したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【ミ】『忘れじの瑕、コメットテイル』

1『幸せ兎』:2019/03/08(金) 22:34:41

覚えていて悲しんでいるよりも、忘れて微笑んでいるほうがいい。

                     クリスティナ・ロセッティ


   ≪  ザザ――――z__________________ .....  ≫

   
     「…………」
                       
                    「キミも、そう思う?」

        「いいや」

    「おれは――――悲しくっても、覚えてたいよ」

                       「……この景色を。
                         いくつになっても。」

  「はは。理由なんて。だって、生まれ故郷だぜ。この――――」

                           ≪ザザ  ――――― ≫
 
                                       ≪    プツン≫

―――――――――――――――――――――――――――――

★ここは『薬師丸』がGMのミッションを行うスレです。

☆過去スレ(星見板)
【ミ】『ハッピー・ハッピー・コメットテイル』 
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1455891211/

【ミ】『コメットテイル幸福奇譚』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1482053460/

【ミ】『コメットテイル、禍福の星巡り』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1511075107/

★過去スレ(黄金板)
【ミ】『黄金色ハッピーテール』 
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1427557344/

【ミ】『黄金色ハッピーテール』 #2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1439137290/

422小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/01(金) 12:56:33
>>421

矢田がメモ帳を仕舞うのを待って、六人の下に戻る。
その途中で『スーサイド・ライフ』を解除する。
これで残るものは何もない。

  「……『猫の絵』ですね」

  「詳しく言うと――」

矢田が描いた絵の内容を指摘し、その特徴を告げる。
『疑問に対する解答』としては十分だろう。
原理を理解しなくても、『出来ること』が分かってもらえれば問題ない。

  「私には……『離れた場所を見ること』が出来ます」

  「今のように『後ろを向いたまま』でも……」

  「――いかがでしょうか?」

そこまで言って、矢田と運転手の反応を窺う。
納得してくれただろうか。
それがなければ、本当の意味で協力することは出来ない。

423黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/01(金) 20:00:50
>>421
「……」

(……実は隠れスタンド使いがまだいる……そんな可能性もゼロではありません……。
 とはいえわざわざ敵対する理由は……無いと思いたいですが……)

424『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/02(土) 01:30:42
>>422(小石川)
>>423(黒峰)

『矢田』:
「…………………!! すっ、すッご、どうやって!?」

『天雨』:
「『どうやったのかは分からない』……
 それが『不思議な力』ですのよ、矢田さん。
 分かったところで、使い手以外で再現は出来ない。
 だからこそ『偵察』のための『戦略的価値』がありますのよ」

『矢田』:
「な……なるほどッ? とにかく、ハイッ、十分分かりましたッ。
 こういう特技があるんでしたら、『先に行く』はお任せすべきですねッ」

『運転手』:
「…………ええ」

矢田は誰よりそれを『実感』させられ、
運転手もまた今の光景で『理解』した。
これで、改めて全員が――――いや、この場にいる全員が『協力体制』になる。

『運転手』:
「では…………森の中に問題がなければ、
 バスから皆さん降りていただき……『出口』……へ、矢田さんが誘導を。
 苦しいですが……『ミステリーツアーの一環』として、ここは扱います」

『矢田』:
「は、はいッ」

矢田の言葉で遮られていた小石川の『考え』を、
引き継ぐように運転手がゆっくりと言葉を並べ始める。

『運転手』:
「そして、この町を出た後は……即刻『本社』に連絡し、指示を仰ぐつもりです。
 バスは『出口』からは出せない……でしょう? だから、代わりの足がいる。
 ……出た先の近くに町でもあれば、そこまでは徒歩移動も考えますが。
 いずれにせよ、代わりのバスか、タクシー券か何かを手配し、『帰路』を用意する」

            「ここから出て……皆さんが『星見町』に帰る。
             そこまでは、『不思議な力』はありませんが……
             ツアーバス一筋『10年』、責任を果たさせて頂きます」

                「それとも……そうではない『案』は、ありますか?」

小石川や黒峰の中に既に案があるのであれば、反論や差し込む余地はあるだろう。

425小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/02(土) 07:31:22
>>424

  「ええ……『異論』はありません」

  「ただ――森の中に『問題』があった場合なのですが……」

運転手の口から提案された意見は、
自分が言おうと思っていた内容と概ね一致していた。
しかし、『例の三人』が森に残っている可能性は十分にある。
その時は、何か方法を用意しなければいけないだろう。

  「……おっしゃる通り、バスは『出口』からは出せません。
   そして、あのバスは『目立つ』でしょう」

  「『いざという時』は、
   『バスに注意を引き付ける』というのはいかがでしょうか……?
   もし森に『誰か』がいたとして……
   少なくとも『時間稼ぎ』にはなるはずです」
   
  「その間に、皆さんを『出口』まで誘導して頂けませんか?」

森の中に『三人全員』がいるとしても、
これで『分散』させることは出来ると考えた。
それだけでも、幾らかの隙を作るだけの効果はあると思いたい。
だが、この方法は最低でも『運転する人間』が残る必要がある。

  「――『運転』は……」

バスに慣れているであろう運転手に頼むのが一番かもしれない。
しかし、責任ある立場とはいえ、彼は『スタンド使い』ではないのだ。
危険があるかもしれない役目を、
『一般人』の彼に負わせてしまうことには躊躇いがあった。

426黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/04(月) 19:39:13
>>424-425
「運転手さんに任せる、ということになりますかね……。
 ……その場合、私が護衛としてつきましょう。
 私の『特技』なら、バスにもついていけますから……。
 最終的には私が相手をしている間に、運転手さんはバスを乗り捨ててこっそり『出口』に向かっていただければ……」

427『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/05(火) 23:56:35
>>425(小石川)
>>426(黒峰)

『天雨』:
「確かに――――それならバスは持って来いですわね。
 大きくて、頑丈。バスを運んでこれる場所であれば、
 運転する事も出来ますものね。つまり動きもとても速い。
 私達のような特技を持つ人間も、大半は処理に困るでしょう」

『緑里』:
「そうですねーーー、正面から相手するなら『バイク』でも危ない」

緑里もその言葉にうなずく。
現に、この中で単体で大型のバスにあらゆる意味で付いていけるのは、
搦手抜きでは――――名乗り出た『黒峰』くらいの物といえるだろう。

スタンド使いは一般人よりはるかに優位にいる。
だが、一般人が持つ全ての技術を持つわけではないし、
一般人が操る『機械』や『武器』に勝てるとは限らない。

『運転手』:
「……バスの運転は、ご存じでしょうが『普通免許』と別の技術が必要です。
 ここは……私がやる、やるほかにないでしょう。囮のようで、ぞっとしませんが……
 それが必要な局面だという事は、空気でわかります。……責任を口にした手前、お任せください」

『天雨』:
「『ノヴレス・オブリージュ』。私は支持しますわよ。
 仰る通り、バスの運転は私も出来ませんもの」

小石川の躊躇いも、また空気として伝わったのだろうか。
運転手は緊張の面持ちだが、作戦の要点に志願する。

『運転手』:
「……護衛というのがどのようにやるのかは……
 察せませんが、それは私が口出し出来る事では、ないでしょう。
 とはいえバスを乗り捨てるには多少の時間がかかります…………
 映画のカーアクションのようにはいかない、出口に向かうならなおさらです」

428小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/06(水) 09:06:23
>>426-427

この中でバスの扱いに最も精通しているのは運転手だ。
素人の自分から見ても、
バスの運転が普通の自動車よりも難しいことは理解できた。
慣れていない者だと、十分に動かせないことは大いに有り得る。

  「よろしくお願いします……」

  「……すみません」

運転手に頭を下げて、二つの言葉を告げる。
一つは感謝、もう一つは謝罪。
それしか出来ないことを、心から申し訳なく思った。

  「バスを使うかどうかは『状況』によりますので……
   必要だと感じられた時は利用しましょう」

  「黒峰さん――その時は、お願いします」

彼女のスタンドには、まだ未知の部分も多い。
しかし、何らかの『自信』があることが窺えた。
だからこそ、彼女のことを信じられた。

  「――具体的な『段取り』を決めたいのですが……」

  「先程も申し上げた通り、私が『先頭』に立ちます。
   そして、その後ろから『参加者の方々』を……」

  「一つお願いしたいのですが……
   どなたか私と参加者の方々の間に入って頂けませんか?」

  「私が確認した内容を、
   『参加者側に伝える役割』を担って頂きたいのです。
   私が直接お伝えすることは距離的に難しいので……」

  「それをしてしまうと、見つかる恐れも大きくなります。
   ですので、どなたか……」

矢田と運転手以外の四人の顔を見渡す。
黒峰には、万一のためにバスの近くにいてもらう方がいいだろう。
出雲は、まだ人となりが明らかにはなっていない。
緑里は能力が不明だ。
この中では、天雨が適しているように思えた。

  「天雨さん――お願いできますか?」

出雲が現れた時、彼女は『奇襲を目論めば分かる』と言った。
もしかすると、
『動きを掴む』ような能力を持っているのではないだろうか。
後方にいる参加者達の様子を知ることもできるのかもしれない。

429黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/06(水) 21:17:37
>>427-428
「……了解しました……。
 運転手さんたちには、少し前にベッドを見せましたよね……あれが私の『特技』です……。
 車のように乗り回せますから、機動性は充分です……。
 ……敵を一時でも足止めできれば、走行するバスに追いつくことは困難でしょう。
 脱出するために、必ずしも敵を倒す必要はありません……」

430『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/08(金) 00:32:30
>>428(小石川)
>>429(黒峰)

『出雲』:
「――――足止めが必要になれば、その時はおれも。
 おれはこの町の外に出るつもりはありませんから、
 最後、黒峰さんが脱出する時間は確実に稼げるはずッス」

人となりが明らかでないとはいえ、
『脱出』が必要無いのは彼だけだ。
黒峰と並ぶ、足止め役としてカウントすれば良いだろう。

『天雨』:
「ええ、お任せくださいまし。私の『特技』は『補佐全般』。
 『索敵』もまたその一環。この中の誰より的確に行える自信がありますわ」

天雨も、言葉通り自信に満ち溢れた笑みで答える。

『緑里』:
「じゃーーー、おれは後ろの方で万が一のとき、
 逃げ遅れたりはぐれる乗客が出ないように見ときますよ。
 敵が出て矢田さんが誘導すればふつ〜は着いてくでしょうけど、
 正義感とかイキりで残るヒトがいたら、ヤ〜バいですからね〜〜〜」

そして緑里も、だ。彼も役目を買って出る。
危険性は低いが、全体の安全性を高めるには必要かもしれない。
勿論、何かあるならそれを彼に任せるのでもいいだろう。

『運転手』:
「…………謝られることなんてありません。
 こうなれば、やるべきことを、全員やるだけです……!」

作戦の概要はこれでまとまったと判断するなら、運転手もすでに準備は出来ている。

431小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/08(金) 08:48:31
>>429-430

  「皆さん――よろしくお願いします」

  「必ず『成功』させましょう」

これで一通りの話し合いは済んだように思う。
今は時間が惜しい。
できるだけ早く行動を起こした方がいいだろう。

  「私からは以上です……」

  「参加者の方々に伝えるのは、
   矢田さん達にお任せしてよろしいでしょうか?」

  「私は先に行っておきますので……
   その間に『周知』をお願いします」

止められなければ、そのまま歩き出したい。
少し進んだ所で立ち止まり、天雨の方に向き直る。
そして、再び『スーサイド・ライフ』を発現する。

  「天雨さん――途中まで同行して頂けませんか?」

  「『先程お願いした件』について、道々お話したいことが……」

『スーサイド・ライフ』の射程距離を考えると、
『仲介役』をしてもらうためには一緒に来てもらう必要がある。
彼女に何か用があるなら、その場で少し待つ。
同時に、どこか近くに『タクシー』が見えないか探しておきたい。

432黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/08(金) 23:31:01
>>430
「……ありがとうございます。
 よろしくお願いします」

出雲に礼を言い、とりあえずはバスの方へ。

433『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/09(土) 01:34:38
>>431(小石川)

脱出作戦の種は撒かれ、議論という水も遣った。
後は行動により、それを実らせるだけだ。その時は近い。

『出雲』:
「…………御武運を。今はただ、祈ってるッス」

『矢田』:
「はいッ、この後の行程をあくまでツアーの一環として、
 なるべく混乱を招かないように……伝えておきますッ」

他の一同は、もともと乗客ではない出雲を除き、
一旦バスの車内へと引き上げていく。

残ったのは小石川、そして天雨。作戦の第一段階だ。

『天雨』:
「ええ、勿論…………よろしくてよ。
 状況が動き出して仕舞えば話してはいられない。
 全て予定通りに行くとは限らないけれど…………
 予定を持っていれば、それを指針に出来ますもの。
 詰められる点は、今のうちに詰めておくべきですわね」

     ツカッ ツカッ

今になって特に用も無いらしく、如雨露を構え、
少し離れて小石川の後ろを付いてくる天雨。

歩きながら周囲を見渡せば……タクシーは一台見つかった。

>>432(黒峰)

バスに戻る黒峰。
小石川と天雨、出雲を除く一同も、同じく乗車する。
現時点では『どうなるか』が分からない以上、
彼女らから報告があるまでは『待機』せざるを得ない。

『矢田』:
「 …………… えぇ〜〜〜〜みなさまッ!
  たいっへん、長らくお待たせいたしましたぁ〜ッ 」

    「 この不思議な町! 『紅鏡町』観光は! 楽しんでいただけましたかぁ〜〜っ!? 」

矢田のアナウンスへの反応はあまり著しくはない。
危険に遭遇はしておらずとも疲弊している人間が多く、
何かが起きていることを察している人間も、また多い。

とはいえ表立っての反発は無い。
寝ている者を除けば、みなガイドの話を聞いていた。

「 えー! これから当ツアーの、次の行程について説明させていただきまぁすッ 」

・・・と、その時。

『??』:
《…………き、聞こえるかい。外にいた人たち》

        《聞こえるなら反応してくれ》

これは……『スタンド会話』か?
バス車内の誰かがスタンド会話で話しかけてきている。

434黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/09(土) 19:41:28
>>433
「……」

(案の定……隠れスタンド使いはいた、ようですね……)

『……はい……聞こえます』

こちらもスタンド会話で返す。

435小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/09(土) 21:38:28
>>433

  「――天雨さん……『これ』を」

タクシーに向かって歩き出す。
その途中で、『スーサイド・ライフ』を振るう。
『耳』と『小指』を切り落とし、その二つを天雨に渡しておく。

  「何か伝えることがある時は『耳』に向かって話して下さい」

  「こちらから返答する時は『指』を使います……」

  「手の平に『文字』を書きますので……
   それを読み取って頂けますか?」

  「『10m』が限界ですが、
   『トランシーバー』の代わりにはなるかと思います……」

  「私が先に進みます。天雨さんは後ろで待機を……」

タクシーに乗り込む前に、それだけ話しておく。
もし自分に何かが起きた時も、情報は伝達できるようにしておきたい。
彼女が承知してくれたら、天雨と共にタクシーに乗り込む。

436『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/11(月) 02:17:16
>>434(黒峰)

『矢田』:
「 当バスはッ このあと『紅鏡町』が誇ります〜〜〜〜〜 」

            「 『森林浴』の名所に向かいましてッ 」

  「 バスを降りて、森の中のコースを散歩する予定でェ〜〜〜す 」

「 そこでは『今までにない出来事』も待ち受けている、かもッ!? 」

                    ザワ  ザワ

『笹井』:
「森林浴だって。あんたマイナスイオンとか信じてる?
 ……それとも、これもなんか、『よくわかんない話』だったりする?」

笹井も外での集まりから、何かの『事態』を察してはいるのだろう。
他の乗客の反応はまちまちだ。緑里は「良いですねぇ〜〜〜」と歓声を上げた。

それより・・・いや、優先度が高いとは限らないが、スタンド会話は続く。

『??』:
≪や、やっぱりスタンド使いの集まりだったのだね?
  ……わ……わたしも『スタンド使い』なんだ。
  自慢じゃあないが、けっこう大した能力なんだぞ。
  それに、それを扱うわたしの知性の方もね……ふふん≫
  
≪ただあいにくだが、一緒にいる……友だちは『ちがう』んだ。
  それもあって、この町の謎はまだあまり解き明かせていないのだが……
  とにかくこの町は明らかに何かおかしい……きみ達は何かわかったのかね!?≫

彼女は――――スタンド使いゆえに『赤い空』は見えているだろう。
が、連れ合いの一般人がいれば、その異常は『連れから目を離せない』理由に変わる。
覇気のない口調もあってどの程度のスタンド使いなのかは謎だが、町について未だ無知なのは必然か。

>>435(小石川)

「……どうしても、『ショッキング』な絵面ですわね。
 先ほど見せないように動いたのは英断でしたわ。
 あなたは考えて動ける……信用に足る人間でしてよ」

          スゥ

「ええ、『文字』……そうですわね、それに加えて、
 簡単な符丁を用意しておきましょう。念には念を、ですわ。
 私の言葉に『イエス』なら『1回たたく』。『ノー』であれば『2回たたく』。 
 丸やバツだと、『オー』や『エックス』と区別できませんもの。
 ああ、それと……緊急の危険自体なら『爪を立てる』んですの。
 私の手のひらが傷ついても良い。それくらい、しっかりとね」

              「――――よろしくって?」

耳と指を手に取り、それを掌に包んで、
天雨もまたタクシーに乗り込もうとする。

運転手は行先を聞けばすぐに『目的地』まで飛ばしてくれるだろう。

437小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/11(月) 19:16:46
>>436

  「……ええ、行きましょう」

『スーサイド・ライフ』を脚に突き刺して、外部から見えないように隠す。
それが済んだらタクシーに乗り込む。
矢田が時間を稼いでいる間に、情報を持ち帰らなければいけない。

  「――まで、お願いします」

運転手に、森から少し離れた所で止めてもらえるように頼みたい。
その条件さえ満たしていれば、具体的な場所には拘らない。
この役割は、少しでも疑いを抱かれた時点で失敗と思うべきだろう。
少なくとも、それくらいの緊張感を持って臨む必要がある。
『そういう人間』が相手なのだし、
『そういう人間を出し抜かなければいけない』のだから。
まず、入り口付近は見張られている可能性もある。
そうだとすれば、近くで降りるのは危険だ。

  「――……」

『緊急の危険』――ない方が好ましいことは間違いない。
もしそうなったとしても、情報だけは伝えたい。
最低限の役目を果たさなければ、『出口』に近付く意味がない。
状況次第によっては、自分が『囮役』になることも考えていた。
元々、他の参加者達が脱出した後も残る気でいたのだから。

438黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/11(月) 21:05:55
>>436
「マイナスイオンは……あまり信じられませんね……。
 ……森では、少々『トラブル』が起きるかと思います……」

『はあ……。
 ……ここはスタンド使いによって作られた異世界……のようです。
 現実へ脱出できる穴が森にあるので……みんなでこれからそこへ向かう、という流れです……。
 ええと、あなたのお名前は……?
 私は黒峰と言います……』

439『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/13(水) 10:05:39
>>437(小石川)

              スゥ……

常套手段ではあるが、脚を鞘にすればほぼ間違いなく発見はされない。
自己完結した完成度の高い手は、繰り返しても中々『陳腐化』しないのが強みだ。

やがて車は止まり、代金は天雨が支払った。
彼女に言わせればこれも、『ノヴレス・オヴリージュ』だろう。

『天雨』:
「……私は戦いは得手ではないけれど、
 貴女一人よりは二人の方が、きっとよろしくてよ。
 繰り返すけれど、緊急事態があれば……すぐ伝達なさい」

小石川の立ち振る舞いに何かを感じたのか、
天雨は案じるような言葉を送ってくる。

視界の先に森が広がる。異様な光景などはない。
あるいは、彼等『危険集団』も既に帰っている・・・
そんな展開もあり得るかのように、思わせるほどだ。

もっとも、希望通り距離はまだそれなりに離れており、
至近距離になれば……変わるかもしれないのだが、
少なくとも森に立ち入るまでに何か起きる空気はない。

      オ  オ  オ  オ   オ

風が唸るように吹き、木々を揺らす音はここまで聞こえた。
小石川を待ち構えるかのように・・・後は、足を踏み入れるだけだ。

>>438(黒峰)

『矢田』:
「 出発までにもう少々時間ありますのでぇぇ〜〜〜〜っ 」

        「 お手洗い 」

    「 お飲み物ッ 」

「 などなどッ、準備の方は今のうちにお済ませくださいませぇぇ〜〜〜〜 」

    ザワザワザワ…

数名が席を立つ。
彼らに特に何か意図があるわけではなさそうだったが、
同じく立ち上がった緑里がそれとなく目配せを寄越す。
はぐれる人間が出ないようにする、といった所だろうか。

『笹井』:
「あたしもマイナスイオンは信じてないケドさぁ。
 森林浴は『フィトンチッド』ってのが効くらしいわ。
 ちょっと前に流行ったときに調べたから本当の事」

「トラブル、ね。トラブル……
 私が気を付けといたらなんとかなる? どう?」

笹井は・・・豆知識を披露したかったのだろうか?
あるいは不安を増す状況に、日常を保ちたかったのか。

『??』:
《…………な、なんだ! もう解決の糸口は掴めていたのだね。
 それなら良かった……謎は残るが、い、命には代えられないからな》

謎の声の主は安堵した口調で返してくる。
そして・・・

《わたしの名前は『小角(オヅノ)』…………よろしく、黒峰さん。
 それと、さ、先に言っておくけれど、わたしの能力には期待しないでほしい。
 事情があってね、異空間とはいえあまり『濫用』は出来ないんだ。それに…………
 もう、ここに解くべき謎はないのだろう? あとは出るだけ、なら》

440小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/13(水) 19:30:22
>>439

  「……分かりました」

  「天雨さん――私の後ろへ……」

  「できるだけ『10m』の距離を保っておいて下さいますか?」

天雨に告げてから、森の入口へ近付いていく。
まだ何も見えないが、まだ何も分からない。
だから、『最悪の最悪』まで想定して動く。

入口に着いたら、まず『バイク』を確認する。
『レイト』らしき少女が乗っていたはずだ。
それがあるかないかも、一つの判断材料になる。

付近に誰もいないことを確かめたら、次の行動に移る。
脚に隠した『刃』を引き抜いて、『目』を刳り貫き、また『鞘』に戻す。
『目』を遠隔操作し、自分の立つ地点から『10m先』まで先行させる。
こうすることで、『目』と天雨の間に『20m』の距離を作る。
本体である自分を『目』と天雨を繋ぐ『中継基地』にするということだ。

自分は入口から動かず、まず『目』だけを向かわせる。
射程限界まで進めてから、本体も後を追って森に踏み込む。
周囲の安全を慎重に確認しながら、調べる範囲を拡大していきたい。

441黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/13(水) 21:05:17
>>439
「どうでしょう……。
 もし不審人物とかが近づいてきたら、車内に入れないほうがいいでしょうけど……」

『……残念ながら、敵対勢力がいて、妨害される可能性があります……。
 その場合は私が追い払うつもりですが……出来る範囲で、協力をお願いしたいです』

442『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/13(水) 23:38:28
>>440(小石川)

バイクは存在した。森の中に乗り入れるのは困難だろう。
とはいえ、森から出て町に向かっているなら放置はあるまい。
目をくりぬく光景には、天雨はもう慣れたようだった。

「ええ――――付かず離れず、10mで行きますわ」

             スッ

「そして、『10cc』」
「私が水を掛けた場所には花が咲く。射程は15m……
 そしてその花が、私に近くの『振動』を教えてくれますの」
          
                サワワワワ…

「花の命はほんの短い時間ですけれど、保険にはなりましてよ」

彼女は取り出した如雨露で、
足元に水を撒き始める。  
特に今は感知する物もないようで、飛んでいく目を見守る。

そして――――1m、5m、10m。 目も特に、何も感知するものはない。     
小石川が森に足を踏み入れると、天雨も動きだす。11m、15m、20m……何もない。

「『計画に狂いが出て、すでに撤退した』――――それならありがたいのだけれど」

天雨の声が、ささやくほどの声量で『耳』から受け取れる。それも、あり得ない話ではないが。

>>441(黒峰)

『笹井』:
「ふぅん……そうなんだ。
 でもあたしさ、喧嘩とか得意じゃないのよね。
 車内に入れないか……どうすればいいかな……」

笹井も何か考えてはいるようだが、
スタンド使いではない以上、
出来る助力はささやかな域に留まるだろう。

『小角』:
≪てっ……敵対勢力か……ここを作った人間か?
  い、いや、それは別に『どちらでもいい』のか……どうせ敵だ。
  ただ、しかしだね、残念ながらわたしのスタンドには『攻撃力』はない≫

         ≪協力は……で、出来なくはないが。
          出来る事なら……わたしの友達から離れたい。
          こんな事態に、あまり深入りしてほしくないんだ。
          でも……わたしが近くにいないと『異常』を察せない。
          だから、彼女らを見ていてくれる『スタンド使い』が必要だ。
          きみが見ていてくれても良いし、さ、さっきの仲間の誰かでも≫

  ≪それと……人数も欲しい。
    わたしの能力は『協力』で力を増すのだが、
    事情を知っている人間か……もしくは、
    事情を『知らせて構わない人間』が条件になるんだ。
    わたし一人でも極論いいのだが、多ければ多いほど……≫

≪わたしは……完璧な『情報』をきみたちに提供できる。どんな『情報』でもね≫

443小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/14(木) 00:14:00
>>442

バイクは『移動手段』だ。
遠くに移動するのなら使うはずだし、移動しないのなら使う必要はない。
順当に考えれば、『バイクを使っていない』ということは、
『レイトは移動していない』という結論になる。

        トンッ

指で天雨の掌中を一度だけ叩く。
これは厳密には『イエス』ではなく、
『撤退していたなら嬉しい』という言葉に対する『同意』のサインだ。
特に返事をする必要もないかもしれないが、
定期的に反応を返しておくことで、
いざという時の対応に遅れを出すことのないようにしておきたい。

  ――『誰もいない』……?『本当』に……?

既に引き上げてくれたなら『最善』だが、警戒は怠らない。
依然として、『三人全員が森に残っている』という前提で動く。
何も問題が起こらなければ、そのまま『出口』の方向に進み続ける。
移動の際は、できる限り遮蔽物の近くにいることを意識する。
第一の目標として、『出口』を『目』の視界内に収めたい。

444黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/14(木) 19:49:35
>>442
「無理はせず……。
 なにか怪しい人を見つけたら教えてくれるだけでもいいですし……」

『このバス内で協力者となりえるのは……私と、さっき外へ出た緑里さんと、スタンド使いではないですがスタッフのお二人……ですね……。
 敵との戦闘になった場合、私は車外へ出ることになりますので……見張り役は、緑里さんが適任かと思います』

445『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/14(木) 23:41:42
>>443(小石川)

『天雨』:
「反応、感謝いたしますわ。
 ――――今の所何もない、ようですわね」

足音は聞こえないが、振り返れば天雨も着いて来ている。
振り返ることが出来る程度に、前方には何も見当たらない。

              オ オ オ オ ・ ・ ・

気になるのは――――先ほど『デストルドー』が力をふるい、
バラバラにされていた『茂み』の痕跡さえ見たらない事か。
森に草の茂みなど幾つでもあるが、あの『破壊』の痕が無い。
なぜなのか。いずれにせよ、それ以上の疑問が起きる余地もない。

                      オ   オ   オ   オ   ・  ・  ・

『???』:
「…………………………」

そして――――

      「……『彼』も予想できていなかった、
       多大な『イレギュラー』がある以上……
       …………あまり無理な動きは出来ない。
       ここに『アレ』があるとしても…………だ」

「……ああ…………
 これ以上は『アリーナ』が嗅ぎつける可能性も、ある…………」

出口の『穴』の付近に一人、『木』を『椅子』のように『組み替え』、
そこに座る男がいたl。銀髪の男……間違いなく『デストルドー』の本体。

「…………そうだな、『無関係』なら……だが、
 その女性のスタンスが全体のスタンスとも……限らない。
 深追いはしないが……………『素通り』させるのも、どうかと、な」

     「……心配性か? ……そうかもな。 レイト……駒は動かせるか?」

トランシーバーを手にする彼はまだこちらに気づいてはいない。目からの距離は『15m』ほど。

>>444(黒峰)

『笹井』:
「あそっか、ま〜そんな変なヤツいたら
 あたし以外でも気づきそうだけど、
 一応……ちょっと気を付けとこっかな」

小石川が偵察に出ている役に立つかは分からないが、
これも保険にはなるだろう。仮に実を結ばなくても意味はある。

『小角』:
≪そ、そうか……出来る人がいるんだね。
  ただわたしの能力はそれなりに『時間』がいる。
  戦闘中にリアルタイムで調べるというよりは、  
  『今のうちに調べておく』方が、どちらかといえば得意なんだ≫

≪もちろん戦闘が起きてから、必要な情報を探る事も出来るが……
  どちらもする、というのは難しい。発動にその、『お金がかかる』のでね。
  それも『特別なお金』で、『現金』に限る……今のわたしには持ち合わせが少ない≫

珍しいタイプのスタンドだが、『金銭』という特別な対価は『効果』の大きさも予感させる。
この場で緑里や小角の友人に話を付けて『先に調査しておく』のか、それとも、
何かが起きてから目の前の『何を調べるべきかはっきりした状況』を解決するのか。

≪いつ調べるか、何を調べるか…………ううむ≫

小角自身には、話を聞いたばかりのためか現状でははっきりした『ビジョン』は無さそうだ。
黒峰の方でしてほしい方向性があるのであれば、それを指示すればやってくれるかもしれない。
あるいは放っておいても、それはそれで事態に合わせて動いてくれる……のかもしれない。

『???』:
≪………………その敵ってのは、『スタンド使い』だろ?
  どういう能力のヤツがいるのかは……わかってんのか?
  分からないなら……それを調べたら『優位』に立てるんじゃねえの≫

と、そこにさらに別の『スタンド会話』が重なる。少なくとも『もう一人』……息をひそめる使い手がいる。

446小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/15(金) 01:25:00
>>445

  ――……!

その場で立ち止まり、すぐに適当な木陰に身を隠す。
相手の方から『情報』を提供してくれているなら、
それに逆らう必要はない。
『銀髪の男』が喋り終わるまで、話を聴き続ける。

        ヒ ト リ
        
              イ ル

『指』を使って、後方の天雨に『サイン』を送る。
賢明な彼女なら、こちらの動きを見て隠れてくれるはず。
まずは、このまま状況を窺う。

  ――『駒』……。

やはり、『バスに来た男』というのは『操られた人間』か、
『レイトの能力で作られた何者か』らしかった。
傍目には普通の人間と変わらず、本体の指示で動かせる。
いつか共闘した『フラジール・デイズ』と似たような存在なのだろう。

そう考えると、『銃』の点は引っ掛かる。
もしかすると、操っている相手が『スタンド使い』なら、
その『スタンド』を使えるのかもしれないが、想像の域を出ない。
あるいは、何か『複製』のような能力かもしれないし、
『フレッシュ&ブラッド』が『二丁』あるのかもしれない。

  ――『行き先』は……。

『駒』の目的地は、おそらく『バス』だろう。
会話の脈絡から判断すると、そうとしか考えられない。
最も不味いのは、今はバスの近くに『出雲』がいるということ。
彼の存在を知られないようにしなくてはいけない。
こちらからはどうすることもできないので、
それは黒峰達に任せるしかない。

         ヨ ウ ス 
       
               ヲ
       
                 ミ ル

『指』を使って、後方の天雨にサインを送る。
次に確かめたいのは『残る二人』の所在だ。
トランシーバーの会話から、それを掴むことができるかもしれない。

  ――……。

どうやら『銀髪の男』は、あの場所から動く気がないと思っていい。
そのために『椅子』まで作っているのだから。
あの場所に陣取って、
通過しようとする人間に『チェック』を入れるつもりなのだろう。
不審を確かめずにはいられない彼の『慎重さ』を利用すれば、
無理にでも動かす手は幾らか思いつく。
しかし、『安全に検問を通過すればいいだけ』で済むなら、
それを使う必要はない。

447黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/15(金) 20:18:32
>>445
『……あなたは……?』

(まだ、スタンド使いがいたんですね……)

『敵の能力……私が知っているのは、少し前にこのバスが襲撃されたときに……見たスタンドだけですね……。
 ……詳細はわかりませんが……物体の温度と本体の感情を同期させているように思えました……。
 他に二人、仲間がいるようですが……そちらの能力はわかりません……。
 確かに、能力は事前に知っておきたいですが……できますか?』

448『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/16(土) 02:14:45
>>446(小石川)

            サッ……

木陰に身を隠せば、なおのこと見つかる可能性は低い。
天雨も当然、小石川の伝達ですぐに身を隠してくれた。
偵察に来た甲斐は大いにあったと言って良いだろう。

『銀髪の男』:
「……そう………それもそうではある。無用な接触自体が、
 連中の……俺たちへの……『敵意』に繋がる可能性もある。
 ……そんな藪蛇には心底意味がない…………それが『最悪』だ。
 それに……あの職員への奇襲とは訳が違う……事前情報もなく、
 人数もスタンドも…………何も分からない。全滅さえ『心配』だ……」

「それならまだこちらから完全な奇襲の方が…………幾分か早いが、意味も薄い」

文脈から察するに、彼らに積極的な敵対の意図は、やはり今も無い。

「だから…………そうだ…………『駒』を用いたいが…………」

「………………だが……ああ、だろうな…………やはり『足りない』」

・・・正体不明のバスに対しては、だ。
社会正義や道徳、小石川の信ずるもの、守るべき物、価値観には対立し得る。
少なくとも裏にどんな理由があれ、敵対したスタンド使いに『あそこまでやる』男だ。

「…………ああ」

「…………………………なら……待ち伏せが丸いか。
 凡人共はともかく、スタンド使いはやはり『素通し』は不味い。
 ゆえに…………『駒』で敵意を確かめ…………必要なら『狩る』
 ……おれの『デストルドー』ならば…………問題なく遂行出来る。

 ……この役目はゴウには任せられない…………レイト、お前の駒が頼りだ。
 ……ああ。駒のせいで敵意を燃やされたなら…………最悪、捨ててくれ」

         「ああ…………苦労を掛けるが…………ゴウには、おれから説明する」

               ザッ

木の椅子から男は腰を上げ、緩やかに立ち上がる。
が、椅子を元に戻す様子はない。すぐ戻るのだろう。
出口の外へと歩いていく……『ゴウ』に説明するために、のはずだ。

そうなると、通話相手であろう『レイト』は、『出口の外にはいない』……という事だろうか?

>>447(黒峰)

『小角』:
《な、なんだい急に…………!》

『??』:
《…………………そっちの奴(小角)と似た事情だ。
 ツレの問題ってだけじゃないけど…………………
 あんまり派手に動けない。必要なら動くけど……
 …………それより、出来るんだろ? ……能力の調査も》

『小角』:
《も、もちろんそれは可能だ! ……おほん、それに能力だけじゃあないぞ。
 相手のおおまかな人数から配置、伏兵の有無や、こちらの推察が合ってるかの確認!
 他にもなんだって……ああ、『はい』と『いいえ』で答えられるならなんだって分かるのさ!》

要はなんでも出来る、という事だろう。
必要なのは彼女が支払う対価と、能力を発動するための環境の作成。
あるいはこの場では使わず、実際に接敵した相手や状況をリアルタイムで調べさせるか。

『小角』:
《能力の方で具体的に言えば…………もちろんきみが考えてくれていいのだが。
 その『温度の能力』の条件や性能をもっと深く掘り下げることも出来るし、
 未知の能力の中に『特定の能力があるか、ないか』を調べたりとか……そういうのも出来るぞ。
 例えばだね、『広範囲を巻き込む攻撃』を使えるスタンド使いがいるかどうか……とかだ!》

・・・小石川が戻るまで、あるいは動く必要が生じるまでなら、考える余地はあるだろう。

449小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/16(土) 03:24:09
>>448

『レイト』がバイクを動かしていない理由は何か。
遠くに行くなら使うだろうから、近くにいると考えられる。
少なくとも、トランシーバーが通じる程度の距離だ。
そういえば、彼女はヘルメットを『投げ捨てていた』。
単に荒い性格だからとか、
機嫌が悪かったなどという理由とは思えない。
『置く』ではなく『投げ捨てた』ということは、
ずっと使い続ける気は最初からなく、
あくまで『一時的に利用しただけ』の可能性がある。
そう考えると、バイクの有無は大して重要ではない。

  ――……。

まず、『銀髪の男』が『出口』を固めている。
そして、『ゴウ』が『笹暮の監視』を継続している。
『レイト』は『駒』を使って『バス』を見張り、
それを『銀髪の男』に報告している。
情報を整理すると、概ねこういう形になるだろう。
これだけ掴めれば、もう『十分』だ。

    ヒトリメ デグチ マエ

         フタリメ デグチ ソト

             サンニンメ バス カンシ

天雨に『サイン』を送る。
彼らは、自分達の考えが筒抜けになっていることを知らない。
『情報戦』という分野なら、こちらに分がある。

    デグチマエ ケンモン

          メイカクナ テキイ ナシ

               ウマクスレバ ツウカ カノウ

後は、この情報を持ち帰るだけだ。
『駒』が探りに来るまでには間に合わないだろうが、早い方がいい。
そして、『メッセンジャー』は一人いれば事足りる。

    モドッテ クダサイ

          ワタシ ノコル

天雨に『帰還』を指示する。
そして、自分はこのまま待機を続ける。
『斥候』の役目は終わった。
ここからは万一の場合に備えて『伏兵』になる。
何かトラブルが起きた時に、隙を作れるようにするために。

450黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/16(土) 20:21:58
>>448
『では……とりあえず「広範囲攻撃のスタンド使い」と、「バスの走行に追いつけるスタンド使い」の有無を調べてもらえますか……。
 お金というのはどれくらい必要なのでしょう……?』

451『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/17(日) 23:47:28
>>449(小石川)

トランシーバーの『有効距離』は機種によって異なる。
500mに満たないものも、数キロに及ぶものもあるが、
それでも長くて『10km』は届かない――――

数キロ。中継点にレイトがいるのであれば、
バス付近の駒とこの森の奥を繋ぐことは不可能ではない。
それほど広い街でもない。タクシーならすぐに行き来できる距離。

『天雨』:
「…………深追いは厳禁でしてよ」

短い言葉をかけ、天雨はおそらく、バスに帰還するため動き始めた。
深追いはしない――――この場に残る小石川に『危険』は起こり得るが、
その可能性を突き詰めて『押し問答』をするつもりは、彼女にないらしい。

        オ  オ  オ  オ  ・・・

木々を揺らす風の中、銀髪の男はトランシーバーもしまい、出口の外に去る。
小石川の存在が気付かれているとは思えない。伏兵を望むなら、その障害は無い……か?

                                    ガサ …    ガサ …

>>450(黒峰)

『小角』:
≪わかった、そのあたりについて調べよう。
 お金は……わたしにしかたぶん支払えない。
 必要なのは『行動』で手に入れた『マネー』なんだ。
 お給料とかお小遣いじゃだめで……1回に『1万』≫

≪同じような話題について質問し続けると増額していくが、
  2回目までは1万……3回目で2万、その後ずっと増えていく≫

≪わたしの所持金は……今ここにあるのは『5万』だけ、だ≫

行動で手に入れた、マネー。
何を意味する言葉なのかは不明瞭だが、
はっきりしているのは『現金』であることと、
『黒峰は現時点でそれを所持していないこと』だ(※『ミッションマネー』に限定)

『小角』:
「…………」

       スクッ

≪今立ったのがわたしだ。……バスの外で『調査』を行いたい。
  うまくわたしの『友だち』が着いてくるのを足止めするか……
  もしくは外にいる『緑里』という人に話を通してくれるかい?≫

おもむろに座席の一つから立ち上がったのは、シルバーブロンドの髪の少女。
そして横に座っている友だちらしき『ベレー帽』の少女が、何事か話しかけようとしている。

452小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/18(月) 00:32:47
>>451

  トンッ

最後に『イエス』のサインを送り、天雨と別れる。
『耳』と『指』はまだ回収せず、そのまま物陰に潜ませておく。
そして、『音が聞こえる方向』を、気付かれないように『目』で確認する。
『レイト』が戻ってきたとは思えないので、『駒』の片方だろうか。
『どちらかは偵察に使う』という言葉から、
最低でも『二人』いることは予想できる。
もし、片方にはバスを探らせて、もう片方には森を探らせているなら、
対処する必要が出てくる。
もし見つかったとしても、目的を悟られなければ乗り切る手はある。

本体は木陰に隠れたまま、もっと隠れやすそうな場所がないか探す。
より面積が大きく、『出口』から離れすぎない場所がいい。
可能なら、『銀髪の男』が戻ってくる前に、
より都合の良い場所へ移っておきたい。

453小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/18(月) 00:59:23
>>452

『音の正体』を突き止めるのが最優先なので、移動はまだしない。

454黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/18(月) 19:14:59
>>451
『了解しました……』

「……ちょっと、外へ行ってきます……」

笹井に告げてバスの外へ。
緑里の姿を探す。

455『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/19(火) 03:50:00
>>452(小石川)

          ザッ …   ザッ …

足音――――何者だ? 分からない。誰かが歩いているのは分かる。
小さな足音ではない。おそらくは『大人』で間違いないだろう。
眼球を用いて方向を確認する。木々の狭間から、その姿が遠くに見えた。

       ザッ …  ザッ …

――――『アフロヘア』

黒いアフロヘアに、『防寒着』……ファーコートを着た痩せぎすの男。
バスガイドの矢田が口にしていた、小石川にとっては『未見』の男だ。

                    ザッ …

       キョロ   キョロ

距離は離れており、間には木々もある。すぐに発見されるような事はあるまい。
敵に手勢が二人いるのは、小石川の推測が正しければほとんど『確定』だろう。
その内一人は哨戒か、探査か、あるいはバス側に既に顔が割れているからか、
この森に残り……小石川が『動く』事に対して、大きな障害になり得る。目算『20m』。

>>454(黒峰)

『笹井』:
「あたしも……は、行かない方が良い感じか」

笹井が着いて来るような事もなく、バスの車外に出る事が出来た。
外には緑里が、バスから離れすぎない程度の位置で……どこを見ている?
乗客たちがはぐれないように眺めている、とも取れなくはないが……

『緑里』:
「…………」

        ≪…………? どうかしました〜?≫

周囲の全体を見渡しているようで、彼の視線は一定の範囲でのみ動いていた。
何かに気づいたのかもしれないし……それを追求するのと要件、優先順位は黒峰次第だ。

456小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/19(火) 05:32:28
>>455

  ――『四人目』……。

おそらく『駒』は二人いる。
『こちら』をここに残した理由は、
やはり『一度バスに向かわせているから』という可能性が高い。
つまり、バスを探りに来るのは『もう一人の方』ということになる。

  ――……。

思考を巡らせる。
もし『駒』が『人』ではなく『スタンド』だとしても、
強引に排除しようとすれば本体には分かってしまうだろう。
そうなれば、安全に脱出する道は閉ざされてしまう。
しかし、このまま動き続けるのも危険だ。
『スーサイド・ライフ』の能力を駆使すれば、
『隠れ切る』ことは不可能ではないにしても、
『その先』を考えると、消耗は最小限に抑えたい。

  ――『残る利益』よりも……
     今は『見つかった時のリスク』の方が大きい……。

『駒』の様子に注意を払い、隙を見て森の外に向かって移動する。
『四人目』が森を徘徊していることも伝えなければいけない。
そのために、一旦バスに戻ることにする。

457黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/19(火) 22:15:59
>>455
『バスの中にいたスタンド使いの方が、協力してくれるそうです……。
 ただ、何も知らない友人を巻き込みたくないとのことで……着いてきそうなら足止めをお願いしたいのですが……。
 ……そちらの方に、何か気になるものでも?』

緑里が見ていたと思われる方を眺める。

458『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/20(水) 23:19:55
>>456(小石川)

バスへ戻るのであれば、森を抜ける事になる。
それに大きな苦労はない……敵はそれほど大人数でもない。
勿論『レイト』の能力次第では覆る前提ではあったが、
少なくとも人海戦術でバスを跡形もなく消し去るだとか、
無限に捜索の手を回せるなら先程の『通話』と合わない。

  ザッ……

           ザッ……

アフロヘアの男も、こちらに気づく様子は無い。
遠ざかっていく足音に迷いはない。

    ………

         ………

森の外に出ても……やはり特に異変などは無かった。
敵も何かの考えがあって動いている以上は、
その線を踏まない限りは何も起きないのかもしれない。

森の入り口には変わらずバイクが放置されている。
これを取りにレイトがここを訪れる、という様子も無い。

帰りのタクシーはすぐに見つかった。
運転手に聞けば天雨がタクシーに乗る際もう一台呼ぶよう手配していた、との事だ。

バスまでは行きと同じく、十分と掛からないだろう。

>>457(黒峰)

『緑里』:
《ふーん、泣かせる友情ですね〜〜〜。
 ま、非常事態っても人間関係とか性格ばっかりは、
 曲げられないところもあるでしょーけど》

《まーいいですよ、ただその代わり…………》

        クル

唐突に、緑里はその方向に背を向ける。
そして手に持ったスマホに文字を打ち込み……

『 さっきから あの方向に 不審な奴がいます 』

『 おれがここ離れる必要あるなら
 そいつをそれとなく見張ってくれます? 』

            ・・・『不審な奴』?

459小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/20(水) 23:54:34
>>458

『指』は接合する。
『目』と『耳』はポケットの中に忍ばせておく。
発見されなかったのは幸いだった。
『待ち構える』やり方を選んでいる以上、
あちらからの積極的な干渉はないものと思っていいだろう。
ただ、こちらから踏み込めば話は別になる
そのための『準備』は万全にしておかなければいけない。
天雨の手回しに感謝しつつ、タクシーに乗り込む。

  ――最低でも森の中に『三人』……。

もし『武力衝突』になれば、苦しい状況になることが予想できる。
もちろん、そうならない道を進むつもりだ。
少なくとも、矢田や運転手を含めたツアー関係者の脱出が済むまでは。

  ――『もう一人』は今頃……。

『駒』の一人は、バスの様子を探りに行っているはずだ。
ここで見つかると、『偵察』の件が露呈する恐れがあるかもしれない。
それを考慮に入れて、バスから離れた所でタクシーを降りる。
そして、帽子の陰になる後頭部付近に『目』を浮かばせる。
その視界を利用し、背を向けたまま密かにバスの様子を確認したい。

460黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/21(木) 19:36:21
>>458
『……はい、よろしくお願いします……』

緑里が示した先を確認する。
一応ガン見はしないように、ちらりと。

461『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/22(金) 02:11:15
>>459(小石川)

必要な接合は終え、目と耳に関しては切り離したままだ。
タクシー運転手も、特にそれに気づくような様子はないし、
仮に気づいたとして『デリカシー』があれば言及はすまい。

        ブロロロロ・・・

森の中にいる敵スタンド使いは『3名』。
『レイト』を合わせれば4名、その駒がスタンド使いなら、
さらに増える。こちらの正確な『戦力』の数は分からないが、
大きく見劣りはしない――――が、『優ってもいない』

                      バタン

タクシーを降りた位置は、バス乗り場となっている広場に対し
位置関係的にはこちらが高台になっている路面沿いだ。
距離で言えば目測で、『30m』以上は離れているだろう。
ちょうど見下ろすような形でバスの様子をうかがう事が出来る。

出来るのだ。

       オ
            オ

                    オ

               『そのようにしている男が既にいるから』。

>>460(黒峰)

『緑里』:
≪じゃ〜〜〜、おれがその『友だち』って子を足止めしてみます≫

≪その間――――お願いしますよ≫

             ザッ

緑里はバスの方に歩いていく。そして黒峰の視線は・・・捉えた。

>>459(小石川)
>>460(黒峰)

黒峰がちらと見た先。
あるいは小石川が帽子に隠した『目』で見た先。

『???』:
「・・・」

バスの停留所を高台から見下ろす男は――――全くの『未見』だ。

……いつからいたのか?
バスの外には出雲もいた。彼はまだ気付いていない。
スタンドがどのようなものでも、本体の知覚力や運はまた別だ。

その男の接近のタイミングが、単に巧妙だっただけか?
距離は30m以上はある。ただ気付くタイミングが無かった。
そのようにも十分考えられる。多くの人間は車内にいたし、
あえてその方角を見ようとしなければ、大して目立つ姿でもない。
あるいは…………少なくとも、今わかるのは風貌だけだ。

髪を後ろで縛ったヘアスタイルに、リムレスの眼鏡を掛けた若者。
背を向けている小石川にも、ガン見はしない黒峰にも特別反応は示さない。

                      だが―――――『無関係』とは思えない。

462小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/22(金) 06:04:20
>>461

十中八九、彼が送り込まれた『駒』と見ていい。
そうであれば、このまま真っ直ぐバスに戻る訳にはいかない。
こちらの動きは、出来る限り相手に悟られたくはない。

  ――……。

バスを見張る男性から、静かに距離を置く。
ひとまず、射程距離の半分である『5m』ほど離れておきたい。
同時に、本体の目で、近くに座れる場所がないか探す。
あれば、そこに腰を下ろしたい。
なければ立ったままで構わない。

どちらにしても、切り離した『目』は男性の動きを捉え続ける。
つまり、『バスを見張る男性を見張る』という事だ。
その際、本体は逆の方向を向いておく。
『見られている』という意識を、相手に与えないようにする。
あくまでも秘密裏に事を行う。

また、彼の服装を見ておく。
ポケットやフードの有無を確かめたい。
要するに、『物が入る場所』があるかどうかだ。

463黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/22(金) 19:48:30
>>461
(明らかに……怪しいですね……。
 ……遠巻きに監視しているあたり、敵側でしょうか……)

向こうが今の所アクションを起こさないなら、とりあえず小角を待つとする。

464『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/23(土) 23:40:50
>>462(小石川)

男は自分から離れる小石川に気づく様子は無い。
距離は『5m』・・・ベンチに腰掛け、切り離した目で見張る。

>>463(黒峰)

大きな動きは何もない。『監視役』に過ぎないという事か。

緑里がバスに入って少しすると、小角が一人で車外に出た。
そして、黒峰のほうに歩いてくる。

『小角』:
「……ふう、きみが彼を手配してくれたのだね。礼を言うよ。
 改めて自己紹介するが……『小角宝梦(オヅノ ホウム)』だ」

「……普段は『探偵』を志している。
 そんなわたしのスタンドは『調査』に特化していてね」

尊大な口調には、どこか焦りが浮かんでいる。
緑里もあまり長い時間は稼げそうにない、という事か。

「とりあえず、バスの窓から見えないところで『調査』をしようと思う」

       キョロ    キョロ

           「き、きみはついてきてくれるかい?
            ……それとも、ここで待っているかね?」

協力――――そういえば『人数が多いほど効力が増す』と言っていた。
黒峰が着いて行けばそれが実現する。が、あの男を見張っておくべきか、どうか。

>両者

             ス…

メガネの若者は、懐から何か……いや、あれは『トランシーバー』だ。通信機器を取り出した。

465小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/24(日) 07:12:26
>>464

おそらく、あのトランシーバーは『レイト』との連絡用だろう。
『銀髪の男』の可能性もあるが、彼は『レイト』に命じていた。
単純に距離の問題かもしれないが、
『レイト』を通す必要があるとすれば、
『メガネの若者』の連絡先は『レイト』だと考えるのが自然だ。
そして、『駒』も連絡には『道具』を使う必要がある。
その点についても『フラジール・デイズ』と似ているように思う。

  ――まだ動けない……。

  ――今は……まだ……。

いずれにせよ、『会話の内容』は聞いておく必要があるだろう。
小声で喋る可能性を考慮に入れて、切り離し済みの『耳』を使う。
『耳』をポケットから出し、若者の背後から音もなく接近させる。
ただ、ここで急に振り返られると見つかってしまう。
それに対処するため、腰の高さ程度の位置に留めておく。

466黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/24(日) 20:03:10
>>464
「ついていきますが……実はあちらに、怪しい人物がいます。
 ツアー客だけでなく、あちらからも見えない位置がいいかと……」

小角に男のことを伝え、着いていく。

(トランシーバー……やはり敵側ですね……。
 ……わざわざ監視するということは、私の言葉はあまり信用されていないかもしれません……。
 やはり戦闘を覚悟しておくべきですか……)

467『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/25(月) 03:56:56
>>465(小石川)

男はトランシーバーに、極めて小さな声で吹き込む。
何を言っているのかは……『5m』ある今は聞こえない。
耳を切り離しておいたのは、ここで功を奏する。
ポケットから出したそれはほとんど予備動作もなく、
彼の視線より明らかに低い位置を飛んで近付く・・・

『???』:
「あ………………あの言ってた『例の女』と、
 見たことない子供が………………銀の髪の。
 ウン、こっちに来てはないよ……大丈夫、心配しないで」

「…………まだバレてない…………と思う。
 周りを見回してた男も、バスに引っ込んでったし……」

       「……会話? それは聞こえないよ。
         聞こえるとこまで行くとバレるし……」

やはり、監視している。

      クルッ

そして・・・『考え』は功を奏した。
振り返った彼の視線に、『耳』は入っていないだろう。

「…………」

「………………近くに人は……いた。一人ね。
  でも、バスの乗客じゃないっぽいよ……え?
    だって、『喪服』だし……ウン、住人だと思う」

       「大丈夫……こっち見てないし…………」

彼は小石川に視線を向けた状態で……『誤解』を報告する。

>>466(黒峰)

『小角』:
「あ、怪しい男だと……!? うう、いや、でも、そうか。
 敵がいるなら……わたしたちのことを放ってはおかないか……」

驚愕する小角だが、状況は飲み込めたらしい。
やたらとその方向を凝視したりはせず、
一度だけ視界を周囲に巡らせてから頷いた。

「わかった。そ、それじゃあ……
 そいつからも見えなさそうな位置に行こう……!
 わたしの能力は発動中の『隙』も大きい。
 不意打ちとかされると、こわいからな…………」

バスの……現在地から見て裏側へと歩き出す。
特に誰かに引き止められたりすることもなく、
人気のない場所まで移動する事は可能だろう。

『出雲』:
「……? どうしたんスか? こっちに自販機とかは無いっスけど」

と、引き止めるわけでは無いが声がかかった。
小石川が戻ってくるまで車外待機している『出雲』も、
このバス付近かつ車内からは目立たない位置にいたのだ。

468小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/25(月) 19:01:04
>>467

これで彼らに姿を確認されてしまった。
気付かれないまま動くのが理想だったが仕方がない。
こちらから接近する以上、いずれは捕捉されていただろう。
認識されたことは必要最低限の代償として捉える。
それに、まだツアー客の一人であることは知られていない。

  ――だけど……『無理』はできない……。

ただし、今後は今まで以上に慎重に行動する必要がある。
今は『偶然』で通せるが、何度も居合わせれば疑われる。
彼らの警戒具合を見ると、
『二度目』の時点で疑いが掛かると考えるべきだろう。
あるいは、既に疑われかけているかもしれない。
『駒』からの報告を、
『レイト』が100%信じるかどうかは不明なのだから。

  ――いえ……弱気になっては……。

しかし、それを利用することもできるはず。
こちらに注意が向けば、その分だけバスの監視は疎かになる。
逆に、バスに集中するのであれば、
こちらに注意は向きにくくなるだろう。
二つの目が『別々の方向』を向かない限り、
両方を同時に見張ることはできない。
そして、『スーサイド・ライフ』には『それ』ができる。

  ――今は……まだ……。

『見張り』を継続する。
少なくとも、トランシーバー越しの会話が続くまでは。
ここに居座られていては、真っ直ぐバスに戻ることはできない。
必要なら、またタクシーを使うことにする。
バスの裏で降ろしてもらえれば、姿を見られずに済む。

469黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/25(月) 22:33:22
>>467
「こちら、協力者の小角さんです……。
 敵対者について情報収集を行ってくれるそうです……。
 ええと、2人より3人のほうが……効果は上がるんですか?
 ……だとすれば、出雲さんにも協力してもらったほうがいいでしょうか……」

出雲に事情を説明する。

「……それと、向こうの方にこちらを監視しているらしき人物がいます。
 トランシーバーで連絡を取っているようですが、今はまだ具体的な行動は起こしていません……」

470『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/26(火) 21:33:03
>>468(小石川)

『???』:
「………………え? ああうん、連絡とかもしてない。
 ただそこにいるだけだよ。聞かれてもない……
 え? あ……うん、そうだね。万が一もあるよね」

      スタ… スタ…

小石川から視線を切らず、若者は歩き出す。
距離を取るように……だ。耳からも、当然遠くなる。
それでいて、バスに向かうのは見られてしまう。
再び耳を動かすか……この『見られながら』で可能か?

「……………」

         ボソボソ

トランシーバー越しの会話はもう聞こえない。が、続いてはいる。

        ブロロロ

・・・と、こちらに近づいてくる『タクシー』が遠くの方に見えた。
小石川が来たのとは逆方向だ。そういえば、天雨の姿はバスの方に見えなかった。

               ロロロ……

乗客はここからは流石に見えないが・・・彼女が乗っている可能性は高いだろう。
到着順の前後は、来た方角も踏まえ、尾行を恐れての回り道などを考えれば有り得る範囲だ。

少なくとも、何か剣呑な様子などは無い。もし仮に天雨でなくとも危険な何か、という事は無いと見える。

>>469(黒峰)

『出雲』:
「情報系スタンド、ッスね! ありがたいッス。
 おれ、そういうの出来ないから…………協力?」

『小角』:
「無論、上がるとも。2人より3人、3人より4人。
 そうだね、だいたい5人くらいまでなら『囲める』か」

     スゥーーー

小角の手がなにもない中空を撫でる。
いや……撫でた手の高さに『それ』が現れている。
木盤……四隅に『円』が、中心に『太陽』が描かれた盤。

『小角』:
「これこそご……わたしの『イル・ソン・パティ』。
 い、いいかい、まず……くれぐれもこの能力の事は他言無用だよ?
 さっきも触れたけど……お金を払うことで『質問』に答えてくれる能力!
 盤を囲む人数が多いほど、一度の支払いでたくさん質問できるのさ」

手袋をつけた小角の手が、その表面に添えられた。

『出雲』:
「どんな質問でも……ッスか?」

『小角』:
「イエスかノーで答えられるなら、ね。……くれぐれも他言無用だよきみたち!」

なるほど、存在を言いふらせば『ロクなことにならない』能力だろう。
小角の説明に頷いた後、出雲は黒峰が示す『監視者』の方角を見る。
もっとも、バスが遮蔽物になっているため、互いに見えないだろうが・・・

『出雲』:
「……情報収集の価値を考えたらおれもこれには参加したい、ッスけど。
 いると分かってる監視を野放しにしておくのも、まー、上手くはないッスよね」

彼は目を細める。とはいえ何か行動を強行するつもりはないようだった。
彼にとっては『巻き込んだ』形であるバスの面々を危害に晒さないためには、当然ではある。

471小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/27(水) 00:06:03
>>470

やはり警戒されてしまっている。
そうであるなら、『盗聴』の続行は困難だろう。
無理に接近すれば、敵と判断される恐れも出てくる。
視線を向けられている間は、決して動かない。
若者が注意を外す時を待つ。

  ――これ以上は……。

切り離している『耳』は地面に下ろし、自分とは別の方向に移動させ、
適当な物陰に隠す。
こちらに注意を向けているなら、気付かれないで済むはず。
もし見られそうであれば『消す』が、そうでないなら残しておきたい。
『目』による『監視』は引き続き行う。
若者の注意が逸れるタイミングを確認するために。

  ――天雨さん……?

乗客が彼女であることは予想できた。
自分も、向こうに戻らなければいけない。
若者が立ち止まった後で、彼とバスから遠ざかる方向に歩き出す。
姿を見られない場所まで離れてから、近くでタクシーを探したい。
それに乗って十分ほど走ってもらって到着時間をズラし、
『駒』の視界から見えないバスの裏側で止めてもらうつもりだ。

472黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/27(水) 19:57:24
>>470
「……まあ、そうですね……。
 出雲さんは警戒にあたってもらって、ひとまずは私と小角さんの2人でやりましょうか……。
 『広範囲攻撃のスタンド使い』『バスの走行に追いつけるスタンド使い』……の2つ、ですね」

協力のためになにかすることがあれば従う。
指を乗せるとか。

473『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/11/29(金) 03:10:56
>>471(小石川)

若者の注意も無制限ではない。
バスを見張るという本題も、あるからだろう。
しばらくすると再び、バスの方を見始めた。
これならば耳も消さずに残したままで隠し、
この場から歩き出す事は可能だろう。

             ブロロロロロ・・・

そんな小石川の横を通り過ぎるタクシーは、
やはり『天雨』が乗り込んでいるようだった。

彼女と目が合う。

                 ・・・

                     キーッ ・・・

そして少し経つと、小石川の歩く先……眼鏡の若者から十分離れた位置で『停車』した。
今から改めて探すまでもなく、『タクシー』は用意されたという事になる。

>>472(黒峰)

『出雲』:
「万一仕掛けてきた時、
 誰も見てないのは怖いッスからね。
 もし何も無さそうなら戻ってくるッス」

          ザ…

出雲はバスの向こうへ歩き去る。
安全を確保できたかは不明だし、
杞憂かもしれないが、『安心』は取れる。

『小角』:
「……よし、それでは調査を始めよう」

そして小角はスタンドにまさしく『指を乗せる』――――

「調査テーマは……『敵対しえる未知のスタンド使いについて』」

                     ズオオ ・・・

黒峰もまた指を乗せ、小角が意味深な言葉を諳んじれば、
指を添えられた『太陽』の模様が『コイン』として浮かび上がる。

「『二人で質問をする』なら、質問は1万円で、
 わたしたちが1度ずつ……2つ行えるぞ。
 ……まずはわたしからやってみよう」

「『現在わたしたちを敵視や危険視しているスタンド使いで、
  わたしたちが乗ってきたバスの走行に追いつけるものはいる?』」

                 ズ
           ズ

                ズ

コインが動き出す――――ひとりでにだ。
少しだけ迷う動きを見せたそれは、『いいえ』という答えを導き出す事になる。

474小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/11/29(金) 20:17:33
>>473

若者が見ていない隙を狙って、『耳』をポケットに戻す。
『目』も同じように、逆側のポケットに入れておく。
一旦ここを離れる以上、今は見張る必要はない。
この『目』を使うのは、バスに戻った時になるだろう。
監視役の若者に姿を見せることなく、密かに様子を窺うために。

  ――ありがとうございます……。

目が合った際、天雨にアイコンタクトを送る。
そして、彼女が停めてくれたタクシーに乗り込む。
先程の考えに従い、少しの間その近辺を走ってもらう。
そうすることで、到着時間に時間差を作る。
その後で、『駒』の視界外になるバスの裏側に停めてもらう。

475黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/11/29(金) 23:12:53
>>473
「……ひとまず、逃走手段としてバスは有効……ということでよいのでしょうか……。
 次は私が質問すればいいんですね……?
 ええと、『私達を敵視している人物の中に、広範囲……半径10m以上の範囲をまとめて攻撃できるようなスタンド使いはいますか?』」

476『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/01(日) 05:57:15
>>474(小石川)

アイコンタクトには、天雨の頷きと笑みが返ってきた。
そして車内に乗り込むと、『飴』を手渡される。

『天雨』:
「ご無事みたいで……何よりですわ。
 それと……あの男。あれが『敵』の一人ですのね?」

味は『コーヒー味』と『クリーム味』を一つずつ。
天雨がすでに指定しているのか……運転手は車を走らせる。

「念のため、迂回を依頼しておいて助かりましたわ……」

そして、バスの裏側……と言える方角へ回り込んでいく。
経路からして、あの見張りの男に察知される可能性は低い。

今のうちに車内で何かしておきたいなら、その程度の時間はある。

>>475(黒峰)

『小角』:
「うむ、全員乗り込んでいれば……そうなるだろうね。
 少なくとも全速力で走るバスには追いつけない……
 つまり移動能力を持つ敵はいないか、質は低いのだな」

     ススス

そしてコインは盤の中央に戻る。
黒峰の問いかけには、小角が首肯し、
二人の指を乗せたコインは再び動き出した。

        スススス…

            … スス

     『ピタ』

「……! これは……いや、妥当ではあるか」

・・・答えは、『いいえ』だ。

「10m範囲への同時攻撃なんて、怖すぎるからな。
 少なくとも全員が一掃されたりはしないようだ……
 ど、どうする? まだ調査を続けることはできるよ。
 今ので一万円使って、次も一万円で質問二つだ」

「たとえばだね、5m範囲ならできるのかとか……
 範囲でなくても、何人もに同時に攻撃できるかとかね」

調べるべきことは、あるといえばいくらでもある。
もちろん、敵とは未知の状態で接敵するのが『普通』であり、
情報を得ることはあくまでアドバンテージを広げる事でしかない。
他に準備に時間を費やすことでも、アドバンテージは得られる。
何かする事があるのであればこの辺りで切り上げるのも手だろうし、
話を付けて小角一人に任せ、自分は別の動きをする手もあるだろう。

477小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/01(日) 16:12:52
>>476

  「……ご心配をお掛けして申し訳ありません」

謝罪と共に頭を下げて、飴を受け取る。
彼女の手回しの良さには助けられた。
おそらくは、それが彼女の強さの一つなのだろう。

  「ええ……それに、森の中に『もう一人』いました。
   あちらの方達は『五人』で全員かと……」

  「『どう動くか』――ですね……」

彼らは森の中で待ち伏せしている。
こちらがバスを囮にしても、誘いに乗ってくるとは思えない。
それなら、バスで森の前まで行ってしまった方が安全だろう。
監視されているというなら、それを利用する。
要するに、彼らに『通してもいい』と思わせればいいのだから。

  「天雨さん――失礼ですが、
   『エコバッグ』のようなものをお持ちでしょうか?
   他の方にもお聞きするつもりなのですが……」

  「できれば『三つ』あればと思うのですが……
   『二つ』でも何とかできるかと思います」

  「私は、まだツアー客の一人だとは知られていません。
   いなかったとしても……不自然には思われないでしょう。
   万一のために、『見られずに移動できれば』と……」

『スーサイド・ライフ』の能力があれば、それが可能だ。
そのためには、十分な数か大きさを持つ『バッグ』が必要になる。
そして、それを『運んでくれる手』も。

478黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/01(日) 23:32:33
>>476
「いえ、10m以上バスで逃げてもらえば……巻き込む心配はない、とわかれば充分です。
 あと2つ……飛び道具の有無と、こちらのことを調べられるスタンド使いの有無を知りたいところです……。
 ……敵からの情報収集については、特に位置情報が筒抜けになるかどうかが重要ですね……」

ということで『私達を敵視している人物の中に、射程10m以上の飛び道具攻撃を行えるスタンド、または武器を所持している人物はいますか?』と尋ねる。

479『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/02(月) 02:03:28
>>477(小石川)

「『ノヴレス・オブリージュ』ですわ。
 もしくは、そうですわね……言い換えるなら、
 あなたたちのサポートをするのが、私の『適所』」

「だから……いくらでも、私に心を配らせてくださいまし。
 その代わり貴女は貴女の『適所』で力を発揮して頂戴」

やがて、進行方向にバスが見えてきた。
その近くで『黒峰』と『小角』が、何かしているようだ。

「そう、五人……やはり『戦ってどうにか出来る』数ではありませんわね。
 こちらのスタンド使いも、数だけなら見劣りしないでしょうけれど、
 こちらにだけ『守るべきもの』がありますもの。策は必要ですわね」

ともかくとして、小石川は自身の準備を進める。
そのために必要な『エコバッグ』については……

「エコバッグ? そうですわね、1つならありますわよ。
 何に使うのかは………………いえ、察しましたわ。
 これは私の想像が正しければだけど…………
 信用出来て事態を把握してる人に中身を預ければ、
 普通のカバンでも『代用』にはなりませんこと?」

「いずれにせよ、『運ぶ』人間は理解者である必要がありますわね」

天雨からは、そのように応じてきた。
いずれにしても、もうじき合流するのに困らない位置に停車出来そうだ。

>>478(黒峰)

「わかった、では次はその辺りを調べようではないか。
 『イルソンくん』……このテーマで二周目を続けていくぞ」

自身のスタンドに呼びかける小角。
木盤に意志は感じられないが、儀式か何かだろうか?

ともかく。

>『私達を敵視している人物の中に、射程10m以上の飛び道具攻撃を行えるスタンド、または武器を所持している人物はいますか?』


         スススス…… 『ピタ』

「『はい』と出たっ……敵には遠隔攻撃使いがいるぞ!
 ま、マフィアとかで拳銃を普通に持ってるとかか、
 単にそういうスタンド使いがいるというだけか……ううむ」

コインが止まったのは『はい』だ。
そういえば『小石川』が目撃した話(>>389)で、
敵一味の『水鉄砲』『銃』のスタンドが触れられていた。
それが恐らく、射程10m以上を誇るのだろう。

「ではわたしは…………『わたし達を危険視したり警戒してる人物やその仲間に、情報を探るようなスタンド使いはいる?』」

        ススス… 『ピタ』

こちらも迷いなくコインは進み、答えは『いいえ』だ。
敵には情報系の能力者はいない。見張りさえも人力だ。
少なくともこちらと違い、情報格差を押し付ける手はない。

「さて……これで、二周が終わった。
 三周目からは『二万』『三万』と増えていくが、
 わたしのお小遣いはあと『三万円だけ』になった……!」

「このテーマで質問を継続するなら、あと一周だけだが……どうしよう?」

480小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/02(月) 19:02:20
>>479

  「『守るべき人達』を攻撃される……
   あるいは人質にされる……」

  「そういった危険はあってはいけないことだと、私も思います」

  「ただ……今のところ、
   『戦わなければならない必要性』は薄いようですね」

天雨の言う通り、もし戦う事になれば分が悪い。
しかし、偵察した限りでは、
彼らには積極的な戦意は見られなかった。
万一の可能性は常にあるものの、
現時点では交戦の危険は低いはず。

  「ええ、『鞄』でも『袋』でも構いません。
   外から中身が見えず、
   十分なスペースを確保できるのであれば……」

  「天雨さん――ひとまず、
   そのエコバッグを貸して頂けませんか?」

彼女には、こちらの意図が伝わったと感じた。
まず、天雨からエコバッグを借りておきたい。
それで一つ分になるが、まだ数が足りない。
自分のバッグも使うつもりではあるが、大きさが不安だった。
もっと容量の大きなものが見つかれば、更にいい。

  「それから……『運び手の一人』をお願いしたいのですが……」

天雨は状況を理解しており、信頼に値するスタンド使いだ。
もし了承が得られるのであれば、彼女に依頼したい。
いずれにしても、最低『三人』程は必要になる。

    スッ

  「黒峰さん、小角さん――これは……?」

タクシーを下車したら、近くにいる二人に声を掛ける。
同時に、ポケットに忍ばせていた『目』を外に出し、操作する。
こちらを見張っているであろう『駒』の姿が見えるかどうか、
密かにバスの陰から確認する。

481黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/02(月) 23:21:27
>>479
「……とりあえず知っておくべき情報は、得られたと思います……。
 またあとで何か調べることが増えるかもしれませんが……それはそのときに……」

と、ちょうど小石川が戻ってきた。

「こちらの小角さんに協力していただき……敵の情報を探っていました。
 わかったことは……まず『バスに追いつけるスタンド使いはいない』。
 『範囲攻撃できるスタンド使いはいない』。
 『飛び道具の持ち主はいる』……これはすでに小石川さんから聞いていましたね……失念していました。
 そして『情報を探るスタンド使いはいない』……。
 大雑把ですがこれで全てです。
 ……他になにか、調べておきたいことはありますか……?」

482『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/03(火) 05:04:51
>>480(小石川)

『天雨』:
「そうですのね? ……戦わずに済むのであれば、それに越した事はありませんわ。
 仮に敵がどのような悪漢でも、私達は『警察』じゃあないですもの……
 重要なのは危険を切り抜ける事で、悪者を退治することではありませんものね」

小石川の推察に、天雨は胸を撫で下ろす。
彼女も『好戦的』とは言えないタイプなのだろう。
少なくとも、そのスタンドは戦闘に向いたタイプには見えない。

『天雨』:
「どちらの申し出も、よろしくてよ。とりあえず今はバッグですわね……これを」

            スッ

鞄の中から、丁寧に畳まれたエコバッグを手渡してきた。
運び手も、任せることが出来る……これでまず『一人』だ。

      バタン

そしてタクシーから下車し、外に出る小石川。
天雨は、その間に支払いを済ませている。
『目』を操作してバスの陰から様子を伺えば、
例の男については、まだ監視している様子だった。
監視するという事は、『動き』を報告するという事。
こちらに動きがない限りは彼も動けないのかもしれない。

『小角』:
「あっ! 小石川さんっ……い、今はだね」

小角が反応する。今している事の説明は、『黒峰』の口から引き継がれた。

>>481(黒峰)

『小角』:
「そうかい? それじゃあまたいつでも……いや……オホン。
 わたし一人の時なら、いつでも声をかけてくれたまえ。
 一人じゃない時なら……一人になれるよう努力はする」

「もしまたわたしの力が必要であれば……
 わたしとわたしの『イル・ソン・パティ』で、
 持ち合わせがある限り、何でも調べてみせるとも」

と、撤収しそうな勢いの小角だったが、
そこにちょうど『小石川』と天雨が帰ってきた。

『小角』:
「あっ! 小石川さんっ……い、今はだね」

小石川とは知人なのか振り向いた小角が言いかけるが、
それより黒峰が『小石川』に状況を説明する方が早い。

小角の仔梟のような視線が、二人の間を行き来している。
彼女のスタンドは、今はまだ発現したままだ。
調査を再開するなら、声をかければしてくれるだろう。

483小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/03(火) 14:52:41
>>481
>>482

  「――ありがとうございます……」

黒峰の話を聞いてから、彼女に頭を下げる。
調べるというのは、この『木盤』を使うのだろうか。
黒峰のスタンドとは違うということは、小角のスタンドなのだろう。

  「……こちらも分かったことをお伝えします。
   森の中には『三人』の男性がいました。
   一人は『出口の前』で……。
   もう一人は『出口の外』で待機しています……」

  「三人目は森の中を『巡回』しているようです。
   『レイト』と呼ばれている女性は見当たりませんでした……。
   ただ……おそらく彼女は、
   バスの動向を窺っているのではないかと思います」

  「今もバスを見張っている男性は、
   彼女からの指示を受けているようですので……。
   以前、『人間に酷似したスタンド』を見たことがあります。
   もしかすると……
   『森を巡回している男性』と『見張り役の男性』も、
   『そういうスタンド』なのかもしれません」

  「今のところ、彼らに『明確な敵意』はないようでした。
   ですが……『出口の周囲』からは動かないでしょう。
   私達が来るのを待って、
   『敵に成り得るかどうか』を確認するつもりのようです……」

こちらからも、偵察で得た情報を知らせておく。
そして、頭の中で考えを巡らせる。
『三人組』には注意を払う必要があるが、
他にも気に掛かることがあった。

  「……そうですね。『二つ』程あります」

    スゥッ――

言葉を告げながら、辺りに軽く視線を走らせる。
それは、『敵』を警戒してのことではなかった。
近くに『出雲』がいないことを確かめてから、再び口を開く。

  「その前に、お願いしたいのですが……。
   今から言う内容は、
   出雲さんには伏せておいて下さいませんか……?」

  「『この紅鏡町を作り出した原因となる存在が、
   今も存命しているかどうか』」

  「『その存在は出雲さんの家族や友人または恋人など、
   単なる知人以上の間柄かどうか』」

  「この『二点』について――です……」

  「……調べることが出来るでしょうか?」

自分が予想する一つ目の答えは『ノー』だった。
あくまで推測の域を出ないが、それについて多少の根拠はある。
『この世界』は、出雲の能力なしでは維持することが出来ない。
その理由として、元々『極端に持続力に乏しい』と考えるよりは、
『既に本体が死亡している』ために再発現できず、
出雲の能力が消えれば自然消滅すると考えた方が、
より自然なように思えるからだ。
そして、もし二つ目の答えが『イエス』だとすれば、
出雲が『紅鏡町』の存続に執着する理由も、
おぼろげながら察しがつく。

  ――こんなことを考えてしまうのは……
     自分を重ね過ぎているのかもしれないけれど……。

484黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/03(火) 23:14:07
>>482-483
「合計5人ですか……。
 ……あと『1枠』、質問ができますね……。
 では、最後に『レイトの指示を受けている人物たちは、指示されていないことでも自分で判断して行動するか?』を確認するとします……」

485『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/04(水) 01:18:32
>>483(小石川)
>>484(黒峰)

『天雨』:
「人間そのものを作り出すスタンド……
 というのは私も見たことがありましてよ。
 もちろんこの敵がそうとは限りませんけれどね。
 単に人数をカモフラージュしたり、フットワークを軽くするために、
 『部下』を運搬できるようなスタンドを使っているのかもしれませんわ」

ともかく……情報交換を行う小石川と黒峰。
そして更なる『調査』は続く。
小石川、そして黒峰の追加の申し出に、小角はうなずく。

『小角』:
「よ、よし、それなら……『テーマ』を変えよう。
 今までの質問より『大きなテーマ』にね。
 そう、つまり、『今の紅鏡町を取り巻く状況について』だ」

             ズ
                ズ

「テーマのリセットで……必要資金はまた『1万円』から。
 小石川さんたちも加わった今、あと『2周で8つ』質問できるっ!」

『天雨』:
「たち。私も頭数に含めていますのね?よろしくってよ。
 ――――『レイトのスタンドは、自立した存在を作り出せる?』」

『テーマ』という概念が正確に何を意味するのかは不明だが、
『イル・ソン・パティ』の発動において、何か重要なものなのだろう。

「そしてわたしは『名探偵』のたまご……
 依頼を口外したりはしないとも。
 そのかわり『調査方法』は、本当に他言無用だぞ」

「――――では、はじめよう。まず4つだ」

四つの質問を、黒峰と小石川、小角、天雨が一つずつ受け持つ。
回答は以下のような物だった・・・

『レイトの指示を受けている人物たちは、指示されていないことでも自分で判断して行動するか?』
――――『はい』

『レイトのスタンドは、自立した存在を作り出せる?』
――――『いいえ』

『この紅鏡町を作り出した原因となる存在が、今も存命しているかどうか』
――――『いいえ』

『その存在は出雲さんの家族や友人または恋人など、単なる知人以上の間柄かどうか』
――――『はい』

                      ・・・『真実の盤』は、それを淡々と『暴きだした』。

>黒峰

回答が示される一方、黒峰は『出雲』の『矛盾する』言葉を聞いている。
『外の世界にいる人間の中で、ここのことを伝えてるのは、
 ここを作った人間だけ……あいつは急に呼び出せるわけでもない』

――――『存命ではない』事を知らないのか、それとも別の事情があるのか?

これはこの世界から脱出するために必要な謎ではない。そこは、ほぼ間違いないだろう。

486小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/04(水) 16:10:28
>>484
>>485

  「『一万円』……?『お金』が必要なのですか?」

    スッ

バッグを開けて、『貯金通帳』を取り出す。
『スタンドにまつわる事件で得たお金』を管理しているものだ。
それを、小角に差し出す。

  「『六十万円』あります。
   もし足りなくなった時は、これをお使い下さい」

『レイト』の能力について分からない点は、まだ多い。
ただ、少なくとも『実体化したスタンド』ではなくなった。
そうなると人間を操っているか、
単にレイトに協力している一般人かもしれない。
監視していた若者の口振りからは、
『操られている』という雰囲気は薄かった。
『レイト』が『銃のスタンド』を持っているらしいという、
笹暮の証言とも合わなくなる。

  「『レイト』と呼ばれる女性も、
   『銃のスタンド』を使っていたらしいと聞きました……」

  「彼女のスタンドについて掴むなら、
   その部分を重視する必要があるかもしれませんね……」

しかし、これについては置いておく。
もし見る必要があれば、いずれ向こうから見せてくれるだろう。
脱出するために知らなくてはいけない情報でもない。

  「……『質問』してもよろしいでしょうか?」

  「『紅鏡町を作り出した存在の死因は、
   他殺・自殺・病死のいずれかに含まれますか?』」

『自然死』以外で、この中に敢えて入れていない可能性がある。
それは『事故死』だ。
もし『ノー』であれば『事故死』の確率は極めて高くなるし、
『イエス』であっても『三つの内のどれか』まで絞れる。
『事故死』――その言葉が、一瞬『彼の死』を思い起こさせた。
右手にある形見の指輪に視線を落とし、また顔を上げる。

  「……もう一つ『質問』させて頂きます」

  「『出雲さんが紅鏡町の存続に執着する理由は、
   紅鏡町を作り出した存在の死と関係がありますか?』」

これが自分の考えている結論だった。
もし自分なら、愛する者の面影は、いつまでも残し続けたいと思う。
たとえ、それが倫理や道徳に背くものだったとしても。
もちろん、出雲の考えは分からない。
しかし、『もし自分なら』――きっと、そう思うだろうと感じた。

487黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/04(水) 20:06:16
>>485-486
「……レイトを抑えれば協力者(?)も止まるかと期待しましたが……」

>『この紅鏡町を作り出した原因となる存在が、今も存命しているかどうか』
>――――『いいえ』

>『外の世界にいる人間の中で、ここのことを伝えてるのは、
> ここを作った人間だけ……あいつは急に呼び出せるわけでもない』

「……?
 出雲さんは……この街を作り出した人物が、まだ生きていると思っているフシがありました。
 『あいつは急には呼び出せない』と……。
 仕事かなにかで忙しいと思っていたか……あるいは、寝たきりなどで移動自体が難しい状態だったのかもしれません」

気になるが、とりあえず『イル・ソン・パティ』の回答を待つ。

488小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/05(木) 04:21:41
>>486
現金支払いのみの場合は『六十万円入りの封筒』を差し出す。

489『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/05(木) 12:42:29
>>486(小石川)
>>487(黒峰)

『天雨』:
「ねえ小石川さん……確かにこの世界の成り立ちは気になりますし、
 それがここを脱する上でヒントにはなるかもしれませんわね。
 でも、私達が必ず切り抜けなければならない敵の方が重要度は……あら!」

「……失礼。『出資者』の貴女の質問に何か言うのは、
 これ以上は差し出がましいというもの、ですわね」

小石川の質問には天雨がやや渋い表情を見せたが、
差し出された『封筒』を見ると、得心した様子で頷いた。
言葉に嫌味や皮肉は感じられない。『本音』だろう。
ビジネスを重んじる彼女は、出資者の重要性を知る。

『小角』:
「ろ、六十万……!? いいのかいこんなに!?
 こんな大掛かりな調査、久しぶりだ…………
 いや、わ、わかった。ありがたく受け取るよ。
 もちろん使い切らなかったらちゃんと返すからね」

同じく封筒には小角も元々丸い目を目を丸くするが、
どこか慣れた様子でそれを受け取り、皆に見せた上で、
自分の服のポケットに半ば見える形で突き刺した。

『小角』:
「…………うーむ、黒峰さんの疑問はもっともだ。
 出雲さんが『その人物』が……その、生きてると思ってるなら、
 ここをそれほど重要視している理由は薄くなってしまう気がする」

「…………とりあえず、情報が欲しい。続けよう」

ここで小石川の挙げた2つの質問のうち、片方は小角の口によって行われた。

>「『紅鏡町を作り出した存在の死因は、
  他殺・自殺・病死のいずれかに含まれますか?』」
  
――『はい』

>「『出雲さんが紅鏡町の存続に執着する理由は、
  紅鏡町を作り出した存在の死と関係がありますか?』」

――『はい』

『小角』:
「関係がある、か……ううむ? それならば……二度と会えないとは思っていないのに、
 ここに呼び寄せることは不可能ではない……よ、よくわからないな……彼らの能力が関係しているのか?」

それら質問への回答は、小石川の推測を裏付けていく。
が、黒峰の聞いた話が矛盾として引っかかってくる。
紅鏡町の成り立ちを把握するにはそこは解消すべき点だ。

『天雨』:
「……質問は一巡で、一人1つでしたわね。
 小石川さんと小角さんとで1つずつだから、
 あと私と黒峰さんの分は残っていますわ。
 黒峰さん、このターンに何か質問はありまして?
 私は『レイト』の能力をもう少し掘り下げたいけれど」

天雨は小石川の姿勢に理解こそ示してはいたが……あるいはだからこそ、
彼女自身の『質問権』は、ぶつかる可能性が残る敵の能力の把握に費やすだろう。
それを考えれば、小石川は『出雲』の謎に集中出来るのかもしれない。黒峰はどうするか。

『小角』:
「いささかゲームのような言い方になるが……質問のパスも可能だぞ。
 いずれにしてもだね、このターンが終わればわたしの資金は残り1万円。
 そして次のターンには『2万円』が必要だ……わたしだけじゃ足りない。
 再確認だが小石川さん、これは本当に……『使っていい』お金なのだね?」

あるいは質問自体を打ち切るという選択肢もあるだろう。

動く前だからこそ、こうして調べる時間を取れる。知った上で対策出来る。
しかし小石川の考え通り……動けば、問わずにして、自然と分かることも多い。

490『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/05(木) 12:43:49
>>489(訂正)

『小角』:
「関係がある、か……ううむ? それならば……二度と会えないとは思ってい【ない】のに、
 ここに呼び寄せることは不可能ではない……よ、よくわからないな……彼らの能力が関係しているのか?」

      ↓

『小角』:
「関係がある、か……ううむ? それならば……二度と会えないとは思ってい【る】のに、
 ここに呼び寄せることは不可能ではない……よ、よくわからないな……彼らの能力が関係しているのか?」

491黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/05(木) 19:46:47
>>489
「この街と出雲さんの関係は少し気になりますけど……私からは特に調べたいことはありません。
 ……必要なら小石川さんの代理で質問しますが、何かありますか……?」

小石川に尋ねる。

492小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/05(木) 20:39:02
>>487
>>489

  「……ええ、勿論です」

改めて小角に告げる。
これといった使い道がなく、今まで残していたものだった。
この瞬間に役立つのであれば、それが最も有効な使い道だ。

  「天雨さんのおっしゃることは理解しているつもりです。
   ただ……どうしても『気に掛かる』もので……」

彼女の言う通り、敵の情報を得ることは重要だろう。
しかし、彼らは積極的に攻撃はしてこないはず。
『出口前の検問』を通り過ぎてしまえば、それで済む。
争いが起こらないなら、情報を得ることは必ずしも必要ではない。
逆に争いが起こるのであれば、能力は自ずと目にすることになる。

  「『矛盾』――ですか……」

  「『この世界を作った存在』は既にいない。
   出雲さんも、そのことを知っている。
   そして、『いつかは呼び出せる』と思っている」

  「『この世界を作った存在』が命を落としたから、
   彼は『この世界』に留まり続け、
   『この世界』を残し続ける道を選んだことになりますね……」

  「私が考える限りでは……
   現時点で一番納得のいく理由は一つあります」

  「『この町を作った存在』を『呼び戻せる方法』があって、
   そのためには、『この世界を存続させておく必要』がある。
   そして、『その方法』は『この町の中』にある。
   彼は『町』から出るつもりがない。
   町の外に『方法』があるなら、
   『外に出ない』という行動と食い違ってしまう。
   あるいは、『いつかは』呼び出せるというのなら、
   方法というよりは『時間』が必要なのかもしれない」

  「要約すると、この世界に彼が留まり続ける理由は、
   『この世界を生み出した存在を生き返らせるため』……
   ではないでしょうか」

心が動揺しかけている自分に言い聞かせるために、
努めて冷静な口調で続ける。
死んだ者を生き返らせる方法など、本当にあるのだろうか。
あるかもしれない。
それが可能なスタンドが存在しても不思議はないだろう。
それならば――。

  「『アリーナ』の笹暮さんの話では、
   この世界は『現実逃避』の世界だそうです。
   それを加味すると、
   『呼び戻せる方法がある』と彼が思い込んでいるだけで、
   その方法は実際には存在しないという可能性もあるでしょう」

もしかすると、『彼』も生き返らせることができるのかもしれない。
考えまいとしても、無意識に心に浮かんでしまう。
それを振り切るために、敢えて淡々とした口調で言葉を続ける。

  「……『死因』は他殺・自殺・病死のいずれかです。
   先程は考えていませんでしたが、
   『脳死』は『死亡』に含まれるのでしょうか?」

  「身体は生きているというのなら、
   生き返らせることも不可能ではないようにも思えますが……」

もし『死んだ者を生き返らせる方法』があるなら、私も知りたい。
心の奥で、そう思ってしまっていることは否定できなかった。
出雲のことが気に掛かるのは、そのせいでもあるのだろうか。

  「あるいは……この世界を、
   『本体が夢想した過去という概念の実体化』として見れば、
   既に存在しない人間を、
   『過去の幻影』として登場させられるのかもしれません。
   たとえば、この町の『住人』のように。
   それも、一つの可能性としては有り得るかと思います」

>>491

  「そうですね……では――」

  「『出雲さんが紅鏡町に留まり続ける理由は、
   この町を生み出した存在を生き返らせるためですか?』」

  「……これを私の代わりに質問して頂けますか?」

493黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/05(木) 21:36:06
>>492
「了解しました。
 では……『出雲さんが紅鏡町に留まり続ける理由は、この町を生み出した存在を生き返らせるためですか?』」

494『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/06(金) 01:58:28
>>491 >>493(黒峰)
>>492(小石川)

『天雨』:
「私も『気になる』気持ちは分かりますわ。
 目の前の問題は私の方で詰めておきますから、
 貴女は『本題』になり得る、この町の謎をお調べになって」

「『レイトの能力は、他の人間の支配や操作が出来る?』」

                スス … ピタッ

――――『いいえ』

『天雨』:
「あくまで『上下』……とは限らないけれど、
 人間関係で指示を出している、のかしら?
 組織的に動いているなら有り得なくは無いですわね」

天雨は言葉通り、事前に敵の性質を見極め続ける。
そして相談の末――――『小石川』は『黒峰』に質問を委託する。

『小角』:
「の……『脳死が死亡に含まれるか』は、わたしには分からない。
 『定義』がはっきりしていないからね……たぶん『イルソン君』も『未知』と扱う案件だ」

「だからこそ、特にそこに触れずに質問した以上……
 回答では、『他殺・自殺・病死』に含めてはいないと思うぞ。
 つまり……『脳死からの回復を見込んでいる』わけじゃあないはずだ。
 完全に『体も死んでいる』うえで、『会える』と思っているのならば……」

>『出雲さんが紅鏡町に留まり続ける理由は、この町を生み出した存在を生き返らせるためですか?』

            スススス…

      ススス

                   ピタ

――『いいえ』だ。

答えが出るまでにコインがやや迷いを見せたのは、
言葉の『定義』に難しさがあった、という事だろうか。

いずれにせよ。

『小角』:
「む……『生き返らせる』ではない、のか!?」

小石川の『葛藤』は、それが幸とするか、不幸とするか――――否定される。
『死んだものを生き返らせる手段』は少なくとも、この町には『存在しない』らしい。

「ううむ、小石川さんのはきれいな推理だと思ったのだが……
 『幻影だから生き返らせてるわけじゃない』とか、なのだろうか……?
 それとも……謎の根幹にわたし達も知らないスタンドが絡んでいるなら、かなり難しいぞ」

スタンド能力は無限の可能性がある。
死んでも生き返る能力、他人を生き返らせる能力、幽霊になる能力、『あの世』を具現化する能力。
小角がぶつぶつとつぶやいて挙げる『死者と会える未知のスタンド』は、どれも『ありえる』のだ。


「……ど、どうする小石川さん、まだ調査を続けてみるかい?」

495小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/06(金) 18:22:18
>>494

無意識の内に、大きく落胆の表情を浮かべる。
『死者を生き返らせる方法』など、あるはずがない。
そんな当たり前の事実が、心に重く圧し掛かる。

  「そう――ですか……」

  「そうですか……」

消え入るように微かな声で、同じ言葉を呟く。
しかし、今は沈んでいる時ではない。
元々、こちらが勝手な期待を求めただけなのだから。

  「いえ……失礼しました。
   正解に『迷い』があったというだけで十分です」

  「――死んだ人を生き返らせることは出来なくても、
   『別の方法』があるかもしれませんから……」

生き返らせることは出来ない。
しかし、別の何かはあるかもしれない。
どうしても期待してしまう気持ちがあるのは事実だった。

  「……ええ、続けましょう。
   天雨さん、『この質問』をしてみて下さいませんか?」

  「『レイトのスタンドは銃のヴィジョンかどうか』」

  「彼女が『人を使っている』という部分は一旦忘れましょう。
   彼女のスタンドについて掴むのであれば、
   明確な証言だけに絞り込んで考えたいのです」

  「笹暮さんは、『彼女のスタンドは銃だった』と言っていました。
   彼女のスタンドに関する『確かな情報』は、それだけです。
   ですから、そこに集中すべきではないかと……」

レイトのスタンドは謎だ。
それというのは、『はっきりスタンドだと分かるもの』を、
まだ一度も見ていないという点にある。
つまり、ゴウの『水鉄砲』や銀髪の男の『人型』に類する何かを。

極端な言い方をすれば、レイトはスタンド使いではなく、
二人に協力する一般人という見方も出来なくはない。
しかし、それを否定する証言が一つだけ存在する。
すなわち、笹暮から得られた証言だ。

それだけが、レイトをスタンド使いだと断定しうる、
唯一の根拠になっていると言ってもいい。
一般人を一時的にスタンド使いに変えるような、
特殊な能力も存在するかもしれない。
しかし、その仮説は、銀髪の男やゴウの能力とは食い違う。

  「それから――『私の質問』をさせて頂きます」

  「『既に死亡している紅鏡町の本体を、
   紅鏡町に呼び出すことは可能ですか?』」

  「これで、出雲さんの思い込みかどうかが分かるはずです。
   本当に『可能』かどうか……それを確認させて下さい」

  「この町に誰よりも詳しいであろう彼が、
   単なる思い込みだけで動いているとも考えにくいですが、
   これは大事な部分ですので……」

答えが出るまで時間が掛かったということは、
『全く掠りもしていない』ということではない。
少なくとも、『似たようなこと』であるのは確かだ。
それが何かは知らないし、特定するのは無理に近いだろう。
人によって大きく解釈が分かれるような、
曖昧かつ複雑な疑問を解き解すのは、
『六十万』では余りにも少ない。
だからこそ、『呼び出す』という、より範囲の広い表現を使った。

そして、場合によっては、それに『手を貸す』ことも考えている。
もちろん、避難が完了した後のことだ。
そのためには今の内に出来るだけのことを知っておく必要がある。
本当に死者を呼び出せるのなら、呼び出してもらいたい。
私は――それを見たい。

496黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/06(金) 21:53:35
>>494
「……そういえば。
 協力者について一つ確認しておきます……。
 『アフロヘアの男性のスタンド能力には、自身の感情が影響しますか?』
 ……おそらく、温度と同期させるものだと思うのですが」

497『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/06(金) 23:18:44
>>495(小石川)
>>496(黒峰)

同じテーマの3週目で必要経費は『2万円』となり、
小角の残金1万と小石川の『60万』から1万が『消える』
つまり小角の資金は、ここで『0』になった。

              ズズズ

『調査費』を受け取った……のであろう『イル・ソン・パティ』を、
小角は頼もしげに見つめ、それから一同の顔を見回した。

『小角』:
「よし、3週目に入ろう。時間は有限ではあるが、
 だからこそ今のうちに調べられる事は調べておかねば、だ」

>『アフロヘアの男性のスタンド能力には、自身の感情が影響しますか?』

                  スススス ピタ

――――『はい』だ。
黒峰の推測が正しいかは不明だが、『条件』は間違いなさそうだ。

『天雨』:
「よろしくてよ、小石川さん。
 確定情報から洗い直すのは『堅実』ですわ。
 ……『レイトのスタンドは、銃のヴィジョン?』」

          ススス … ピタ

『いいえ』。

『小角』:
「む!? ……ど、どういうことだ?
 まさか『モデルガン』を持ち歩いているのを、
 スタンドと勘違いした……なんてことはないだろう……?」

迷いなく止まったコインは『確定情報』を覆す。……何だ?
笹暮の証言に嘘があったのか? あるいは……これは、何を意味する回答だ?

『小角』:
「す、すまないが小石川さん。わたしはこれを掘り下げるぞ。
 『レイトという人物の持ってた銃は、“スタンド能力”に関係する物体か?』」

                   ススス ピタ

「む……むう……?」

これは、コインは真っすぐ『はい』へ。
銃のスタンドではないが、スタンドに関係する銃を持っていた。
レイトのスタンド、という『謎』には『シンプルな答え』が無いのか?

ともかく。

『既に死亡している紅鏡町の本体を、
   紅鏡町に呼び出すことは可能ですか?』

                スススス

                   ススス … 『ピタ』
 
                                  ――――『はい』。

498小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/07(土) 00:34:33
>>496

  「……待って下さい。
   『バスに来た男性』はスタンドを持っていたのですか?」

  「いえ……それも当然かもしれませんね。
   『スタンド使いの一味に加わっている人間』ならば……」

  「黒峰さん、それについて詳しく聞かせて頂けませんか?」

この話は、自分にとっては全くの『初耳』だ。
今まで詳しく聞いておかなかったのは迂闊だった。
そうなってくると、
『今バスを見張っている方』もスタンド使いの可能性が浮上する。

>>497

  「一つ確かなことがあるとすれば、
   『水鉄砲を銃とは呼ばない』ということです」

  「笹暮さんは『彼女のスタンドは銃のスタンド』と言いましたが、
   決して『水鉄砲のスタンドだった』とは言いませんでした。
   つまり、『仲間のスタンドをコピーした』というような可能性は、
   この場合は有り得ません」

  「……天雨さん、もう一つ『質問』して頂けないでしょうか?」

  「『現在バスを見張っている男性はスタンド使いかどうか』」

  「よろしければ、この点について確認をお願いします。
   一般人だとしたら……危険は『多少』減ります。
   もちろん、楽観は禁物ですが……」

  「そして――
   もし『付き人』のどちらかが『銃のスタンド』を持っていれば、
   あるいは……」

レイトに関しては、他の三人に任せる。
自分が最も関心を抱いているのは、『紅鏡町の本体』についてだ。
呼び出すことが『可能』であることが確定した今、
胸中の思いは更に強くなった。

  「『既に死亡している紅鏡町の本体を紅鏡町に呼び出した場合、
   その存在は生前と同様の自我を備えていますか?』」

  「――これが『私からの質問』です」

知りたいのは、その本体と『意思の疎通』が可能かどうかだ。
自分を取り巻く状況に対して、『本人』はどう思っているのか。
『出雲を通して』ではなく、『本人の口』から直接聞きたい。

499黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/07(土) 23:35:46
>>497-498
「おそらく推測は当たり……でしょうか」

>「黒峰さん、それについて詳しく聞かせて頂けませんか?」

アフロヘアが襲撃してきたときのことを説明する。

「……少なくとも私がスタンド使いであるという情報は、相手側には共有されているでしょうね……」

500『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/08(日) 00:47:17
>>498(小石川)

『天雨』:
「感情がトリガーのスタンドなら――――
 怒らせたり、悲しませたり、驚かせたりすれば、
 能力を『機能不全』に出来るかもしれませんわね。
 戦わないのが一番にしても、情報は収穫ですわ」

『小角』:
「しかし……下手なことをすると強くなったりするかもしれないぞ?
 トリガーが具体的に何かを調べた方がいいのではないか……
 い、いや、それよりは『レイト』のスタンドの謎を解くべきか……ううむ」

『天雨』:
「いずれにしても、『自分の意図しないタイミング』でなら、
 強くなるのは弱くなるのとそう変わらなくってよ。
 プラスもマイナスも、制御下にあるから作戦に組み込めるんですもの」

そして情報を改めて共有する『黒峰』と、『小石川』――――
小石川の推測には、黙考していた天雨が口を開く。

『天雨』:
「どうかしら……それは、そうとも限らないんでもなくって?
 その笹暮という方が『しっかり見た』のを前提としたとしても、
 水鉄砲のような見た目のスタンドの総称は『銃』になりませんこと?」

「いわゆる『人型スタンド』のような感覚で、
 『銃型スタンド』と言ったのかもしれませんわ」

これについては――――実際、断定は出来ない。
笹暮は『ヴィジョンの詳細は分からなかった』と語っていた。
また、小石川自身の初見の際も――――

>その手に発現したのは――――『銃』のスタンドだ(>>320

第一印象は『銃』という所があった。一応『水鉄砲』は『銃』のカテゴリに含められる。
が、小石川の考えも自然ではある。『有り得なくはない』が、『違うかもしれない』

いずれにせよ、『3周目』が始まった。
小石川の封筒からはさらに資金が消える。
残りは、『56万円』となった。

『天雨』:
「ともかく――――よろしくてよ、『現在バスを見張っている男性はスタンド使いですの?』」

                  ススス …  ピタ

――――『はい』だ。

『天雨』:
「見張りに適した能力……であれば厄介ですわね。
 最悪、この調査ものぞき見されているかもしれない」

『小角』:
「そ、それは困るぞ。調べている事を知られていては、
 調査を逆用されかねない……罠を張られかねない!
 い、『今この町にわれわれ以外で、調査の内容を認識している人間はいるか!?』」

         ススス ピタ

            ――――『いいえ』

『小角』:
「ふ……ふう」

>『既に死亡している紅鏡町の本体を紅鏡町に呼び出した場合、
>   その存在は生前と同様の自我を備えていますか?』

そして、もう一つの質問……小石川の質問に、続けてコインが動き出す。

                    スススス

                スス…

     ピタ

                           ――――中央から、再び『はい』へと。

501小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/08(日) 04:21:02
>>500

  「――他に気に掛かることは……」

  「笹暮さんは『レイトのスタンド』を見ています。
   それは彼の言葉から分かります。
   そして……彼は『水鉄砲のスタンド』も見ています」

  「彼が『水鉄砲のスタンド』を見た時、
   私自身も同じ場所にいました。
   私は隠れて様子を見ていました。
   笹暮さんも、私が見ていることを知っていました」

  「彼は……敢えて喋ることで、私に情報を伝えてくれました。
   ですが、彼は『水鉄砲のスタンド』と『銃のスタンド』が、
   同じものであることを匂わせるような言葉は言いませんでした」

  「彼は『銃』と『水鉄砲』の両方を見ています。
   もし、その二つが同じ外見だったとして、
   それについて言及しなかったのは何故か……。
   『気付かなかったから』だと考えれば――筋は通るでしょう」

  「私が考える可能性は二つあります……。
   一つは、先程も申し上げた通りです」

  「もう一つは、彼は『レイトのスタンド』を、
   『はっきりとは見ていないかもしれない』ということです。
   彼は、『不意打ち』されたと言っていましたから……
   根拠としては十分です」

  「仮にシルエットしか見えていなかったとしたら、
   天雨さんのおっしゃる通り、
   『水鉄砲』を『銃』と表現しても不自然ではないでしょう。
   そうであるなら……
   『レイトの銃は水鉄砲と同一』という仮説も成り立ちます」

全員に周知するために、自分の推測は全て口に出しておく。
不安なのは、スタンド使いが『五人』いるということだ。
出雲と協力関係を築けたとしても『二人』だけ。
つまり、状況は『二対五』ということになる。
正面から衝突することになれば、まともな対抗は不可能だろう。
彼らが撤退してくれるか、正面衝突を回避出来れば、
まだ可能性は残されているかもしれない。
出雲は敵意ある侵入者は排除するという考えのようだったが、
『一対五』だと知った上での判断かどうかは尋ねる必要がある。

  「天雨さん、『四週目』の質問なのですが……」

  「『笹暮さんが目撃したレイトの銃とは、
   水鉄砲のスタンドであるフレッシュ&ブラッドと、
   同一あるいは近いものですか?』」

  「……これを私の代わりにお願いしてもよろしいでしょうか?」

そう言ってから、天雨から小角に視線を向ける。
正直なところ、自分も胸の内は穏やかとは言い難い。
だからこそ、彼女の動揺した様子を見て、
却って落ち着くことが出来たのかもしれない。

  「バスを見張っていた男性の『連絡』は聴いておきました。
   『会話は聞こえない。これ以上近づけば見つかる』。
   トランシーバー越しに、そう連絡していたようです」

  「彼には、私達の会話は聞こえません。
   もし聞こうとすれば、
   見張りが露見する距離まで近付く必要がある」

  「私は……そのように解釈しています」

口元に微笑を浮かべて、そのように告げる。
上手く出来たかどうかは分からない。
ただ、彼女のために何かを言いたかった。

  「小角さん、『四週目の質問』ですが……
   『私の質問』を代行して頂けないでしょうか?」

  「ただ……まだ決めていません。
   『次の答え』によって、質問の内容を考えたいのです」

>>499

  「……よく分かりました」

  「――ありがとうございます」

  「黒峰さん……お願いがあります。
   差し支えがなければ『私の質問』を代行して下さいませんか?」

  「『既に死亡している紅鏡町の本体を、
   紅鏡町に呼び出すためには、
   一般的な感覚から見て、
   長い時間や複雑な方法を要しますか?』」

  「……これを質問して頂きたいのです」

502黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/08(日) 22:14:55
>>500-501
「了解しました……。
 『既に死亡している紅鏡町の本体を紅鏡町に呼び出すためには、一般的な感覚から見て長い時間や複雑な方法を要しますか?』」

503『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/09(月) 02:33:47
>>501(小石川)
>>502(黒峰)

『天雨』:
「私としても、そこは確かめておきたかった。
 構わなくってよ――――四週目はそうしましょう。
 ただ、そろそろ――――『どこまで掘り下げるか』を、
 決めておいた方がいいかもしれませんわね。
 時間も有限。お金を使い切るまで、とはいかないでしょう」

バスの乗客たちは今の所は何もアクションを見せない。
が、いつまでもここでとどまっている事も出来ないだろう。
『敵の情報』はその気になれば『底なし』に存在するからこそ、
何を知るのか、どこまで知るのか、それは定める必要が生まれつつある。

『小角』:
「……そ、そうなのかい。それなら安心……か。
 うむ、質問の代行はかまわないとも。この調子で『町の謎』を知り、
 もしここを作った人間を呼び出せれば、無条件で出られてもおかしくはないっ!」

それが可能なのかは分からない。
作った人間に例え自我があるとしても。
分かるのは――――質問したことだけだ。

>『既に死亡している紅鏡町の本体を紅鏡町に呼び出すためには、一般的な感覚から見て長い時間や複雑な方法を要しますか?』

                    ススス … ピタ

                                ――――『いいえ』

『小角』:
「ふむ、条件は複雑ではないし、時間もかからない……
 だが、出雲さん曰く簡単に呼び出せるわけではない……か。
 ううむ……そもそも『こちらがその気なら呼び出せる』のかが気になるな」

「つまりだね、呼び出すのはこちらの自由だけど、
 来るかは相手の気分次第とか……そういうのだと当てはまる、のでは?」

小石川の言葉が功を奏したか、多少落ち着いた様子で考察を述べる小角。
ともあれ、『三周目』は終わった。四週目には――――まだ突入はしていない。するかどうかは四人次第だ。

504小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/09(月) 05:31:56
>>503

  「……『費用』は『有るだけ』使っても構いませんが、
   このまま長々と時間を掛けられないことは承知しています」

  「『四週目』を始めましょう。
   ひとまず天雨さんは、先程の質問をお願いします。
   黒峰さん、小角さん……
   もし質問がないのであれば、
   私に『質問の権利』を委ねて下さいませんか?
   これから先、私の質問を代行して頂きたいのです」

  「私は……
   『この町の本体』を知ることに集中したいと考えています。
   そのために、一つでも多くの質問を使いたいのです。
   これが自分勝手な頼みであることは分かっています」

  「どうか……お願いします……」

そう言って、二人に頭を下げる。
天雨が言った通り、敵について知る方が重要度は高い。
これは我侭な言い分でしかないだろう。
ただ、自分は『この町』について知りたい。
このまま無事に町を去ることが出来れば、おそらくは安全だろう。
しかし、それだけで済ませたくないという思いがある。
それは、出雲に自分を重ねて見ているせいかもしれない。
死者を呼び戻せるという話に、
一縷の希望を夢見ているせいかもしれない。
理由は何にせよ、知りたいのだ。

  「……『本体』を呼び出すことは難しくない。
   それなのに、出雲さんは『本体』を呼び出していない。
   なぜ?どうして彼は呼び出さないのか……」

  「最も簡単に考えられる答えは『呼び出したくない』から……。
   これなら筋が通る……。
   でも、そんなことが有り得るのかどうか……」

  「『本体』は彼と関わりが深い。
   きっと愛着もあったはず……
   それなのに、『呼び出したくない』とは考えられない……」

  「呼び出すことは『可能』。しかも『難しくない』。
   それなら、なぜ呼び出さないのか……」

  「呼び出すと何か不都合が起こる?
   たとえば、その『呼び出した本体』に危害が及ぶような……。
   確かに、今の状況なら当てはまらないこともない……」

  「そのためには、
   彼が『呼び出したいと思っているかどうか』を、
   確かめるべき……?」

目を閉じて、微かな声で呟く。
半ば周囲を忘れたような状態で、思索に没頭する。
しかし、小角の言葉を聞いて我に返った。

  「……それは確かに有り得るかもしれません。
   私は『呼び出す』という言葉を、
   その時点で完結するものと見なしていました。
   つまり、こちらが呼び出した瞬間に、
   この場に現れるようなものだと考えていたのです。
   『死者にも意思がある』ことを前提とした能力なら、
   その考えは『妥当』です」

  「いえ、『それ以上』でしょう……。
   この場合、『呼び出し』という言葉ではなく、
   『呼び掛け』という表現の方が適切のように思います」

  「『呼び掛け』と『応答』が別々だとしたら?

   彼が何度も『呼び掛け』を行っているとしたら?

   そして、未だに『成功していない』としたら?

   彼が『いつかは成功させたい』と考えているとしたら?

   そのためには『町の維持』が不可欠だとしたら?

   だから『町を残したい』と考えているとしたら?」

やや乱れの見える口調で、一息に言い切る。
少しの間、荒れた呼吸を繰り返す。
それから深呼吸して、気持ちを落ち着ける。

  「『既に死亡している紅鏡町の本体を、
   紅鏡町に呼び出すためには、
   紅鏡町の本体自身の同意が必要ですか?』」

  「これが『二つ目の質問』です」

  「そして――仮に『これが正しい』とすれば、
   『本体』は『来ることを望んでいない』ことになる……」

505黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/09(月) 20:22:03
>>503-504
「……ええ、構いません。
 小石川さんにとって、必要なことなのでしょう……協力します」

506『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/10(火) 06:22:06
>>504(小石川)

『小角』:
「では、次の周回だ……オホンッ。そういえばわたしも『四周目』と言っていたが、
 よく考えるとさっきの時点で四周目だったぞ……今から始まるのは『五周目』だね」

「それと……わたしも、さっきも言った通りきみの質問の『代行』でかまわない。
 むろん、わたし自身何も考えてないわけじゃあない……必要なら口出しはするぞ!」

……三周目(>>497)と四周目(>>500-503)で得られた情報が、少しずつ真相に迫りつつある。
この『五周目』で、どこまで近づけるだろうか。『小石川』の持ち込んだ資金は、残り『52万円』だ。

『天雨』:
「――ええ、この質問は重要ですわね。
 『笹暮さんが目撃したレイトの銃とは、
  水鉄砲のスタンドであるフレッシュ&ブラッドと、
  同一あるいは近いものかしら?』」

              ススス…
                     ピタッ

――――『はい』

まずは天雨が、小石川の返答に首肯したのち質問を投げた。
答えは『はい』――――これも一つの前提が覆る話ではある。

『小角』:
「むっ……なら笹暮という人は『同じだと気づかなかった』か、
 それとも『レイトの持っていた銃』を見ていなかったか、か!」

『天雨』:
「……こうなると『なぜ同一と気づかなかったか』より、
 『なぜ同一か』の方が……私には重要に思えますわ。
 気付かない理由は、ヒューマンエラーの可能性が高い。
 けど『同一になる理由』は、能力のシステム自体の話ですもの。
 解き明かす必要があるとしたら、後者だと思いましてよ。
 レイトの能力なのか、別の誰かがスタンドを複製できるのか……」

――――いずれにせよまだ結論は出ない。関心は『小石川の質問』に移る。

『小角』:
「『イル・ソン・パティ』は『人が集まる』ことで力を増す。
 お金の用意もだし、単純に質問の回数が増える事もだが、
 いろんなひとの考えが集まるのが、一番大きな理由だと思うんだ」

「……わたしも『その推理』が、正しいような気がする」

自問自答に没頭する様子を心許なげに見つめていた小角も、
小石川が新たに口に出した『問い』には大きく頷く。

『天雨』:
「あるいは一度や二度、あるいは幾度か『成功はしている』のかもしれませんわ。
 けれど、呼び出せても『ずっととどめておくことは出来ない』……
 そして試みが『毎回成功するとは限らない』……だから町を維持して、
 『会える機会、可能性』をいつまでも残しておきたい。そういう可能性もありますわね」
 
「私にはまだ、経験はないから……『想い』の大きさは、推し量るしかない。
 いいえ……『推し量れさえしない』のかも、しれませんけれど。…………
 『大切な人に、もう一度会いたい』……もしも己の力でそれが叶うなら、
 『一度といわず、何度も会いたい』と考えてしまうのは、自然に思えますもの」

天雨も、その推測に概ね理解を示したうえで、少し異なる考察を述べる。
それからカバンを漁り、未開封の『水』のボトルを静かに、小石川に手渡してきた。
小石川の表情や語調の乱れを、気遣ったのかもしれない。

そして、答えは――――

『既に死亡している紅鏡町の本体を、
 紅鏡町に呼び出すためには、
 紅鏡町の本体自身の同意が必要ですか?』

                ススス

                        スススス ピタ

                                     ――――『はい』

507小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/10(火) 20:30:20
>>505

  「黒峰さん、ありがとうございます」

  「そう言って頂けると心強く思います……」

  「本当に……ありがとうございます」

>>506

  「天雨さん、小角さん――」

  「ありがとうございます……」

  「……すみません、天雨さん」

天雨と小角に感謝を告げた後、
天雨から受け取った水で喉を潤す。
自分の心に生じる乱れは、この町の影響ではないだろう。
私は、この件に執着しすぎているのかもしれない。
真実に近付こうとする程に、感情が溶岩のように沸き立つ。
抑えようとしても、それを止めることが出来ない。

  「『コピーする能力』――総合的に考えると、大方その方向……」

  「もしよろしければ、『敵の能力』に関しては、
   ひとまず『調査』を打ち切りたいと思います。
   二つのことを同時に質問していると、
   『どちらも半端で終わる』可能性が出てきますので……。
   もちろん、余裕があれば『調査』はしたいと思いますが……」

  「次の質問の前に……皆さんにお伝えしたいことがあります」

  「私は、この町に残ります。
   出口から外に出る所までは、私も同行します。
   その後で、また町の中に戻るつもりです」

  「代わりの乗り物が到着しても、私は乗りません。
   帰りの手段は、どうにか考えます。
   ですので……どうか気になさらないで下さい」

  「矢田さんと運転手さん……それから出雲さんには、
   このことを伏せておいて頂けますか?
   矢田さん達には、代わりの乗り物に乗り込んだ後で、
   知らせて下さい」

  「出雲さんには――『私から』お伝えします」

  「――それから……」

  「申し訳ありませんが……少し考えさせて下さい」

そこまで言って、再び目を閉じる。
同時に、発現したままの『スーサイド・ライフ』も解除しておく。
こちらに動きがない限り、向こうにも目立つ動きはないだろう。

508小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/10(火) 20:31:28
>>507

  「これまでの情報を纏めると、『今まで成功していない』か、
   あるいは『何度かは成功しているが毎回ではない』……」

  「つまり、呼び掛けても『応答がない』か、
   もしくは『拒否される』ことがある……。
   そうだとすれば、『紅鏡町の本体』は、この町に出てくることを、
   完全に肯定的に受け止めてはいないことになる……」

  「もし完全に肯定しているなら、『いつでも呼び出せる』はず。
   長い時間も複雑な手順も掛からないのだから……」

  「そうだとすれば、なぜ出てこないのか……。
   なぜ出てきてくれないのか……。
   おそらくは『本体』にとっても、会いたい相手のはず……」

  「会いたいなら会いに行く。
   会いたくないなら会わない。
   会いたいのに会わない理由は……」

  「……『相手』のため?
   会いたいけど、相手のために会わない。
   相手のためにならないから会わない……。
   あるいは、お互いのためにならないから会わない……」

思考の没入の後、静かに目を開ける。

  「では……『質問』を」

  「『紅鏡町の本体は、
   出雲さんの呼び掛けに応じて紅鏡町に現れることに対して、
   一切の否定的な意思を持たず、
   完全に肯定的に受け止めていますか?』」

  「黒峰さん――お手数ですが、お願いします……」

            スッ

  「天雨さん――先程のお話ですが……私も、そう思います」

  「愛着のある相手なら、何度でも会いたい。永遠に傍にいたい。
   どのような困難や障害があったとしても。
   もし、それが倫理観や道徳観に背くことであったとしても、
   いつまでも存在していて欲しい」
   
  「――私も『そう思います』」

509黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/10(火) 23:16:10
>>506-507
「……はい……。
 『紅鏡町の本体は、出雲さんの呼び掛けに応じて紅鏡町に現れることに対して、
 一切の否定的な意思を持たず、完全に肯定的に受け止めていますか?』」

残るという宣言に少し驚きはあるが……それが本人の希望ならば、止めはしない。

510『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/12(木) 00:09:36
>>507-508(小石川)
>>509(黒峰)

赤い空は暑さとは無縁で、乾く喉は己の心の熱による物。
心火は、燃え盛る己自身の手で抑えられるものではない――――

『小角』:
「うむ、そうだね……いったんこの町の謎の方に集中……え?
 残っ……え、なっ……なにを言うんだ急に……小石川さん。
 だってきみは、ここに残って……何、何を……しようとしているんだ?」

「ひとりで残るなんて……そ、そんなの……」

小石川の示した意志に、小角は寝耳に水、当惑しきった顔で返す。
その視線の彷徨った先……天雨は、小石川をまっすぐに見ている。

『天雨』:
「………………………………小石川さん。
 貴女のする事に私が何か口出しする権利はありませんわ。
 特に、全員で協力して、無事にここを脱出した後の話なら……けれど」

            ジ…

目をそらすことは無い。

「……『策』を立てて動く最初の機会を逃せば、出られる保証はなくってよ。
 相手の目的が私たちを害する事じゃないとしても、『全員』で通るからこそ、
 相手は『未知の戦力』を警戒して強硬手段には出てこない部分もあるでしょう」
 
「でも、貴女一人で『後から出よう』とするなら……
 『消した方が早い』と考えても不思議はありませんわ。
 『ここは別世界』……きっと証拠は残らないのでしょうし、
 必要であれば暴力を躊躇わない可能性は高いでしょう」
 
「そもそも、あの空間の穴は……いつまで保つんですの?
 いつまでも……そんな保証は、どこにもなくってよ。
 帰る手段――――『そんなものは、ないかもしれない』」

「――貴女の気持ちは私には否定できない。できるはずがない。
 ……だからこそ、言える事がある。貴女も分かっていることでしょう。
 それでも、そう思わずにはいられない……それは自然なのでしょう。
 けど……『入れ込んだ気持ち』が返ってくる保証なんて、どこにも無い」

「――――貴女自身のじゃあない、他の誰かの問題に入れ込むなら、猶更」

普段より幾分か激しく、早い口調でそこまで言い終えると、天雨は息を吸う。

「フゥーーーーーッ…… 貴女は賢い。だから一度だけ言わせていただきます。
 『貴女もこの町から、私たちと一緒に、今出るべきですわ』……二度は不要、でしょう?」

その目は困惑というよりは、『確信』に満ちていた。
それでも言わねばならなかったのだろう。

『天雨』:
「…………安心なさい、貴女が残る事を言いふらしはしませんわ。
 それは間違いなく混乱を招いて……脱出を妨げる事になりかねない。
 そうなるくらいなら、私は貴女を引き留めなかった『共犯者』を選びましょう」

『小角』:
「…………」

小石川が危険を理解していても、この町に残るように。
確かめなくてはならないこと、やらねばならないことがあるように。

そして――――目を閉じた小石川にも指先でわかる。
黒峰が受け入れた新たな質問により、盤面は動き出す。

>『紅鏡町の本体は、
> 出雲さんの呼び掛けに応じて紅鏡町に現れることに対して、
> 一切の否定的な意思を持たず、
> 完全に肯定的に受け止めていますか?』

         ススス    ピタッ

――――『いいえ』

『小角』:
「小石川さん……わ、わたしに何が言えるか……
 いや、言うべきかもわからない、でも、『調査』はする。
 それは間違いなくわたしがすべきこと……『依頼』だから」

小角が顔を上げた。
視線には天雨と違い、100%の確信は無かった。
あるいは黒峰のように、受容も出来ていないのかもしれない。
それでも、今この瞬間は、間違いなく彼女も協力者だ。
依頼を受けた、探偵だから。

「この答え……迷いがある……それは『なぜ』だろう?
 小石川さんの言うように、来るのがどちらかのためにならないのか?
 それとも、ためにならないとかじゃなく、何か実害があるからか?」

「今この瞬間絶対に来ることができないなら……否定も肯定もない。
 それならば、たぶん答えは『どちらでもない』になるはずなんだ。
 本体が来られない事実を知らないとかなら話は別として、
 『来られない』ではなく、『来ない』可能性は高い、と見ていいだろうね」

そしてやはり当惑は醒めない様子ながらも、現状に対するいくらかの推理を口にした。

511小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/12(木) 20:16:08
>>509
>>510

  「皆さん――ありがとうございます」

  「……ありがとうございます」

天雨の意見は正しい。
自分でも、そう思う。
しかし、もう決めた。
このまま帰れば後悔する。
だからこそ確かめたい。
それを見届けずに元の世界に戻ることは出来ない。
この見知らぬ世界で力尽きたとしても。

    スッ――

右手の薬指に光る指輪を撫でる。
心残りがあるとするなら、かつて『彼』と交わした約束のこと。
私が命を落とせば、それを果たすことは出来なくなる。

  ――ごめんなさい……。

  ――でも、私は……。

心の中で、自分の我侭を『彼』に謝罪する。
そして、気持ちを切り替えて思考を働かせる。
今は目の前の問題に集中しなければいけない。

  「『実害』があるのは間違いない……。
   現に、今『それ』が起こっている……」

  「そもそも紅鏡町がなければ、
   今の問題が起こることはなかった……。
   この町があることによって、
   『この町を維持する者』が狙われている……。
   町がなければ、彼が狙われることはない……」

  「『本体』は、彼が傷付くことを望んでいない……。
   そして、町が存在しなければ彼が傷付くことはない……」

  「『紅鏡町の本体が、紅鏡町に現れることに対して、
   幾らかの否定的な意思を持っているのは、
   この町が存在することによって、
   出雲さんに危険が及ぶ可能性を考えているからですか?』」

  「――小角さん、お願いします」

512黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/12(木) 23:15:46
>>510-511
「……」

成り行きを見守る。

513『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/13(金) 23:51:12
>>511(小石川)
>>512(黒峰)

天雨は小石川の『感謝』の言葉に、改めて察したのだろう。
小角は――――少なくとも今は、何も言わないようにしたのだろう。


『小角』:
「わかった……それを聞こう、小石川さん」

「……『紅鏡町の本体が、紅鏡町に現れることに対して、
    いくらかの否定的な意思を持っているのは、
    この町が存在することによって、
    出雲さんに危険が及ぶ可能性を考えているからか?』


         ススス

盤面に乗せられた指が、答えへと導かれる。


                  スススス

            ピタッ


              ――――――――『はい』

                               …ザッ  …ザッ

バスの向こう側から、こちらに誰かが歩いてくる。
まだこの『調査』を目に出来る距離でも、声が届きそうな距離でもない。
そして、極めて低い可能性を除けば、状況から考えるに『敵』でもないだろう。

514小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/14(土) 05:31:51
>>512
>>513

  「これで……」

             スッ

静かに目を開け、視線の先にある木盤を見つめる。
示された『答え』は、自分の予想したものと同じだった。
小角の言葉が、それを導いた。

  「これで、私の知りたかったことは概ね分かりました」

その時、誰かの足音が耳に届いた。
近付く気配を感じ、木盤を囲む三人に目配せする。
誰かは分からないが、『用意』はしておく。

  「皆さん――お願いします」

  「『この町について調べたこと』は、どうか『内密』に……」

改めて三人に伝え、相手の動向を待つ。
『次の周』をどうするか。
それは、『近付いてくる相手が誰か』による。

515黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/14(土) 19:31:41
>>513-514
「はい、そのほうがいいでしょう……。

 ……誰か来ますね……」

近づいてくる人物を確認する。

516『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/14(土) 22:52:35
>>514(小石川)
>>515(黒峰)

調査は『五周目』を終えたところで、一旦の収束を得る。

得られた情報で、何をなすのか。
直接的な行動に長けるスタンド使いは、小石川と黒峰だ。
町からの脱出……そして、小石川にとってはその後の事。
最後の『本題』に向かう時間が、迫りつつあった。

『天雨』:
「ええ……勿論ですわ。話して得をする事も無いでしょう」

『小角』:
「……うむ、守秘義務は探偵の基本、だ」

小角がそれとなく位置取りを変えて、
近付いてくる者から盤を隠す…………

      ザッ   ザッ

飛行帽を被った青年……『出雲』の視線から。
彼は調査自体は知っている。隠す意味は無くなったが、
小角にとって、この盤は見せびらかす物ではないらしい。

『出雲』:
「『敵』の調査、進捗どんな感じッスか?
 こっちは特に動きないんで、戻ってきたんスけど。
 監視してる奴は変わらず一人……能力を使う様子はナシ」

「こっちが動くのを報告するんでしょうから、
 ま、今動きがないのはある意味自然ではあるッスね」

彼の目に特別な感情は伺えないように見えた。
少なくとも調査の経緯は見ていなかったのだろう。

『出雲』:
「もう、調査が十分なら……そろそろ、『出発』ッスね。
 まだ兆候はないッスけど、待たせ続ければ他の乗客が何か、
 予測不可能な動きをする確率も上がっていく……そうなる前に」

更なる調査が必要なら、行う余地はまだあるようだ。
もっとも、それは彼の面前で行える調査には限られてくるが・・・どうする?

517小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/15(日) 00:01:36
>>515
>>516

  「……ええ、『価値のある情報』は得られたと思います」

  「まず、あちらの総数は『五人』です。
   その全員が『スタンド使い』であることも分かりました」

  「銀髪の男性はヴィジョンや物体を分解する『人型』、
   ゴウと呼ばれる男性は『水鉄砲』、
   レイトと呼ばれている女性は――
   おそらく『コピー』に関する能力……」

  「最初にバスに接触してきた男性は、
   『感情』に関連する能力のようです。
   今バスを見張っている彼については、まだ分かりません」

  「これは『偵察』で分かったことですが……
   二人は『出口』の近くで待ち伏せしています。
   一人は、森の中を巡回していたようです」

  「もう一人は、ここでバスを見張っている……。
   残りの一人――レイトの位置は不明ですが、
   森とバスの中間付近にいるのではないかと……」

出雲に伝えながら、言葉に対する彼の反応を窺う。
数の上では圧倒的に不利な状況。
それを知った彼が、どのような態度を示すかを確かめる。

  「……『敵について』の最後の調査を始めても構いませんか?
   ここからは出雲さんにも加わって頂きましょう」

  「――お願い出来ますか?」

出雲を見て、それから他の三人に視線を巡らせる。
彼が来てしまった以上、『町についての調査』は切り上げる。
それよりも、質問の数が一つ増えるというメリットを活用すべきだ。

  「その前に質問の方針を決めたいのですが……」

  「……少しだけ考えさせて下さい」

  「敵の中に『戦闘向きのスタンド使い』が何人いるか……。
   『人型』と『水鉄砲』、そして『コピー』も含めれば三人……」

  「問題は残る二人……。
   黒峰さんが接触した一人は、おそらく戦闘が出来る……。
   そうでなければ正面から一人で来ることは考えにくい……。
   もっと目立たないように探ろうと思えば、
   そのための方法は幾らでもあった……」

  「そう考えると、戦闘が可能なのは『四人』……。
   あとの一人は……。
   戦えるのが『四人』と『五人』では大きく違う……」

  「私は、今バスを見張っている彼が、
   『戦闘に向かない能力』を持っているかどうかを、
   聞いてみたいと思います」

これは『質問』ではない。
自分が何を調べたいと思っているかを、
四人に伝えるための『意見』だ。
時間は迫っているが、焦って質問を無駄にしては元も子もない。

518黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/15(日) 23:20:48
>>516-517
「そうですね……。
 では……私は『この世界と外の世界を繋ぐ穴を開けたのは、私達を監視しているグループの誰かか?』を聞きましょう……」

519『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/16(月) 21:57:55
>>517(小石川)
>>518(黒峰)

『出雲』:
「……………『五人』……全員!?
 スタンド使いが、五人も徒党を……マジか。
 そういう『戦力』の用意を気軽に出来る組織は、
 あらかた『滅んだ』って話を聞いたハズ、なんスけど」

「…………存在が眉唾のはずのこの『紅鏡町』に、それだけの数を割く…………?
 今、結果論で言うなら『価値』はあるかもしれねェーッスけど、
 それだけの人数を動かすなら、動く前段階で何か確信はあるハズ……」

「……もしくは余程無軌道な連中か……
 どっちにせよ、そうスか、五人……」

小石川の説明を聞いた出雲の表情は、楽観は無い。
だが絶望も無い……あるのは『覚悟』に思えた。
覚悟。聞こえのいい言葉だがそれは『意味』を要しない。
何か策がある可能性はあるが……捨て鉢の覚悟でもおかしくはない。

『出雲』:
「…………………分かりました、これは『調査』しとかないとヤバい。
 おれも手を貸します。万一の場合でも、絶対に護送を成功させるためにも。
 とりあえず黒峰さんの質問は……念のため、『必要』だと思うッス。
 敵の意思でいつでも穴を開けたり閉じたり出来るのか、それとも別の要因なのか。
 おれとか……この空間自体に、そんな事が起きる理由はないッスからね」

説明が功を奏したか、出雲も滞りなく調査に加わる意思を見せる。
盤面を囲む人間はこれで五人。迎える六周目の質問権は、今までで最多となる。

『天雨』:
「異論ございませんわ。……気になるのはやはり『レイト』の能力。
 いえ、この場合『どのように銃を増やしたのか』と言うべきかしら。
 コピーに何か条件があるのか……自分が使うだけか、人にも渡せるのか。
 あくまで、レイト側のコピー能力、という仮定によるものだけれど……」

『小角』:
「うむ、続けるのであれば、わたしからも異論はないとも。
 ただ……小石川さんの質問、その聞き方は少し危ういかもしれない。
 なにせ戦闘に向かないスタンド、というものの定義は人によるからさ」

3名はそれぞれ小石川の方針に納得を示すが、その中で小角だけは講釈を添える。
彼女のスタンドである『イル・ソン・パティ』には、彼女が最も詳しい。
 
「むろん、わたしくらい分かりやすく向かない、なら一発で綺麗な答えが出るだろう。
 あまりやりたくないが……た、戦いの役にたつ技もある。それでも『はい』になるだろうね。
 だがね……戦いに使えるかどうかのボーダー上、みたいな能力だと、答えの精度が落ちるんだ。
 『はい』と出たのに、能力を活かしてこちらを翻弄し罠にかけて来たりしてもおかしくない。
 代わりに……たとえばだね、『スタンドのヴィジョンや、発動する能力に、人間を超えた破壊力を有する部分はありますか?』
 ……このような聞き方なら、『はい』と『いいえ』以外の迷いやブレは生まれないわけだ」

「まあ、もちろん…………このように具体的に聞くことにも欠点はあるがね。
 次は『じゃあスピードは?』『破壊力もスピードも関係のない殺傷力は?』
 聞くべき事項が、無限と思えるくらいに増えてしまう……悩みどころだ。
 ……どうするかは小石川さんに任せるよ。わたしも後者が絶対良い、とは言い切れないからね」

ただ、詳しいからと状況への最適解を常に引けるわけではないようだが・・・
この助言を受け入れるか、考え方の一つとして留保するかは、小石川次第となる。

520小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/16(月) 23:50:14
>>518
>>519

黒峰の質問を聞いて、正直なところ少し困った。
その答えは、おそらく『ノー』だ。
『根拠』もある。
だが、それを出雲に聞かせることが、
ここに残ろうとする自分にとってマイナスになる可能性があるのだ。
『その人間さえいなくなれば町に入れなくなる』と、
彼に思わせるのは不味い。

『入口』あるいは『出口』を作ったのは笹暮の能力だろう。
詳しく聞いた訳ではないが、彼の能力は『開錠』。
数多くいるであろう人員の中から、
彼がえらばれて派遣されたのは、
決して単に手が空いていたからではないはず。
アリーナは、紅鏡町や出雲について、
ある程度の情報を掴んでいる様子だった。
情報を持ちながら、
『入れない人間』を一人で現地に寄越すというのは考えにくい。
彼は『入れるからこそ送られた』と考えるのが、
一番納得のいく答えだ。
根拠というのは、それだけではない。

敵は、笹暮を生かしている。
彼らは障害となる者に対して容赦がない。
そして、彼らにとって、笹暮は明確に『敵』だ。
たとえば、『人質にする』とか、
『情報を引き出すため』という可能性もあるだろう。
しかし、わざわざ『意識がある状態』にしておく理由はない。
誰かに情報を喋られないように気絶でもさせておけばいい。
眠らされていた笹暮が自分で意識を取り戻した可能性もある。
だが、ゴウは彼を黙らせなかった。
ゴウが彼を攻撃したのは、笹暮が彼を挑発したからに過ぎない。

笹暮が殺されず、
意識も奪われていない理由は、
『彼の能力が作用しないと出入りが出来ない』からだと考えられる。
それなら、『殺さずに意識は残して動けなくしている』理由になる。
彼らが笹暮を奇襲したという点も、その裏付けになるだろう。
つまり、『入ろうとして入口を開けた直後』を狙ったと思われるのだ。
もちろん100%の確証がある訳ではないが、これが自分の考えだ。

  「――……」

  「黒峰さん……」

  「いえ――何でもありません……」

黒峰に視線を送り、何かを言いかけて口を閉ざす。
ここで自分が説明すれば、
『笹暮の能力さえなければ入れなくなる可能性』を、
出雲に知られてしまうことになる。
他の質問に切り替えてもらえれば、それを回避することが出来る。
しかし、彼女の質問権は彼女自身にある。
彼女の質問は彼女の意思に委ねる。

  「『戦闘要員』が『五人』か『四人』か……。
   私は……それを知りたいと思っています。
   『四人』なら多少は危険が減るでしょう……」

  「『もし私と彼が、他者の介入のない一対一の条件で、
   相手を再起不能にすることを目的として、
   お互いの能力を駆使して正面から戦ったら
   彼の方が有利ですか?』」

  「……これではどうでしょう。
   私は『自分の能力』は、よく分かっているつもりです。
   それを基準にして、
   『有利か不利か』を判断するというのは……。
   『能力』や『性能』が分からなくとも、
   最低限それだけ分かれば十分です」

小角の方を向いて、言葉を返す。
たとえば、仮に『一対一』で『こちらが有利』だとすれば、
状況が『二対一』なら『より確実』になる。
どうしても適切な質問を出せないようなら、
こちらの意図に沿う質問を、
本体である彼女に『依頼』することも考える。
この『調査方法』について誰よりも熟知しているのは彼女だ。
貴重な時間を無為にするよりは、その方がいい。

521小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/16(月) 23:52:47
>>520

まだ『質問』はしない。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板