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【代理スレ】ウイングマン連載中 ドリムノート2冊目

2084/5:2010/04/08(木) 21:39:34 ID:???
「目?」 意味がよくわからず、思わずオウム返しに問うレモン。
「あの男は 必ずそこにいる全ての人を見て歌った しかし、その姿勢は崩さず、正眼のまま…」
「そ そんな、ムリだ」
「ムリ? 確かにな、ボーズには到底ムリな事
 全ての人の目を見て歌える奴など、桃次郎の他にはいない! その桃次郎が歌っての『男の道』だ
 歌いたいなら勝手に歌えばいい、だが オレは聞かん」
「オレの『男の道』だって10年歌いこんでるんだ とうちゃんに少しでも近づけるように、毎日…」

「断っておくが、桃次郎が死に オレにとってこの世で最強の輝きが消えたのだ
 感動する心を失い、一滴の涙も残らず枯れ… そして、オレは光を閉ざした」

大崎の真相を聞き、今まで以上のショックを受け固まるレモン!
…そのまま大崎は控え室を出て行った。
。oO(広川が待ってる 天国でとうちゃんが待ってるのに、オレはどうすればいいんだ…)
迷うレモンはしばし考えると、拳をぎゅっと握り締める。
そして自分を励ますかのように、『男の道』の一小節をつぶやくように歌いだす――
「いちィどォ きィめたァら 後にはひィくゥなァ」


―その頃、外では…雑談する少女達がふと歌声を耳にした。
「誰か歌ってる! ねぇ、これ舞美ちゃんじゃないの?」
「え? …違う、舞美ちゃんはこんな声じゃないけど… きれいな声ねぇ、プロかな?
 それとも、今日の出場者かな?」
「鈴の音色みたいな声ね、透き通ってるみたい」
声の聞こえてくる部屋の窓にコソコソと近寄る青年少女達。
「きっと今日のスペシャルゲストだぜ!」
「さーて、どんな娘が歌ってんのか…      ひょっとしてすっげーブスだったりして」
窓をこっそり開けると―― そこには歌っているレモンの姿。
レモンは覗かれているのも気づかず、一生懸命歌っていた。

。oO(一度決めたら後には引くな! それが男の心意気
   ――そうだ、この歌のように後に引く訳にはいかない! ここまで来たんだ!!)


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