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映画感想スレ(4)

33シャアダム:2019/03/03(日) 08:34:03 ID:ThfKNmts
◆片目のジャック(原題:One-Eyed Jacks)1961年アメリカ

舞台は1880年メキシコ(ディアス将軍が大統領となり、軍事力を背景にした「ディアスの平和」とも呼ばれることになるメキシコ史上初の長期安定を実現した時代)、主人公リオと仲間のダッド達は銀行強盗をして、メキシコの役人に追われ、ダッドの裏切りによりリオは捕まって監獄で5年過ごす事になる。
監獄を脱走したリオは裏切り者のダッドを探してアメリカカリフォルニア州モントレーにやってくる。そこで保安官になっていたダッドと出会い、話し合いの後に和解したかに見えたが、ダッドの義娘を一晩中連れ回したあげく、リオが今も銀行強盗である事や嘘を付かれていた事を知ったその娘は失意の後に家へ戻り、その上リオが街でもめ事を起こし人を殺したことにより、鞭打ち&銃を握れないよう手を粉砕して街を追放する。
近くの漁村で仲間と共に療養し、何とか銃を撃てるようになって回復し、ダッドへの復讐&モントレーの街で銀行強盗をしようとしたとき、リオの子を孕んだダッドの義娘が二人でやり直そう(そして義父を殺さないで)とやってきた、仲間はダッドの手の回復に付き合ってるのも限界で銀行強盗を強行しようとするし、復讐か恋か主人公ダッドの心は揺れる(どう動くのか?)・・という話でした。

まず、最初に思ったのが主人公が片目じゃないじゃん、ジャックでも無いじゃん、怪我で片目になり名前を変えて活躍する海賊の物語かなって思ったけど、メリハリの無い、カタルシスも無い、爽快なアクションも無くダラダラと続く西部劇でしたw
調べたら片目のジャックってトランプのスペード(死の暗示)とハート(愛の暗示)のジャックのカードでした。つまり、保安官になったダッドと今だアウトローの主人公リオの二面性を暗示してるらしいです。つまり、ダッドにも正義と利己のためにリオを亡き者にしようとする闇の部分があり、主人公リオにもアウトローな部分と愛に生きようとする部分があって、二人の片目のジャックと言うことらしいです。

感想としては、あまり面白くない爽快感も無く盛り上がる部分も無い淡々とした西部劇ストーリーだなあって感じですね(2時間20分も尺があっても、あまり話が進まないってのが観ていてちょっと苦痛でしたw)。そう、西部劇の内面重視な文学作品って言葉が合うかなあ。
とにかく、戦いもリアルで、一番の悪人も頼りない銀行家の隠し銃でやられてしまうし、もう一人の悪い仲間は無事逃げ切ってしまう(主人公と対決するのかと思えばもうそれっきりw)。ラストのリオVSダッドも卑怯な手でやっとで勝つ感じ(ヒーロー的な格好良さが無い)。まあじっくり見ればリアルな格好良さ、演出の妙もあるかも知れないが、初見な自分は「なんだこれ?二時間二十分付き合わせて、これで終わりなの?」って感じでした。
主人公のマーロンブランドも、ちょっと太り気味でこれ以上太ったら主人公っぽく無いかもって感じでした。

あと、気になったのは悪人同士の友情(わざと賭に負けて、前線に残る役にした主人公)、お前ら銀行強盗して人も何人も傷つけて女に嘘をつき、殺したりもしただろうに全然格好良くないぞ、その追い詰められて土壇場で偽善的な行為!って思ってしまうなあ。当時の人は、悪人でもこういう行為に主人公に共感したのだろうか。俺は出来なかったねw
そして、ダッドが裏切ったからって、悪人なんだから捕まって当然だろ、ダッドが裏切らなかったとしても、結局捕まっていたんじゃない?悪いことをした罰、運命だと思っていつまでも恨むなよって主人公に言いたくなったねw
ダッドもしれっと保安官になってるんじゃなねえ、幸福な家族を作ってるんじゃなねえって思ったけど。、まあ二人は似たもの同士でどこかで反発し合う「片目のジャック達」って事ですね。

まあ、じっくり見れば深い映画なのかも知れないが、そう何回も観たいと思う映画ではありませんでした(自分はね)。でもそれなりに味があるちょっと変わった西部劇でした。


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