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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

174『きらきら星を追え!』:2016/07/27(水) 19:20:00
>>173(レス遅れ失礼しました)

 ガヤガヤガヤガヤ   ガヤガヤガヤガヤ
      タッタッタッタッ
               タッタッタッタッ

貴方は玄関に入り靴を脱ぎ、恐れる事なくリムジン方面まで歩けば
 小さいながらも、多数の結構な話し声や駆け足が聞こえた。
泥棒でも留守の家人の中を、こんな風に動く事はない。消し忘れた
テレビの音声だとしても生々しい。そして……これは貴方にとって
まだ忘れるには早すぎる、『馴染みある』物音だと伺い知れる。

   ガチャ

 『コック達、整列―――! 点呼!』 『1! 2! 3! 4!……』

 『まったく、何故このコックの王が雑用もどきの事をせにゃならんのだ ブツブツ……』

『くさってないで、シャキッと飾り付けをなさいっ! 小人は速さあってこそなのに
貴方は食べる事ばっかり集中してるから、そんなノロノロしてるのよ。
 小人としての誇りをもっと持ちなさい! ほらほらっ! ずれてるわよ!』

『母さん、そんなきつく言ってやらないであげなよ。さて、この葉っぱは
このコップに置こうかな……よっ うっ!? あたたっまた腰が!』

 『薄幸を消すには虹の根の煌きを注ぎ、イルカの涙が必要なんじゃ!
よしよしっ、最良の幸福。その味が見えてきたわい!!』

『へーいっ! ラポポっ、そっちの金平糖をパス パス!』

 『よっしゃー! おいらの剛速球を受けてみろー!』

『お兄ちゃんに、ヨポロも、危ないし、金平糖が割れたら大変だよぉ……あっ!!』

 
        『――お帰りなさいっ  巨人』

 リムジンには あのコルボが、グルメ部屋のコック達が。
 あの小人兄妹の父と母が、ポポノ博士が。
ラポポの親友であるヨポロが。そしてラポポにヨポロ。
貴方が出会った小人達が、貴方がこの前に幾つもの扉を開いて部屋に入ったのを
思い起こさせるように、出迎えた。
リムジンには、彼らが持ってきたのだろう小さくも輝く色合いの飾りつけが
机の上や壁にも点けられ、ささやかながらも部屋を輝かせている。

 そして、机の上には一枚封筒。それと、お皿に
色合いが異なる数種類の金平糖が十数ほどキラキラしながら乗っていた。

 「やぁ巨人! お邪魔してるよ。へへっ……ゴーストがさ
私の代わりに、君たちで親愛なる彼女に遅くながらお土産を渡してくれってさ!
 それと封筒はさ。金平糖を提供してる巨人達からなんだ。
言伝で、ないとは思うが貴方が体験した事は極力口外は止めて頂く
少ないながらも、これは我々からの気持ちです……ってさ」

ヨポロが耳を弄りつつ、告げる。

 「おぉ、巨人君! 遂に完成したんじゃよ! 君が、あの部屋で
涙を落した事によってな! さぁさぁ! 巨人の試食第一号じゃ! 
齧ってみなされ! ほれっ ガリ! っと!!」

 「言ったでしょ? 歓迎パーティーを開く  って!!
 貴方の助けで欠損する事なく手に入れた『砂漠の薔薇』、そうです!
あの素材で面白い味が出来上がりましたよ。ずばり『思い出起こし味』です!」

 「佃煮も作りましたよ! 好きだってグルメのコック達から聞きましたのでね!
イナゴを始め、私の得意のフキのもね!」


 めぐるましく、小人達は思い思いに貴方へ喋り金平糖を指す。


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