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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

84『きらきら星を追え!』:2016/06/08(水) 09:02:48
>>82-83(提示有難う御座います)

「あっ…! ど、どうもっすみません。私ってば機嫌悪くなると
つい手元が雑になって」

 顔を赤らめ恥ずかし気に笑う女性は、丁寧に貴方へとお礼を告げ
そして席に戻ろうと背筋を戻す。

 だが、ふとジャーナリストとしての直感か。この、ささやかな金平糖が
齎した縁に何かを思ったのか。座席へと向けてた踝(くびす)の向きを
貴方へと戻し、そして真顔でこう告げた。

 「ねぇ…少し、良ければお時間を頂いても宜しいかしら?」

 ……  ……。

彼女……名刺と共に自己紹介をした『興味 有菜(こしみ ありな)』。
黄金町の一つの出版社に勤める自称敏腕ライターと軽く自分の身を
告げた彼女は、貴方の自己紹介も聞き終えると幾つかの先ほど散らばった内の
テーブルへと落ちずに生き残った金平糖達を指で摘まみつつ話し始めた。

 「黄金町の名産品と言えば、スターフルーツ、干しぶどうって言うのは地元の
人間なら誰しもが知ってるし、場所もある程度そらで言えると思うわ。
 そして、三つめがコレ ね。正式名称って特筆して明記されてないけど
よく聞くのは……星の数ほど金平糖、とか。星屑金平糖とか、そんなところね。
 まぁ名前は今は置いといていいわ! 
私や、他のこの町に住む人達なら一度は口にしてるコレだけど……よくよく考えて見て?
 フルーツやら、まぁ一般のスナックの味を模すのなら、ちょっとはコストもかかるでしょうけど
まだ普通よね。けど、よ……」

 そこで有菜はヒョイっと。白い透き通った金平糖を口に放り込み。ガリ ガリと咀嚼音を
小さく響かせた後に、ふーっと少し長めに息を吐いて続きを話始めた。

 「……今食べたのとか『アフリカキリマンジャロの5万年前の雪どけ水』味だったんだけど。
――有り得ないと思わない?
 食べた瞬間に、鮮明に食べた元である物体の情景や食感まで感じ起こさせる。
けど不思議な事に違和感もなく自然と、あぁ成る程、確かにこの味だとしっくり来る。
勿論、この金平糖一つだけじゃなく、全て、一個一個が一流の職人レベルの味で合成されてる。
こんなの『人間業ではない』わね。ほぼ間違いなく何か秘密が隠れてると見るべきよ!
 けどね……。
金平糖委託の運送会社から小売業者やら色々と当たって調べて見たんだけど。
 金平糖の製作に関してちーーっとも把握してないって言うだらしない結果でねぇ……。
もう、こうなると直接作ってる場所に突撃するべきだと思うんだけど。電話しても
『申し訳ありませんが、当社では金平糖の製作に関しては社長から秘匿厳守を
命じられており、何も申す事は出来ません』……って言うのよっっ!」

 カンッ! と段々と話すに内につれ苦い体験の回想によるヒートで
コーヒーカップの底面が強くテーブルを叩いた。

 我に返り有菜はバツの悪そうな顔で小休止に一回カップに口をつけると。
意を決した様子で貴方へと頼み込んできた。

 「ねぇ、小石川さん……宜しければ私と一緒に工場へと直接赴いて
手伝いをして貰ってもいいかしら!?
 本当っっお願い!! いま社内で、この件に関して手伝ってくれる人手の余裕ないし
何より私見たいな、もろ新聞社からネタを仕入れにきましたーって感じの恰好と雰囲気の
女が一人で乗り込んでも門前払いで終わっちゃうだけよー!
 一人より二人のほうが絶対に心強いし、ほんのちょっと工場にいる人の注意を惹いたら
あとは私が全部調査一任するから!! 礼金も弾むし、この通りっ!」

 パンッと両手を軽く叩き合掌して、そのままの状態で上体だけ頭を下げる
彼女は少し軽い感じが見受けられるものの、貴方に対し心から頼んでる。


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