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【ミ】『ギャザリング・ガーデン』

702小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/02/14(火) 22:21:51
>>701

  「いえ……。私は大丈夫です――」
  
  「ちゃんと……ちゃんと『出来ます』……から……」

投げかけられた言葉に静かに答える。
その表情に、先程のような戸惑いはない。
自分は――ただ一人慎ましく暮らしているだけの人間だ。

今しがた指摘された通り、人を刺したり切ったりすることに一切の迷いがないほど、
荒事に慣れてはいない。
けれども、それなりに人生は経験しているつもりだ。
もちろん、自分より年上の人達から見れば、まだまだ青いかもしれない。

それでも子供と呼ばれる時代はとうに越している。
だから、この場で本当に必要と思われることに対して、
頭ごなしに反発したり、感情的に拒絶したりはしない。
だからこそ、自分は先程、首を縦に振ったのだ。

確かに辛いことなのは間違いない。
でも――やらなければならない。
それは既に決めたことだから。

  「――はい」

慎重に移動しながらレミの――いや、『彼』の言葉に耳を傾ける。
今までの印象から、彼は抜け目ない性格であることが分かった。
ついさっき見せたスタンドとの連携でも、それは明らかだ。

そんな人物が、明らかな敵意を持った相手の前で意味のない話をするとは思えない。
それは彼の性格とは矛盾した行動だ。
だからこそ、そこには何か別の思惑があると直感した。

果たして状況は再び動き始めた。
姿勢を崩して受身を取ったランスに対して『右手』を向かわせる。
傷を負った左足の足首を『右手』で掴んで引っ張り、ランスの動きを妨害する(パス精DCC)

『部位』の力は弱い。普通なら、苦もなく振り解かれてしまうだろう。
しかし、負傷している足なら多少は力も落ちているはず。
そうだとしたら、振り解くのにも少しはもたつかせることができる。

                   タ ッ

同時に、自分自身はランスの側面から右足側に向かって距離を詰めていく。
ランスのスタンドが変化するのが見えた。
彼のスタンド能力は未だ不明。

それに対する不安はあるが、次の機会がいつ訪れるか分からない。
レミと同じ姿をした彼が作ってくれたチャンスを無駄にはできない。
一瞬迷ったが、攻めることを優先することを選ぶ。

             ク ル ッ

手の中で『ナイフ』を回して逆手に握る。
あの足のスタンドを使って攻撃してくるつもりかもしれない。
それを考慮して、できるだけ蹴りの届くような角度に入ることは避けたい。

   ブ ン ッ !

ランスに接近したら、『踏み込み』に入る。
瞬間的に発揮される人間を超えた瞬発力。
そして、下に向けた刃でランスの右足を切り裂くために『ナイフ』を振る(パス精CBB)
ただ、相手の考えが分からない。
反撃を警戒して、不用意に踏み込み過ぎないように意識する。




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