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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

131小石川文子『スーサイド・ライフ』:2016/07/01(金) 00:01:20
>>130

  「ありがとう。二人は良い子ね……。あら……?」

肩の上の二人に語りかけながらドアを開けるが、そこには『砂漠』はなく、もう一つのドアが設置されていた。
掲げられた注意書きを見て理由を理解し、再びドアを開けようと手を伸ばす。
それにしても、ここには何人くらいの人間が、どれくらいの頻度で出入りしているのだろう。
ここに来る人間――それが会社の人間であることは間違いないだろうが、
もしかしたら小人の世界を管理する担当者のような役職でもあるのかもしれない。
彼らは、自分のような外部の人間が入り込んでいることに、もう気付いているのだろうか?
そして、そのことに対して、どのような対応を取るのだろうか……。
もっとも、小人(スタンド)が関わっているなどと報道できるわけがないのだから、
この場所の存在を知られたとしても問題はないとも言える。
そのことは、ラポポ達が自分をここに招いたという事実が裏付けている。
頭の中で考えをまとめ、ドアを抜けた。

  「――ここは……『日差し』が強いわね……」

ドアの向こうへ足を踏み入れた直後、明るい室内が視界に広がり、眩しそうに目を細めた。
帽子のツバを片手で少し持ち上げて、部屋の様子を観察する。
そこには、おおかた予想していた通りの光景が広がっていた。
それにしても、この『砂漠』という場所は、何のために用意されているのだろうか。
最初に見た『牧場』は何となく分かるのだが……。
ラポポ達の父親が、ここで珍しい石を探していると聞いたが、それと関係しているのかもしれない。
考えながら視線を移し、巻き上がる『砂竜巻』と、その中に捕らわれた『人影』を目撃した。
どうやら、それが彼らの父親らしい。
急いで助けなければならないが……。

  「……二人が行くのは危険だし、私が入っていくこともできない……。
  そう……『どちらもダメ』なのね……。それなら『何も問題はない』わ」

そう言うが早いか、左手の中に『スーサイド・ライフ』を発現する。
さながら食材に包丁を入れる料理人のように、手早くかつ精確な無駄のない動作で、
『右手』を手首から切り落とす。
そうして切り離した『右手』を遠隔操作で『砂竜巻』の方へ向かわせる。
見た感じでは、内部に侵入できるのは一ヶ所しかないだろう。
すなわち『砂竜巻』の真上から内部に侵入を試み、『クレーンゲーム』のように、
彼の体を摘み上げて救出したい。
それが済み次第、速やかに『砂竜巻』から脱出しよう。
『右手』をこちらに戻したら、ラポポ達の父親を地上に下ろそう。
その後は『右手』を接合する。
もう必要ないので、『スーサイド・ライフ』は解除しておく。


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