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【ミ】『想貌』
856
:
『その夕立に雨傘を』
:2020/10/14(水) 22:51:07
>>855
(塞川)
その身を『拘束』され、スタンド使いに囲まれても尚、
『塞川』は冷静に思考を展開し、自身に有利な材料を見出す。
そして、挑発混じりにケバい『男』へと、『本題』に入るように切り出した。
「そう、アタシ達も『巻き込まれた』だけなの。
でーもー、ある意味では、『狙い通り』ってところかしらぁ」
「このターイクツな『死』から『復活』するには、
『肉体』が必要なの。出来れば、キレーで、手足が長くてぇー、
アタシの『ファッション』を着こなせる、キビキビした身体よねェー」
ケバい『男』は物欲しそうに『塞川』のスレンダーな肢体を眺めている。
『太門』は不愉快そうに眉を寄せていたが、やがて口を挟んだ。
「このまま喋っても埒が明かないぞ。
お前が気に入ったのなら、まずはその身体はくれてやる。
どうせ俺は、お前の『ゴールデン・イヤリング』で死に永らえた身だ」
「あらぁ! なんだかんだで最後は折れちゃう『太門』ちゃん、だーいすき!
じゃーあー、『遠慮』はナッシングで、ゴチになっちゃおうかしらぁ〜〜〜〜ッッ」
ケバい『男』は舌なめずりをし、『塞川』の黒髪に触れる。
太く節くれ立った五本の指が、手櫛によって髪を梳いていく。
「姐さん、身体を『貸せ』とか『くれ』とか言われたら、
……モチのロンでしょーが、ぜってぇに断ってくだせぇ」
「声に出してハッキリと! あの『男』にだけは渡しちゃあダメですぜ……」
ガスッ!
普段とは異なる『曳舟』の焦燥、『スタンド会話』で『塞川』に早口で告げる。
無論、『石突』は『曳舟』の額を突き、彼は成す術もなく昏倒する。
「あれ、は、『最悪』のスタンド使い……ぜってぇ、生かしては……」
「もー、悪口言う男ってキライ! 『サンダー』、グッジョブ!
それじゃあ、自己紹介させてもらうわぁ。誤解なきようにねぇー。
だってぇ、これから『一晩』どころか、『一生』付き合う相手だもの」
『男』は緩やかに立ち上がり、踊るようにターンしては『塞川』の前に立つ。
粘っこい視線が『塞川』を舐めるように見る。
「死して尚、夢の世界に咲く、一輪の薔薇。
――――『愛欲のアダージョ』よぉ、よろしくね?」
「じゃーあー、早速だけど、――――身体ちょうだい?」
┌────────┐
│. .太門『サンダー』.│
└────────┘
┌─────────────────┐
│ アダージョ『ゴールデン・イヤリング』 .│
└─────────────────┘
┌─────────────────┐
│ 『エクリプス』、――――『未だ健在』 .│
└─────────────────┘
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