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ライトノベル総合

928めんたい:2018/05/04(金) 00:40:20 ID:rODKo/KA
◆宮沢賢治コレクションⅠ
・ポラーノの広場
モーリオ市(盛岡市をもじったらしい)の博物局に勤めるレオーノキューストは飼ってた山羊が逃げ出したので、それを追っていたら、その山羊を見つけたファゼーロと知り合いになり、ファゼーロからファゼーロからポラーノ広場を探して欲しいと頼まれる。
ポラーノ広場にはファゼーロの姉の勤め先の主人デストゥパーゴが選挙のために有権者達を招いて毎晩酒盛りパーティを開いていました。そこで主人公達とデストゥパーゴは喧嘩になり傷つけてしまう、その所為でファゼーロは姉に迷惑をかけたので雲隠れしてしまう。そんなある日主人公はセンダート市(仙台かなw)に出張したとき、偶然姿をくらましていたデストゥパーゴに出会ってファゼーロの行方などを問い詰めます。
そして主人公と再会したファゼーロは自分たちで本当のポラーノの広場を作ろうという。その後彼らは仲間と組合を作って工場を立ち上げるという話です。

少年小説とは言え、夜な夜な行われてる秘密めいた酒盛りが選挙に勝つための賄賂だったとか、センダート市の毒蛾退治とか、自分の意見を歌に載せて対決とかアイデアが新鮮で、時にドキッとする科学的な考え方が盛り込んであり、中々に面白かったです。

・銀河鉄道の夜
貧困と父親の所為で虐められているジョパンニはケンタウル祭の夜、黒い丘で天気輪の柱(天気輪ってなんやねん?)の下で空を眺めていたら、いつの間にか天ノ川の隣を走る銀河鉄道(夜の軽便鉄道)に乗って旅してました。向かいにはいつの間にかクラスメートのカムパネルラが乗っていました。その後色々な駅な景色を通り色々な旅人と出会い、サウザンクロス(南十字星?)駅を通り過ぎた頃、友達のカムパネルラも目の前から消えて、現実に戻ります。
そこでカムパネルラの父親の博士からカムパネルラが河で溺れ行方不明だと知らさせます。そして父親が遠洋漁からもうすぐ帰ってくることも。

もの悲しい幻想的な物語でした。銀河鉄道とは死者を天上へ運ぶ乗り物だったんですね。賢治氏は宇宙や科学に詳しいようで、意外と科学的なお話でもありました。氷にぶつかって沈んだ船って「タイタニック」号でしょうか(1912年の出来事だから、賢治氏も知っていますよね)。やたらと十字架が出てくるので、キリスト教に興味があったのでしょうか。

・風の又三郎
夏休みが終わった9月1日、父親の仕事の都合で田舎の小さな学校に転校してきた高田三郎は「又三郎」と他の生徒から呼ばれることになる。色んな遊び(危険な遊びも)や日常に潜む冒険や田舎のルールを体験して段々他の生徒と仲良くなっていくが、ある日風のように急に転校していなくなってしまう。という話です。

だんだんみんなと仲良くなっていく様子が生き生き描かれていて、世界名作劇場のアニメを観てるかのようでした。いきなり転校していき、何が言いたかったのか良くは分らないけれど、当時の子供の遊びなどが分りやすく描かれていて、興味津々で読んでいました。

・ひのきとひなげし
ひなげし達は美しくなりたくて、悪魔が化けた医者に騙され変な薬を飲まされ呪文をかけられますが、ヒノキがそれを邪魔して助けてやるとひなげし達は「余計なお節介」だとひのきを非難するという話です。

うーん深い、中途半端に現実に戻されるなら、騙されたままでいたいという女の人居そうですよね。しかし、ひなげしからも阿片が出来無いと思いますが、この頃の科学では勘違いされていたのでしょうか?




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