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【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』 その2

31円谷 世良楽『リトル・スウィング』【高1】:2021/04/21(水) 22:03:44
>>30

「えー? ずっとびっくりしたら、きっとつまんないですよ!
 あたしのパパのお誕生日パーティーで、
 ママとあたしとパパの友達でいっぱいサプライズしたけど、
 パパったら、途中からすっごい飽きてたもん。あはーっ!」

思い出し笑いをした。親も、似たような気質を持ち合わせていた。

「あ! でもでも、あたしのパパとママって、
 すごいセンスいいんですよー。
 だからあたし、ほんとにありがとーっていつも思ってます。
 高見盛……サクバン先輩のおじいちゃんも、センスいーですね」

両親との仲は、裏表もなくとびきり良い。
それを騙る事に照れもない。
特に、同じく(?)家族の話をしている相手になら。
名付け親が祖父というのも、それ自体は『ある』だろうし。

「あたしはママのことママって呼んでるけど、
 サクバン先輩のことは、とりあえず先輩で――それでそれで!」

自己紹介に続くやり取りを終えて、
『疑問』へと切り込んでいくセララ。

「制服は無いならもーしょーがないですけどー、
 冬眠って、それってじゃあじゃあ、学校はお休みしてるの?
 友達に会えないの、さびしくない?」

こんな性格でもうまくやってけてるのは『社会性』があるから。
何かヤバそうな『制服の話題』を流す、程度には。

「それに冬の間、ずっとびっくりする事ないってコトでしょー?
 それってあたしだったらきっと、春になるまでに起きちゃいますねー」

驚きの『生態』に目を丸くして驚き、なんとなく高見盛の見る方を見た。


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