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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

576夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/07/21(金) 20:18:12
>>575

(よぉしッ。アリーナとの『ツテ』をゲット!これで今後もジョーホーを手に入れられるッ)

金さんの返答を聞いて、心の中でガッツポーズをとった。
そして、明日美もとい『アルカラ』となって部屋の外に出る。
今の格好を指摘され、改めて自分の格好を見直す。

「ま、私のセンスは金さんには分かんないか。
 これが逆にいいんだって。ミスマッチな方が印象に残りやすいしさぁ。
 デビュー戦みたいなもんなんだし、見た目からガツンと決めていかなきゃ」

そして、金さんの口から語られる『エクリプス』の情報を興味深げに聞く。
スタンドを使った犯罪組織、のようなものだろうか。
胸の奥の『危うい好奇心』が、チリチリと火で炙られるように刺激されるのを感じる。

「うわぁ、超ヤバそう。もうさ、『いかにも』って感じ。
 そんなのが星見町にねぇ……。へぇぇぇぇぇ……」

驚きではあったが、意外にすんなり納得できた。
スタンドなんてものがあるなら、それを悪用する人間だっているだろうし。
なにしろ、スタンドを使った悪事は法律では止められないのだから。

「――あ、もうないんだ……。あぁ。そう……」

心なしか、その声には残念そうな色が混じっていた。
実際、『ガッカリした』のは確かだった。
だからといって、『エクリプス』の存在を認めるわけじゃない。
私だって、そんな組織はない方がいいとは思ってる。
でも、どうせだったら、なくなってしまう前に一度見てみたかったという気持ちもある。

「『ザントウ』ってやつ?まだ残ってるのもいるんだ?ふっふッ……」

サングラスの奥の瞳がキラリと光る。
完全消滅していないということは、今後その残党やら関係者を目にするチャンスもあるはず。
心の中の『私が今興味あるものリスト』の一番上に『エクリプス』の名を新たに登録した。

「よっしゃあッ、任せときな!
 華麗な闘いっぷりを魅せつけて、
 ビーチのマーメイドみたいにギャラリーの視線を釘付けにしてやるぜッ。
 超大型新人『アルカラ』の伝説が今ここに――ぶッ!?」

金さんのすぐ後ろを走っていたので、金さんの背中に激突して一緒に倒れてしまった。

「――いったァ……はッ!?ヤバいッ!!」

その衝撃でサングラスが吹っ飛んでしまい、裸眼が光にさらされる。
そのことに気付き、慌てて両目を閉じる。

角膜移植手術によって視力を手に入れたが、それと引き換えの『後遺症』もあった。
裸眼で目に光が当たり続けると、しばらくの間、視力が『ロービジョン』まで低下してしまうのだ。

一時的とはいえ、ようやく手にした光を失ってしまうことは、自分にとって耐え難いこと。
それこそが、夢見ヶ崎明日美がもっとも恐れることだった。

「ないないないないないないないないないないないないないないないないない……あった!」

両目を閉じたまま、手探りでサングラスを見つけ、再びかけ直す。

「ふゥゥゥゥゥ〜……。あ――こんにちは、『アルカラ』」です。ナイストゥーミーチュー」

「ヘイッ。落ち着きなよ、相棒。やっこさん、ここでやりあうつもりはなさそうだぜ?
 ――ってことで……金さん、私行ってくるから」

金さんに冗談(最近観た映画のセリフ)を言いつつ、ロバートに導かれ、扉の前に立つ。
開けてくれるならその後で、もしくは自分で開けて中に入る。
いざ、対談の場へ。


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