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Key Of The Twilight
1
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/07/01(火) 19:01:24
移動してきました。
現在、参加者の募集はしておりません。
141
:
ヤツキ
◆.q9WieYUok
:2014/09/04(木) 21:55:19
【了解した!んだらば近々レスするぜ!】
142
:
レックス
◆.q9WieYUok
:2014/09/07(日) 16:46:19
【バルクウェイ】
キールに連れられ、光に包まれるシデン。
転移術式と共にその姿が消えたのを確認し、イオリは血溜まりに腰を落とした。
布地越しに血溜まりの生温さが伝わるが、疲れ果てた身体には、そんな事など今は関係なかった。
「次は殺す、か……」
去り際の台詞を思い出しながら、イオリは顔をしかめる。
今回は双方の痛み分け、決着は着かなかった。
しかし。
(次に殺りあう時は……)
その時が来る事を心の何処かで望みながら、イオリはしかめ面で上を見た。
それと同時に。
曇天を割って、巨大な船が……方舟であった先の巨鯨に勝るとも劣らない程の飛行艇が姿を現す。
それは次々と数を増やし、バルクウェイの上空を埋め尽くして行く。
その光景を眺め、イオリの隣に立つボルドーは口を開いた。
「世界政府に唯一渡りあえる独立空挺師団。
兄貴がその団長だからと言って、気軽に呼び寄せれる訳じゃないが……まぁ、十字界から戻ってすぐ動いたのは正解だった様だな。」
ーーーーー
バルクウェイでの戦いから一週間が経った。
政府高官達とワヅキの野望は潰え、深淵もゆっくりとだが、しかし確実に閉じて行った。
深淵より這い出た魔物の群れは駆逐され、決して少なくはない生存者達は手厚い保護を受ける事となった。
……第801独立空挺師団によって。
巨大飛行艇アイラヴァターを旗艦とした一団の規模は小国家にも匹敵する程であり、崩壊した世界政府に代わりバルクウェイの復興及び政治介入を始めていた。
そして。
その空挺師団長レオール・ランブリッシュの実弟であるボルドーとイオリの口添えに拠って、四神達は居住用兼移動用の小型飛行艇を与えられる厚遇を受けたのだが……
「目を、覚ましませんね……」
中型飛行艇の内部で一番広い、食堂を兼ねた居間で椅子に腰掛けるレックスは一人呟いた。
イスラと同じく、時を越えて来たジュノスと、ナディア達の先祖であるセナとリマ。
付き人のアブセルと、吸血鬼であるノワールとフィアを迎えた一行は大所帯となったが、唯一人、目を覚まさない者が居た。
リトだ。
溢れ出した闇を治める為に深淵へと潜ったと聞いたのだが、事が収束を迎え、皆がそれなりに落ち着いた今もまだ、彼は一人眠ったままだった。
別室で眠り続ける彼の事を考えながら、レックスは先程手渡された書類に目を通す。
「……バルクウェイ復興祭、ですか。」
801空挺師団によって、バルクウェイの復興はかなりのスピードで進んでいる。
そして、その復興支援の一環として、復興祭が開かれようとしていた。
既に街中には簡素ながらもそれなりの数の露店が出ており、街は賑わいを取り戻しつつあった。
更に、世界政府敷地内の庭園には闘技場が建設されている。
復興祭の大目玉として企画された闘技大会は、既に誰が優勝するかを賭けた賭博が始まっており、集金の八割は復興へと充てられる事が決まっていた。
その闘技大会の出場者リストには、何故か知らぬ間に、自分やアグル、イスラやメイヤの名が記されている。
これからどうするのか、それが漠然とすら決まっていない今、大会に出るべきはどうかレックスは迷っていた。
(どうするべきでしょうか……)
143
:
アグル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/08(月) 19:03:07
【飛行艇】
「うっわ、何これ。俺の名前も載ってるじゃん。…書いたの誰?」
大きな欠伸を洩らしながら食堂へと足を踏み入れるや、アグルはレックスの眺めているその書類を横から取り上げ、面倒臭そうな声を上げた。
「儂が申し込んでおいた」
それに対し、間髪入れずに言葉を返したのはバロンだった。
机の上に腰掛けホットケーキを賞味していた彼は、フォークの先をアグルやレックスに向け、ニヤニヤとしながら続けた。
「四霊の連中がまた戻ってくる…なんてことは無いとは思うが…念の為じゃ。
復興支援を兼ねた様子見として、バルクウェイにはもう暫く滞在しておいた方が良い。
闘技大会の出場はその間のボランティアだと思って、大いに祭を盛り上げてやるのじゃ」
ボランティアとは名ばかりの、何か面白そうじゃのう的なノリで申出したのだろうが、
当の本人は呑気にホットケーキの最後の一口を口に放り込み、「さて」と立ち上がった。
傍らにある風呂敷を引き寄せ、背中に背負う。
「すまぬが儂は暫くの間、図書館の方に戻らせて貰おうと思う。
もしかしたら"この身体"をどうにか出来るやもしれぬでの」
言って、バロンは風呂敷の中から一つの果実を取り出し、目を落とす。
それは"生命の大樹"に実る、神を出生させられる果実だ。
バロンはイオリがワヅキと戦っている間、鯨内部の街の神殿に入り込み、ちゃっかりその実を取ってきていた様だった。
「では…後のことはお主らに任せた。
他の者にも宜しく伝えといてくれ」
そしてバロンは再びその実を風呂敷に仕舞い二人に目配せすると、窓から外へ飛び立って行った。
144
:
サンディ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/08(月) 19:04:11
【飛行艇】
一方その頃、メイヤとサンディは飛行艇の上部、甲板の上にいた。
「街…ちょっとずつだけど賑やかになってるね」
今、飛行艇は街の船着き場、水上に停船しており。そこから見えるバルクウェイの様子を眺めながら、サンディはほっと胸を撫で下ろす。
しかし、まだ全ての心配事が消えてなくなった訳ではない。
今回のことで出た被害や犠牲、そしてナディアや彼女の弟のこと…それらを思うと、どうしても素直には喜べなかった。
そんな訳で胸のもやもやは未だ晴れぬままだが、活気を取り戻しつつある街の修繕を行う音、人々の声に気を紛らわせつつ、サンディはつと視線を動かした。
「…で、話したいことって?」
バルクウェイでの戦いの際、"戻ったら話したいことがある"との発言の元、サンディは隣にいるメイヤに目を向けた。
【ヤツキ》場面転換ありがとうございました!】
145
:
ナディア
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/09(火) 13:58:34
【飛行艇】
「いつまで落ち込んでんの?」
飛行艇に設けられた一室。
食堂から食べ物を持ってきたナディアは、部屋に入るなり口を開く。
声を向けたのはアブセルだった。
深淵に落とされ、救い出した弟は息をしておらず。しかし彼は決して死んだわけではないのだと、セナは言った。
リトの魂が入っているとされるルビーからは未だ変化は起こらず、結果彼はずっとこうして眠り続けている。
しかし問題は他にもあった。
リトがそうなってからと言うもの、アブセルが彼の側を離れなくなってしまった。
もともとリトにはベッタリだったものの、今までのそれとは様子が違う。
眠り続けている彼の手を握りなが終始俯いていて動かない。食事だって尻を叩いて無理矢理食べさせている程だ。
ナディアは溜息を吐いた。
「あんたがそうしてたってリトは目覚まさないよ?てか男同士で手なんて握ってんな、気持ち悪い。」
なんと言うか、もし仮にリトが今目覚めたとして、まず始めに目に入るのが自分の手を握るアブセルと言うのは、多分、いや間違いなく嫌なシチュエーションだろう。ずっとその状態だったなんて言おうものならトラウマになるかもしれない。
「そんなんする暇あるなら飯食べてきな。あんたまで倒れたら堪ったもんじゃない。」
146
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/09(火) 14:11:35
ヤツキ>>
場面変換ありがとうございました(>▽<)
イスラ>>
ジルにフロン殺させるんですか(笑)
一応、リマセナはついて行こうかなと考えています^∇^
あ、ユニの存在忘れてました…今何処にいるんだろう?←
深淵埋めるのどう纏めようか思いつかなかったのですがヤツキがやってくれました(紃・ω・`)←
黒執事の類は宝物です←
ジジイとショタってシュールすぎるww
てかタナカさんが従者でやるなら白(年寄りだから)執事ではw
なんかカニって思ったんですよね、彼の顔を初めて見た時。
改心…しなさそう←
ジルには幸せになって欲しいです。
あぁ!自由ってのがそれっぽいですね!能力は何だろう?
ツバは出さないでくださいww
もともとナディアはお気楽なんでそれほどでも←
落書きなので、するつもりは無かったのですが…塗ってみました←
imepic.jp/20140909/509930
アブセルはなんか人間らしくて好きです(´∀`)
147
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/09(火) 19:36:19
【飛行艇】
ナディアに声をかけられても、アブセルはピクリとも反応を示さなかった。
リトの横たわるベッドの脇に踞り、動かない。
もはや起きているのかどうかさえ定かではないが、暫くして、顔を押し付けている布団の隙間からボソボソとした声が返ってきた。
「……なんで…お嬢はそんな平気でいられるんだよ…」
その口調からは全く覇気が感じられない。
「旦那様だって…死…」
死んでしまったのに。と続けようとして、彼は途中で口をつぐんだ。
ナディアに気を使ったのだろう。
あの日の翌日、街の路地裏の片隅でナディアの父親が発見された。
魔物にやられたのか、はたまた別の何かか原因は分からないが、遺体は無惨なものだった。
取り合えず遺体を綺麗にして貰い、やっと遺族に返される手筈が整った。
恐らく今日にでも屋敷の者がナディアの父親を引き取りに来ることだろう。
148
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/09(火) 19:39:05
リマ》嫌ですか?←
それならもしくは勝手に自滅します(笑)
そっか、じゃあジュノスも行こうかな…
ユニは…ポセイドン邸に待機させてた、とか…?
ですね^^流石はヤツキさんです
グッズとか集める派ですか?
白執事…かっこいいwてか黒執事の"黒"って何?←
セバスファンが怒りますよw
そうそう、アニメ動画のコメントで知ったのですが、シエル双子説とかあるんですね。確かに夜会の場面とか完全に二人いる…面白い
幸せになって欲しいですね〜…てかしてあげてよぉっ!←
なんですかね〜、自分的には鞭とか使ってビシバシ魔女やキュウベエを虐めるリトが見たい←
誉めてくれた相手に対してツバを吐きかけるのが最近の紳士のたしなみです…嘘です←
ナディアのメンタルが強すぎるw
おぉ!本当に塗ってくださるとは!ありがとうございます!!
フェミル可愛いよ!輝いてるよ!!←プロフも付け足して下されば更に自分は喜びますよ←
リマさんアブセルのこと嫌いかと思ってました(笑)
あ、ジュノスとイスラのプロフが出来たので、良ければ見てやって下さい^^
ジュノスと一緒にいる子は彼の娘ですが、都合により5歳verでお送りしております
imepic.jp/20140909/697630
imepic.jp/20140909/697640
149
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/09/10(水) 15:02:35
【飛行艇】
遠くに聞こえる街人の声と、波の音。
時刻は正午過ぎ。
照りつける日差しが水面に反射し、メイヤは眩しそうに目を細めた。
バルクウェイでの戦いから一週間。
深淵を閉じる作業にあたって居た為、サンディと会うのは一週間振りだ。
「小国家並みの軍隊がほぼ全員で復興作業にあたってるから、1ヶ月もあれば街並みも大分元に戻るだろうな……」
甲板の上で胡座をかき、犬の面を手で弄びながらメイヤは口を開く。
そして、サンデの問い掛けに応えようとしたその時。
「新雷時冥弥は闇の子供達計画の唯一の成功者。
闇の子供達計画とは、百年前に開かれた異界の扉から溢れ出た闇の一つ、悪神の力をどうにか使役出来ないかと立案された物。」
フードを被った青年……メイヤの隣に現れたクウラが、メイヤの声に被せる様に口火を切った。
「100年前、当時の当主を失った一族は、勢力の衰退を危惧していた。
そこに運良く権限した闇の悪神を取り込もうとしたのが事の始まり。
だけど、闇の悪神はそう簡単に扱い切れる訳も無く、代々伝わる刀に何とか封じ込めるので精一杯だった。」
その姿をメイヤは横目で睨むも、クウラは話を続ける。
「それから数十年。
一族は悪神の魂の一部を取り出し、人間に宿す術を発明した。
けれど、僅かな一部とあっても闇は人の身体を、精神を汚染して行く。
悪神の闇は人の身体を魔物に変え、元々あった精神を破壊し、狂わせる。」
ならば、闇を宿せる様に細胞を、身体を調整した赤子を用意し、ある程度成長させた後々、悪神の魂と共に偽りの記憶を植え付けよう。
「そして、数百件の適合実験で得られたノウハウを元に、急速培養人格形成技術に因って産まれたのがそこの彼。
シンライジ家現当主の弟ととして人格形成さるてるけど本当は違う。
本当は、母体が自害し、死産した赤子を基に調整された現当主……イオリの実の子。」
そして、話し終えたとばかりにクウラはフードを剥ぎ、海風にその黒髪を靡かせた。
「哀れだと思わない?産まれる事の無かった実の子を知らぬ間に玩具にされた上、その子が自分を兄として認識し慕ってくる。
急速培養と人格形成、更には悪神を宿したせいで寿命は極僅か。
そりゃあイオリは世界の全部を憎みたくなる訳だ。
ま、裏で何があったか知らないままだったイオリも、そこの彼も。
闇の王子も吸血鬼の姫も殺して闇も魔玉も奪って全部全部全部、俺が壊すけどね。」
風に靡く黒髪と凶気に染まる黒瞳は弥都生まれの証し。
どこかメイヤに似通った顔に凶笑を浮かべ、クウラは置き土産とばかりにクナイをメイヤの足下の甲板に投げ、歩き出した。
そのクナイを凝視したまま、メイヤは口を開く。
「……言いたい事はアイツが大体言って行った。
戦いが終わった後、俺とアイツとその兄で深淵を閉じたけど、イオリは何も言わなかった。
なぁサンディ、俺は、どうすれば良い?」
150
:
サンディ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/11(木) 17:12:27
【飛行艇】
クウラから聞かされた事実は思いもよらぬものだった。
サンディはあまりの衝撃に暫く口を利けず。
しかし、クウラが立ち去り、メイヤが言葉を発した後、彼女は言った。
「それって…本当はメイヤはあたしよりもずっと年下だったってこと…?」
話の中でそれが一番驚いた。とでも言う様に目を丸くする。
悪神を宿されたというメイヤの気持ちも、実の子を取り上げられたというイオリの気持ちも、まだ人生経験の浅い…いや、例え幾百の年を過ごしていたしてもサンディには分からない。
それは実際に体験した者でなければ。
どうしたら良いと問うメイヤに対し、サンディは困った風に宙を眺めながら言葉を探した。
「…メイヤ自身がしたいことをすれば良いんじゃないかな…?
例え悪神ってのに憑かれててその人格が作られたものだったとしても、あたしにとってメイヤはメイヤだし…。
それに生まれがどうあれ、今のメイヤはちゃんと自分の意思を持ってる。周りの都合になんか振り回されないで、自分の心に正直に生きて欲しい。
…お兄さん…あ、お父さん…?もきっとそれを望んでる」
そう言ってサンディは笑みを見せる。
しかしそれはどこか無理に表情を作っているかの様な、ぎこちないものだった。
「…って、何か生意気だったね。
知った風な口利けるほど、メイヤのこともシンライジのことも知ってる訳じゃないのに…」
もっと気の利いたことは言えないのだろうか。
その顔から笑みを消し、サンディは目線を下げた。
「でも、ごめん…今のあたしにはこんなこと位しか言えないや」
【そう言えば…吸血鬼達は結局どう動かしましょう?】
151
:
ヤツキ
◆.q9WieYUok
:2014/09/11(木) 19:51:40
【ノワールの様子見の為にシャム達が人間界へ→そのままノワールに同行、が無難と言えば無難な気も……
オリジン関係で動くなら、人間界で異質な反応(オリジン)が見られた為調査しに来た、とかとか。
取り敢えず、フィアはバルクウェイに滞在させときまふ、リトセナ組の中で完全に空気だったんでww】
152
:
ナディア
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/11(木) 22:33:28
【飛行艇】
最後まで口に出さずとも、アブセルの言わんとしていることは分かった。
ナディアは再び大きく溜息をつけば、そのままの態度で言葉を続ける。
「この件はあの人(父)が絡んでるんでしょ?」
父はあの箱舟とか言うものを呼び出す為の深淵を開く贄としてリトを利用した。
その真意は分からないが、どうやらバロンが対峙した男に加担したようだ。
なら答えは決まってる。
「あの人がやったことで犠牲者も沢山出た。どの道、生きて帰ったとしても罰する必要があった。身内だからって容赦しない。」
それに、とナディアはふとリトを見る。
「この際だからアンタに話しておく。これからうちの家を継ぐのは私じゃない。この子だ。」
これはずっと考えていたこと。
代々ポセイドンの家系として受け継がれてきたが、もとはリマとセナによって繋がれた命。二人は決して、どちらが上で下かなど考えて接してはいなかっただろう。
神の力だろうと、闇の力だろうと、同じ血を引いているのであれば誰からでも生まれる。今回はたまたま同じ親から生まれただけであり、今後自分が闇の子を生むかもしれないし、リトがポセイドンの子を授かるかもしれない。本筋との血が近ければたしかに確率はあがるが、必ずその力のある子を得るとも限らないのだ。現に自分達の母は異能ではあるもののポセイドンでなければ闇の者でもない。
要は当主など誰がなっても同じ、その素質さえあれば。
「もともと私は当主なんて柄じゃないからね。リトがまだ幼いから私が預かってるだけ。」
つまり、
「次期当主を殺めようとした、それだけでも罪が重い。当主暗殺がどれほどの罪か、あんたも知ってるでしょ?」
ただ、気がかりなこともある。
母親の存在だ。
あんな父でも、母にとっては掛け替えのない人。母は、あの人の事をとても愛していたように思う。
父は母の愛を信じられていないようだったけど。二人の心はお互いを向いているのに、何故か一方通行で交わることがなかった。
「ま、どちらにしろだ。私はリトを待ってる。ちゃんと目覚めるって信じてる。落ち込んでいても時間の無駄。あんたもイジイジしないの。」
153
:
ナディア、リト
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/11(木) 22:34:25
【かこ
154
:
ナディア、リト
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/11(木) 22:40:24
【過去】
まったく可愛げがない。
ナディアは青筋をたてるも、時間がないのかそれ以上は何も言わず出て行った。
部屋は再びリトとアブセルだけとなり、会話も消える。
そしてリトはと言えば、姉が出て行ったところで全てをリセットしたかのように、アブセルと遊んでいたトランプには見向きもせず、先ほどアブセルが来た時と同じように積み木をいじり始めた。
155
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/12(金) 14:01:55
【飛行艇】
最後まで口に出さずとも、アブセルの言わんとしていることは分かった。
ナディアは再び大きく溜息をつけば、そのままの態度で言葉を続ける。
「この件はあの人(父)が絡んでるんでしょ?」
父はあの箱舟とか言うものを呼び出す為の深淵を開く贄としてリトを利用した。
その真意は分からないが、どうやらバロンが対峙した男に加担したようだ。
なら答えは決まってる。
「あの人がやったことで犠牲者も沢山出た。どの道、生きて帰ったとしても罰する必要があった。身内だからって容赦しない。」
それに、とナディアはふとリトを見る。
「この際だからアンタに話しておく。これからうちの家を継ぐのは私じゃない。この子だ。」
これはずっと考えていたこと。
代々ポセイドンの家系として受け継がれてきたが、もとはリマとセナによって繋がれた命。二人は決して、どちらが上で下かなど考えて接してはいなかっただろう。
神の力だろうと、闇の力だろうと、同じ血を引いているのであれば誰からでも生まれる。今回はたまたま同じ親から生まれただけであり、今後自分が闇の子を生むかもしれないし、リトがポセイドンの子を授かるかもしれない。本筋との血が近ければたしかに確率はあがるが、必ずその力のある子を得るとも限らないのだ。現に自分達の母は異能ではあるもののポセイドンでなければ闇の者でもない。
要は当主など誰がなっても同じ、その素質さえあれば。
「もともと私は当主なんて柄じゃないからね。リトがまだ幼いから私が預かってるだけ。」
つまり、
「次期当主を殺めようとした、それだけでも罪が重い。当主暗殺がどれほどの罪か、あんたも知ってるでしょ?」
ただ、気がかりなこともある。
母親の存在だ。
あんな父でも、母にとっては掛け替えのない人。母は、あの人の事をとても愛していたように思う。
父は母の愛を信じられていないようだったけど。二人の心はお互いを向いているのに、何故か一方通行で交わることがなかった。
「ま、どちらにしろだ。私はリトを待ってる。ちゃんと目覚めるって信じてる。落ち込んでいても時間の無駄。あんたもイジイジしないの。」
156
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/12(金) 14:03:59
【新しいのコピー出来てないの気付かなくて間違えて送信ボタン押してしまった…同じ文2つすみません(泣)そして前日の間違いも重ねてお詫びします(大泣)】
イスラ>>
【別に嫌ではないです(笑)
ジュノスはノワールの監視に着いてくるのはどうでしょう?
子供の存在をリマに話さないようにとか(笑)そして実のところ、セナも知らなかったりします。
成る程、そうしましょう(笑)
呑気にお客様としての待遇を満喫してそうですねw
黒執事はグッズ自体が結構お洒落なので黒執事関係なく素でデザインを気に入って買ったりしてますね(笑)
ガチャなどのマスコットとかはシエルだけGETして終わらせます。でも何故かセバスの辺りが良くてシエルよりも先に出てくるのでいつも何だかんだ言ってシエルとセバスの両方持ってます。←
仕方ないじゃないですか、見えたんだもの。←
黒はセバスを指していて、多分セバスが全体的に黒いことに由来してると思います。(中も外も)
あぁ、もうそんな所まで行っていたのですね。最近忙しくて4話以降全く観ていません←
双子説ですか…懐かしい(´∀`)
…ふっ←
キュウベェにもバシバシするんですかww
何と言う下劣紳士(笑)
ナディアはそう言う人です←
輝きの部分は恐らく自分がやった画像効果なので物理的に見えてますね(笑)
落書きにプロフ付けるのは忍びないので今度描き直します(-ω- )
え、何故wむしろ大好きですよww
自分が嫌いなのはどちらかと言えばリマです。
起こったことをありのまま話しますね。
ネットって広告サイトのリンクタグが出るじゃないですか?
イスラの絵が凄すぎて他のタグに紛れてスクロールする際何の違和感もなく通り過ぎてしまいました←
あれ、無いぞって探したらあった(笑)
そして意外に小さいですね←
ジュノス、良いパパや…(ホロリ
娘ちゃんが何の話してるのか気になるが(笑)足の生えた魚w
157
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/13(土) 03:13:51
【飛行艇】
"リトを当主に"。
それは彼にとっても驚くべきことだったのだろう。
アブセルはゆっくりと顔を持ち上げ、ナディアを見た。
「俺だって信じてない訳じゃないよ…、でも…」
しかしその顔は直ぐにまた下を向いてしまう。
「でも俺はいつか…旦那様がリトのこと理解して、二人が仲良くなってくれたらって…」
そう言うアブセルだって決してあの人に好意を抱いていた訳ではない。
リトのことを傷つけるし、怖いし、今回のことも許せない。
だけど、まだ幼くロクに仕事の出来なかった自分を祖父が引き取り、屋敷に置くことを許してくれていたのはあの人だ。感謝はしている。
アブセルは続ける。
「それに、リトを当主にして…お嬢はどうすんの…?
今度こそ本当に屋敷から出てっちゃうの?」
アブセルはまるで迷子の子供の様な、心細そうな目をナディアを向ける。
「お嬢が出て行ってから屋敷の中は本当に酷くなった…。それ程お嬢の影響力は大きいんだ」
旦那様が死に、奥様は、ヨノはどうなってしまうだろう。リトを当主にして、屋敷の者達はちゃんと彼に付いていくのだろうか。
その上ナディアまで出て行ってしまったら…。
「俺は嫌だよ…、お嬢達家族がこれ以上バラバラになるのやだよっ!」
158
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/13(土) 04:00:05
【過去】
こいつ(リト)は良いよな。あんな美人な姉ちゃんが二人もいて。
彼女達が出ていった先の扉をどこか恨めしそうに見つめるアブセルだったが、不意に背後からの物音を捉え、後ろを振り返った。
見れば、リトがまた何事もなかったかの様に積み木遊びに興じている。
「……変な奴」
ロボットみたいな奴だと内心呆れながら、アブセルは無造作に食事の乗ったプレートからデザートのタルトを取り上げ、そして、ふかふかのベッドに飛び乗りそれを食べ始める。
デザートもベッドもリトのだけど、気にしない。
だって俺、王様だし。
…しかし、リトの相手をする…とは言っても、これからどうしたものか。
彼をぎゃふんと言わすにしても、こいつは滅多なことじゃ動じないし…。
(何か面白いことないかなぁ…)
リトが一番嫌いなものや怖いものって何だろう。
アブセルは暫し思案しながら、タルトを口に運ぶ。
と、不意に頭の中に光明が降り注いだ。
「そうだ!」
ベッドから勢いよく立ち上がり、アブセルはリトに向けて人差し指を突き付けた。
「おいっ、今から街に行くぞ!勿論お前もっ!
直ぐに準備しろ!」
159
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/13(土) 04:01:29
【じゃあノワールの様子見&異質な反応の調査…と言う訳で、後でシャム達がバルクウェイに訪れた場面のレスします^^
リマ》どん☆まい(-∀-)
じゃあその時はお願いします(笑)
あ、そうですね。ノワールとは子供捜索の約束してたし。てかセナがその事実を知ったらどんな反応をするのか…(笑)
してそうwユニはぶれないなぁ(笑)
ガチャまでw欲しいの中々でないですよねw
しかし割と買ってるんですね。そういうグッズって買ったら使用します?それとも保管?
そうね、見えたんなら仕方ない(笑)
なるほど…まんまですねw
もう最終回目前ですよw漫画よりアニメのが双子演出が顕著みたいです。懐かしいってことは…今はもうそんなプッシュされてない話題なのか(笑)
なんですかその意味深な「…ふっ」、は(笑)
うん、知ってた(笑)
物理的+脳内覚醒で更に輝いて見えました←もう大天使が舞い降りて来たような←
マジか、ご丁寧にありがとうございます!
え、そうなの?(笑)嬉しい←
そんなwリマさんの記念すべき一号目のキャラなのに!?;
えwそれは…光栄です…?(笑)あれはもう勢いのまま描いただけです。正直ジュノスの絵のが時間かかってます(笑)
そうですね、初期からイスラは小さい設定でしたので(´ω`)
ジュノスが人魚姫を娘に読んであげてて、すると娘が「それ違う、人魚はこうだよー」…って話してる感じですかね(笑)】
160
:
シャム他
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/14(日) 01:17:23
【バルクウェイ】
「おいこら下僕ッ!遅れてんぞ、ちゃきちゃき歩け!」
待ち合わせ場所への道すがら、十三人の長老が一人シャムは、後ろを振り返りある人物に向けて厳めしく声を上げた。
その視線の先には同じく長老の一人、大きな荷物を背中に担がされたルドラの姿が…。
「うぅ…くそ…、なぜ余がこんなことをしなければいけないんだ…」
ノワール誘拐騒動から以降。
ルドラはシャムの下僕として荷物持ち、使い走り、はたまたマッサージに至るまで。それはもう都合の良いようにアゴでコキ使われ続けていた。
今まで下位の者達によいしょされ、甘やかされてきた彼にとってはこれ以上とない屈辱だ。
(覚えてろよ…、あのチンピラ眼帯…)
ジーナの元に行ったラディックもこんな感じなのだろうか。いやあの男は謎に適応力があるし、案外今の状況を楽しんでいるのかもしれない。
…そんなことより、
「何でこんなに重いんだよこの荷物!一体何が入ってるんだ!?」
とっくに荷物の重圧に堪え兼ねていたルドラは、足をプルプルと震わし息を切らす。
その怒声に対し、シャムの隣を歩く女性…いや、女性のフリをした男性が艶かしく振り向いた。
「あら、重かったかしら?これでもお洋服とかいろいろ大分少なくさせて来たんだけど〜…って言うか、ルドちゃんったらプルプルしちゃってまるで産まれたての子馬ちゃんみたい、カ〜ワイ〜。お姉さんギュッとしちゃいたいわぁ」
「うるさい!何がお姉さんだ気色悪い!余に近づくなッ!」
全身に鳥肌が立ってしまった。この男…D.Dの発言にドン引きするルドラに向け、再びシャムが口を挟む。
「つーかその姫ちゃん意識した様な喋り方やめろっつったろーが!
向こうでは僕ちゃん、僕ちゃんって泣きベソかいてたくせによお」
「誰が泣くか!
それに"僕ちゃん"じゃない!"僕"だ!」
「二人ともケンカはダメよォ。それから汚い言葉もね。言葉遣いの悪さは顔にも表れるって言うでしょ?」
D.Dが宥めるのも聞かず、口汚く罵り合うシャムとルドラ。
そんな二人を余所に、ふと彼は何かに気がついた。喜色満面と飛び跳ね、手を振る。
「やっだぁ〜、フィアお久しぶり〜!元気してたあ?」
どうやら待ち合わせをしていた相手はフィアだった様だ。
D.Dはフィアに駆け寄り、彼女を抱き締める。そして有無を言わさずその唇に熱いキスをプレゼントした。
161
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/14(日) 01:18:37
【一応オネェのプロフを載せときます^^】
名前:ディーディー(D・D)
男性
十三人の長老の一人
黒髪、緋眼。
ライダースーツの様な身体のラインが出る服装を好んで着ている。
身長+ヒールで2m近い高さ。やせ形。
本人曰く心は乙女。
イケメンと可愛いものが大好き。そしてキス魔。
人間が好きで親交を交えるべく、人間界でバーを営んでいる変わり者。
故郷に帰ることはあまりなく、派閥も持たないが、十字界のことに無頓着という訳でもない。
162
:
レックス
◆.q9WieYUok
:2014/09/15(月) 16:06:48
【飛行艇】
「確かに……ナディアさんの弟君の事も気にかかりますし、一旦此処でこれからの方針を話し合うべきですね。」
その話し合いの中心に居るべきであろうバロンが暫くバルクウェイを離れるのならば、彼が戻るまで待つしかない。
なんだかんだ言いながらも、バロンは自分達四神の先導者なのだ。
窓から飛び立つバロンの姿を見送った後、レックスはアグルに声を掛けた。
「と言う訳で、バロンが戻るまで僕はバルクウェイに滞在します。
闘技大会とやらも、折角なので出ましょうか。
……アグルはどうしますか?」
取り上げられた書類を返して貰い、レックスは続ける。
「どうやらトーナメント表を見る限り、組み合わせも大体は決まってるみたいですよ?
一回戦は僕とイスラ、アグルとメイヤ……後は知らない名前ですが、きっと801師団の方々でしょう。
空き枠は当日参加枠でしょうか……」
見た所知り合い同士の組み合わせだが、幼い頃から武術を教え込まれて来たレックスとしては正直な所、嬉しい組み合わせだ。
剣士としては一流以上の腕を持つイスラや、弥都では共に修行したアグル、そして暗殺者であるメイヤ。
手合わせ出来るとすれば、武闘家としての血が騒ぐと言うもの。
ここはバロンの言葉に従い、多いに場を沸かせても良いだろう。
初戦のイスラは先の戦いで大きな怪我を負ったと聞いたが、大会には出れるのだろうか。
思考を大会の事に切り替えたレックスは、手にする書類にもう一度目を通していく。
そんな二人に、見知らぬ男が声を掛けた。
「どうも初めまして。
俺はこの師団の長、レオール・ランブリッシュ。
遅くなったが、挨拶しに来たのだけれど……君達は四神のレックスとアグルかな?」
……男、801師団長のレオールは気さくな笑みを浮かべながら、続けた。
「あぁ、隣に居るのは側近のマルト。
無愛想な奴だが、悪い奴じゃあないんだ。
ととと、イオリから四神の先導者が居ると聞いていたのだが……それらしいぬいぐるみは見当たらないな…?」
163
:
ナディア
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/15(月) 21:36:03
【飛行艇】
アブセルは彼なりに、色々と不安を抱え、悩んでいたようだ。
「あんた、麗しき乙女に邸で朽ち果てろって言うの?私だって女なんだから誰かに嫁いで別の家庭を築きたいんだけど」
ナディアの母親は一人娘だった為婿を迎えただけであり、本来であれば娘は嫁ぎ家を出るもの。
一度はそんな事を言って見せるも、ナディアはその顔に笑みを浮かべると不意にアブセルの頭を鷲掴みすると、そのままグシャグシャと乱暴に撫でる。
「あんたは余計な事考えなくていいの。今の状態でリトに継がせるわけないでしょ、何の罰ゲームかっての。」
両親からの扱いやリト自身の気難しい性格もあり、その立場が最悪なことぐらいちゃんと分かっている。
リトが当主として、ちゃんと一族を率いていけるよう基盤をつくってやらなければならない。
ナディアは態とらしく溜息を吐いた。
「当主のくせに邸を放ってほっつき歩く無責任な奴、って思わせようとしてたのに失敗しちゃった。私から漂うカリスマオーラがいけないの。頼りない奴を演じようと思ってもやっぱり頼りにされちゃう。」
どちらにしろ、とナディアは続ける。
「面倒だけど、一回帰って色々片付けなきゃダメかなぁ。母さまのことも、そろそろどうにかしなきゃ。」
ところで、気になっていたことがある。
そう言えば、とナディアは話を変えた。
「あんた達(リトとアブセル)、喧嘩でもしてたの?」
164
:
リト
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/15(月) 21:44:19
【過去】
街へ行く。
そのアブセルの言葉に、リトはふと顔を上げるも、その次は考えるでもなく、言われたとおり出掛ける用意するでもなく、ただ小さく首を振った。
リトは外に出ることを禁止されている。
外だけでない。この部屋から出ることすら赦されていないのだ。
リトはそれが理不尽であることは分かっていない。ただ、言い付け通りにしなければ後であの男(父親)に殴られることを知っているから、この場所から動かない。
リトはそれ以外何の反応も見せず、そのまま積み木を続けた。
165
:
リマ、セナ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/15(月) 22:32:13
【飛行艇】
リマとセナは食堂にいた。
リマは食事をスプーンで掬い、それをセナの口元へ持っていく。
「セィちゃん、少しでいいから…」
リマはセナに食事を摂らせようとしているようだが、どうにも上手くいかない。体が受け付けないらしく、匂いで戻しそうになる。
セナには波がある。沢山食べてくれる時もあれば、こうして全く受け付けないことも。
(体力つけなきゃいけないのに…)
リマは困った様子で目を伏せた。
個室で眠り続けているリト。セナは彼に自分の力の一部を分けた。
いくら魂が護られてるとは言え、リトの体は力を全て吸い取られ生き長らえるものではなかった。少しでも残っていれば自然に力は再生されるが、全くないとなれば話は別である。そこでセナが源である力を分け与えただ。言うまでもなくリトとセナの力は同系統であるため、リトの体にすんなりと馴染んだ。彼に至っては後は自然に彼本来の持つべき量まで力の回復を待てばいい。
そしてセナも分けた分だけの力を回復する必要があるのだが…
「もっと、食べやすそうなもの貰ってくるね…」
リマは言って立ち上がり、セナの側を離れた。
「健気よの」
それを見計らったかのように、新たな声が一つ。
先程までリマが居たセナと対面となる席に、ノワールが登って腰掛ける。
「そなたに尽くし、まこと健気じゃ。そなたは弱々しくなったものじゃの、魔玉とやらの影響か?」
詳しくは知らないが、セナはその身になにやら滑稽なものを封じているらしい。
そしてノワールには其れが彼の体を着実に蝕んでいるのが視える。
「…何故、お前がいる…?」
興味深げに意地悪な笑みを浮かべるノワールに、セナは彼女の問いかけには触れず別の話を振った。
「王子殿はわらわに感心がお有りか?それはそれは光栄な事じゃの。」
身なりは当初の其れとはかけ離れているものの、目の前の少女は間違いなく、かつて黒十字が接触した吸血鬼の姫。
お互いの目的の為にしばしの間行動を共にしていたが、彼女を含めた吸血鬼達はいつしか黒十字から姿を消していた。
「会いたかったぞ、王子殿。そなたにはしかと、けじめをつけて貰わねばの」
黒十字は共に目的を果たすと言いながら、一方の目的を果たした途端手の平を返した。
ノワールの身を封じ、赤子を奪った。
赦さない。
「そなたと、わらわの…」
子供の話を言いかけたところでノワールの視界に嫌なものが入った。
ジュノスが此方を睨みながら近づいてくる。
ノワールは悔しげに歯を噛みしめる。
「邪魔が入りおった…」
166
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/15(月) 22:49:42
イスラ>>
【頑張ります(笑)
セナが知ったら…取り敢えずリマの前から姿を消しますね(笑)
ジュノス大変そうw
ユニは幸せだなぁ←
欲しいと思ってるものに限ってでないんですよねぇ…
断然保管します。アニメキャラのラバストとか首から提げる大学の学生証に付けてる子とかよく見かけるんですが、自分には出来ません…色んな意味で。
代わりにふなっしー付けてます←
てか今週の土曜に黒執事の一番くじが出るんです。ビターラビットメチャクチャ欲しくて…当たるまで引きそうな予感←
仕方ない仕方ない(笑)
目前どころかもう終わってしまったww高校生の時は全話リアルタイムで見てたのに…歳か?←
と言うか自分は真実を知っているので(**-ω-**)
どうしようかなぁと(笑)
何だそれww
いえいえ、つってもどんな絵描くか思いついてないんですけどね←
喜んでもらえて良かったw
リマって何か自分が嫌いな乙女ゲームのヒロイン寄りの性格なんですよね。
リマのモデルになってる子はそんな雰囲気なかったのに…不思議だ。
思いのままであのクオリティ…凄いっ
イスラは態度がデカイだけでしたか←
娘ちゃん…それは人魚じゃない、魚人だ←
てかオカマさんww
イケメンが好きなんだー、へぇーw
この話の何人がオカマの餌食になるのかww】
167
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/09/16(火) 23:36:28
【飛行艇】
「俺がやりたい事……」
やりたい事など、無かった。
自身の出生の秘密を知る以前から、人を殺める事しか自分にはなかった。
任を請け、刃を振るい。
人を殺め、眠り、朝が来ればまた新たな任務に就く。
休暇は身体を鍛え、技を研鑽するだけ。
欲しい物も無く、人と関わる事も無く。
考える事すら、無かった。
「……やりたい事、考えた事も無かったな。」
ぎこちない笑みを消し、俯くサンディを横目で見ながら、メイヤは口を開く。
そう、今までの自分には生きて行く上での希望が、楽しみが無かった。
それはシンライジ家の者ならば当たり前だと思っていたが、よくよく考えればそれは自分だけだった様だ。
(イオリは酒や煙草を収集していたし、ユーリは木彫りの彫刻をよく作っていたな……)
任務に就きながらも、他の者は各々何かの楽しみを持っていた様にも思える。
「謝る事はない、俺は今まで何も無かった。
四神を守れと言われたから、そう行動した。
疑問はあっても、何も考えて来なかった。
そのツケが今、来ただけなのかもしれない。」
時間はある筈だ。
深淵を閉じた後、イオリは言った。
用が出来れば呼ぶ、それまでは好きにしろ、と。
聞いた話では、イオリは先の戦いで決して浅くは無い怪我を負い、暫くは動かないらしい。
ならば、自身と向き合い、考える時間位はある筈だろう。
「悪いなサンディ、俺自身が自分の事を考えて無かったのに、どうすれば良いかなんて聞いて。
そんな質問に答えられる訳無いのにな。」
メイヤはゆっくりと立ち上がり、俯くサンディの頭を撫でる。
「正直な所、自分の心すらわからない節はある。
けれど、サンディが励ましてくれてるのはわかる。
サンディお姉さんの有り難いお言葉、大事にするよ。」
そして、彼女の肩を叩いて薄く笑った。
168
:
アグル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/17(水) 01:45:13
【飛行艇】
どうするかと尋ねるレックスに対し、アグルは顎に手を当て"う〜ん"と小さく声を洩らす。
こういうことには余り興味はないが、実力をつける為には出てみるのも悪くはないのかもしれない。
そう思案する傍ら、そこで不意に見知らぬ男に声を掛けられ、アグルはつと視線を動かした。
そこにいたのは気さくな笑みを見せるレオールと言う師団長。
話に聞く限りでは確かボルドーの兄でこの飛行艇を自分達に譲ってくれた人、らしいが…。
「その縫いぐるみならついさっき出てったけど…、暫くは戻って来ないんじゃねーかな」
アグルは言う。
「…なんか用?」
169
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/17(水) 01:56:18
【飛行艇】
軽口と共にナディアが笑顔を見せる。アブセルはそれを眩しそうに見つめ、僅かに表情を緩めた。
「お嬢は…」
昔からちっとも変わらない。
いつだって太陽みたいに眩しくて、皆の中心に居て、彼女が大丈夫と言えば心配することなんか何もなくて。
居心地が良かった。ずっと子供のまま、ナディアやヨノやリト、皆と変わらずに一緒にいれたらどれだけ良いだろう。
…でも、それはきっと自分の我儘でしかないんだ。
現に情態は絶えず移ろい、リトも自分も大人になりつつある。そして、きっとリトは変化を望んでる。
アブセルはリトの手を強く握り締め、言った。
「喧嘩…っていうか、俺が一人で勝手に拗ねてただけだよ…」
そして目を伏せ続ける。
「お嬢がいなくなって…今度は俺がリトを支える番だって思った。でも俺、全然お嬢達みたく出来なくて…」
リトのこととなると、どうも自分は感情の制御が上手く出来なくなる。
善かれと思ってやることの殆どが裏目に出て、いつも彼の足を引っ張ってばかりだった。
「リトは俺に何も話してくれなかったよ…。"これは俺の問題だ"って言って全然頼ってくれないし、俺が愛してるって言ったら凄く怒るし…」
だから、
「きっとリトは俺のことなんか必要としてないんだって…、俺なんかより強い奴も頼れる奴も沢山いたし、そっちの方が良いんだって…っ」
リトの友達は…理解者は自分だけだと思ってた。
けど、当然だけどそんなことは全然なくて。愚かな自分は小さな子供みたいにユニやノワール達に嫉妬した。
「俺、本当はあいつに"俺達"の問題だって言って欲しかった…!もっと頼って欲しかった!
でもそれとは別にリトはどんどん離れて行っちゃう気がして…!怖くて…!
それなら捨てられる前に屋敷に戻してやろうって思って…」
駄目だ…また泣きそうになる。
アブセルは空いた一方の掌で目を覆った。
「…こんなことになるなんて、思わなくって…」
170
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/17(水) 01:57:39
【過去】
「なにお前、もしかしてビビってんの?」
何も言わず小さく首を振るリトに、アブセルは眉をひそめて言う。
リトの行動範囲に制限があることはアブセルも知っている。
ただ彼は、それが単にリトの身体が弱い為だからだと聞かされていた。
「そんなのバレなきゃ良いんだよ、バレなきゃ。
ちょろっと外に出て、旦那さま達が帰ってくるまでに戻ってくれば良いんだ」
言って、アブセルは部屋にある大きめの縫いぐるみをベッドに潜ませ、毛布に膨らみをつける。
…うん、我ながら天才。
使用人達も旦那さま達が出掛けたことで気が緩んでるだろうし、これできっとリトが寝ているものと思うに違いない。
「身体が弱いのか何だか知らないけど、こんなとこにずっと閉じこもってる方がよけい病気になっちゃうって」
アブセルはリトの腕を引き、無理やり立ち上がらせる。
そして先程食事を乗せて部屋に引いてきたワゴンのクロスを捲った。
上の段には食事が、下の段には洗濯物など、別の荷物が乗せられる様にスペースが空いている。
リトなら余裕で潜り込めるだろう。
「ほら、ここに隠れて。俺が外まで連れてってやるから。
もし見つかった時だって上手い具合に誤魔化してやるし」
171
:
ジュノス
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/18(木) 11:26:30
【飛行艇】
ノワールがセナに絡んでいる。それを目撃するや、ジュノスは二人に近づき口を開く。
「セナ様、余りこの方の仰ることを間に受けてはいけませんよ。
どうも彼女は冗談がお好きな様で、口を開けばたわいないことばかりお話されるのですから」
そう言う彼の顔は笑顔だったが、ノワールの方を振り向いた途端その表情は一変。彼女を睨みつけ、「ちょっと…」と耳打ち手招いた。
そして…
「あのことはセナ様達には黙っていてください」
人気のない場所、飛行艇の機関室までノワールを連れてきたジュノスは彼女に向けて言った。
「私にあたるのは別に構いませんが、なにもセナ様やリマさんにまで当て擦る必要はないでしょう。
貴女だって今更あの話を掘り返したところでどうにもならないことぐらい分かっている筈です」
そう、彼女とセナは今、別の時を生きているのだから。
ジュノスは一つ間を置くと、それでも…、と先を続けた。
「もしセナ様達が困る様を見て楽しみたいということであれば、私は貴女を軽蔑します」
172
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/18(木) 11:28:13
リマ》姿を消すwwそれは駄目だw
ジュノスのストレスが溜まっていく(笑)
ユニはもう癒し担当ですねw
それがガチャの法則←
自分も出来ないかも…(笑)ラバストぐらいならまだ許せるけどクリアファイルとか目立つもの使ってる人目撃したら「わあ」ってなる(笑)
てかふなっしー良いなぁw一番くじって結構するでしょうに…(笑)
終わっちゃいましたね〜、自分もリアルタイムは無理です、これが歳か…
え!?そうなんですか?一体どんな事実が…
考えてなかったのかw自分は勝手に予想ついてますよ←
え〜そんな可哀想…w因みにリマのモデルって?
態度がデカいwwそうか、イスラはそんな印象だったのかw
(;゚Д゚)!魚人だったか…←娘はロマンティックよりグロい系が好きな女子なんでしょうねw
取り合えず大体のキャラの唇は犠牲になるでしょう←彼にとってのイチオシが一名ぐらい欲しい所ですが…誰にするかは考え中です(笑)
173
:
フィア
◆.q9WieYUok
:2014/09/19(金) 15:10:08
【バルクウェイ】
「元気よ、アナタのキスから唇を守る位にはね。」
昼過ぎのバルクウェイ、市街地からやや離れた公園のベンチで、フィアは同胞の到着を待っていた。
そして、その同胞……自身と同じ、十三人の長老であるDDの熱い抱擁とキスにフィアは苦笑いを返す。
長老同士の交流は基本的にはしないものの、フィアはDDの事が嫌いでは無かった。
寧ろ、レオやシャムの様に好意すら持てる程だ。
……しかし流石に、唇へのキスは嫌だった為、薄氷で防いだのだが。
抱擁から解かれ、挨拶もそこそこに再びベンチに腰掛けたフィアは視線をDDからシャム、そしてルドラへと向ける。
「で、そこの坊ちゃんは何をしている訳?
私、足手まといは呼んだつもり無かったのだけど……もしかして荷物持ちの従者として来たの?
まぁ、世間知らずのお子ちゃまには良い社会経験になりそうねぇ」
蒼の瞳でルドラを眺め、大体の状況を察したフィアはルドラを煽る。
しかし、煽るのもすぐに止め、フィアは話を続けた。
「急に呼んでごめんなさいね、ジーナに連絡したら動けるのは二人だと聞いてね……
取り敢えず、単刀直入に言うとこの人間界で異質な反応があったわ。
十三人の長老に限りなく近く、されど誰の気配とも違う。
強いて言うなら、ノワールの気配をもっと濃くした感じ……」
そして、人間界に二人を呼んだ理由から始まり、十字界を出た後やレオの仇の事、四神やノワール、闇に属する者の事などを大ざっぱにだが、説明した。
「と言う訳で、私は件の反応を追うわ。
二人……三人はどうする?」
174
:
サンディ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/20(土) 01:39:31
【飛行艇】
「ん〜…どういたしまして?なのかな…?」
"お姉さん"と言われ、サンディは何やら照れ臭い様な、くすぐったい様な気分になる。
しかし、あんなのでも一応はメイヤの気分を変えることが出来たのだろうか。
サンディは再びメイヤに視線を向け、言った。
「そう言うのって考えて答えが出る様なものじゃないからさ、何かの切っ掛けでふっと気づくものだと思うんだ。
ほら、例えば今のあたしのやりたいことが…"メイヤのしたいことを一緒に探す"ってのになった様にね」
だからそんなに深刻に思う必要はない、とサンディは笑う。
そして、今度は砕けた様にちろりと舌を出した。
「まぁあたしとしては四神の護衛、続けてくれると嬉しいんだけどね。
…あ、あとメイヤのこと、知れて良かった」
175
:
シャム他
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/20(土) 01:40:53
【バルクウェイ】
「そこの眼帯が来いと言ったから付いて来たまでだ。
それに余とて歴とした長老の一人ぞ。足手まといに等なるつもりはない」
フィアの発言に対し、ルドラはそう小憎たらしく言葉を返す。
しかし、彼女から件の反応やノワールの説明が入ると、ふざけていた一同も自然と静かになり。
そしてその話が終った後、シャムは「なるほどな…」と頭をガシガシと掻きながら口を開いた。
「俺らもお前に同行する。
元々それを確認する為に来た訳だしよお」
それにD.Dが頷き、続ける。
「ええ、でも出る前に姫の顔を一目見たいわ。あの子、近くに居るんでしょ?」
176
:
レオール+etc
◆.q9WieYUok
:2014/09/22(月) 01:48:28
【飛行艇】
「何だって!?モフモフ出来ないじゃないか!」
アグルの応え、バロン不在の言葉にレオールは思わず声を上げた。
それに反応した側近のマルトは、頭を抱えて悔しがるレオールの脇腹を剣の柄でつつく。
「ぐはっ!な、何を……」
「何してるじゃねーよ、モフモフとか
言うキャラじゃないだろアンタは。」
そして、呆れ顔でつっこみを入れながらも、先を促す。
「そ、そうだな。モフモフはまた戻って来た時にお願いしよう。
うむ、居ないならば仕方ないが話を進めよう。」
それに頷き、レオールは話を続けた。
「実はだな、君達四神には俺達……我が801師団に編入してもらいたいと思っているんだ。
元々この師団は、世界の危機に対抗する為に各国の勇士が集って出来た物。
少し前に弟の友人、イオリから話があってな。
黄龍やそれに従う四霊、この世界の秘密や闇の巣など全部聞いたよ。
勿論、それらに対抗する四神の事も。」
そこでレオールは一度言葉を切り、右手をアグルの前に翳し、閃光が瞬く。
光は爆ぜながら微細な紫電を撒き散らし、小鳥の型を成した後、消えた。
「雷神インドラの力を持つ者であり、第801師団長として。
俺は黄龍を倒し、世界を救いたい。
その為に、君達四神に協力するし、君達も俺達にその力を貸して欲しいんだ。」
そして、レオールはアグルの前に翳した掌を前に出し、返事を……握手を待った。
177
:
ナディア
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/22(月) 14:11:42
【飛行艇】
リトに愛してると言ったのか。そりゃ嫌がるだろうな。いやいや待て、そもそもその話を今この真面目な場面で言うか?いや違う、アブセルの目は本気だ。彼にとっては重大事項だったのだろう。
アブセルは良くも悪くも、いつも自分の気持ちに正直だ。
ナディアはやれやれと肩を落とす。
「こいつ(リト)は甘え方を知らないんだ。あんたも知ってるでしょ?両親があぁなんだ、リトは一人で生きていくしかない。」
リトは不器用だから、人を頼ことを知らず、優しくされると戸惑ってしまう。
対して世話焼きな面がある。おそらく彼は自分が求めるのではなく、相手に求められることで人との関わりを作っていくタイプなのだろう。
だからアブセルの事も鬱陶しがりながらも嫌っていないことをナディアは知っていた。
ずっと一人遊びしかしなかったリトが、いつしかボードゲームなどの二人で遊ぶゲームを持ち出すようになっていた。
アブセルが来る時間帯になると態と目のつく場所に其れを置いて、それを見つけた彼が遊びに誘ってくるのを待っていた。
アブセルの存在は、たしかにリトを変えていたのに、彼は気付いていない。
「馬鹿だね、あんたは。」
リトは変わろうとしている。
しかし、その背中を押したのはアブセル自身なのだ。
変わることのなかったリトの生活に、ある日アブセルの存在と言う変化が起きた。
アブセルが、リトに”日常が変化すること”を教えた。
これはナディアすらなし得なかったこと。認めるのは悔しいけど。
「まぁ特別、大サービスで真面目に応えてやるけどさ。
リトにとって、あんたは居て当たり前の存在なんだ。あんたの言うとおりリトは外に出て変わっていったのかもしんないけど、それであんたが置いてかれることはない。なんか色々と可愛い仲間が増えてるみたいだけど、もとの二人が三人、三人が四人、って増えてるだけで、誰かが加わることで一人が消えて二人、三人になるわけじゃない。本質は変わらない。」
て言うか。
ナディアはアブセルの頭を叩いた。
「あんた、うちの弟が誰かをハブにしたり見捨てるような薄情ものだと思ってるわけ?」
それに、
「これは俺の問題。結構なことじゃない。リトが勝手にするならあんたも勝手に動きな。リトの言葉を聞き入れたフリして、「リトを助けるのが俺の問題」とでも言って勝手に手出しときゃいいのよ。もっと賢くなりな、バカちん」
きっとリトは拒まないだろう。嫌な顔はするかもしれないけど、放っておけばいい。
「ほら、いつまでもメソメソすんじゃないの。食堂でも行ってご飯食べて来たら?今ならセナとリマちゃんがいると思うよ、一人が嫌なら一緒に食べてくればいい。」
それにしても…まぁ、これはリトにも言える事だが。
「年頃男子がいつまでも仲良くくっついて…あんたもリトにばっかこだわらないで恋愛したら?まさかソッチの人だったりしないよね?弟はやらないよ。」
178
:
ノワール
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/23(火) 11:47:49
【飛行艇】
「そなたは、わらわばかり責めるの」
ジュノスの言葉を受けたノワールは、怒るでも、悲しむでもなく、ただ静かに、淡として呟いた。
「あれ(メルフィ)は、あやつの子ぞ」
ジュノスがひた隠そうとしても、それは紛れもない事実。
否定しようとしても無駄なこと。
「我が子の行方が分からぬのに、何故あやつは平気でおられるのじゃ。あやつも加担を?」
黒十字の者達は信用ならない者ばかりだったが、セナは違った。自分の意志が無いと言えばそれまでだが、目的の為に態度を偽ることもなければ、虚言を述べることも無かった。
セナは母親から子供、それも乳飲み子を奪うような非情な男ではない。分かってる。しかし、ふと考えてしまう。
「それとも、心を寄せる女の子でないと興味も湧かぬか?」
奴に恋情などない。
ただ悔しいのだ。奴を信用していた自分が。
「あやつを赦せぬ。責任を問うておるのだ。そなたに軽蔑される言われはない。」
179
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/23(火) 14:32:50
イスラ>>
セナには耐え難い事実でしょう。どのツラ下げてリマといるのかって言う←
ジュノス、胃潰瘍になったらリマが助けてあげる←
てか癒しにすらならないならユニの存在意義がないですね(笑)
ガチャ怖ぇ…本当、良い金儲けですよね。
てか以前ハガレンのガチャか何かやって、シークレットが出たんですけど、大総統だったんです。酷くないですか?シークレットが大総統ですよ?誰が喜ぶんだって言うね。
凄いなぁって思いますよねσ( ̄∇ ̄;) ファイルは漫画のイラストだったら好きなんだなぁくらいにしか思いませんが、中学くらいの時クラスの男子が萌え系美少女アニメのファイル常用しててメチャクチャ引いた記憶があります。
てかラバストとかぶら下げてオタクオープンにしてても全然オタクな感じがしない子とかいるんです、あれ何なんでしょうね?生粋なオタクなのに天然の一般人オーラ、羨ましい。
首にはふなっしー、愛用の鞄はくまモンなもので、ふなっしーとくまモンが私の代名詞になっています。性格がふなっしーっぽいんで何方かと言えば皆ふなっしーを見て私を連想するみたいなのですが。ある日研究室にふなっしーのマスコットが飾ってあって、私のものじゃないのに皆私の私物だと思ってたみたいでビビりました(笑)結局本来の持ち主から譲渡されたので私物になりましたが←
一番くじね…発売が発表されたと同時にコツコツと黒執事募金始めて軍資金一万円用意してたんです。
まぁでもお金で引いたのは最初の3回で後は全部今まで10年以上貯めていたポイントでやったんですけど。発売日当日私の頭が弾けて通常のシエルラビットは勿論、ラストワンもちゃんと手に入れましたよσ( ̄∇ ̄;)
後先考えずやっちゃったんで持ち物増えちゃって、急遽100均で大きい袋購入するハメになったのでその日は友達と遊ぶ約束してたのに電車逃して10分遅刻。遊ぶ前から大きな荷物背負って現れた私に友達ビビる。事情を話して笑われる。最強伝説浮上← ってな感じに落ち着きました←
セバスラビットは残念ながら入手出来なかったので、オク慣れしてる別の友達に入札依頼出しています←
それはもう、涙無しには語れない事実が(嘘)
え、どんなww
Dearって漫画のチルハって子です。そして同じ漫画のキサラって子がセナのモデルです。
なんか存在感があるって言うか(笑)
気づいてなかったのかwwあぁ、ありそう(笑)
怖ww
オカマって男臭い人好きだったりしますよね。存命だったらディンゴが最適だったのにww
180
:
メイヤ+etc
◆.q9WieYUok
:2014/09/23(火) 19:13:50
【飛行艇】
「俺に付き合う前に、世界を救わないといけないだろう?
それに、護衛を続けるとしてもいつまで経ってもおんぶにだっこじゃあ俺の身が保たないからな。」
子猫の様に舌を出して笑うサンディに笑みを返し、メイヤは歩き出す。
自身の口からでは無いが、胸中に蠢いていたモノをさらけ出せたのは精神的に良かったらしい。
「だけど、今暫くは時間もありそうだし、付き合ってもらおうかな。」
甲板を歩きながら、メイヤはバルクウェイの街中へと視線を向ける。
「あぁそうだ、サンディ。
さっきの話はアグルや猫男爵達には秘密にしておいて欲しい。
レックス辺りが変に気を遣いだしたらこっちが余計辛くなりそうだからな……」
ーーーーー
【バルクウェイ】
「助かるわ、私一人じゃ正直荷が重いと思っていたから……」
話を聞き、頷く三人にフィアは礼を言って軽く頭を下げた。
その様子に、自分自身丸くなったと薄く笑いながら、フィアはDDの問いに答える。
「姫は港の飛行艇の中よ、この位置からなら空間転移で一瞬よ。
なんなら私が皆を姫の元まで跳ばそうか?」
181
:
アグル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/24(水) 01:17:32
【飛行艇】
どうやらこのレオールと言う男は以外にもおちゃめな人だったらしい。
しかし、話題の人物であるバロンは己自身の身体をどうにかする為に出ていった訳だし、戻ってきてもモフモフは出来ないんじゃないだろうか。
…とは思ったものの、アグルはそれを口には出さず、代わりに差し出された掌とレオールの顔を見比べ、そして「悪いけど…」と口を開いた。
「別に俺はこいつら(四神)の一員って訳じゃないし、世界の問題なんてのも正直どうでもいい」
今ここに居るのだって個人的な目的があってのことでしかないし。
アグルは続ける。
「四神は今たまたま行動を共にはしてるけど、多分それぞれがそれぞれ別の思惑を持って動いてる。
純粋に世界を救いたいなんて思ってるの、多分このメガネとアマテラスぐらいだよ」
だから合意を求めるのならレックスにしてくれ、とアグルは言う。
しかし…でも、まぁ…
「俺も個人としてはある程度なら協力しても良いとは思ってるよ。勿論、自分自身の益となる範囲までなら、だけど。
それ以上のことは一切なにもしないし、時期が来たら此処の連中とも別れるつもりだから」
182
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/24(水) 01:39:09
【飛行艇】
そうだ。リトの性格は知っていた筈だ。
だけど、頭ではそう理解していたつもりが、心がついていかなかった。
「薄情者なんて…そんなこと思ってない、けど…」
それでも少なからずリトを疑ったことは確かだ。
ナディアの言葉を聞くまではずっと不安だった。彼女の声を通して、改めてリトのことを再確認させてもらい、そして漸く安心した。
「じゃあ、俺…居ても良いのかな…?役立たずだけど、まだリトの側に居て良いかな…」
…いや、違う。役立たずだけど、じゃない。強くなろうとしなきゃ。
落ち込んで、泣いて、無力な自分を責めて…そんなのはもう終わりにしなくちゃいけない。
リトが変わるというのなら、自分だって変わりたい。ナディアは置いていかれることはないと言ったが、それでもやっぱり彼とは肩を並べていたいから。
「…お嬢」
不意にアブセルは言う。そして漸くリトの手から自身の手を離した。
「…俺、強くなるよ。
強くなって、当主になったリトや…リトにとっての大切なものを護って上げられる様な、そんな男になる」
だから…と、彼は真剣な目をナディアに向ける。
「弟さんを僕にくださ…」
……間違えた。
お嬢が恋愛しろとか変なことを言うから。
アブセルは空咳で誤魔化し、再び口を開いた。
「ありがとう」
そう、お礼が言いたかったんだ。赤い目を擦りながらアブセルはゆっくりと立ち上がり、部屋の入り口へと向かう。
かと思えば、不意に立ち止まって「それから…」と付け足す様にナディアを見た。
「お嬢は分かんないかもしんないけど、男の友情って恋愛なんかよりもっとずっと深いんだぜ」
そして、にっと歯を見せて笑って見せれば、彼はそのまま踵を返し、扉の向こう側へと姿を消した。
183
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/24(水) 01:40:54
【リマ》それはまぁ…しょうがないですよ。事実を知ってもリマは許してくれますって。…くれますよね?←
リマ優しいw
これからユニの見せ場もっと増えると良いなぁ…(笑)
シークレットが大総統wwそれは酷い話だ(笑)でも自分はちょっと嬉しいかも、カギにつけてポケットにそっと忍ばしときたい←魔除けになりそう←
美少女アニメキャラファイルのあの破壊力よw自分的に好きなアイドルのファイルとか使用してる人もちょっと理解出来ないけど←
取り合えず外見に気を使ってる人はオタクオーラ出てないですよね?
一見お洒落さんなのに実はオタクって子とかむしろ何か良いです、ギャップ萌えです←
てか性格がふなっしーっぽいってどういうことですか?wwリマさん奇声とか発しちゃうキャラなんですか?(笑)
しかしそのふなっしーとリマさんに関しての周りの信頼度は何(笑)
軍資金一万円!?ポイント!?そしてオクまで!?(笑)すごい、想像以上に徹底してますね!
それはもう伝説も作っちゃいますよ(笑)てかリマさんの部屋、大変なことになってそうw
なにそれ気になる、てか嘘ってww
最終的にジルとナディアが引っ付く、そして幸せに暮らす。以上←
セナのモデルは以前聞いたことがありますが…なるほど、wikiで調べたらそのモデルのキャラとリマセナ、共通点が沢山ありますね^^
そうですかね?イスラは真面目で特徴がないのが特徴みたいな平凡キャラを心掛けてたんですけどねw
いや気づいてましたけど(笑)たぶん爬虫類とか虫とか大好きですよ
あー…ガチムチで髭とか大好きらしいですからねぇ(笑)でもどうせ直ぐフィア達以外とは別れちゃうんで、保留にしとこう】
184
:
レックスetc+
◆.q9WieYUok
:2014/09/24(水) 22:11:35
【飛行艇】
差し出した手を、アグルは握る事が無かった。
そして、彼の返事を聞いたレオールは僅かに寂しそうな表情で、手を戻す。
「そうか、君には他にやる事があるようだな。
なら無理強いはしないさ、出会いがあれば別れもあると言う事だ。」
そう、自分も同じ様なものだ。
イオリやその部下、実弟のボルドーとは同じ目的を持つが、その志は違う。
(全員が全員、同じ道を歩める訳では無いのさ……)
レオールはアグルに笑みを向け、話題を変えて続けた。
「まぁ、暫くバルクウェイに居るのなら復興祭を楽しむと良い。
闘技大会も盛り上がる事間違いナシだ、何しろ師団の分隊長達が参加しているからな。
一般参加は二人程だが、軽く見た所中々の実力の様だ。
異能の水使いと仮面の青年だったか……そう言えば君も参加するんだったか?
四神の戦い振りを俺も楽しみにしてるよ。」
そして、それではまた、とレオールは踵を返し食堂を後にした。
その背をマルトも追うが、不意に振り返る。
「あぁ、そうだ。あの天然団長が言い忘れてたんだが……
この中型飛行艇は好きに使うと良い。
何か足りない物があれば遠慮無く言え、馬車でも車でも二台位なら貸し出し出来るからな。
ついでに、闘技大会の一回戦は今夜だから遅れるなよ?」
その言葉を聞き、頷くレックスはマルトの背を見送り、静かに息を吐いた。
「天然みたいですが、なんだかんだで良い人みたいですね……人を纏めるにはあれくらい緩く、いや、人当たりが良い方がいいのでしょうか。」
185
:
サンディ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/24(水) 23:07:19
【飛行艇】
「でも、最近はあたしもちょっと強くなってきた気がするんだ。力の使い方が解ってきたって言うか…
まぁ剣の腕はまだまだなんだけど…」
そう小さく笑いながら、サンディは歩みを進めるメイヤの後をついていく。
しかし、続く彼の言葉を耳にすれば、少し複雑そうな表情を浮かべ言った。
「あ…うん、そうだね…。メイヤがそう言うなら黙っとく…」
メイヤとみんな。両者の気持ちを考えると、正直秘密にしておくことが良いことなのかどうかは分からない。
中には「どうしてもっと早く言ってくれなかったんだ」と思う人もいるかもしれないが…。
しかし、彼がそれを望むのならその通りにした方が良いだろう。
サンディは少し間を置いた後、"ねえ…"と再び口を開き、先の話の中で疑問に思っていたことをメイヤに投げた。
「さっきの人(クウラ)が悪神を宿された人は少ししか生きられないって言ってたよね…?それって本当?どうにか出来ないのかな…?」
それに、
「あの人は何?少しメイヤに似てた様な気もするけど…。何か、みんなを…色んなものを憎んでたみたいだった」
186
:
シャム他
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/24(水) 23:08:43
【バルクウェイ】
「やだ、気にしなくて良いのよ。久し振りに貴方達に逢えたし、旅行みたいで楽しいもの」
頭を下げるフィアに向け、D.Dはそう和やかに言う。
しかし、手元に旅行ガイドブックを広げ「あぁん、早くショッピングがしたいわぁ」と洩らしているのを見るところ、本当に旅行気分でいるらしい。
対しシャムは、"妙にしおらしくて気持ちが悪いフィアを見た"と言わんばかりに、思いっきり顔をしかめていた。
「お前…人間と一緒に暮らす内に奴等に毒されちまったんじゃねーの」
そしてその傍ら、空気を読まないルドラが生意気に口を開く。
「あのさ…どうでも良いから移動するならさっさとしてくんない?こっちは重いんだから」
187
:
ジュノス
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/24(水) 23:26:58
【飛行艇】
「セナ様は子の存在を知りません」
ジュノスは言った。
ノワールが身籠ったことも、彼女を封じた後、産まれた赤子を取り上げたことも、全てセナの与り知らぬところで起きたこと。
ジュノスはその事実をセナが知る必要もなければ、今後、報せる必要もないと思っている。
「私は、あの方が幸福に生きられる最善の道を選んで頂きたいだけ…。
その為には、貴女も…貴女の子も、今の彼の平穏を阻むただの障害にしかなり得ないと私は思っています」
よって、ジュノスにとってノワールの存在は気疎いものでしかない。
しかし、彼女に手を出せば、彼女を慕う他の吸血鬼達が黙ってはいないだろうことも知っている。姫を失い逆上した彼等が、セナやリマを手に掛けようとするのは火を見るよりも明らかだ。
しかし、ここでヘタに下手に出る様な態度をノワールに見せてしまえば、彼女に対しての負い目がある以上、ジュノスはノワールの意に屈伏せざるを得ない。…そう言う立場に追い込まれてしまうことも解っている。
ジュノスも身動きが取れないのだ。
「責任なら私が代わりに取ります。
セナ様と貴女との関係を結ばせたのも全ては黒十字の意思です。セナ様が責を負う謂れもありません」
188
:
フィア
◆.q9WieYUok
:2014/09/28(日) 00:34:21
【バルクウェイ】
下げた頭を上げた先、視界に映る三者三様の姿にフィアは苦笑いを浮かべた。
「こっちへ来てからろくに食事を……血を味わってないからね、水が無ければ麗しい花もしおれるのよ。」
顔をしかめるシャムには軽口を、ガイドブックを広げるDDにはバルクウェイにて見繕っていた店の場所を。
そして、不満気に口を挟むルドラにはゲンコツを喰らわせフィアは善意を連れて空間を転移。
バルクウェイ港、飛行艇内のノワールの元へと跳んだ。
189
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/09/28(日) 22:53:41
【飛行艇】
確かに、バルクウェイでの戦いでサンディは天照大神の力を十二分以上に引き出していた様にも見えた。
剣術の方も、しかるべき師の下で修行を積めば数年で一流の域に達するだろう。
小さく笑うサンディの横顔に頷きながら、続く問い掛けにメイヤは答える。
「詳しくは知らないけど、アイツも闇の子供達計画の被験者だと思う。
分家か本家かわからないが、多分分家の出だろうな……」
だが、その答えも明確な物では無い。
何しろクウラやその兄、計画の事を知ったのは弥都に戻ってからなのだ。
道中の客船で因縁めいた言動を受け、何か有るとは思っていたが……
「計画の被験者だとして、それが原因で何か大切なモノを失ったからかも知れない。
それに、幾ら適性があったとしても闇は確実に命を蝕む。
その事を知ったとしたら、心が憎しみに染まってもおかしくは無いと思う。」
クウラやその兄を含め、計画の被験者は数多く居た筈だ。
彼等はきっと、唯一の成功作である自分を、そしてこの世界を憎むだろう。
「ただの人間が、リスク無しに闇を使役する事は出来ない。
まぁ、悪神を宿されている以前に俺は急速成長措置やらで寿みたいが短いんだ。
悪神をどうにか出来た所でそう変わらないさ。」
結局の所、話の内容が暗い物になってしまった事に申し訳なさを感じ、メイヤは話題を変える事にした。
「そう言えばイスラの具合はどうなんだ?
復興祭、せっかくなんで皆で回れたら良いかと思ったんだが……」
190
:
アグル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/29(月) 23:34:46
【飛行艇】
今夜って…。
そもそも闘技大会にエントリーされてたことに気づいたのがついさっきなのに…、今夜って…。
二人が立ち去った後、アグルは肩を竦め、溜め息混じりにレックスの発言に対して言葉を返した。
「さあ、どうだか。俺は逆にああいうのって何か胡散臭く感じるけど」
我ながら捻くれてると思う。
しかし、サービスが過剰と言うか…親切過ぎると逆に訝りたくなると言うか…。
あれで何の裏もないのだとしたら有り得ない位のお人好しだ。
ここに居るレックスや他の連中もそうだが…むしろどうやったらそういう人間に育つのかが知りたい。
まぁ…どうでも良いけど。
アグルは冷蔵庫を開き中からいちご牛乳のパックを取り出すと、傍らの椅子に腰掛け、更に付け足す様に続ける。
「…てかお前、自分自身も天然ってこと気づいてる?」
191
:
サンディ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/09/29(月) 23:46:07
【飛行艇】
メイヤ自身、こちらに気を使わせない為に敢えて軽く言ったのかもしれないが…
どうして自分の生き死に関する問題にそこまで無関心でいられるのかが理解できない。
普通もっと生きたいとかって考えない?そんなだからやりたいことがないとか言えちゃうんだよプンプン。
これなら明確な意志を持ってる分、まだあの人(クウラ)の方が生きてるって感じがするよ。…その内容は穏やかじゃないけど!
…と怒りたかったが、そんなことを言えば鬱陶しい女だと思われること間違いなし。
メイヤの方も意図として話題を変えた様だし、あまり出過ぎた真似はしない方が良いのかもしれない。
「…具合の方は問題ないみたいだよ。リマさんって言って、姉御のご先祖さまに怪我の治癒して貰ってたみたいだから」
だからこそサンディも"気にしてない"と言う素振りでメイヤの問いに答える。
「でも今はそっとしといた方が良いかも。バルクウェイでの一戦以来、何だか以前にも増して剣の稽古に根を詰める様になっちゃったって言うか…。
まぁ他の皆ならたぶん食堂の辺りに居ると思うけどー…、…行ってみる?」
192
:
ナディア他
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/30(火) 13:34:15
【過去】
リトは外出を拒むも、アブセルが受け入れることはなく。
台車の中に隠れろと言うアブセルに、リトはしばし考える素振りを見せるも、しまいには言葉に従った。
少しだけ。あの人達は出掛けたから、帰ってくる前に戻ってくればいい。
まだ幼いリトは、アブセルと同じ。単純な考えしか出来ていなかった。
そして自分の体調も知らない。リトの世話をする使用人達がかかさず皆携帯している薬の存在も。
【飛行艇】
「男の友情…ねぇ」
アブセルは晴れやかな顔でそう口にしたが、リトに対する彼の態度には色々と思うところがあった。友情などと簡単な言葉では収集がつかない。しかし、アブセルが元気になったから今は良しとしよう。
「あんたも、早く起きなきゃ」
アブセルを見送ったナディアはリトに目をむけ声をかける。
リトは生きている。しかし、いつ目を覚ますのかは分からない。此方から手の施しようもない以上、ナディアだって不安もある。
「あんたが元気じゃなきゃ、いじめることも出来やしない」
193
:
リマ他
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/30(火) 14:11:10
【飛行艇】
「あれ…セィちゃん?」
新しい食事を携えて席に戻ると、そこにセナの姿はなかった。
何処へ行ったのだろう、部屋に戻ったのだろうか。
リマはそのまま踵を返す。
「きゃっ」
前方不注意である。いや、振り返ったから後方か?
それはともかくとして、何の確認もなくいきなり振り返った為に後ろにいたらしい何者かにぶつかってしまった。
はずみでプレートの上の食事を倒してしまう。
「あ、アブくん!ごめん、ひっかからなかった?」
ぶつかった相手はアブセルだった。
セナを探さなくてはとの思いと、ぶつかってしまって申し訳ないとの思いとやらが色々と入り混じり、慌てた様子で言葉を発した。
-----
「そなたの言葉が信用出来るとでも?」
ノワールはジュノスを睨む。
昔も、そして今も黒十字は信用できない、それはジュノスとて同じ。その上、彼はセナの忠臣だ。彼を護る為ならいくらでも嘘をつけるだろう。
「まぁよい。あやつに罪がないと言うのであれば、そなたがあやつの分まで詫びを示せば良い話。じゃが忘れるな。わらわは気の長い方ではない。此度は空振りじゃったからの、我が子が戻らないとなれば、わらわは容赦せぬ。あやつに報いるぞ。」
194
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/09/30(火) 18:43:25
イスラ>>
【リマは…複雑な葛藤の末にセナのもとを離れるでしょう← でも決してセナを許せないからじゃないですよ?子供から親を奪いたくないからです。
なのでどうぞ心置き無く胃に穴を開けちゃってください!←
ユニは役立たずだからなぁ←
魔除けとかww自分にとっては大総統がもはや魔です←
いつでも何処でも一緒にいたいのでしょう、気持ちは分からなくもないです(笑)でもAKBオタが潜んでるのは怖いなぁ、自分、気付かぬところで恨み買ってそう←
ですです!と言うかそうであって欲しい←
ギャップかぁ、自分も「オタクに見えなかった!」って言われたい← いつも一緒にいる友人(フリフリ装備)の印象が強いのか、この前病院の実習で仲良くなった子に乙女ゲームの話ふられて全然分からないもんだから残念そうにされてしまいました。自分の場合「オタクと思ってたら違った」の方らしい(笑)
奇声はさすがに発しませんが騒がしいですね(笑)あと周りからボコボコに打ちのめされる点とか共通しています← でも最近オラフもイコールで結ばれて来ているようで、つまりはヘンテコな生き物がイメージキャラクターです←
いやぁ、うちの坊ちゃんウサギ達が「執事がいない!」「僕の執事は何処だ!」「入手していないだと?ならば金を積むなりなんなり、何としても手に入れてこい!!」って騒ぐものですからσ( ̄∇ ̄;)(幻聴)
因みに執事ウサギは現在無事委託した友人宅に到着しているそうです。
え、私の部屋ですか?こんな(imepic.jp/20140930/672650)感じですね。
でもまぁ何はともあれ、自分の愛しているシエルは今の坊ちゃんですから(´∀`人)♪ 回想に出る小さい頃のシエルってなんか胡散臭くて虫唾が走るなと思ってたんですが、私の本能が悟っていたみたいですね(-ω- )
あー、それも考えてたんですけどやめました。←
この話が出来た頃読んでた漫画なので(´∀`人)もろ受け継いでますよ〜
イスラって何か存在感ありますよー、お節介だからかな?
好きでしょうね、今凄く想像出来ましたw
そうですか、残念(・ω・)】
195
:
ジュノス他
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/02(木) 00:51:42
【飛行艇】
ノワールの言に対し、ジュノスは言われなくとも解っている、と言葉を返す。
しかしその直後、突如として黄色い…いや、茶ばんだ声がどこからともなくと場に割って入ってきた。
「きゃーっ!!ノワちんお久〜!」
"それ"は背後からノワールの身を抱きすくめると、嬉々として彼女に頬ずりをする。
「話には聞いてたけど、ノワちんったら本当に小さくなっちゃってたのねぇ。
でもでも、今のアナタお人形さんみたいでとっても素敵よ。逢えて嬉しいわぁ」
もはやキスは挨拶と感謝を伝える常套手段である。
D.Dは嫌がるノワールの頬に唇を近づけるも…そこでふと目の前の、呆気に取られているジュノスの存在に気がついた。
「やだっ!他にも人がいたの!?アタシったら、全然気がつかなかったわ!」
はしたないところを見せてしまったかもしれない。いやいや、しかしちょっと待て。
先ほどからずっと感じているこの感覚…、いや、予感と言ってもいい。
D.Dは不意に勢いよく立ち上がると、フィアの両肩を掴んでガクガクと揺さぶりながら声を上げた。
「ちょっとぉ、何よこの船の中!?アタシのいいオトコセンサーがビンビン反応してるんだけど!?
一体どう言うことよフィアっ!紹介しなさいよぅ!!」
196
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/02(木) 00:53:20
【飛行艇】
正直なところ、恋愛というものがよく分からない。
以前どこかで聞いた恋の定義に…
1、気がつけばその人のことばかり考えている。
2、相手のことを思うと何だか切なくて、胸が締め付けられる様な感じがする。
3、一緒にいると楽しくて、ずっと一緒にいたいとかイチャイチャしたいとかいう願望に取り付かれる。…とあったが。
それが本当なら自分はリトに恋をしていると言うことになる訳で…と言うかずっとそうだと思ってた訳で。
これが恋じゃなければ、じゃあ恋って一体何なんだ、っていう話な訳で。
ナディアやヨノに向ける"好き"が姉的な存在としての"好き"だと言うことは分かる。でもその他の女の子を好きになったことがないから、やっぱり何とも言えない。
じゃあ、じゃあそうだ。実際に恋をしている人に話を聞けば、恋愛の何たるかを知ることが出来るんじゃないだろうか。
そんなことを漠然と考えていると、不意に誰かにぶつかり、アブセルは急きょ現実に引き戻された。
――…
「あ、ごめっ…!」
どうやらリマとぶつかってしまったらしい。
予想外の彼女の慌て様に何故だかこちらまでも伝染してしまい、アブセルは慌てて大丈夫だと首を振る。
しかし改めて自身の服を見てみると、シャツやズボンにスープらしきものがかかっていることに気づく。
「…いや、でもっ。どうせシャワー行くつもりだったし、全然大丈夫っ!
て言うかそんなことより…!」
そう、そんなことより。リマには言いたいことがあった。今まではそれどころじゃなくてすっかり忘れてしまっていたが…。
アブセルは不意にリマに向けて頭を下げた。
「リトを助けてくれて、ありがとうございました」
あの深淵での一件、リマとセナがいなければ彼を助け出すことは叶わなかった。本当に彼女達にはいくら感謝してもし足りない位だ。
197
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/03(金) 00:36:23
【過去】
台車を使い、こっそりリトを館の中から庭園へ。
正門は見張りがいて使えない為、そこからは塀をよじ登って屋敷の敷地外へ出た。
リトはもやしな為…と言うか普段こういうことをしたことがないだろう為、塀を登らせるのは苦労したが、幸運にも誰にも見つかることはなかった。
「ほら、あれが街だよ」
そして抜ける様な青空の下。アブセルは眼下に広がる色とりどりの屋根の群を指差し言った。
「街まではそんなに離れてないから歩いてても直ぐに着くよ。…あ、そうだ」
かと思えば、ふと思い出したように持ってきていたキャスケット帽をリトの頭に目深に被らせる。
「それ被っとけ。お前の髪、目立つから」
198
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/03(金) 00:46:27
リマ》そんなことになったらリト達の存在が消えてしまう;何としても阻止せねば←
それもそれで酷いw
そんなことないです!ユニはもうそこにいるだけ良いんです!
大総統を魔とか言うんじゃない(笑)
そんなもの持ち歩かなくても、いつも心の中に携えとけば問題ありません←
そんなおおっぴらにAKBディスってるんですか?(笑)
フリフリですか(笑)じゃあこれを機に乙女ゲームに手を出してみては?(笑)自分の知り合い(女子)の中では、うたプリが熱いみたいです。今度ライヴに行くというほどのハマり様ですw
ボコボコってマジで(笑)おラフww可愛いですよねwwまぁ要するに変な人ry←
坊ちゃん達うるせぇwwお、良かったですね^^
あらかわ、てか縫いぐるみがひしめいてる(笑)
虫唾が走るってw一般的な反応としてはそこで胸キュンするものでしょうにw
え〜なんで止めっちゃったんですか?
あぁ、そういうのってありますよね。じゃあリマセナが誕生したのはその漫画のおかげですね^^
今回イスラは引き立て役に徹しさせてる感じなんで自分の中では影の薄い存在です(笑)でもそう思って頂けているとは嬉しい限りです^^
ね?可愛いでしょう?←
ヴェントとかをイチオシにしたら面白そうかなと思ったけど、今後顔を合わせることなさそうだしな〜(笑)
199
:
メイヤ/レックス
◆.q9WieYUok
:2014/10/04(土) 23:23:45
【飛行艇】
耳にした話だと、イスラはバルクウェイに闇を齎した元凶と戦っていたらしい。
イスラ程の剣士が決して浅くは無い怪我を負うと言う事は、相手もかなりの強者だったのだろう。
決して完敗した訳では無いと思うが、戦いの行方は芳しくは無かったのかも知れない。
その結果、イスラは落ち着いた現状を前にしても、稽古に励んでいるのだろう。
「そうか……なら下手に声を掛けない方が良いな。」
サンディの言葉に頷き、メイヤは皆が居るであろう飛行艇内の食堂へと歩を進める。
「取り敢えず、アグルとレックス、ナディア達の顔を見に行こう。」
途中、サンディが何やら物申したそうな顔をしたが、メイヤは敢えて気付かない振りをした。
ーーーーー
「……確かに、初見ですらない僕らにこうもまで構ってくれるのは何か裏がある様な気もします。
だけど、言ってたじゃないですか、黄龍を倒す力を貸して欲しい、と。
色々と良くしてくれるのは、先行投資的な部分もあると僕は思いますよ。」
紙パックを手に椅子へ腰掛けるアグル。
彼の言葉に、レックスは少しばかりの間を置いて答えた。
「無条件に何もかもを信用するのは愚行ですが……それよりも。」
その声には、僅かだが彼にしては珍しい苛立ちの色が見てとれる。
「先程の言葉、どう言う事ですか?
君がお兄さんの仇討ちを考え、その為に力を着けて来た事は知っています。
だけど。
バルクウェイに開かれた深淵と、溢れ出した闇を、魔物を、犠牲となった人々を見て何も思わなかったのですか?」
そして、その口調は次第に熱を帯びて行きレックスはアグルへと詰め寄った。
「ナディアさんは弟さんの為に、サンディは亡き両者の為に、誰かを救う為に戦っています。
だけど君は違う。
君の戦いは誰も救わない、助からない。
復讐を遂げた先、君の魂は救われてもそこで終わりです。
強制はしません、けれど。
力を持たなかった為に何も守れず死んでしまった人々を、闇に包まれたバルクウェイの光景を見た上で、それでもこの世界がどうなっても良いと思うなら……僕は君を嫌いになります。」
丁度その時だった。
ドアが開き、メイヤとサンディが食堂へと現れたのは。
「……レックスにアグル、久し振りだな……って言いたい所だけど、どうした?
何か雰囲気が変だぞ……?」
200
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/05(日) 23:41:13
【飛行艇】
「ごめん!ごめんね!!」
食事をアブセルが被ってしまったのを知ると、リマは更に慌ててハンカチで服を拭う。
しかし、突如頭を下げられたことに驚き手を引っ込める。驚いた表情をアブセルへと向けた。
「ううん、リマは何もやってないし」
彼から受けたのは感謝の言葉。
リマはすかさず首を振り、困ったように笑顔を浮かべる。
「私なんか、むしろ足引っ張っちゃって…。リッちゃんを助けたのはセィちゃんだよ。お礼ならセィちゃんに…」
言いかけてリマはあることを思い出した。
「あ、そうだ。アブくん、あのね。リッちゃんのことであまり自分を責めないでね?」
アブセルがリトを屋敷に戻し、結果的にリトは害され今の状態となってしまった。
リマが見たところ、アブセルはそれを自分のせいだと思いこみ自身を責めているように思う。
しかしリマは知っているのだ。あの時屋敷でリトと話した時、彼が言っていた。アブセルの行動はリトの為を思ってのことだと話したら、リトは分かっていると呟いた。
「リッちゃんはアブくんの気持ち分かってた。アブくんのこと、怒ってないよ?だからね、リッちゃんが目覚ましたら、ちゃんと仲直りしてね。」
201
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/06(月) 13:20:27
イスラ>>
最近「あやかし百鬼夜行」ってアプリで美少年妖怪集めて遊んでるんですが、お気に入りの鬼太郎似な狸の妖怪進化させたら人型ぶっとんで化け狸になってしまってお仲間さんの所で泣いていたところ、優しい通りすがりの方々が進化前のカードを次々にプレゼントしてくれました(笑)本来は回復薬で取引されるカードなのに無償でくれるとは…とても優しい方々でした♪
頑張れジュノス!!(他人事)
酷くないですよー優しいですよー穴開けたままとかじゃないんだから!←
いいのかww
じゃあ悪夢←
成る程!!因みに自分はスマホの中に携えています←
最近はそうでもないですが、前田敦子がいた時は酷かったですねー。
普段がゴスロリ趣味な子なので、大学では一般人も好むブランドをと考え、中高生向けギャル系ブランド「リズリサ」を選びとったがために、顔が童顔なのでフリフリに見えてしまうと言うね。黒髪パッツンなので周りには余計にそっち系として見えてしまうみたいです。
うたプリですか、自分の友人にも好きな子います(笑)キャラソン聞かせて貰って爆笑した記憶が←
オラフ可愛いですwって変な人wwそうかもしれませんね( ̄∇ ̄)笑
坊ちゃんにおねだりされたらそりゃ意地でも手に入れるしかないでしょう←
結局一番くじで狙ってたものは全て手に入れました(笑)でもツイッターとか見てると皆くじ運いいなぁと思いますね、羨ましいです。
はい、自分の部屋はぬいぐるみの植民地ですゆえ。UFOキャッチャーで取ってきたり、取って貰ったり。母親に叱られるので最近はこっそり持って帰ってきてます← ぬいぐるみ大好きなので、UFOキャッチャー得意な男友達がいて、単純に遊ぼう言われても面倒だっていつも断ってましたが、ぬいぐるみ取ったから〜って言われるとホイホイ行ってましたね← その友達は進級出来ず大学止めてしまい今では音沙汰なしですが←
だって態度が胡散臭かったんですも〜ん。でも今の坊ちゃんの小さい頃は可愛すぎて悶えていたので、自分の本能怖いなって思います(笑)
本能と言えば急に白龍ちゃんが恋しくなって先週ネタバレ掲示板行ったら、ちょうど白龍ちゃん再登場の回だったらしくて「水曜にサンデー買わなきゃ!って今日水曜じゃん!!」ってすぐさま買いに走しました←
いくらなんでも歳が離れすぎかなぁって。ジルはリトとの歳が近いので弟に手出してるような感覚が←
ですねー。読んでなかったらどんな子達になってたんだろう(笑)
そうだったんですね(笑)まぁ、結果オーライです!←
んー、まぁ、可愛いですね(笑)
あぁ、ヴェントww彼はノワールのお気に入りだしマゼンダとも仲良いしなので…幼女とオカマとビッチに囲まれるってどんなww
202
:
フィア
◆.q9WieYUok
:2014/10/07(火) 20:20:45
【飛行艇】
転移した先にジュノスも居るのは、彼の魂の波長も感じていた為わかっていた。
しかし、フィアは忘れていた。
彼、いや彼女……DDがかなりの男好きであることを。
「あ〜確かに何人か男は居てるわ〜ただ〜」
思いの外強い力で揺さぶられるがまま、フィアはDDの問いに答えた。
「DDが好むイケメンは居ても〜割と幼い〜〜私達からすればお子様ばっかりよ。」
しかし、いつまでも揺さぶられ続けるのは流石に辛い為、答え終えると同時に肩を掴むDDの腕に手を置き、揺らすのを止める。
そして、どうやら密談の間に入り込んでしまった事を感じ、ノワールとジュノスに短く詫びた。
「ごめんなさいね、間を割って。
でもまぁ、丁度良かったわ。
ノワールに話したい事もあったし、そこのイイオトコさんにも聞きたい事があるからね。
二人の話が終わったら、少し時間をちょうだい?」
203
:
アグル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/08(水) 00:49:58
「…どちらが死ぬ?」
兄は言った。
「どちらでも同じだよ」
弟は言った。
「チェスで決めよう」
――…
【飛行艇】
どうやら先程の発言、彼にとっては気に障るものだったらしい。
珍しくも語気を強くこちらへと言い寄ってくるレックスに対し、アグルは紙パックを口から離し、気怠そうな目を彼に向ける。
そして暫しの沈黙の後、何かを言わんとすべく口を開きかけるも…。
直後、場に上がった新たな声によって、それは阻まれることとなった。
「あー…、いや何でもない。そこの委員長(レックス)がまたお節介焼き始めただけ。気にしなくていーよ」
視界に映ったのはメイヤとサンディの二人だった。
アグルは彼等の登場によって、別段話の腰を折られ気分を害したと言う風でも、またこの空気を断ち切る願ってもない助けが来たと喜ぶでもなく、いつも通りの態度でそう言った。
しかしレックスとの会話を再び仕切り直す気もない。
「にしてもそっちは色々忙しかったみたいだな。一週間振りじゃん。
…で、何?今は暇してる訳?」
204
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/08(水) 00:50:58
【飛行艇】
何もしていないなんてとんでもない。
確かに実際にリトを救出したのはセナだろうが、そう彼にお願いしてくれたのはリマなのだから。
依然深く頭を下げていたアブセルだったが、不意にリマが話を変えるとその顔を上げ、きょとんと彼女を見た。
そして呆然としたまま口を開く。
「そう…なんだ…」
リトはこんな自分のことを信じてくれていたんだ…。
直後、何かがぐっと込み上げてくるのを感じた。
そして胸が熱くなるのと同時に、少し気が楽になった。
「心配しなくてもちゃんと仲直りするよ…。友達だもん…」
言ってアブセルは小さくはにかむ。
しかし不思議なのは、どうしてリマはこうも自分たちのことを気にかけてくれるのかってこと。
彼女のそういった態度が慣れなくて、どうもこそばゆい。
アブセルはどこか照れくさそうに頬を指で掻きながら先を続けた。
「なんというか…ポセイドンの姉ちゃんにはいっぱい迷惑かけちゃったよね…」
屋敷に連れ込んだり、深淵に引っ張り込んだり、襲ったり、情けないところもたくさん見せてしまった。
「何かさ、お詫びって言うか…お礼、したいな。
何か欲しい物とかない?して欲しいこととか…。俺に出来ることなら何でもするから遠慮なく言ってよ」
205
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/08(水) 00:53:46
リマ》
皆さん優しいですねw自分そういうソーシャルゲームってやったことないんでよく分かんないんですよね
他人事すぎww
だってそれ生き地獄じゃないですか?過労死した方がまだ楽かもしれないww
ユニはマスコット的な存在なので(笑)
悪夢も似たようなものじゃないですかw
あぁ、なるほどスマホですか。でもスマホって落として、もし中を誰かに覗かれでもしたら最悪ですよね(笑)
そんなに酷かったんだw今のAKBメンバーはさっぱりですが、以前だったら板野友美が一番好きでしたが何か?←
それってお嬢様系ゆるふわファッションみたいな感じ?それなら可愛い←
自分はカラオケでキャラソン歌われて反応に困まりましたw
何かまたアナ雪が見たくなってきたw変な人認めちゃ駄目ですって(笑)
リマさんも充分凄いですけどね(笑)てか親に叱られる程ってどんだけですか(笑)
自分UFOキャッチャーで何かを取れた試しがないなぁ。だからやらない←しかしそんなに仲良かったのに音沙汰なしとか寂しいですね
人見知りの方が坊ちゃんですよね?
え?白龍?誰だっけそれ?(゚Д゚)←…まぁそれは冗談として、どうでした?白ナントカさん活躍してました?
離れてるって言っても5歳位じゃなかったっけ?全然OKですよ←
リマセナがいなかったら多分ジュノスというキャラも出来てなかっただろうな(笑)
ヴェントモテモテwwしかし周りにロクな奴がいないww
206
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/10/11(土) 00:01:54
【バルクウェイ】
普段とそう変わらない気怠げな瞳と、返って来ない言葉。
メイヤとサンディが食堂へ現れたのも有るだろうが、話をするつもりは無さそうなアグルの態度にレックス下唇を咬み、彼を眼鏡越に睨む。
しかしそれも数秒の事。
深呼吸を一つ、表情を戻したレックスはアグルへと言葉を投げる。
「僕は君を買い被り過ぎていた様です。」
そして、少し頭を冷やしてきます、とサンディとメイヤに声を掛け、食堂から姿を消した。
その姿を見送り、メイヤは近くにあった椅子に腰掛けた。
唯ならぬ雰囲気だったが、アグルがああ言い、レックスも食堂を出て行ったならば無理に聞き出さない方が良いだろう
「細々とした使いっ走りで忙殺されていた、のは冗談だけど、骨の折れる仕事で暫く動けなかったのは確かさ。
その分、今は暇を貰った。」
レックスとの事には触れず、メイヤはアグルに返事を返す。
「復興祭、折角だから皆で回らないかと思って来たんだ。
後は……皆はこれからどうするのかを聞きに。」
207
:
ジュノス他
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/12(日) 21:44:37
【飛行艇】
「そんなの全然問題ないわっ!
ダンディーな年上の殿方にはリードされたい。まだ可愛さの上回る年下の彼はリードしたい。それがアタシのポリシー!
それが将来有望な子ならなおのこと!今からツバつけとかなきゃ!」
フィアの返答に対しDDはそう熱く声を上げる。
因みに目の前の彼は…と、ジュノスに目を向けた。
「ちぃッ…、子持ちか…!」
ジュノスの背中、抱っこ紐にておぶわれた赤子を見て、DDは悔しそうに爪を咬む。
流石の彼も他人のものに手を出すのは気が引けるらしい。
火遊びはよほどのことがない限りしない主義なのだ。
「こうしちゃいられないわ。次よ、次!
フィア!アタシ一足先に船の内見て回ってくるから!待っててねん、まだ見ぬ愛しいアタシの子羊ちゃん達!」
そう言い残してDDは嵐の様にその場から去っていった。
「…何なんだよアイツはよぉ…」
その一部始終を眺めていたシャムは、騒がしい奴だと呆れた様子で目をすがめる。
と、そこであることに気がついた。
クソガキ、もといルドラがいない。
まぁ大方ノワールと直接逢うのが恥ずかしいとかで、どこぞにでも隠れたのだろう。近くにいるのは分かるので、取り合えず放って置くことにする。
そしてその一方、事の成り行きが分からないといった様子のジュノスにフィアから声がかかる。
「話なら今終わったところですが…何でしょうか?」
若干の警戒の面持ちを見せながらジュノスは言った。
208
:
アグル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/12(日) 21:45:39
【飛行艇】
立ち去っていくレックスの姿を横目で眺めながら、アグルは机に頬杖をつく。
「俺はいーや。気分じゃないし」
そして、復興祭を見て回らないかと言うメイヤの問いに対しては、ひらひらと手を振って難色を示し。
続けて言葉を返した。
「そう言えばあの縫いぐるみ…バロンの奴は帰省するとか何とかで暫く不在にするってさ。
レックスはその帰りを待つとか言ってた。んで俺らは…」
言って、アグルは机の上に広げられた書類の一枚を手に取り、メイヤに見せる。
「闘技大会の選手にエントリーされてるって訳。…知ってた?」
209
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/13(月) 10:47:33
【飛行艇】
ちゃんと仲直りする。アブセルの言葉にリマは安心し笑顔を浮かべる。しかし次の時には彼女の顔からは困惑の色が映った。
(何でも言えと言われても…)
特にして欲しいことなどない。
しかしアブセルの性格上、お礼をしなければ気が済まないのかもしれない、ここは何か言わなければ。
…セナを一緒に探してもらうか?と言ってもここは船の中、行く場所など限られている。それに、自分を置いて何処かへ行ってしまう時は彼の体調がとても優れない時。弱った姿を見せたくないようでいつも何処かに消えてしまう。そんな時は無理に探さないのも優しさだとジュノスに教えられた。いつも体調が悪いわけではないし、よくなれば自ら戻って来てくれる。
部屋に戻ってくれていれば良いが、ひょっとしたら何処かで蹲ってるかも…でも、今はそっとしておこう。
「じゃあ…」
悩みに悩んだ末導き出した答えは。
「お友達になってくれる?」
アブセルには予想もつかない言葉であっただろう。
「私、あまり同じくらいの歳の子と接する機会とかなくて…お友達になってくれたら嬉しいな」
しかし、リマにとっては勇気のいる言葉だったのかもしれない。
顔を赤くして恥ずかしそうにしながら、遠慮がちに言葉を述べた。
210
:
ノワール
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/13(月) 11:42:05
【飛行艇】
「忙しない奴よ…」
嬉々として消えていくDDの後ろ姿を眺めながら、ノワールは呆れたように声を漏らす。
挨拶のキスは回避したものの、あの顔が至近距離にあったと思うだけで悪寒がする。と言うかまだ奴の息の感覚が肌に残っており、大変心地悪い。頬を抓り、感覚を無くすよう心みる。
「話とはなんじゃ。」
そして、拍子抜けはしたものの彼女の機嫌が直ることはなく、仏頂面でフィアに話を促した。
211
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/10/13(月) 16:14:35
【飛行艇】
帰省すると言う事は、記憶の図書館に戻るのだろうか。
バロンとレックスの動向を聞き、メイヤは考える。
(暫く戻らない、か。)
様子からして、アグルも直ぐには此処を発つ事もなさそうだ。
となると、四神の中で動く可能性があるのはナディアだけだろうか。
「いや、今初めて知った。」
アグルの手から書類を受け取り、メイヤは目を通す。
そこには自分の名前の他に、アグルやレックス、そしてイスラの名も記されてあった。
「まぁ……参加する事自体は構わないけれど。
それよりも初戦の相手がアグルなのに驚きだ。
レックスとイスラの組み合わせと良い、身内で合わせたのか?」
書類を見る限り、同じブロックに知り合い同士で組まれているようだ。
他の名前は、殆ど見た事は無いが……
「多分今晩にやるんだろう?それなら始まるまで祭りを回ってくるよ。
それと。」
書類をテーブルに置き、メイヤは続けた。
「イオリ……兄は暫くバルクウェイから動かないそうだ。
多分、この空挺師団にそのまま厄介になると思う。
四神護衛は終わったけれど、俺も暫くは此処に居るつもりだ。
打倒黄龍を掲げるなら、常に一緒とは
いかないが共闘する位にはなると思う。
まぁ、実際これから先の事はしっかり考えれてないんだけどな。」
212
:
リト
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/13(月) 21:39:05
【過去】
塀を登るなんて聞いてない。
やっとの思いで登り切ったリトはアブセルを見た。
しかしただ見ただけで不満の声は出さず。
すぐに促されるままアブセルの指の先を追った。
「……」
見たことのない景色だ。
あれが街。姉が「出掛ける」と言った際に向かう場所。
リトの表情に微かながら光が差した。
213
:
フィア
◆.q9WieYUok
:2014/10/13(月) 21:42:09
【飛行艇】
嵐の様に去って行くDDと、どこか物影に姿を隠したルドラ。
二人の様子に溜め息を吐き、フィアはシャムへ視線を流し肩を竦めた。
「取り敢えず、闇の王子とそれに連なるアナタ達、そしてノワールはこれからどうするかを聞きたいわ。
私はレオの仇討ちと、ノワールのお守りも兼ねて人間界には来たけれど……」
しかしそれも僅かな事、フィアは真面目な面持ちで口を開いた。
「ここで一旦、別行動を取ろうと思うの。
仇討ちは正直今の私では力不足……諦めた訳では無いけれどね。
お守りの方はそう、案外必要なさそうな気がするわ。」
そう、レオの仇であるイオリの実力は十三人の長老に勝るとも劣らない所か、1対1なら自分達を圧倒する程だろう。
十字界で戦ったあの眼鏡の男とほぼ互角に渡り合った事から、イオリの実力は伺い知れる。
そして、ノワールの護衛も今暫くは必要なさそうだ。
闇の王子と、それに付き添うジュノス、そしてノワール自身の力は並みの強者程度ならば安易に退けれる筈だ。
勿論、万が一の場合は考えているが。
「それよりも今は、気になる事があるの。
私達吸血鬼に近く、しかし遠い異質な気配……強いて言うならノワールの気配に近い感じ。
私はシャムやDD、ルドラの四人でその反応を追う事にするわ。
それで良いかしら?」
214
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/13(月) 22:18:51
イスラ>>
自分もスマホのゲームと言えばミニゲームとかで、興味自体はあんまないのですが、カード系のゲームは絵の勉強になるのでチマチマやってます(pq´v`*)
今やってるのは妖怪のカードゲームで、同じ絵柄のカードを三枚集めて進化させるとかなりグレードアップした絵が見られます。対戦とかはやってないので、完全絵を見るためだけにやってますね(笑)
ぶっちゃけ結構他人事かも?w←
たしかにwでも死んだら何もかも終わりですよ!←
マスコットwそんなんで良いのかww
むー、なら何て言えば良いんだ!←
大丈夫、そのためのパスコードです(笑)
あー、美人ですもんね、彼女。でも自分、彼女を見るたびあの顔が天然物なのかどうか悩んでしまうので見るのが辛い←あと自分はサシコだけ昔からそれなりに好きです(´∀`)
んー、それともちょっと違いますねー。
成る程(笑)自分もマジLOVE何とか歌ってもらって、アニメのPV見て爆笑しました←
アナ雪は壮大な姉妹喧嘩でしたねぇ。アナ雪見てない子に内容聞かれて、町中巻き込んで散々やらかした挙句、結局は自分達で勝手に自己解決しちゃった話って言っておきました←
変な人ですよー。高校生の時なんて、チャーリーとチョコレート工場で出てきた変な小さいオッさん達のオーガスタス(?)のダンス覚えて来て友達の前で踊ってましたからね。←
えー、自分なんてマダマダです。
ぬいぐるみが増えすぎて、鬱陶しいと。そのため大分減らされました。また増えて来てるけど←
それが一番です。お金飛ばないもん。
いや、それが、全く寂しくないんで不思議ですよね(笑)
そうです、人見知りで蜂蜜入りホットミルク好きのとってもプリチーな子が今の坊ちゃんです。もう坊ちゃん可愛すぎて捻り潰したい。
酷いwもう活躍ってもんじゃないですよー。なんか薬やっちゃったんじゃないかってくらいの変貌ぶりで、ネットの方々にはヤクザと呼ばれています←そして先週は素っ裸をお披露目してくれました。幼少期の回想でですが。しかもご丁寧に正面から。まぁ何はともあれ、順調に悪の道に突き進んでいます←
えー、5歳は大きいですよー。
そうなんですかwでは生まれるべくして生まれた子たちなんですね←
可哀想なヴェント…誰かを取るならノワールでしょうか?一応、本来は幼女じゃないわけですし(笑)
215
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/13(月) 23:42:52
【飛行艇】
「とも…だち…?」
…になってくれないかと言ったのか、今?
その言葉を言ったことはあっても、誰かに言われたのは生まれて初めてだ。
顔を赤くして恥ずかしそうにしているリマの姿を見れば、途端アブセルの顔も熱を帯び赤くなる。
「い…良い、けど…。
でも…それって何か違くない?」
しかし、果たしてそれはお礼をしたと言えるのだろうか。
「あ…じゃあ、姉ちゃんさえ良ければだけど…、また屋敷に来てくれることって出来ないかな?あの…セィちゃん…さんも一緒に…」
眠ったままのリトをいつまでも此処に居させる訳にはいかないし、屋敷にはユニを置いてきている。
亡き旦那様に関しての話もあるし、やはり一度はあそこに帰らなければ。
「リトが目覚める間だけでも、二人が居てくれたらもしもの時も心強いし…。やっぱり改めてちゃんとお礼したいから…。
えっと…だから、その…」
言って、アブセルはぎくしゃくとした態度を見せる。
そして、おずおずと左手を差し出した。
「と…友達として…、これから、宜しくお願いします…」
216
:
アグル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/13(月) 23:43:39
【飛行艇】
暫くは此処に居ると言うメイヤに、アグルは「そっか」と短く言葉を返す。
弥都で別れを告げてから、そう間を置かない内での再会だ。
これも縁というやつなのだろうか。
「何にせよ、これからもしばしば顔を合わせることにはなりそうだな。
ま、その時は程々に宜しくってことで」
そう言い、再びいちご牛乳を口にしたその時だ。
「やっだぁ〜ッ!アタシの勘、冴え渡りすぎ〜」
突如、部屋の扉が開き見知らぬオネェが現れた。
それは直ぐ様こちらへと駆け寄ってくれば、細く長い腕をメイヤの首に絡め、耳元に息を吹きかける。
「アナタのその黒い髪と黒い瞳、神秘的でイイわぁ〜。そっちの眠たげな彼も目元の泣きボクロがセクスィ〜。
あぁん、もっ二人共か〜わ〜い〜い〜。まとめて食べちゃいたいくらいだわぁ」
217
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/10/15(水) 20:10:49
【飛行艇】
短い返事は、アグルらしいしと言えばらしいか。
そう深く言葉を交わした事は無いが、彼の様子は普段と変わらない。
「取り敢えず今夜の闘技大会はよろしく、だな。」
飲み物に口を付けるアグルへ、メイヤは手をヒラヒラと振った。
それと同時に、勢い良く扉が開く。
(何、だ!?)
開かれた扉は蝶番を軋ませ、現れるのは長身痩躯。
全く隙の無い動き、言うなれば獲物に迫る毒蛇の如き速度で迫るその人物は、正に毒蛇の牙……細く、長い腕をメイヤの首筋に絡めて囁いた。
そして、耳元に吹きかけられる吐息はメイヤの背筋に氷柱を突っ込む以上の威力を発揮。
「は……あ……ぁ、アンタ、誰、だ……?」
反射的に立ち上がり、無意識に刀の柄へ手を伸ばした状態のまま、凍りついたかの様に動かないメイヤは目を見開き、すぐ側の緋色の瞳を凝視した。
218
:
ジュノス
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/16(木) 00:51:19
【飛行艇】
これからどうするか…。そうフィアに問われたジュノスは、束の間考える仕草を取る。
取り合えず第一の目的であるセナとの合流を果たした今。次いで行動に当てるとすれば、ノワールの子の捜索を行うのが順当なところだろう。
しかし、ここでセナ達と別行動を取るのは返って不自然だ。セナに子の存在を訝られる可能性がある。
そして勿論のこと、それに併行してノワールが妙なことをしない様に監視をする必要もある。
…何にせよ、セナとノワールの意見ありきといったところか。
「…ちょっと待った」
と、その時。不意にこの場面では意外な人物、シャムが口を開いた。
「もし姫ちゃんが許可するようなら、あのクソガキをそっちに随伴させて良いか?
なに、あれはラディックや配下の奴らがいなけりゃ何も出来ないような腰抜けだ。流石に今になって変なことはしないだろ」
要するに往年の裏切り者、ルドラをノワールのお供にさせたいと言うこと。
ノワールがどう動くにしろ、やはり彼女一人を人間達の中に残すのはどうも不安なのだ。
「下僕としてこき使うもよし、もしもの際のスケープゴートにするもよし。
いつもは隠れてるかもしんねーが呼べば出てくるだろうよ」
ルドラはノワールに好意を抱いている。彼女が敵に襲われた時は身を挺してでも彼女を守ろうとするだろう。
219
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/16(木) 00:52:13
【過去】
リトの表情が僅かに変化したのをアブセルは見た。
そして、どういう訳だかその時。アブセルは不覚にも胸の高鳴りを感じてしまったのだった。
(…なっ…なんだよ…今のドキッて…、ドキッてぇ…ッ!)
別に見蕩れてしまったとか、そんなんじゃ全然ない。
しかし時折、彼が本当に男なのかどうか疑いたくなる。
「ほ…ほらっ、行くぞ!」
何だか決まりが悪い。アブセルは照れ隠しにわざと強い口調で言い、リトの手を引く。
そして街までの道を下って行った――…
――リトを街まで連れて行き、適当なところで彼をその場に置いてけぼりにして、一人で屋敷に帰る。そして屋敷の者にリトが勝手に外に出てしまったと伝える。
その結果、リトは責められ叱られる。…というのが今回の作戦。
旦那さまに叱られれば、あのリトだって泣いてしまうに違いない。
内心しめしめとほくそ笑むアブセルだったが、街に着けばその顔に得意げな笑みを見せ、リトの顔を覗き込んだ。
「どう、どう?街って賑やかだろ?人いっぱいだろ?お前の部屋にはないものばかりで面白いだろ?」
そして言う。
「どこか行きたいとこある?お願いするなら俺が案内してやってもいーよ」
220
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/16(木) 01:26:23
リマ》なるほど、勉強ですか。確かにカードゲームのカードの絵って綺麗ですもんね^^自分もゲームはやらないけど、たまにそう言う系の公式HPとかでチラチラ見てます
薄情ものめw
いや何もかも終わりだから良いんです←
自分は全然OK←
もう何も言わなくていいです(笑)
そうですよね、パスつければ良い話ですよね…でもめんどくてしてない(笑)
て…天然物…だよ!(;^ω^)←まぁ別に天然物じゃなくても気にはしませんが。サシコってその愛称が何か好きじゃないんですよね〜
違うのか…
あー確かにあのPVは爆笑ものですが…しかしそれと同時に見てると何か恥ずかしくなってくると言うか…居たたまれない気持ちになってきません?←
ん〜…まぁ大体あってる(笑)アナ雪はオラフとトナカイにありのままに萌える映画ですよね
あ、それは間違いなく変な人ですね←
まだまだですかwいっぱいあると邪魔くさい様な気もしますが…(笑)
ゲーセンの景品って冷静になると別にいらない、そして普通に買ったほうが安かったってなることが屡々…
まぁ…そんなものですよね(笑)
なぜ捻り潰すww
白龍wwだいぶ狂ってきてる様ですね〜。しかしやっと白龍が好きになれるかもしれない
そうですかね〜?じゃあナディアはどこぞの金持ちの御曹司とでも結婚するのかな?(笑)
自分的にマゼンダの方がお似合いな感じはしますが…てかマゼンダと上手くやれるのってヴェントくらいしかいない気がするw
221
:
ヤツキ
◆.q9WieYUok
:2014/10/17(金) 00:42:37
【久々?に絵投下ー
imepic.jp/20141017/020770
二人に質問なんだけど、絵描いて色塗る時ってどうしてる?
紙に描いてからパソに取り込み、色付け?
もしくはペンタブでそのまま描いてる?
タブレットで描くの楽そうかなーとか思ったんだけど、どうなんだろ?】
222
:
アグル他
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/17(金) 21:53:19
【飛行艇】
「あらぁ、なあにぃ?もしかしてアタシのこと気になっちゃうカンジ?」
誰だと聞かれれば、DDはついその気になって艶っぽい声を出す。
「そうねぇ…、通りすがりの麗しき恋の狩人…と言ったところかしら。
あ、別に怪しい者じゃないのよ?そこのところ間違えちゃダメよぉ、可愛い坊や?」
そう言って、彼はメイヤの頬に唇を落とす。
それを側で見ていたアグルは、
「メイヤ…ご愁傷様。生きてたら夜また闘技大会で」
と、そそくさと逃げ。
その一方でサンディは、
「キ…キス…。男の人が…男の人に、キス…」
固まっていた。
【お、イケメンktkr!イラストはメイヤですかね?
あ、それ自分も気になってました
二人とも何のペイントソフト使ってるのかなぁ…とか
取り合えず自分は下書きから全行程ペンタブで描いてます
タブレットは機種によってはペンの動きがもっさりしてて描きにくい…とかあるみたいですね
液晶付きペンタブなんかはかなり描きやすい様ですよ。自分も欲しいです。しかし結構いいお値段です(^_^;)】
223
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/19(日) 03:41:07
【飛行艇】
アブセルの返事を聞き、リマの表情がパッと晴れた。
嬉しそうに差し出された手を握る。片手で事足りるのに両手で包み込むように握りながら、心が踊るかのごとく左右に揺らす。
「よろしくね!お友達!やったぁ」
が、すぐに自分の行動の異常さに気づき慌てて手を離した。やり過ぎたとばかりに照れ笑いを見せる。
「うん、リッちゃんの事は心配だからもともとナディアさんにお願いして目覚めるまで側にいさせてもらうことになってたの。お屋敷に戻るならリマたちもお邪魔させて貰うことになるかな。」
ヤツキ>>
【わぁい美絵キタ!色塗ろ色塗ろ!!
自分はアナログで絵描いて、PCで線画にして、最近はいちいち色の効果つけるの面倒臭くてiPadでテキトーに色塗ってる。
ペンタブなんて機械オンチな自分には使いこなせないから持ってない(笑)そしてシャーペンみたいなタッチペンは高いからタブレットに直描きも出来ないσ( ̄∇ ̄;)】
224
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/10/20(月) 22:46:46
【飛行艇】
全ッ然麗しく無い!
それどころか僅かな剃り残しであろう髭が肌に刺さって凄まじく痛い!
ほんの極々微かにだが感じる臭いも明らかに男のソレだ!
大体何者なんだ、麗しの恋の狩人って何さ!?
……と言う魂のツッコミは呻き声に変わり、メイヤは息を吐く。
助けを求めようともアグルはそそくさと撤退、サンディは凍りついたまま。
(あぁアグル、闘技大会で会えたら全力で、手加減無しでやらせてもらうからな……)
初対面からの不意打ちは意識が飛びそうになったものの、今なら何とか動けそうだ。
心の中でアグルを呪いながら、メイヤは身を捩る。
自称恋の狩人から離れなければ、恋どころか命すら刈り取られてしまうだろう、多分、いや、きっと。
明らかに不審者である謎の人物の腕から逃れたメイヤは、手の甲でキスをされたい頬をこすりながら再度問うた。
「で、ホントにアンタは一体誰なんだ?
船に居るって事は、誰かの知り合いなんだろうけど……吸血鬼の姫様の知り合いか?」
225
:
リト
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/20(月) 22:54:16
【過去】
アブセルに手を引かれながら、リトは彼の言葉には答えず辺りを見回していた。
反応は薄くても彼なりに何か感じているようだ。
そして、リトはふと足を止めた。
アブセルの手を離れ、そちらへ向かう。
「……」
猫だった。
リトは初めて見るフワフワな生き物を、不思議なものを見るような目で見つめている。彼にとっては縫いぐるみが動いているように見えるようだ。
”にゃー”
猫が鳴いた。
「…」
リトは手を伸ばし、猫の体を撫でた。
そしてそっと、躊躇いがちに口を開く。
「…にゃあ…」
226
:
ノワール
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/21(火) 13:34:56
【飛行艇】
「…勝手にせよ」
シャムの言葉にノワールは一瞬眉を潜めるも、拒否することはなかった。
今は娘の安否とリトに手一杯であり、行ってしまえばルドラの存在などどうでもいい。
「フィアの言う異質な気配とやらは気になるが、わらわはリトの側を離れることが出来ぬ。あの閻魔が妙な小細工をしよったからの。リトがおらんと本来の力を得られぬのじゃ。」
この分だと娘を探すより前にリトの目覚めを待つことになりそうだ。
ノワールはフィアとシャムに視線を向けた。
「何か分かった暁にはわらわにも知らせるのじゃ。良いな?」
227
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/10/21(火) 13:51:39
イスラ>>
よくあんなに豊富なポージングが描けるなと見る度に思っていますσ( ̄∇ ̄;)
えー、薄情なんかじゃありませんよー!←
それなんか虚しいww
良いんだww
じゃあそうします←
パス設定が面倒とか怠慢じゃないですかw
気にしないんですね(笑)愛称とかどうにもならんじゃないですかwwサシコは自分的に芸人枠なので嫌いではないのです。
なんか違いますね。取り敢えずなんか一般人が見ると「ん?」ってなん感じ。←
似合ってるから自分的には別にいいんですけどねー。
居た堪れなくwwたしかにwwでも彼らはアイドル←
あー、そうですね!自分もありのままに萌えました(笑)
断定されたww
自分、まだシエル好きを極められると思うんです!!←
たしかにwでもUFOキャッチャー自体好きなんですよね。家に一台あればお金も減らないんですが←
可愛すぎるからです。なりませんか?←
今月の黒執事ではシエルが幼女の頭に拳銃突き付けて「生きて今以上の苦しみを味わうか、今死んで楽になるか、どちらか選べ」とかかなりゲスやってましたがそれでも可愛さは際立ってましたよ!←
白龍はもう暴走してますねー。彼の心は救われるのか!てかかなりエグい能力身につけちゃってました〜。
何故今更w
ナディアって恋愛って感じしないんですよね、自宅で小姑やってそう(笑)
あー(笑)実際のところ、ヴェントは誰を想っているのか!取り敢えずノワールは妹的存在で、ノワールにとっても兄的存在ですねー。
てかDD見てふと、ヴェントのキャラ設定してる時に「男に好かれるタイプ」って考えたの思い出しました(笑)
228
:
ヤツキ
◆.q9WieYUok
:2014/10/21(火) 22:11:57
【二人ともありがとー!
電気屋街で絵描き専用ぽいタブレット見つけてさ、コレ使ってんのかなーとか思って。
ペンタブは性に合わなかったから、色塗りするならリマのやり方が良さげかなぁ?ワンチャン水彩色鉛筆に戻るまであるかも……
液晶ペンタブも気になるけど、お高いんでしょう?wwww
とりま俺はアナログで下絵描いて線入れの後線画っぽく出来るアプリで弄ってる感じやけん上手くいかねーわww】
229
:
フィア
◆.q9WieYUok
:2014/10/21(火) 22:29:13
【飛行艇】
ルドラをノワールに同行させたいと申し出たシャムと、それを了承したノワール。
二人共に合意するならば、それに意を唱える事も、理由も無い。
「わかったわ、ルドラは置いていくわ。
そっちも、何かあれば知らせるのよ?」
フィアもまた、ノワールの言葉に頷き、続いてジュノスへ声を掛けた。
「と言う訳で、私達は別行動を取るわ。
暫く会うことは無さそうだけど……ノワールをよろしくね?
それと……貴方と闇の王子の周囲の時空間がほんの僅かだけど歪んで来てる様にも見えるわ、気をつけて。」
そして、一言二言声を掛けた後、フィアはシャムと共に飛行艇の機関室を後にした。
230
:
DD
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/21(火) 23:25:42
【飛行艇】
逃げたアグルと腕の中から抜け出たメイヤ。
その両者に対し、DDは残念そうに肩を竦め、声を上げる。
「人間のオトコの子ってホント照れ屋よね〜。まっ、そこが可愛いんだけど」
安定のポジティブ思考。
そんなDDだからこそ、二度に渡るメイヤの問いにはウインクと投げキッスのサービス付きで答えてあげた。
「ご名答〜。吸血鬼のDDよぉ。よろしくねン」
かと思えば、今度はその視線は別の方へ。
直ぐ傍らの机の上。闘技大会についての日程が記載された書類の方へと向けられた。
「なになに?闘技大会なんてあるの?」
いかにもシャムが好きそうなイベントだ。DDは再びメイヤへと視線を戻す。
「もしかして貴方も出るのかしら?アタシ強いコって大好きよぉ。応援に行ってあげましょうか?」
231
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/21(火) 23:27:42
【飛行艇】
どうしよう。
そんなに喜ばれると、こっちまで嬉しくなる。
「じゃあ…屋敷に着いたらまたゆっくり話しよう?姉ちゃんのこともっと知りたいし」
友達たるもの、相手のことを知りたいと思うのは当然だ。
人生で二人目の友達、リマの出現にアブセルは内心ウキウキである。
取り合えず、屋敷からの迎えが来らまた声をかけると続けたところでアブセルは不意に思い出した。
「そう言えば、食事途中だった?ごめん、引き止めちゃったみたいで…。
てか、セィちゃんさんは?」
【過去】
リトが喋った。
思えば、彼の声を聞いたのはこれが初めてかもしれない。
…こいつはこんな声をしていたのか。
「…何だ、やっぱり喋れたんじゃん。
俺のことはいつもムシするくせに」
言って、アブセルは猫に近寄り、リトの隣にしゃがみ込む。
人に慣れているのか猫は逃げようともせず、リトの手に額をすり寄せている。
一方で不思議そうにしているのは彼の方だ。
「…そんなに珍しい?」
アブセルは小首を傾げた。
もしかして猫を知らないのだろうか。
「猫だよ、ね、こ。…言ってみ?」
232
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/10/23(木) 12:22:45
【飛行艇】
投げキッスとウインクのコンボをさり気なく、しかし全身全霊を込めてメイヤは避ける。
「いや、俺は出ない。
さっきの赤毛、アグルは出るみたいだけれど……」
そして、DDの問い掛けに嘘を交えて答えながら固まったままのサンディの手を引き、部屋からの脱出を試みる。
「闘技大会は夜からだけど、アンタの好きな強いコも出るだろうし、先に闘技場で目を付けとけば良いんじゃないか?」
彼女……ではなく彼が誰なのかと言う問い掛けは予想通りだったが、今の所メイヤ自身に関わる事は無いだろう。
ならば、本当にとって喰われる前にこの場を立ち去らたい所だ。
(ナディアとも話したかったけど、仕方ないな……)
233
:
イスラ
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/23(木) 21:10:52
リマ》思います、衣装とかもセンス良いですし(*´д`*)
考え方によっては整形も化粧の一種かなと思って…
自分の心が汚れているのか、その愛称を初めて聞いたとき何かいやらしい響きに感じてしまいまして…←
芸人枠だからって理由もどうなんでしょう、アイドルなのに(笑)
人の迷惑にならない限り、服なんて自分の好きなものを着れば良いのですよ
まあねwでもあの黄色い歓声に何か笑ってしまうww
間違いなく変な人ですね!(二度目)
まだ上を目指すのですか!もう十分じゃないですかね?(笑)
確かにあれは面白いですけど…流石に家に置くのは…w
なりますん…いえ、なりません(笑)
幼女をいじめるとは不届きな…まぁシエルなら許そう←
マジか、それは楽しみ。今まで白龍は好きな要素が一つもなかったのですが、自分イカれたキャラを好きになる傾向があるので、もしかしたら彼も好きになれるかもしれない、と思ったしだいです
確かにナディアが人を好きになるところとか想像できない(笑)自宅で小姑やって飽きたら旅に出る的な?自由人だなww
ヴェントは一体誰を想っているんですか!?(笑)
男に好かれるタイプっても2種類あると思うんですが…、男から憧れられるって意味か、ホモォ…な意味か(笑)
ヤツキ》デジタルでストレスなく絵描こうと思うと何気に金かかりますよね;
むしろ間を取ってコピックとか使ってみるのはいかがでしょう?
234
:
DD
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/24(金) 21:21:55
【飛行艇】
「あら、ザンネン」
出場しない。とのメイヤの応えにDDは言葉通りの素振りを見せる。
…と、そこへ。部屋の扉が開き、新たな人影が二つ現れた。
「っんだァ…?おいっ、邪魔だコラァッ!」
出入り口の手前、退出しようとするメイヤとサンディにぶつかりそうになり、シャムは大きな声を上げる。
どうやら二つの人影の正体はノワールとの話を終えたフィアとシャムだったらしい。
「見て見てぇ、こんなのやってるみたい。シャムこう言うの好きでしょぉ?」
そんな彼らに駆け寄り、DDは先程の闘技大会の資料を見せる。
「ねぇ、フィア?アタシ達の旅ってそんなに急ぐものかしら?
時間に余裕があるならちょっとだけ見ていかない?楽しそうだし」
【闘技大会ですが…、イスラの代わりにシャムを出場させて良いでしょうか?;】
235
:
メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/10/26(日) 19:26:44
【飛行艇】
まるでタイミングを計ったかの様に、食堂の出入り口から現れた新たな二人組。
眼帯の男の怒声に、メイヤは眉を寄せて彼を睨むもそれも一瞬。
後に続く銀髪の女の横をすり抜け、メイヤは早足に食堂を後にする。
会話からして先程の二人組もどうやら吸血鬼の様だ。
だが、今は特に構う事も無いだろう。
「サンディ、取り敢えず街へ向かおう。」
ーーーーー
喧嘩っ早いのは何時もの事だが、シャムの怒声には驚かされる。
「ちょっとシャム、ぶつかりそうになったアンタが悪いのに大声上げるのはねぇ?」
足早に食堂から出て行って青年と少女を見送った後、フィアはボソリと小言を漏らす。
しかしそれ以上は続ける事もなく、DDが示した書類に目を通し、彼の言葉に答えた。
「……そうね、急がば回れでは無いけれど、今はそう急がなくても良いわ。
闘技大会、見に行きましょう。
ついでに、昔の知り合いの顔も見たいしね。」
【イスラoutシャムinで大丈夫ですよー。
そうそう、初期費用が割とバカに出来ない額に……うーん、コピックは肌に合わなかって。重ね塗りがイマイチわかりにくくて…】
236
:
サンディ他
◆Hbcmdmj4dM
:2014/10/30(木) 21:09:35
【飛行艇】
「うっせ、人間なんかにナメられてたまるかよ」
呆れた風に小言を漏らすフィアに対しシャムは、
"俺様の進路に立った方が悪い"…と言わんばかりに言葉を吐き捨てる。
そしてその一方でDDは、
「昔の知り合い…?なになに?昔の男?
ちょっと〜、なによその話。詳しく聞かせなさいよぉ」
何故か、昔の知り合い=男、と捉え。その先の下世話な話を期待して、ニヤニヤとフィアの頬を指先で突っつくのだった。
―――…
「…あぁ、びっくりした」
食堂を抜け、艇内の通路を足早に行く二人。
先程の見知らぬ三人組の登場には驚いたが、サンディは胸を撫で下ろし一息つくと、メイヤの声に頷いた。
と、そんな時。
「あ、姉御だ」
とある部屋から出てきたナディアの姿を前方に見かけた。…あの部屋は確かナディアの弟の少年の為に割り当てられた部屋だったと思う。
「姉御〜!メイヤだよ〜、久しぶりにメイヤが遊びに来たよ〜」
サンディは手を振りながらそう声を上げ、彼女を呼び止めた。
【ヤツキ》じゃあ何か理由をつけてイスラのピンチヒッタ―的な感じでシャムを乱入させようと思います^^
ヤツキさん色々挑戦してますね(笑)そしてやっぱり重ね塗り難しいのか〜;
話を振っときながら自分はコピックに触れたことすらないっていう←】
237
:
リマ
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/11/02(日) 11:12:52
【飛行艇】
「ううん、大丈夫」
アブセルの言葉にリマは首を振り、続く疑問に困ったような笑みを浮かべた。
「セィちゃん、多分お部屋に戻ってるんだと思うんだけど…時々リマが知らないうちにいなくなっちゃうんだ」
子供の頃は何でも教えてくれたのに、今の彼には隠し事が増えたように思う。
自分を心配させまいとしていることは分かるのだが…
離れていた分、一緒にいたいのに。
「寂しいなぁ…」
思わず口に出してしまい、リマはハッとして口を塞ぐ。
そして取り繕うように苦笑いを浮かべれば、アブセルに話を振った。
「リマ、セィちゃんのお部屋に行ってくるね。アブくんはどうする?
あ、服汚しちゃったから先に着替えに行った方がいいかな…?」
-------
【過去】
ねこ?
初めて聞く言葉だ。
アブセルの発言に不思議そうな表情を浮かべると、リトは目の前の動物に目を向ける。
これが猫と言うのか。
「…ね…こ…」
とてもふわふわで、温かい。
238
:
フィア/メイヤ
◆.q9WieYUok
:2014/11/03(月) 21:09:26
【飛行艇】
「あながち間違えでは無いわ、でも、二人共会った事が有ると思うけれど?」
頬をつつくDDとその隣で悪態をつくシャム。
彼らに紅の瞳を向けながら、フィアは過去を懐かしむかの様な口調で続ける。
「元、澪の派閥の参謀長。
第二世代の吸血鬼……彼がこの街に居るわ。」
……第二世代の吸血鬼。
それは、三人の長老直系の吸血鬼であり、実子とも、半身とも呼べる存在である。
長老の直系である為、その能力は長老に匹敵する程。
「気配を辿るに、街中に居るみたいだから行きましょう。」
ーーーーー
艦内を歩く二人の進行方向に現れた人影、長身の女性の姿にメイヤは足を止めた。
しかし、決して初見の人物では無い。
(ナディアか、街に出る前に会えて良かったな。)
金髪の美しい女性、ナディアに歩み寄りメイヤは声を掛けた。
「久し振りだな、ナディア。
……弟の具合はどうなんだ?」
239
:
ナディア
◆Q4V5yCHNJ.
:2014/11/04(火) 13:54:04
【飛行艇】
ちょうど部屋を出たところで聞き覚えのある声に呼び止められる。
「サ ンディ、どうしたの?」
何か用があるのかも思ったが、そうでもないようだ。
メイヤだよ!などと言われても、見れば分かる。
メイヤの存在が余程嬉しいのか、弾んだ声の彼女にナディアは苦笑いを浮かべた。
「んー、分かんない。変わらず、って感じ。」
挨拶もそこそこに、リトの具合を尋ねるメイヤにナディアは肩を竦めて見せた。
「意識がいつ戻るのか、そもそも戻るのか?神のみぞ知るってね。聞いたところ、リトをあんな風にしたのは閻魔?とか言うもんだから、神以上に質悪いけど。今頃裁判でもされてるんじゃない?」
しかし、どのような状況でも冗談を交えることが出来るのはナディアの良いところだ。彼女は物事を悲観的に見ない。
「ご先祖様が同じ時代にいちゃうくらいなんだから、何が起きてもおかしくないよね。閻魔とか胡散臭い存在、本当にいたんだな。今リトを起こしてくれないってことは、まだその時期じゃないのかも。」
240
:
アブセル
◆Hbcmdmj4dM
:2014/11/05(水) 22:12:09
【飛行艇】
分かる。分かるともその気持ち。
自分だってリトに何か隠し事をされたり、のけ者にされる様な態度を取られるとたまらなく寂しい。
心の中でうんうんと頷くアブセルだったが、リマから問いをかけられると意識をそちらへと戻し口を開いた。
「セィちゃんさんにも一言お礼が言いたかったんだけどさ。一緒に屋敷に来てくれるんならどうせ直ぐまた会えるし。
挨拶はその時にでもゆっくりすることにするよ」
取り合えず今は先に身支度と帰省の準備を済ませときたい。
そう言ってアブセルは一旦リマに別れを告げると、机の上のトレイからジャムパンを一つ取り上げその場を後にする。
そして、そこでふと気がついた。
そう言えば…リマとセナ。あの二人は付き合っているのだろうか。
リト達の先祖だという時点で、二人がただならぬ仲であるという事実は確定している。
だとすれば先程は、リマに恋のなんたるかについて詳しく聞けるチャンスだったのかもしれない。
…まあ、それもまた今度でいいか。
話す機会はまだ幾らでもあるのだから。
【過去】
「そ、よくできました」
リトが言葉を返してくれてアブセルは何となく嬉しくなる。
自然と顔に笑みが浮かぶが、ふとそんな自分に気がついて、アブセルは気まずそうに顔を背けた。
そして、そうして顔を向けた先。偶然にも移動式のクレープ屋さんの露店が目に付いた。
先程から何かいい匂いがすると思ったらあれだったか。
「…なあ、お腹すかない?
前に一度だけジイちゃんに買ってもらって食べたことがあるんだけど、あそこのクレープ美味しいんだ。
せっかく街に来たんだしさ、食べてこうよ」
言ってアブセルはリトを連れてクレープ屋さんの前まで行く。
そこでフルーツとクリームの沢山のった甘いやつを二つ頼んだところで、アブセルはリトに目を向けた。
「お前…お金持ってる?」
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