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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

134『きらきら星を追え!』:2016/07/02(土) 21:38:37
>>133

 「ふむ、そうだね」

貴方の質問に、鷹揚に小人の父親は頷くと。2、3回飛び跳ねて貴方の耳元
付近まで近づき、そして答えは始めた。

 「まず、この工場に出入りする巨人……まぁ、謂わば貴方のような
人間さん方の事ですな。
 まぁ、本日 目にする巨人さんは貴方が初めてですよ、私に限っては。
 そんなに定期的、とも言えませんが。月に何人かは皆さん私共の部屋を
見学したり、時々は私達小人にプレゼントもしてくれとりますね。皆さん
大したものじゃない、と言いますが。私ともからすれば、そりゃもう
大きな代物ですからねぇ。一度で良いから山見たいなケーキにかぶりつきたいって
言う願いを、貴方がた人間さんは叶えてくれるんですから、はははは」

 と、失敬。話が逸れましたな、と咳払いして彼は続ける。

「まぁ、この工場に来てくれる方がする事は、大抵は『警備』です。あとは
それを兼ねて遊びに来てくれてる、と言うのが正しいかな? まぁ、私達は
巨人さんがたが来てくれるだけで大喜びですとも! 私の腰が良ければ直ぐにでも
歓迎パーティーを開くと言うのにっ! っとと、また話が逸れてしまった。
 ……まぁ『警備』以外ではゴーストさんに色々と、我々が仕上げる『金平糖』
事に関して売り上げやら何やら時々話してる見たいですが……私共は、その
巨人さんがたの、お金のやりとりに関しては全くの無知でしてねぇ。
『偉い方』ですか?
 うーん、偉い方、偉い方……私が目にした巨人さん方は大抵は、そちらのように
若かったりたまに変わった装飾の人を目にしますが。
 特別、際立って偉い人、と言うのは目にした事ありませんなぁ。俗に言う
社長さん、とか言う方ですか? そう言うのは目にした事ないですね。
 まぁ、大したお話しは出来ませんが、そんな感じです、はい」

 照れ笑いしつつ、父親は最初の質問にあらかた答えると。次の貴方の
尋ねた事に対し顔を真顔へと変えた。

 「ふむ……『ゴースト』について、ですか……」

 失礼、と貴方の耳へ小人の父親は飛びつき。そして囁くように告げる。

「ゴーストは、そうですね。外見あ貴方に似ております。眼鏡をかけてなかった
私が見間違う程度には。
 そして私が知る限り。『彼女』は私が生まれる以前からずっとこの工場に住んでおり。
私達の傍に当たり前のように存在しており、そして私達も彼女の傍で当たり前のように
今までの暮らしをしています。
 あの人は……捉えどころのない人です。手を伸ばしてもすり抜けてしまうような
儚さをもっており、それでいて華奢ですねぇ。
 余り感情を出さず、初対面の方は不愛想で余り好かない印象の人ですけど。
私は知ってますとも、あの人の霞のような中に詰まった大きな愛情をね。
 いま彼女が何処に居るかは私はさっぱりですが、それでも貴方が彼女を
求めるなら、彼女もまた貴方の望みに応じるでしょうとも」

 とまぁ、これが私から言える全てです。と、父親は貴方の耳から離れて
ジャンプして砂漠の砂に着地した。

 「私はテントへ戻り、家へ帰る荷造りでもしております。ラポポにロポポ!
申し訳ないが巨人さんの案内は任せるよ! 私は一足先に家でお前たちの
事を待ってるからね。楽しく過ごして、その話を後で聞かせておくれっ」

 腰を軽く抑えつつ、小人の父親はそう言って砂漠のミニチュアテントへと
去っていく……道案内を彼にして貰う妙案もあるだろうが。腰を痛めた彼に
これから工場を見学するにあたって仕事をさせるのも酷だろう……。


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