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【個】『学生寮 清月館』

1『星見町案内板』:2016/01/24(日) 23:51:17
月面を連想させる『灰色』のレンガで出来た『洋館』。
親元を離れた子供達だけでなく、一般学生もしばしば遊びに来る。
『自立心』、『向上心』を培う為、多くの『家事』は学生自身で行っている。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
                                          └┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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290氷山『エド・サンズ』:2021/01/18(月) 22:01:02
>>289

「私にとっては『原点』・・・・みたいなものなんですよね、この映画は」

場面は移り変わる
勢い良く流れ落ちる白雨が画のコントラストを変える
『動』から『静』へと、そしてまた『動』へと、場のテンポが変わり続ける

「『嘘』で造られているとはいえ、役者さんの想いは『本物』ですからね
 本物の想いから生まれたのであれば、皆の心を動かすような凄いものになりますよ」
「・・・・とは言っても演技が駄目だったら、心に届くこともないんですけどね」

談話室を見回し、近くにあった椅子を引いてくる
いくらかの距離をあけて、斑鳩の隣に座った

「『そういう件』・・・・・?
 あー・・・・私の方はとくになかったですね
『アリーナ』の人達に誘われて『新年会』にお呼ばれもしたんですけど」

「うん、一抹くんに会ったりしたくらいでした」

291斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/19(火) 00:12:22
>>290

 「そう?」

 「僕としては、嘘でも心が動かせる…というのは良い事に思えるな
 『本物』って、時に残酷だからなあ。」

特に意味のないことを喋りながら、手元のBlu-rayボックスを見やる
思い出すまでもなく、これはあの時の景品であった。

 「でもそういう事なら、これは君のチョイスか……アリーナの…キサンドリアで。」

膝が揺れて猫が不機嫌そうに眼を開けると

 「…あれ?君あの件より前にアリーナにいたたたたた。」

爪を剥き出しにして斑鳩の肩を登る。

292氷山『エド・サンズ』:2021/01/19(火) 14:23:56
>>291

「・・・・・? あ、もしかして、それってそういう事ですか?
 斑鳩先輩のところに行ってたんですね」

視線に釣られて、置かれていたBlu-rayの外装に目を向けた
これとまったく同じものをつい最近買った覚えがある
どうやら流れ流れてこんなところに来たようだ

「こらこらー、おいたはいけませんよー」

椅子から軽く身を浮かせ、上半身を斑鳩の方に傾ける
そして、登山のごとく、人間の身体をよじ登るお猫様の両肩に手を添えて持ち上げた

「あー、なんの話でしたっけ? そうそう、『アリーナ』!
 実は私も『さんずさん』と一緒に『アリーナ』の試合に出た事があったんですよ」

抱えた猫を膝にのせて座りなおす

「結果は惨敗だったんですけどね」

293斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/19(火) 21:12:42
>>292

抱き上げられた猫は不満そうな唸り声を上げながらも
膝に座り直されると香箱座りをしなおす、命の暖かさと共にしっかりと重い。

 「おーいて……そうだな、うん この野良猫は食い意地張ってるからな。」

爪で登られた個所を撫でる
モニター1枚隔てたむこうと違い、血を流すなんてのは普通はこのくらいの事だ。

 「うん…うん 君が既に関わっているとは思わなかったが
 しかも参加者として。」

 「差し支えなければだが、どうして参加したのか聞いても?」

これはあまり想像がつかない、金とか名誉とかより、もっと別のを欲しそうだ
納得とか。

294氷山『エド・サンズ』:2021/01/19(火) 21:33:22
>>293

この時期、昼間とは言え、外では冷気を含んだ風がビリビリと窓を震わせる
部屋の中にもヒヤリとした空気が忍び込んでくる・・・・

そんな中、高い体温を持つ猫のお腹が膝上を適度に温めてくれた

「んー・・・! あ、結構ツメがざくっといっちゃいましたね、大丈夫ですか?」

そう言いながら、斑鳩に向けて、ポケットティッシュを手渡す
絆創膏とかがあれば良かったのだが、生憎手持ちがなかった


「参加した理由・・・・」
   『ソコカラ先ハ俺ガ説明スルゼ』

氷山の言葉に重なる様に、男性の声が響く
それと同時に、この空間の中にもう一人の人影が現れた
氷山の中から現れたそれは斑鳩もよく知っている存在・・・『エド・サンズ』だ

『「アリーナ」ッテェ組織ガドウニモヨクワカラネェ連中ダッタカラナ
 ソレガ「正義」ナノカ「悪」ナノカ見極メルタメニ参加シタ、ワケダ』

「そうなんですよねー
 私自身も『さんずさん』が活躍してる姿を見たかったというのもありますし」

295斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/20(水) 00:49:21
>>294

 「――『エド・サンズ』」

 「いや、流儀に則れば『さんずさん』か。座りながらで失礼
 半自律型ともなれば、そういうこともあるのだな…参考になった。」

こういう時猫はいい、自前の毛皮があるというのは
毛の無い猿からしてみれば羨ましい限りだ。

 「ティッシュはご厚意だけ受け取っておこう
 あの件で君には随分助けられた、これ以上は手に余る。
 助けられた身からすれば、聞けた理由は……驚愕ものだったが…」

肌の色が人それぞれなら何が重要かという事さえ人それぞれだ
そういう事だろう、己の感性でおかしいという前に何とか飲み込んでおくべきである。

 「まあ、あれは単なる営利団体みたいな物だし
 金が関与するからといって悪い事ばかりではないさ
 スタンドなんて手に入れて、潔癖症になる気持はわかるが」

 「いや、そういうわけでもないかな……君の場合
 どうにも腹が座っているようだからな。」

296氷山『エド・サンズ』:2021/01/20(水) 15:48:27
>>295

『・・・・・・・「さん」ハ要ラネェゼ』
『ドウセ、あきはノヤツガ勝手に呼ンデルダケナンダカラナァ』

差し出したティッシュを無言でポケットにしまう
自身のスタンドが話を続けようとしているのだ、余計な事は言わずに黙っている

『実際ニ連中ノ「興行」ニ参加シタ感じデハ、俺モ同意見ダナ
「良し」「悪し」ハトモカクトシテ、「外道」ナ連中デハナイッテ事ハワカッタ
ソレニ、実際ニ戦ッテミテ、こいつモソレナリニ満足シタミテーダシナ・・・・』

「酷い言い方ですね、『さんずさん』
 それじゃあまるで私が戦いたくてしょうがなかったみたいな・・・・ 『ソウダロ?』

氷山が語り終えるよりも前に自身のスタンドがそれを否定する
それを聞いて氷山は苦虫を噛み潰したような顔でちらりと斑鳩の顔を眺め、
無言のまま、言うべき言葉を探すように逡巡する
やがて、観念した表情でぽつりと言葉をこぼした


「・・・・・まあ、私が関わった理由はそういう事です
『ファン』なんですよ・・・・『さんずさん』、いえ、それだけでなく素晴らしい『結末』を見せてくれる方の」

297斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/20(水) 21:41:23
>>296

 「ふうん」

 「ま、アイドルのライブで最前席を確保するのは
 熱狂的なファンだと相場は決まっているからな。
 それが問題だという話を聞いた事も無い。」

膝の上の猫は、チラリと『エド・サンズ』を見上げたが、直ぐに興味を無くして目を閉じた
呑気にゴロゴロと不気味な音を立て始めている

 「あ、しまった 座頭市が終わってしまった……
 またソシャゲのスタミナ消費しながら最初から見なければ。」

リモコンを手に取り、膝を組み替える
君はこのまま彼と話を続けてもいいし、しなくてもよい

 「まあその気質に助けられた僕のいう事では無いが、その上であえて先輩として言っておこう
 そろそろ学業も軌道が戻ったであろう頃合いだし。」

 「――『テスト』大丈夫?」

猫がくあと欠伸をした。

298氷山『エド・サンズ』:2021/01/21(木) 00:47:00
>>297

「――――え?」

「あ、あはは・・・・『テスト』って
 そんな、3学期も始まったばかりだというのに『テスト』なんて」

スマホを取り出し、保存しておいた行事予定表を確認する
期末試験は3月だ、まだ遠い

「ほ、ほら、『テスト』はまだまだ先の話じゃ―――――― !?」

だが、氷山は知らなかった
3学期に行われるのが、『期末考査』だけではない事を・・・・
行事予定表にはもう一つの『試験』の存在が禍々しく刻まれていた

―――――――『実力試験』ッ!!


ちなみに、テスト勉強など全然やっていない
さらに言えば、入院やらなにやらあって勉強も遅れがちだ・・・・

「・・・・・・・・・・・・用事を思い出しました!」

血の気の引けた顔でおもむろに椅子から立ち上がる
その勢いで膝に載せていた猫が体勢を崩すが、
『エド・サンズ』が両手で抱きかかえて床に軟着陸させた

「失礼します!」

その言葉だけを残して、氷山は去っていく
嵐のような騒々しい立ち去り方であった

299斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/21(木) 22:34:11
>>298

 「グッバァ〜イ、センセによろしくね。」

……着地した猫が不満げに一声鳴くと
『身体が寸断され、瞬時にソファの上に移動し、再構成される』

後輩がいなくなったのを見届けてから、リモコンの再生ボタンを押した。

 「……そうだなあスリーピング、あの2人はどうなるかなあ」

 「危うくもあり、腹が座ってるようでもあり
 …どっちでも面白いと思うぜ、俺ぁ。」

尻尾を体に巻き付けて、斑鳩を見上げるその眼は
肉食獣特有のねめあげるような眼つきだった。
 
 「負けた奴が1度勝ちぐせを覚えると……忘れられねぇからな。」

300村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/10(水) 01:18:57
シャッ… シャッ… シャッ…

日の高くなってきた頃、寮の中庭の隅っこで木陰に腰を下ろし、『ナイフ』を研いでいる。
先日の野営では結局、キジバト一羽、マガモ二羽、ノウサギ一羽を仕留めたが、
その際、手なりにまかせて刃先をすこし抉ってしまったらしく、切れ味が随分と落ちたからだ。

 「んん、まだかかりそうだな。
 手入れも楽しみの一つではあるんだが・・・」

研ぎの合間に砥石を濡らすかたわら、日光に刃をかざして具合を見る。

 「冬にしちゃ陽気がよすぎるなあ〜〜〜。眠くなってきちまうぜ・・・」

シャッ… シャッ… シャッ…

301ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/10(水) 22:03:36
>>300

「……おう?」


中庭の茂みを掻き分けて、金髪の子供が顔を出した。
年齢的には小学校の低学年くらいか……学生寮の住民では無いだろう。


「……」


子供はだるまさんがころんだのように動きを半端な姿勢で止めると、
口を半開きにして村田をじっと見つめる。

302村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/10(水) 22:26:36
>>301

 シャッ シャッ シャッ シャッ シャッ シャッ

 「・・・ふむ、どうかな」

砥ぎ水にまみれたナイフをバケツに汲んだ水で洗い、布で拭う。
磨き上げられた刃は日光をうけて静かに輝き、まだ濡れているようですらある。

 「ふふ・・・」

その仕上がりに思わずニヤリと微笑む。
もとより目つきのいいほうではないので、はた目から見ると完全にアブない人だ。

303ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/10(水) 22:33:26
>>302

「うーむ、どこかで見たような気がするんじゃが」


首をひねる。
うまく思い出せなかったようだ。


「なんじゃ?
 石を切っておるのか?」


のこのこと寄ってきて作業を見つめる。
独り言なのか話しかけてきているのかわからないが、距離感が近い。
寮に侵入しているという意識は無さそうだ。

304村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/10(水) 22:47:50
>>303

 「ん?・・・寮の人間じゃなさそうだな。どこから入って来たんだか。
 セキュリティはいったいどうなってんだ・・・」

小声でひとりごちる。
親元から離れてここに住む人間も多いというのに、全くけしからんことだ。

 「『研いで』いるんだ。このナイフをな。
 こうして『砥石』に擦りつけてやって、切れ味を取り戻してやるんだ。」

危険のないよう距離を確認してから、手に握ったナイフを見せる。
刃渡り10cm程度、厚みのある『シースナイフ』だ。
小学生には少々手に余る大きさをしている。

 「見ててもいいが、あんまり近寄ると危ないぞ。『よく切れる』からな。」

ザパ    ゴトン

  シャ―ッ  シャ―ッ  シャ―ッ  シャ―ッ  シャ―ッ  シャ―ッ

バケツの中からもう一つ別の『砥石』を取り出し、そちらでまた『研ぎ』を始めた。

305ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/10(水) 23:00:32
>>304

「わしか? あっちから来たぞい」


どこから入って来たんだと聞かれたと思ったのか、方向を指さした。
なんの参考にもならない。


「ほう? 石にそんな使い道が……」


感心した様子でしばらく作業を眺めていたが、
背負っていたリュックから石を数個取り出して地面に並べだした。


「石は重いんであんまり持ち歩かないんじゃが、
 どうじゃ?」


何がどうなのかはわからないが、
多分子供が面白いとか珍しいと思った形や模様の石なのだろう。

306村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/10(水) 23:21:36
>>305

「どう、と言ってもな・・・・」

そこまで言って、地面に並べられた石のうち、一つを手に取る。
汚れてはいるが、色ガラスのような透き通った輝きをところどころから放っている。

 「・・・これは『黒曜石』だな。日本じゃさして珍しいものでもないが・・・」

ザブ  ジャバ

       ギ  ラ アッ

バケツの水で汚れを落とし、持ち主に見せてやる。
それは黒曜石本来の、吸い込まれそうなほど黒く透き通った、ギラリとした輝きを取り戻す。

 
 「なかなか『いいもの』だ。落として割らないように気をつけろよ。
 『いいもの』だが、それなりに『危険』だ。」

307ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/10(水) 23:37:03
>>306

「ほう? この黒いやつが『いい』のか……
 売れるじゃろか?」


返却された黒曜石をまじまじと見つめる。
子供ながらも、石自体というよりその価値に興味があるようだ。


「なんでじゃ? 危険?
 割るとどうなる? 爆発とかするのか?」


だが、危険と言われ、石をそっと地面に置いて距離をとる。

308村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 00:39:58
>>307

 「きれいに磨いて、加工して『アクセサリー』にでもすれば・・・
 ある程度の値段はつくだろうな。加工するのはいろんな理由で大変だが。」

きらりと光る黒い石。日本ではさして珍しいものではない。
理由は日本が『火山列島』だからだ。

 「その石は硬くて、薄くはがれるように割れる。
 そのフチはするどくなって、凄まじい切れ味を持つからだ。このナイフにも劣らない。
 『矢じり』や『槍の穂先』、『木剣の刃』に使われることもあるくらいだ。」

309ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 00:54:33
>>308

「アクセサリー……ナイフ……なるほどのう」


砥石でナイフを磨くのを真似して、
黒曜石を磨いてみようかと思ったのか、石畳に擦りつけてみる。


「むむ」


が、角が丸くなるより先にちょっと割れてしまった。
玉ねぎを剥いていたら無くなってしまうように、
磨き上げるより割れる方が早そうだ。


「やはりわしは『交換』の方がええな。
 ……お前さんは何かこの石の中で欲しいと思うのあったりするかの?」


他の石は……つるつるした石。赤い線模様がある石。緑っぽい石などがある。

310村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 01:25:48
>>309
 「石はどれもこれも硬くて脆い。きれいに加工するのは大変なんだ。
 原石からの磨きだしにしろ、どういう『カット』をすりのかにしろ・・・
 そういう『技術』を専門にした職人もいるくらいだからな。」

黒曜石を割ってしまったのを見て『ほらな』という顔をする。

 「そうさな・・・その『赤い石』かな。」

赤の線・・・あれは多分『へき玉』が部分的に含まれているのだろう。
瑪瑙などと種類を同じくする宝石の一種ではあるが、これもそう珍しいものではない。
川底や畑を掘っていれば見つかるような類のものだ。

 「磨けば光る、かもしれないな。珍しいものじゃないが『原石』というやつだ。」

311ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 01:47:14
>>310

「おお。オメガ高い。
 わしもこの赤いのは良いと思っておった」


テレビか何かで覚えたのか、発音の怪しい常套句を発する。


「石は固いしのう。
 珍しい石拾いは続けるが、さらに良くするのは難しそうじゃ。
 わしはわらしべ長者を目指しておっての……
 今までに色々『交換』してきたんじゃ。
 実際にわらを『交換』したことは無いんじゃが……でもトンボを『交換』したことはあるんじゃ」


何か語り始めた。
現実はわらしべ長者のようにとんとん拍子に良いものと交換できるわけではないのか、
色々商材を集めているらしい。


「この石、何かと『交換』するかの?」

312村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 02:01:59
>>311

 「そうはいっても、いまのおれには交換できるものなんてないしな。
 ・・・まさか『砥石』を持たせるわけにもいかないし、『ナイフ』は論外だ。」

顎に手をあて、思案顔で答える。
とはいえここで会ったのも何かの縁。何もないのも面白くない・・・

 「いや、『交換』はできないが、『商材』を増やすことはできるな。『一口』乗ってやろう。」

  ズ ギュ ゥ ン !

『ディズィー・スティック』を発現!『黒曜石』をひったくり・・・

 「よ・・・っと」

 カン  カンカンカン  コン  コココン    バキッ…
  ココン  カン  コン  カンカン   ペキッ…

ナイフを『棒化』し、それで黒曜石を小刻みに叩いて少しずつ割り、『形を整える』。ス精AB
かつて『原始の人々』がそうしたようにだ。

313ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 02:10:40
>>312

「……」


黒曜石を奪われてぽかんとした顔をする。


「あっ、あっ、あ〜
 何をするんじゃこのオバケ……」


黒曜石を壊しているようにしか見えなかったのか、抗議の声を上げる。
怖いのか手を出しては来ないが。


「ん? ……このオバケ、何か見たことがある気がするの」

314村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 02:28:06
>>313

 カン パラッ 
  カカン  パララ
 フッ      パララ…

 「・・・『良し』。これでいいだろう。気を付けて持てよ。」

細かくたたき割り、成形した『黒曜石』を手渡す。
小学生の掌サイズの、つややかに輝く『黒曜石の小刀』だ。

 「わらしべ長者も、ただの藁を交換したわけじゃない。藁の先にアブを結んだものを交換したんだ。
 『商売』するなら、手を入れることでモノの価値を引き出すのも重要なことだ。」

『ディズィー・スティック』を解除し、その場に再度座り込む。

 「その見た目なら、もしかしたら誰かが欲しがるかもしれないな。」

315ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 02:41:49
>>314

「おおう?
 とんがっておる」


受け取って黒曜石……黒曜石の小刀をまじまじと見つめる。


「……ふうむ。むむ。
 そうじゃ。それではこうしよう。
 わしがこれをいったんお前さんにやる。とんがらせた手間賃じゃ。
 そして赤い線の入った石を、これと『交換』する。
 これで『交換』成立じゃろ」


どうやら『交換』というかたちにしたいらしい。
地面に散らばった黒曜石の欠片を手に取り、握る。


「おまけに飴もつけるぞ。
 イチゴ味じゃ。どうじゃ……メロン味の方がええか?」


開いた手には赤く透き通った棒付きキャンディー。

316村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 03:59:17
>>315
 「ん、そういうなら、こいつはもらっておこう。飴は結構だ。
 君は素材を差し出し加工させ、おれは加工の報酬にこれを貰う。単純だが、これも『商売』だ。」

赤い石を拾い上げ、懐にしまう。
不純物が多い原石だが、かえってそれが『味』になることもままある。

 「ただし、それの取り扱いには注意しろよ。
 指切ったり怪我したりしても、おれは責任持たないからな。」

太陽光を受けてぎらりと輝く『小刀』を指さして言う。
『打製石器』、人類史最古の刃具。その切れ味は歴史が証明している。

 「どこから来たのかは知らないが、気を付けて帰んな。
 そろそろここの『管理人』が見回りに来る時間だ。
 ・・・見つかると面倒だからな。」

そこまで言って払うように手を振り、砥石に向かいなおす。
『仕上げ』の研ぎがまだ終わっていない・・・

317ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 12:59:32
>>316

「うむ、ありがとう。
 長者に一歩近づいたんじゃ」

余ったイチゴの飴を自分の口に咥えると、
一応注意されたことを気にしてか、ぶかぶかの服の、
余った袖越しに黒曜石の小刀を掴み、
名実ともに自分のものになった光に透かして喜ぶ。


「見つかるといかんのか?
 それではこっそり帰るとしよう。
 さらばじゃー」


最後まで侵入者という意識が無かったのか、
なぜ見つかると面倒なのかは理解しているか怪しかったが、
忠告は素直に聞き、あまりこっそりはしていなかったが、手を振って去っていった。

318小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/21(日) 20:07:34

「……」   カリカリ キャリ シャラシャラ シュッ キュッ……

『新緑と燕子花が熱く抱擁しつつ回転するかのような、まだら模様のフォッサ
彼の瞳が喉笛を抉るかのような猛々しさが喉頭を小人が編んだかのような重さを
感じさせぬ縄で縛りあげるかのように小鳥のような吐息だけが陽が頭だけ出す時刻
冬至を10程に跨いだ日にちの中で煙管より吹きあがある煙のように揺れる。
嗚呼 そうだ そうだ 彼の人にと今日こそと暖め過ぎた、たった三文字の言葉を
外界に真実の音とする為だけに、この二つのぶら下がる無様な袋は役立ってくれない』

「ふむ……大体、この辺かな」

バンカラマントのように学生服を纏う青年は、雪が降り付く窓を背にして
学生寮の安楽椅子に腰かけて執筆を行ってる。

319三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/22(月) 22:22:31
>>318

    「ええと…………」

           スタ スタ スタ

             「――――こちらですね」

     コン コン コン コン

小林先輩のお部屋をノックします。
『相談したい事』があるからです。
そんなに大袈裟な事ではないですが。
千草は『紙袋』を持ってきました。
中身は『お茶菓子』です。

320小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/22(月) 23:52:06
>>318

「……ん、あぁ 千草さん。こんにちは」ニコッ

顔を上げ。執筆していた原稿と、馴染んだペンを置いて扉を開き
出迎えた人物が誰かを認識すると同時に会釈を行いつつ挨拶。
最近では作る事にも、さして苦労しなくなった微笑を浮かべる。

「どうぞ、余り整頓されていませんが」

学習机は乱雑に資料の文集なり辞書が積み重なっており、端に少し
落ちそうなバランスの皿にマスカットが食べろと主張しつつ鎮座している。

何時も挨拶はそこそこに自分の部屋かのように座っている彼(ヤジ)は
小用あって居ないものの、その痕跡を表すかのように灰皿に一本グレープと
煙草特有の燻りを混ぜ合わせた匂いがちゃぶ台の上で香っている。
そこに座布団を敷きつつ、楽にするように伝えて棚からティーカップを取り出す。

「まだ随分と冷え込みますのでね。どの水槽が良いでしょうか?
今日は三つ用意してるのですよ。
アップルティー・アールグレイ・ジンジャーティーですね」

異なる色合いの水槽を手の平で転がしつつ、千草さんの好む水槽を
容器の上に落そう。お眼鏡に叶うものが無いのならば
インスタントの茶葉なりコーヒー、無難なものも用意してる。

「親友は、今は用があって出掛けてます。もう数十分かは戻らないでしょう」

もしかすれば、彼に用事かもと一考もしつつ茶器を用意する傍らに
机に置いたマスカットの一粒で唇を湿らしつつ改めて客人の顔を観察する。
 永く色んな人と接する事が一つの分野を究める為に連なった故で
その思考は外れてるかもとも判断が寄る。

「もしかすれば、私に何か話でも?」

千草さんが選ばなかったほうの水槽を茶器の中に入れて解除を行い。
煎れたて当然のそれの湯気と共に運ばれる香りを鼻に運びつつ訊いた。

321三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/23(火) 00:26:02
>>320

「あっ――」

「あの……それでは『紅茶』を……」

三つの『水槽』。
前にも見た事がありましたから、それは分かります。
ただ、事前に来る事をお伝えしていなかったので、
少し驚きました。

「小林先輩は準備がいいんですね。見習いたいです」

先輩の手際の良さに感心してしまいました。
やっぱり、いつも人を出迎える心構えが出来ているのでしょう。
立派な人になるためには、それも必要な事だと思います。

「はい、今日は小林先輩に折り入ってお話が……」

「その……『スタンド』に関する事で……」

         ズズズ…………

千草の背後から、『ヴィジョン』が出てきます。
フードを被り、シャベルを肩に担いだ『墓堀人』です。

「実は、少し前から考えていていました」

「『何か出来ないか』と……」

※ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647077/151-159

「それで『不用品の引き取り』を始めたのですが……。
 なかなか『お客さん』が来なくて……」

※ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647077/216

「『積極的に動いた方がいいのかも』……と思ったのです」

「もし、小林先輩が『処分したい不用品』をお持ちでしたら、
 千草にお任せさせてもらえないですか?」

322小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/23(火) 09:18:23
>>321(レス遅れ失礼しました)

>準備がいいんですね。見習いたいです

「いえいえ、私が飲みたかったから用意しただけです。幸い、水槽は
数時間は保つので、さしたる労力はないですし。こう言った突然の
嬉しい来訪に関しても直ぐに出せる事で役立ちますから」

千草さんにアールグレイの水槽をティーカップの上に落として解除を行い。
 自身はアップルティーを。それに口を付けつつ相談を聞く。

「ふむ……千草さんの『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』さんの力を
有効活用する為、ですか」

『不用品の引き取り』。成程、確かにスタンドの力を駆使すれば
如何なる処理に困るようなものも文字通り埋めてしまえば解決するだろう。

「『お客』に関しては、私も出来る限り人に会えたら宣伝してみます。
いま、捨てようと思ってるものと言えば。彼(ヤジ)が少し溜めてる
煙草の吸殻の袋と。生ごみが少々台所にありますが。
『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』さんの手を煩わせる程のものでも
ないとは思いますけどね」

『不用品』といえる不用品は、作家である私の中だと不幸か幸福なのか
如何なる物でも受けた衝動や感覚が文章の糧となるのも相まって
極端だとゴミ屋敷を築く主のような談だが、ゴミと言えるゴミが無いのだ。
 とは言え、この寮に異臭の城をわざわざ作ろうとは思わないが。

「『何が出来ないか』……何が出来ないか、と言う言葉は私自身の問いでも
あります。こう言った、適温のお茶を何時でも差しだせる以外でも
誰かの御役として立てれば良いとは思ってるんですけどね」

解除しない残りの水槽を指で触れつつ呟く。
 『リヴィング・イン・モーメント』は、液体が無ければ発現出来ない。
発現しても、その水槽で相手を傷つける事や守る事も難しい。
盾や矛となるには蟷螂近しい代物だ。射程距離が優れてる事は
事前の脅威を察する役にはなる。だが、目前に不意に危険が出現すれば
対応するのは難しい。とは言え日常でそうそう災難が起きる事は少ないだろうが。
目の前で暴漢が誰かを襲ってる際に能力を発動して明確に助けを行う事は
難しいだろうとは言える。

「……少なくとも、私は千草さんとこうして日常で会話をするだけで
何時も通りの平和を実感出来ます。
 それで私には十分な果報者だと思えますよ」

323三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/23(火) 20:20:25
>>322

「……ありがとうございます。
 小林先輩とお話するのは、とても楽しいです」

それは本当の事です。
ただ、少し不安になります。
それだけでいいのかどうか。

「――『宣伝』して頂けるんですか?」

        ペコ

「よろしくお願いします、小林先輩」

一部屋ずつ回って、『回収』させてもらおうかと考えていました。
まずは『存在』を知ってもらう事が大事ですから。
でも、いきなり尋ねても『不用品』というのは中々ありません。
小林先輩の言う通り、やっぱり最初は『宣伝』からすべきでした。
『新規開拓』は地盤を固める事が肝要です。

「小林先輩の『水槽』と、千草の『墓堀人』。
 遠くまで行ける所は少し似ていますね」

「スピードも同じくらいですし……。力も……。
 何だか思ったよりも似ている所が多いかもしれません」

それでも、『水槽』と『墓堀人』は全然違います。
『姿』も『能力』も。
それに、本体の小林先輩と千草も違います。

324小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/23(火) 22:42:07
>>323

>小林先輩とお話するのは、とても楽しいです

「それは、良かった……あぁ、そうだな」

小林は、普段浮べる人が好むであろう微笑を引っ込め
真顔になり、少し考え込む間を作り上げた。

「埋め立てするゴミは無いのですが。
もし良ければ千草さんさえ構わなければ……
――いや、違う。私は貴方に聞いてほしいんだ」

・・・私の『悔恨』を


「……無理にとは言いませんよ。
話して楽しい物では決して良いものではないでしょうから。
あぁ、いえ。怪談のような類では無いのですが。
でも決して後味の良いものではないでしょうし」

普段通りの微笑の形を繕うものの、少しその力は弱まっている。

325三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/23(火) 23:13:48
>>324

紅茶のカップを傾けていた時でした。
気になったのは、小林先輩の表情です。
何度かお会いした事がありますが、
こんな顔を見たのは初めてでした。

「何でしょうか?お役に立てるのなら、是非お聞きしたいです」

千草は弱い人間です。
怖い話を聞いただけでも、意識が遠くなってしまいます。
もしかすると、ここで気を失ってしまうかもしれません。
そうなったら、小林先輩に迷惑が掛かります。
聞かない方がいいのかもしれません。

「…………話して下さい」

       ニコ……

でも、先輩は『聞いて欲しい』と言いました。
小林先輩から頼ってもらえたのです。
千草にとって、それは嬉しい事でした。
だから、笑顔で頷いたのだと思います。
小林先輩を安心させたくて。

326小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/24(水) 19:58:58
>>325

「有難う御座います……そうだな、何処から話すべきか。
以前、学園で鉢合わせた際の会話を覚えてます?」

>『千草さんの歳よりも、もっと幼少の……小学生に入りたて位でしたかね。
その時に、一度私は完全に『壊れる』体験がありましてね』

ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647476/571


「アレは、決して比喩表現では無いのですよ」

小林は、三枝 千草に対して抑揚をつけ瞳を見据えながら話し始めた。



「――私の出身は、この町でなくもっと北へ上がった方面の町で。
物心付いた頃の家の近隣にはマスカット畑。烏兎ヶ池ほどの伝統は無いですが
近くには寺があって、繁華街まではバスで1時間程掛かる郊外な少し
寂れてはいるものの、私は生まれ故郷が好きでした」

親に内緒で果樹園に入って冒険したり等、平凡な幸福を享受してたと思いますと
区切りを付け。その表情は内容通りの柔らかさが含んでいる。

「――『幼馴染』と言うモノが、全てを崩御させるまでは、でしたが……」

然し、次のその発言の時には感情が脱ぎ捨てられ無が覆っていた。
今まで目にした事が無い程に、その顔には喜怒哀楽と言うものが見えない。
だが、直ぐに我に返ったのか申し訳なさそうな微笑の形に顔を戻して謝罪する。

「すいません、怖がらせるような空気を作ってしまいまして。
……少しだけ、関係はあるけど別の話をしますが。
千草さんは……『    』と言う町を御存知でしょうか?
(※日本にあるどの町村にも聞き覚えの無い単語だとわかる)
それと……千草さんは『スワンプマン』と言うのを御存知でしょうか」

『スワンプマン』 ある男性に雷が落ちて、その人は消失して。その近くにあった
泥沼から奇跡的に男性と同じ存在が産み出され。その同一の存在は完璧に生前の
男のままに生活するが、その泥男は死んだ男と同一と言えるのか? と言う
思考実験の類の話だ。知らなければ、その要約した説明を行いつつ
小林は訊ねる。

「これから、もっと荒唐無稽に聞こえる内容の物語が出てくるのでね。
……千草さんは、身近な親しい人間が。元々、一度は既に死んでいたけど
実は再生していたと知ったら。
 その人物をどう思いますでしょうか?
私は態度を変えないだろうと考えますし、その当人が秘密を明かしたところで
人並の関心を示すものの距離は変わらないと思います」

私は自身に対して明確な害意が存在しないのであれば、その人物の過去が
何であれ態度を変える気は無いですからと雑談に対し感想を入れる……。

327三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/24(水) 20:55:11

       グラ…………

『死』という言葉が聞こえた瞬間、意識が遠くなりました。
覚悟はしていても、体は反応します。
千草は、『そういう体』なのです。

「……すみません。何でもありません」

「ごめん……なさい……」

          コト

カップを置いて、深呼吸します。
『気絶』はしなくても済んだみたいです。
でも、少し気を張っておかないと、
いつの間にか意識がなくなってしまうかもしれません。

「難しい話なので……。
 すぐに答える事は出来ないですけど……」

         スゥ……

「『元々の前提』が間違っていたという事はないでしょうか?
 その……実は『いなくなっていなかった』とか……」

         ハァ……

「それとも……最初から『泥』だったとか……」

『呼吸する事』を意識しておきます。
ここで倒れたら、小林先輩に迷惑が掛かります。
それは駄目です。

328小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/24(水) 21:30:20
>>327

「大丈夫ですか?」

千草さんがふらついたのを視認して、心配な声を上げる。
流石に倒れれば介抱するものの、本人の言葉に頷いて
少しだけ時間を置く為に手元の紅茶を少し含んでから話の続きを開始した。

>『元々の前提』が間違っていたという事はないでしょうか?

「……確かに、その可能性も無くは非ず、ですよね」

「…………ただ、私の場合は。その前提が崩れていたかも知れないと言う
根拠が記憶の中には無いのですよ。先程の話の続きです
――私は、その『幼馴染』によって。
一度死んで、そして再びこの世に『小林 丈』と言う存在として
作り直された……そんな記憶がね、あるんですよ」

聞くだけならば簡素な言葉。法螺話のような内容ながら
話した人物は、言い切ると深く長い溜息を直後に吐き出す。

「……この事柄については、音仙さんにも告げた事はない。
話した事があるのは私の親友だけです。
 その事が切っ掛けで、私は私と言う自我になる前の人格形成していた
器は一度木っ端みじんに壊れました。それでも、色々あって今の私は
このように平穏な生活に浸れる無上の恩恵に至れてます。不幸では決してない。
 ただ、時々孤独感が襲い掛かるとフッと『幼馴染』について考えてしまうのです。

その子について私が抱く想いは、正直言って筆舌尽くせぬものです。
憎悪か、憐憫か、または悲哀なのか二度と会わない事に安堵出来てるのか
それとも、その全てなのか……」

時々、ふと幻聴のように。あの子がタケルと、自分であるが自分でない
名を唱える音が聞こえてくる錯覚に陥る。
 既に、もうあの子は消えた筈だと聞かされたけれど。けれど、その子の
スタンド能力と言う異能すら超越していたと感じられた。あの日の事を
思い返せば、何処か知らぬ場所で実は私を覗き見してるのではと言う
期待なのか絶望視してるのか不明な色合いの感情が胸に積もる。

少し、とても遠くへと視線を向けていたのを対峙している客人へと
視線を戻して何時も通りの笑みを表情に貼り付けた。

「とまぁ、つまらない話を聞かせて申し訳ないが、これが私が話したかった事です。
どう捉えて貰っても構いません。作家の妄想とも、何かしらの白昼夢を真実と
思ってるか、実は何かしらのスタンド使いによって幻影でも見せられたのを未だ
現実を思い込んでいる可能性だってあるでしょう。
……でも、私の大切に仕舞いこんでいる情景の中には。
今も彩りが鮮明なマスカットの畑と『幼馴染』が埋まっているんです……」

それだけを、どうしても知って欲しかった。

千草さんなら馬鹿には決してしないと信じるに値するものが秘めていたから。。。

329三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/24(水) 22:02:41
>>328

「………………」

その時、どう答えればいいか分かりませんでした。
理解が追いつかなかったのです。
あまりにも、話が大き過ぎました。

「…………『信じますよ』」

      ニコ……

「小林先輩が『信じて欲しい』というなら」

「千草は――――それを信じます」

いつの日か、『立派な人』になる。
それが千草の『人生の目標』です。
先輩は『信じるに値する人』です。
『立派な人』です。
だからこそ、『小林先輩の話を信じたい』と思ったのです。

「誰にも言いませんから」

それに、打ち明けてもらえた事が嬉しかったのです。
『信じられている』と思うのは、思い上がりでしょうか?
だけど、そう思えた事が、千草にとっての喜びでした。

          スッ

「――――ご馳走様でした」

          ペコ

立ち上がり、お辞儀をします。
いつまでもお邪魔している訳にもいきません。
それに、他のお部屋にも『宣伝』に行かないといけませんから。

330小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/25(木) 19:26:51
>>329

「………………えぇ、有難う御座います」ニコッ

私自身が、一歩前にこれから先に進めたくて。その為には抱えていた
途方もない大きさの業苦を、少しでも減らしたい自己満足の為に
千草さんを選んでしまったのでは?
 それとも、私から見ても小さな体躯のこの方の前を向く横姿が
私よりも遥かに強い事から、私は自身の停まっていた迷いが進めると
言う期待を押し付けて、甘えてしまっているのではなかろうか。

「千草さん……私は」

貴方が思う程に信のあるものだと、私自身はどうしても思えないのです。
 今でも、あの遠い遠い記憶の中にある小さな姫君のような振舞いがあった
拭おうとも拭い去れぬ人に対して、ただの一度も成した積を肯定も否定も
出来ぬ、この愚かな木偶の坊の中身に親友が告げるような黄金色の芯が
宿っているのだとは、どうしても。

「…………いえ、お気をつけて」

けど、その言葉を言うのは吝かであると思い直し。出口付近にて
そう一言と笑みを向ける。

今の私は、正しく微笑む事が出来ているだろうか?

331常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/05(月) 23:01:42
出会いや別れの季節…が、そろそろ落ち着いてきた頃合い。
朗らかな日差し。門に植えられた桜も散り始めていて。

 「こんにちは」

    ザ   ザッ

   「こんにちは!」

寮の前を掃き掃除している大柄な成人男性がいた。
タケ箒を振り振り、通りすがる人や寮生に挨拶なんかをしている。

  「いってらっしゃい…お気をつけて!」
 
    ヒッ…!  アッハイ コンニチワ…

若干『避けられている』みたいだが。

332大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/05(月) 23:37:22
>>331(常原さん)
「やぁやぁ、寮母さん、こんにちは。ご機嫌麗しゅう」
黄色いリボンのついたシルクハットを被った、緑髪に右目が青で左目が赤で、清月学園の黒い制服(改造済)に身を包んだ男装少年(女子)が、通りがかって演劇じみた仰々しい挨拶(↓ハスキーボイス↓)をした。(情報量に問題のある文章)

「この寮は実に素晴らしいね。まるで十年住んだボクの家のようだよ」

「まぁ、ボクが住み始めてまだ5日目なんだけどね」
そういえば4月1日にこんな奴が引っ越してきたような気もする。

333常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/05(月) 23:58:45
>>332
 「こんにちは。お初にお目にかかります。」

お芝居じみた不思議な出で立ちの君。
ところで、相手の外見も三つほど不思議な点がある…

一つ、大柄な体格。遠目からでもわかる、身長180以上だろう。
まるで彫刻のように、大袈裟に鍛え上げられている筋肉。

二つ、左目の『眼帯』。レース編みで飾られている。

 「全てのお嬢様お坊ちゃまを覚えるように心得てはおりますが…
  
  …申し訳ありません…俺、『寮母』ではないものでして。
  ここでは家事のみを専門にやっております。」

 「『素晴らしい』…本当でうか!それはよかった!!
  不便や違和感、変なことあったら仰ってくださいね。」


三つ。黒いスカートワンピ。エプロン。ヘッドドレス。
リボン、たくさんの白いフリル。

低く、大きく通る、実直そうな声音。『メイド服』。

334常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/06(火) 00:00:43
(ほかの新入生も、来てもいいですよ!!大神さんがよければですけど…)

335大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 00:16:14
>>333
「ふむふむ、ふんふん、なるほど、そうか」
オッドアイの瞳で常原の外見をきょろきょろと見渡す。

「つまり、こういうことだな。いや、なにキミの姿を見れば分かるとも」
クルクルとシルクハットを指先で回す。

「ズバリ、キミは『この寮のメイドさん』だな。」
ビシッと人差し指を向け、カッコつけながらボクはキメ顔でそう言ってやったのだ。

336大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 00:18:07
>>334
ボクが来るものを拒むはずがないだろう?
とボクは初対面の相手に訳知り顔で思うのだった。

337常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/06(火) 00:33:53
>>332
君は色の違う眼で見つめる、
常原も片目でそれを追っていた。


 「 ――! よくお分かりになられましたね!!!」

 「『家政婦(メイド)』の『常原(ツネハラ)』にございます。
  この寮では、掃除洗濯料理、家事をなんでもやっておりまして」

見ればわかるとおり、そういう事らしい。


 「ええと……………」
 「………」

 「…… 『お坊ちゃま』!!!」

しばらく無言で君を見つめていたが、
不意に、クイズでも答えるような声音で叫んだ。
君の呼び方で悩んでいたようだ。

338三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/04/06(火) 00:57:16
>>335-337

          「あっ――――」

                 トッ トッ トッ

    「常原さん、お久しぶりです」

          ペコリ

 「この前は、『お茶』をありがとうございました。
  今日も、お仕事ご苦労様です」

          ペコリ

「――――それでは、また」

  タッ タッ タッ

そこに、一人の『中等部生』が通りかかりました。
線が細く、小柄な生徒です。
『男の子』のようにも見えますし、『女の子』のようにも見えます。
その生徒は、常原さんに挨拶して寮に戻っていきました。
これから勉強しなければいけませんから。

339大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 12:41:37
>>337(常原さん)
「そうだろうそうだろう。
 ボクの推理力はちょっとしたモンなんだよ、ワトソン君」(あたいったら天才ね)

「ほぅほぅ、自己紹介ありがとうございます、常原さん。
 なるほど、お掃除、お洗濯に、お料理もできるメイドさんとは完全無欠だね。(この際、その外見には目をつぶろう)
 まさに完璧の画竜点睛。さんすう大好き」

「今日の朝食のお味噌汁はとても具沢山で美味しかったよ。
 今後とも作ってくれると嬉しいな。
 さぁさぁ、今後ともよろしくお願いします」
シルクハットを胸に深々とお辞儀をする。

「お坊ちゃま……いい響きだ。『感動した』。素晴らしさのファンタスティック・フォー。」

「その肩書で名乗るならば、さしずめボクは『大神 或真 (おおがみ あるま) 坊ちゃま』であると言えるだろう。
 先日の誕生日で早くも16歳になったところの、清月学園高等部1年生さ、僕のワンダフル・ジャーニー」

「その『坊ちゃま』と言う肩書を、ボクは大変気に入ったので、
 これからボクを呼ぶ時は、その肩書を言葉を覚えたオウムのように連呼してくれたまえ、コケコッコー。
 サユリさんいわく、『DL6号事件を忘れるな』」

どうにも余計な一言を付け加えるのが癖のようだ。

>>338(三枝さん)
「やぁ、こんにちは。はじめまして」
シルクハットをとって挨拶をする。

「あの子は中等部かな?」

「いやはや、変わった人が多いものだ」

「世の中、不思議なことばかりだね、カンパネルラ」

……と、大神の持つ『シルクハット』がいつのまにか『ステッキ』に変わっていた。

「悩める救世主は言われた。
 『イリュージョンだ、リチャード、この世の全てはイリュージョンだ。
 何から何まで光と影が組織されて、像を結んでいるだけなんだ、わかるかい?』」

どうにも余計な一言を付け加えるのが癖のようだ。

340常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/06(火) 20:06:06
>>339(大神)
 「至らぬながらも家事雑事万事を屈強にこなしております。
  『家政婦たるものワンマンソルジャーたれ!!!』が俺の流派のモットーで!!!
  馬車馬やニワトリや可愛い文鳥と思って酷使していただければ!俺を!!」

 「お食事ももたびたび出してますね…
  味噌汁……俺そんなに具を入れたっけな?まあいいか」

異常メイドマン、すこし砕けた話し方をしている。
完璧敬語マンではないようだ。

「ご主人、奥様、保護者の皆さまの元を離れ、青春に励まれるご子息がた…」
「その身を預かるメイドですゆえ。『お坊ちゃま』『お嬢様』と呼ばせていただきたく。」

「…『アルマお坊ちゃま』」
「『アルマお坊ちゃま!』『アルマお坊ちゃま』!!!『お坊ちゃま』!!『アルマ』!!!」

連呼ッ!

>>338(三枝)

「お疲れ様です『三枝』『お嬢さま』」
「ミルクティーでしたら、また淹れます」

 「…それと。答案のマークシートはしっかり埋めるのですよ
  『穴』とは仲良く、危なくないように!」

お辞儀。見送る。

     ボソッ

「『勉学』…だけではない。『能力』…。
 少年少女は……弱い。気にかけてやらねば…」

341大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 20:37:46
>>340(常原)
「なるほどその意気やよし!家政婦ワンワンソルジャー、101匹だよ全員集合!」

「ふむふむ。馬車馬でニワトリでカワイイ文鳥なわけだね、キミは」

「では、さえずってくれたまえ、文鳥クン」
ボクは調子に乗って、ステッキをクルクルと回し始めたのだが、そいつがいけなかったのかもしれない。

>『アルマお坊ちゃま!』
「ははは!」(声↑)
                       ○ ←ブンブン回るステッキの図

>『アルマお坊ちゃま』!!!
「ふふふ!」(声↑↑)
                       ◎ ←ブンブンブンブン回るステッキの図

>『お坊ちゃま』!!
「ほほほ!」(声↑↑↑)
                       ◎ ←ブンブンブンブンブンブン回るステッキの図

>『アルマ』!!!
「きゃあっ!ごめんなさい!」(16歳少女の甲高い声↑↑↑↑)

                       ↑ ←ああっ!ステッキが上空にすっぽ抜けた!の図

                            クルクル〜  ぷすっ!
(中略)

「きゅ、急に呼び捨てにしないでくれたまえ。
 お、お父様かと思って、ビックリしてしまったじゃないか」 (↓ハスキーボイス↓)

「はー、もう。
 ボクのシルクハットから、ビックリドッキリメカが出てきてしまう所だったぞ、常原トンズラー君」 (↓ハスキーボイス↓)

いつの間にか、『ステッキ』が『シルクハット』に戻っているが、些細なことだろう。
キミは何かに気づいてもいいし、気付かなくてもいい。 (具体的には性別とかだな)

342大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 20:38:22
おやおや?sageていくのは、ボクのキャラじゃないぞ?

343常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/07(水) 00:20:06
>>341(大神)

 >「きゃあっ」

 「!?!?!?!?!」
 「わあッ!!
  大丈夫ですか!?!?!?!やってしまいました俺!!
  ごめんなさい!!!!申し訳ありません!!!」

なんか急にびっくりされたので、常原もびっくりしちゃったみたいだ。

 「あ ステッキが飛んで
   あれっ 帽子に戻って…」

薄目になりながら帽子を拾い上げる。
(すっぽ抜けた後どっかに落ちたよね?落ちたってことにしてね)
急に鳩とか出て来たら怖いぞ。

 「…『手品』が、解けちゃいましたね」
 「危ない危ない。
  隙を出すとタネがバレてしまいますよ」

 「ほら。見ませんから。どうぞかぶってください。『お坊ちゃま』。」
 
 目をつむりながら帽子を差し出す。気づく?何にだい?

344大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/07(水) 10:23:49
>>343
おやおや、常原クンが大事なシルクハットを拾ってくれたぞ。ありがたい。
鳩は出ないぞ、なんてったってボクの能力は無生物限定だからね。

「やぁ、ありがとう、常原メイド隊員。これは、お父様の大事なシルクハットなんだ。」
というわけで、ボクは常原クンからシルクハットを受け取ったのさ。

「ホントにその通りさ。油断すると、薄っぺらい手品(マジック)は解けてしまう」
そして、ボクはシルクハットを被ったのさ。

嘘も被るし、シルクハットも被る。ボクってば、そんなヤツなのさ。

「だがしかし。
 ボクらは三次元の宇宙に居るわけだけど、三次元から見た二次元は薄っぺらい。
 だとするならば、四次元から見たら、三次元は薄っぺらいのかもしれない。」

「はてさて、だとするならば、『薄っぺらい嘘のフィクション』と『重厚な現実のノンフィクション』の境界は、どこにあるというのか?
 現実のタネを明かしたら、何が出てくるのか?」
適当な言葉を並べ立てる。

「それはともかくとして。それでも。だからこそ。ボクを『坊ちゃま』って呼んでくれてありがとう、常原メイド隊員。」

「キミは確かに、可愛い文鳥で、正真正銘、立派なメイドさんだ。
 キミの真実がメイドさんであることを、ボクが観測したのだ。」

ボクはオッドアイの瞳でキョロキョロと常原クンの全身を見渡した。

            一つ、大柄な体格。遠目からでもわかる、身長180以上だろう。
            まるで彫刻のように、大袈裟に鍛え上げられている筋肉。
            二つ、左目の『眼帯』。レース編みで飾られている。
            三つ。黒いスカートワンピ。エプロン。ヘッドドレス。
            リボン、たくさんの白いフリル。
            低く、大きく通る、実直そうな声音。『メイド服』。

ふむ。

「この世界を虚飾が覆っていたとしても、キミは真実のメイドさんだ。
 この世界の他の誰もが認めなくとも、ボクが認めよう。」

「これは嘘じゃないぞ。本当だぞ。」

            うそかな? ほんとかな?

345常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/07(水) 14:03:19
>>344(大神)
「三次元…四次元…ゴジゲン…」
「フィクション…ノンフィクション?」

常原、あんまわかってなさそう。

 「…はい!俺は誠実で忠実なカワイイ文鳥…じゃなかった『家政婦』です!」

 「まあ、なんか、誰しもいろいろ悩みがあるみたいですが…」
 「春、一年生。いろいろあるでしょう。困ったときはご相談ください」

 「アルマお坊ちゃま、改めて、清月館へようこそ」

     ペコォ〜ーーーーッ

メイド男、深く頭を下げる。
珍妙な振る舞いと格好はするが、
しかしこのメイドマンは正直者であるようだった。

 「……あ、人を困らせすぎる嘘はやめてくださいね!
  おイタは許しませんよ俺!!」

346大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/07(水) 14:46:56
>>345
「ああ、こちらこそ改めまして、よろしくお願いするよ、シンデレラ常原クン」
元の調子を取り戻したのか、演技じみたうやうやしい挨拶をする。            ウヤウヤ〜  ←うやうやしいオノマトペ

「それは困ったな。
 ボクからウソとイタズラを抜いたら何が残ると言うのだろう。
 そこにあるのは水か?炭素か?
 それは、難しい問題だ。」

「女神の泉に身を投げてみようかな。
 常原クン的には、金のボクと銀のボクのどちらがいいかな?」

「そんなことをバカ正直に考えてしまうぐらい、『正直者』のボクだから安心したまえ。」

                くー      ← おなかが空いたオノマトペ

「ふむ、そろそろ、常原クンのおやつと紅茶を口にしたい時間かもしれない」

「またの舞台まで、退場しよう」
寮に入っていった。

347常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/23(金) 23:49:19
ガチャ



「お掃除ですよ!!!!!!!!!!!!!!!」

>>348の部屋にメイド服を着た筋骨隆々の漢が侵入している。

348飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/24(土) 00:44:57
>>347
部屋の中には茶髪をツインテールにした少女が一人、机に向かっていた。

「お姉ちゃん、どこにいるのよ…」

写真を眺めながら、私、飯田咲良は呟いた。
なんでもできて私より先に進む、そんなお姉ちゃんが私は大嫌いだった。
私が、こうやって悩んでてもお姉ちゃんは全然知らないんだk――

>ガチャ

>「お掃除ですよ!!!!!!!!!!!!!!!」

「きゃっ!?
 や、やめてよ!入ってこないでよ!
 な、なんだ寮母…さ、ん……?
 え、メイドさん?男の人??なんで???」

慌てて家でお母さんに言うように口答えしてしまった。
……この人は…メイドさん…?

349常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/24(土) 01:17:04
>>348

 「見ての通りの『家政婦(メイド)』にございます」

君は部屋に鍵をかけていただろうか。
かけていた?だとしてもこの男は何らかの手段で施錠を突破してくる。
『お母さん』でも『寮や学校の関係者』でも『OB』でもない。
この男、ただの不法侵入スタンド使いである。

 「お部屋を綺麗にしにまいりましたよ」
 「この寮のしきたり…
 『自立心、向上心を培う為『家事』は学生自身で行うよう努めること』」 

 「しかし、家事に専念していられない方もおられますゆえ」

大柄な成人男性だ。『メイド服(フリルでフリフリのワンピースとか!)』を着用。
精悍な顔つき、左目の眼帯がチャームポイント。
箒とかバケツとか掃除用具を乗せたカートを引いている。

 「お嬢様のお部屋は―――――」

君の部屋は綺麗?
本棚から漫画があふれたり、食べかけのお菓子の袋が転がっていたりしない?

350飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/24(土) 07:07:22
>>349
鍵は…かけていなかった。
田舎育ちで部屋に鍵なんてかける習慣はなかったから。
でも、こんな人が入ってくるなんて思わないじゃない!

「メイドなのは見たらわかるけど!
 でも、そんなメイドさんって普通寮にはいないでしょ!?
 それに!どこの世界にマッチョなメイドがいるのよ!??」

私は悲鳴を上げた。
姉の写真を見て物思いに耽っていたなんて知られたくない。
手当たり次第に部屋のものを不審者に投げつけ、撃退しようとする。

「ちゃんと掃除もできてるし、家事も一通りしてるもの!
 今はちょっと散らかってるけど!!
 投げたものもちゃんと片付けるんだから!!!」

私がこつこつ整えてきた、可愛らしくまとめた部屋は不審者撃退の名目のもと、
ノートや漫画、目覚まし時計などが床に散らばり、ちょっとした荒れ地へと変化してしまった。

351常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/24(土) 11:14:03
>>350
 「実際にいるではないですか、俺が!」

 「うわッ 投げないでください!」
 「お部屋が散らかってしまいます!!」

メイド男、文房具とか目覚ましとかがぶつけられながら、
あんまり痛そうにはしていないみたいだ。
というより、男の雰囲気が若干変わったというか、
顔や肌が『ヌイグルミ』のようになっているのが見えるかもしれない。

 「片づける?本当ですか?」
 「俺は『お嬢様』を信頼したいです…」

 「ですが!『いつか片づける』とおっしゃりつつも
  なかなか着手できない方々もいます!」

 「綺麗にできないのは仕方がありません
  …しっかり者でない方もいます
  ですから!!!!!そのためにこの俺がいるのです!!!!」

 「是非この常原(ツネハラ)に『片づけよ』とお命じに!!!
  俺に!!!是非!!!是非是非是非!!」

ヌイグルミマッチョメイド、興奮している。

352飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/24(土) 11:43:14
>>351
「い、いるけど!
 なんでいるの…?意味わかんない…。
 ……ごめんなさい、物投げて。痛かった…でしょう?」

物を投げているどさくさに紛れながら姉の写真は引き出しに隠した。これでバレないと思う。

改めて、『メイドさん』…呼ぶのも納得できないが、彼を見る。
痛かったかと聞いたが、あまり痛そうではない。
それに見た目がどう見てもおかしい。まるでぬいぐるみのように柔らかそうな姿になってる。

(等身大マッチョメイドぬい…)

よくわからないが、なんとなく見てはいけなかったナニかを見てしまったようで、目をそらし…床を見た。
どう考えても一人で片付けるのには時間がかかってしまう量、物が転がっていた。

「うぅ、片付ける、片付けるけどこんなにたくさんじゃ時間がかかっちゃう…。
 あとでお姉ちゃん探しに出かけたいし…
 思惑に乗ったみたいでちょっとイヤだけど…仕方ない、か…」

「常原さん、ちょっと手伝ってください。
 表札見ればわかると思いますが、私、『飯田咲良(イイダサクラ)』といいます。
 床に落ちてる物だけ片付けたいので手伝ってください…」

興奮したマッチョメイドぬいにお願いをする中学女児、妙な状況だった。

353常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/24(土) 12:39:17
>>352
「謝る必要はございません」
「『家政婦』はにとって家庭は戦場。常在戦中!!
 兵士がごとき肉体と精神を持てというのが俺の流派でして。
 些細なことで取り乱したりはいたしません、ご安心を」
  
マッチョぬいは『鍛えてるから平気だよ!』って言いたいみたい。

 「行って来ればよいではないですか」
 「片づけであれば、俺一人でも」

男は、散らばった色々を拾い上げ、

   ガラガラガラ
  

「――――――――――『お姉ちゃんを探す』?」

「なんですと!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「『家族』が離れ離れになったというのですか!?!?!?!?」

「まま、『迷子』ですか!?!?!?
 お姉さまはひょっとして『迷子』なのですか!?!?!」
「は!!!よもやお嬢様自身が『迷子』!?!?!?そんな!!!」

「うおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!」

物を落として取り乱している。

354飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/24(土) 13:04:22
>>353
「大丈夫なら、いいんだけど…」

鍛えていない中学生でも物をぶつけられたら痛いと思う。気を使われてるってことなのかな。
ちょっぴり申し訳なくて顔を背けながら物を拾った。
そうしていると後ろから、まるで物を落としたような音が聞こえてきた。

>   ガラガラガラ

>「――――――――――『お姉ちゃんを探す』?」

「え!?ちょっと落とさないでよ…!」

家から持ってきた物もたくさんあるし、さっき投げた中には『アルバム』もあった気がする。
と、とにかくメイドさんが動揺してるうちにアルバムだけでも回収したい、落としたものを拾い集めながら話を進めた。

「べ、別に『迷子』とかじゃなくて…。
 たいしたことじゃないんだ。
 ……お姉ちゃんは『家族』のことがいやでどこか遠くに行きたいんだって。
 でも、私は…お姉ちゃんに勉強でもなんでも勝てたことがないから、いなくなっちゃうのが嫌なだけ」

「だから、だからお姉ちゃんがこの学校に進学したのを追いかけてきたの。
 運が悪いのか、同じ市内にいるはずなのに一度も会えてないんだけど…」

くそ親父に大切にされていたのもお姉ちゃんで、求められていたのもお姉ちゃんだった。
そんなお姉ちゃんに勝てたら、私は私のことを認められる気がする。

355常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/25(日) 22:19:41
>>354
おおおおおおおおおおお………お?」

「 ………迷子ではない… 早とちりでしたね俺」 
「ああっ 散らかしてしまいました」


アルバムとか、君の見られたくないものは回収できた。
メイド男の目に付くことはない。

パッ   ガタガタ

「離れ離れは、辛いですからね」
「また家族みんな一緒になれれば良いのですが」

目を伏せながらメイドぬいぐるみ男は部屋を片付けている。
手早い。寮の部屋の整理整頓に慣れているようだ。  

「お姉さんのこと、好きなのですね。 
 早く再会できる事をお祈りします…」

「…ふむ、お部屋は本当に綺麗になさっているようです
 お父様お母様の教育の賜物ですね」

ぽつぽつと喋りながら、窓枠の埃とかを拭っている。
じき掃除も終わりそうな雰囲気。

356飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/25(日) 22:32:56
>>355
『アルバム』は見られなかったようで正直、ほっとした。
あの『アルバム』には私とお母さんの映っていない、お姉ちゃんたちだけの人生だけがあるから。
見られてしまえば不審がられるのは目に見えていた。

「そう、ですね。
 離れ離れになったら私はお姉ちゃんを越えられないで、ずっと…。
 ……あ!お姉ちゃんのこと、好きとかじゃないですから!」

話しながら見回すと、部屋は元通りどころかちり一つなくなっていた。メイドさんってすごい。

「ありがとうございました。
 すっかり綺麗になって助かりました。
 私はちょっとこの後、お姉ちゃんを探しに行こうと思うので、戸締まりとかもしちゃいますね」

 そう言って窓などを閉め、外出の準備を整え始めた。

357常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/25(日) 23:23:01
>>356
「ええ。ええ…」
「『鍵』はしっかり閉めてください。
 ちかごろ、寮に『女装したガタイのいい不法侵入者』が現れるらしいので。
 俺はまだ発見できていないのですが…見つけたら必ず助けを呼んでくださいね!!」

メイド男は、君が戸締りをするさまを見届けながら、道具をまとめ、
隣の部屋(鍵がかかっているように見えたのだが…)のドアを開けていた。
まだ掃除を続けるのだろう。

358飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/25(日) 23:34:13
>>357
……その『女装をしたガタイのいい不法侵入者』ってこの人なんだろうな。
いい人っぽいし直接言うのは微妙だけど、この勘は正しいと思った。

「それじゃあ、ありがとうございました。
 次はせめてノックしてから入ってきてくださいね」

そう言って部屋の鍵を閉めて、私は『お姉ちゃん探し』へと出かけることにした。
今日は見つけられるといいけど。うーん、駅前にでも行こうかな。

そうして寮の外へと歩いていった。

359桐谷研吾『一般人』&御影憂『ナハトワハト』:2021/05/04(火) 09:18:58

  ザッ ザッ ザッ

二人の人間が『清月館』の廊下を歩いている。
一人は紺色の制服と制帽を着用した男だ。
その姿は、一見して『警察官』である事が分かる。
もう一人は、白いワンピースを着た女だった。
異様に長い前髪が顔の大部分を覆っており、
その姿は『ジャパニーズホラー』を思わせる。

                   ザッ ザッ ザッ

数日前、『スタンド使いの不審者』が現れたという話を、
寮生である『飯田咲良』から聞いた。
二人の目的は、それについて調べる事だ。
名目上は、
『不審者の存在を警察に訴えた』という形になっている。
しかし、他の警官に話は伝わっていない。
『スタンド』が関わっているなら、警察は無意味だからだ。

360飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/05/05(水) 11:05:38
寮の一室から中学生ほどの少女がゴミ袋を片手に出てきた。
茶髪を低い位置で二つ結びにしている彼女は、廊下を歩く二人の人影に気付いたようだ。

ーーーーーーーーーーーー
>>359
「あれ?御影さん?
 この間ぶりですね!」

部屋のゴミ捨てをしてたら、御影さんに会っちゃった。
御影さん、どこに住んでるか、そういえば教えてもらってないし…実は寮だったのかな?
今日一緒にいるのは変な杖の人じゃなくて…警察みたいな男の人…?

「えっと、この人は…警察の方、ですか?
 お疲れさまです。『飯田咲良(イイダサクラ)』と言います。なにかあったんですか?」

もしかして、また不審者が出たのかな?
御影さんになにかあったなら大変…!

361大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/05(水) 11:16:31
>>359(桐谷&御影)
>>360(飯田)
「なんだいなんだい、騒がしいな。何やってるんだい、キミ達は」 (ハスキーボイス)

部屋のドアをちょいと開けて、緑髪に右目が青で左目が赤の男装少年(16歳 女子)が顔を出した。

 (※乱入が難しいようなら、部屋に顔を引っ込めて退場します。)

362桐谷研吾『一般人』&御影憂『ナハトワハト』:2021/05/05(水) 13:14:21
>>360(飯田PC)

「どうも、ご丁寧に。地域課の『桐谷』です」

「『御影憂』さんから訴えがあったので、
 見回りをさせて頂いてるんですよ」

桐谷と名乗った警官は、御影を振り返る。

「また『不審者』が出たら………………。
 危ないから………………」

            ボソッ

「『お巡りさん』………………呼んできた………………」

どうやら、『また出た』訳ではなく、
念のために連れてきたようだった。

「あぁ、あなたが飯田さんですか。
 大体の事情は伺いました。
 『不審者』を見かけたそうですね?」

「こちらの御影さんから頼まれたんです。
 『後輩の事が心配だから一度学生寮を見て欲しい』と」

>>361(大神PC)

「お騒がせしてすみません。
 『こちらの方』から、不審者の訴えがあったもので、
 ちょっと見回りをさせてもらっているんですよ」

そう言って、警官は後ろに立つ女を振り返った。
それに対し、女は無言の頷きで返す。
外見的には、むしろ、
この女の方が怪しい気がしないでもない。

「終わったら、すぐに帰りますので」

警官の方は、至って自然な対応だ。

363飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/05/05(水) 13:37:37
>>361
……すごいカラーリングのお姉さん?お兄さん?だ。染めてるのかな?
とりあえず、騒がせちゃったことを謝らないと。

「す、すみません!
 ちょっと知り合いの方がいらしていて…」
「中二の飯田です、先輩は…?」

>>362
御影さん、優しい…!
心配してきてくれたんだ…!

「御影さん、ありがとうございます…!
 心配をおかけしました」

自室の方に視線を向けて『お巡りさん』に声をかける。

「先日、ちょっと部屋に変な人が入ってきたんです…。
 私の部屋、ここなんですけど、急にドアを開けて"お掃除ですよ!"って言いながら筋骨隆々な男の人…? 女装した…メイドさん…?が入ってきて…」

当時の状況を伝えてみる。
話せば話すほどよくわからない状況だ。

364大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/05(水) 14:06:40
>>362(桐谷&御影さん)
「おやおやお巡りさん、お仕事ご苦労様です」(↓ハスキーボイス↓)

「なんだって?ここらで不審者情報?それはびっくりだな」(↓ハスキーボイス↓)

「ソイツはボクも話を聞きたいところだ、身の安全は確保しておかないと。情報共有大事。ほう・れん・そう」(↓ハスキーボイス↓)

黄リボン付シルクハットを被った緑髪・右青目・左赤目・改造済清月学園黒制服の男装少年(16歳 女子)with茶色の木製ステッキ(ちょっと寝癖が立ってる)
がドアを開けて現れた。
てくてくと近づいてきた。

>>363(飯田さん)
黄リボン付シルクハットを被った緑髪・右青目・左赤目・改造済清月学園黒制服の男装少年(16歳 女子)with茶色の木製ステッキ(ちょっと寝癖が立ってる)
がドアを開けて現れた。
てくてくと近づいてきた。

「おお、はじめましてかな?中2の子かい。厨ニ全開ってわけだね。ボクは16歳だから確かに先輩だね。先輩風吹いちゃうぜ」(↓ハスキーボイス↓)

「飯田さんっていうのか、ボクは大神 或真(おおがみ あるま)って言うんだ、気軽にオオカミさんとでも呼んでくれたまえ」(↓ハスキーボイス↓)

「アルマ坊ちゃまと呼んでくれてもいいぞ」(↓ハスキーボイス↓)

365桐谷研吾『一般人』&御影憂『ナハトワハト』:2021/05/05(水) 14:23:07
>>363(飯田PC)

「ええと…………」

桐谷は戸惑っていた。
不審者とは聞いていたが、
『詳細』までは伝えられていなかったからだ。
もっとも、『女装』だとか『筋骨隆々』だとかは、
御影も知らなかったが。

「なるほど、よく分かりました。
 それは確かに『普通じゃない』」

「一応お聞きしますが、
 その人は『学生寮の関係者』ではないんですよね?」

「それと、何か盗られたものとかは?」

(もし関係者だとしても、
 それはそれで違った問題があるけど……)

悩む桐谷の後ろで、御影は別の事を考えていた。

「気にしなくていいから………………」

         ボソ

「………………『詳しく』」

御影は話の先を促す。
掃除という名目で部屋に侵入してくる女装男。
それだけでも常軌を逸しているが、
相手は『スタンド使い』らしい。
出来るだけ多くの情報を持ち帰る必要があった。
それ次第によっては、今後の対応も変わってくる。

>>364(大神PC)

『目撃者』から語られた情報によると、
その人物は、逞しい体付きの女装メイド男らしい。
確かに『不審者そのもの』だ。
もしかしたら見覚えがあるかもしれないが。

「ええ、その通りですね。
 危険を防ぐには、
 普段からの準備と心構えが大切ですから」

(ここにも『変わった子』が……。
 いや、そんな事を思っちゃあ失礼だ)

奇抜な格好に思わず注意が向くが、
まじまじと眺める事はしなかった。

        ――――ジッ

飯田に質問する桐谷に代わり、御影が大神を観察する。

366飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/05/05(水) 15:05:36
>>364
見れば見るほど不思議な格好の人だ。
同じ寮にいたのになんで気付かなかったんだろう…?

「大神先輩と呼ばせてもらいますね。
 先輩は16歳なんですね。うちのお姉ちゃんも16なんです。
 もしかしたら、どこかで会ってるかもしれません」
「改めて、同じ寮生としてよろしくお願いします」

>>365
御影さんに先を促された。
思い出すと本当に謎ばかりでちょっとよくわからないけど…。

「そうなんです、ちょっと『普通じゃない』んです。
 えっと、学生寮の関係者かはわからないです。
 本人は『家政婦(メイド)』と言って私の部屋に入ってきて、掃除をしようとしていました」
「私、ちょっとその時びっくりして…身の回りのものを投げたりしちゃったんですけど、
 そんなことしちゃったのにその後、掃除のお手伝いしてくれたりして、いい人だったと思います。
 特に物を盗られたとかもなかったです。
 名前は『ツネハラ』と名乗っていました」

ちょっと時間をおいて、もう一つ付け足した。

「あ、それと…。そのマッチョなメイドさんが話してたんですが、
 "ちかごろ、寮に『女装したガタイのいい不法侵入者』が現れるらしい"です。
 同じような人がもう一人いるのかもしれないです」

この『お巡りさん』がスタンドを知っているのかもわからないし、『ぬいぐるみ』みたいだったって話してもしょうがないと思う。

367大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/05(水) 15:38:40
>>365-366
「むむっ……?キミたち言う不審者と言うのはまさか……
一つ、大柄な体格、遠目からでもわかる、身長180以上、まるで彫刻のように大袈裟に鍛え上げられている筋肉。
二つ、左目の『眼帯』、レース編みで飾られている。
三つ。黒いスカートワンピ。エプロン。ヘッドドレス。リボン、たくさんの白いフリル。
そして、低く、大きく通る、実直そうな声音。
『メイド服』……」

「……常原クンのことじゃないか!?」

「彼は不審者じゃないぞ!おいしいおみそ汁を作ってくれる家庭派のメイドさんだ!」

異なる目撃情報が出てきた!?

368桐谷研吾『一般人』&御影憂『ナハトワハト』:2021/05/05(水) 15:56:42
>>366(飯田PC)

「何も盗られていない……。
 そうなると、本当に『掃除』が目的だったようですね……」

(異常な人間みたいだけど、
 それほど危険でもないんだろうか……?
 でも……少なくとも『不法侵入』……)

(しかも、同じような人間が『もう一人』いる?
 いや……いくら何でも有り得ない……)

「…………どうもありがとう。
 被害届が出ていないので警察としては動けませんが、
 『警官が来た』という事実があれば、
 少しは抑止力に繋がると思います」

話を聞き終わった所で、桐谷は軽く頭を下げる。

「………………『ツネハラ』」

御影がポツリと呟く。
これで名前が分かった。
もっとも、それだけ目立つ外見なら特定には十分だろう。

「気を付けて………………」

「いつか………………遊びに来てもいい………………?」

もしかすると、また『ツネハラ』が現れるかもしれない。
その場にいれば、直接対面できる可能性もある。
そうでなくとも、『飯田咲良』の情報を得る事は出来るのだ。

>>367(大神PC)

「はぁ…………」

(飯田さんも『いい人』だと言っているが、
 『不法侵入』を働いているのは事実……。
 風体がどうとかじゃあなく、それだけでも十分に『犯罪』だ)

(『掃除』といい『味噌汁』といい、
 家政婦か何かのつもりでいる異常者なんだろうか……?)

「…………分かりました。『情報提供』に感謝します」

(どちらせよ、『結論』は『彼』が出す)

(僕からは報告だけしておこう……)

桐谷は大神に向き直り、頭を下げた。

「それ………………『詳しく』………………」

御影が大神に問い掛ける。
何か『知っている』なら、聞き出す価値がある。
判断するのは、その後でいい。

369飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/05/05(水) 16:13:59
>>367
「そうですそうです!
 『ツネハラ』さんはそんな感じの人です!
 ただ、私は部屋に入ってきた時以外はまだ会ってない気がします、おみおつけ…?」

大神先輩はどうやら常原さんのことを知っているらしい。……二人で並んでたらすごく面白いかも。
男装女子に、女装マッチョ。ちょっと見てみたかったかもしれない。

>>368
「どうして『掃除』をしたがるのかはちょっとよくわからないんですが…。
 すみません、警察の方が来てくれると安心できます」

そう言って、頭を下げ返した。
寮はどうしても学生ばっかりだし、変な人が入ってきたら怖いから、正直ほっとした。

その後、御影さんの方に向き直って、言葉を返した。

「ぜひ!嬉しいです!
 私、誰かを部屋に呼ぶなんて初めてです!」

御影さんが部屋に来てくれるの、嬉しい…!
ちょっといつ来てくれてもいいように部屋を綺麗にしておかないと。

370大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/05(水) 16:30:52
>>368-369
「ぷんぷん!ぷんぷん!」(↓ハスキーボイス↓)
ぷんぷんしてる。

「外見で人を判断しちゃいけないんだぞぅ!確かに人間は初対面の印象が8割と言うけどね!」(↓ハスキーボイス↓)
と男装少年(16歳女子)が言っております。

「少なくとも常原クンのおみそ汁の美味しさと安全性はボクが保証するぞぅ!」(↓ハスキーボイス↓)
↑微妙にみみっちい保証範囲↑

「そりゃまぁ常原クンは誤解されそうな外見をしているかもしれないが!常原クンが人を傷付けたとでも言うのかね!?常原クンはそういう人ではないはずだぞぅ!」(↓ハスキーボイス↓)

「常原クンのおみそ汁は愛情たっぷりなんだぞ!炊きたてご飯もだ!」(↓ハスキーボイス↓)

「本当の『不審者』にそんなことができるだろうか!? いや、できない!!(反語による強調)」(↓ハスキーボイス↓)
力説した。

371桐谷研吾『一般人』&御影憂『ナハトワハト』:2021/05/05(水) 16:49:18
>>369(飯田PC)

「行けそうな時に『連絡』するから………………」

「暇だったら教えて………………」

現状、『飯田咲良』の『評定』は『ブルー』。
危険はないとは思うが、どういう人間なのかは、
まだ情報不足だ。
場合によっては、『円谷世良楽』のように、
『協力者』の一人に出来るかもしれない。
『シスター』というスタンドについても、もっと知る必要がある。
とにかく『情報』あるのみだ。

「『ペット』………………」

「………………連れていってもいい?」

『哺乳類』とは違って、
騒がないし毛を落とさないし匂いもない。
『丸呑み』なので、餌なしでも『一週間』ぐらいなら平気だ。
何の問題もない――――はずだ。

「いえ、市民の安全を守るのが我々の役目ですから」

(『市民の安全を守る』…………か。
 口ではどうとでも言えるんだ)

(それが実現できなきゃ何の意味もない)

警官としての言葉を口にしながら、
同時に『空しさ』を感じていた。
いくら意思があろうと、
『スタンド使い』相手にはどうしようもないのだ。
だからこそ、自分は『一派』に加わる決心をした。

>>370(大神PC)

「…………ええ、お話はよく分かりました。
 確かに『普通の不審者』とは違うようですね」

(『犯罪は犯罪』なんだけど……。
 これは火に油を注ぐ事になりそうだ)

(言うのはよしておこう……)

「その点は『同僚』にもよく伝えておきますよ」

桐谷はそこで言葉を切り、代わりに御影が続けた。

「『それ』………………食べたの………………?」

不審者の作った料理など、とても食べる気にならない。
『大神或真』は、『それ』を食べたのだろうか?
よっぽど度胸があるのか、それとも無用心なのか?

372飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/05/05(水) 17:13:14
>>370
す、すごい勢いの先輩だ…。
勢いに気圧されてしまってちょっとしどろもどろになっちゃう…。

「え、そ、そうですね。人のことを見た目で判断しちゃいけませんでした。
 ごめんなさい、先輩…」

実際、常原さんは掃除を手伝ってくれたいい人だ。
『普通ではなく』て『なにそれ!?』ってなる『不審者』ではあるけど、たぶんいい人だ。たぶん。

>>371
「連絡、待ってますね!
 『ペット』さんも楽しみにしています。たしか静かな子なんですよね。
 どんな子なのか楽しみです!」

ペットさんが来るなら、うっかりなにか食べちゃったりしないように床に物は置かないようにしよう。小さく手を握って決心した。

その後、『お巡りさん』にも返事をする。

「お巡りさん、ありがとうございます。
 もしまたなにかあったら通報させてもらいます」

越してきたばかりだから小さなことでも心配してもらえて嬉しい。
この街は警察の人たちがしっかりしてていい街なんだね。

373大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/05(水) 17:27:02
>>371-372
「もちろん食べたさ!具沢山で美味しかったから2杯もお代わりしたぞぅ!」(↓ハスキーボイス↓)

「その偉大なるお味たるや、実家のお母様の味を思い出してしまったくらいだ!
いや、もしかしたら実家のお手伝いさんの味だったかもしれない……?」(↓ハスキーボイス↓)
↑ちょっと自信がない↑

「ぷぷんぷぷん!ともかくだ!」(↓ハスキーボイス↓)

「大体、外見で人を判断するならばね!キミたちは本当に『警察の人間』なのかね?最近は『警察のコスプレをして詐欺を働く輩』もいると聞くぞぅ!外見で嘘をつく人間もいるからな!」(↓ハスキーボイス↓)

↑と男装少年(16歳女子)が言っております↑

374桐谷研吾『一般人』&御影憂『ナハトワハト』:2021/05/05(水) 17:51:12
>>372(飯田PC)

「うん………………」

「じゃ………………『また』………………」

        クルッ

小さく頷いて、御影は踵を返す。
『ツネハラ』については色々と分かった。
十分な収穫だ。

(そろそろ『引き上げ時』かな……)

「では、私もこれで――――」

(『スタンド』に対抗するためには、
 『まとも』な方法じゃあ駄目なんだ)

「どうも、お邪魔しました」

       スッ

(『手段』は選んでいられない)

少し間を置いて、桐谷も身を引いた。
『スタンド』の脅威に対しては、
真っ当なやり方では太刀打ち出来ない。
それは理解しているつもりだが、『迷い』もあった。
しかし、何も成せないのでは意味がないのだ。
自分自身に言い聞かせながら、
桐谷は『清月館』を後にする。

>>373(大神PC)

「いや………………『違う』けど………………」

御影が困惑した声で返した。

「申し訳ない。先に『身分証』の提示をすべきでした」

           スッ

「桐谷研吾――『地域課巡査』です」

桐谷が『警察手帳』を取り出し、大神に見せる。
そこに貼ってある『顔写真』は、目の前の男と同じ顔だった。
『本物』だ。

「えぇ………………」

信じられないという顔で、御影が大神を見返す。
もっとも、顔は前髪に隠れていて、ほぼ見えなかった。
そんな得体の知れない代物を、よく食えたものだと思う。
しかし、少なくとも毒は入っていなかったようだ。
それが分かったのは幸いだったと言える。

「まぁ………………いいや」

「………………バイバイ」

         クルッ

踵を返し、御影は立ち去っていく。
何事か納得した様子だ。
何なのかは不明だが。

「では、私もこれで」

        スッ

「――――失礼しました」

御影が立ち去ってから少しして、
桐谷も『清月館』を後にした。

375飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/05/05(水) 18:03:44
>>374
「じゃあ、また!」

次会えるのが楽しみでしかたない。きっと顔、綻んでるんだろうな。
頬に手を当てようとして気がついた。

「あ、そうだ、ゴミ捨てなきゃ…」

>>373
「大神先輩、お騒がせしちゃって失礼しました。
 私、そろそろゴミ捨てに行くので、失礼しちゃいますね。
 今度またお茶でもしませんか?」

そう言いながらスマートフォンを出して連絡先の交換をしたいと伝える。

もしかしたら、お姉ちゃんと同じ学年かもしれないし会ったことがあるかもしれない。
もしかしたら…高一の可能性もあるけど、それでも高校生なら中学生の私より会える可能性があるし…。

376大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/05(水) 18:18:15
>>374(御影&桐谷さん)
「やや!本物の警察手帳じゃないかコレは!」(↓ハスキーボイス↓)
           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「いやぁ、ビックリだ!なかなかホンモノをまじまじと見る機会なんてないからねぇ!」(↓ゾワっとしたハスキーボイス↓)
まじまじ。

   カチッカチッ……
   ↑大神さんのイタズラ回路が回る音↑

「お仕事おつかれです!」(↓ハスキーボイス↓)
見送った。

>>375(飯田さん)
「連絡先交換?いいよ?」(↓ハスキーボイス↓)

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「キミのおかげで貴重な体験ができたもの。」(↓ゾワっとしたハスキーボイス↓)

「この出会いに感謝しなきゃね。」(↓ハスキーボイス↓)

「ボクは大神 或真(おおがみ あるま)。連絡先はXXX-XXXX-XXXX、LINE IDは[USO_800]だよ。今度お茶しよう」(↓ハスキーボイス↓)
同じくスマホを出し、連絡先を交換する。

377飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/05/05(水) 18:35:50
>>376
連絡先を交換して、スマホをしまう。

「私は『飯田咲良(イイダサクラ)』です!
 よろしくお願いします、大神先輩!」

ちょっと変わった人だけど、同じ寮で暮らす学生同士。仲良くできたらいいな。
……『貴重な体験』ってなんだろう?『警察手帳』見せてもらったことかな?
確かに普段見ることないしね。

「じゃあ、ゴミ捨て行ってきます。また!」

ゴミ収集の時間に遅れたらいけない。
ちょっと急いで、ゴミ捨て場まで向かおう。

378大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/05(水) 18:54:18
>>377(飯田さん)
「分かったよ、いいださん?サクラさん?いいだこうはい?サクラこうはい?次会うまでに好きな呼ばれ方決めておいてね!」(↓ハスキーボイス↓)

「バイバイ!」(↓ハスキーボイス↓)
ゴミ捨てに向かう飯田を見送る。

…………

「いやはや、本物の警察とはボクもビックリだね」(素の声)
     ・・・・・・・・・・・
「そして、目コピーさせてもらった」(素の声)
大神が手に握っていた『ステッキ』がいつの間にか『桐谷の警察手帳』に変わっていた。

「ボクなら『こんな感じ』かな?」(素の声)
『桐谷の警察手帳』の顔と名前が『大神』のモノと入れ替わる。

「よし、上出来だ。『パッと見なら一般人が分からない』くらいに」(素の声)

「彼女なら『こんな感じ』かな?」(素の声)
『桐谷の警察手帳』の顔と名前が『飯田』のモノと入れ替わる。

「彼なら『こんな感じ』かな?」(素の声)
『桐谷の警察手帳』の顔と名前が『常原』のモノと入れ替わる。

      ・・・・・・・・・・・・
「なるほど『こういうことができる能力』か。『ボクの力』がだんだん分かってきたぞ」(素の声)

「さて、今度はどんな『イタズラ』をしようかな」(イタズラをたくらむ声)

大神或真→『桐谷の警察手帳』の外見情報を入手。飯田の連絡先を入手。

379七篠 譲葉『リルトランク』:2021/05/19(水) 19:55:37
 焦げ茶の髪を背中に流した少女――七篠が寮の正面玄関に立っていた。
 どうやら七篠は学校の図書室に行っていたらしい。手には数冊の分厚い本が抱えられている。

「ただいま」

 七篠ははっとしたように口に手を当てた。

――つい家の感覚で…。

 帰宅を告げて、誰か返答してくれる人物はここにいるのだろうか。

380大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/19(水) 20:34:36
>>379(七篠さん)
「おかえりなさい、お母様」(←寝ぼけた声で)
お昼寝から目覚めたとこの黄リボン付シルクハットを被った緑髪(寝癖つき)・右青目・左赤目・改造済清月学園黒制服の男装少年(16歳 女子)が返答をした。

大神さんははっとしたように口に手を当てた。

――つい家の感覚で…。

同級生をお母さん呼びしてしまうが如き不覚ーーー!

381七篠 譲葉『リルトランク』:2021/05/19(水) 20:47:25
>>380
 七篠は困惑しているようだ。
 同い年くらいだろうか、寝ぼけているらしい少女を見やり目をぱちくりさせた後、本を棚に置き、カバンから串を取り出してから口を開いた。

「ただいま帰りました。
 ダメですよ、寝癖を付けたままで出歩いたら。
 ご近所の方に見られたら大変です、解かしますからこちらにいらっしゃい」

――た、確かおばあちゃんならこんな感じで…。

 七篠には母親はいない。祖母が母代わりだった。
 きっと祖母ならこのようにするだろう。

 ここは寮だ。親から離れて暮らしている子供ばかりなのだから、母恋しくなる場合もあるだろう。

 七篠はだいぶ困惑――もとい混乱していた。

382大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/19(水) 21:07:29
>> 381(七篠さん)
「ああ、えーと……」 (素の声で)
パッチリと目を覚まして、オッドアイ(偽)で七篠の姿をキョロキョロと見る

「コホン!」(↓ハスキーボイス↓)
わざとらしく咳払いをして

「い、今のはちょっと間違えただけだぞ!」(↓ハスキーボイス↓)
赤面して

「うーっ!初対面の方をお母様呼びしてしまうなんて!ああっ!ボクとしたことがなんたる不覚!」(↓ハスキーボイス↓)

(こ、こういう時はどうすれば……!?)

「ドウモ はじめまして コンニチハ 大神(おおがみ)デス」 (↓ぎこちないハスキーボイス↓)

大神さんもかなり困惑しているのか、大分無理矢理感のある挨拶をしてきた。

383七篠 譲葉『リルトランク』:2021/05/19(水) 21:28:04
>>382
 七篠は少女が親恋しくて口走ってしまったわけではないと理解し、顔を赤くした。

「ご、ごめんなさい、変なこと言って!
 私、『七篠』(ナナシノ)と言います」
「その、髪を見てつい、ごめんなさい。
 私も家にいたとき、よく髪跳ねたままでおばあちゃんによくあんな風に言われてて…。
 あ、『櫛』使いますか?」

 せっかく取り出したのだからと七篠は手に持った櫛を大神に手渡す素振りを見せる。

384大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/19(水) 21:41:51
>>383(七篠さん)
「ああ、ボクってば、髪まで崩れてるのかい! なんたる不覚!なんたる不覚!」(↓ハスキーボイス↓)

「使う!ありがとう!」(↓ハスキーボイス↓)
櫛を受け取る。

「はぁー。(タメイキ) 初対面がこんな姿とは申し訳ないね、七篠さん」(↓ハスキーボイス↓)
櫛で髪を梳かしながら謝る。

「人間、初対面の印象と外見が8割だと言うのに、ボクってばとんだ大失態だ。」(↓ハスキーボイス↓)

「ホントにもうボクってば中身が二流のニセモノなんだから、外見ぐらいはしっかりしておきたいところなのにな。」(↓ハスキーボイス↓)

「困ったものだ。」(↓ハスキーボイス↓)

385七篠 譲葉『リルトランク』:2021/05/19(水) 22:04:29
>>384
 大神が髪を解かしているのを眺め、七篠は考える。

――中身が『二流のニセモノ』って、なにかコンプレックスとかあるのかな。
――でも、初対面の、こんな変な関わり方した人間が聞くことでもないよね…。

「私も初対面なのに変なことしちゃいましたし、お互い様です。
 なんだか、恥ずかしいですね…」

 小さく笑いながらそう返した。

「大神さん、改めて同じ寮生としてよろしくお願いしますね。
 さっきまでの恥ずかしいのは一回忘れて、今ここから、お友達としてはじめましょう?」

 七篠はどうやら慌てふためいた末に落ち着きを取り戻せたようだ。

386大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/19(水) 22:19:52
>>385(七篠さん)
「くっ……さっきのは2人だけの秘密だぞぅ……。」(↓ハスキーボイス↓)

「ボクは学校ではクールキャラで通っているんだからな……。」(↓ハスキーボイス↓)

「さっきのは……! くぅっ……! 思い出すだけで恥ずかしい……!」(↓ハスキーボイス↓)

「……うむ、お互いに忘れよう! ユウジョウ!」(↓ハスキーボイス↓)

なんかよく分からんが! サムズアップ! ユウジョウ!

387七篠 譲葉『リルトランク』:2021/05/19(水) 22:27:53
>>386
「はい、ユウジョウです。
 私も『おばあちゃんみたい』とか言われちゃったら恥ずかしいですから。
 ふたりの内緒、です」

 七篠はそう返しながら、棚に置いていた本を手に取る。
 一番上の本のタイトルは『図説 樹木学―常緑広葉樹編―』だ。シリーズ物のようで『―針葉樹―』『―落葉広葉樹―』もあるようだ。

 このままなにもなければ、七篠は櫛を受け取り部屋へと帰るだろう。

388大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/19(水) 22:39:58
>>387(七篠さん)
「櫛ありがとね」(↓ハスキーボイス↓)
櫛を返すよ。

「その本……『植物』好きなのかい?」(↓ハスキーボイス↓)
本を見て聞いてみるよ。

「ちなみにボクは『手品』と『動物』が好きさ。」(↓ハスキーボイス↓)

「ボクの部屋にはこっそりとハトとハムスターがいるんだぜ。ボクの手品の相棒さ。」(↓ハスキーボイス↓)

「あ、ちなみにこれも秘密ね。 この寮って『ペットOK』か?を確かめずに連れ込んじゃったし。 でもでも手品の相棒は必要だし?」(↓ハスキーボイス↓)

389七篠 譲葉『リルトランク』:2021/05/19(水) 22:53:29
>>388
「ちょっと、私も最近『手品』みたいなことを覚えたんですが、
 その『手品』のタネに必要なことなんです。
 ……帰る前に少しだけ。……ちょっと、見ててくださいね?」

 七篠はそう言って手に『手のひら大の付箋』を貼って背中に回すとこっそりと『リルトランク』で『付箋』に触れる。
 そして『モッコウバラ』を花の咲いた状態で生やし、大神に見せた。

「はい、ただの付箋から花が咲きました。
 ちょっと面白いですよね。この『手品』のタネがこの本なんです」


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