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【ミ】『ワックワーク・フィールドワーク』【場】

554一抹 和世『一般人』@湖畔の教会:2021/10/20(水) 22:52:43
>>548
二人を迎えたのは白髪頭に着物姿の古風な容姿ながら気品のある、白い花のように清楚な趣きを持った年齢より若々しい老婆。
『一抹 貞世』の名前が書かれた一冊の『日記帳』を手にしている。

「お二人が来た理由は貞世の残した『日記帳』で知って
 います。『鐘』を鳴らしに来たのですね…?」

「私は貞世の義母、一抹貞世です」

深々とお辞儀をすると四木に1カートンのロシア産の煙草を和世は差し出した。
以前、勝ったら差し出すと一抹が約束した物が一気に差し出される。

「『アリーナ』で来るとしたら『最中派』が最有力候補
 交渉が下手だから交戦経験が有る四木さんに頼るはず」

「日記の通りですね。外見的特徴も似ておられます」

『日記帳』には四木の外見からスタンドまで全てが記されていた。
二人組で来るとは思っていなかったのか隣の女性への言及は無かった。

「単刀直入に言います。貴女たちが『鐘』を鳴らすと
『冬の風物詩』としての力は激減するでしょう」

「『クリスマス』の時は『トレズヴォン』という奏法が
 使われます。つまり、私達夫婦が数十年も鳴らし続け
 たことで周辺住民に『トレズヴォン』は『冬』を思わ
 せるものとなっています」

「普通に鳴らしては『鐘』が鳴ったとしか認識されませ
 んし、『素人』では鳴らせません」

和世はスマホを取り出すと動画を二人に見せる。
大小五つの『鐘』を紐で演奏する二人組の演奏だ。
それはただ『鐘』を鳴らすのではなく、二人が決まった演奏をすることで澄んだ『鐘の音色』を奏でる姿。
ttps://m.youtube.com/watch?v=9kXX1y1uenk&feature=youtu.be

「待ちきれず夫のアイラトは『鐘楼』の踊り場で待機し
 、あとは私が向かえば鳴らすことが可能です」

一抹と戦った四木は分かるだろう。この老人も一抹のように『覚悟』を決めて障害にぶつかるタイプだと。
和世は二人に『鐘』を鳴らすタイミングの指示を求める。

「あぁ、四木さんは貞世からアドバイスが有りました。
 日記帳には煙草を特別製にするより縄で引き寄せて
 有無を言わさず撲殺すれば良いのにと…」

「最初の一撃を不意打ちに使えば良いとも書かれてます」


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