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ライトノベル総合(2)

44なると:2022/01/08(土) 17:12:11 ID:vWjVphe6
開城賭博
六つの中短編からなる日本の歴史に絡めたフィクション小説集。簡単なあらすじを書くと
①開城賭博・・1868年3月、江戸城無血開城に関する条件を博打で決めようとする勝海舟と西郷隆盛の会談秘話。
②ミコライ事件・・中国の有力者T将軍をロシアの仕業に見せかけて暗殺しようとする関東軍のお話。
③防諜専門家・・飛行機エンジンの設計図と大金が盗まれ、防諜専門員の主人公がエリス(ニックネーム)という女性をスパイ容疑で見張る話。
④恋と、うどんの、本能寺・・明智光秀が謀反の前に食べたのは讃岐うどんか三河うどんかに絡んだ主人公二人の馴れ初めの話。
⑤独立馬喰隊、西へ・・江戸城へ御神木を届けようとする「馬喰隊」とそれを阻止しようとする盗人集団「花桜」(本田正信の命による)の少年少女たち同士の激闘を描いた話。
⑥咸臨丸ベット・ディテクティブ・・サンフランシスコに向かう「咸臨丸」内で、船酔で弱ってしまった「勝海舟」と彼を世話する「ジョン万次郎」との粋なやり取りを描いた話。

感想:どれも灰汁が強く、一癖も二癖もある内容と文章で結構楽しめました。①は読む前にだいたい予想がついたし、②③の話は近代日本の話で固くてキナ臭いスパイものって感じ。④はうどんの世界の「ロミオとジュリエット」で無理矢理「これが俺の本能寺だ」って所は苦笑いしました。
⑤は中編小説で、ジャンプなどの少年漫画のような、または山田風太郎の小説の様な忍者合戦の超人バトルで、気軽に楽しめました。ただ、時間がゆっくり動いてその中を人間は普通に動ける世界じゃないと無理な展開、数秒で二転三転大逆転する現実ではありえないめまぐるしい展開に笑いました。
最初に主人公たちの超能力があって、それを生かす舞台を作った感じですね。でも面白かったです。
⑥も、不思議な怪談話に理屈を付けて無理矢理あり得る話にする「勝海舟」の推理が楽しい小説でした。勝海舟が「この世には不思議な事など何もないのだよ」っていいそうな話でしたw

どれもちゃんとオチも納得いくし、深い話もあるし、中短編なので気軽に読めるし、気分転換、時間つぶし、に丁度いい作品でした。続編もありそう。


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