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【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』 その2

587『晴れ……時々 雨』:2023/06/16(金) 20:32:38
>>585-586

 朝山は『グア』が握手しなかったことに対し、不思議そうに首を傾げたが
ケゲラパニが『人見知り』だと告げると直ぐ笑顔を浮かべ。

 ガシッ  ぶんぶんッ!

「はい、宜しくっス! これで、グアちゃんと私は友達っス!!」

そう、パワフルに勝手にグアの片手に自分の両手を重ねてブンブン振って
友達の握手を行おうとするであろう。




雨田「……うーん、いや斑鳩君。恋愛方面じゃなくってさ」

斑鳩の熱視線と言う言葉に、変わらない糸目と笑顔を浮かべつつ。

雨田「――何か僕達と違って、小角って娘に確かな用事ないのに関わらず
積極的に動いてくれてるなって。それが今更凄く不思議に思っただけだよ」

 朝山は、知り合いであり年上の友人からも連絡あって人を探してた。

 自分もまた、運命の相手『ミミ』に出逢いたいので。その助言として
軽く学園内で頼りになるらしいと言う。ほぼ願掛けで正直そこまで
期待してなかったが、その朝山と同じ人間を探してた。

 なら。斑鳩にケゲラパニ……善意で、あそこまで職員室で
行動を起こそうとするのだろうか?

 『剃刀』のように、決して毒は吐かないものの鋭く切り込んでいた。

単純な善意。そう言う理由で協力する事だって偶にはあり得るのかも知れない。

然し呉越同舟でないものの、全く関連性ない四人が一緒に同じ人間を
探す確率なんて決して高い訳がない。なら、これは偶然でなく『必然』なのだろう。

(俄然……興味湧いてきたなぁ、
小角ちゃん、かぁ)

          ――その娘『ミミ』を、一度直接見てみたいなぁ。


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