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ライトノベル総合(2)
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なると
:2024/10/27(日) 17:26:01 ID:CVo7XjhE
◆鵼の碑
’94年「姑獲鳥の夏」から始まる「百鬼夜行シリーズ(京極堂シリーズ)」の17年ぶりの2023年の新作で、約830ページ及ぶ大作ミステリー小説である。
ストーリーは獣の合成種(キメラ)の化け物「鵼(ぬえ)」のごとく、それぞれの登場人物が、バラバラの目的で栃木・日光に集まり、過去に起こった死体消失の不可解な事件の謎や行方不明の人物捜し、土に埋まっていた書物の謎、親を殺したという娘の謎、その娘を監視する公安、何かの研究に携わっていた叔父の診療所を訪ねてきた女性、そして日光の村で行われていた陰謀の影、それぞれがキメラのごとく合わさって収斂していくミステリー。
もちろん主人公である陰陽師で古本屋の中禅寺秋彦が謎解き(つきもの落とし)に活躍する物語でした。
久しぶりに長い長い小説で、読み終えるのに1ヶ月かかりましたwいやあ、仏教や神社や原子力やらのウンチク部分が長い。それらを端折れば300ページぐらいになるんじゃないかなあw登場人物も多くて、何度もこいつ誰だったっけ?ってなりました。
ある意味、本の重さもあるし、読む修行(苦行)ですかね。何回も誰だっけ?ってその人物が出てきた部分を探し戻りました。
今回は、戦前の過去(約20年前か)に何があったのかの物語で、現在進行形では、殺人事件は起こらなくて、アクションも少なめ、まあそれでも、パズルを組み立てるような面白さはありました。
最初は、「魍魎の匣」みたいに何かの実験をしていて(今回は放射能の人体実験)旧陸軍研究所みたいな所で戦うのかと思ったけど、それも違った、現在では何も起きなくて、全て終わった過去の謎解きで終わりました。
まあ、それでも、何が起こっていたのか?それぞれの事案にどういう繋がりがあるのか、ってワクワクしては読めました。
今回の謎の研究(原爆の製造とか)には中禅寺のライバル堂島も係わっていましたしね。
アインシュタインが出てきた部分は、「オッペンハイマー(原爆を作った人)」って言う映画を思い出しましたけど、こっちの小説の方が先だから、影響を受けたわけではないかな。
あと、もの悲しくてやりきれないのが、薬局の寒川ですね。山にこもってほぼ自殺でもしたのでしょうかね。
あとは、仏教や神社に関する難しいウンチクが多くて、かなり大雑把に読んでしまったかなあ。一文一文、調べて噛みしめて読むと、もう半月ぐらい読むのにかかりそうですしね。
さて、あと何作ぐらいこのシリーズは続くのか解らないけど、まあ、また数年(十数年か)はでないでしょうね。これでおしまいって線もあるし。
また最初っから読んでみたい気もします。苦行になりそうだけどw
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