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ライトノベル総合(2)
55
:
なると
:2023/04/26(水) 16:20:57 ID:CVo7XjhE
◆よろず建物因縁帳 鬼の蔵
昔、盆に家の因縁のある土蔵で興味本位で禁止されている隠れ鬼(かくれんぼ)をした兄妹の兄が,恐怖の体験をしてその夏の終わりに変死した。
そして今、その土蔵がある家が主人を失い、村へ寄贈され、道の駅へと改築されようとする。その仕事の取っかかりを務めるのが、広告代理店アークテクツに勤務するヒロインの高沢春菜である。
春菜はその家にある曰く因縁で祟りがあるという土蔵を下見に行くが、そこには小林教授と因縁物件専門の曳き屋(建物を移転する専門業者)の「仙龍」がいて、この土蔵には「オクラサマ」といわれる祟り神が住んでいるという。そして蔵の内扉には人間の血で書かれた「鬼」という文字が。
主人公達が,この村やこの建物に隠されたかなしきもおぞましい物語を解き明かす,ホラーミステリーの第一弾。
感想:面白かった。夜一人で読むと良質のホラー映画を観てるかのようで、怖くて寒気がしますw悪霊に強そうな北斗神拳でも使いそうな陰温羅流の仙龍が悪霊と戦うまたは祓う話だと思っていたら、不思議な力を持つヒロインが勇気と行動力と誠実さで,運良く、なんとなく成り行きで解決してしまうんですね。
仙龍の家系は因縁物件を扱うためか「42歳(死に)」で死ぬそうですが、何らかの方法「六つの悪縁切り」で延命することができるらしいので、ヒロインが彼をなんとか助ける感じになるのだろうか。
其れにしても、この青具村と青具家にまつわる悲話は、想像するに震えが来ますね。江戸時代だから、貞操観念も今と違って,男女交わればどんどん子供はできる、が飢饉で人減らしをしないと村は飢え死に。死ぬのを免れた子供も「人身御供」となって土蔵で育てられ,飢饉の時に村の犠牲になるシステム。ゾッとしますね。
そりゃ,人間扱いをしないその因習を恨んで,鬼や悪霊も生まれますわって所でホラーファンタジーだけどだけど不気味なリアリティがありました。御婆ステさんも因習の子供の一人、しかし最初っからすでに亡霊だったのか、それとも、雷助和尚のお祓いを観て「悪霊」とともに成仏する覚悟を決めたのかなあ。
どこまでがホラーファンタジーでどこまでが現実の出来事か線を引かない所が絶妙ですね。見習いのお調子者コーイチは読者をなんとか現実に引き戻してくれるナイスなコメディリリーフですね。あとヒロインの能力「サニワ」(あの世とこの世の潤滑油)がどう活躍していくのか見所ですね。
もうこのシリーズは完結してるので,できれば全部読みたいと思います。
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