[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
「あなたは昔から男の子だよ?」√しずく
1
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/29(火) 01:17:26 ID:PnTHZ.Y.
春。
出会いと別れの季節、春。
それはここ、虹ヶ咲学園にも当然訪れる。
三年生は卒業して、新入生が新たに加わる。
それは今までもあったことだし、今更戸惑うこともない。
たった一つだけ、あることを除けば。
歩夢「──どうしたの? 今日は朝からなんだか調子が悪そうだけど……」
侑「あ、あぁ……いや、なんでもないよ、歩夢」
歩夢「ならいいんだけど……何か困ってることとか、悩みごとがあったら、なんでも相談してね!」
幼馴染みの上原歩夢。
自分で言うのもなんだけど、可愛い女の子だと思う。そんな子が幼馴染みだと……羨ましがられるんだ。
そう──特に、今は。
歩夢「そういえば、今日は身体測定があるんだって。『女子』は更衣室使うみたいだけど、間違って入っちゃだめだよ〜」
自分が──女の子から、男の子に変わってしまっている今は。
☆☆☆
侑「はぁ〜〜〜なにがなんだか……」
まさか眠りから覚めたら男の子になっちゃってるなんて……いや、わけわかんないよ。
わけわかんないけど、仕方ないから順応する。
わかっていることは、歩夢とは変わらず幼馴染みであること、自分のことは僕と呼ぶ事、そして一番驚いたのは、ここではスクールアイドル同好会が存在しないこと。
スクールアイドルという文化自体はあるようだけど……。
先生「はい、身長169センチ、体重は57キロね」
侑「ご、57……」
先生「ん? どうしたの?」
侑「いえ……」
女の子の体のときを、かんがえるとちょっとショックだったけど、別にこれくらいが普通、というかちょっと軽いらしい。
むしろ身長はもう少し欲しいくらいだね、なんて言われた。
(むしろ、視線が高くなって変な感じ)
まさか歩夢を見下ろす日が来るとは思わなかった。
(でも、なにはともあれ、だよね)
どんな理屈、ファンタジーで私が男の子になってしまったのかはわからないけど、普通に日常を送らないと。
もしかしたら、そのうち元に戻れるかも……しれないし。
「え〜と、となると気を付けないといけないことは……」
うっかり女子トイレにはいらない、男子のちんちん見えても動揺しない、僕っていうこと、男の子っぽく過ごすこと。
2
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/29(火) 01:19:24 ID:PnTHZ.Y.
★★★
しずく「はぁ〜……」
かすみ「どうしたのため息なんてついちゃって」
璃奈「しずくちゃん、なにか悩み?」
栞子「私達で良ければ相談にのりますよ」
しずく「ありがとう皆……ちょっと、演劇部のことで困ったことがあって」
3
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/29(火) 01:19:43 ID:PnTHZ.Y.
とりあえず今回はここで。
明日からしずく√
4
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/29(火) 01:24:23 ID:PnTHZ.Y.
すみません、季節は6月ごろです。
5
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/29(火) 04:27:27 ID:WCdPVdd6
しずく編楽しみにしてた
6
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/29(火) 10:57:41 ID:eB8cKtow
期待
7
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/30(水) 00:04:35 ID:k9muYuk.
しずく「実は次の劇なんだけど、部員が一人やめちゃって……ある理由で代わりの人もいなくて」
栞子「ある理由?」
しずく「うん。その人の役柄はね、女の子にしか見えないけど実は男の人! っていう設定なの」
璃奈「結構漫画みたいな感じ」
かすみ「確かに」
しずく「結構そんな感じだよ? 演劇の脚本って、基本的に生徒たちで考えるし」
8
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/30(水) 00:17:46 ID:k9muYuk.
かすみ「そうなの?」
しずく「うん。もちろん、銀河鉄道の夜とか、そうだなぁ。皆がよく言うのはロミオとジュリエットかな? 元の台本があるものを使う場合もあるよ」
栞子「そうなんですね……ところで、話を最初に戻すと。何が問題となっているんですか?」
しずく「うん。その、男の子だけど女の子っー! の役をやれるような人が、その人だけで……いまの演出兼脚本の先輩がすっごくこだわる人で」
しずく「パット見でわからないくらい子じゃないとだめって……」
しずく「はぁ〜……困ったよ。どこかにいないかなぁ、男の人だけど、メイクしたら女の子にしか見えないような人……」
かすみ「あはは、そんな人いるわけ……」
璃奈「……」
栞子「……」
かすみ「あれ、いやでも……」
9
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/30(水) 00:21:27 ID:k9muYuk.
ちょっとここまで。
また明日に。
10
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/30(水) 22:50:39 ID:k9muYuk.
しずく「なにか心当たりが?」
かすみ「うーん……本人がなんというかってところ」
栞子「嫌がることは、なさそうですが」
璃奈「プライドがあるかも」
しずく「というか皆同じ人思い浮かべてるの!?」
11
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/30(水) 23:15:53 ID:k9muYuk.
かすみ「うん……イケメンだよ」
★★★
侑「へっくし!」
歩夢「侑くん、風邪?」
侑「ううん……べつに、ふつーのくしゃみだよ」
お昼休み、歩夢との昼食。
そんな時、彼女がやってきた。
しずく「あのー……高咲侑さんはいますか?」
侑「ん?」
歩夢(ん……?)
12
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/06/30(水) 23:31:45 ID:k9muYuk.
★★★
あ、あの人かな? と思った時、それは予想通りだった。
侑「えーと……」
しずく「おうさか、です」
侑(なんで呼べば違和感ないか迷ってたけど、答えきたな……)
侑「桜坂ちゃん、僕に何か用かな?」
しずく「はい。実は、先輩に相談があって……放課後、お時間があれば演劇部の部室前まで来ていただけませんか?」
★★★
歩夢「……なんだった?」
侑「うん、なんか相談があるって……放課後にまた会うよ」
歩夢「そうなんだ。……私もついていく」
侑「うん、いいんじゃない? 終わったらそのまま帰ろうか」
13
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/01(木) 00:15:33 ID:37xGQ6s.
(ついていく)
14
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/01(木) 00:27:37 ID:/wp5ycBo
しずくちゃんルートを純粋に楽しみたいけど歩夢ちゃんも必死感増してきててかわいそうになってくる
15
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/01(木) 03:14:39 ID:fZvSssWo
侑くん、イケメンだった
16
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 00:07:21 ID:vmsj13FE
★★★
放課後。
しずく「あ、先輩! 来てくれたんですね……あれ、そちらの方は……」
しずくちゃんは歩夢に気付く。
まぁ確かに気になるかもしれない、誘われたのは私だけだから。
しずく「もしかして、先輩の彼女さんですか?」
歩夢「!」
17
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 00:14:42 ID:vmsj13FE
侑「いや、歩夢は──」
歩夢「ふふ、違うよしずくちゃん。私達は幼馴染み」
しずく「あっ! そうだったんですか? 私てっきり……」
歩夢「ふふ、まいっちゃうね、侑くん」
侑「ん? そうだね」
歩夢「@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ」
しずく「……っと、本題を忘れていました」
18
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 00:19:38 ID:vmsj13FE
しずく「実は、先輩に演劇部の助っ人をお願いしたいんです」
侑「演劇? 僕が?」
しずく「ものすごーく面倒くさい問題がありまして……これはおそらくですが、先輩にしかお願いできなくて……」
私にしかお願いできないって……一体どんな理由なんだろう?
侑「それって、どういう……」
しずく「説明するよりも、実際に『なってもらう』ほうがいいかもしれません──先輩、こちらに」
★★★
しばらくして……。
しずく「わぁ……想像以上です!」
歩夢「ゆ、侑くん……可愛い……」
鏡に写った自分の姿は……ある意味、よく見慣れたものだった。
侑「……え?」
言ってしまえば、これが本来の私の姿だ──
しずく「先輩、その格好で劇に出てください」
侑「へぇ!?」
19
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 00:22:58 ID:vmsj13FE
侑「そ、それはどういう……」
しずく「かくかくしかじかで……」
そこで私は、しずくちゃんの事情を知った。
侑「な、なるほど……要は、その役をできるような男子が、僕しかいないと」
しずく「はい。脚本を書いた先輩がどうしてもリアル男の娘じゃないと嫌だというので……」
侑「オトコノコ?」
しずく「私もよく知りません。ただ……」
「最高! 完璧じゃん、もう君しかいない!」
侑「……」
しずく「……と。物すごく気に入っていまして……」
侑「なるほどね……」
20
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 00:25:51 ID:vmsj13FE
しずく「お願いします先輩……」
侑「う……」
上目遣いのお願い。
……あざとい。だけど、それを断るにはかなりの勇気がいるだろう。
侑「……わかった、協力するよ」
しずく「ありがとうございます先輩!」
しずく「私も、困ったことがあったらお手伝いさせてもらいます。演技とか、わからないことがあったら何でも聞いくださいね!」
21
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 00:26:08 ID:vmsj13FE
今回はここまで。
また明日に。
22
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 00:27:07 ID:vmsj13FE
わずかではありますが演劇経験があるので今回の話に組み込めたらなと思います。
23
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 01:13:34 ID:pKaN2jjc
演劇の舞台裏とか全く知らない世界だから楽しみ。歩夢もそこで喜んでるだけだからずっとだめなんだろうな…
24
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 01:19:30 ID:lzyM0LOY
アニメと同じツインテールになってるん?
25
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 10:00:14 ID:Wfg6d8Ds
歩夢さん7回分の人生なにやってたんですか…?
26
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/02(金) 23:48:15 ID:bYRukHVw
ラブライブサンシャインのルビィルート以来の男の娘要素か…続きが楽しみです。
27
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 00:09:03 ID:rHamMytU
まだか
28
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 00:55:12 ID:Rnq7WPVs
更新が遅くなっても、失踪なんてことはありえないので大丈夫です。止まった時は、私が死んだ時です。
明日再開。
29
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 00:58:57 ID:OoWC3A6E
いや、そこまで心配してない
30
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:14:48 ID:Rnq7WPVs
★★★
歩夢「ねぇ侑くん」
侑「ん?」
帰り道、歩夢は一言。
歩夢「演劇、やってみるって事だけど……」
侑「あぁ、でもちょっと面白そうじゃない? 僕演劇ってよく知らなかったし」
そもそも演劇に大会? があることも詳しく知らなかった。
31
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:16:56 ID:Rnq7WPVs
侑「というか、まさか女装することになるとは思わなかったけど」
歩夢「ふふ、よく似合ってたよ」
侑「うーん、それは喜んでいいのかな……?」
わざわざツインテールまでウィッグでつけられたし。
侑(……というか絶対にクラスのみんなにバレたくないなこれ)
絶対にネタにされる。
32
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:20:17 ID:Rnq7WPVs
歩夢「あ。じゃあ、また明日ね、侑くん」
侑「うん、また明日」
★★★
翌日。
かすみ「へ〜、じゃあこれ侑先輩なんだ」
璃奈「すごい、全然男の人ってわからない」
栞子「こうも可愛いと、なんだか複雑な気持ちになりますが……」
しずく「声もね。すごかったよ、ちょっと作ってもらったら女の子みたいな声で」
かすみ「もうそういうので生きていけるんじゃ……」
璃奈「配信者とか」
栞子「高咲さんをどこへ向かわせるつもりなんですか……」
33
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:33:01 ID:Rnq7WPVs
かすみ「でもしず子、紹介した私達が言うのもなんだけど……よく侑先輩に声かけたね」
しずく「え? どうして?」
かすみ「なんか前に、ちょっとチャラい、とか言ってなかった?」
しずく「あ〜……確かに。言った……けど」
しずく「なんだか、割と大人しくメイクされていく先輩を見てたら、案外そういうタイプでもないのかもって思って」
璃奈「もともと、侑先輩はそういうタイプじゃないよ」
栞子「少々お調子者ではありますが、ね」
かすみ「まぁなにはともあれ、そういう事なら結果オーライっことで〜。劇はいつやるの?」
しずく「10月だよ。3日間あるから……土日が挟まってたら、観に来てくれる?」
かすみ「もちろん!」
34
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:38:28 ID:Rnq7WPVs
★★★
演劇の練習というと、何が思いつくだろうか。
発声練習とか、腹式呼吸とか。
侑「ふっ、ふっ、ふ……」
「あと2週〜」
理外のランニングだった。
しずく「──いきなり走るなんて、びっくりしました?」
侑「いやっ、まぁ、運動部っ、みたいな練習だなっ、って……」
しずく「舞台の上で、観客席に声を届けるのは体力も必要ですから。あとなるべく喋ってください」
侑「えっ、な、なんっ、で……?」
しずく「そのほうが、きついですから」
確かにしずくちゃんは走りながらも、話す口調に乱れはない。
それに比べて私はひぃひぃ言っている。
侑「し、しずくちゃん……体力あるんだね」
しずく「これも練習の賜物です」
35
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:41:54 ID:Rnq7WPVs
★★★
ランニングを終えると、今度は筋トレが始まる。
腹筋20回、スクワット20回、腕立て伏せ20回、背筋20回。これを2セット。
侑(あれ、私演劇部に来たんだよね……?)
しずく「ふっ……」
汗を流しながら、黙々と腹筋をしているしずくちゃん。
この暑い時期だ、皆汗がだらだらだ。
「じゃあ一旦シャワー浴びてきていいよ。終わったら発声練習だよー」
★★★
36
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:45:27 ID:Rnq7WPVs
発声練習と一口に言っても様々だ。
アメンボの歌から、なんだかながくてよく分からない歌と、はや口言葉。
それらを挟むと、腹式呼吸。
これが結構難しい。
意識的にお腹を凹ませる、膨らませるというのは存外にも。
しずく「先輩、タイミングが違いますよ」
侑「う、うん」
しずくちゃんに指摘されながら、私はなんとか腹式呼吸を行う。
「じゃあ、次は一回今回の台本を通しで読むだけ読んでみようか。確認も兼ねてねー」
37
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:48:32 ID:Rnq7WPVs
台本の内容はこれだ。
とある事情で妹の代わりに兄が女子校へと通うことになり、そこで様々なトラブルが起きるハプニングコメディ……というかラブコメか。
侑「めちゃくちゃカジュアルな内容というか、こういうのもアリなんだっていうか」
しずく「1時間ひたすら麻雀してるだけの劇ありましたよ」
侑「えぇ……?」
38
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:52:38 ID:Rnq7WPVs
しずく「入部してすぐに観に行った公演にありました。他にも、超巨大卵から人サイズのにわとりが孵ったりとか」
侑「結構自由だね?!」
しずく「ふふ……でも、そこが高校演劇の、いいところなのかもって」
侑「いいところ?」
しずく「なんでもあり、なんです。そういう意味では、発想力が試されますよね。脚本賞もありますから。書く人の腕も試されます」
「任せておいて、全米が泣くから」
いや、これは全米はさすがに泣きは……。
39
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:55:36 ID:Rnq7WPVs
★★★
侑「ゔぇえぇ〜……」
しずく「号泣!?」
侑「泣ける……」
「でしょう!?」
様々な困難を乗り越えてからの……っていうの大好き。
「ひとまず、いまのが今回行かせてもらう内容……なにか、違和感あったところとかある?」
「はい。この、11ページの……」
★★★
「よし、今日はこのあたりにしようか」
40
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 01:56:14 ID:Rnq7WPVs
明日再開。
41
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 08:50:20 ID:Rnq7WPVs
今日の練習が終わる。
想像していたよりもずっとハードな練習内容に少しホッとしてしまった。
しずく「お疲れ様でした、先輩」
侑「お疲れ様」
しずく「どうでした? 今日一日演劇部にいて」
侑「結構疲れたね……」
私は正直にそう答えた。
侑「しずくちゃんはすごいね。腹筋とかも軽々としてたし」
しずく「はい……幼い頃からしていたので」
42
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 08:59:16 ID:Rnq7WPVs
侑「そうなんだ。努力の賜物ってことだね」
しずく「そのおかげか、きれいなお腹してますよ」
しずくちゃんは自分のお腹に手を当てて、そう誇らしそうにしていた。
しずく「私、将来は女優になりたいんです」
43
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 11:03:07 ID:lz33oavI
歩夢は何してんの?
44
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 21:32:38 ID:/YtODrE.
うわっ、何こいつと思われるかもしれないけど
しずくルートでのエッチがとても楽しみで、SMプレイとかあったら嬉しいなとか思ってる
侑先輩にとことんいじめられて欲しいという願望がめっちゃある
45
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 22:08:32 ID:Td0oXUD.
俺はそういうのだと逆にSなしずくがみたいな
でも主が考えたのならなんでも楽しみ
46
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 22:42:45 ID:KF1yeDMs
>>44
わかる
47
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 23:34:33 ID:qVKc7gSA
>>34
誤字だと思うんですが?、理外の所本当は
意外と書きたかったのではないでしょうか?
48
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 23:39:39 ID:qVKc7gSA
>>41
想像していたよりもハードな練習内容で少しホッとしたとありますが、
この部分間違えてますよ。
49
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/03(土) 23:54:17 ID:Rnq7WPVs
普通に誤字誤用ですね。すみません。
50
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 01:10:45 ID:pjKb9kos
人は前後の文章があれば誤字脱字も勝手に補正されるからそんなに気にしなくても大丈夫やで
51
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 01:35:21 ID:seK3O7jE
あ
52
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 01:36:37 ID:seK3O7jE
この後しず子のお腹の中に大量の精液が流し込まれるかと思うと興奮する
53
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 02:45:45 ID:CaYnKfug
だからそのための努力も惜しまない、ということか。
しずく「だから先輩も、今のうちに私のサインをもらっておいたほうがいいですよ?」
侑「はは、それもそうなのかもしれないね」
案外、冗談も言う子なんだなと思った。
★★★
歩夢「侑くん、お疲れ様」
侑「ありがとう、歩夢」
歩夢は表舞台に立つ役者ではなく……裏方絡みのお手伝いをしているようだ。
54
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 02:53:13 ID:CaYnKfug
侑「そっちはどう?」
歩夢「いろいろあるね……あそこにある木製のベンチとか、引き戸とか。全部自分たちで作るんだって」
しっかりとした頑丈さもあり、4人くらいなら平気で座れそうなベンチを指差す。
歩夢「ノコギリなんて、私初めて触った」
55
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 07:34:07 ID:kVOr.8XA
歩夢大道具係なんだ…、アニメの演劇部部長は
凄く演技に全力を注いでいるし自分のセンスを
重要視しているから、歩夢も侑を追って入部したものの部長の琴線に触れなかったんだな
でも好きな人のために同じ部活に入るのは
恋愛だと王道だよね。
56
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 07:36:03 ID:kVOr.8XA
しずくルートなので今回も涙を飲むことになって不憫過ぎるけど…、歩夢は健気だよね。
57
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 11:18:11 ID:CaYnKfug
手のひらを見せてくる。
慣れないことをしたからなのか、少しだけマメになりかけの物ができていた。
侑「あっ! 気をつけないと……せっかく綺麗な手してるのに」
歩夢「あっ……そ、そうだね! 次からは、気をつけるね……!」
★★★
侑「……というか、ふと思ったことだし、皆が何も思わないならそれはそれで……いや、ちょっと切ないし、複雑なんだけどさ」
しずく「はい?」
58
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 12:05:01 ID:CaYnKfug
侑「僕めちゃくちゃ小悪魔的な女の子っぽくやんなきゃいけないけど……これ大丈夫? みんな引いてない?」
しずく「そういうお芝居ですから! むしろすごいなぁって思いますよ」
侑「そうなの……?」
しずく「それに先輩、初めての演技なのに上手ですよ!」
素直に褒められるとなんだか嬉しくなってしまった。
侑「そっか……へへ、ありがとう」
59
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/04(日) 22:52:03 ID:CaYnKfug
侑「しずくちゃんもすごいよね、演技してるときの、いつもと違うしずくちゃんで」
しずく「私もいつもよりも気合満々です。今回のヒロインですから」
そう、しずくちゃんは今回の物語のヒロイン。
女装して──言い方に難がある──通学する主人公の内情を唯一知っている、という立ち位置だ。
60
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/05(月) 01:33:01 ID:qgWk5PI.
しずく「でも、ちょっとわからない事もあるんですよね」
侑「なになに? 僕でも大丈夫なら、相談に乗るよ」
しずく「いえ、作中でこの二人は、デートをするじゃないですか」
侑「うん」
しずく「私、男の人と二人で出掛けたことがありませんから……その感情表現が難しくて」
しずく「はしゃぐものなのか、それとも案外落ち着いているのか……」
61
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/05(月) 01:34:12 ID:qgWk5PI.
アニメの演劇部部長は今回はお留守番です。
また明日に。
62
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/05(月) 23:10:38 ID:qgWk5PI.
しずく「それらしいドラマや漫画も観たり読んだりもしましたけど、どうにも……」
しずく「先輩は、誰か女の子と二人で出掛けたりしたことはありますか?」
侑「僕は……うん。歩夢と何度かあるよ」
しずく「ほほう、それなら……」
★★★
歩夢「……相談?」
しずく「はい! せんぱ……上原先輩は高咲先輩と出掛けるときどんな感じなのかなって」
歩夢「え、えぇ?」
63
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/05(月) 23:18:07 ID:qgWk5PI.
歩夢(どんな感じ、って……)
……。
本当は飛び跳ねたいくらい嬉しいけど……。
平然を装っている気がする。
幼馴染みとして……。
歩夢「もしも……」
しずく「?」
歩夢「もしも、侑くんと恋人なら……反応は変わるかもね」
しずく「上原先輩は、高咲先輩の事、好きなんですか?」
歩夢「ええっ!?」
64
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/05(月) 23:23:07 ID:qgWk5PI.
歩夢「そ、それは……」
しずく「……」
歩夢「う……」
歩夢「……うん。……好き」
しずく「わぁお……」
歩夢「ぜ、絶対侑くんには内緒だよ!?」
しずく「もちろんですよ…、ふふ。応援してますね、上原先輩」
65
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/05(月) 23:25:43 ID:qgWk5PI.
今回はここまで。
しずく√は、よくある好きになっちゃダメなのに系ですね。
また明日に。
66
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/06(火) 00:51:39 ID:hXZASS7s
うおおこれは…。書きながら歩夢ちゃんの心をへし折るのが楽しくなってそう。いい意味で
67
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/06(火) 02:47:45 ID:ZawbijcQ
きっついなあ……
歩夢ちゃん早く幸せになって
68
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/08(木) 00:34:13 ID:1dD.y5ek
★★★
気付けば蝉が鳴き出す季節だ。
侑「なんか、蝉って気付いたらいるよね」
それまでは意識なんてしないのに。
しずく「夏といえば、というところですからね。違和感がないのは、そういうことなんじゃないですか?」
侑「いるのが当たり前ってことね」
他愛もない話。
今、私達はバスに揺られていた。
69
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/08(木) 23:20:52 ID:1dD.y5ek
夏合宿というものだ。
一つの高校に集まって、交流会のようなものらしい。
ちなみに一泊二日だ。
しずく「まずはこれから向かう高校に集合して、その後近くのホールに集まります。そこで……まぁ、そんなにガッチリしたことはしませんよ。どちらかというと、交流を深めることに意味があります」
侑「いいね。……そういうことなら、歩夢も来られたら良かったなぁ」
歩夢は運悪く夏風邪を引いてしまって、今回は不参加だ。
70
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/08(木) 23:29:51 ID:1dD.y5ek
しずく「そうですね……きっと来たかったはずです」
しずく(なんてたって……きょうは夜には肝試し)
しずく(二人がいい感じになるには……お誂え向きなイベント)
侑「……お、ついたかな?」
★★★
今回、虹ヶ咲学園以外に集まったのは五校。
含めて六校の演劇部部員が集まって、なかなかの人数だ。
「はい、みなさんお疲れ様です。今年も夏合宿の時期がやってきました」
毎回あるのだろう注意事項と、これからやることを説明される。
まず、グループ分け。
A、B、C、D……と分けて、私としずくちゃんは同じA班になった。
71
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/08(木) 23:35:06 ID:1dD.y5ek
「では、それぞれのグループはこの箱から一つくじを引いてください」
各グループの仮リーダーがくじを引く。
そこに書いてあったものは。
『遊園地』
『廃病棟』
『修羅場』
『空港』
の文字。
「合宿の最終日に、いま引いた紙に書いてあるものを題材にして、15分程度のエチュードをしてもらいます」
侑「……エチュードってなに?」
しずく「簡単に言うと、即興劇……台本のない、アドリブだけの演劇です」
72
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/08(木) 23:40:38 ID:1dD.y5ek
「それぞれの役割のみ、当日の10分前に伝えます。……さて、最後の課題はこれくらいとして。まずはお互いの自己紹介がてら、自由時間とします」
★★★
侑「う〜ん」
しずく「先輩? どうしたんですか?」
グループの人たちとの自己紹介も終えて、フリータイム。
他の人にも相談したことなんだけど……。
侑「僕達の題材って、修羅場でしょ? なんだか結構難しい気もするなぁ……って」
しずく「確かにそうですね。でも深く考えても仕方ないですよ、こういうのは本当に流れと、度胸次第ですから」
73
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/08(木) 23:45:12 ID:1dD.y5ek
しずく「例えば、先輩が誰かと付き合ってて、それなのに他の人と浮気してたら……そしてそれが他の誰かにバレたら……これも修羅場です」
侑「あはは、確かにね」
しずく「まぁ、先輩は浮気なんてするような人じゃないでしょうから、想像はしにくいかもしれないですけど」
侑「はは──」
浮気なんて絶対しないよ。
なぜかその言葉を口に出すことが、憚られた。
しずく「私の独断だと、かすみさんとかもしそうにないなぁ、一途そうだし──って、まぁ話がそれちゃいましたけど」
74
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/08(木) 23:45:34 ID:1dD.y5ek
また明日に。
75
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/08(木) 23:54:28 ID:l/yA.62s
記憶はないけどやっちゃってるからな。浮気っていうか本気だったけど
76
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/10(土) 00:27:15 ID:rNn2fvpo
しずく「とりあえず、この後のレクリエーションにも参加して慣れていきましょう。10月の大会にも顔を合わせることになりますし」
★★★
しずくちゃんの言うとおり、私は色んな人と話をした。
2年生からの参加だったりということもあってか、話のネタには困らなかった。
どんなことが大変なのかとか、やっていて楽しい瞬間とか。
侑「緊張とかしないの?」
「ん〜、緊張はするね。でも……なんだろう、あの照明を浴びたらさ」
「そういうの、なくなっちゃうんだよね」
77
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 00:50:13 ID:u7nrDIoo
話してくれる人みんな、そう答えた。
本当に楽しいんだろう、演劇が。
正直に言ってしまうと、私はまだその域ではない。
まだ、それほど理解を深められていないからとも言える。
それを今回の合宿を通じて知ることが出来ればいいんだけど……。
「10月の大会には出るの?」
侑「うん、一応、役者で」
「そっか。いい体験になるといいね」
「例えそれがどんな内容であれ、ね」
78
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 01:11:19 ID:u7nrDIoo
★★★
昼から夕方にかけての合同練習を終えて、全員の夕食が済んだ後にその話が流れてきた。
「では入浴の前に……毎年恒例の肝試しといきましょうか!」
侑「肝試し?」
しずく「はい、私も演劇界の先輩から聞いてたんですけど、結構本気で驚かせに来るみたいです……」
聞くと、どうやら毎年リタイアする人が現れるレベルらしい。
「はい、それじゃあペア決めをしまーす。順番にくじを引いていってねー」
★★★
先にスタートしたペアの悲鳴が聞こえてくる。
それがもう何度目か、わからない。
侑「すごいね……ガチ悲鳴じゃん」
しずく「……」
侑「しずくちゃん?」
しずく「あ、はい」
侑「……もしかして、結構怖い?」
しずく「い、いえそんな! だってこれは、もう関係者の人たちが驚かせに、『くる』ってわかってるんですよ?」
侑「うん」
しずく「だから驚きはしても、怖いということは……」
なんか知らないけど、必死に言い訳している姿がなんだか可愛かった。
侑「ふふ。……まぁでも、そんなに長くないみたいだし、ちゃっちゃと戻ってしまおうか」
今回は、肝試しによくある、目的地についたらそこに置いてあるものを持って帰る……というやつだ。
79
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 22:34:18 ID:u7nrDIoo
★★★
先に行った人たちを見送っていると、ついに私達の出番になった。
向かうは森の中。ちゃんと人が歩くための人工的な道だけれど、薄暗い照明のせいでかなり心もとない。
虫の鳴き声がリンリンと響いて、落ち着く様な、そうでもないような。
侑「しずくちゃん、怖くない?」
しずく「だ、大丈夫ですよ? 特に、なにもないですしっ!?」
しずくちゃんの肩が跳ねる。
私達の背後から、何かがペチャリ! と落ちるような音がしたからだ。
私達は二人して振り返った。
しずく「な、なんですかこれ? こんにゃく?」
侑「というより、なんだろうスライム? ……あせったあ」
80
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 22:43:43 ID:u7nrDIoo
しずく「……ま、まぁ。これくらいなら全然平気ですね」
侑「結構ビックゥなってたけど」
しずく「そんなことないですよ、さぁ早く行きましょうっ、先輩!」
そう言いしずくちゃんは振り返った。
しずく「ぴっ」
そこには。
侑「えっ、ぅわっ!?」
一体いつの間にいたのか……そこにはゾンビがいた。
もちろん、それが驚かせ役の人だということはわかっている。
でもすごいメイクだ、本当に全身に鳥肌がたった。
そして、一切の音も立てず気配を消してやってきて……かなり本気というのは本当らしい。
81
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 22:49:49 ID:u7nrDIoo
ゾンビ役「ぅ゛ぉ……」
しずく「ひゃぁぁぁっ!?」
侑「あ」
ゾンビ役「あ」
何か言おうとしてさらに驚かせようとしたその矢先……しずくちゃんはものすごいスピードで逃げ出した!
もう見えない!
侑「……」
ゾンビ役「……」
気まずっ。
ゾンビ役「……あっ、えっと。追いかけてあげて、この先まだまだこんなのあるから、多分あの子……」
と完全にオフの状態で心配されている間にも、奥から「きゃぁぁぁ!?」としずくちゃんの悲鳴が聞こえてきた。
侑「ですね。……じ、じゃあ僕はこれで」
★★★
82
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 22:59:28 ID:u7nrDIoo
★★★
ゾンビ役2「ゔぉおおっ!!」
しずく「いやぁぁぁ!」
もうどれだけ叫んだかわからない。
虚勢を張っていた自分を叩きつけたい。
作り物や演出だとわかっていても怖いものは怖い。
しずく「はぁ、はぁ、はぁ……」
わけもわからないまま闇雲に走り回っていた。
先輩ともはぐれた。
しずく「も、戻らないと……」
今来た道を……。
真っ暗な……。
しずく「う……」
83
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 23:04:19 ID:u7nrDIoo
「……ーぃ」
しずく「!」
侑「おーーーい、しずくちゃーん!」
しずく(先輩……!)
侑「あぁよかった、いたいた。大丈夫?」
しずく「……も、もちろん平気です」
……そんなわけないのに。
侑「ふふ、そっか。……お、それってさ」
しずく「え?」
先輩が指差すのは、折り返し地点ともなる、持ち帰るべき古びたコインのようなもの。
侑「ちょうどここだったんだね。よし、じゃあこれを持って帰ればオッケーだね」
84
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 23:09:35 ID:u7nrDIoo
侑「よし、しずくちゃん。それじゃあ戻ろうか」
しずく「……」
なんだか、すっきりとしない。
しずく「……」
だから、先輩の服の袖を指で掴んだ。
侑「しずくちゃん?」
しずく「……ごめんなさい。本当は、怖いです」
侑「……」
しずく「だから……戻るまでは、こうしていて良いですか?」
見方によれば、意地を張ったくせに……と思われそうだ。
でも先輩は、そんなことはまったくおもってないようで……。
侑「うん、もちろん」
今はその笑顔が、とても私を落ち着かせてくれた。
★★★
85
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 23:16:56 ID:u7nrDIoo
★★★
肝試しも終わり、入浴を済ませて今日はこれで就寝を残すのみとなった。
男女は別れて、広間に布団を並べて眠った……とは終わらない。
こんな状況で素直に寝る、という人も少ないだろう。
「なぁなぁ、結構可愛い子いるよな」
「一年な、いいよな〜」
そういう、恋バナみたいなものだ。
あまり面識がないからこそ、何も考えずに好みの女の子の話がしやすいのかもしれない。
★★★
「ねぇねぇ、虹ヶ咲のあの男子、みた?」
「ねー、めっちゃイケメンじゃない? カッコいい系っていうより、カワイイ〜系の」
「わかる〜」
しずく(先輩の話……?)
86
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/11(日) 23:19:13 ID:u7nrDIoo
今回はここまで。
しずく√、栞子√くらい丁寧になりそうです。
あとしずく√のSとかMとか。それは最初からどっちもやりたいなぁとは思っていました。
また明日に。
87
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/12(月) 00:00:02 ID:q7lRvZaw
しずくはどっちにもなれそうだしな。そして肝心なところで風邪をひく歩夢
88
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/12(月) 00:36:27 ID:KH58XipM
パワプロの紫杏みたいなりそうだな
89
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/12(月) 01:44:19 ID:QiQbAqHE
言いたいことはわかるけど紫杏としずくちゃんは本質が違いすぎて
90
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/12(月) 23:53:21 ID:cZZgr0mo
「去年はいなかったよね? 途中からはいったのかな」
「虹ヶ咲……あ、ねぇねぇ」
そこで私がよばれていることに気付いた。
しずく「あっ、はい。なんですか?」
「あのニジガクの男の子、2年生から入ってきたの?」
しずく「はい。というより、私がお願いしたから巻き込んでしまったようなものなんですけど……」
「えっ、そうなの? いやいや、ナイス」
「でもなんで今さらお願いしたの?」
「いやそんなの決まってんじゃん、イケメン先輩といたいからじゃん」
しずく「えっ、ちが……!」
とんでもない誤解。
そう言うつもりじゃないのに!
91
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/12(月) 23:58:09 ID:cZZgr0mo
しずく「私はただ、先輩にしか出来ない役柄を……」
言い訳なのか、訂正なのか。
とにかく私は、たくさん口を動かすのだった……。
★★★
「あの一年の子ケツでかくね?」
「な、清楚な感じなのにめっちゃエロいわそれ」
侑(……)
しずくちゃんか……?
「普通に胸もあるしな」
「完璧じゃん、顔も可愛いし」
「さくらざかだっけ?」
しずくちゃんだ。
侑(間違えられてるっー!)
92
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/13(火) 12:23:14 ID:/6Lju0zM
しずくちゃん可愛い
93
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/13(火) 18:47:29 ID:p6bClGtE
キモオタが勝手にでかいって言っているようだが、同じ同好会内にその上位互換が5人もいるんだけどな
94
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/13(火) 23:38:07 ID:UbA1Nm/o
「彼氏とかいんのかな〜」
「処女っぽいわ」
「お前夢見すぎ。むしろああいうタイプはヤりまくってた方がエロいわ」
侑(すごい勝手を言われてるな……)
ただの男子の雑談なのに、少しムッとしてしまった。
「マン毛とかも処理してねー方が……」
侑(あぁもう、寝よう……)
ちょっと、嫌な気分。
男子ってそんな話ばっかりなのかな……そう思いながら、耳をふさぎながら眠った。
★★★
95
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/14(水) 06:41:12 ID:mHfKJF92
二日目の朝、朝食の後。
しずく「先輩、おはようございます」
侑「おはよう、しずくちゃん」
ジャージ姿のしずくちゃん。
これから私達のグループはランニングだ。
しずく「よく眠れましたか?」
侑「ん、それなりにね」
96
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/14(水) 06:48:00 ID:mHfKJF92
そろそろ多めに。
97
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/14(水) 16:52:05 ID:uTK3thrQ
清楚系が濃いといいのは同意
98
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/14(水) 23:46:52 ID:mHfKJF92
本当はあんまりだったけれど。
しずく「よし、それじゃあ今日も頑張りましょう、先輩!」
振り返り先に向かうしずくちゃん。
不意に、視線が下へ向いてしまって。
『あの一年の子ケツでかくね?』
侑(ケツか……)
──確かにしずくちゃんのお尻は大きいかもしれない。
だけどあくまで、総合的に見た結果、目立ってしまっているというところだろう。
大きさだけなら、エマさんや果林さんのほうが大きい。
侑(……あれ、なんでそんなこと知ってるんだ)
まぁそれはともかく。
99
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/14(水) 23:58:07 ID:mHfKJF92
上から順番に見ていくと、最後のヒップで(あれ、この子ケツでっか……)となるのだろう。
そしてしずくちゃん自身の清楚なイメージがそれを更に強くしている。
……うん、何を冷静に分析してるんだろ。
侑(いかん、私まで頭の中がお猿さんになってしまう)
しずく「せんぱーい、いきますよー」
侑「うーん! 今行く!」
★★★
ランニングはしばらく続いた。
朝の日差しを浴びながら走るのは、結構いい気分だ。
その分、汗もかくけど。
汗をかくのは気持ちがいい。運動して出てきた汗なら、そこまで気持ち悪くはない。
むしろ気持ちいいかもしれない。
しずく「ふぅ……」
しずくちゃんは代謝が良いのか、人一倍汗をかいている。
タオルあげよう。
侑「しずくちゃん、これ……」
しずく「うわぁぁ!?」
侑「えっ!? なになに、どうしたの」
しずく「えっ、あ、先輩……どうしました?」
侑「い、いや汗いっぱいかいてたから、タオル渡そうかと……」
100
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:05:42 ID:ZKXH.gU.
しずく「あ、あぁ、そうだったんですね。ありがとうございます」
★★★
私はよく汗をかく。
しずく(臭わないかな……)
ふだんからよく汗をかく人の汗は臭いにくい、とは言うけど、やっぱり気になるものは気になる。
汗臭いって思われたら、ちょっと嫌だし……。
しずく(先輩に、臭いと思われたりしたら……)
侑『えっ、汗くさ……』
しずく(……)
無いだろうけど。
万が一があるから。
しずく(というか、何を意識してるんだろ……)
誰にだって思われたら嫌なのに。
101
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:14:14 ID:ZKXH.gU.
しずく(これも全部、昨日の夜の……)
散々質問責めされた挙げ句、結論は『私が先輩に片想いをしているヒロイン』みたいなことになっていた。
しずく(飛躍しすぎだよ……)
もちろん先輩のことは好きです。
でも、それはLOVEじゃなくてLIKE。
しずく(先輩に、片想い……ね)
余計な言葉が頭の中で転がり続ける。
やめよう、この話題!
しずく(さっ、切り替えていこ!)
102
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:22:08 ID:ZKXH.gU.
★★★
今日のメインイベント。
昨日伝えられた題材を元にエチュードをするというもの。
私達は、修羅場。
役者の人数は7人。
男子3人、女子4人。
「では、みんなそれぞれここから紙を一つとってください」
中には、絶対に言わないといけないセリフが書かれた紙がはいっていて、それにあって状況にどうやって持っていくが重要らしいが……。
「いやっ、終わったこれ!」
「それもうお前、最後に出てこないとインパクト無くなるな」
103
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:23:56 ID:ZKXH.gU.
侑「何引いたの……あっ、あ〜……そういうね」
「そういうことじゃん?」
「お前は?」
侑「僕ね、『浮気なんてするんじゃなかった〜!』だって」
「オチじゃん」
侑「ある意味楽かもね」
104
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:32:43 ID:ZKXH.gU.
そんなこんなで、エチュードが始まる。
★★★
物語は、至ってシンプル。
私は、六股をかけた浮気男。
一人目の女の子とデートの約束をして、待ち合わせをしていたら……。
しずく「ちょっと、誰よその女!」
二人目の女の子を演じるしずくちゃんがやってきて、浮気現場を目撃!当然、このセリフが飛び出す。
しかしここから、その黄金テンプレのようなセリフ以外にとっさに何も出てこなかったのか、残りの二人の女の子も。
「ちょっと誰よその女!」
「ちょっと誰よその女!」
と被った。だけどそれが展開が見えた天丼のようで逆にウケていた。
そして問題は。
「ちょっとぉぉ! 誰よその女ァァ!」
よりにもよってそのセリフが絶対に言わないといけない言葉だった男子が飛び出してきたことによってめちゃくちゃなことになる。
結果はまあそこから警官役のもうひとりの男子が「現行犯逮捕だ!」とかもう勢いだけの展開で、逮捕された私が。
侑「浮気なんてするんじゃなかった〜!」
で、終わり。なんだこれ!
でも、なんだか面白かった。
105
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:37:12 ID:ZKXH.gU.
★★★
しずく「ふふふ、は〜面白かった……」
侑「しずくちゃん、笑いすぎ」
しずく「だって、先輩途中で慌てふためくところが迫真過ぎて……ふふ」
合宿が終わり、帰りのバスの中。
思い出話に花を咲かせていた。
「二人は仲がよいねぇ」
前の座席の三年生の先輩がそういじってきた。
「写真をとってあげよう」
スマートフォンのカメラを向けられる。
「はい、チーズ」
私達は二人してピースをして写真を撮ってもらった。
「後でみんなの写真もグループにあげとくねー」
106
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:41:45 ID:ZKXH.gU.
ポコポコと、携帯が震える。
侑「おお、いつの間にこんなに写真を……」
しずく「先輩たち、練習より写真とってる時間のほうが多かったんじゃないですか?」
「ふふ〜、まぁまぁ。これも大切なことだよ」
★★★
歩夢ママ「歩夢、もう熱は大丈夫?」
歩夢「うん、もう大丈夫だよ……ん?」
演劇部のグループに、たくさんの写真が並ぶ。
歩夢「楽しそう……私もいければよかったなぁ」
歩夢(……あ。侑くんのピンショット……♡)
こっそり、保存。
誰にもバレずに侑くんの写真を手に入れる。
棚からぼたもち……かな?
107
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:44:13 ID:ZKXH.gU.
……でも。
歩夢「……」
ある一枚の写真。
あの、桜坂しずくちゃんとのツーショット。
仲良くピースまでして。
歩夢「……」
大丈夫……この子は……しすくちゃんは、私のことを応援してくれてる。
だから……大丈夫。
歩夢(これくらいで不安になっちゃだめ。……でも、私ももっと、頑張らないと)
★★★
108
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:44:34 ID:ZKXH.gU.
今回はここまで。
また明日に。
109
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 00:58:30 ID:CIVuq5q.
写真一枚で喜んでるのいじらしくて可愛いけどそんなだからなかなか勝てないんだろうな
110
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 01:20:41 ID:WZW4GQV6
歩夢ちゃん…
111
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/15(木) 01:46:15 ID:PeAjr8DI
1年生組√が歩夢に対して容赦ないな
112
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/16(金) 00:10:45 ID:4F/jUE92
★★★
夏合宿はおわったけれど、まだまだ夏休みは続いている。
「よーし、一回通しでやってみようか」
通しというのは、途中で演技を辞めることなく、本番のように進めていくことだ。
もちろん台本も持たないし、時間も測る。
★★★
「──はい、ストップ。うん、57分。ちゃんと60分以内だね」
審査にあたっての条件があり、上映時間は60分以内という決まりがある。
113
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/16(金) 13:58:14 ID:WIGPYHtU
通しってそういう意味だったんだ、
中断せずに最後までやるって事は台詞間違えてもそのまま続行か…、演劇って大変なんだな。
114
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/16(金) 23:59:15 ID:4F/jUE92
もうみんなの前で演じることにも慣れてきた。だけど問題は、これが舞台の上でできるか、だ。
場面転換の暗転、音響、それらのタイミングを合わせることもとても重要だ。
だからこそ演劇は練習すればするほど連携を高めることができる。
同じ演技の仕方だけじゃなく、少し変えてみればそのほうが良かったりと、様々な気付きや改善点。
通しでやる事のメリットはそこだろう。デメリットは、やっぱり時間がかかること。
115
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 00:04:56 ID:xt5Fu0aU
「やっぱりいいねぇ〜、こんなにぴったりな子がいるなんてあの時は思わなかったよ!」
侑「なら良かったです。でも、前の人はなんで急にやめちゃったんですか?」
「転校しちゃったんだよ。あーあ、澁谷くん。光るものがあったのになぁ」
まぁそういうことなら仕方ない。その澁谷って人にも、事情があるんだ。
しずく「先輩、ちょっといいですか?」
侑「うん、なに?」
116
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 00:12:28 ID:xt5Fu0aU
しずく「最後の、ヒロインと主人公のキスシーンなんですけど……」
そう、しずくちゃんの言う通り。
今回の脚本は、最後に私としずくちゃんのキスシーンで〆ている。
当然本当にしたりはしない。触れる、というところで暗転して誤魔化すのだ。
しずく「ちょっと先輩、遠すぎるかなぁって」
侑「え、えぇ? 結構近いと思うけど」
「まぁ高咲くん、照れがはいってるからね〜」
そりゃあ照れもする。
演技、するフリとは言えひどく緊張する。
歩夢「……」
しずく「先輩、これはあくまでお芝居なんです。本当にするわけではないですし、どれだけ顔が近くても私は嫌がったりしませんから」
侑「そ、そう? ……それなら、次は……そうするよ」
歩夢「……」
117
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 00:21:37 ID:xt5Fu0aU
★★★
歩夢「侑くん、デレデレしてる」
侑「え?」
帰り道、突然そんな事を言われた。
歩夢「可愛い後輩の女の子とたくさん触れ合えてデレデレしてる」
侑「いやぁ、でもあれは……部活動だし」
先を歩く歩夢の背中から、なんだか冷ややかなオーラが浮かんで見える。
歩夢「ふーん……」
歩夢「……いきなり可愛い子たちに囲まれて、楽しいだろうね」
侑「いきなりって。歩夢だって可愛いじゃん」
歩夢「へっ?」
118
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 00:25:04 ID:xt5Fu0aU
歩夢「……私も?」
侑「いや、歩夢は昔から可愛いよ」
歩夢「……」
……はっ。
侑(あっ、やべっ。普通にいつもみたいな接し方しちゃった。今だとちょっとアレな発言なのかな……)
歩夢「そ、そっか。……侑くん」
侑「ん?」
歩夢「……」
★★★
そうだ。
もう行動に移さないと。
今まで、いつも後手にまわってばかりだった。
歩夢(そうだ、もういま伝えてしまおう……!)
119
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 00:28:13 ID:xt5Fu0aU
歩夢「私っ──」
そんなタイミング、侑くんの携帯が鳴った。
侑「あっ、ごめん……ちょっとまって」
歩夢「ぁ、う、うん……」
侑「もしも……」
しずく『あ、先輩ですか?』
侑「しずくちゃん?」
歩夢「!」
120
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 01:18:32 ID:KpQrI//2
まだ君の番じゃないと神様が言っている…
121
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 01:22:14 ID:ADRp6bMQ
澁谷くん…
122
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 06:58:10 ID:jcSeI65o
澁谷くんか、Liella!!ちゃん編をやるときはかのんちゃんが男の子になるってことなのかな、めっちゃ楽しみ
123
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 07:07:34 ID:xt5Fu0aU
しずく『先輩、明日は何か予定はありますか?』
侑「明日? いや、特にないよ」
しずく『あ、ホントですか? もし良かったら、明日一緒に出掛けませんか? というより、かすみさん達が先輩を呼ぼうって言ってて』
侑「あー。……かすみさん達、ってことは他にもいるんだ?」
しずく『璃奈さんと栞子さんです。3人とも、なぜか先輩のことをすごく気に入ってて……先輩も皆と仲がいいみたいですし』
侑「ふふ、後輩に慕われてるのは嬉しいね。」
124
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/17(土) 19:40:38 ID:B.YhIW1k
澁谷くんは口調変えなくていいから楽そう
125
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/18(日) 20:17:10 ID:0sf0ZjSU
歩夢の他√での頑張りを描写しようとするとしんどいので、割愛です。毎度のことでしたけど、裏ですごく頑張っているのだと補足してください。
この後再開
126
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/18(日) 21:27:25 ID:jUqu/qtw
しっかり描写するとかわいそうすぎて√の子とのいちゃいちゃにも読んでて影響しそうだしね
127
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 00:32:44 ID:6rCnpQdI
侑「うん、そういうことなら行くよ」
しずく『ありがとうございます、待ち合わせ場所は、学園近くの駅前に、11時にお願いします』
侑「うん、それじゃあまた明日」
私が通話を切ると、歩夢がすぐに内容を聞いてきた。
歩夢「なんの、電話だったの?」
侑「明日遊ぼってさ。一年生四人たちとね」
歩夢「……そうなんだ」
侑「歩夢も来たら?」
歩夢「……ううん。私はいいよ、誘われたのは侑くんだし……」
侑「そう?」
歩夢「それに、しずくちゃん以外の子は知らないし……ね? 気にしないで行ってきなよ」
侑「うーん、まぁ、それなら……」
★★★
★★★
翌日、駅前にて。
侑「あち〜」
陽炎が見えそうだ。
128
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 00:38:00 ID:6rCnpQdI
ちょっと早めに、10時45分。
4人はまだ来てはいなかった……と思っていたけど。
しずく「先輩、おはようございます」
侑「おはよう、しずくちゃん。他のみんなは?」
しずく「もうすぐ着くって、さっき連絡がありました。……あ、ほら、さっそく」
栞子「おまたせしました」
侑「栞子ちゃん、待ち合わせ時間よりも早いんだから、待ってないよ」
129
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 00:49:25 ID:6rCnpQdI
しずく「後は璃奈さんとかすみさん、ですね」
それからほどなくして、かすみちゃんと璃奈ちゃんもやって来た。
かすみ「おっはようございま〜す!」
璃奈「こんにちは、先輩」
侑「よーし、これで全員揃ったね」
思えば、これもなかなか奇妙な状況だなぁ。
可愛い女の子4人と遊びに行く……なかなか贅沢なイベントだ。
130
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 01:12:01 ID:6rCnpQdI
しずく「……あの、先輩」
侑「うん、なになに?」
しずく「実は、一つお願いがあって……」
★★★
どうしてこうなった。
かすみ「えぇ〜……先輩、可愛すぎです」
栞子「話には聞いていましたが、まさかこれほどとは……」
璃奈「絶対に男の人ってわからない」
どうして……今、女装させられているんだ……!?
しずく「だって先輩も断らないですし……」
侑「い、いやそうなんだけどさ……」
みんなが見てみたいからって……。
かすみ「……先輩、その格好で遊びません?」
侑「ええっ!? 正気!?」
栞子「いえ、これなら怪しまれたりすることはないと思います」
侑「そんな、栞子ちゃんまで!?」
131
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 01:13:33 ID:6rCnpQdI
今回はここまで。
スーパースター!の最初は変則的ですが侑√やります。
また明日に。
132
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 05:58:53 ID:pFRG2pdk
侑√あり!?え、めっちゃ楽しみなんだけど!ありがてぇ
133
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 15:29:44 ID:DWaTmgaQ
>>131
今までにない展開で楽しみ
134
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 15:30:09 ID:DWaTmgaQ
虹ではアフターやらない感じですか?
135
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 19:08:00 ID:x2z/3dCQ
何個前か忘れたけどやらないって言ってたよ
136
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 22:46:26 ID:6rCnpQdI
侑「いっ、いやいやいや。僕、最悪変質者のレッテルはられるよ!? 万が一他のクラスメイトに見られたりしたら……」
璃奈「大丈夫。罰ゲームってことにすれば」
侑「やらない方向には向かってくれないの!?」
137
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/19(月) 22:56:53 ID:6rCnpQdI
しずく「すみません先輩……」
侑「しずくちゃん……」
しずく「私も、ちょっと今の先輩と遊んでみたいです」
侑「」
あれ? もしかして逃げ場なし?
★★★
……そういうわけで。
とても不本意だけれど、このままの格好──ある意味これが本当の私ではあるけれど──で街を歩く事に。
しずく「先輩、大丈夫ですよ。どこからどうみても女の子です」
侑「そ、それ褒めてるの?」
138
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/20(火) 05:40:01 ID:c7z0ZDT2
かのゆうってこと?
139
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/20(火) 22:03:29 ID:2T39am9k
ニジガクの侑ちゃん以外のメンバーが全員男の子になって侑ちゃんハーレムとかもありそうやけど、ゆうぽむが確率的に一番高そう
140
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 00:10:28 ID:S03SsKzc
釈然としないけど、そうだと思わないと逆にやってられないか。
しずく「先輩、こういう時はおもいっきり女の子になっちゃえば、バレません」
侑「?」
しずく「堂々としていれば、不審に思われることもなくなります」
侑「……」
侑「そう……なの?」
しずく「間違いありません」
侑「そ……そっかぁ」
そういう、もんなのかな?
なんか言いくるめられている気もするけど。
141
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 00:27:48 ID:S03SsKzc
侑「そ、そういうことなら……」
口車に乗せられたわけじゃないけど、それならじゃあ普通に遊んでみようかな?
侑「よーし、じゃああとは流れでなんとかなれー!」
★★★
「ねねw 君たち四人でお出かけ?」
「俺たちも混ぜてよーw」
なんでやねん。
侑(まさか一人は男って思わないんだろうな……)
142
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 00:31:05 ID:S03SsKzc
5人の間違いでした。
143
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 00:34:18 ID:S03SsKzc
かすみ「ひ、ひえぇ……先輩、ナンパです……」
栞子「な、なんという……」
璃奈「……」
しずくちゃん以外の一年生ズは私の背中に隠れてしまう。
しずく「あの、すみません。私達急いでるので」
「どこ行くの? どっか行くなら俺たち奢っちゃうよ?」
しずく「いえ、大丈夫です」
侑「……」
「えぇ〜、いいじゃんいいじゃん、ちょっとくらいさぁ」
侑「ちょっと──そのへんにしときなよ」
144
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 00:40:28 ID:S03SsKzc
そう呼びかけても、ナンパ二人組は聞く耳を持たない。
「絶対楽しい思いさせるからさw 行こうよ──」
手がしずくちゃんと私に伸びる。
いや、もうなりふり構ってられない。
こうなったらみんなを連れて思い切り逃げ出して──
?「やめなよ。怖がってるでしょ」
「あ?」
しずく「え……澁谷さん?」
侑(澁谷? ……たしか、転校したっていう……)
かのん「あんまりしつこいなら、通報するよ」
145
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 00:49:36 ID:S03SsKzc
「あー? 関係ないだろ」
かのん「だったら何?」
「ちょっと向こうで話そうか」
もう私達よりも、邪魔をしてきた澁谷……かのん君をどうにかしてやりたい、という気持ちらしい。
しずく「あの、澁谷さん」
かのん「大丈夫。みんなはもう行ってなよ」
★★★
そう言って、かのん君は路地裏へ連れて行かれた。
かすみ「や、やっぱり通報しようよ! あんなの絶対……!」
侑「というか、助けに行こう! 僕行ってくる!」
しずく「あっ、先輩!」
どうしても動けなかった。
やっぱりどうしても、こわかったんだ。
侑「かのん君、だいじょ……あ、あれ?」
「うぅ……」
「て、てめぇ……」
かのん「……」
侑(え? ……か、勝ったの?)
146
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 00:54:15 ID:S03SsKzc
侑「あ、あの……」
かのん「ん? ……あぁ、さっきの。大丈夫?」
侑「う、うん。おかげで……」
かのん「それなら良かった……じゃあ、俺はこれで」
侑「あ、待って。みんなも……」
かのん「いや、大丈夫。……知り合いと会うと、ちょっと気まずいんで」
侑「ど、どうして?」
かのん「……学校、やめたんで」
侑(え……転校じゃ、なかったの?)
かのん「……まぁ、なにか縁があったらまた会いましょう」
★★★
147
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 00:57:49 ID:S03SsKzc
今回はここまで。
スーパースター!ではかのゆうからです。なんかよくわかりませんけど、かのんが一年生ということにトキめいてしまったので、それで行くことにしました。
侑√に関してだけは、やさぐれMAXかのんで行きます。かなり先(このペースだと来年もあり得る)になりそうですが。
また明日に。
148
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/21(水) 19:28:31 ID:Boqmg/Qo
期待
149
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/22(木) 00:35:54 ID:IEwjhsWM
明日からたくさん再開。
かのゆうは、こればかりはただの趣味のオンパレードになるかもしれません。ただシンプルに攻略される侑が書きたいだけでもあります。
150
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/22(木) 00:54:37 ID:5eO1dGmI
ポム君じゃダメだったの…?
151
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/22(木) 01:05:35 ID:CKQIJfNE
ポム君の分は歩夢ちゃんの方で存分にやってもらえれば
152
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/22(木) 04:14:33 ID:UTUW8fgs
ぽむ♂は色んな意味で強そう
153
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/22(木) 06:50:53 ID:70oTkaxg
かのゆうかぁ、たしかにかのんちゃん一年生ってのは結構くるものがあるね
主の描く作品結構好きやから楽しみ!
154
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 13:44:17 ID:e8vmkm52
更新来ない…
155
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 16:21:49 ID:svcXn8nE
1が書きたいものを書きたい時に書くのは前提として、陰ながら続き楽しみにしてるよ
156
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 16:55:09 ID:82oB2HGY
白い部屋の筆の速さ正直見習ってくれ
157
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 17:05:53 ID:f2nUQBz2
何年もこのペースで続けてる凄さをお前はわかってない
158
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 21:10:33 ID:WPl0S87Y
1作目いつ書いたか絶対知らなさそう
159
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 21:25:16 ID:sxLlBptc
提供していただくだけでありがたいのに、文句言うなよ。主の書きたいタイミングで書いてくれればいいんやからな、過去作でも掘り返して気長に待つことできんのか
160
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 22:39:35 ID:zbEpDBvs
>>158
SSで古参面は草
μ's時代から読んでるとなんか偉いんですかね真姫ちゃんルートが好きでした
161
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 23:39:08 ID:cVk5NFpM
途中で飽きたりして離れず長年追い続けてるってのは偉いだろうに
162
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/24(土) 23:41:25 ID:svcXn8nE
喧嘩しないで
163
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 00:01:56 ID:Q0UXzvME
しずく「あっ! 先輩……あれ? 澁谷さんは……」
侑「それが……」
★★★
私はそこで澁谷くんがナンパ二人をやっつけて、そのまま立ち去ってしまったことを四人に伝えた。
しずく「あの人、喧嘩強かったんだ……」
かすみ「でも助かったね」
侑「……ごめんね、本当は僕がなんとかしたほうが……」
栞子「いえ、高咲さんは今女の子ですから」
璃奈「栞子ちゃん、それな」
侑「ふ、フォロー……なのかな?」
164
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 00:10:33 ID:Q0UXzvME
とにもかくにも、危機は去った。
あとは普通にお出かけを楽しむだけだ。
澁谷くんに、感謝しながら。
★★★
しかしまぁ、私は女装(?)が似合う(??)のか。
驚くほど誰からも気にもされない。
変にチラチラ見られたりしてたら(あ、バレてる……?)って焦ってしまいそうだから、少し安心。
というか私もだいぶ気楽に遊んでる。
165
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 00:19:44 ID:Q0UXzvME
かすみ「先輩先輩、スタバの新作飲みました?」
璃奈「侑せんぱい、ゲーセンの新しい体験型ゲーム、一緒にしたい」
栞子「あの本屋さんの隣のカフェ、コーヒーがとても美味しかったんです。後で行きませんか?」
侑「あはは、順番にね」
後輩たちにあっちに行こう、こっちに行こうと腕を左右に引っ張られる。(璃奈ちゃんは背中)
……。
悪くない……いや、良い。
166
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 00:31:19 ID:Q0UXzvME
しずく「もう、皆。先輩は一人しかいないんだからね」
侑「大丈夫だよしずくちゃん。僕も行きたいからさ」
今日は可愛い後輩たちとのお出かけを楽しもう。
★★★
スタバ行ってゲーセンで遊んでカフェ行って。
侑「しずくちゃんは、行きたいところはない?」
しずく「私ですか? 私はみんなの行きたいところで……」
かすみ「もう行ったから、あとはしず子だよ!」
167
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 02:43:38 ID:Q0UXzvME
しずく「……じゃあ、カラオケ」
★★★
★★★
侑「みんなはカラオケ来たら何歌うの?」
かすみ「シル・ヴ・プレジデントとか可愛くて歌っちゃいますね〜」
栞子「レベッカのフレンズです」
璃奈「グッバイ宣言」
侑「おぉ、時代の高低差半端なくて笑っちゃったよ」
168
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 02:52:08 ID:Q0UXzvME
https://youtu.be/PWbRleMGagU
ヨルシカ『雨とカプチーノ』
侑「で、しずくちゃんはこれね」
しずく「好きなんですよね、ヨルシカ」
かすみ「侑先輩は何歌うんです?」
侑「僕はねぇ……私立恵比寿中学……」
かすみ「え?」
あ、いやそれは今は違うか。
男の子だから変か……。
侑「……最近はドライフラワーとか」
かすみ「切ないですねずいぶん」
169
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 02:56:16 ID:Q0UXzvME
侑「はは、ほんとにね。歌詞みたいな経験なんてないけど、結構好きなんだ」
まぁ、そんな他愛もない会話を交えながら順番に歌っていった。
★★★
しずく「うーん! 歌ったぁ〜……!」
かすみ「まだ空あかるーい」
栞子「ですが、もう時間も時間です」
璃奈「そろそろお開き?」
170
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 08:52:34 ID:PbCd4SdE
ヨルシカ良いよな……
171
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 23:35:56 ID:Q0UXzvME
侑「そうだね。そろそろ帰ろうか」
★★★
かすみちゃん、栞子ちゃん、璃奈ちゃんと別れ、最後は変え方向が同じしずくちゃんと歩いていた。
侑「……」
しずく「先輩? どうしたんですか、神妙な顔を……」
侑「いや……なんか、普通にこの格好のまま遊んだな、って」
別に、嫌ではないけれど……なんだろう、ほんのわずかに芽生えつつある男の子のプライド的なものが傷付いている気がする。
172
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 23:43:48 ID:Q0UXzvME
侑「ねぇ、次は普通の格好で出掛けようよ」
しずく「……」
侑「うえっ、なに? 僕なんか変なこと言ったかな……?」
しずく「いえ……また一緒に遊びに出てくれるんだな、と」
侑「そりゃあまぁ。僕も楽しかったからね」
何度も言うけれど、可愛い後輩たちに囲まれるのは良いものだから。
しずく「……そうですね。じゃあ、次は先輩の行きたいところに行きたいです」
侑「ありがと。どこにしようかな……」
次の遊びの計画を考える。
夏休みはまだ終わらない、次はどこへ行こうか──
侑「暑いし、プールとかいきたいね」
173
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 23:49:41 ID:Q0UXzvME
しずく「あっ! いいですね、私も行きたいです」
★★★
しずく「ふぅ」
一日遊び回って、家に帰ってきた。
靴下がもう蒸れきっていて歩いたところに跡が出来ていた。
しずく「あぁ、シーブリーズ買っとけばよかった……」
夏の日には必需品だ。
しずく「プール、かぁ……」
シャワーを浴びながらぽそりと呟く。
ただ自分に言い聞かせるために。
鏡に映る自分の身体を見る。
174
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 23:51:50 ID:Q0UXzvME
しずく「……」
しずく「あれ、我ながら結構いいスタイルかも……」
おっぱいは……それなり。
お腹周りも腹筋やトレーニングのおかげですっきりしてるし……。
……お尻の大きさは、プラスになるのか、マイナスになるのかちょっとわからないけど。
175
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/25(日) 23:54:22 ID:Q0UXzvME
しずく「……」
しずく「って、なにをそんなに意識してるんだか……」
先輩とプールに行くからって……二人きりじゃないけども。
しずく「……ちょっと下の毛整えておこ……」
……。
……はみ出すような、あれじゃないけど……一応ね。
176
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 00:03:28 ID:KACPiNBk
★★★
かすみちゃんたちにプールに行かないかと連絡をしたところ、二つ返事でオッケーが来た。
そして今日は、その当日。
一足先に着いていた私はみんなを待っていた。
侑「……お、きたきた」
しずく「おまたせしてすみません、先輩」
侑「あはは、約束の時間よりも前だよ」
後はかすみちゃんたち3人……いつ来るのかな、なんて思っていたときだった。
しずく「あれ、かすみさんから……もしもし?」
かすみちゃんからの電話。
少し遅れそうとか、そういう連絡かな?
しずく「うん……もういるよ。……え? 線路に? 車が? そんなことあるの?」
侑(うん?)
しずく「あー……うん。わかった。じゃあ……先に、はいってるね」
侑「……なにかあったの?」
しずく「いや、それが……」
★★★
簡単に言うと。
かすみちゃん、栞子ちゃん、璃奈ちゃんは3人とも同じ電車に乗っていて。
電車が走る線路に、なぜか車が落ちてきていて復旧作業にかなり時間がかかるらしい。
侑「そんなことある?」
しずく「あるみたいです……」
聞けば聞くほどなんじゃそりゃ。ってなるけど……まぁ嘘つく理由もないし、本当なんだろう。
しずく「降りて移動するみたいなので、先に中で遊んていて、と」
侑「なるほどね」
177
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 00:05:14 ID:KACPiNBk
今回はここまで。
大した物を書いてるわけでもないですが、読んでくれる人がいるだけで嬉しいです。
また明日に。
178
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 00:31:05 ID:ZSUQeiKg
色んなキャラに感情移入して読んでると辛くなる時もあるけど楽しみに読ませてもらってます
179
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 01:57:21 ID:ZEFB.krI
侑くん中の人が漏れてるぞ
180
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 23:35:32 ID:KACPiNBk
先に……ね。
★★★
男の子だと着替えが早くて助かる。
侑(上が裸なのが違和感で、ラッシュガードきちゃった)
それはさておき。
しずく「先輩、おまたせしました」
侑「あぁ、いや……」
言葉に詰まった。
フレアビキニが清楚なイメージを際立たせる。
水色の、しずくちゃんにピッタリのカラー。
一瞬見惚れた──不覚にも。
しずく「先輩?」
侑「あ、ぁあ……水着。似合ってるね」
しずく「ありがとうございます」
ありきたりな褒め言葉。
でも本心だった。
★★★
しずく「結構快適ですね」
侑「人がそこまで多くなくて助かったねぇ」
あんまり多すぎても遊びにくいから、これは幸運だった。
181
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 23:40:57 ID:KACPiNBk
流れるプールや波のプール……いろいろあるけれど、やっぱりメインは。
しずく「先輩、ウォータースライダーいってみませんか?」
侑「お、いきなりメインだね」
少し意外な提案だった。でも私も乗ってみたかったし、その提案にあっさり乗る。
しずく「2つありますね」
侑「せっかくだし、あっちのデッカイ方行ってみよう!」
鉄製の階段を素足であがっていく。少し暑いけど、それもプールの味だろう。
侑(結構カップルが多いな……)
まあそれ自体は何ら不思議なことじゃないか。
182
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 23:46:00 ID:KACPiNBk
しかし順番待ちの途中、ある事に気付く。
侑「……なんか、さっきから皆二人一緒に滑ってるね」
しずく「先輩」
侑「ん?」
しずく「こっち、二人乗り用のスライダーみたいです」
侑「え!?」
そう言われて看板には確かにそう書いてあった。
しかも余計な一言も──カップルにおすすめ、と。
183
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 23:52:22 ID:KACPiNBk
侑「あ、あー……ごめん」
しずく「いえ、別に謝るようなことじゃ……一緒に滑りましょう、先輩」
そう言ってくれると助かるなぁ……。
いや、なんだかね。
こういうタイプのアトラクション……どれくらいの距離感の女の子相手なら、自然に乗れるのかな。
歩夢相手なら、平気かもしれないけど……。
そうこうしているうちに、順番が回ってきた。
「はいはいお兄さん、彼女さんの事ちゃんとつかんであげてて」
侑「は、はぁ……」
と言われても……。
しずく「先輩、私別に気にしませんから……」
侑「う、うん……」
意を決して、しずくちゃんのお腹に手を回す。
侑(わ……細……)
引き締まったお腹……。
侑(す、ごぉ、おおおお!?)
しずく「きゃっー!」
侑「わぁっー!」
思考を中断させられるほどのスピード!
184
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 23:55:00 ID:KACPiNBk
どれくらい? 気付けば派手な水しぶきをあげて下まで降りていた。
侑「ぷはっ!」
しずく「……」
侑「……」
しずく「先輩……」
侑「うん……」
考えは同じだった──
侑「もう一回やろう!」
しずく「もう一回いきましょう!」
これすっごい楽しい!
185
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/26(月) 23:57:33 ID:KACPiNBk
★★★
かすみ「ひゃ〜、やっとついたね」
璃奈「しずくちゃんと先輩、どこだろ」
栞子「どこかで遊んでいるのでしょうが……」
かすみ「波の出るプールとかかなぁ」
璃奈「流れるプールかも」
栞子「……いえ、どちらも違うようです」
186
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 00:06:04 ID:vasBnlRc
かすみ「え? 見つけた?」
栞子「今丁度、ウォータースライダーのところから……二人一緒に」
璃奈「二人一緒に……滑ってた?」
かすみ「ほほう?」
栞子「しかも見てください、この距離でもわかります」
璃奈「ふたりとも、すごく笑顔」
かすみ「しず子、先輩とすっかり仲良しだね」
栞子「良いことです。親しい友人関係を築けることは……」
璃奈「たぶん、そういうことじゃないと思う」
栞子「というと?」
璃奈「……わからない。でも、しずくちゃん。先に大人になっちゃうかも」
栞子「?」
かすみ「……でも、いいね。しず子と先輩。結構お似合いかも」
187
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 00:14:35 ID:vasBnlRc
★★★
しずく「あっ! みんなも来ましたね」
侑「ほんとだ。おーい!」
手を振り呼びかける。
栞子「すみません、遅くなってしまって」
侑「仕方ないよ、災難だったね」
かすみ「ふふん、それよりも。何か、かすみんたちに言うことはありませんか?」
侑「ふふ。みんな、水着似合ってるよ」
しずく「……」
かすみ「え〜、じゃあ誰が一番可愛く似合ってると思いますか〜?」
侑「えぇ!? そ、それは……」
それは返答に困るやつだよ!
それに、それだと……私は……。
侑(いや、正直……しず……)
……いや、それもやめておこう。
変な空気になりそうだし。
侑「……みんながそれぞれ似合ってるよ」
かすみ「あー! いま、逃げましたね」
188
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 00:15:13 ID:vasBnlRc
今回はここまで。
しずく√もかなりじっくりな内容になりそうです。
また明日に。
189
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 02:38:57 ID:vQgQBDsg
おつおつ
190
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 03:39:29 ID:K19oFoW2
じっくり楽しみ
191
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:12:50 ID:vasBnlRc
侑「まあまあ……それより、せっかくみんな集まったんだから、遊ぼうか」
★★★
ていうかさ。
かすみ「せんぱーい! もっとはやくおしてくださーい!」
侑「はいはい」
璃奈「すごい、先輩。ちからもち」
侑「これくらいなんてことは無いよ」
栞子「高咲さん! 次は私も……!」
う〜ん……。
やはり……良い。
すごく。
良い。
192
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:18:04 ID:vasBnlRc
侑「順番だよー」
思わず頬も緩む。
周りからの視線がちょっと痛いけど。
いや、見てくれ。どうだ、私の後輩たちは可愛いだろ……!
しずく「……」
★★★
遊び疲れてもう夕暮れ。
今日はここらで解散だと、それぞれが帰路に。
途中まではしずくちゃんと一緒。
その最中。
しずく「先輩って、なんだか女慣れしてますよね」
侑「え、えぇ?」
193
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:31:34 ID:vasBnlRc
しずく「かすみさんたち、みーんな先輩にくっついて。3人とも可愛い女の子なのに、先輩全然動じませんし」
侑「う……」
確かに慣れている……というのも変な感じだけども。
しずく「先輩、プレイボーイだったんですね」
侑「えぇ!? 違うよ、そんなんじゃないよ!」
なんだかとんでもない誤解を!
しずく「皆が喜ぶこと、そのまま伝えてくれますしね。昼間のかすみさんの『誰が一番可愛く似合ってるか』も上手く交わしましたしね」
侑「あ、あれはそう言わないとさぁ、本音言ったら変な空気に……」
しずく「……あ。じゃあ一番は先輩の心のなかでは決まってたんですね」
わっ、口を滑らせた……!
194
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:38:17 ID:vasBnlRc
しずく「誰だったんですか?」
侑「え、いやそれは……」
しずく「かすみさんかな? やっぱり可愛いのは認めますけど、本人に言ったらちょっと調子にのりそうですもんね」
侑「いや……」
しずく「あ、でも。かすみさんはそうやって面と向かって言われると照れるタイプかも……」
侑「……」
しずく「栞子さんもなんだか可愛い系の水着だったし、璃奈さんもキュート、って感じで……」
侑「しずくちゃんなんだけど……」
しずく「でもやっぱり……え?」
侑「いや……一番可愛いと思ったのはしずくちゃん」
195
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:39:19 ID:vasBnlRc
しずく「……」
侑「……」
ほら……変な空気!
でも、なんだろう。この、『言ってやったぜ!』感。
割と良い。
しずく「あ、ありがとう、ございます……」
侑「あ、うん……」
196
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:43:26 ID:m038Tq/A
にやけてしまう
197
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:46:04 ID:vasBnlRc
しずく「……先輩」
侑「う、うん?」
しずく「……」
しずく「えっち……」
侑「え……」
えっーーー!?!
侑「なっ、なんでそうなったの!? まぁまぁ理不尽じゃない?!」
しずく「だ、だって……今思えば、私のお腹……何回触ったんですか!」
侑「えっ? ……スライダーのとき!? 今更!?」
しずく「い、いい、いま恥ずかしさが全部やってきたんです!」
198
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:54:55 ID:vasBnlRc
そんなことある!?
しずく「もうわたしの中で先輩はスケベ先輩です……」
侑「やめてよ! 濡れ衣! 冤罪です!」
そんな言い争いは、日が沈むまで続いた……。
★★★
侑「はぁ……」
なんだか体に疲れが溜まって、ベッドに寝転がる。
侑「なんだか変な別れ方しちゃったな……」
199
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/27(火) 23:59:15 ID:vasBnlRc
侑(いや、それにしたって『えっち』はないよ……)
しずく『えっち……』
侑(……)
あれ……。
侑(いや、まずいだろ──)
ちょっと、そんなふうに言われるのも。
悪くないかもなんて思ってしまった。
★★★
しずく「はぁ……」
……勢い余って先輩にはいろいろ言っちゃったなぁ。
でも、先輩も先輩だよ。あんな急に可愛いなんて……。
しずく「他の女の子にも、ああいうこと言ってるのかな……」
200
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 00:00:32 ID:ol/fivi6
可愛い……か。
しずく「……関係ない関係ない。私は、そんなに簡単な女の子じゃない──」
★★★
201
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 00:12:48 ID:ol/fivi6
★★★
しずく『だ、だめです先輩……』
侑『何がだめなの?』
しずく『そ、それは……あ……』
顎を指であげられる。
侑『しずく』
しずく『ひゃっ……!』
侑『好──』
★★★
しずく「わっー!?」
がばっ、と起き上がる。
両手をまるで何かを拒むかのように、前へと押し出して。
しずく「な、なんて夢を……」
妙にリアルすぎる。予知夢と言われても信じそうだった。
202
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 00:26:50 ID:ol/fivi6
しずく「……これじゃ私が先輩のこと、意識してるみたいじゃない」
……。
頭の隅で、歩夢先輩の顔がチラついた。
★★★
侑「わ〜……やばいって……」
後輩を……。
侑「朝っぱらからさぁ……」
オカズにしてしまった……。
侑(変な夢見た〜……)
耳元で隠語囁いてくるしずくちゃんの……。
侑(単純か、私は……!)
困っちゃうよ……はぁ。
しずくちゃんにもなんだか……申し訳なくなる。
侑(反省……)
……さあ、部活の時間だ。
大会まで、もうすぐなんだから……。
203
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 00:30:17 ID:ol/fivi6
今回はここまで。
また明日に。
侑√は確かに歩夢(♂)でしようかは迷っています。なんでもを通り押して、すべてを許してもらう前提になりそうですが。(ラブライブ!において圧倒的に地雷を踏み抜きかねない男体化を書いておいて今さらな気もしますが)
204
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 01:33:43 ID:G8UmRIgo
ラブライバーが偏食家過ぎるだけだから気にすること無いよ
二次創作という界隈が自分の好きな物ばかりで構築されてるなんて事ある訳ないのにね
205
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 01:37:57 ID:IuTp.W5.
迷ってるならポム君にしてよぉ
206
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 03:15:11 ID:ku3DGxIw
えっちの破壊力凄まじいな
207
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 12:45:04 ID:Ejm3nXt2
ここまで来たら侑くんがいいなぁ
ただしどうしてもと言うなら侑くんの後にぽむくんをifとして書いていいものとする
展開かぶろうがぽむくんも面白そう
208
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 13:33:32 ID:uJoGykvk
>>207
侑ちゃんルートをかのん君か歩夢君かっていう話じゃないの。侑ちゃんと侑君がいいってこと?
209
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 14:29:12 ID:2En6z/Hk
ああそういうことか、俺がきちんと流れ見てなかった許して
でもここまで溜め込んだ歩夢ちゃんが救われるのは何度見ても多分面白いから侑ちゃんと侑くんが見たいのは間違ってないけど
210
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 16:04:18 ID:hYJopAdc
俺はかのん君がいいなぁ
リエラは先輩後輩カプないし
211
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 18:55:27 ID:nKeP2FLM
μ'sやAqours、ニジガクとかの垣根を越えるのはなんか違う気がする
212
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 20:55:39 ID:Aem7PY8k
前に千歌くんと穂乃果ちゃんの√なかったっけ?
わいもかのんくんアリアリ派
いちばんは1の書きたいもんだけどね
213
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 21:45:26 ID:p23hazqU
正直スパスタキャラに興味ないから歩夢(♂)で見たいわ
214
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 22:37:31 ID:sHrt8Vek
千歌くんでの穂乃果√
穂乃果くんでの千歌√あったし
シリーズの垣根を超えるのは別にいいと思うけど
ぽむくんでも、かのんくんでも楽しみなことに変わりないから、主の書きたいように書いてくれ
215
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 23:49:36 ID:2En6z/Hk
かのんくん面白そうだよね
216
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/28(水) 23:57:41 ID:ol/fivi6
★★★
しずく「先輩、おはようございます」
侑「おはよう……日焼けしたね」
真っ白な肌も、少しばかりこんがりと焼けていた。
しずく「あはは……水着のあとがすごかったです」
侑「いや、わかるわかる。くっきりと焼けてるところとそうじゃないところが分かれてるよね」
「はーい、雑談もいいけどそろそろ始めるよー」
★★★
ほんのわずかな修正や、工夫で劇は大きく変わる。
217
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:05:14 ID:yAUT36II
「よく表現の仕方で『そう……ですか』とか、『なん……だと?』みたいなのがあるけど、あれはあんまりよろしくは無いね。日常の会話でそんな間の開け方、絶対しないでしょ?」
侑「確かに……」
「あと思ってるよりも、意識していないと声って出ないからね。本番はホールでやるんだからしっかり声出さないと、観てる人たちも何言ってるか分からなくなるからね」
218
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:09:40 ID:yAUT36II
★★★
侑「しずくちゃん、さっきのところなんだけど」
しずく「はい、どこですか?」
基本的に劇中で会話することが多い、しずくちゃんとの相談が増える。
侑「ていうか、僕の女声届いてるのかな」
しずく「全然問題ないと思いますよ? 無理やり出してる違和感もないですし」
侑「そう? しずくちゃんがそう言うなら……」
しずく「……」
「あっ、しずくー、高咲くーん。ちょっと休憩にしよーか」
侑「はーい」
しずく「そうですね。……先輩、飲み物でも買いに行きません?」
219
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:16:10 ID:yAUT36II
★★★
自販機の前。
私は少しだけ先輩風を吹かせる。
侑「いいよ、好きなの押して」
しずく「ありがとうございます、いただきます」
ガコンと音を立てたのはカルピスだった。
侑「僕は何にしようか……」
しずく「……先輩」
侑「ん?」
しずく「私、仲のいい先輩からは、『しずく』って名前で呼ばれてるんです」
220
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:19:08 ID:yAUT36II
侑「そうだね」
しずく「……」
侑「……?」
しずく「……先輩は、いつそう呼ぶのかなって」
侑「えっ、でも僕は……」
しずく「ちゃん付けは無しで、ですよ」
侑「いやぁ、はは……でもなんかちょっといざそう呼ぶとすると、ちょっと気恥ずかしいというか……」
しずく「歩夢先輩は、歩夢って呼ぶのに?」
侑「いやほら、歩夢は……」
しずく「そういう感じで、です」
221
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:20:36 ID:yAUT36II
侑「……」
これは折れてはくれないな……。
侑「……とりあえず」
しずく「!」
侑「早く部室に戻るよ……しずく」
しずく「……はーい。せーんぱいっ」
222
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:22:57 ID:yAUT36II
★★★
私何やってるんだろ。
しずく(大丈夫……先輩後輩として、仲良くしてるだけ)
ただ、それだけ……。
★★★
歩夢「侑くん」
侑「どうしたの歩夢?」
歩夢「ううん、大したことじゃないんだけど……」
歩夢「いつからしずくちゃんのこと、しずくって呼ぶようになったの……?」
部活の練習が終わり、帰り道。
侑「今日」
歩夢「今日?!」
223
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:25:42 ID:yAUT36II
侑「まぁ、しずくちゃんとは仲いいし。呼び捨てくらいするよ」
歩夢「そ、そうなんだ」
歩夢「……侑くん。一つだけ、質問いいかな」
侑「なに?」
歩夢「私といると……楽しい?」
侑「? ……よくわからないけど、楽しいと思うよ。なんていうか、歩夢が側にいるのは当たり前って気分でもあるし」
歩夢「……!」
歩夢(それって……じゃあ今更……私にはドキドキしてはくれない……ってことなのかな……)
224
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:28:25 ID:yAUT36II
歩夢(そういう、ところなのかな……私のだめなところって……)
歩夢(あれ、じゃあ私……もうどうしたって──)
侑「──歩夢?」
歩夢「あっ、う、うん。なぁに?」
侑「なんだか考え込んでたけど……」
歩夢「う、ううん、大丈夫。なんでもないよ」
侑「ほんと? ……なにかあったら相談しなよ。いつでも聞くから」
歩夢「……っ!」
歩夢(もう……なんでそんなに……)
だから諦めたくないんだよね……。
225
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:33:51 ID:yAUT36II
★★★
侑「しずく、しずく……か」
侑「まあ、それくらいは普通か……」
侑「……」
あれ、なんだ?
侑「うーん……さっきからしずくの事ばかり……」
最近良く話すからかな?
何からでもしずくを連想して、気付いたらあの子のこと考えてるな……。
侑「……寝よ」
★★★
しずく「高咲、侑先輩……か」
……本当は。
本当は、別にみんなが皆、しずくと呼び捨てにはしない。
変な嘘をついてしまった。
しずく「……しずく、しずく。……うん、嫌じゃない」
むしろ、やっぱりちょっと好き。
しずく「明日は、先輩とどんなお話ができるかな……」
しずく「おやすみなさい……」
と、そんなときだった。
226
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:37:42 ID:yAUT36II
LINE電話に着信。
名前は、高咲侑。
しずく「……もしもし、先輩?」
侑『あ、ごめん……寝てた?』
しずく「いえ、まだ……どうしました?」
侑『あぁ、いや……特に、なにかあるわけじゃないんだけどさ。なんか、眠れなくて』
227
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:40:35 ID:yAUT36II
しずく「……あ、夜ふかしですか? だめですよ、ちゃんと寝ないと」
侑『はは……それを言われたら、何も言い返せないね』
しずく「先輩、悪い人だ」
侑『まさか。僕ぐらい良い人はそうそういないよ。町内一位だよ』
しずく「ふふ、すごく狭い範囲ですね」
侑『謙虚だからね』
228
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:44:03 ID:yAUT36II
しずく「……先輩」
侑『うん』
しずく「私達、会ってからまだ4ヶ月くらいですけど……すごく仲良くなりましたよね」
侑『そうだね。一年生の子たちが、みんな良く懐いてくれて……』
しずく「先輩は幸せものですね。可愛い一年生四人に囲まれて」
侑『あ、しっかり自分も含めたね』
しずく「ふふ、調子に乗りました」
侑『でも可愛いのは本当だね』
しずく「……」
いけない。
いま、すごくドキッとした。
229
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:46:44 ID:yAUT36II
しずく「……先輩って、簡単にそういう事言いますよね」
侑『電話越しだからかな? ちょっと言いやすいね』
しずく「……やっぱりプレイボーイだ」
侑『違うって!』
しずく「いーえ、絶対そうです」
侑『もう〜……』
しずく「……」
しずく「じゃあ……一つだけ質問に答えてくれたら許してあげます」
侑『うん、なになに?』
しずく「……一年生四人の中で、誰が一番可愛いと思いますか?」
230
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:48:39 ID:yAUT36II
侑『……』
しずく「……」
だめ……変なこと言った。
だいたいそんなことを聞いて、どうしようって言うの。
しずく「ごめんなさい、やっぱり今のは──」
侑『しずくが一番可愛いと思う』
しずく「無しで……えっ」
231
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:52:28 ID:yAUT36II
思わず携帯を落としてしまった。
しずく「あっ……! す、すみません、携帯落としました」
侑『び、びっくりした……すごい音……』
しずく「す、すみません」
侑『い、いや……』
しずく「……」
侑『……』
しずく「えと……何の話でしたっけ……」
侑『えー……まぁ、その。誰が一番可愛いか、って……』
しずく「で、でしたね……」
侑『……いや。ごめん。今の忘れて』
しずく「えっ……」
侑『無し、今のナシ。キモいよね、今のは』
しずく「そっ──」
そんなことない!
嘘にしないで!!
しずく「そんなことないです! すごく! うれ、し、ぃ……です……」
232
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:54:42 ID:yAUT36II
面と向かって──電波越しだけれど──嬉しいと伝えることが、その途中で恥ずかしくなり、尻すぼみ。
しずく「……」
侑『……』
しずく「……先輩」
侑『は、はい』
しずく「……ありがとうございます」
侑『ど、どういたしまして……?』
233
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 00:58:39 ID:yAUT36II
だめだ。
これは何か、ひとつ。
先輩に仕返しがしたい。
こんなに心を惑わせて。
なら……同じ方法で仕返しをしよう。
しずく「……あの、先輩。私も先輩に思っていたことがあるんです」
侑『な、なに?』
しずく「私も──」
──だめだ、やっぱり恥ずかしい。
そんなことを伝えることが、何を意味するのか。いや、そこまで深い意味はないかもしれない。ただの、称賛……それ以上なんかじゃ、ないはず。
でもやっぱり、恥ずかしくて……言葉の続きは、力のない、囁くような声になってしまった。
ボソボソと、耳元に手を添えるような。
しずく「……私も、先輩のこと、一番かっこいいとおもってます」
そこで私は耐えきれず──電話を切った。
234
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 01:04:28 ID:yAUT36II
★★★
しずく『……私も、先輩のこと、一番かっこいいと思ってます』
侑「!?」
な……な、なんだ……いまの……。
耳元でこしょこしょと囁かれたような……あ、ぁあ……!
侑(うぅわぁぁあ〜〜〜ッ!!)
ベッドで悶える。
だめだ、あんなの電子ドラッグだ。
まじで指先痺れてる。
しかも言葉の内容!
侑(うっぁぁあやっば今ので目が冴えすぎる!)
なんだよなんだよなんなんだよっー!
侑(可愛いすぎるぞ桜坂しずくっ……!?)
訳がわからないほど愛おしい。
どうしたらいいんだこのパッション。
侑「くぅぅ〜……!」
あ、会いたい〜。
声だけじゃだめだこれ!
侑「早く、明日になればいいのに……」
★★★
しずく「ぅぅうぅ〜……!」
235
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 01:09:06 ID:yAUT36II
侑『しずくが一番可愛いと思う』
しずく「そんなの卑怯ですよ……!」
もう、もう、もう!
一体私のことをどうしたいですか!
しずく「頭の中先輩だけになっちゃう……」
歩夢先輩……。
しずく「……歩夢先輩も、こんな気持ちなのかな……」
……。
しずく「え……?」
歩夢先輩と……同じ気持ち?
それって……。
しずく「嘘、だってそれじゃ私……」
先輩のことが……好きってことじゃ……。
しずく「〜〜〜っ!?」
ぶわっと汗がでる。
体が熱くなる。
だめ、だめ! 気づいちゃだめ!
しずく「だって、こんなのつらいよぉ……!」
こんなっ、きもち……抑えられるわけない……。
しずく「歩夢先輩……ごめんなさい……」
私は……悪い後輩です……。
しずく「私……私も、先輩のこと……好きになっちゃいました……」
236
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 01:11:01 ID:yAUT36II
今回はここまで。
なんか理亞√で気に入ってたところをほぼ流用してしまいました。
また明日に。
やっぱりポムくんも人気ですね。いっそ両方やりますか。
237
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 01:19:21 ID:SXo/DTJI
どっちが泣くかはわかってるんだけど歩夢にとってもしずくにとってもきつい展開になりそう
両方書いてくれるの嬉しいけど、当分先でしょうしその時に書きたいように書いてくれたら
238
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 01:29:36 ID:YpadSDlI
大量投下うれしい
いいねいいね
239
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 01:33:07 ID:OO5PlnX6
なんか急にしずくの方から接近というかアプローチしてきたというか
そんなにプール遊びに行ったのが大きかった?
240
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 01:44:44 ID:SXo/DTJI
その前の夏合宿から徐々にじゃない
241
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 02:20:13 ID:Whk.19f2
なんか花男ならぬ花女を見ている気分だわ
242
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 02:24:52 ID:Whk.19f2
>>239
君はそういう経験ないの?
243
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 08:21:11 ID:dwx0XLmY
>>242
展開的に、急にしずくが呼び捨てにさせたりして侑くんに積極的に異性として近付いてきてるというか、もっと言えば自分を女として意識させようと誘惑気味になってるのが気になったから書き込んだまでだよ
経験云々は関係ないでしょ
煽ってるつもりなのか判断に困るけど、強いて言うなら結婚してるし子供も2人いるよ
244
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 10:46:06 ID:N7by1ObY
肝試し後からしずくが気になってる描写は結構書かれてる
夢にまで出て来てるしそこまで急には感じなかったな
245
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/07/29(木) 23:51:04 ID:yAUT36II
★★★
侑「あっ」
しずく「ぁ……」
どうせ部室で会うけど。
今日はその前に、通学路でばったり。
しずく「お、おはようございます……先輩」
侑「おはよう、しずく」
しずく「ぐ、偶然ですね! こんなところで……」
侑「だね……」
しずく「……」
侑「……」
か、会話が……続かない!
246
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/02(月) 00:17:49 ID:El9yx5g.
このあと再開
247
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/02(月) 07:51:19 ID:mN9ViYL2
しません
248
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/02(月) 16:59:53 ID:El9yx5g.
侑「あー……夏休み、あと少しで終わりだね」
しずく「そう、ですね」
侑「遊び呆けられるのも終わりか〜」
しずく「……」
侑「……」
侑「あのさっ」
しずく「は、はい」
侑「明後日花火大会あるでしょ?」
しずく「あぁ……確か、部活のみんなで行こうって言っていた……」
侑「しずくは行くの?」
しずく「はい、もちろん。……先輩は?」
249
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/02(月) 18:01:58 ID:El9yx5g.
侑「もちろん行くよ。今から楽しみ」
しずく「……はい、私も楽しみです」
★★★
歩夢「侑くん、花火大会は会場まで一緒に行こう?」
侑「あぁ、そうしようか」
歩夢ももちろん部員だから花火大会へ。
侑「浴衣きるの?」
歩夢「う、うん! 着ちゃおうかな……」
侑「いいね、絶対似合うと思う」
歩夢「そ、そう? ……じゃあ一番に見せてあげるね!」
250
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/02(月) 18:02:13 ID:El9yx5g.
明日夜再開。
251
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/02(月) 19:03:51 ID:.erZ9qSU
集団で行く花火大会…
展開予想しちゃいそうになってしまう
252
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/02(月) 20:23:42 ID:BRvLQd5o
>>251
花火大会の会場で部活仲間からはぐれちゃって侑としずくが二人きりになるとか?
253
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/04(水) 01:05:41 ID:JdzwpcCU
憧れの先輩と夏祭り浴衣デートでトイレ混んでて漏らす漫画一時期よく貼られてたの思い出した
254
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/04(水) 09:56:39 ID:bxnS8WwQ
★★★
花火大会集合は現地にて。
侑「わ〜、やっぱり結構人多いね」
歩夢「そ、そうだね。これだけ多いと……はぐれちゃうかもね」
人混みの暑さ。
夏の暑さ。
相まって少し苦しいけれど。
それも花火大会というものだ。
255
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/05(木) 00:39:56 ID:lxZwouyY
しずく少し難しいですね。
例のコロナワクチンの副反応で出来るかはわかりませんが、大したことなければ明日再開。
256
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/05(木) 17:40:19 ID:fX3b/J2Y
御自愛を…、貴方あってこそのssです
257
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/05(木) 18:20:28 ID:lxZwouyY
絶対今日無理です。回復次第やります。
258
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/05(木) 18:34:48 ID:I/EC2CNs
痛いの?熱出てるの?
259
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/06(金) 00:04:51 ID:JO2uWunI
ロキソニン飲んでしっかり寝なよ
回復までまってるよ
260
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/08(日) 01:13:46 ID:FS3MqeCE
「お〜い、高咲くん上原さ〜ん、こっちこっち」
先についていた先輩達が手を振ってこっちを呼んでいる。
侑「おまたせしました」
「いんや、みんなも今着いたくらいだよ」
皆それぞれ浴衣や好きな服。
女子はだいたい浴衣で……。
からん、かこん、と草履の音。
複数ある中のたった一つに私は反応した。
261
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/08(日) 02:39:34 ID:WthNYKqA
おかえりなさい
262
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/08(日) 21:02:06 ID:FS3MqeCE
深い青色に金魚が泳いでいるデザイン。
ハーフアップではなくポニーテールにしていて、普段はみない姿だった。
着ている物も、髪型も。一粒でニ度美味しいとはこれか。
しずく「──先輩、こんばんは」
侑「やっほ」
うわぁ。
可愛いなぁ。
263
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/09(月) 06:46:58 ID:3kg5iydA
どうしよう、それしか考えられないな。
「よーし、皆集まったみたいだし、そろそろ行こうか」
★★★
やっぱり花火大会といえば屋台。
チョコバナナ、イカ焼き、りんご飴。
何から手を付けたっていい。
264
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/09(月) 14:14:47 ID:z1TXcee.
隣に浴衣の歩夢がくっ付いてんだよね?
265
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/09(月) 22:35:44 ID:3kg5iydA
侑「歩夢、なにか食べる?」
歩夢「じゃあ……りんご飴」
侑「いいね、買お買お」
しずくは他の先輩たちと一緒にいる。
歩夢が一緒にいるし、声をかけるのもなんだか憚られた。
別に悪いことじゃないんだけど。
侑「はい、歩夢」
歩夢「ありがとう、侑くん」
嬉しそうにりんご飴にかじりつく歩夢。
そんなにりんご飴とか好きだったっけ?
266
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/10(火) 01:49:56 ID:BdbYD8N6
歩夢「……」
★★★
人混みの中をかき分けて。
急ごう、もうすぐ花火が咲く。
「いやぁ、なかなかいいねぇ。ここからだといい眺めがみられそう」
「あれ……高咲くんと上原さんは?」
「しずくもいないね。3人でいるのかな」
★★★
侑「……歩夢、ここ?」
歩夢「うん、そうだよ……というか、幼い頃はよくここで一緒に見たじゃない」
歩夢に連れてこられた場所は、少し人気のない離れたスポット。
良い、眺めだった。
267
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/10(火) 01:57:17 ID:BdbYD8N6
歩夢「……ここで、一緒に見たかったんだ」
侑「……そうなんだね」
花火が打ち上がりはじめる。
侑「わぁ……!」
歩夢「……」
侑「やっぱり、花火は綺麗だね歩夢……ん?」
私は花火を見上げていたけれど、歩夢は花火を見てはいなかった。
私のことを、見つめていた。
268
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/10(火) 02:05:02 ID:BdbYD8N6
侑「……歩夢? どうしたの?」
歩夢「あのね、侑くん……」
その言葉は、漫画のように。
歩夢「私、侑くんのことが好き」
花火の音で、かき消されやしなかった。
私の耳に、まっすぐ届いた。
侑「……え?」
歩夢「ずっと、ずっと好きでした。……だから、私と付き合ってほしい」
侑「ぁ……」
★★★
今更。
幼い頃から知っていて、歩夢の良いところも悪いところも分かっている。
もう私達の関係は幼なじみにはとどまらないほどなんだ。
だから……。
侑「ごめん……歩夢。僕も歩夢のことは好きだよ。だけど……僕の好きと、歩夢の好きは……違うものなんだ」
歩夢「っ……」
侑「……それに」
269
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/10(火) 09:36:38 ID:BdbYD8N6
侑「いま、ちょっと気になる子もいるからね」
歩夢「……それって」
侑「……それは恥ずかしくて言いにくいよ。……歩夢だって別に聞きたく……」
歩夢「聞かせて」
侑「……」
侑「……しずく、ちゃんだよ」
歩夢「……」
歩夢「そっか……あの子かぁ……」
歩夢「……馬鹿みたい、私……」
侑「歩夢……」
歩夢「ううん、いいの。仕方ない」
歩夢(誰も悪くない)
270
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/10(火) 12:34:27 ID:kX7N2mhY
歩夢ちゃん……
271
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/10(火) 17:29:02 ID:9eK6kNR6
普通の子ならかすみ編でぼろぼろになって諦めるだろうけどそれでもまだ頑張れる時点ですごい
272
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/10(火) 18:04:54 ID:pxrnIur.
これ菜々√でバキバキに歩夢ちゃん折る予定らしいけど歩夢√で侑くんに告白されても歩夢ちゃん素直に信じられないよね
またかすみ√みたいになるんじゃないかって悩むのすら吹っ飛ぶくらいのハッピーエンドを期待してる
273
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/10(火) 20:12:09 ID:jIMtYimw
二股で捨てられるという最低の扱い受けても幻滅せずに
好きでいられるほどの想いだから反動が怖くもある
274
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/11(水) 11:31:34 ID:S.TP3cJ6
歩夢「……侑くん」
歩夢「私に足りないものって……なんなのかな」
侑「歩夢に……」
歩夢「……ううん、やっぱりなんでもない」
歩夢「……」
歩夢「ねぇ、侑くん。私と付き合ってくれたら、どんなことでもするっていったら、どうする?」
侑「どう、って……」
歩夢「侑くんが望む事だったらどんな内容でも。エッチなことでも、なんでも」
侑「……」
侑「そういう、事じゃないんだよ。歩夢」
275
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/11(水) 11:41:12 ID:S.TP3cJ6
侑「好きだから、そういうことをしたくなるんだよ」
侑「誰でもいい訳じゃない。僕は、ね」
歩夢「……」
歩夢「うん……」
歩夢「……じゃあしずくちゃんとは、そういうことしたいって思うんだ……」
侑「……」
侑「かもね……」
★★★
侑「かもね……」
最後の最後で聞いてしまった。
その頃にはもう顔が真っ赤だったと思う。熱く、夏のせいじゃない火照り。
しずく(──)
276
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/11(水) 12:56:04 ID:S.TP3cJ6
しずく(嘘……)
二人がどこかへ離れていくところを、好奇心──本当にそれだけか──で後を追った。
するとどうでしょう。
しずく(先輩、私のことを……気になってるって……)
しかも、その気になったらエッチなことをシたくなるかもしれない、とか。
しずく(ど、どうしよう……)
次から会うとき……どんな顔していれば……!?
しずく(でも……)
嬉しい反面。
歩夢さんのことが過る。
しずく(……もしかして、私のせいなのかな)
277
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/11(水) 13:30:14 ID:aQ72/LSI
悪くないんだけど、何故か今回読んでてしずくの顔が思い浮かばないというかイメージされないというか…
278
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/11(水) 13:51:01 ID:2eSG9gIU
かすみ√でもえっちしたのは付き合ってだいぶ経ってる上に歩夢ちゃんからでしたね……
279
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/11(水) 18:06:33 ID:cnVKXTaQ
自分はあまり小悪魔寄りなのよりこれくらいの方がしずくちゃんのイメージかな
280
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/12(木) 10:55:55 ID:c9nipLZ.
歩夢にド変態プレイさせろ
281
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/12(木) 19:36:07 ID:d5nmsGfA
今までで一番難しいかもしれません。
自分で書いてて頭の中で声が再生しにくいあたり、皆さんはどうでしょうか。
282
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/12(木) 19:55:01 ID:XopNW.V2
率直な感想を言うと今の段階だとすでに栞子√くらい丁寧な感じは出せてない気がする
しずくちゃんらしくないわけではないけどしずくちゃんが恋愛するとこうなるのか、みたいな感じではないって言うのかな
気を悪くしたらごめんなさい
283
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/12(木) 20:55:09 ID:N5RqgJLw
俺の中のしずくちゃんだと、手を引いて無理にでも二人をくっつけさせようとするかな
あくまで俺の中でだけど
284
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/12(木) 22:30:55 ID:HM6TIO66
これがしずくっていうのが人によって少しずつ異なるのがしずくらしいのかもしれないな
キャラが固まってないという意味じゃなくてどれもあり得そうで掴みどころがないという
285
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/12(木) 22:38:09 ID:cG/V4th2
演劇部で仮面で本当の自分を隠してるという背景があるから、人によって色んなしずくがあるんだろうね。
286
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/13(金) 00:27:46 ID:KZGMo5sk
仮にそうだったとしても。
私は……。
この気持ちを抑えたくない、
しずく(歩夢先輩、ごめんなさい)
私きっと、嫌な後輩になってしまいます。
287
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/13(金) 00:51:38 ID:KZGMo5sk
★★★
花火を見ていた。
ずっと消えないはずの花火を。
あなたと見るはずだった花火も、今となってはもう目を伏せてしまいたい。
それでも見るの。
もしかしたら、こうして隣で花火を見ることができるのは。
これが最後なのかもしれないから。
★★★
花火を見ていた。
特に意味はないはずだった花火を。
綺麗だった。
確かにそれは綺麗だった。
でも、欲を言うなら。
隣にいるのが、あの子なら。
どう思えたのか、確かめたかった。
288
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/13(金) 00:54:04 ID:KZGMo5sk
★★★
花火を見ていました。
隙間から、一人。
花火を見ている、というよりもまるで私が花火に覗き込まれている気分だった。
人のことを覗き見して。
それでも空に咲く花はきらびやかで。
でも、見上げる桜の花は、きれいなんでしょうか。
……。
いえ……。
しずく(結局私は……)
289
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/13(金) 01:12:12 ID:KZGMo5sk
怖がっているだけ。
しずく(歩夢先輩から何かを思われることを)
逆の立場から、私だって何かを思うかもしれない。
思わない、とも言い切れない。
だからいま必要なのは。
しずく(もっと、わがままになる)
あとから欲しくなったとしても。
あとから好きになったとしても。
それが、強欲で卑怯と思われても。
それでいいと思えるような人と出会い、変えられてしまったのだから。
290
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/13(金) 01:13:12 ID:KZGMo5sk
夜再開。
しずく√もなんとか良い感じにできるよう努力します。
夜再開。
291
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/13(金) 01:15:29 ID:C4Cmjdk2
>>287
切なすぎる…
292
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/15(日) 00:11:28 ID:zDmQPSTo
★★★
夏休みも終わりがやってきた。
また明日から学校だ。
侑「大会ももうすぐだ……」
あと一ヶ月程度。
いま、私達がやっているの反復練習。
できる限り完成度を高めていくことだ。
293
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/15(日) 16:47:46 ID:zDmQPSTo
侑「……」
歩夢のことが少し気掛かりだけど……考えても仕方ない。
侑「さ、寝よう……」
★★★
しかしどうしたことか、練習中に。
「しずくー、急に動きが固くなったね」
しずく「す、すみません……」
しずくの演技が少し崩れてきていた。
294
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/15(日) 23:22:42 ID:zDmQPSTo
特にラストのキスのところで、嘘だろっていうくらい体が固くなっている。
今まではそんなことはなかったのに。
「いまさら照れだしたの?」
しずく「い、いえ、そういうことでは……」
「逆に高咲くんは自然とできるようになったね」
侑「そうですね。演技は演技……って割り切るようにしたら、段々と」
295
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/15(日) 23:37:29 ID:zDmQPSTo
しずく「すみません……」
「まぁそれ以外は特に問題はないから、もう少しそこをなんとかしようか」
しかしその後の練習でも、しずくの体がほぐれる事はなかった。
★★★
侑「──もしかして、僕なにかしずくにしちゃったかな」
しずく「え、え?」
帰り道──歩夢はいない──で、しずくにそう訊いてみた。
もしかしたら私になにか原因があるのかもしれないから。
しずく「そ、そんなわけは!」
侑「そうなの? ……じゃあ、今日は一体」
しずく「ちょ、ちょっと疲れていたのかもしれません! 明日からは、全然普通にできますから……」
侑「……」
296
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/15(日) 23:43:46 ID:zDmQPSTo
何かを隠している。
明らかにしずくの様子はおかしかった。
侑「しずく、悩みとかあるなら相談しなよ」
しずく「ぇ……」
侑「演劇については、しずくのほうが先輩だけど」
侑「こういう時は、頼ってよ。先輩、だからさ」
もしも本当に何も悩みがないなら、心配しすぎと言われるかもしれないけれど、それならそれでいい。
やっぱりこの子は放っておけないから。
しずく「……ありがとうございます、先輩」
しずくは足を止めて、私のことを見た。
しずく「──先輩にお話したい事が、あるんです」
297
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/15(日) 23:46:18 ID:zDmQPSTo
今回はここまで。
しずく√でこういうのがあってほしいとかって何かありますか? がっつり参考にしようと思っています。
また明日に。
298
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/15(日) 23:48:41 ID:DlyNGZjI
ラストでエチュードじゃないけど演劇のセリフみたいな感じで会話して終わるとかどうですか
299
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/16(月) 00:05:07 ID:eSf3Yi66
演劇だけにとらわれず、JKらしさを出すしずくも見たい
300
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/16(月) 00:22:16 ID:t0eJ.Oic
せっかく同じ部活なんだし悪意なく歩夢ちゃんに見せつけてまくって下さい
301
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/16(月) 14:27:31 ID:zvKZx6rc
打ち上げ花火のとこの三人の心情を表す文章がとても綺麗すぎて、涙流しながら読んでた。
昨日久々に手持ち花火をやってたんだけど、急にこの文章思い出して情緒不安定になってた。
302
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:15:29 ID:DwBam0.o
★★★
話したいことがあると伝えられて。
私はしずくに連れられて、とある喫茶店に来ていた。
人が少なく、静かで居心地はいい。
侑「……それで、話って?」
しずく「はい」
アイスコーヒー(ミルク入り)を一口相槌代わりに含んだ。
しずく「私先輩のことが好きです」
吹き出しそうになった。
303
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:22:35 ID:DwBam0.o
侑「んぐっ!?」
いや逆流して鼻に入ってきた。
リアル鼻から牛乳をやらかすところだった。
しずく「だ、大丈夫ですか先輩!?」
侑「い、いや大丈夫……大丈夫だけど……」
それどころじゃない気が……。
侑「……いや、えーと」
侑「……え?」
しずく「いろいろ、ここに来るまでに考えたんです」
しずく「たくさん悩んだり、モヤモヤしたりするくらいなら……思い切って言ってしまおうって」
しずく「……それに」
侑「それに……?」
しずく「私、聞いちゃったんです。……その、先輩が……私のこと、気になってる、って……」
侑「!」
しずく「そ、それで、その。じゃあ、それなら……両想いなのかなー、っとか思い出して、あの……!」
次第に自分の大胆な発言に、顔が赤くなっていくしずく。
ついには手で顔を覆ってしまった。
侑(そうだったんだ……)
確かに……それなら。
私達は両想いなのかもしれない。
今ここで付き合っちゃえばいいのかもしれない。
だけど……。
侑「……ありがとう、しずく」
しずく「!」
侑「……」
侑「でも……少し待ってほしい」
304
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:29:08 ID:DwBam0.o
これは私の、自分との気持ちの戦い。
侑「……あの話を聞いていたのなら知ってるかもしれないど、歩夢との交際を断ったんだ」
侑「大切だった幼なじみの、ね……」
しずく「……」
侑「それはそれで気持ちの整理が微妙についてないんだ」
侑「……それだけなんだけどね」
しずく「……確かに、私も思うところはあります」
しずく「私も……横から入って、歩夢先輩の好きな人を取ろうとしている事に、罪悪感がないわけじゃありません」
しずく「……でも、だから諦めてしまうのも、嫌だったんです」
305
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:39:08 ID:DwBam0.o
侑「……じゃあ、どうする?」
しずく「……」
しずく「……このままじゃ、あんまりにも私はずるいですからね」
しずく「歩夢先輩の今まで……10年くらいでしょうか。それだけの想いを超えるんですから、たった出会って半年程度の私が得るには、虫が良すぎるかもしれません」
侑「……」
しずく「先輩」
侑「うん」
しずく「この大会……最優秀賞を取れたら」
しずく「私とお付き合いしてください」
306
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:41:09 ID:jjthPzG6
甘いよ
リアルな女はコロコロ気が変わるんだから
今回は最優秀取れたら〜だけど、本来なら侑くんが気持ちの整理…だなんて言ってる間にも好きじゃなくなってるよ
307
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:43:18 ID:Fy7O6ZLo
理想の展開なのか理想の女性像なのか分からんけど恋愛に関して美化しすぎ
さては
>>1
恋愛したことないな?
セクロス描写の腕は上がったみたいだけど素人との恋愛はまだだったか?
308
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:44:51 ID:DwBam0.o
今回はここまで。
本当は最初の大会は地区予選程度で、その後も県大会などがあるので、全国一位になれたら……としようと思ったのですが、それをやると長ったらしくなってダレるので今回はご愛嬌ということで。
菜々√はだいぶ王道な内容です。この子でやりたいことが多すぎます。
最後の歩夢√はちょっと地の文が増えそうです。
また明日に。
309
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:47:22 ID:8gyKp1Rc
こんなところで恋愛論について語るなよ
ダサい
310
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 00:54:38 ID:t.pCYlIs
しずく√より菜々√の方がプロット出来てそう
311
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 02:34:53 ID:Qur/gvDk
せつ菜はしずく以上に人によってキャラが変わりそうだ
場合によっては誰それ感がキツくなりそう
312
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 07:05:29 ID:DwBam0.o
そう言われると少し怖いですね。
313
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 07:47:46 ID:ufH1qwek
>>307
誰もがリアル求めてこれ読んでる訳じゃないだろ
さては思慮が足りない童貞かな
314
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 09:39:53 ID:usC.yHto
どうやっても誰かのイメージから外れるなら逆に気にせず自分のイメージで書けばいいと思う
菜々√でやりたいこと全部やった後にスーパースターに移るために歩夢√を駆け足で流すことにならないといいなって
315
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 23:33:25 ID:0h9Y7yP2
しず子のイメージはこれが理想かな
一言では言い表せない掴み所がないキャラだしラ!シリーズの中でも屈指の難しさだね
桜坂しずく(28)「わたしの理想のヒロイン」
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1592051291/
桜坂しずく(30)「やがてひとつの……」
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1606007112/
316
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 23:46:38 ID:DwBam0.o
★★★
その日は、その言葉を最後に別れた。
頭の中で繰り返される。
侑「……最優秀賞、ね」
それって一番、一位……ってことだよね。
それは演劇初心者の私がいて成せる事なのか。
侑「……」
不安になるくらいなら、大人しくOKをしてしまえばよかったのに。
侑「私も大概にしとかないとな……」
これじゃ、なんのために歩夢を振ったのか、わからなくなる。
侑(もしかしたら、私もまだ確信が持てていないのかもしれない)
317
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/17(火) 23:55:51 ID:DwBam0.o
もしかしたら私は、愛想よく接してくる姿に勘違いしているだけなのかもしれない。
好きって言われたから、じゃあ好きですと言うのも違う。
持論だけど。
だけどたしかに私は、あの瞬間。
『先輩のことが好きです』
胸が締め付けられた。
318
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/18(水) 00:12:41 ID:DNdlJNxE
本当に人の心を惑わせてくれる。
侑(桜坂しずく……)
もしかしたら、あんな子は一人としていないのかもしれない。
侑(不思議な子だよ……まったく)
★★★
それからのしずくは、迷いがなくなったように見えた。
全てを完璧にこなして、もう完成形と呼ぶにふさわしいほどに仕上がりつつあった。
319
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/18(水) 00:28:32 ID:DNdlJNxE
以前あれだけ「勘違いしているだけなのかもしれない」とか思っていたくせに。
侑(……それだけ私と……?)
既に悶々としてきていた。
そりゃあそうだろう。
しずく「すみません、ここは全員が出てきたほうが……」
「あー、確かに。いいね、それでやってみよう」
もちろん、仮にあの条件が無かったとしてもしずくは全力でやるだろう。
でも、どうしても私は知ってしまっている。
侑(……ダメだダメだ、私も集中しないと!)
320
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/18(水) 00:33:29 ID:DNdlJNxE
★★★
日が過ぎ、いつかまだかと待っていたその日は、ついにやってくる。
「明日がついに練習の成果をぜんぶ出す日だよ! 今日はゆっくり休んで明日に備えて!」
ドキドキしてきた。
あした、ついに舞台に立つのかと思うと。
寝て起きたらもうその日になってしまっているだろう。
そんなふうにそわそわしていたら、ラインが1件。
相手はしずくだった。
その内容は至ってシンプルだった。
侑「『明日は頑張りましょう』、か。……ふふ」
なんだか笑ってしまった。
理由はわからないけれど、すこしほぐれた気もする。
侑「……さぁ、寝よう」
明日、全部が決まる。
321
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/18(水) 00:33:46 ID:DNdlJNxE
今回はここまで。
また明日に。
322
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/18(水) 04:34:11 ID:Yjxgi1xk
ワクワク
323
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/18(水) 23:43:14 ID:DNdlJNxE
★★★
明日が本番だと言うのに、私はとてもおちついていた
324
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/18(水) 23:45:57 ID:DNdlJNxE
★★★
明日が本番だと言うのに、私はとても落ち着いていた。
しずく「……」
しずく「むしろ、早く明日になってほしいな……」
そうすれば……先輩ともっと早くお付合いが出来るかもしれないから。
しずく「……」
私も随分と変えられてしまった。
優しいだけじゃない。
不思議な魅力がある人だ。
325
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/18(水) 23:54:51 ID:DNdlJNxE
……。
明日は、懸ける想いは一つじゃないけれど。
楽しんでやろう。
思い切り。
★★★
当日はよく晴れた天気だった。
10月だけどまだ暖かい。
やることはいろいろとあった。
学校から持参した舞台で使う道具たちをホールの中へ。
各校がこれをやるからそれだけでそれなりに時間がかかる。
326
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:00:00 ID:MEauHY6s
「みて、あの学校のめちゃくちゃでかい」
「相当気合いれてるね」
まるで教室を切り取ったようなセットを用意しているところもあった。
やっぱり学園モノはやりやすいジャンルなのかな。
しずく「そろそろ開会式が始まりますよ。中に行きましょう、先輩」
★★★
審査をしてくれる先生は3人。
それぞれが演劇に携わった人たちで、様々な観点から意見をくれる。
「なにはともあれ、まずは全員楽しんでください」
それは、当然のことだった。
こころなしか、全員その瞬間だけは頷いていた気がする。
327
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:17:09 ID:MEauHY6s
そしてついに、一校目から順に幕が上がる。
なんの因果か、虹ヶ咲学園はトリだ。
これは悪くないらしい。
どうしても一日に複数の公演を見ていけば、印象に残りやすいのは後半だ。
逆に言えば、ハードルが上がるとも言う。
各校の演劇を見て感じたことがある。
それはどの人たちも、それぞれが持つ熱意があること。
自分が一番うまく演技ができる。
自分が描いた脚本が一番面白い。
自分が作った舞台装置が一番手が込んでいる。
演出、照明。
どれもがかけては上手くは行かない。
328
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:22:02 ID:MEauHY6s
観ていて、面白い、と感じた。
悔しいけれどそう思えた。
けれど。
燃えていた。
これに負けないようなものを、こっちだって仕上げてきたんだ。
そうでしょう?
★★★
一つ、一つ。
一時間毎に、出番が迫る。
最初こそは、長いと感じたけれど、もうそう思う余裕もなくなってきた。
正直に言えば緊張している。
胸の中を、モヤがかかってスッキリしない。
329
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:24:03 ID:MEauHY6s
深呼吸。
頭の中をクリアにして。
大丈夫、セリフも覚えている。
侑(大丈夫、できる)
出来ることはやってきた。
あと、ほんのわずかな勇気だけ──
歩夢「侑くん」
330
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:26:43 ID:MEauHY6s
侑「! ……歩夢」
歩夢「……」
歩夢「頑張ってね」
侑「……!」
侑「……ありがとう、歩夢」
331
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:29:01 ID:MEauHY6s
……下手な芝居はできないな。
侑「よし──行こう!」
もう靄は晴れていた。
単純なもんだ。
★★★
──劇が始まると、本当に。
さっきの緊張はどこに行ってしまったんだ? と拍子抜けするほど、私の口も、身体も軽かった。
すらすらと次のセリフが出てくる。
332
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:30:56 ID:MEauHY6s
まるで役に憑依してしまったようだった。
目の前のしずくは、しずくじゃなくて、その役の子にしか思えない。
トリップしているとも言うのか。
これは演技じゃない。
もうひとりの私だ。
だからなのかな?
今、目の前のしずくが──愛しくて仕方ない。
333
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:33:54 ID:MEauHY6s
こんな状況なのに。
劇の内容が進展すればするほど、しずくへの気持ちが熱くなる。
本当に恋をしてしまったかのように。
いや。
してしまった、とかじゃないな。
もうとっくに、私は……しずくに恋をしていたんだ。
今まで気づいていないフリをしていただけ。
そんな事に、こんな日がくるまで気付けないなんて。
鈍いにもほどがあった。
334
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:39:22 ID:MEauHY6s
想いは加速する。
それは劇の終盤、あと一分で終わるラストには、メーターを振り切っていた。
★★★
「もう、自分の気持ちには嘘はつけない」
「先輩? ……きゃっ!」
思い切り壁に手をうちつけても平気なセットに感謝して。
「これからも一緒に、いてくれるか?」
「……はい」
そして二人は、結ばれる。
誓いのキスと共に。
暗くなる照明は、二人を照らさない。
……。
そして、静かに幕は閉じ……大きな拍手が鳴り響いた。
335
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:42:27 ID:MEauHY6s
「お疲れー!! いやぁ、やっぱりエモいわこの話。特に高咲くんが過去のトラウマ話すところなんて……どうしたの、えらく顔が赤いけど」
しずく「えっ!? あ、ぁあ、お、終わったらホッとして、なんだか暑くて!」
「そう? まぁいいや、この後すぐに講評だよ、いこつまか」
侑「……」
しずく「……ばか」
侑「ごめんね」
★★★
336
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:47:18 ID:MEauHY6s
★★★
侑「もう、自分の気持ちに嘘はつけない」
しずく「先輩? ……きゃっ!」
侑「これからも一緒に、いてくれるか?」
しずく「……はい」
これで終わりだ。
もう私達は、姿が見えなくなる瞬間にキスをするフリをすれば──
侑「──好きだ」
しずく「え、んっ……」
──声を出さなかったしずくは偉い。そのおかげで、審査員にも何もバレてはいない。
だけど今思えばとんでもない暴走だ。
完全に、不意をついてキスをした。おまけに告白もした。
……まあまあひどい先輩かな。
しずく「……ばか」
侑「ごめんね」
でも私は悪くない。
君が可愛いのが、悪いんだ。
★★★
337
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 00:48:03 ID:MEauHY6s
今回はここまで。
ようやく次の更新で普通にイチャつくだけの内容に移ります。
338
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/19(木) 10:38:48 ID:Ux/dDp8g
>>335
,336は誤字やダブりが入ったのかな
339
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/20(金) 00:18:39 ID:lC28SO.M
★★★
「皆さんお疲れさまでした。各校とても素晴らしい劇をありがとうございます」
「それでは選考に──」
★★★
各校に、順番に感想を伝えられていく。
良いところ、悪いところ。
ズバッと一蹴されるところもあれば、よく褒められるところもある。
「虹ヶ咲学園……さん、ですね」
「これは〜……そうね。ライトノベルのような展開……と思っていたところにそれを忘れさせてくるシリアスでメリハリがかなりついていたと思います」
「それとびっくりしたのはね、最初は女の子のフリしてた男子。あれすごいね、私も最初わからなかった」
「普通に女の子かとおもっちゃった」
340
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/20(金) 00:30:33 ID:lC28SO.M
侑「あ、ありがとうございます」
なんだかちょっぴり複雑な気持ちだ……。
「でも最後はね、やりたいことはわかるけど。もっとわかりやすくしてもよかったかもね、ここで終わりです! っていう感じで」
「音もなく照明が落ちて幕閉じると微妙な間が産まれてしまうから」
341
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/20(金) 00:34:29 ID:lC28SO.M
★★★
それから。
脚本賞や、優秀賞の発表。
複数の学校がそこに選ばれて……。
「で、うちだもんなぁ」
演劇部先輩が最優秀賞の表彰状をまじまじと見つめていた。
「みんな頑張ってたもんね。よし! これから打ち上げだっー!」
部員たちは最優秀賞の雰囲気にそわそわして気が落ち着かないようだった。
私達は……。
また、別の理由で、落ち着けなかった。
342
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/20(金) 00:39:45 ID:lC28SO.M
しずく「……」
侑「……」
みんながいる前じゃ話せない。
手も繋げない。
しずく「……」
しずくがポチポチとスマホを操作し、私のスマホが震える。
一言の、ラインのメッセージ。
『約束、覚えてますか?』
私はそれに、
『当たり前だよ』
と返して。
『僕もしずくのことが好きだ』
そう、口には出せない告白をした。
しずくが私の顔を見て、指を動かせた。
『これからも、よろしくおねがいします』
こうして、静かに私達は結ばれた。
誰に知られることもなく、ひっそりと……。
343
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/20(金) 00:40:07 ID:lC28SO.M
また明日に。
344
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/20(金) 22:46:29 ID:uvMUsE/w
jΣミイ˶
345
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/23(月) 16:01:10 ID:umRA5paI
★★★
打ち上げは楽しかったけれど、今の私はしずくと話したかった。
それはしずくも同じだったようで、打ち上げが終わった後、二人は自ずと集まった。
侑「電車の時間とか大丈夫?」
しずく「はい、まだ大丈夫です」
346
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/23(月) 16:45:39 ID:umRA5paI
しずく「……先輩、劇の最後に言ったあれって」
侑「……他の人に聞こえても、違和感はないかなって思ったから」
しずく「……だめです」
侑「え? だめ、って?」
しずく「そんな、ちょっと誤魔化しの含まれた言葉じゃ、嫌です」
侑「……というと」
しずく「……ちゃんと、舞台の上の先輩じゃなくて」
しずく「今、目の前の先輩に好きって言って欲しいんです」
347
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/24(火) 08:38:51 ID:sQ4lbHuM
意外と欲張りな子だ。
だけどそれくらいのほうが可愛気があって私も好きだ。
侑「好きだよ」
しずく「……」
侑「あれ、だめだった?」
しずく「……いえ。思ったよりも、効いちゃうなぁ、と思って……」
348
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/24(火) 08:47:58 ID:sQ4lbHuM
侑「……へぇ」
顔を背けるから覗き込む。
侑「それなら、僕にもちゃんと言ってほしいな」
しずく「……私も」
しずく「私も、先輩の事が……好きです」
侑「ありがとっ」
これからどんな想い出を増やしていこうか。
侑「とりあえずデートしたいな、二人きりでお出かけ」
しずく「私もしたいです、先輩と……デート」
349
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/26(木) 12:49:10 ID:Zx1zrRLo
良き
350
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/26(木) 18:46:43 ID:NhsA5Dy6
土曜日に再開
351
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/26(木) 20:40:27 ID:aMj.ghss
期待
352
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/28(土) 14:35:40 ID:u3SBNaDk
しずく編は過去一のどすけべ期待してる
353
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/30(月) 06:44:46 ID:/4wOzwCY
少しお待ちを。今週中には再開できます
354
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/30(月) 20:28:23 ID:kalSiJc2
期待してる
355
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/30(月) 21:51:22 ID:cRvjG8X.
期待しながら待機してる
356
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/31(火) 00:01:57 ID:O7LKYak6
★★★
少し時間は飛び、もう寒い季節。
しずく「先輩、おはようございます」
侑「おはよう、しずく」
今日は約束したデートの日。
行きたいところはもう決まっていた。
侑「水族館に行くのも久しぶりかも、僕」
しずく「わたしもです。だから今日はとっても楽しみでした!」
357
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/31(火) 00:15:50 ID:O7LKYak6
しずくだけ都合上エッチはゴム無しです。
また明日に。
358
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/31(火) 01:59:00 ID:v/c71Hks
>>357
やったぜ
359
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/31(火) 02:27:55 ID:ZI8B0Dkc
ゴム無しか、最高ですね。
360
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/08/31(火) 21:33:49 ID:GJ4.8Whc
やったぜ
361
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/03(金) 00:07:42 ID:LRMW0/Zk
金曜夜から、しずく√集中です。
362
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/03(金) 21:22:49 ID:bWMMu4NE
期待
363
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/03(金) 21:24:10 ID:bWMMu4NE
たのしみ
364
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/04(土) 01:49:50 ID:vzrehltw
定番といえば定番のデートスポットだ。
それに私自身が水族館にくるしずくを見てみたかった。
似合いそうじゃない?
しずく「先輩、はやくはいりましょう!」
侑「そうだね、そうしよう」
365
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/04(土) 09:37:34 ID:vzrehltw
本当に申し訳ないんですが、いまどうしても忙しく時間が取れません。飽きたとかモチベが無いというわけではありませんので。
366
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/04(土) 11:21:33 ID:7au.ZMtY
>>365
何を言ってるんですか、誰もそんな事
思ってないですよ、読者の事を気にせず
UP主さんは自分の事を優先してください。
367
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/04(土) 11:22:24 ID:7au.ZMtY
>>365
何を言ってるんですか、誰もそんな事
思ってないですよ、読者の事を気にせず
UP主さんは自分の事を優先してください。
368
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/04(土) 11:38:35 ID:EDug9JGw
まってるわ
369
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/04(土) 12:17:52 ID:GRZv/dGE
いちいちいつ更新とか言わなきゃいいのに
370
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/04(土) 21:29:37 ID:fEpH6hS2
主が書きたいときにあげるのが一番
俺ら読者は気にせず主のペースでいいですよ!
忙しいなら無理せず、健康第一ですからね
371
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/05(日) 00:46:39 ID:WCp1yf6o
面白い漫画
ベルセルク、AKIRA、カイジ、狂四郎2030、20世紀少年、寄生獣、
3×3EYES、小類人、ドラゴンボール、幽遊白書、遊戯王、聖闘士星矢、
ワンパンマン、烈火の炎、トリコ、ナルト、YAIBA、マジカルたるルートくん、
アウターゾーン、ジョジョの奇妙な冒険、遊☆戯☆王、世紀末リーダー伝たけし、
ジャングルの王者ターちゃん、タッチ、無頼伝 涯、BLACK BRAIN、
ダイの大冒険、ロトの紋章、ニコラのおゆるり魔界紀行、ソマリと森の神様、
無職転生 〜異世界行ったら本気だす、洞窟王からはじめる楽園ライフ 、
ブラッククローバー、つぐもも、フランケン・ふらん、疫病神とバカ女神、
異世界おじさん、ダンジョン飯、赤ずきんチャチャ、コジコジ、
マッドキメラワールド、スピリットサークル、666〜サタン〜、マリーグレイブ、
クジラの子らは砂上に歌う、あえじゅま様の学校、ドキュンサーガ、
金田一少年の事件簿、忍空、銀河鉄道999、電影少女、ハチワンダイバー、
アゴなしゲンとオレ物語、D・N・A2、14歳、PSYCHO+、デッドマンワンダーランド、
ドッジ弾平、ボンボン坂高校演劇部、サイコメトラーEIJI、闇金ウシジマくん、
金と銀、嘘喰い、ハッピーピープル、Y氏の隣人、グラゼニ、天獄の島、リアル、
神さまの言うとおり、鬼畜島、多重人格探偵サイコ、パンプキンナイト、彼岸島、
後遺症ラジオ、不思議のたたりちゃん、座敷女、ハカイジュウ、食糧人類、
BASTARD!! -暗黒の破壊神、ホムンクルス、RAINBOW ―二舎六房の七人、
GANTZ、バーサスアース、ウルトラヘヴン、ジャガーン、BLAME!
バイオメガ、シドニアの騎士、夢使い、ディスコミュニケーション、
冒険王ビィト、B't X、Dr.スランプ、笑うセールスマン、、三つ目がとおる、
藤子・F・不二雄の異色短編集、ゴーマニズム宣言、新ゴーマニズム宣言、
温泉ガッパドンバ、珍遊記、おぼっちゃまくん、王様達のヴァイキング、
デビルマン、蟻地獄、GetBackers-奪還屋、インベスターZ、蒼太の包丁、
陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!、東京リベンジャーズ 、OUT-アウト、
カメレオン、BOY、チキン「ドロップ」前夜の物語、ドンケツ、
372
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/06(月) 16:35:18 ID:CMKR3RmE
水族館は会話が無くなる事が少ない。
見るものが多いからと言うのもあるけれど、良いことだった。なにせデート中に沈黙が続くなんて嫌だしね。
しずく「先輩、みてください。ペンギンが!」
透明なトンネルのような水槽で、真上をペンギンが泳いでいる。それがまるで空を飛んでいるように見えてロマンチックだった。
しずく「可愛いですね! 先輩っ」
子供みたいにきゃっきゃっとはしゃぐしずくの方が可愛いと言いたい。
私の腕を掴んでいて、その仕草も小さい子供のそれだった。
373
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/09(木) 08:24:26 ID:JoZvQZHw
うんうん、可愛い。
非常に可愛い。
侑「……」
エッチなことして〜〜〜。
侑(こういう子の乱れる姿すんごい見たい……)
いかん、欲望が悪い方向に向かってるぞ。
374
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/10(金) 08:49:46 ID:pxkIIzWE
そうだ、よく考えてみてよ。
私としずく、付き合いだしてまだ3日くらいだよ?
それなのにいきなりそんな事を要求するなんて……。
悪魔侑『ぐへへ何いい子ぶってるのさ』
な……私の心の悪魔が!
悪魔侑『ヤッちまえよ!』
そ、そんな囁きには……きっと私の心の天使は……
天使侑『ヤッちまえよ!』
なるほどね。
そうか。下心全開か私は。
375
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/10(金) 08:51:40 ID:pxkIIzWE
しずく「先輩?」
侑「あっ、ぅ、うん……」
しずく「……もしかして、あんまり楽しく、ないですか……?」
侑「ち、ちがうよ! そんなわけない」
しずく「……」
侑「う……」
しずく「私は、先輩がしたいこともしたいです。……もう私達、恋人同士なんですよ? 何でも言ってみてください」
侑「しずく……」
376
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/10(金) 08:59:54 ID:pxkIIzWE
侑「……そっか」
侑「じゃあ、しずく……今日夜、家に来てほしいんだけど……」
しずく「はい。……それだけでいいんですか?」
侑「いや……その」
侑「……ちょっと、これは分かってほしいな……」
しずく「……」
しずく「……! せ、先輩……」
侑「……」
しずく「……先輩が、良いなら……私も……」
377
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/10(金) 21:48:51 ID:i/jBkIoY
もうエロい
378
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/11(土) 02:27:14 ID:uEDut4eU
作者さんが都合上ゴム無しと言ってたけど
妊娠フラグかな、今回の更新見てると
突然で用意出来ないかもだし。
379
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/13(月) 23:48:06 ID:jPmO/tZk
★★★
水族館デートは楽しかった。
食事も楽しかった。
一緒に歩くだけで、楽しかった。
だけど今日は、それだけでは終わりにはできなかった。
場所は私の部屋。
両親は都合よく二人だけで出掛けていて、今夜は帰ってこないそうだ。
いや、そんな日だからこそ、私は絶好の好機だと思ったのかもしれない。
ベッドに腰掛けるしずくも、これからすることに緊張を隠せていなかった。
380
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/13(月) 23:51:55 ID:jPmO/tZk
侑「緊張してる?」
しずく「は、はい……だって、こんなこと、私……初めてで……」
その一言にムラっと来てしまう。
何も未経験の子の初体験を頂けるのは、いろいろと経験してきた私にとっても……。
……いろいろと経験してきた……?
侑(あれ、私……何考えて……)
なぜだかわからないけれど。
私は今、『初めてエッチができるから』ではなくて。
『しずくとヤれる』と言うことに興奮を覚えていた。
381
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 00:00:37 ID:2qvfixnw
璃奈や栞子だって何もかも未経験だったでしょ…?
382
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 00:04:00 ID:Y0D1A6fw
まぁいい……。
とにもかくにも……はやくしたい。
侑「しずく、こっちみて」
しずく「せんぱ、ん……っ!」
不意に唇を奪う。
上唇を食むように、しずくを味わう。
生暖かいしずくの舌が心地いい。
一生懸命に舌を絡ませてくる姿にまた興奮した。
侑「可愛いね……」
しずく「先輩っ、ぁっ……!」
首筋にキスしながらベッドに押し倒す。スカートから覗くふとももを撫でながら、お尻の方へとあげていく。
侑(やっぱりイメージよりもおしり大きく感じるんだよな……)
大きくてムッチリというより、ハリがあるというか。
なんにせよ素晴らしい触り心地のお尻だ。むしゃぶりつきたい。
侑「服、しわだらけになっちゃうね。脱いじゃおうか……」
しずくが脱ぎやすい空気を作るために、先に私の方から脱いでいき、パンツ一丁に。
しずくも恥ずかしがりながらも、ブラとパンツを残した、下着だけに。
侑「ほら、おいで。しずく」
あぐらを私の膝の上に来るように呼ぶ。
しずく「こ、こうですか……?」
真正面から抱き合う格好で、しずくの胸があたる。
侑「ん……」
その体制のまま、再びしずくとのディープキス。
しずくのお尻を揉みながら、しっかりと堪能する。
383
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 00:11:47 ID:Y0D1A6fw
しずく「ん、ふ、んん……」
しずくもキスに夢中になっていた。
その隙にブラホックを外す。
しずくが気付いた時に、私の目前には中々のサイズの胸があらわになっていた。
しずく(あ……先輩に、みられちゃった……私の……!)
侑「綺麗な乳首だね」
しずく「あっ、ん……!」
赤ん坊のように乳首に吸い付く。
舌先でチロチロと乳首をいじくりながら。
身をよじらせるしずくの、下半身──下の大事な所の割れ目を下着越しに指でなぞる。
次第にしずくの声が甘い吐息に変わっていく。
普段よりも、わずかに高く、『女の子』の声から『女』の声に。
384
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 00:21:06 ID:Y0D1A6fw
不意に耳に熱い息がかかる。
それを息だけじゃなく、声も混ざり始めて……。
抱きついてきたしずくが耳元で囁く。
しずく「先輩……もっとしてください……」
侑「ふふ……下、脱いじゃおうか」
下もなくなり、産まれたままの姿になったしずく。
年頃としては当たり前くらいに、陰毛も生えていた。けれど伸びっぱなしではなくて、きちんと手入れがされている様子が見えた。
侑「……どうしてほしい?」
しずく「っ……もっと、触って欲しいです……」
侑「じゃあ、ご要望にお答えして……」
キスをしながら、クリトリスをいじる。
甘いキスをしながら軽く甘イキさせる。
少しだけ痺れる快感がしずくを襲う。
しずく「はぁっ、ぁぁ、ん……っ……!」
侑「ちょっと感じやすいね、可愛いね……」
しずくの潤んだ瞳は
385
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 00:31:11 ID:Y0D1A6fw
しずくの潤んだ瞳は、私の下半身を見ていた。
当然、私の息子もギンギンだ。
侑「……しずく、気になる?」
しずく「は、はい……」
そうかそうか、と私は立ち上がって、へたり込んでいるしずくの顔あたりにちょうど腰が来るようにして。
頭を引き寄せてパンツ越しのソレを顔に押し付けた。
★★★
しずく「あ……」
先輩の大きくなっているモノが、このパンツの下に。
パンツ越しからでもニオイが漂う。
蒸れた濃いニオイ。どくんどくんと、脈を打っている。
しずく(……あ……うそ……)
そんな一見すればヘンタイ地味たことなのに。
濡れてしまった事に気づいた。
先輩のフェロモンに負けてしまったかのように。
侑「パンツ、おろして」
言われるがままに、私は先輩のパンツを下におろした。
そうすれば当然、隠されていたものが見えるようになるわけで……。
しずく「あ、ぁ……」
びたんっ、と私の顔面にまるで叩きつけられたようだった。
もう何にも守られていない先輩の固くなったソレが、顔の上に乗っていた。
さっきよりも更にニオイが濃くなって、頭がクラクラとしてきた。
386
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 00:36:26 ID:Y0D1A6fw
侑「っ、好きなようになめてみてよ」
しずく「ふぁ、い……」
根本から、吸い付くように。
フェラチオを始めていった。
舐めながらわかった。
私……こういうことが、してみたかったのかもしれないって……。
口の中に広がる生臭さは、興奮するためのスパイスになっていた。
しずく(あぁ……初めてが先輩でよかった……)
侑「ぅ、ふぅ……上手だよっ、ぁぁきもちっ、ぃ……」
387
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 00:36:48 ID:Y0D1A6fw
今回はここまで。
また明日に。
388
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 03:20:14 ID:mVXYOQJc
更新ありがとうございました。
389
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/14(火) 23:59:14 ID:Y0D1A6fw
褒められると嬉しくなってしまう。
こんなにエッチなことなのに。
しずく「ほ、ほんとうですか? 私、ちゃんと出来てますか……?」
侑「うん、すごい良いよ、気持ちいい……」
しずく「……じゃあっ、もっとがんばります」
★★★
一生懸命にフェラチオをしてくれる。
清楚系の子にこんなもの咥えさせて、あまつさえ気持ちよくさせるなんて、どれだけ贅沢なことなんだろう。
侑(たまらないね……)
一種の性癖のようなものなのだろうか?
侑「……っ、ふぅ……しずく、交代しよっか」
390
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 00:14:24 ID:AEB2b53Q
舐めてもらったのだから、こっちも舐め返し。
ベッドに腰掛けさせて、私は降りてしずくの股の間に。
しずく「あ、あの先輩……私の、変な形とか色じゃないですか……?」
侑「綺麗な色と形だよ」
ぴっちりと閉じたその割れ目に舌を這わせる。
舐められた感触に驚いたのか、しずくは「ひゃんっ!」と声を上げた。
侑「可愛い反応……」
しずく「こ、こんなの可愛くなんて、ぁっあ……」
うっすらしょっぱい味。
クリトリスに吸い付きながら、割れ目の先にも舌を侵入させる。
391
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 00:24:56 ID:AEB2b53Q
しずく「せっ、先輩っ、そこ……はぁ……!」
侑「気持ちいいでしょ? クリイキ、癖になっちゃえ」
しずく「ぁぁっっはっ……!」
ぎゅっ、としずくの太ももに顔を挟まれる。
……良い。これもっとしてほしい。
しずく「はぁっ、はぁ……」
侑「ふふ……もう準備は大丈夫そうかな」
唾液ではないものが、しずくから溢れていた。
侑「ね、しずく。いれていい?」
しずく「は、ふぁい……」
★★★
侑「ね、しずく。いれていい?」
ドキッとした。
そのことを許可すれば、私はついに処女じゃ無くなってしまうから。
しずく「は、ふぁい……」
先輩には完璧にリードされっぱなし。
でもなんだかそれが頼もしくて。
私の知らない先輩を知ることができて……嬉しくも思う。
くちゅりと、先輩のものが私にあてがわれる。
しずく「あ……先輩、避妊具、とか……」
侑「……ごめん。しずくとエッチできることに興奮して、買うの忘れちゃってたんだ。……ちゃんと外に出すから」
しずく「そ、それなら……」
私とのエッチにそんなに興奮してくれたのかと、咎める気もなくなってしまった。
我ながら単純だと思った。
392
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 00:28:06 ID:AEB2b53Q
そしてついに、私の中に先輩が入ってきた。
侑「ふぅ、ぅ……」
しずく「あっ……!」
じわりと痛み。
けれど先輩のものが入っていることに興奮してしまって、それも対して気にならなかった。
侑「痛くない?」
しずく「は、はい……でも、キスしてほしい、です……」
侑「ん……」
しずく「ぁ、んむ……」
あぁどうしよう……私、本当に先輩とセックスしちゃってるんだ……。
侑「うごくね……」
393
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 00:36:48 ID:AEB2b53Q
抜き差し抜き差し、その行為が快感に直接つながるわけじゃないけれど。
脳がソレを快感と捉えて、私の体は敏感になる。
しずく「はぁっ、ぁぁ、ぁ……」
侑「しずく、可愛いよ」
しずく「ぁっ……先輩……」
頬に手を添えられて、甘い言葉をかけてくれる。
それだけで蕩けそうになる。頭がポッーとして、うまく物事を考えられなくなる。
しずく「先輩……先輩……♡」
自然と先輩の背に腕を回して抱きつく。
先輩とそれに応えてくれて、キスをしてくれる。
★★★
しずく「先輩……先輩……♡」
蕩けきった顔のしずく。
初めてなのに、これだけハマりこむ片鱗が見えるのは、私としても非常に興奮してしまう。
キスをしてあげると、徐々に足を腰に回してしがみついてくる。わかってやっているのか、無意識にやっているのか。
侑「しずく……今度さ、学校サボって一日中エッチしない?」
しずく「え……? サボるん、ですか……?」
侑「……今日みたいにさ、親がいないとできないし。こんな日はそうそうないからさ……僕の親が仕事で丸一日家にいない日が、平日にたまたまあるんだけど」
394
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 00:41:31 ID:AEB2b53Q
侑「しずくは、仮病で学校休んで、親が仕事に行くのを見届けて……そのあと、学校に風邪で休む事を伝えた僕がしずくの家に行く……どう?」
しずく「……」
しずく(一日中……先輩とセックス……)
しずく「……何曜日、ですか……?」
侑「金曜日」
しずく(……あと5日もあるんだ……)
侑「だめかな?」
しずく「……いえ……私も……そうしたい、です」
しずくの瞳の奥にハートマークが見えた気がした。
しずく「先輩……わたしも金曜日、楽しみにしてます……♡」
395
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 00:41:49 ID:AEB2b53Q
今回はここまで。
また明日に。
396
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 05:00:17 ID:u8RjbfXg
うひー たまらん
397
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 13:45:06 ID:z9sU2jIc
侑がしずくの家に行くよりしずくが侑の家に行く方が自然じゃない?親が丸一日いないのは侑だし
398
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 15:17:41 ID:aJL8Gw0Q
でもヘロヘロのしずくちゃんを鎌倉まで一人で帰すのひどくない?
彼女をヤるために呼んでヤり終わったら帰すんかい
399
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/15(水) 18:04:42 ID:LEDB/4eI
侑の部屋に呼んで歩夢に声を聞かせるのはせつ菜の時にやるんじゃないか
400
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/17(金) 00:28:29 ID:0NEYA8Mw
侑「ふふ……でも、とりあえず今日、もっとたくさん……」
しずく「あっ、ぁぁ……っ」
しずくの中はトロトロになっていた。初めてだというのに適応が早い。
というより、私のものも受け入れる事が早いのか。
侑「っ、っふっ……」
一度完全に引き抜くと、愛液がしずくと繋がっていた所と、私のモノのつなぐ架け橋のように伝っていた。
侑「しずく、膝ついてお尻こっちに向けて」
しずく「こ、こうですか……?」
侑「そうそう……」
401
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/17(金) 00:41:56 ID:0NEYA8Mw
私ってお尻フェチなのかなとは思う。
大きい方がセンシティブだし、うん。
エッチだと思う。
侑「よい、しょ……っ」
しずく「ふぁっ……!」
私の鼠径部があるあたりがしずくのお尻で隠される。
ちょっとでいじわるしちゃおう、そう考えた私は、腰とお尻がぶつかる音を、わざと大きめに出した。
しずく「せ、先輩っ……これっ、音が……」
侑「しずくのお尻が大きいからだね、これは……」
しずく「そ、そんなっ、ぁっ……!」
バッグというのも女性サイドは恥ずかしいものだろう。まるで犬の交尾みたいだし、されるがままの体制も少し恥ずかしいだろう。
侑「しずく汗びっしょり……ふふ」
しずく「ひゃあっ!?」
うなじから背中に伝う汗を舐め取る。少ししょっばい。
侑「ほらっ、こっちも集中!」
しずく「先輩っ、ぁっぁあっっ……!」
★★★
ずっと背中に電流が走っているみたいだった。
気持ちよくて、どういう理屈で感じてしまうのかはわからないけれど。
セックスってこんなに気持ちいいものだったんだ。
しずく(こんなに……気持ちいいんだ……♡)
どうしてこんなに良いこと、みんなしないんだろう。
……相手がいないから?
しずく(あぁ、いや──)
私の場合は、そうか。
先輩が大好きだから……そんな人とのだから……こんなにも満たされるんだ。
402
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/17(金) 00:46:47 ID:0NEYA8Mw
そりゃあ幸せな気持ちにもなるよ。
しずく「はぁぁっ、だめっ♡ 先輩っ、わたしっ、ぁあっぁ……!」
侑「イキそう? いいよっ、イっちゃえ……」
しずく「〜〜〜ッ♡」
先輩が耳を甘噛。それと同時に下半身が軽くなり、甘い快感に酔いしれる。
侑(Gスポットこの子感じやすいなぁ……ふふ、エッチじゃん)
しずく「はぁッー、はぁっ〜……♡」
大きく息を吸う。思ったよりも、イクのは体力を消費してしまう。
403
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/17(金) 00:49:56 ID:0NEYA8Mw
日曜日か月曜にはせつ菜というか、菜々√始めたいですね、ちょっと長くなりましたし。しずくは今回と次の学校サボりセックスで終わりです。
今回はここまで。
404
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/17(金) 01:06:11 ID:sSo2jhKQ
SM期待
405
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/17(金) 02:15:48 ID:K.A2z4Us
後はサボリセックスと後日談ですかね、天候が
不安定なので体調を崩さないで下さい。
406
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/17(金) 04:12:12 ID:IfrFOP9s
早くしず子で抜きてえ…
407
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/18(土) 22:34:31 ID:Lr02geR2
お察しかもですが今回の侑くんはチャラめです。
408
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/19(日) 00:17:38 ID:TJKirbnM
侑「気持ちよかった?」
しずく「は、はい……すごく……」
侑「良かった……じゃあ、次は僕も気持ちよくしてもらおうかなっ、と……!」
しずく「ふぁ……!」
うつ伏せから、基本の正常位に。
先輩のはまだまだガチガチで、イったばかりの私の体の中に再び侵入してくる。
すごく固くて、大きくて……根本まで入ると、その圧迫感が凄まじい。
私の中に入ってきているという実感が、良く伝わってくる。
409
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/19(日) 00:54:43 ID:TJKirbnM
しずく「先輩は、きもちいいん、ですか……?」
侑「うん……しずくの中、ずっといれていたいくらいだよ」
私の体で気持ちよくなってくれている。
それが私の心をさらに昂らせる。
侑「ぁむ……」
しずく「んっ……!」
舌を絡ませるキス。
こんなにエッチなのにきもちいい。
いや、もしかしてエッチなことは、全部気持ちいいのかな……。
侑「ぁ〜っ、出そう……お腹の上にだすよ……」
先輩の腰の動きが早くなる。
しずく「ふぁい……だしてっ、先輩……!」
侑「ぁっ、イくイクっ、ぅっ……!」
ニュポンッ! と粘り気のある音のあと、ほんの少し自分の手でしごいて射精していた。
お腹の上に、温かいドロリとしたものがかけられる。
しずく(すごい……精液、熱い……)
おちんちんもすごく熱くて、びくびくと余韻のように震えている。
侑「ふぅ……気持ちよかったね、しずく」
しずく「はい、先輩……」
とても心がふわふわしていた。
先輩と、一線を越えたこの日は、私にとってかけがえのない時になった。
★★★
410
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/19(日) 01:06:58 ID:TJKirbnM
そんな日から、翌日。
また一週間が始まる。でもこの一週間は、今までよりも長く感じそう。
しずく(金曜日……先輩と一日中……)
想像したら、その事しか考えなくなりそうだったから無理やりかき消す。
しずく「今は勉学に集中、集中……」
★★★
──したいのに。
しずく「ぁっ、先輩っ、だめです、こんな学校でっ、ぁ……」
侑「大丈夫、誰も来ないからここ……」
一体何のつもりなのか、お昼やすみ、別棟の一通りの少ない廊下で……大事なところを指でいじられていた。
俗に言う……手マンっていうやつなのかな……。
しずく「先輩っ、だめっ……!」
侑「でもしずくのここ、もう指すんなり入るくらいトロトロだよ?」
しずく「そ、それは……ぁっ、ん……!」
キスで口をふさがれる。
学校でこんな事、絶対イケないことなのに……。
しずく(あっ、だめっ、イクッ、イくぅ……っ!)
キスされたまま達してしまう。
先輩の身体にしがみついて、へたり込みそうになるの防いだ。
侑「あーあ……学校でイッちゃった」
しずく「せ、先輩が……こんなことするから……」
侑「しょうがないよ。だってしずくが可愛いから、いじめたくなっちゃうんだよ」
しずく「か、可愛いからって、ぁんっ……!」
侑「まだ時間あるから、もう一回くらいイこっか」
しずく「せっ、んぱいっ、ぃあぁあっ……!」
結局、お昼休みだけで3回も先輩にイかされてしまった。
……でも、気持ちよかったから……強くは咎められなかった。
411
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/19(日) 01:15:31 ID:TJKirbnM
しずく「……えっち」
そう言うと、先輩は「しずくだからしたくなっちゃうんだよ」と言った。
それもなんだか悪くないかも、なんて考えてしまった。
でも先輩、私がお返しにとフェラチオをしようかと提案しても断ったけど……。
しずく「なんでだろう……」
412
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/21(火) 08:14:01 ID:0OqNwwrU
その時の先輩は、どこか悪い顔をしていた。なにかを企む、意地悪な顔。
★★★
火曜日も先輩は私にいじわるをしてきた。
お昼休み、体育館の用具入れで……。
しずく「せ、先輩……こんなところでっ……」
侑「嫌なら嫌って言ってね。絶対止めるから……」
そう言いながら先輩は私の大切な女の子の部分に唇を当てる。
413
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/22(水) 18:49:34 ID:92/lFetI
侑「ちょっとしょっぱいね」
しずく「だ、だって、それは……」
侑「僕は嫌じゃないからいいけどね」
チロチロとクリトリスを舌先で舐められる。
しずく(あ……だめ……)
学校でこんなこと絶対いけないのに、気持ちよくなることに抵抗ができない。
侑「人こないだろうから、声出してもいいよ……」
しずく「せんぱっ、ぁっ……!」
簡単にイかされてしまう。
私の体が変わってしまったのか、先輩が上手なのか……。
414
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/24(金) 01:22:12 ID:Lk47njeE
鞠莉√ってアフターあったっけ?
まだ見てなかったやつ結構あって遡ってるんだけど
415
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/24(金) 13:43:21 ID:7PsouQug
鞠莉は確かアフター書いてません。
416
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/24(金) 17:03:06 ID:7PsouQug
しずく「先輩……」
こんなにいじわるされたら、嫌でも──嫌じゃないけど──昂ってしまう。
午後からの授業、集中できるのかな……。
★★★
水曜日も、先輩にたくさんいじわるをされました。
その日はただひたすら、キスをされた。舌を絡ませて、でもソレ以外はしてくれなくて。
触って欲しい……そう思ったけれど、恥ずかしくて口にはできなかった。
その日の夜は、気持ちを抑えられなくて一人で自慰行為に走ってしまった。
417
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/27(月) 23:20:21 ID:ZuqO5wKQ
日曜の深夜に再開して一気に駆け抜けます。
本当のことを言うと小説家になろうに投稿したものが結構ランキングに残ってて、そちらにモチベが持っていかれていました。
こっち何もしないのもなんだかそれもモヤモヤするので、いい加減そろそろ。
418
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/28(火) 01:09:33 ID:C6Kk47kU
あの界隈、文章がアレな感じでも結構コミック化とかしてるみたいだし運が良ければ色々いけるかもね
419
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/28(火) 04:36:12 ID:dgIL.mGU
このシリーズにこちゃんから追いかけてるけどある意味嬉しい報告、頑張ってください
420
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/28(火) 07:08:24 ID:Cblm9nPc
ジャンル別で日間6位くらいまではいけたんで、もしかしてがあるかもとなってましたね。今ではもうすんごい下がってしまいましたけど。今までにないくらいこっちが手付かずになってました。
421
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/09/28(火) 08:32:56 ID:21kj6tDA
すごいね
商業作家も目指せるんとちゃうか
422
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/03(日) 00:37:52 ID:jO/dvciY
明日再開。
423
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/03(日) 00:54:01 ID:exDnCL76
楽しみ
424
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/03(日) 23:29:18 ID:jO/dvciY
木曜日は……。
しずく「せっ、せんぱいっ、お願いっ、イかせてくださっ、あっぁ……!」
侑「だーめ……」
シックスナインの体制を取り、先輩が私の限界ギリギリで愛撫を止めてイかせてくれない。
それに……。
しずく「先輩……私、いっぱい舐めますよ……?」
侑「ううん、だめ。しずくは今日見てるだけ」
顔に触れそうなほど近くにある先輩のおちんちん。私の顔ほどもある、あまりにも大きすぎて……こんなに濃い臭いがして……。
しずく「すぅ〜……ふぅ〜……♡」
鼻に突き抜ける
425
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/03(日) 23:42:31 ID:jO/dvciY
鼻に突き抜ける濃い臭いでくらくらする。
はやく……明日になってほしい……。
早く、はやく……♡
★★★
しずく「……え? 今日から?」
しずくママ「ごめんねぇ、ちょっと急だけど出張というか、他県まで行かないといけなくて……朝も自分で鍵閉めて行ってくれる?」
しずく「……うん。大丈夫だよ」
426
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/04(月) 00:41:25 ID:0axbX0tE
★★★
翌日。
侑「あ、すみません。高咲です……はい、あの、実は体調が悪くて……はい、ちょっと休ませてもらいたくて。……はい、親はもう仕事に行っちゃってて……はい」
侑「……ありがとうございます」
★★★
しずく「あっ、先生……はい、桜坂です、けほっけほ……はい、風邪を引いてしまって。はい、今日はおやすみさせていただきたくて……はい。すみません、ありがとうございます……」
★★★
侑「さて、行こうかな……もう登校してる人もいないだろうし」
午前9時、しずくの家に向かうことにしよう。
着替えを済ませて、財布とか携帯を持って。
ゴムは……いいか……。
学校をサボって平日の外を出歩くのはなかなかに背徳感があった。世間から見れば大した悪事なんかじゃあないけれど、それだけで私には非日常だった。
427
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/04(月) 01:32:01 ID:0axbX0tE
そして移動するしてしばらく。
私はしずくの家の前まで来た。
押す必要はなかったかもしれないけれど、一応インターホンを鳴らした。するとすぐに鍵が空いた。
しずく「おはようございます、先輩……」
侑「うん、おはようしずく。……上手くごまかせた?」
しずく「はい……それに」
侑「それに?」
しずく「実は私の親も……今日は帰らないみたいで……だから、先輩……」
そう言ってしずくは自身のロングスカートをたくし上げた。
既に下着が濡れて、股から太ももへ愛液が伝っていた。
しずく「今日は……ずっと、一緒に……♡」
侑「……もちろん。後輩のお願い、彼女のお願いは、叶えてあげないとね」
428
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/04(月) 01:54:15 ID:0axbX0tE
しずくの部屋に入るなり、しずくは私に抱きついてきた。
物欲しそうな目で、潤んだ瞳で。
しずく「先輩、わたしっ、もう待てません……!」
そう言って品性のかけらもないキスをする。
私の唾液が、まるで数日間彷徨い続けた砂漠で見つけた、オアシスの水のように求めていた。
私もそれに応えてたくさん飲ませてあげる。
429
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/05(火) 08:31:04 ID:nNV5Humk
しずく「んぐっ、ん、む……」
侑「もっと舌だして……」
しずく「ぇぁ……」
舌と舌がシャルウィダンス。
口内はまるで舞踏会だ、いや、ダンスホールかもしれない。だってそれは、華麗なものではなく。
踊り狂っているから。
しずく「せんぱいっ、せんぱっ、ぁうっ、ぁっ……!」
ビクビクっと体が震えるしずく。
まさかとは思うけれど。
侑「……キスだけでイッた?」
しずく「はぁっ、は、はひ……♡」
430
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/05(火) 13:13:54 ID:bxaDBSmI
謎の描写やめろ
シャルウィダンス云々はなろう系やラノベの悪い(痛い)所の凝縮だぞ
本当やめとけ
ギャグにしか見えない
431
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/05(火) 13:21:38 ID:UFSZf9ag
失望しました
某所でこういう書き方しててランキング残って注目集めたのなら、それは良い意味ではなく悪い意味で注目を浴びたのでしょう
432
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/05(火) 13:22:55 ID:TTtFt6Tw
変なのわいてるけど無視でええよ
433
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/05(火) 15:44:46 ID:nNV5Humk
背筋に電気が走ったような錯覚。
私も人のことを言えたもんじゃない。けれど、それは同時にやる気にも繋がった。
キスだけでこれなら、さらに事が進んだら、この子はどうなってしまうんだろうって。
侑「本当に可愛いねしずくは……」
しずく「はっっ、はぅっ、はぁ……!」
チュクチュクと音がなる。
私がしずくの、もう待ちきれない様子の恥部を少し強めに弄ったから。
指への締め付けも半端ではなくて、気をつけないと挿れた後すぐに出そうだ。
侑「よいしょ……ほら見てしずく。こんなところまで入るんだよ?」
入り口の上から、私も私でカウパー全開のそれを押し当てる。
おへそのあたりまで届きそうだ。
しずく「はやくっ、はやくぅ……♡」
侑「ふふ……」
──この一週間焦らしたかいがあったってものだね。
434
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/05(火) 17:08:07 ID:nNV5Humk
つぷつぷとした柔らかくて、熱い粘液の肉の壁を突き抜けていく。
そのヒダの一つ一つが、亀頭にねっとりと絡みついてくる。絶対に離さないとでも言うように。
しずく「あっっ! はっ、はぁっ〜……♡」
臍の下までたどり着いたモノに吸い付いてくる。
生の刺激はやっぱりすごい。下半身から全身に喜びが回っていく。
侑(あっ〜きもち……)
形に慣らせるために、すぐには動かない。
文字通り私のモノの形にするために。
435
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/05(火) 18:54:56 ID:nNV5Humk
侑「ん……」
しずく「んむっ、んぐ……♡」
コツンコツンと奥をつつく。
気を抜けば私もすぐにやられそうだ。
しかし今日という日は長い。無理に我慢する必要も、無いのかもしれないけれど。
腰にしずくの足がやってくる。
無意識に足を組んできているようだ。
436
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/05(火) 18:55:57 ID:nNV5Humk
昔からこういう表現結構してた気もしますけど、目についたのならちょっと浮いていたんでしょうね。
また明日に。
437
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/06(水) 08:55:49 ID:6GOj.sxs
しずくの部屋には、結合部から響く湿っぽい音が残る。
しずくの声と、漏れる吐息。
今この場所は、私達にとって誰にも邪魔されない一番ステキな場所だった。
★★★
甘い甘い刺激が、歯の奥に響く。
そのせいでだらしなく口が開いてしまう。
しずく「はぁっ、はぁぅ、ァァぁぅあ……!」
先輩のながいソレは執拗に私の奥を攻め続ける。
だめ、それ以上はだめと思っていても、それを言葉にすることが出来ない。
だって、やめてほしくはないから。
438
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/07(木) 07:53:23 ID:NN0LbvcQ
体を起き上がらせて、先輩と対面座位。
私の胸も唇も押し付けて、その密着度の幸福感は計り知れない。
しずく「先輩……♡」
侑「あッ〜、マジで気持ちいい……」
普段は聞けない口調の先輩。
それさえも今の私には刺激的だった。
439
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/07(木) 14:56:32 ID:NN0LbvcQ
★★★
この湿っぽさも、ねっとりとした唾液とか、生暖かい吐息とか。
外から聞こえてくる、遠くで電車が走る音。
車の走る音。
散歩をしている人が連れている、犬の鳴き声。
猫の声。
それから聞こえるのは、ベッドの軋む音。
しずくから漏れる嬌声。
こんなに幸福感に溢れる事があるんだと。
侑「しずく……出そう、なんだけどさ」
しずく「は、ふぁい……」
喋りながらもキスはやめたくない様子。
侑「中に出してもいい?」
しずく「へ……でも、それはぁっぁ!?♡」
拒否されそうだったから奥を突いて阻止した。
侑「ね……お願い、しずく」
しずく「へ、へんぱい……いいですよ……♡」
言質を取った。
それならもう我慢も必要ない。
侑「ほらっ、ここっ! 今からここにだすからね……!」
しずく「ぅ゛っ、ぁっ……♡」
ポルチオをぐりぃっ、と刺激して、足がピンと張るしずく。たらりと、口元から涎が垂れて私の肩に落ちてきた。どうやら大分深くイッたらしい。
侑「ぅあっ、でるっ……!」
搾り取られるようだった。
奥に押し付けたまま、今日一回目の射精。
ほら、やっぱり。
生のほうが気持ちいい。
440
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 08:41:41 ID:SbJDzcXE
★★★
10:40
しずく「あっ、はぁっ、あっ、せんぱっだめぅ、私またっ、ぁぁあっ……っ!」
侑「きっつ……しめすぎ、しずく。ちぎれそう」
その分、隙間なく絡みついてくる膣肉がたまらない。
侑「ほらっ、舌だして?」
しずく「あっ、ぇあ……♡」
イッたばかりのしずくにキス。
脳みそまで溶かす勢いだ、今日は。
441
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 09:03:11 ID:SbJDzcXE
11:15
しずく「んっ♡ んむっ、あぇ……」
精液にまみれていてもお構いなしにフェラチオをしてくれる。喉奥にまでイカ臭いにおいが到達していることだろう。それを意に介さないくらい、しずくは私のモノに夢中になっていた。
そしてまた、しずくの口内に射精した。
★★★
12時。
さあこれから3回戦だ……と、意気込んでいたときだった、しずくのスマートフォンが鳴ったのは。
442
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 15:22:03 ID:SbJDzcXE
侑「しずく、電話だよ」
しずく「んん……」
名残惜しそうに口から離して、スマホの画面を見ている。
しずく「もしもし、かすみさん?」
相手はどうやらかすみちゃんだったみたいだ。
しずく「うん……大丈夫だよ。全然、大したことなくて……ありがとう、ふふ。……璃奈さんと栞子さんも?」
侑「……」
しずく「うん……もう、心配性なんだから、栞子さっっ……!?」
通話中のしずくに不意打ちにキス。
反射的にスマホを顔から遠ざける。
キスの音が聞こえたらまずいとおもったのだろう。
443
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 15:27:30 ID:SbJDzcXE
しずく「せっ、先輩っだめ……!」
侑「続けなよ、電話……」
しずく「……あっ! もしもし、ううん、なんでもなぁぁぅうっ♡」
後ろからバックの体制を取り根本まで挿れる。
しずく「うっ、ぁっ……っ! ごっ、ごめんねっ、ちょっと♡ お腹痛くなっちゃってっ、もうっ、きるっ、ね……♡」
そう告げて通話を切ったらしく、滑り落ちるようにベッドに。
侑「あ……」
しずく「先輩っ♡ だめっ、なんですからぁっ……!」
侑「……ごめんね、ちょっといじわるしたくなっちゃって」
そう言いながらも悪びれもせず、しずくのお尻に腰を打ち付ける。
素晴らしい制圧感と、尻肉の弾ける音が最高だった。
444
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 15:54:08 ID:SbJDzcXE
しずく「イくっ♡ イきますっ、イクゥぅう……♡」
侑「僕もイくっっ……!」
思い切り腰を押し付けて奥に射精。
今日三度目の中出しに、もう私達の理性なんかは溶け切っていた。
しずく「は、ひ……♡ また、中……♡」
侑「まだまだやるよ……」
そう耳元で囁いて。
しずくのスマホを手に取り。
侑「……ま、今後もしずくと仲良くしてあげてね、みんな」
そう言い、「ちゃんと」通話を切った。
★★★
かすみ「しず子大丈夫かな〜、風邪なんて珍しい」
栞子「時期が時期ですし、そういうこともあるかと」
璃奈「でもLINEも反応ないし、寝込んでるのかも」
445
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 16:02:17 ID:SbJDzcXE
かすみ「そうだ、しず子に電話しちゃお〜」
栞子「大丈夫ですかね? 具合が悪いのなら……」
かすみ「それならすぐに切ればいいよ。……やっぱりちょっとさみしいし」
璃奈「素直じゃない」
とにもかくにも私はしず子へと電波を飛ばす。
すると案外すぐにでてくれた。
しずく『もしもし、かすみさん?』
かすみ「あっ、しず子〜。風邪ぇ、大丈夫?」
しずく『うん……大丈夫だよ。全然、大したことなくて……』
かすみ「そうなの? よかったぁ。りな子もしお子も心配してたんだから」
しずく『ありがとう、ふふ。……璃奈さんと栞子さんも?』
栞子「はい。問題なさそうで安心しました」
しずく『うん……もう、心配性なんだから、栞子さっっ……!?』
446
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 16:52:14 ID:SbJDzcXE
栞子「……? どうしました?」
なんだか声が大きくなった。
なにかあったのかな?
しお子もびっくりしていて、少し戸惑っていた。
栞子「大丈夫ですか? なにかあったんじゃ……」
しずく『……あっ! もしもし、ううん、なんでもなぁぁぅうっ♡』
かすみ「し、しず子?」
明らかに聞いたことのない声。
なんだか……そう、うまくいえないけど、エッチな……。
しずく『うっ、ぁっ……っ! ごっ、ごめんねっ、ちょっと♡ お腹痛くなっちゃってっ、もうっ、きるっ、ね……♡』
栞子「あ……はい、わかりました、お大事に……」
けれど、しず子からの通話は切れない。
こっちから切ろうとしたときだった。
しずく『先輩っ♡ だめっ、なんですからぁっ……!』
かすみ「へ?」
447
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 17:11:10 ID:SbJDzcXE
『ごめん、いじわるしたくなって……』
少し聞こえた男の人の声。
それが侑先輩だということはわかった。
そのあとに、パンパンパンっ、と何かが弾む音と、しず子の普段聞くことのない高い声。
かすみ「ちょっ、これって……!」
栞子「?」
璃奈「あわわわ……」
すぐに切ればいいのに、私達はソレが出来なかった。
友達の……エッチしてる場面に出会して。
448
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 17:17:20 ID:SbJDzcXE
しずく『イくっ♡ イきますっ、イクゥぅう……♡』
中庭で他の誰にも聞かれないように3人で聞いてしまった。
かすみ「い、いくって……それって、じゃあやっぱり……」
栞子「どこに行くんですか?」
璃奈「……」
数秒後に侑先輩が「僕もイくっっ……!」と言ったかと思えば。
しずく『は、ひ……♡ また、中……♡』
かすみ「また……中!? えっ、しず子、そのままでしちゃってるの……!?」
そんなの妊娠──そうよぎった時。
侑『……ま、今後もしずくと仲良くしてあげてね、みんな』
と言い、今度こそ本当に通話はおわった。
かすみ「……忘れてあげよう。ていうか、ずっと聞いてたかすみん達も悪いし……」
璃奈「うん……」
栞子「???」
★★★
15:20
もう部屋中、精子と汗と愛液と潮の臭いが充満していた。
換気は必須だったけれど、今はそれが興奮につながるから良しとした。
449
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 19:02:06 ID:SbJDzcXE
今回はここまで。
一年生相手の5Pとかやりたいこの頃。
やったとしても歩夢の後ですけども。
450
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/08(金) 22:08:05 ID:niGrDdR6
5Pとか性豪すぎる
451
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/09(土) 00:55:50 ID:vslsnsaY
1対4は侑くん休む暇なくて忙しそう笑
452
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/09(土) 04:34:09 ID:EHEF1hy.
しずく「ぁぁぁぁあっ♡ またっ、イクッ、ぁっ……!」
侑「ふっ、ぅっ……すっごいしまる……」
大きなお尻を堪能したいから、ついついバックの体位でしてしまう。
さて次はどんな……と思っていると。
ぷぴっ、とまるでおならのような音がした。
侑「ん、あれこれって……」
しずく「はっ、はっ、はぁっ、ぁ……♡」
四つん這いで腰だけが浮いている状態の、しずくから……しかしそれはおならじゃなかった。
侑(わーっ、すご……まん屁ってやつか。初めて遭遇した)
またぷびっ、と少し下品な音。
それがなんだか、すごく……私を興奮させた。
453
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/09(土) 04:42:22 ID:EHEF1hy.
17:50
しずく「イグッ、ぁあっ♡ またイッ、くぅぅ、んんんん……♡」
侑「ほらっ、ちゃんと自分がイくところみて……!」
鏡の前で背面駅弁。
正直かなりきついけど、しずくのエッチなところが見られるのなら構いはしなかった。
しずく「イクッ、ぁっ、でちゃっ、んん……♡」
激しく潮を吹き、鏡がびしょびしょになってしまった。
侑「うっ、ふぅ……流石に疲れたな……」
体位のせいでもあるけれど、既に5回中出ししている。
そりゃあ疲れるものだし、ふつうならそんなに射精できないだろう。
でも、相手はしずくだよ?
いくらでも立ち上がれる。
それに……。
しずく「しぇんひゃい……もっろ、もっとぉ……♡」
呂律が回らずとも、快感だけはどうなろうとも求めてくる。
それに答えられないなんて、彼氏失格なんだ。
そして21時。
どうやらしずくの親も帰ってこず、私の親もそうならば。
いつまでだってセックスを続けるよ。
454
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/10(日) 10:17:40 ID:E4vSsclY
しずくちゃんえっちすぎる
455
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/10(日) 10:20:36 ID:qPJi63mA
おいついた
ヤッてるとこの声友達に聴かれるのエロすぎる
456
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/11(月) 00:04:11 ID:nfnLK1A2
侑「ふっ、ふっ……! 最後にっ、思いっきり中出すよ……!」
しずく「はいっ♡ だしてっ、くださいっ、先輩っ……!」
妊娠するかも、なんて心配は一切していなかった。
それだけ、私達は後のことを考えないくらい夢中になっていた。
侑「ぅっ、ふぅぅ〜……っ!」
しずく「はぁぁぁぁっ♡」
もう睾丸もカラッカラ。一滴残らずしずくの中に収める。
侑「ほんと、超気持ちよかった……」
しずく「んむ……♡」
引き抜くと、これまで出した精液がどろりと垂れてきた。
侑「またいっーぱいしようね、しずく……」
しずく「はい……♡」
457
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/11(月) 00:07:18 ID:nfnLK1A2
★★★
なんてイチャイチャとしていたけれど。
しずく「せ、先輩〜!」
侑「わっー! ごめんってば!」
しずく「絶対許しませんっ! みっ、みんなに聞こえてたなんて……うぅぅっ!」
侑「あ、あれは僕もちょっと悪乗りしちゃって……」
しずく「それにしたって……! あんなに、中にも出して……」
侑「だってしずくも良いって言ってたから」
しずく「……でも、でも。……もし万が一があったら……」
しずく「責任、取ってくれるんですか……?」
侑「当たり前じゃん」
458
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/11(月) 00:19:41 ID:nfnLK1A2
侑「むしろ、そのまま取らせてほしいくらい」
しずく「! ……言いましたからね、先輩」
侑「もちろん、二言はないよ」
しずく「……じゃあ、良いです」
しずく「許してあげます、でも……恥ずかしいのは、だめですよ?」
侑「ん〜、それはどうかな〜?」
しずく「あっ、もー!」
ぷくっとふくらませるほっぺた。
あんまりにも可愛くて、私は頬をつついた。
侑「大好きだよ、しずく」
しずく「私だって──大好きです!」
しずく√END
459
:
名無しさん@転載は禁止
:2021/10/11(月) 00:21:13 ID:nfnLK1A2
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10627/1633879249/
菜々√です
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板