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映画感想スレ(4)

70幻獣ハンター:2019/05/10(金) 07:20:35 ID:SFRFlW86
GW中に前から気になっていた作品をまとめ鑑賞

・ゼロの未来
多分予備知識無しでもテリー・ギリアムと分かる。ただなあ、こういう「難解な秘密の解明」ネタは
その解明そのものに迫ってくれないと白けてしまうのだよなあ。何故ゼロが100%にならないといけないのか、
そもそもそれが指し示すゼロとは何なのかという事に一切触れずに話が進むというのは似たような話を
散々観ているだけに凄くモヤモヤするのである。もちろん映画の主題は定理の解明でなくてその環境に囚われた
人間の悲劇であって定理そのものは単なる舞台装置ってのは理解しているが、だったらSFを名乗らないで欲しいなあ。
「未来世紀ブラジル」の現代版ともいうべき話だけど若い頃に観ればまた違ったのかもしれない。ただこういう雰囲気
SFに感動するにはちょっとスレてしまったという自覚もある。

・レディ・プレイヤー1
もうね、「スピルバーグはやっぱりすげえ」って感想しか浮かばない。痒い所に手が届くというかこのエンタメを
熟知している感は余人の及ぶところではない。「シャイニング」であの双子のシーンをチョイスするセンスとか
映画ファンならニヤニヤが止まらないのではないか。かと思えばメカゴジラにガンダムで迎撃させるというベタさ
も抑えつつ、製作者の頭の中博物館というセンスオブワンダー爆発の施設とか「VRやるならこれやれよ」が満載。
「美味しんぼ」の岡星の豪華鍋焼きうどんみたいにこれだけ個性の強いネタを全部入れれば普通の監督なら
オーバーフローで単なる見本市になるか、それを避ける為にVRに寄せて難解な哲学SFになるところだが、全載せで
ひたすら観客を楽しませる一点に集中する技量は天才以外の何物でもない。
そして話はセンチメンタルにかつ現実回帰で終わる辺りも映画技法のお手本って感じでとても良い。
まあ一つ難を言えばヒロインのアバター造形だがこれはお国柄だからしゃあないやね。
全体に80年代ポップカルチャーへのオマージュに溢れた話なのだが日本ってやっぱり結構重要な位置にいたのだなあ。
しかし70過ぎた爺さんがこんな作品作っちゃうんだぞ。病気のヒロインのフニャフニャ恋愛ばかりの日本映画関係者
なんとも思わんのか。


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