したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

ライトノベル総合

998なつかぜ:2020/05/19(火) 19:54:57 ID:rmiMl0oI
◆午後の恋人(上)

突然「離婚してくれ」と夫の信吉から言われた主人公の明子(40歳)。ほぼ無理矢理離婚させられた明子だったが、独身になった途端、次々に現れる求婚者。そしてもと夫だった信吉もよりを戻そうとする。そんな逆ハーレムのモテ期が到来した明子と周りの人々の恋愛のいざこざややや波乱万丈な日常を描いた物語でした。
もちろん、大人向けな恋愛物語なので、情事(エッチ)もしっかり描かれています。

感想:図書館で不要になったものを、タダでもらってきた数々の本の中から普段縁のなさそうな本をたまたま読み始めたのだが、これが意外と面白かったです。夫が不倫して子供を作って「別れてくれ」っていったので、どろどろした不倫相手の女性と夫婦の修羅場が始まるのかと思いきや、思いっきりのいい主人公で意外とあっさり離婚して(夫の信吉も強引に離婚に持って行ったのもあるが)、そんなの簡単にあきらめていいのかってこれからの人生40歳女性には辛いだろうなあとか可哀想だなあとか思ってたら、次々に現れる主人公と結婚したい男達(4人程)に笑ってしまった。
そして、自分の喫茶店を持とうとする主人公にバックに有名画家の叔父さんや彼の博識な仲間たち(もちろん金持ち・セレブ〜)がいて、主人公なんだかんだで、恵まれているなあって、可哀想って思った感情返せでしたwその上、不倫相手と結婚した信吉も結婚生活が上手くいかず(子供のためだけに結婚したらしい)、未練たらたらで、明子に復縁を迫ったり、明子に近づく男どもをチェックして邪魔したり、主人公明子の取り合いが面白かったですね。まるで大人の乙女ゲームでした。明子も再婚の本命が決められず、あっちの男(航空会社の支店長)と寝たりこっちの男(鼓打ちの有名人)と寝たり、のらりくらりなの優柔不断なのか流されるがままなのか、どうなってしまうのか予想もつかない状態で、そのうちだれからも相手にされないバッドエンド(いや喫茶店の店長として成功すれば、結婚できなくなってもバッドエンドではないわな)になってしまわないか、ドキドキして続きを楽しんで読めました。
いやあ、たまにはこういうタイプの大人の恋愛小説も面白いですね。あと、明子だけでなく、知り合いの女性の恋愛トラブルもあって、未練がましい「信吉」と再婚の本命であった「孝一」がパリで出会ってしまう所も奇妙で面白かったです。この二人の絡み争いが読みたかったけど、あっさり次のシーンにいったので、そこはちょっと肩透かしでした。さて誰と再婚するのか、それとも誰からもそっぽを向かれるのか、下巻が楽しみです。
今の所、明子自身には求婚者の不満は向けられていないけれど、その内、可愛さ余って憎さ百倍な男(特に年下の浩之)が出てきそうなところも、すこしハラハラですね。
1983年の小説なので、バブル初期、日本がこれから金満社会に突き進んでいく頃ですか、簡単にヨーロッパ旅行に何週間も行く主人公たち、高い着物でパーティに行ったり、高級レストランにいったりする主人公、恵まれすぎてやっぱあんまり可哀想じゃないな〜w

この人の他の小説は読んだことないですが、「肝っ玉母さん」とか「御宿かわせみ」シリーズは見聞ききした事が有りますね。強い女性が主人公の小説が多い感じですね。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板