用していなかった』わけじゃあない。
     自分の『このショー』に協力してくれる『スタンド使い』の人材が
     そんなにホイホイ来るという事が『信じられなかった』というのが本当のところ。

     失礼な物言いになってしまった事は謝ります」

 『門倉』は『美作』に深々と頭を下げる。

    「そして―――改めて『美作さん』の末永い『協力』を仰ぎたいし、
            『門倉派』の為にやってくれる事すべてを尊重したい。

    もしよければ、その『メイクの方』のスカウトの話もぜひ進めてもらいたいな」

441美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/15(月) 23:45:18
>>440

門倉の話を聞き終えると、おもむろに手を伸ばし、
被っていたジェットキャップを取った。

「お話して下さって、ありがとうございます」

感謝の言葉と共に、門倉に頭を下げる。
『自分の弱さ』を見せるのは難しい。
それを『自分から出す』というのは、さらに困難だ。
ましてや、彼は『派閥の代表』。
責任のある立場を考えると、言い出しづらいのは当然だろう。

「いい機会ですから、私も『本心』を話します。
 もし、ここで私を切り捨てるようなら、
 『そこまでの人間だった』と考えました。
 『ついていくには値しない』と」

美作としても、『門倉の意思』を理解しておきたかった。
『目先の利益』を追わず、
『物事の全体像』を見据えられる人物かどうか。
何よりも、『信頼に足る相手』かどうかを。

「これは『昔話』ですけど……『MIMI』っていう『アイドル』がいたんです。
 洗練された歌唱力とダンスで自己表現する『アーティスト路線』でした」

「ただ、『時代の変化』や『ライバルの台頭』で下火になっていって、
 最終的には、ひっそりと『引退』してしまったんです」

「『MIMI』というのは、もちろん『芸名』なんですが――――」

       「本名は『美作くるみ』といいます」

「この仕事は、私にとっても『夢の続き』。
 『最高のショー』を作るためなら、
 私に出来る事は全てやらせてもらうつもりですよ」

「そして、これからも『門倉派』を支えていきたいと思っています」

           スッ

「門倉さん――『今後とも』よろしくお願いします」

片手で帽子を持ち、もう片方の手を門倉に差し出す。
『出会った時』とは逆になるが、『握手』の形だ。
『門倉良次』は、『ついていくに値する人間』だと、
そう感じられた。

442『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/15(月) 23:49:52
>>435(ソラ)

アリーナという場に良い印象は持っていなくとも、
わざわざ公言でもしない限りは何も咎められはしない。
実際、網に近付くだけでもほんの僅かな冷気を感じた。
冷房器具の代わりではない事は空調音から明らかだが、
その意図については、現状では誰も説明してくれない。

「いかがですかー。いかがですかー」

何が如何なのかは分からないが、
物販の『売り子』が移動してきた。
担いでいるビールサーバ―の他に、
腰のポーチには菓子類がぶら下がっている。

色黒な肌に色の薄い髪――――少女の年頃だが、
見た目で人を判ずる愚はソラこそが知っている。

>>437(宗像)

宗像は舞台にいない。
だが、宗像の意識は舞台の上にある。

「やる気満々ですね!
 ま、ファイターなら皆やってる事ですけど!」

声がかかった。
背後から少しずつ近付き、そして横に来る。

              ザッ

    「お久しぶりですね。隣。いいですか?」

この男の名を宗像は知っている。
――――かつての事変で遭遇したアリーナの職員、『吾妻』だ。

もちろん、彼の申し出に強制力はない。拒否する事は自由だろう。

>>436 >>438-440(門倉派)

『派閥』の今後を話し合う二人。
それぞれに『こだわり』があるからこそ、
つまりプロ意識があるからこそ衝突は生まれ得る。

          それ自体を避ける・・・
          という組織づくりもあるが、
          『門倉』はそうはしなかった。

――――聞き耳を立てるような者はいない。
まだ客入りはまばらであり、試合は今すぐは開始しない。

望むのなら、もう少し話し合いに集中できるのかもしれない。

443ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/16(火) 14:03:12
>>442
網から発せられる冷気を受けて心地良さを感じる
蒸し暑いより全然良い

『売り子』の声のする方を向くと、
丁度ビールが売っているじゃないか
キンキンに冷えていると嬉しい

「すいませーん、ビールください」

しかし、ビールといってもどこのブランドだ?
やっぱり売れ筋No1のアサヒィスゥパァドゥルァァァァイなんだろうか?
ソラはハイネケンが好みなのだが

ビールがあったらやはりつまみも欲しくなる
菓子類は何があるのか、ざっと見させてもらおう

444『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/17(水) 00:23:05
>>443(ソラ)

「はーいー、まいどありー。って、子供ー?」

       ジッ

少女はソラの姿に面食らった様子だが、
客席の人間はほとんどが大人に見える。
いても、学生に見えるか――――という程度の年頃だ。

「あー。冬川さーん。
 ニッポンって飲酒はいくつからでしたー?」

            ザッ

迷った様子で声をかけた先から、
『執事服』を着た男が近付いてくる。
売り子ではないようであり、
その目は瞬時にソラの足先から、
頭の先まで視線を走らせた。

            「『20歳』からだ、ニマ。
             ――――――だが」

「ここは『表』ではない。
 ことスタンド使いにおいては年齢と外見が違う者もいる。
 見た所、誰かの付き添いという風でもない」

「節度さえ守れるなら咎めはしないが、失礼。
 一応聞いておくが……お嬢様は『飲酒』のご経験は?」

七面倒くさいかもしれないが、郷に入っては郷に従うもの。
法律違反であれ『個人の自由』の範囲のものを、
積極的に止めるというわけではないが……
子供の火遊びは歓迎ではないという事か。

ちなみにビールサーバーにはブランドロゴが入っておらず、
菓子類については『乾きもの』――――柿ピーと?菓子だ。
あまりバリエーションが無いのは、食べ物の売り子は別にいるからか。

445宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/17(水) 04:57:35
>>442

「俺は自分の意思でここに座った」

舞台に視線を注いだまま、聞こえた声に淡白な言葉を返す。

「――あんたもそうすればいい」

そこまで言って、ようやく『吾妻常喜』を視界に収めた。

「代表者は『桜島明人』だったな」

いつだったか、
『アリーナ』が開催した『スタンド使いの集まり』で、
挨拶を交わした事がある。
大した話をしてはいないが、その名前は記憶に留めていた。
『もう一人の男』に関しても同様に。

「『島田康』と言ったか――」

『桜島派』の『黒服』。
以前の仕事で、計らずも『成り行き』で手を組む形になった。
俺にとっては、桜島よりも世話になった人間と言える。

「あの男も元気か?」

『スタンド使い』でもなければ『幹部』でもない。
他でもなく島田自身が語っていた。
だが、人間の価値というのは、
必ずしも一つの物差しだけで計りきれるものではない。

446ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/17(水) 21:09:46
>>444
本当に面倒だ…
免許証でも持って来るべきだったか?
飲んだら乗るなの精神で徒歩で来たから持ってないんだが

「ありまーす…」

まぁ、どうしても売らないっていうんなら諦めるが…

にしても、菓子の品揃えは悪いらしい
この中から選ぶなら柿ピーだが…
音が出るし、周りの客に嫌がられそうだな

菓子類は別の売り子から貰うとしよう

447門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/08/17(水) 21:13:20
>>441(美作)

『美作』の言葉にほっとした表情を浮かべる『門倉』。
自分の言葉が受け入れられるかどうかは未知数だった。

「いや――― 本当に。本当に、だ。

   『美作さん』―――

           こちらこそ、『今後とも』よろしくお願いします」

 『門倉』も丁寧な所作で『握手』を返す。

   ………

 『美作くるみ』―――彼女に対し、最初に『アイドルショー』を
             提示できたのは『運命』という他はないだろう。

そして、『門倉』としても、『美作』が自分の『夢』を支えてくれるように、
     『美作』の『夢の続き』を達成させてあげたいという気持ちに駆られていた。

「………『美作さん』。

          君の『夢の続き』を、俺の『夢の始まり』に重ねてくれるというのなら、

   俺の―――

         いいや、俺たちの『夢』は無限に広がり、きっと上手く行くはずだ。

                 『門倉派』は君を必要としている」

>>434
>>442(GM)

すこし心に余裕の出来た『門倉』は、『アリーナ』の形状を確認しておく。
『金網』に『霜』が貼っている様や『木の柱』………
これらをいちいち用意するには相当な費用が必要なはず―――
となると、『スタンド使い』の関与が考えられる。

『環境改変』の『スタンド』を持つスタンド使い―――
何かの折に探しておくのも悪くないのかもしれない。

448美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/17(水) 23:18:39
>>442
>>447

    「『光栄』です」

                ギュッ

             「――――――『心から』」

はっきりとした口調で、門倉の言葉を『肯定』した。
その『意味』は、言わずとも伝わる事だろう。
正式に『門倉派』に加わるという『意思表示』だ。

「私が参加した『興行』――――正確には『競技』ですけど」

やがて手を離すと、門倉と共に『戦いの舞台』を眺めながら、
彼の考えを読んだかのように、『以前の経験』を語り始める。

「その時は『仮想空間』を利用していました。
 説明してくれた方の言葉を借りるなら、
 『複数のスタンドの組み合わせで生まれたシステム』だとか」

「『単一の能力』に拘るのではなく、
 『そういった方向性』を検討するのもいいかもしれませんね」

美作の意識は『現在の仕事』だけでなく、
同時に『今後の事』にも向けられていた。

449『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/18(木) 13:57:47
>全体

                 ザワ ・・・


            ザワ ・・・

少しずつ……どこか堰を切ったように、観客席は埋まりつつある。
天井付近、鉄梁で固定された『実況解説席』に一人の男の姿が入ったのが、
会場内の各部に設置された『モニター』に映し出された。
お笑い芸人でも無ければ選ばないような赤いスーツを、大真面目に着こなす偉丈夫。

――――既に顔を合わせた事がある者もいるだろう。この試合の実況者は『桜島』だ。

>>445(宗像)

「どうも! それじゃー失礼します、っと」

「ええ、『桜島』さんがオレの上で合ってますよ!
 見ての通り……この試合もウチの管轄って事で、
 まー、いざという時の為に呼ばれてるわけです!」

面倒というニュアンスは感じられない語調。
滲んでいるのはむしろ、誇らしさだろう。
いざという時が何を指すのかは不明瞭だが……

「『島田』さんも元気にやってますよ!
 うちは荒事も多いとは言っても、
 あの時みたいに黒服総動員なんて事は、
 よっぽど滅多なことが無いと起きないですしね」

        チラ

      「そっちも息災みたいで!
       ――――元気にしてるんですか?」

売り子が近づいて来るのを視界の端に収めた吾妻は、
ポケットに片手を入れつつ、笑みを浮かべて『宗像』に問いかけて来た。

>>446(ソラ)

ソラの持つ免許証に本当に効力があるかは甚だ謎ではあるが、
社会というのは自信満々でいけば案外無理が通ったりもする。

「それなら、構わない。ただ一応、ハメを外しすぎないように」

          ペコ

「はーいー。それじゃあビール一杯お売りしまーす」

冬川と呼ばれた男が首肯すると、ビールは売ってもらえた。
ルールはあるが、外の法とは隔絶された空間――――
もっとも、それは『自己責任』の比重が大きい世界を意味もする。

         「いかがですかー。いかがですかー」」

立ち去っていく売り子『ニマ』だが、『冬川』はこの場に残るようだ。
子供にしか見えない人間への酒の提供。責任の一つはあるという事か。

そうこうしている内に別の売り子も来る……『ホットドッグ』の売り子が見えた。
ここからだとやや遠い位置ではあるのだが、『アイス売り』などもいるようだ。

450『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/18(木) 13:58:00
>>447-448(門倉派)

現実の先の夢を語り合い、それを形にするべく『視察』と『会談』を続ける。
アリーナの形状は、だいたいこのような感じだ。

∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴■━╋━━━━━━━╋━■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□柱柱┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□柱柱┃□■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■━╂━━━━━━━╋━■∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴

□:闘技場内。各マス大きさは1x1m。
  ウレタンに近い素材のマットが敷かれている。
柱:日本家屋風の木製の柱。太く、がっしりした作り。
╋:太線のある場所の高さ2mほどの位置に『鉄棒』が通っている。
  縦横それぞれに2本ずつ。両側はボルトで壁に固定されている。
■:壁。高さ『3m』ほど。凹凸が一切ない。コンクリート製。
  上には金網が張られ、観客席との行き来は不可能。
∴:壁の上にある観客席。『野球場』に近いイメージ。

ステージギミックである柱や鉄棒は『どこから』『どうやって』調達したのか?
或いはこの広い会場の警備、安全の保障、清掃などはどのように賄っているのか?
スタンド能力かもしれないし、何らかのコネや人材があるのかもしれない。
いずれも、今の『門倉派』には――――『まだ』不足している概念と言えるだろう。

             だが、可能性は無限だ。

「アイスクリームいかがですか〜ッ」

スタッフと思われる女性が、クーラーボックスを持って近付いてくるのが見えた。

舞台に必要なのは『演者』と『環境』…………
ここの設営に関わる『漣派』からも助力は得られるだろうが、独力で出来る事が多いに越したことはない。

451美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/18(木) 18:38:33
>>449-450
>>(門倉)

「――――『桜島さん』です」

画面に映し出された人物を確認し、門倉に囁き掛ける。

「私が参加した時も、彼が『実況担当』でしたね。
 見た目通りの『体育会系』って感じです。
 私とは『路線』が違いますけど、なかなかいいですよ」

    「『私が負ける』とは思いませんけど」

『選手』として参加した時は考えもしなかったが、
今後は『ライバル』にもなるだろう。

「私も『アリーナ』に精通してる訳ではないですが、
 これだけは『断言』できます」

「この町に『強いスタンド使い』は大勢います。
 『単純な強さ』なら、私以上の人間は沢山いるでしょう」

「ただし――――『喋り』という分野において、
 星見町に『美作くるみ以上のスタンド使い』は存在しません」

『自惚れ』でも『空元気』でもなく、
美作には確かな『自信』がある。
培ってきた『スキル』と積んできた『キャリア』が、
何よりの証拠だ。
だからこそ、『実況解説』を割り当てた門倉の『慧眼』には、
敬意を抱いていた。

「あ、私の番組には『アーカイヴ』があるんですよ。
 もしかすると何かの参考になるかもしれませんし、
 時間のある時に聴いてみて下さい」

       スッ

    「『ながら聴き』でも構いませんよ?」

取り出したスマホを操作し、
『Electric Canary Garden』の公式サイトを表示してみせる。
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1619194604/69)

452宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/18(木) 19:33:42
>>449

「『別件』で『七ヶ月』と『二ヶ月』入院していたが完治した」

前者は『妖甘』と『道具屋』からの依頼。
後者は『上遠野』を通した依頼だった。
これまで何度か『仕事』をこなしてきたが、『能力』の都合上、
その度に病院の世話になる事が通例になっている。

「『死んだ人間』もいる」

『青山流星』の名前を思い出す。
共に『エクリプス残党』の一人に挑んだ少年だ。
彼のお陰で命拾いしたが、その『恩』を返す機会もなく、
青山は密かに命を落とした。

「『生きているのか死んでいるのか分からない奴』もいる」

『一抹貞世』とは『初めての実線』で手を組んだ。
それ以前もそれ以降も、
何度か顔を合わせて言葉を交わしている。
最後に会った時、あいつに『死ぬな』と伝えた。

「だが――俺は『生きている』」

『虚無』を含んだ瞳が、吾妻を見返す。
『生きるべき者』がいなくなり、『そうでない者』が息災を保つ。
『人の生き死に』いうのは、
得てして思い通りにはならないものだ。

「『これ』のせいかもしれないな」

         スッ

作業服の胸ポケットから取り出したのは、
『花飾りが付いたお守り』だった。
いつかの『パーティー』で回ってきた品だ。
『自分には身に余る』と感じたものの、
手放す事は『礼儀』に反すると考え、未だに持ち続けている。

453ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/18(木) 20:37:52
>>449
「あざっす…」

結局どのブランドのビールなのか分からないが、まぁ飲めば分かるか

ホットドッグか
ひんやりと冷たい会場で熱々のホットドッグを頬張り、キンキンに冷えたビールで流す
良さそうじゃないか
それにデザートのアイスも買わなくちゃな

早速ホットドッグの売り子に話しかけに行く
種類は何があるんだろうか?
まさか一種類しかなかったりしないか?

454門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/08/19(金) 23:21:29
>>448(美作)

『固い握手』と『肯定』の言葉で、『美作』は『門倉』に思いを示した。


   そうして、

  今ここに、『門倉良次』と『美作くるみ』の思いは一致する。


                     ――――――『心から』。


     美作くるみ『プラン9・チャンネル7』→『門倉派に正式加入』



 ……… ……… ……… ……… ……… ……… ………



                「―――『仮想空間』、か」


そして………手を離すのをすこし名残惜しそうにしながらも
        『門倉』は、話を『門倉派』の今後に切り替えていく。

                            と、ここで。

『門倉』は一歩、『美作』に近づき、耳元で囁くようにひそひそと話し出す。

「………俺の『スタンド』の話はしたよね。『部屋』を作る能力。
 ある意味では『仮想空間』を作る能力で、『うってつけ』とも言えなくもないんだけど。

 ただ、出来るのはあくまで『記憶の中』の常識的な『部屋』。
 更に言えば、『12畳以内』で持続時間は『20分』。
  『アリーナ利用』にはあまりにも『力不足』なんだ」

どうやら『自分の能力の詳細』だった為、内緒話としたいというところらしい。
ここまで話せるほど『美作』を信頼しているととれなくもない(しかし近い)。

「………例えば、『力を増幅させてくれる』能力なんてのがあれば
     俺の能力でも役に立つのかもしれないけどね。
     あとは俺自身が、『成長』するか―――」

『スタンド』の成長………。
ただ、おいそれと出来るものではない事を『門倉』は十分に承知していた。

「あるいは、『ショー』の方を、俺の能力にあわせるか、とかね。

 ただ、いずれにせよ、直近の『アイドルショー』には、残念ながら役に立たなそうだ」

そんな事を話しているうちに『アイスクリーム』の売り子がやってきた。
『売り子』………こういうところにも、『可能性』があるのかもしれない。
たとえば、『グッズ販売』で資金を得たり、ちょっとした『スタンド能力』を見せる事で、
『スタンド使いのショー』への期待感を高めるとか―――
『売り子』については『門倉派専属人材』として常時確保しておくのも良いのかもしれない。

………そんな至って真面目な目的で『門倉』は『売り子の女性』を凝視していたのだが、
     傍目から見れば、話の途中で急に『売り子』に目を向けた男と見られても仕方はなかった。


                               ………


>>449-450(GM)
>>451(美作)

それはさておき、そろそろ試合開始も近いようだ。

                        ………

 「『桜島』―――派閥の長が、実況担当という事なのか」

『門倉』も、『美作』が見つからなかったら自分で行う事になっていただろう。
そして、『美作』が何らかの事情で出来ないケースを考えれば、
『門倉自身』も一応はそのやり方を学んでおいた方が良いはずだ。

そして、『門倉』は『美作』の自信たっぷりの言葉に大いに頷く。

『アリーナショー』の華は当然、『出演者』だが、『実況・解説』という役職はそれと同様、
いやある意味ではそれ以上に重要だと『門倉』は考えている。
『美作』を『ナンバーワン実況』だと知らしめる事は、
『門倉派』にとっても大いに意味のある事だ。

「ああ、あの日、『美作さん』と会った時から、
ずっと『本放送』は聴いているけど、『アーカイブ』はまだ聴いていなかったな。
『試合』が始まるまで、聴かせてもらおうかな」

いまさら『昔からのファンでした』などと見え透いた『嘘』を言うつもりはない。
ただ、今の『美作くるみ』には大いに興味があるので『門倉』は
自然と『Electric Canary Garden』を聴くようになっていた。

455『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/21(日) 01:25:08
>全体

――――モニターに映る『桜島』が、マイクを握る。

舞台を照らす照明は強まったまま、観客席を照らす灯は僅かに落ちた。
この闘技場において、スポットはあくまで闘技者にのみ当てられる。
もっとも、足元が不安になるような暗さでも無いので、危険はないだろう。

   ≪会場にお集まりの諸君、ようこそ『アリーナ』へ!!≫


男の声が響く。

               ≪今夜繰り広げられるのは、
                 純粋なる闘争ッ!!
                 敵を殺すためでもなくッ!
                 目的に到達する為でも無くッ!!≫


     ≪戦いたいからここに来たッ!≫

            ≪己の力を試すためにここに来たッ!≫

                   ≪闘争の中にこそ己を見出したッ!!≫


    ≪――――――――――そんな男二人が、これから舞台の上にて邂逅するッ!!≫

                      オォォォォオオオ ・・・

ざわめきが少しずつ、歓声に変わり始める。

          ≪彼らが望んでいるのは――――!
            対等なルールでの! 公正な激突!
            今この時だけは策謀を廃した、
            純然たる闘技、力と技の衝突だッ!!
            諸君らが立会人となってほしいッ!!!≫

また、モニターにはもう一人……『スキンヘッド』の男が、実況席の隣に入るのが映った。
黒いニットに、同じく黒いスキニーを合わせた、色どりを感じさせない服装の男。

                  ――――彼が解説担当者のようだ。

>>451(美作)
>>454(門倉)

この会場に集う観客、闘士、スタンド使い達の中で、
恐らくは『美作』だけが、『実況席』の男を『ライバル視』出来る。
そしてあるいはある分野においては『上を行く』のだろう――――
もっとも、軽妙な『ラジオトーク』と燃え滾る『試合実況』は別分野。
そのギャップをアジャストするための機会が、これから始まろうとしていた。

そして、そんな彼女を擁する派閥の長も――――互いへの認識を深め合った今、
この場にいる意味として、『アリーナ』を。その熱を生む物を知らねばならない。

>>452(宗像)

「うおぉ、合計9ヶ月ですか。大活躍みたいで何よりですね!」

       ニッ

平穏の世界に生きる人間なら心配をし、
あるいは辞めるように言うのだろう。
だが、彼の言葉は曇りの無いものだ。

「へー、意外とロマンチストなんです?
 ま、でも信じられるものがあるってのは、
 生き残るのに効いてくるんでしょーね」

『お守り』には深い関心は示されなかったが、否定もされない。

吾妻は若く、軽い雰囲気を漂わせるが、
畢竟――――それは非日常を前提としている。

「そろそろ始まりそうですけど……飲み物でも買っときます?
 なんだったら、知り合いのよしみで奢ってもいいですよ、
 まー、その話だと相当稼いでるんでしょーけど!」

売り子に、彼自身は『コーラ』を注文しつつ宗像に問いかけて来た。
楽しむための観戦ではないのだろうが――――ソフトドリンクは様々な種類があった。

>>453(ソラ)

黄金色に雲のような泡を乗せたビールは良く冷えているが、ブランドへの答えは無い。
クラフトビールだとかややこしい品ではなさそうだが……まあ、ソラの思う通り『飲めば分かる』。

「お嬢さん、ホットドッグいかがっスかぁ!」

売り子は近付いて来たソラに声をかけて来た。

種類は――――スタンダードな『ソーセージにケチャップ&マスタード』だけではなく、
チリソースがかかったスパイシーな物と、チーズをトッピングした物もあるようだった。

456『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/21(日) 01:25:42
>全体

         ≪実況担当はッ!!
          この『桜島明人』が今夜も務めるッ!
          闘技の熱を少しでもこの会場へ広げよう!≫

               ≪そしてッッ!! 解説担当は―――――――≫


        …スッ

そして。
モニターに映ったスキンヘッドの男が、
静かに『マイク』を手に取った。

                        オ   オ オ  オ

                 ≪解説は。
                  私が担当する。
                  『威武 神一』
                  元A級闘士だが、
                  今は只の職員≫

    オ  オ  オ   オ

                ≪可能な限り。
                 冷静に俯瞰し。
                 冷徹に分解し。
                 それを伝えよう≫


『威武』――――彼の姿への歓声はどこか歯切れの悪さがある。
少なくとも、勇退したスターを迎える、という雰囲気ではないが、
それでも決して盛り下がっているというわけではない。

       いずれにせよ、だ。

  ≪――――威武氏の戦局眼があれば、今宵の熱闘!
   ますます皆に深く、そして熱く楽しんでいただけるだろうッ!≫
 
           ≪――――――そして。その闘技!
             当然主役は我々ではない!!
             待ちくたびれた者も顔をあげてほしい!≫

     オ ォォォォ ―――――――――――――   

  ≪今夜最初の試合はッッ!!!!
     大型ルーキーの登場だッ!!!≫


      ≪選手入場ッッ!!!≫    


             ≪威武氏推薦ッ!! 経歴一切不明ッッ!!!
               元A級ファイターが見初めた、
                その力量は果たして鋼鉄の鬼を破れるかッ!?≫

               ワァァァァァ―――――――――――ッッッッ

457『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/21(日) 01:26:43




     ≪―――――――――――扇原ッ!

            映ィィィ華ァァァ――――――――――――ッッッ!!!!≫




そして――――舞台に繋がる扉が開く。

そこに立つ男の姿はまだ見えない。

だが……彼が。彼こそが、本日の『試合』、その『主役』である事は間違いない!

458美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/21(日) 03:40:30
>>454-455
>>456-457

「説明を聞いた限りでは、
 確かに『ステージ』には物足りませんね。
 『観客席』なんかも必要ですし」

『能力』の開示に感謝しつつ、門倉の説明に同意する。
便利ではあるが、『面積』も『時間』も心許ない。
しかし、工夫によっては活かす事も出来そうに思えた。

「『ミニイベント』みたいなものなら可能じゃないでしょうか?
 『本命のショー』の『宣伝』とか……」

「今のところは、良さそうなアイディアは思い付きませんけど」

そうしている間に、いよいよ『始まり』が近くなってきた。
モニターに注目し、『実況』と『解説』の双方に視線を走らせる。
職業柄、『マイクそのもの』も気になるところだ。

「普段、私が仕事で使ってるのは、
 『コンデンサーマイク』なんですよ。
 電源が必要で、静かな環境が必要な代わりに、
 拾える周波数が広いんです。
 だから、『表現力』に優れているタイプですね」

桜島が握る『マイク』を見ながら、門倉に声を掛ける。

「こういう場所で使われるのは『ダイナミックマイク』です。
 電源不要で、周波数が狭いから、
 余計な音を拾わないんですよ。
 人の多い『イベント会場』に向いてますね」

「もちろん、どちらでも私の『声』は変わりません。
 『いいマイク』を用意して下さいね?」

       ――――――パチッ★

『売り子』に気を取られている様子の門倉に、
完璧な『ウインク』を飛ばし、桜島の語り口に耳を傾ける。

「『試合の実況』だと、やっぱり『こういう感じ』が主流ですよね」

『門倉派』の本分は『試合』ではない。
『他派閥』でやっているような『ノリ』は、
最初から求められていないのだから。
自分達は『新たな分野』を開拓しようとしている。
それは、血沸き肉踊る『闘争』とは全く異なる種類のものだ。
『同じ土俵』に上げる気など、最初から考えていなかった。

「へぇ!『解説』の方も『大物』みたいですよ?」

感嘆したように発した声に、萎縮した響きは感じられない。
また、『観戦』と平行して、手元で『別の仕事』も進めている。
『眠目とのやり取り』だ。

459宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/21(日) 04:44:10
>>455-457

「――そうかもしれないな」

手の中にある『お守り』を見つめた後、元通りしまい直す。

「少なくとも、『まだ死んでいない』のは確かだ」

神仏の類に対する信仰は持ち合わせていなかった。
だが、『人間の一念』には、何らかの力があると考えている。
それが人を生かし、あるいは殺す。
この『お守り』を作った人間のお陰で、
俺は助けられているとも考えられる。
誰かは知らないが、
そうだとすれば『感謝』するべきなのだろう。

「『メッコール』は扱っているか?」

先日、『甘城天音』から奢られた飲み物だった。
そのせいか、最初に頭の中に浮かんだ。
『鈴蘭の少女』について考えていた事も、
影響していたのかもしれない。

「それがなければ、あんたと『同じもの』で構わない」

注文を出してから、改めて話を切り出す。

「聞きたい事がある」

「例の『アビシニアン』は、
 『それなりに適切な管理下に置かれている』と聞いた」

「その後、何か問題は起こっていないか?」

『カーバンクル』と『鈴蘭の少女』には『共通点』がある。
種類は違うものの、どちらも大きな危険性を秘めた存在だ。
だからこそ、『現在の様子』が気に掛かっていた。

460門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/08/21(日) 19:48:57

>>455(美作)
『美作』の『ソウル・ダンジョン』へのコメントに頷く『門倉』。
一応は『スタンドを用いたショー』が持ち前の派閥のトップなのだから、
ゆくゆくは何かしら利用していきたい―――

 ………

「ああ―――もちろん、『マイク』は最高峰のものを用意するよ」

『美作』の視線にあてられ、『売り子』を凝視していた事に気づいた『門倉』。
すこし気まずそうに『美作』の言葉に応えていく。
脳内で微妙に『マイク』や『音響設備』に関わる予算の修正を行いつつ―――

「『ショー』の種類によっては、こういう熱血なノリもいいのかもしれないね。

  ―――あ、そうだ。話しておかないといけない事があった。
       この前、『事務所』のビルの四階に、おかしな『スタンド使い』がいてね………」

『門倉』は、『美作』に、アランと名乗る身元不明の男の話をする。
『門倉派』に入れたというわけではないが、一応、『用心棒』的な扱いでもある。
伝えておくべきだろう。
(ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1658664736/5-55

「報告が遅くなったのは申し訳ない。

 ………で、その男の能力から、『次』は『刀剣』などの武器を使った、
      『演武ショー』なんて面白いんじゃあないかと思っているんだ。
      その時はこういう熱い実況も何らかの『参考』になるんじゃあないかな。

 ―――もちろん、まずは『アイドルショー』に『全力』なのは言うまでもないけどね」

それがそうと『美作』がさっきからスマホで何やら
やりとりしている素振りがあるのに、ちょっとだけ気になっていた。
『マナー違反』という事より、『相手は誰か』という感じの気になり方だが―――

>>456-457(GM)

そしていよいよ『選手入場』のようだ。
ここに来た目的は本当にさまざまだが『選手』にも興味があった。

仮に『派閥員』でなく、『雇われ』のような存在であり、
『能力』が『使える』のであれば、後日、スカウトするのも良いのかもしれない、と思っていた。
『バトル』という同じ系統のスカウトでなく、違う役割の『スカウト』であれば、
『他派閥』ともそこまで角が立たないだろうという思惑もある。

『どういう能力か』をある程度は見定める事ができる『アリーナ』という舞台は、
闇雲に外で『スカウト』するより効率が良い………という事だ。

461ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/21(日) 20:15:49
>>455
「うっす…」

…やっぱり普通にケチャップとマスタードの物にしよう
それを指差す

そろそろ試合が始まりそうだが、それよりも飯だ
今日は朝から何も食ってなくてイライラしている
食った物と言ったらさっき胃薬と頭痛薬の盛り合わせを飲んだくらいだ

462『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/22(月) 02:47:53
>>458(美作)
>>460(門倉)

アイドルショーと試合は趣が少し違っては来るが、参考に出来る点はある。
今後の打ち合わせを続けながら、舞台からも意識は逸らしていない――――

>>459(宗像)

「死んでない、ッてのが一番いいことですからね」

モニターに映る『威武』から視線を戻し、吾妻は頷いた。

「メッコール? いやー、それは扱ってないですね!
 世界一マズイコーラでしたっけ?
 クセ強い炭酸が好きってコトなら、ドクペはありますけど」

いずれを選ぶかは宗像次第だったが、
いずれにせよ、飲み物は手渡された。

「問題が起きてたら――――多分、あんたにも連絡が行きますよ! 
 無いってコトは、何も起きちゃいないッてことです。
 その時に起きる騒動は、アリーナの範疇では収まらないでしょうしね」

        「オレも、リアルタイムで全部は把握してませんけど。
         まー、動きがあれば絶対知るのはオレも同じですし」

アリーナの内部は複雑怪奇な縦割りと分断の構造。
が、この場合は単に担当が違う、という事だろう。

「というか――――そうなるとこの試合を見に来たのも、『猫絡み』って事ですか?」

>>461(ソラ)

「まいどありッ」

ホットドッグ売りから商品を受け取るソラ。
特別に素晴らしい質というわけでもなさそうだが、
仄かな暖かさは既製品をレンチンした……という感じではない。
恐らくここで焼いたパンに、ここで茹でたウインナーなのが窺えた。

空きっ腹をそれなりに満足させられるのではないだろうか――――

>全体

        「扇原ァァーーー!!!」
           「余所見してんなッ」             「扇原ッ!!!」

            オ  ォォォォオオオ   オオオオオオオオオッ!!!!!

                               「結城の野郎をぶっ潰せルーキーッ」

舞台へ続く道を歩くのは、若い男だった。
ごく普通の、社会人であろう男。
ピアスやツーブロックの髪から真面目一辺倒ではないのは分かるが、
決して裏社会の住民というわけではないだろうし、喧嘩を思想にも見えない。

                      「強そうには見えねーぞ!?」
                      「素人。スタンド使いは見た目じゃあない」

観客性を見渡しながら歩く彼は、それでも足取りは迷わず、定位置まで移動した。

                    「扇原ぁぁーーー!」
  「おおおおォ〜〜〜〜!!」

         オォォォォォォォ             ォォォォォォオオオオオオオオオオオ

周囲の観客たちは、これより始まるであろう死闘への期待に――――
あるいは、それを楽しむための着火剤として、歓声を次々に投げかけていく。

 

                           「扇原選手ぅ〜〜〜〜〜〜〜〜!」
 
                     「瞬殺されんなよッ」


           ≪扇原選手ッ、歓声を見回しながらもいま舞台に上がったッ!!≫

                                <ルーキーらしい振舞いだ。
                                  だが、足を止めていない。
                                  浮足立っていない。
                                  すべきことを理解している>
彼を推薦したらしい威武の言葉は賞賛と言うより、
あくまで事実を再確認するような響きではあった。

         ≪期待大の大型ルーキーッ! だが、彼に立ちはだかる相手もまたッ!
            現在1勝中――――『加茂選手』を真っ向粉砕!
             『B級挑戦権』獲得の新星ラッシュに続かんとする、あの男ッ!!≫

              ガゴ  ・・・!

           ≪結城ッッッ!!!! カルラァァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!≫
  
そして。

向かい側の扉が開き――――――――もう一人の選手が入場を始めるようだ。それが済めば、試合開始だろう。

463宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/22(月) 23:02:30
>>462

「――『それ』をもらおう」

売り子に一礼し、コーラの代わりに『ドクペ』を受け取った。
あの日、甘城が飲んでいたものだ。
一人の人間を理解するための、
何らかの足しになるかもしれない。

「今のところ『制御』は出来ているらしいな」

『カーバンクル』は『争いの火種』になる存在だ。
その意味で、『大きな脅威』と言えた。
だが、少なくとも現時点で『コントロール』はされている。

「厳密には違うが、あれと『似たようなもの』を探している」

吾妻に答えながら、渡された飲み物を口に含む。

「『破壊的』であり、『制御』を受け付けない。
 そういった存在がいる可能性だ」

そこまで言った時、『アヴィーチー』の『能力』に思い至った。
本体の意思に従わず、
純粋な殺傷のみを目的とする『自動操縦型』。
あるいは、『鈴蘭の怪物』は、
『ノコギリザメ』と『似たタイプ』なのかもしれない。

「実際に『確認』していない以上、
 この場で詳しい話は出来ないが」

『情報源』である熊野の言葉を、頭から信じてはいない。
信用の度合いで言えば、『鈴蘭の少女』と同程度だ。
場合によっては、『裏付け』を得るために、
奴自身の事も調べる必要が出てくる。

464美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/22(月) 23:43:36
>>460
>>462

「あはは……随分『クセ』のありそうな方が来たんですねぇ」

直接会った訳ではないが、
話を聞くだけでも『怪しさ』は伝わる。
はっきり言って『怪しすぎる』。
不安はあるが、既に決まった事にアレコレ言うつもりもない。

「あぁ、『演舞』ですか!
 確かに、それならこんな感じの雰囲気もいいですよね!」

「もちろん『内容』には合わせますよ。
 どんな『ゲスト』が来ても、
 即座に対応できるのが『パーソナリティー』ですから」

『パーソナリティー』に求められる力は多い。
その一つが『対応力』。
『ラジオ』にも『台本』はあるが、
その通りに進む事など有り得ない。
全体の大部分は『アドリブ』で進行する。
それは、『不測の事態にも対処できる』という事だ。

「『アイドルショー』の開催時に、
 『次回予告』もしちゃうっていうのはどうでしょう?
 『次回公演の宣伝』と『出演者の募集』を兼ねて。
 『触り程度』にはなりそうですけど、
 それがないのとあるのとでは、だいぶ違うと思いますよ」

門倉も考えている事かもしれないが、
自分も同じように思っているという『意思表示』をしておく。

「ところで、『ボス』――
 さっきの『メイクの件』なんですけど、『快諾』してもらえました。
 こういうのは『スピード』が命ですから」

門倉の視線に気付き、『スマホ』を軽く振ってみせた。

「やってもらえるのは『ネイル』と『まつエク』と『ヘアメイク』ですね。
 それから、その方の『能力』なんですけど――」

「射程の長い『人型スタンド』で、
 実体化した『硝子瓶』を作れるんです。
 『美しくて儚いイメージ』を、
 『アイドル』と重ねてみたいと思うんですけど。
 『遠隔操作』で自由に『砕く』事が出来るので、
 これを『演出』に活かせると思うんですよ。
 『破片』が『アイドル』を傷付ける事もないそうです」

「『瓶』の中には『エネルギー』を込められるんですけど、
 それも活用できると思います」

『ノワール・デジール』の『能力』を、かいつまんで説明する。

「私が参加した時は、私を含めて『三人』でしたね。
 他の二人は男性でした」

       「――でも、『彼』じゃありません」

『扇原』と呼ばれた選手を見つめる。
実のところ、『スタンド使い同士の戦い』を見るのは初めてだ。
一人の『スタンド使い』として『見聞を広める』という意味でも、
ここに座っている意味がある。

465『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/23(火) 06:11:08
>>463(宗像)

売り子から受け取ったのは、ドクターペッパーのボトルだ。
クーラーバッグから出されたそれは良く冷えており、
熱気に包まれつつある会場においては有難い存在だろう。

「なるほど――――ま、厄介ごとはいっくらでもありますからね」

宗像の言葉に得心したように、吾妻は頷く。
何処か安堵したようでもあった。

「うわさ話なら余計に、ね!
 カネが無くなったらスタンドかもしれない、
 壁のでかい落書きはスタンドかもしれない
 人が消えたら……それもスタンドかもしれない」

ドクターペッパーは独特の風味を口の中に広げる。
近い食べ物を言うなら杏仁豆腐だろうが、
芳香は『湿布』に近いニュアンスがある。

       「――――っと、始まりますね!」

あまりさわやかな風味というわけではないが、愛好する者もいそうな味だ。

>>464(美作)

新たに得た『派閥』の協力者を『ボス』に紹介しつつ、
舞台に歩み出た青年の姿を見る。
あの時に同席した『ピエール』や『天白』ともまた違う雰囲気の、
彼らよりももっと、どこにでもいそうな――――そんな若者だ。

>全体

舞台に上がった『扇原』が深く息を吸い込む中―――――――――

                    「カルラァーッ!!」

      ザッ

向かいから舞台に上がるのが、彼の対戦相手だ。

         ――――――   オオオオオオオオオオオオオオ ッッッ!!!

        ザッ

年のころは扇原よりさらに若く、少年と言っても不思議はないだろう。
側頭に剃り込みを入れ、そこに荊のタトゥーが入った獰猛そうな顔立ち。

          ≪前回の『加茂』戦では氏の能力を読み切り、
            獰猛な攻勢で終始圧倒して見せた結城選手ッ!
             ベテランに続きルーキーをも飲み込み、
              見事2連勝を果たせるかァーーーーーッッ!?≫

上半身は裸。その上から前を開いた作業着を羽織り、下はカーゴパンツ。
露出した肌には傷痕も見え、また、左胸にも荊冠のようなタトゥーが刻まれる。

                        <――――結城の攻撃力は、
                         C級では上位に入る。
                         加茂戦では対応力も見せた。
                         喧嘩と闘技は違うが、
                         彼は前者を後者に活かしている>

扇原と何事か言葉を交わしたようだったが、それは歓声の中にいる面々には届かない。

             ワァァァァァ ―――――――――――――――― !!!


・・・『観客のいる舞台』という『場』に慣れた『美作』は、盛り上がりに偏りを感じる。
観客の中に一部、歓声を挙げず――――しかし試合を凝視している人間が混じっている。

466『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/23(火) 06:11:23

∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□結□□□■∴∴∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴■━╋━━━━━━━╋━■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□柱柱┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□柱柱┃□■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■━╂━━━━━━━╋━■∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴∴∴■□□□扇□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴

□:闘技場内。各マス大きさは1x1m。
  ウレタンに近い素材のマットが敷かれている。
柱:日本家屋風の木製の柱。太く、がっしりした作り。
╋:太線のある場所の高さ2mほどの位置に『鉄棒』が通っている。
  縦横それぞれに2本ずつ。両側はボルトで壁に固定されている。
■:壁。高さ『3m』ほど。凹凸が一切ない。コンクリート製。
  上には金網が張られ、観客席との行き来は不可能。
∴:壁の上にある観客席。『野球場』に近いイメージ。


                ≪――――――――――さあ、双方定位置に入ったッ!
                 本日のステージギミックは『柱』と『棒』ッ!!
                 三次元交差する木と鉄の中で、闘士2人が笑みを交わすッ!!≫

           ワァァァァァァ ――――――――――――――――ッッッ!!!!

「アンタ、ヒマだからここに来たのか? だったら、今度はオレがそのヒマ潰してやるよ。
 それとも稼ぎに来たのか? だったら――――悪ィけど、治療費だけで足が出ちまうだろうなァ!」

張り上げた結城の声が響く。

           ≪最早待ったなしッ!!    
            観客諸君も! 我々も! そして闘士たちも!!       
            これより先は、ただ『熱』のみが支配する世界だ!!≫

                       ≪いざ尋常に――――試合ッ!!≫

                     次の瞬間にはゴングが鳴る筈。『始まる』――――!!!

467ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/23(火) 09:27:03
>>462
もう試合が始まるがまだデザートを買っていないのでアイスを買いに行く

468宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/23(火) 12:15:06
>>465

「それに近付こうとするのは『物好きな人間』か、
 『時間を持て余している人間』か――」

「あるいは『相応しい人間』か」

舌に残る味を感じ取りながら、手にしたボトルを眺める。
甘城は『鈴蘭の少女』を知っている。
そして、熊野も『鈴蘭の少女』について語っていた。
この点に関して、二人の話は一致する。
『どちらが正しいのか』は、『本人』に会えば分かる事だ。

「ここで『答え』が見つかる事は考えていなかった」

「だが、あんたから話を聞けたのは『収穫』だろう」

それだけ言って、『試合の舞台』に視線を移す。
確固たる目的があって、ここを訪れた訳ではなかった。
だが、『あの場』に立つ人間には、
相応の理由があるのだろう。

「俺には向いていないのかもしれないな」

不意に『五十嵐』と『下村』の顔が脳裏を掠め、
自身の『右腕』を見下ろす。
いずれの場合も『排除』を依頼され、その通りに実行してきた。
改めて見ても、この場所は根本的に違う。
実際に目の当たりにした事で、それが自らの肌で感じられる。
自分の中で、幾らかの『違和感』が生じていた。

469美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/23(火) 12:16:40
>>465

『スタンド使いの本質』は外見からは判断できない。
自分だってそうだ。
この舞台に立った時には、
観客席から『驚きの声』が上がっていたのだから。
しかし、『初めて来たのだろう』という事くらいは、
様子を見ていれば分かる。
それに対して、もう一人の方は、
見るからに経験がありそうに思えた。

      ――――――チョン

それとなく門倉の肩に触れ、
目線を動かして『気付いた事』を伝える。
同時に、自分も『同じ方向』を向く。
『自分達と同じような人間』がいるらしい方向を。

470門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/08/24(水) 20:34:12
>>464>>469(美作)
>>465-466(GM)

「『次回予告』か―――
 ある程度、出来そうな算段が立っていれば、それもいいかもしれないな。
 あるいは『背水の陣』でとりあえず告知しておくか―――」

『美作』の言葉に頷く『門倉』。
ただ、それもこれもまずは『アイドルショー』の成功が大前提だろう。

 ………

「あ、『メイク』………そうか、その相手に連絡していたんだね。
 そして能力は『ガラス瓶』の作成か―――
 『ガラス』は場を美しく彩るのに、使えそうだね」

『メイク』も出来て、『演出』も担える………
当然、本業もあるのだから無理強いは出来ないだろうが、
『裏方』としての汎用性は申し分ない存在。
場合によってはピンポイントの依頼ではなく、
『門倉派』自体への勧誘もすべきか。

          ………

「三人………複数でのイベントもあるんだね」

そして、『美作』のアリーナ話を興味深そうに聴く『門倉』。
あまりにも新規性のあるものは受け入れられないかもしれないが、
『アリーナ』自体にある程度、『前例』があるのなら、
『ショー』も、『ちょうどいい斬新さ』として受け入れてくれる土壌があるはずだ。

                               ………

>GM

『美作』と話しつつ、出場者や『観客』をそれとなくチェックする。
まずは『観客』―――『観客』の質というか傾向が大事だ。
いくら『アイドルショー』と開いても『アリーナを知っている』層が
まったく興味を示さなければ意味がない。『観客』の傾向を把握しておき、
場合によってはそこにアピールできるような『仕掛け』を考えるべきかもしれない。
後は、『実績』がついてからの話にはなるが、
『各派閥』の『前座ショー』のような事も考えている。
その際に『派閥についた客の傾向』を把握しておくのは悪いことではないはずだ。

  ………

 そんな事を考えていると、

『美作』が何か『合図』を出しているのに気付いた。
『門倉』もそちらをそれとなく確認する。

471『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/25(木) 13:14:17
>>467(ソラ)

『試合開始』への期待で熱気が加速する中、
アイスクリーム屋は手持ち無沙汰にしていた。

「今日は選手にちなんで、『ローズアイス』ですよ!」

薔薇が入っている……というわけではなく、
薔薇の形に盛られたカップアイスの事だ。

ただまあ、普通のカップのバニラアイスも置いてはいるし、そっちの方が安い。

>>468(宗像)

「そーですか? ま、見られる前提で戦うのは、
 ちょっと普段やってる戦いとは違うでしょーけど」

この場にいる者は自ら望んで戦っている。
そして、それは敵を消すためではない。
吾妻は、宗像の業を知りはしない――――

「まーでも『相応しい』かどうかは本人の気持ち次第ですしね!」

         「もっと『裏』でやってる人も、
          ここに顔を出す事はありますし」

――――ただ、業を背負った者も闘技場にはいるのだろう。

「ま、ここも十分『裏』ですけどね」

>>469-470(門倉派)

観客には様々な層がいるが、大多数は20〜30代くらいの大人に見える。
アイスクリームの売り子に話しかけている子供は見当たるが、
子連れ客などはいないし、また、逆に『老人』の姿もかなり少ないようだ。
ブルーオーシャンと取るか、それともそもそも切り捨てた層と取るか……
男女比は男性の方が多いが、男しかいない――――と言うほどではない。

そして視線を向けた先には――――まず、『門倉』はあの男を見た事がある。
執事服のようなものを着た……あの日、漣の後ろに控えていた『冬川』だ。

    「…………」

門倉らとは異なり、視察が目的とは思えない。
あるいは彼が仕事中というだけかもしれない、が。

           「…………」

また、少し離れた別の席にも――――今度は見覚えは無い。
羽根飾りを幾つも頭に付けた若い女も、控えめに拍手しつつ、盛り上がりには参加しない。

            ・・・『アリーナの職員』も紛れている。
                 それは分かるが、意図は不明だ。

472『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/25(木) 13:14:50
>全体

 「僕が見に来たのは、『星』の『先』だ。
  だから最初の一歩、進ませてもらう」

「アンタを潰して! 『B級闘士』も潰して!
 一番上、空まで駆け上がったら……見えるようになるかもなァ!」

会話を交わす中、結城の傍に、人型スタンドが発現する。
屈強な体躯に、両腕に刻まれた『轍』のような紋様――――――――――

       《開始ィィイイイイイイイイイイイッッッ!!!!!!!》

      カ 
       ァ
           「――ぶっ潰してやるよ。
            オレの『アセティック』で!」
         
           \
            \

              ン!!!       

          シュルルルルルルルル……

ゴングが鳴るのと同時!
その轍の上を『なぞる』ようにして、
スタンドの両腕に『荊』が巻き付いた。

           対して。

   ダッ!!!

全身に『アナログメーター』がデザインされた、力強い人型。
それが『扇原』の傍らに発現する―――――――――――!
同時に距離を詰めるべく駆け出す『扇原』

           ……から決して視線を外さないまま、
           ―――――『結城』の『アセティック』は。

   「おォォオオラララララララララララ
      ララララララララララララララララララララ
        ララララララララララララララララララぁあああッ!!!!!!」
 
                       パパパパパパパパ
                  パパパパパパパパ
            パパパパパパパパ

      パパパパパパパパ

猛烈な連打だ。しかし……前にではない。『下』

                      ≪おぉーーっと!! 両者開始と同時に動き出したァッ!!!≫

             マットに向けて拳の連打を叩き込み続けているが……
             その人並みを超えた速度、そして屈強な剛腕に関わらず、
             床にはまるでヒビ一つ、揺れひとつ走る様子はない……

                     <――――『拳』は凶器。
                       並以上の力があるなら、
                       策を弄するまでもなく、
                       近付いて殴れば終わる。
                       故に巧遅をひき潰すが、
                       拙速VS拙速……見物だな>

       ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア ――――――――――!!!!

                                     「カルラぁ〜〜〜!!」

――――――だが、歓声は曇る所か加熱する。彼は既に2戦を観客に見せている。『何かある』のだろう。

∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□結□□□■∴∴∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴■━╋━━━━━━━╋━■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□柱柱┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□柱柱┃□■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■━╂━━━扇━━━╋━■∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴

※扇原の現在位置の頭上には ━ が変わらずある。

473ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/25(木) 18:44:57
>>471-472
可愛い形の菓子は、結構好きだ
食い物っていうのは見た目も大事な要素だからな
薔薇の形のアイスには惹かれる物があったので、『ローズアイス』を買う事にした
こんなの食ってたらお前は乙女かとツッコまれそうだからあんまり見られたくないが

それはともかく

「選手に?」

現在、試合をしている選手の方を見る

474門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/08/25(木) 21:18:28
>>471(GM)

「………あれは、『漣派』のメンバーだね。
 『漣派』とコンタクトを取った時に見た事がある」

ささやくように『美作』に伝える『門倉』。

「いまさら視察ってわけでもないだろうし―――目的は不明だね」

とはいえ、『派閥』と敵対するといったつもりは毛頭ないし、
居たからといって特に問題はないだろう。

『客層』は『20代から30代の男性』が多め。
血気盛んな、いかにも『バトル』を好む層なのだろう。
幸いな事に、『アイドルショー』に関して言えば、
わりとそのまま取り込めそうな年齢・性別層と言えた。

 ………

「いよいよ、試合が始まったか」

『門倉』には様々な意図があったが、
単純に『スタンドバトル』というものを観戦したいという思いもあった。
『いざ』という時は、自分も戦わなくてはならない時もあるだろう。
その時のための何かしらの参考になれば、という考え。
それとは別に、ただ、シンプルに愉しみたいという思いもある。

「双方、『人型』か―――力強いバトルが展開されそうだ。
 『荊』を出し、『マット』に乱打している方が
 まずはなにか『仕掛けて』きそうだが………」

わりと見たままの『感想』。
言葉のプロを前に語る事でもなかったかなとすこし反省した。

475『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/26(金) 00:25:49
>>473(ソラ)

一般的に言って『ソラ』はこの会場で最も『乙女』であり、
良く冷えた薄紅色のローズアイスは良く似合っているが……
他からの印象より重要なのは、自分がどう思うか――――だ。

とはいえ、ソラの方を見ている観客というのはほとんどいない。
強いて言えば『冬川』が時折様子を見るような視線を向ける位だ。

         闘技を観に来た者たちは、
         同志であれば子供でも気にしない。

「ええ! 結城選手の『アセティック』――――ほら、出ましたよ!」

アイス売りの言葉を背に聞きながら、舞台上見れば――――――

>>474(門倉)

観戦に来た人間達はここでは闘技に没頭しているようだったが、
無論、彼らも人間。これ以外にも趣味と言うのはあるはずだ。
アイドルなんて軟派な物は――――と口にするような人間であっても、
観客と会場を一体とするショー・パフォーマンスであれば『呑める』可能性は高い。

           ・・・とそれはさておき。

舞台上では、二人の選手がいよいよ『攻防』を展開しつつあるようだ―――――!

476『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/26(金) 00:26:00
>全体

正体不明の連打の後、ルーキー『扇原』はなおも足を止めず接近を続ける――――!

         ≪正体不明の連打ッッ!!
          しかし扇原選手足をとめないッ! 止まらないィ〜〜〜ッ!!≫

「おいおいおい! ビビりもしないって――――――アンタ面白ぇな!」

彼の繰り出した連打の意図は未だ不明だが、
その不明さに足を止める事を狙ってもいたのだろう。
前進を続ける扇原に、結城は笑みを隠さない。

「でもさぁ! 近付くと強いって相手に……
 大人しく近付くほど馬鹿じゃないんだよオレも!」

              タッ

         ≪対する結城選手はエスケープ! だが!!≫

「その棒みてーなやつも、まだ何にも見当つかねーし!」
                 
              <近接格闘タイプの能力は、
               迫撃を更に伸ばす物と、
               近接外の距離を補う物がある>

結城の言葉通り、扇原は己の肩に、
何やら『T字型』の棒状の物体を取り付けており、
それを見た結城は――――スタンドと共に東側へ駆ける。

              ・・・逃げるだけか?

     ウゾゾ      ≪彼の強みはここからだッ!!≫
       ゾ
        ゾ       <結城の能力は、
                 後者のタイプだ。
                 さて――――――>

――――――――――否だ。


「『アセティック』! オレの能力、そんなに難しくはねーけどな!」


       シュルウウウウウウウウウウウウウ〜〜〜〜〜〜〜ッ

           「無視できるとは言わせねーよ」

        ≪――――『アセティック』の荊が扇原選手を襲うッ!!≫

連打を打ち込んでいた地点から『荊』が生え伸び、『扇原』に向け伸びる……!
その速度は人並み、と言っても全力疾走では無く『歩く』程の速さ。

                     <・・・どう対応する?>
   ワ ァ ァ ァ ァ ―――――――――――――

                          「逃げろ扇原ぁ〜〜〜〜!」
                    「逆だッ! 逃げてたら加茂の二の舞だぜ!」


他の観客がヤジを飛ばす。観客席から試合に影響を及ぼすとしたら、これに尽きるか。

∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□結□■∴∴∴
∴∴■┃□□□荊□□□┃■∴∴
∴■━╋━━━━━━━╋━■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■□┃柱柱□扇□柱柱┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□柱柱┃□■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■━╂━━━━━━━╋━■∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴

477宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/26(金) 06:09:06
>>471-472

「ああ――――」

吾妻の指摘を受けて、
ここ自体が『公の世界』とは違う場である事を、
改めて思い出す。
知らず知らずの内に、その意識が頭から抜け落ちていた。
俺の中では『表』も『裏』も曖昧になっているのだろう。
いつか何も分からなくなってしまうのかもしれない。
もしくは、既に分からなくなっているのかもしれないが。

「そうだったな」

呟くように言葉を返し、選手の二人を目の当たりにする。
俺が見ていたのはスタンドのヴィジョンではなく、
その動きでもなかった。
彼らの中に宿った燃えるような『意思』だ。
同時に、僅かばかりの『羨望』を覚える。
確固たる目的があり、
それに向かって脇目も振らずに突き進む。
かつて似たようなものを持っていたが、遠い昔に失われた。
今は、ただ『灰』が残るだけだ。

>>476

「離れた距離から攻められる相手に対しては、
 結局は近付かなければならない。
 それが早いか遅いかだけの違いだ」

過去の戦いが想起され、無意識に自らの考えを漏らす。
爆発性の『泡』を弾幕のように撒き散らす『エフェメラル』。
その攻撃には苦戦を強いられた。

「そして、遅くなればなるほど攻める側が有利になる」

伸びていく『荊』を眺めていた視線が、
その『対戦相手』に移っていく。

「俺の感覚から言えば、足を止めない事は正しい」

『アナログメーター』を持つスタンド。
真っ先に接近を選ぶという事は、
外見通りのタイプと考えて間違いない。
『それしか出来ない』のか、
または『その方が早い』と判断したかのどちらかだろう。

「だが、どちらかといえば『あれ』は俺に近いか」

俺が『結城』の立場だとして、
『人型』と『荊』で『同時攻撃』が可能なら、当然それを狙う。
『アヴィーチー』の場合も、
『人型』と『自動操縦』で同時に攻めるのが『最も強い』。
しかし、あの『荊』に何の能力もないとは考えにくい。
恐らくは何かしらある筈だ。
離れた事そのものにも意味があるとすれば、
準備が整うまでの時間稼ぎか、
自分が巻き込まれないようにするためか。

478美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/26(金) 07:09:12
>>474(門倉)
>>476(GM)

「『漣派』――――」

美作自身は与り知らぬ事であるが、
以前に参加した『競技』にも『漣派』は一枚噛んでいた。
どちらかといえば『合同開催』に近い形であったと言える。
しかし、実際に会場で話したのは『如月ケイジ』であったため、
『裏側の事情』については聞かされていない。

「観客席にいるって事は、ひょっとして『お忍び』ですかね?」

「それか……『覆面調査員』みたいなものとか。
 まぁ、結局は何とも言えませんけど」

自分なりに可能性を挙げたものの、
『結論』としては門倉と同じだった。

「実を言うと、『こういうの』を見るのって初めてなんですよ。
 『スタンド使い同士』の『ぶつかり合い』っていうんですか?
 私の場合、いかに『ぶつからないか』が肝心ですから」

「『スタンド』は『精神の象徴』だっていうでしょう。
 お互いの『心と心』が激突する訳ですよね。
 『感情』が高ぶるのも分かる気がしますねぇ」

「こういう場って公には公開されないでしょう?
 要するに『匿名参加』みたいなもので。
 『顔』を隠すからこそ、逆に『心』は剥き出しになるんでしょうね」

そのように語っている途中で、『ある事』を思い出した。

「そういえば、前に参加した『競技』で獲得した『報酬』。
 私、それを全額『宣伝費』として、
 『アリーナ』に返上したんです」

(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1511075107/869)

「確か『20万円』でしたね。
 そんなに大した額じゃありませんけど、
 私の事は一応『宣伝』されたはずですよ」

『競技』の終了後に、『如月』と交わした言葉。
具体的に、どんな形で処理されたかは分からない。
だが、『約束』は果たされているはずだ。

 カ   ナ   リ   ア
「『機械仕掛けの歌姫』――――それが私の『リングネーム』です」

479ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/26(金) 18:50:14
>>475-476
まぁ知り合いもいないしそんなに気にする事も無いな

『アセティック』とやらを見る
『荊』に因んで『薔薇』か
そういえば、『茨』と『荊』はどっちか一般的なんだ?

割とどうでも良い事を考えながらホットドッグに齧り付く

480<削除>:<削除>
<削除>

481『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/28(日) 00:26:22
>>477(宗像)

二人は――――戦いに目的はあれど、目的を果たすための戦いではない。
まさしく燃える意志に突き動かされるように、それぞれの炎を交わす。
灰を自認する宗像には、なるほど、それは通り過ぎた過去である。

「流石、見えてますね!
 結城を倒すなら、オレでもガンガン攻めるのを選ぶでしょう。
 ま、あいつは近付いても全ッッたく弱くはないですけど!」

吾妻もまた、戦局を分析している。
彼は少なくとも結城の能力を知っているはずだが、
その目から見ても宗像の見立てはハズレでもなさそうだ。

「逆に自分が結城なら――――は、考えるのが難しいですね。
 『アセティック』は近付いても強い。
 とはいえ、近付かないで相手をボコれる能力でもありますし」

       「相手の強みが見えるまでは様子見もアリですね」

とはいえ宗像の考える攻め手は彼と一致はしていない。
あるいはそれは、己が身を捨てながらの猛攻を得意とする、
『アヴィーチー』の本体故に磨かれた戦闘思考なのかもしれない――――

>>478(美作)

アリーナでの美作の宣伝は、今はこの会場には見当たらないようだ。
既に宣伝期間は終わったのだとしてもさほど不思議は無いが、
それでどの程度知名度を稼げたかは――――舞台に立つまで分からないが、
少なくとも今、美しき小鳥は闘技者より目立つような存在には『まだ』至れていない。

>>479(ソラ)

アイス売りは次の客に呼ばれて離れていった。

結城のスタンド、『アセティック』――――――――
かなりの速度を備えている事は間違いないが、『ソラ』の速度とは同等だろう。
死闘の経験という意味でも、この会場の中でも恐らく『ソラ』は決して見劣りしない存在。
現状の攻防は、それほど驚きに値するものでもないのかもしれない。

                  ガ
                    ジュ!

ホットドッグは――――ソーセージが意外なほどにジューシーで中々いい質だった。
お菓子のラインナップは微妙だったと言うほかないが、こちらは悪い物では無い。

482『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/28(日) 00:26:33
>全体

          ズズズズズズズズズ

       ズズズズズズゥ――――――――


『アセティック』の荊はゆっくりと『扇原』へ迫っていく。
移動速度を考えれば、扇原の方が早い――――
現時点では、動いている限りは追い付かれない筈だ。

それを理解してか扇原は東方向の柱に近付き―――――――


    ドコドコドコ       「あの破壊力……」
                   「――――強いッ!」
        ドコドコドコ

             ドコドコォッ!!!!

                    スタンドによる連打ッ!!!

    ≪おぉ〜〜〜〜ッとォ! 扇原選手、猛烈連打ァ!!
     その迫力、さながら艦砲射撃の如し!
     柱があっという間に崩壊、爆散しようとしているッ!!≫

                      「すげぇ馬鹿力だッ!!」
               「『スミノフ』と変わらねえレベルか!?」

 ド  ゴ シャァァ―――――――――――――――――ッッッ!!!!!!

極太の柱を殴打点を中心に打撃のみで爆散させ―――――――――結果、へし折る!

               <圧倒的な破壊力。
                一切の仕込みなく、
                大樹をへし折り、
                石壁を砕き散らす。
                結城が距離を取ったのは、
                運が良かったと言えるだろう>

       ゴ ゴ ゴ ・・・              「結城ッ攻めろォ〜〜〜!」
        
へし折れた柱は鉄棒に寄り掛かるように倒れ、周辺には木片が大量に散らばる。
『シルバーダスト』の精度は並みだが、だからこそサイズはまばら。警棒程度の物もある。

             ――――対する『結城』は。

 「アンタ、半端ね―スタンドだな……だけどさ!
  それ。そいつはまずかったんじゃねえかとオレは思うけどな!」

        シュシュシュシュシュルルルルウウウウウウ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   

彼自身は扇原を見ながら、鉄棒の辺りまで移動し――――『何だ?』

                   シュバババババババババババ!!!!!

荊が――――加速している!
撒き散らされた木片に『絡み』ながら地を這い、扇原に、人が『走る』程の速度で伸びる!

                  ワァァァァァァーーーーーーーーーーーーー

∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□結■∴∴∴
∴∴■┃□□□荊□□□┃■∴∴
∴■━╋━━━荊━━━╋━■∴
∴■□┃□□□荊★××┃□■∴
∴■□┃柱柱□□扇×柱┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□×柱┃□■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■━╂━━━━━━━╋━■∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴

×:破損した木柱。破片が散らばっている。
★:破損した木片に絡みつつ迫る荊。もうすぐ扇原に到達する。

483宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/28(日) 05:01:58
>>481

『吾妻のスタンド』――『インスタントチューンズ』は、
『例の件』で見た記憶がある。
凄まじいスピードを発揮する機械的な人型スタンドだった。
『能力』は片鱗しか知らないが、
目が眩む程の『閃光』を放った事は印象が強い。

「相手によっては、
 何気ない牽制が大きな『代償』を生む場合もある」

「考えられる『可能性』を、
 十分に想定した行動を選ぶべきだな」

『自らの能力』と重ね合わせ、吾妻の言葉を暗に肯定した。
『アヴィーチー』のように、『受動的な条件』を満たす事で、
『能力』が発動する『スタンド』も存在する。
そうした相手に対しては、
『一撃で仕留める』のが最も効率的だが、
それは情報を掴んでいる場合に限られる。
事前に知らなければ、
『様子を見ながら慎重に攻める』という方針にならざるを得ない。
そして、多くの状況において、
その考えは概ね正しいと感じられる。

「『可能性』――――か」

自分自身が口にした言葉に、妙な『引っ掛かり』を覚える。
今しがた『鈴蘭の怪物』について考えた時、
俺は無意識に『ノコギリザメ』を連想した。
『それらが似ているのではないか』と思えたからだ。
破壊的であり、制御が困難である。
熊野が語った話からは、そのような印象を受けていた。

「――――『有り得なくはない』」

あるいは『条件』も近いのではないか。
『傷付けられる事で発動する能力』は、
俺自身の『精神』が証明している。
『アヴィーチー』というスタンドを持つからこそ、
『その可能性』に思い至った。

>>482

「あれ程の腕力があるなら当然の行動だろう」

容易く破壊される『柱』を眺めながら、感想を零す。
俺が相手なら故意に食らって、
受けるダメージを適度に抑えながら、
『能力』を使う事も視野に入れる。
同時に『人型』で『木片』を確保しておけば、
一時的な『二対一』に繋げられるだろう。
敢えて隠すのではなく、
早い段階で見せておく事にも効果はある。
『ノコギリザメ』を目にした相手に対して、
心理的な『牽制効果』が働くからだ。

「『奴』もやりそうな事だ」

観客の一人が発した名前には聞き覚えがある。
『スミノフ』――命のやり取りの場で、
最後に対峙した『敵』だった。
俺とは別の世界で、
あの男も『仕事』をこなしていたという事だろう。

「そのパワーが裏目に出る場合もあるらしいな」

まだ部分的ではあるものの、今の『加速』で、
『荊』の特性については理解できた。

「『距離を取る』という動きを見せて、
 『柱の破壊』を誘発させ、『敵の力』を計った。
 離れた事で攻撃をかわすと同時に、
 自分に有利な状況を作り上げている。
 『一つの行動』で『三つ』を両立させたというところか」

「確かに『強い選手』のようだ」

その場しのぎの対応を繰り返すだけでは、
いずれ押し潰される。
強いかどうかの一つの基準は、
先を見据えた行動が取れるかどうかだ。
この僅かな時間の間に、『結城』はそれをやってみせた。

484美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/28(日) 10:25:38
>>481-482(GM)
>>(門倉)

大きく分けて、『宣伝』というのは継続して行うか、
短期的に集中して行うかの二種類がある。
だいぶ前の話だし、それ以降は出場もしていないのだから、
忘れられていても不思議はない。
ただ、何らかの『爪跡』を残せたのなら、
値段分の価値はあったはずだ。

「わお!すっごく『ド派手』な絵面ですねぇ〜!」

眼前で繰り広げられる『戦い』に、思わず感嘆の声を上げる。
この瞬間だけは、
純粋に『試合』を楽しむ一人の『観客』のように見えた。
しかし、すぐに『本来の自分』を取り戻す。

「目で見ればすぐに分かる事でも、
 『音声』だけではなかなか伝えられない。
 それを『表現』するのが、『私達の仕事』って訳ですね。
 だから、乗り越える『ハードル』は、
 高い方が魅力的なんですよ」

       クスッ

  「ここの『実況』は私じゃないので、
   『人の仕事』を奪うような事はしませんけど」

軽く笑って、再び『舞台』に視線を移す。

「私なら――――『秘密』を握って動きを封じますね」

『プラン9』には、『目の前の相手を倒す力』はない。
その代わり、『戦わずして勝つ力』がある。
それは、『直接的な力』を誇るスタンドにはない能力だ。

       「でも、そんな機会はないのが一番です」

これは本心だ。
しかし、『使うべき時に使わない』のは、
『宝の持ち腐れ』と同じ。
もし必要に迫られた時には、『使う意思』はある。

485ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/28(日) 19:23:54
>>481-482
自分と同等の速度なら、自分は『アセティック』に対しては不利だろう
自分より遅い相手に速度マウントを取るのは得意だが、
そんな物は能力や工夫でどうとでも覆されるし、
同じ速度なら走り回って攪乱する事は出来ないし、パワーもあっちの方が上だろう
それに自分じゃ『荊』を処理するのは難しい、自分は攻撃手段に乏しく決定打も無い
攻撃を決めるには至近距離まで近付かなきゃいけないが、不用意に近付けば『荊』の餌食にされるのがオチだ

まぁ戦ってるのは自分じゃないから、そんなの考えても仕方ないし
別に戦いたくもない

ホットドッグはジューシーで美味いのだが、ソーセージはフランクフルトが良かった(我儘)
ここで徐にビールを飲んでみる
ホットドッグに合うと良いんだけどな

486門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/08/29(月) 06:02:35
>>478>>484(美作)

「『20万円』の宣伝費―――」

『大した額じゃあない』というが個人の収入とするなら、それなりな額な気がする。
『ラジオパーソナリティー』というのはやはり実入りがいいのか?
などと下世話なことを考える『門倉』だった。

「もちろん、『門倉派』のことを予見していわけじゃあないと思うけど、
 今となってはありがたい事だね。『機械仕掛けの歌姫(カナリア)』………
 『門倉派』での『実況ネーム』というのもそれで良いのかもしれないな。

  ………

  ああそうだ。 『ショー』の際は、やはり『門倉派』は軽く
 『変装』でもしておいた方がいいかなと思っているんだがどうだろう?
 具体的には『仮面舞踏会』みたいな『上半分』の『仮面』とかしてさ。
 名前も『リングネーム』のようなものをメインにして。

 何かあった時、身バレしていると、日常を脅かされないかねないからね。
 もちろん、『調べれば』、分かってしまうとは思うが、
 『調べる』手間を挟む事で少しでもそういうトラブルを防ぐ意味合いがある。

 あとは『ショー』という『非日常』に引き込むための『雰囲気作り』という側面もある。
 それこそ『仮面舞踏会』のようにね―――

 もしやるのならば、一番いいのはその『変装』の
 小道具の部分も『スタンド使い』を絡める事だけど………
 それが無理でも、安っぽくならない程度にお金はかけるつもりだ」

 『どうかな?』という表情で『門倉』は『美作』の方に首を傾げる。

>>476>>482(GM)

「あの『荊』―――ただ絡みつくだけじゃあなく、
 何か能力がありそうだけど。
 『T字』も気になるところだね。

 ただ、なんにしろ、『力』というのはやはり『映える』。
 『戦闘』がそれだけで『ショー』となるのは十分、頷けるね」

『ソウル・ダンジョン』も一応は近距離パワー型。
『扇原』と呼ばれる男のスタンドほどのパワーは無いが、
それなりの攻防自体は出来るだろう。
ただ、いかんせん『アリーナ向き』の能力ではない。
本体は『部屋』に籠もって『スタンド』のみが持ち出した『部屋物品』で戦う………
それはいくらなんでも『観戦向き』ではないし、そもそもルール上OKかも微妙だ。

487『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/30(火) 23:01:32
>>483(宗像)

「……? そうですね、どんな可能性もありえますから!
 その中で自分が許せるレベルのリスクを考えて、
 天秤のもう片方にどんなリターンがあるか考えて――――っとぉ!」

爆散した柱に、吾妻も身を乗り出す。
スタンドという非日常の戦域でも、そうは無い破壊力。

「想定の範囲外のリスクってのもあるのが、
 スタンドバトルの怖いとこですね!
 結城がどこまで狙ってたかは分かりませんけど、
 アイツはアレで考えなしで動くタイプじゃーありませんからね」

双方は無傷。能力の片鱗は結城の方が多く見せている。
だが――――試合のペースを作っているのは、現状結城の方だろう。

>>484 >>486(門倉派)

戦闘を押し出さない派閥だとしても、闘技を知り、闘い方を練る事に意味はある。
戦闘以外の闘い方もある――――あるいは、魅せない戦い方も。
今後のショーについて論じつつも、二人は舞台上の試合を見守り続ける。

>>485(ソラ)

結城や扇原に無く『ソラ』にある物があるとすれば、機動力だろう。
攻撃速度では同格だが、移動速度や三次元的な動きは恐らく彼らには無いか、薄い。
とはいえ、彼らがそれを覆すような応用術を持っている可能性も―――――――

        シュワ ―――――――――――――― ・・・

―――――――――――ビールが喉を通り、戦闘思考などは置き去りにするだろう。

メーカーはまるで分らないのだがかなり質の良い味だ。
細かい蘊蓄が効いた妙味というより、分かりやすい喉越しとキレがある。
ソラには本来極度に治安に悪い店くらいでしかあり付けない『生』の味だ。

無論不法な闘技を娯楽として提供する場であるからこそ、それを咎める視線も存在はしない。

488『赦されざる不抜の蝕み』:2022/08/30(火) 23:04:26

                   シュルルルルルルル

           アセティック
 「言ったろ! 『禁欲主義』」
 
         「狙ったヤツからさぁ、目移りしねぇんだよ!」

      ≪結城選手、己のギミックに到達ッ!!
        扇原選手のギミックが文字通り『炸裂』した今、
         攻勢に出るにはこれでペースを握りたいところだッ!!!≫
 
結城は動き続ける。斜め前に出て、鉄棒の下に入り――――
 
          「オォオララララララララララッッ!!!!」

               ガゴゴゴゴッ!!!

頭上に渡された鉄棒に『アセティック』で連打を入れる。
ギミックが彼の物である以上、意味がある行為だろう。

                   <荊とスタンド――――
                    同時攻撃がしたい筈だが、
                    無傷の扇原に、
                    無策で近付きたくはない。
                    ――――結城としては、
                    方針を決めるべき場面だ>

      シュゥルルルルルルルルル

対する扇原はスタンドを操作し、迫る荊に対応する。
散らばった木片の中で比較的大きな物を拾い、
掬い上げるように振るう。そこに一瞬にして荊が巻き付き!

         ≪あぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッとぉ!!
          対する『扇原』選手、破砕した木で防ぐが――――≫

            ルルルル

               ルルル

さらにはそれを辿るようにして、『シルバーダスト』の腕にも―――――

           ブ
           チィッッ!!!!!

 「――――っと、やっぱそのパワーは超すげえよな!」

              ≪――――否だ!! 虎穴に入らざれば虎子を得ずッ!!
               『シルバーダスト』の破壊力で、
                致命的に見えた状況をブッ千切って見せたァ〜〜〜〜〜〜〜〜!!≫

――――巻き付いても、構わず! 力任せに……引きちぎってしまった!!

               <至近圏に入られていれば、
                引きちぎる僅かな隙も、
                扇原の死因になっていた。
                先ほどとは逆――――
                そして、これで互いが攻防を経た>

 「アンタ相手に決めるには、もっと攻めまくらないと無理そうだ!
  『アセティック』――――――――まだまだ全力見せた訳じゃーねえんだよこれが!」

連打を既に終えた結城は、次の瞬間には動き出しそうに見える。
扇原により引きちぎれた荊は錆尽くしたようにバラバラと崩壊して消えた。

                     ガッガッガッ!!!!

スタンドはその荊の巻き付いた両の拳を打ち合わせ、獰猛な視線を『扇原』に向ける――――!

∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■┃□□□□□□□結■∴∴
∴■━╋━━━━━━━╋━■∴
∴■□┃□□□□×××┃□■∴
∴■□┃柱柱□□扇×柱┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□×柱┃□■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■━╂━━━━━━━╋━■∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴

×:破損した木柱。破片が散らばっている。
※結城の現在位置の頭上には鉄棒が渡っている。

489宗像征爾『アヴィーチー』:2022/08/31(水) 13:01:58
>>487-488

「事前に『コンクリートの柱』を設置する事は可能か?」

思考の過程を口に出さず、吾妻に問い掛ける。
『鉄棒』が『結城』の注文だとすれば、
『木製の柱』は『扇原』が用意させた物である可能性が高い。
確かな根拠はないが、互いに一つずつというのは、
解釈として自然だ。
そして、『扇原のスタンド』は、
『スミノフのスタンド』と同等の破壊力を持つ。
材質が『コンクリート』であっても砕く事に苦労はない。
遮蔽物としても散弾としても、そちらの方が好都合だろう。
『木製』を選んだという事は、
より有効な物を設置できなかったか、
そちらを選択する理由があったという推測が成り立つ。

「殴った場所から『荊』が生え伸びた。
 それを見た事のある人間は、
 必然的に『頭上』を注意せざるを得ない」

『アヴィーチー』にも共通する点だ。
『ノコギリザメ』を前にした人間は、
その存在を無視する事が出来ない。
だからこそ、攻撃手段としてだけではなく、
囮としての役目も果たす。

「敵の意識を誘導し、仮に対応されたとしても、
 本体は自由に行動できる。
 『一対一』だが、実質的には『それ以上』だ」

攻防を眺めながら、『鉄棒』から『マット』へ視線を移す。
位置の問題だけではなく、
材質については結城にも同じ事が言える。
何の考えもなく『鉄製』を選んだと思うよりは、
『能力』に関係していると考えた方が合点がいく。

「だが、『あれ』が何なのかが分からない内は、
 相応の警戒を続けるべきだろう」

『扇原』の肩に見える『T字型』の物体に目を留めた。
『性能』において並外れた部分を持つ事の利点は、
『能力』を明かさずとも、ある程度まで戦える点だ。
『スタンド』の真価を伏せる事は、多くの状況で有利に働く。
逆に、片鱗を見せておく事で相手の警戒心を煽り、
攻めづらくする手段もある。
『スタンド使い』の戦いは、
心理的な側面が占める比重も少なくない。

「俺が『扇原』の立場なら、
 『荊』に触れないように動きながら、
 巻き付かれる事を前提とした手を打つ」

接触する事そのものが致命傷にならなければ、
それを敢えて受け、敵の攻撃を誘う選択肢も有り得る。
読みを外せば、大きな痛手を負う事は避けられない。
『スタンド使い』としての戦闘思考が、
持ち合わせた『能力』を基準にしているのなら、
俺も例外ではないのだろう。

490美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/08/31(水) 14:25:01
>>486(門倉)

「『どこで何が役立つか分からない』って事ですね。
 こうなるだなんて、『あの時』は考えもしませんでした」

当時は、あくまでも『カナリア』を売り出すために、
『宣伝』を頼んだのだから。

「ええ、『私の名前』は『それ』で大丈夫です。
 『門倉派』の『実況』――『機械仕掛けの歌姫:カナリア』。
 ふふっ、とっても『イイ感じ』じゃないですか」

自分で付けたネーミングながら、改めて声に出してみると、
なかなかの出来映えだ。
そのまま使っても遜色ないだろう。
運が良ければ、以前の『競技』を見て知っている層にも、
アピール出来るかもしれない。

「そうですね。
 『ラジオ』だって『ラジオネーム』がありますし、
 『プライバシー』を保護する仕組みが整っていると、
 『参加の敷居』を下げられると思いますよ」

相手が『身バレの懸念』を口にした時、
その『対策』を提示できれば、
『交渉』をスムーズに進められる。
また職業柄、『情報の取り扱い』には、
慎重を期する事を心掛けていた。
その観点から見ても、門倉の提案は納得がいくものだ。

「独自の『カラー』を強調するのは、
 『派閥』としても有意義ですしね。
 もし『調べた人』がいるとしても、
 裏を返せば『興味がある』って事になりますし。
 逆に『勧誘のチャンス』に繋がるかもしれません」

自慢する訳ではないが、
自分などは『知られる可能性』が高いだろう。
何しろ、普段から『声を使う仕事』をしている。
『姿』が違ったとしても関係ないのだ。

「私は『知られたら知られた』で構いません。
 既に一度出ている訳ですから。
 それに、『表の世界』での『知名度』なら、
 そこそこ自信がありますからね」

「『知られた』としても、
 ある程度の『メリット』には繋げてみせますよ」

『合歓垣』を説得した時のように、
『知名度』というのは一種の『武器』になる。
もちろん、『知られる』のは良い事ばかりではない。
美作自身、それは『熟知』しているところだ。

「『変装』の事ですけど、『残りの一人』を探す時は、
 『そういった人材』を見つける事も、
 『お目当て』に含めておきますね」

「そう都合よく見つかるとは思ってませんけど、
 『どこで何が起きるか分かりません』から」

>>487-488(GM)

「私は『スタンドバトル』に関しては詳しくないですけど、
 お互い『決定打』には事欠かないみたいですね」

美作は、いわゆる『バトル』については『素人』だ。
しかし、『当たるとマズい』程度の事は、見ていれば分かった。
双方共に、『能力』を抜きにしても、
相手をダウンさせられるだけの地力を備えている。

「そうなると、『先に当てた方』が俄然『優勢』になりそうです。
 反対に、『その一回』だけでも勝負が決まりかねない。
 緊張感のある展開が期待できるんじゃないでしょうか?」

感じたままの意見を言葉にしつつ、周囲を見渡す。
確か『アイスクリーム』の売り子がいたはずだ。
そちらを見ながら片手を上げる。

「――――すみませーん!『アイス』いただけますかぁ〜?」

『美作くるみ個人』としても、
わざわざ時間を割いて出向いた以上は、
なるべく多くの『経験』を得ておきたい。
これも、その内の一つになるだろう。
『どこで何が役立つか分からない』のだから。

491ソラ『ステインド・スカイ』:2022/08/31(水) 19:30:55
>>487-488
禁欲主義という名前の割には欲望を抑えているようには見えないし
何かに執着するみたいな能力だなと思ったが、
名前なんかどうでも良いかとも思った

それにしてもビールが美味い
ホットドッグの肉の味に支配された口の中を
サッパリさせてくれるキレのある味が最高だ

こういうビールはもっと冷やして飲みたい
そう思って霜の張り付いた金網に近付き、ビールを押し当ててみる

492門倉『ソウル・ダンジョン』:2022/09/02(金) 00:58:36
>>488(GM)
>>490(門倉)

『白熱』する試合………『スタンド使い同士』かつ双方、
『戦闘向き』のスタンドの闘いはそれだけで『迫力』と『華』がある。
シンプルに盛り上がれるこの『興行』は、さすが『アリーナの要』といったところか。

 ………

「『美作さん』の身元は『分かる人には分かる』。
 『美作さん』がそれを厭わないのであれば、それは非常に良い事だね。

 いわゆる『ファン心理』というヤツは『豆知識』を求めたがる。
 『カナリアは実はあの美作くるみなんだぜ』みたいな知識を重ねる事で
 『門倉派ショー』にハマってくれるのならば、それが一番だ。

 そういう意味では、仮に『普通の技術』で出来る事でも、
 すべて『スタンド使い』の能力で行えるのが理想ではあるね。
 『CG』で気軽に出来る事をあえて『人力』でやる事で、
 それを『アピールポイント』にする映画のようにね。
 『目立たないアレもスタンドを使っているんだ』みたいな知識が
 ファンに優越感を与え、また、『門倉派』に独自の雰囲気を齎す事になるだろう」

 『美作』の話にのっていく『門倉』。

「『変装』については当然、『アイドル』と兼務する必要はないけど、
 ついでに見つかれば確かに一石二鳥だ。
 その他、『門倉派』に貢献できそうな『スタンド使い』が居たら、紹介してくれると嬉しいな」

人が増えれば、もちろん、その分、カネはかかるだろうが―――
なんにせよ『アイドルショー』が成功しない事にはどうしようもない。
投資するところにはしっかりと投資すべきだろう。

                     ………

「『戦闘』というのはそれだけで『ショー』になるのが良いところだね。
 『興行主』にとっては。

                あ、俺もアイスもらおうかな」

493『赦されざる不抜の蝕み』:2022/09/02(金) 04:00:15
>>489(宗像)

「コンクリですか? 派閥にもよるでしょーけど、
 『漣派』が噛んでる試合ならまーたぶん大丈夫でしょうね!
 なのにあえて木の柱にした理由は、まだ読めませんけど」

         「破壊が前提の能力なら、
          ちょっとでも壊しやすく――――
          いや、それなら木ってのも半端か」

宗像が投げかけた質問を受け、吾妻も戦局を思考する。
無論、扇原が全てを計算づくで決めたとも限らないが、
何かしらの意図があったとして、それが妥当だろう。

「攻防を経た――――とは言ってますけど、まだお互い大分見えてませんからね。
 荊の性質をちょっと見せてる結城のが、その点は不利か?
 とはいえお見合い続ける気はなさそうですし、リスクリターンの天秤ってやつですね」

宗像の作戦はやはり『アヴィーチー』を前提としているが、
吾妻も、その『肉を切らせて骨を切る』戦法に大きな異論は無いようだった。

「お互い、破壊力は十分ですから、
 リスク負ってでも一発入れた方がまず有利になりますからね!」

――――戦場に置いては、最終的に立っている者が勝つ。それは闘技場でも変わりはない。

>>491(ソラ)

事実――――『禁欲』という言葉は、舞台上の男の姿からも戦法からも遠い。
ソラやそのスタンドに名付け親がいるように、彼も誰かに名付けられたのか、
それとも好き好んで名乗っているなら、何か理由でもあるのだろうか?
いずれにせよ、それを説明し出す気配は無さそうではあるが。

                    ピト

金網にビールを押し付けると、缶を持つ手にも僅かに冷気が感じられた。
触れるだけで痛いような冷たさではないが、氷として十分な質はある。

「……一応安全な仕組みではあるが、あまりお勧めはしないな」

やや遠巻きに見守っていた冬川から声がかかる。
まあ、冷えた金属というのは手がくっついたりして危ないので、妥当な話ではあるだろう。

>>490 >>492(門倉派)

門倉も美作も、経験を積んできたのは主に戦闘以外の場。
特に美作は外で積んだ明確な知名度がある――――それを活かすか、
それとも単なる『外での知名度』で終わるかは、派閥の今後次第だ。

「はァい! 少々お待ちくださァい!」

アイス売りは他の客から代金を受け取ると、すぐにこちらにやってきた。
通常のバニラアイスなどの他に、試合限定商品もある――――『ローズアイス』のようだ。

494『赦されざる不抜の蝕み』:2022/09/02(金) 04:00:26

「それは随分と『一途』だ」

「そーなんだよ! オレも、オレのスタンドもさぁ! 一途が一番って思ってんだ!」

               シュルルルルルル

言葉を交わしながらも、双方は油断なき対峙を続ける――――――
先ほど『アセティック』が殴打した『鉄棒』からも荊が生え始めた。

さらに。

       ≪結城選手、『アセティック』の応用が止まらないッ!!≫

    ルルルル  ルルルル ――――――――――!!

              アリーナ
             <闘技場ではすでに見せた用法。
              だが、有効なのには変わりない>
                               「やれッ結城ィィ〜〜〜〜〜」
              <つまり>               

拳を打ち合わせた、『アセティック』の両拳からもだ。
彼は伸びるそれを『パスタ』でも扱うかのように拳に巻き付け――――接近を開始する。

            <接近の準備は整った>

                    タッ

           ≪結城選手、伸びる荊と共に接近ッ!!
             得意とする戦術を活かせるかァーーーーーッ!≫

だが――――――――――

「――『圧力レバー』そして『加圧』」

対する『扇原』は、己の足元に先ほどのレバーを設置し……何かしら『操作』を行った。
スタンドでレバーを押し込んだようだが、『圧力』と言うのが彼の能力なのだろうか?

「――――――――――! 来たかよ、アンタの能力ッ!」

          ≪そしてッ!!! ここで扇原選手の能力もヴェールを……
            ――――いやッ! 依然としてその正体は掴めないままだッ!!≫

   「『加圧』ってのが何が起きるかは分からないけどさぁ!」

「今んとこ何も起きてないッてのが、一番イヤな感じがするんだけどな!」
                
                    タタタ ・・・!           

          ≪しかし結城選手は足を止めないィィーーーーッ!!
            圧倒的な破壊力を恐れず、激突の瞬間が迫るッッッ!!≫


                              「扇原の破壊力なら、
                               『アセティック』潰せんだろ!」
                                  「いや、速度で負けてるッ!
                                   あの二人なら至近でも五分だ!」

                   <扇原が何かの仕込みを始めた以上、
                    そして己の攻め手が整った以上、
                    ここで接近するのは正しいだろう>

  ワ アアアアアアアアア ――――――――――――――――――――― !!!


∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴■┃□□□□□□□□■∴∴
∴■━╋━━━━━━★∽━■∴
∴■□┃□□□□×××∽□■∴
∴■□┃柱柱□□扇×柱┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□×柱┃□■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
∴■━╂━━━━━━━╋━■∴
∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴

×:破損した木柱。破片が散らばっている。
∽:殴打した鉄棒に荊が伝い始めている。
★:∽に加えて、この位置に現在『結城』がいる。

495ソラ『ステインド・スカイ』:2022/09/02(金) 21:12:15
>>493-494
「まぁ、そうっすね…」

禁止されてるわけじゃないがお勧めはしないと言われると
遠回しにやめろと言われてるような気がする

けど冷やすには便利だから禁止されてないなら使わせてもらおう

ホットドッグを食って冷えたビールを飲む
毎日嫌な仕事をしてる合間のちょっとした癒しだ


しかしまぁ、一途なのは結構だが
一途っていうのは言い方を変えれば一つの物に対する執着心が強いって事だ
やっぱり禁欲とは程遠い気がするが
能力の全容も背景も知らずにそう思うのは早計か?

「圧力か」

そういえば、この前圧力鍋を買った事を思い出した
あれで鯖の味噌煮を作ると骨まで食えて美味い

ふと、結城の味噌煮なんてものが頭を過ったがすぐに頭から振り払う
自分に食人嗜好は無い

496宗像征爾『アヴィーチー』:2022/09/03(土) 06:48:13
>>493-494

あるいは『荊』の発動には、
『全力の連打』が必要とも考えられる。
それならば『マット』と『鉄棒』を選ぶ理由も理解できた。
どちらの材質も『衝撃』に耐え得るからだ。
あれだけ派手に殴りつけておきながら、
『荊』は『一本』しか出ていない。
それが『上限』だとするなら、
確かに『禁欲主義』と言えるだろう。

「『漣派』というのは、どういった連中だ?」

吾妻自身が口にした事から、
その名前が秘密でない事は分かった。
まだ『アリーナ』からの依頼を受けた経験はない。
しかし、以前の時のように、
何かしらの形で関わる事は有り得る。

「『足元の荊』は『頭上の荊』を作るための時間稼ぎか」

「『扇原』が『柱』を砕いた事で、
 『次の段階』を見せるタイミングは『ズレた』ようだが――」

「それは『扇原』にとっては『幸運』だったようだな」

『荊』は『扇原』を目指して移動し、
進路上の障害物に絡むと『加速』した。
『鉄棒』を伝う『荊』は、『通常以上の速度』で『扇原』を狙う。
上からは『荊』が、下からは『アセティック』が、
同時に距離を詰める事になる。

「『結城』は本格的に攻め始めている」

『スタンド自身』から生える『荊』は『枠外』か。
実際の条件は分からないが、
そういった場合も有り得なくはない。
いずれにせよ『荊』だ。
『荊』は『紐』に近い形状を持つ。
俺が『扇原』なら、『間合いの外』からの攻撃を警戒する。

「これを返せたなら、『扇原』に『流れ』が回ってくるだろう」

現状、『手数』では『結城』が上回っている。
単純な方法で対応しきる事は難しい。
『扇原』が『能力の使用』に踏み切ったのは正しい選択だ。

497美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2022/09/03(土) 08:07:13
>>492(門倉)
>>493(GM)

「『メインストリーム』になれるだけはありますよねぇ。
 幅広い客層に訴えられて、
 なんといっても『シンプル』で『ストレート』ですから。
 でも、『メイン以外の路線』を求めている層は、
 どこの世界にも隠れているものです」
 
「最初は目新しさだけでも、
 ある程度の集客効果は望めるでしょうけど、それだけだと、
 すぐに限界が来ちゃいますからね。
 『次も観たい』と思わせるようなステージに仕上げて、
 『固定ファン』の獲得に繋げましょう」

『観戦』以上に、門倉との『談義』に熱が入る。

「『プライバシー保護』の続きになりますけど、
 『ライト層』を狙うのは大いにアリかもしれません。
 『スタンド使い』だからって、
 しょっちゅう戦ってるような人は『一握り』です。
 『大部分のスタンド使いは』、
 『普通の人』と同じように暮らしてるんじゃないでしょうか」

自分自身そうなのだ。
危険を伴う状況に出くわした機会は、ほとんどなかった。
もっとも、美作の場合は『能力の都合』もあるが。

「たとえば『戦った事がない』とか、そういう人を狙うんです。
 『スタンド使いになって日が浅い』なんていう人も、
 『ターゲット』に出来そうですよ
 要するに『裏に踏み込みにくい人達』ですね」

「『門倉派』が『表の世界』と『裏の世界』の『橋渡し』になる。
 『裏を知るきっかけ』を得るための場という感じで。
 なんだったら、『スタンドとは何か』を知るための場でも、
 悪くないと思います」

「『どっぷり裏の世界に浸かりたい』っていう人は少数派でも、
 『ちょっと裏側を覗いてみたい』っていう人は、
 案外多いと思うんですよね」

「どんな『スタンド使い』だって、
 最初から『何もかも知ってる』訳じゃないですから。
 『最初の門』っていうのは、どんな人だって通るんです。
 それを考えると、『潜在的な層』は相当量いると思いますよ。
 『入りやすさ』をアピールすれば、
 こういう人達を呼び込めるかもしれません」

「『その手のポジション』って、
 『既存の派閥』には少ないんじゃないでしょうか?」

一通り自分の考えを語り、売り子に向き合う。

「――やっぱり『荊』に絡めてるんですかねぇ?」

           フフッ

    「『商売』がお上手ですよね」

悪戯っぽい笑みを浮かべて、
売り子と門倉の二人に投げ掛けつつ、『商品』を指差した。

「それを下さい――『ローズアイス』を」

>>494(GM)
>>(門倉)

「私も『ああいうの』を考えておくべきかもしれませんね」

アイスを食べながら、再び舞台に視線を戻し、
隣の門倉に声を掛ける。

「ここは『ルール』のある『試合』ですけど、
 もし何かの『事件』に巻き込まれたりしたら、
 自分の身は自分で守らなくちゃいけないでしょう?
 幸い、私はあんまりそういう事はなかったんですが――」

やや『含み』のある言い方だったが、それ以上の言及はない。

「起こるかもしれない『万一』のために、
 『緊急時の対策』を用意しておこうと思うんです」

そこまで話した時、ふと思い出した。

「『私の能力』の事って、どこまで伝えてましたっけ?」

先程は『ソウル・ダンジョン』ついて教えてもらった。
『プラン9・チャンネル7』の事も、
もう少し詳しく伝えておくべきだろう。
『襲われた時の対策』についても、
何か新しいアイディアが浮かぶかもしれない。

498『赦されざる不抜の蝕み』:2022/09/03(土) 22:18:36
>>495(ソラ)

ソラの『ステインド・スカイ』は雲で空を染め上げる能力――――
名が体を表しているスタンドというのは決して珍しくは無いが、
結城のそれは、同にもそういう都合ではないのかもしれなかった。

「……壊さないなら『問題』は無いが、
 一応付け加えて言っておく。
 指一本でも場内には入れないように」

     「選手の集中を削ぎかねない」

冬川はそれ以上の制止は特にしてこない。
ソラの心配も勿論してはいるのだろうが、
彼の心配事はこの試合の成立にあるのだろう。

幼い子供が一人で生きるには、子供が知らなくていい苦労もある。
大人だけに許された服毒の快楽を知る資格は十分あるのかもしれない。

>>496(宗像)

扇原の剛力と、道具を使った故にまとめて対処出来てはいるが、
荊は実際のところ複数本生え伸びていた。
少なくとも、一本では無い――――――何ゆえの禁欲なのだろう?
もっとも、宗像のスタンドもまた『無間地獄』でありながら『瞬殺』だ。
名が体を表しているスタンドばかりではないのが世の常なのかもしれない。

「あぁ、ウチでは有名な人達なんで特に隠しませんけど!
 『裏方担当』の人間を囲って、他に提供してる派閥ですよ。
 もちろん、自前で裏方まで揃えてる派閥も少なくないですけどね」

試合観戦を優先する為か、吾妻はそこで言葉を止めたが、
掘り下げて聴きたいなら続きを話してくれそうな雰囲気だ。

「オレもだいたいのところは同じ読みです。
 『結城』は殆どの応用をもう見せてますし、
 『扇原』さんはまだまだ能力の正体も見せきってない。
 見せる前に負けるんじゃなきゃ、流れはひっくり返せるでしょーね」

「結城もそれは分かってるハズ。だからこそ、この攻めをどうしのぐか――――」

>>497(美作)

美作の話が何を意味するのかは売り子には分からないようだった。
門倉派の今後を担う話であると思えば、それでいいのかもしれない。

「はい、ロールアイスですね! 仰る通り、これは試合記念でして!」

            スッ

取り出されたローズアイスは成る程バラの造形がかわいらしい。
この値段で売るには赤字が出そうな気がするのだが、
試合の観戦料金が『ちょっとしたもの』である以上、問題は無いのだろう。

             ・・・
                    ・・・

売り子は一応『門倉』の注文を待っているが、込み入った話と見れば離れてくれる筈だ。

499『赦されざる不抜の蝕み』:2022/09/03(土) 22:19:34
>全体

「『荊』との同時攻撃……!
 どうやらこっちも『無茶』をしなくちゃいけないみたいだ」
                                「更に『加圧』」

「へえ、逃げながらどんな無茶をしてくれるって――――――――――――」



扇原は逃げながら自身に設置したレバーを押し込む。結城は当然、それを追う――――が。



    「進むべきは『荊の道』の『上』だ。
     さあ、やろうか『シルバーダスト』」

                     ド

                        ン!!!!!


             「――――――ッッ! 跳んだッッ!?」


助走をつけての『跳躍』。
だが――――その跳躍力は、空に渡された鉄棒を飛び越える程に、高い!

    『結城』は泡を喰ったように扇原の動きを『目で追う』
     結果的に、元々扇原がいたマットの寸前で足を止める。

                さらに。


     シュルルルルルルルルルルルルルルルルルル

                     ギギ ギギッ

着地点は、舞台上の北東。2本の鉄棒が交差した――――荊の根元となる地点!

                ≪しかし『アセティック』の荊が絡みつくッ!!
                 ――――が! それが不安定な足場を補ってもいるッ!!!
                 これはどこまで計算づくの戦術だァーーーーーーーーッ!!?≫

                    <偶然でこうはならない。
                     賭けではあったはずだが、
                     彼の狙い通りだろう。
                     ――――見事なエスケープ>


伸び始めていた『荊』が伝った鉄棒を戻り、着地した扇原の脚に絡み始めている。
しかし不安定すぎる交差鉄棒上で、それは一時的に体勢の支えとなる――――!

                           「結城の仕掛けを……
                             能力も利用しやがった!!」

       ワ                 「だけど捕まってるのは変わりないわッ!」
         アアアアアアアアアアアアア
                       アアアアアァァァ―――――――――ッ!!

                        「扇原ぁ〜〜〜〜〜〜〜!!!」


                <これで同時攻撃は避けた。
                 問題があるとすれば、
                 結城という男の能力は、
                 利用される儘では無い>

「――――――アンタ、凄ェことするなッ!!
 でもさぁ、そこ、その高いとこには……アンタがまともに加圧できる物はないよなァ!」


だが、巻き付いた荊に、急速に『花』がつき始めている。
結城自身は扇原を追いかけていた足を止め、今まさに踵を返す所だ。
まだ鉄棒への攻撃を仕掛けるに適した位置とは言えないだろう。

それでも、結城は次の瞬間に踵を返すだろうし―――――――花が齎すのは美しさや香しさではないだろう。


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∴■□┃□□□□×結×∽□■∴
∴■□┃柱柱□□◎×柱┃□■∴
∴■□┃柱柱□□□×柱┃□■∴
∴■□┃□□□□□□□┃□■∴
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∴∴■┃□□□□□□□┃■∴∴
∴∴∴■□□□□□□□■∴∴∴
∴∴∴∴■■□□□■■∴∴∴∴

結:扇原の行先を目で追い、いま踵を返したところ。足元に木片。
◎:扇原が加圧していたマット。
∽:伸び掛けていた荊が少しずつ戻ってきている。数本だけ扇原の脚に絡んでいる。
☆:鉄棒上にいる扇原。足には数本の荊が絡み、足元を支えているが、そこに花が咲き始めている。


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