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【ミ】『ワックワーク・フィールドワーク』【場】

894ダイアナ『オンリー・ガール』:2021/12/06(月) 18:21:45
>>893

「………………ふゥん」

『椅子』に腰掛けたまま、
ダイアナは『エド・サンズ』の話を聞き終えた。
『世界中の子供達に配れる能力』がありながら、
それを放棄して自らの手で『プレゼント』を渡す。
客観的に見ると、それは確かに『我儘』であろう。

「それって『サンタクロース』としては失格よね。
 『もらえる子』と『もらえない子』がいるなんて『不公平』じゃない」

『エド・サンタ』を見つめながら、ダイアナは流暢に語る。
五歳児にしては口が達者だ。
育った環境の影響か、
それとも両親から受けた英才教育の賜物か。

「でも、わたしはそういう考え方も嫌いじゃないわ。
 『質より量』と『量より質』――どっちがいいかは場合によると思うけど、
 両方試してみないと分からない事もあるもの」

ダイアナは『エド・サンズ』の答えに納得した。
全面的な肯定ではないものの、
『それも悪くない』と感じたようだ。
『経営者的な思考』なのかもしれない。

「フフン!まぁ、よく考えてこれからもがんばることね!
 わたしがいつでも『アドバイス』してあげるわ」

          フッフッフッフッフッ

不敵にほくそ笑みながら、椅子の上でふんぞり返るダイアナ。
ここまで偉そうに語った話は、
自分が『上』に立つためのものでもあったのだろう。
やはりダイアナは『素直な子供』ではなかった。

「ほら、もういいから早く行きなさいよ。
 他にも『プレゼント』をあげなきゃいけない子達がいるんでしょ?
 いつまでもここにいたら『クリスマス』が終わっちゃうわ」

       ――――コホン

「それと………………『プレゼントありがとう』」

しかし、最後に『お礼の言葉』を言い添える程度の素直さはあったらしい。
『サンタ』として、この家で為すべき事は全て果たした。
『自分だけの椅子』に座るダイアナに見送られながら、
『エド・サンタ』は『豪邸』を後にする――――――。


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