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穂乃果「イメチェンしたら、大騒ぎになっちゃったっ!?」
1
:
◆bK3.D2B8eM
:2019/10/20(日) 10:11:22 ID:5N.c3b1Q
・話のメイン=穂乃果&ことり&あんじゅ
・基本アニメ準拠+一部SIDネタ
・ご都合主義&超絶ベタ王道展開
・超スローペース進展ストーリー
・オリジナル設定有り(やや多め)
・誇張表現&長回し台詞有り(多め)
・穂乃果ハーレム要素有り(強め)
・長編(前作より大幅に長くなる予定)
※公式アンソロ作品「穂乃果イズム」をきっかけに思い浮かんだ妄想ストーリーです
※数多くの先駆者様SS作品の影響を受けており、もしネタ被りの際には何卒ご容赦願います
※SS投稿二作目となります(↓粗い出来ですがこちらが一作目です)
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10627/1552425466/l50
654
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:21:35 ID:1w7eLhAM
ことり『…うん……ありがとう、ほのかちゃん。』
穂乃果『じゃあことりちゃん、このままゆびきりしようよ!』
ことり『………』
スッ…
穂乃果『…あれ?ことりちゃん、どうしたの?』
ことり『……あのね、ほのかちゃん。』
穂乃果『ん?なあに?』
ことり『…ゆびきりって、ゆびをつないでるときは、あたたかいよね?』
穂乃果『うん、とってもあったかい。』
ことり『ゆびをつないでるひとと、ずっとつながってるみたいで…ことり、とってもうれしい。』
穂乃果『うん、そうだよね。ほのかもそうおもうよ。』
655
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:32:14 ID:1w7eLhAM
ことり『…でも…だから…』
穂乃果『え?』
ことり『そのゆびを、きっちゃったときが…ことりは、とってもさびしいの。』
穂乃果『…あ……』
ことり『さっきまで、ことりのまえにあった…とってもだいじなものが、なくなっちゃったみたいで…』
穂乃果『…ことりちゃん…』
ことり『だから、ことり…とっても、とっても…さびしいの。』
穂乃果『…そっか。』
ことり『あ…ご、ごめんね…?せっかくほのかちゃんが、やくそくしてくれるって……』
穂乃果『ううん、いいんだよ。ことりちゃんのきもち、ほのかにもちょっとわかるから。』
ことり『…うん…ありがとう。でも、ほのかちゃん…ほんとに、ごめんなさい…』
656
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:41:53 ID:1w7eLhAM
穂乃果『いいから、いいから!じゃあ、ゆびきりじゃなくてー…ほかのやつを、いまからかんがえよう!』
ことり『ほかの…?』
穂乃果『うん!ことりちゃんが、ゆびきりをすきじゃないのはね?きっと、みえなくなるからだよ。』
ことり『みえなく、なる…?』
穂乃果『そう!だれかとやくそくすることって、これからもずーっとずーっと、つづいてくことなんだよね?』
ことり『う、うん…そうだと、おもうけど。』
穂乃果『でもね?ゆびきりは、ゆびをきっておわっちゃうから。それからは、なんにもみえなくなるから。』
ことり『え、えーっと……』
穂乃果『だからじゃないかな?ゆびをきっちゃったあとは、やくそくしたっていうしるしが、めになんにものこらないの。』
ことり『……あっ…』
657
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 18:04:19 ID:1w7eLhAM
穂乃果『めにみえるしるしがないと、いつかわすれちゃうかもしれない。ちゃんとやくそくしたことでも。』
ことり『………』
穂乃果『ふたりのどっちかかもしれないし、ひょっとしたら、ふたりともわすれちゃうかもしれないよね?』
ことり『…そんなの…いやだよ…』
穂乃果『うん、だよね。ほのかだって、そんなのいやだもん。」
穂乃果『だからことりちゃんは、しるしのみえなくなるゆびきりが、すきじゃないのかなっておもったんだ。』
ことり『…うん…ほのかちゃんの、いうとおりかも。』
穂乃果『だからね、ことりちゃん。』
ことり『え…?』
穂乃果『それなら、やくそくしたしるしがのこるほうほうを、いっしょにみつければいいんだよ!』
ことり『やくそくしたしるしが、のこるほうほう…?』
658
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 18:23:40 ID:1w7eLhAM
穂乃果『うん!ふたりでやくそくしたってことを、いつでもおもいだせるような、とーってもめだつしるし!』
ことり『…めだつ、しるし……』
穂乃果『ねね、ことりちゃん!どうかな、どうかなっ?』キラキラ
ことり『うん…うん…!ことりもね、すごくいいっておもう…!』
ことり『だって…そのめだつしるしがあれば、きっといつでも…どこにいても…!』
ことり『ふたりとも、ずっとずっと…やくそくをわすれないで、おぼえていられるよね…!』
穂乃果『そのとーり!ほのかとことりちゃんは、これからもずっといっしょにいられるんだよ!ぜったいに!』
ことり『わあ…!ほのかちゃん、すごーい!』
穂乃果『えへへー!すごいでしょーっ?』フフン
ことり『うん!さすがほのかちゃん☆それじゃあ、それじゃあ〜…めだつしるしって、どんなのがいいのかな?』
659
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 19:16:07 ID:1w7eLhAM
穂乃果『そう、だいじなのはそこなんだよね。ほのかはいつもみえてるものがいいって、やっぱりおもうんだ。』
ことり『うーん…そうだよね。それをみることでやくそくを、ぜったいわすれないようにしたいんだから…』
穂乃果『…あ、そうだ!それなら《きょーつーにんしき》ってやつが、いいのかも!』
ことり『《きょーつーにんしき》…?』
穂乃果『ええっとねー…《じぶんとほかのひとが、なにかおなじものをみて…そしておなじことをおもう》…だったかな?』
穂乃果『まえにおかあさんがおせんべいたべながら、なんかむずかしそーなばんぐみをみてたんだけどね。』
穂乃果『なんとなくよこでみてたほのかに、いろいろおしえてくれたの。』
ことり『なんだか、ほんとにむずかしそうだよね……おなじものに…おなじこと……うーん……』
ことり『えっと…たとえば、ことりとほのかちゃんが…いぬさんをみて、ふたりともかわいいっておもうのも…そうなのかな?』
穂乃果『そう、それそれ!やっぱりことりちゃん、あったまいいー!』
ことり『そ、そんな…はずかしいよ〜///』
660
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 19:37:04 ID:1w7eLhAM
穂乃果『あとね、ことりちゃん。これって《おそろい》っていいかたも、わかりやすくいうとできるんだって。』
ことり『おそろい…おそろい……おそろいって、おなじってことだよね?』
穂乃果『うん、そうだよ。それでね?いまかんがえてる、とってもめだつしるしなんだけど。』
穂乃果『ほのかとことりちゃんのふたりで、おそろいにしためじるしにしたら、どうかなって!』
ことり『…!ほのかちゃん、それって…すごく、すっごくいいかも…!』
穂乃果『でしょでしょー?えっへん!』ドヤァ
ことり『うん!やっぱり、ほのかちゃんはすごいね!』
穂乃果『えへへー!///』
穂乃果『よーし、そうときまれば!ふたりのおそろいのめじるしになるものを、なにかみつけないとね!』
661
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 20:47:12 ID:1w7eLhAM
ことり『うふふ♪ねえ、ほのかちゃん☆』ニコニコ
穂乃果『あれれ?なんだかことりちゃん、とってもうれしそうだけど、どうしたの?』
ことり『うん♪ことり、いま…とってもいいこと、おもいついちゃったの☆』
穂乃果『とってもいいこと?え、なになにっ?ほのかにもおしえてよ、ことりちゃーん!><』
ことり『うん、もちろん♪』
ことり『えっとね?これからふたりで、おそろいのなにかをめじるしにするなら〜…☆』
ことり『こうゆうのなんて、どうかなって♪』
・
・
・
・
・
662
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 21:22:03 ID:1w7eLhAM
今回は、これで終了となります。
久しぶりにまとまった時間を取れた事で、長い長いとても長いこの二日目を、やっと…やっと書き終える事が何とか出来ました。
ここまで本当に長かったですが、この作品で自分が特に書きたかった話の一つであるアキバでの騒ぎのシーンにも、これでかなり近づく事も出来ました。
まだ不安定な更新状況ながらも、少しずつ前進は出来ていると思いますので、まずはアキバのシーンを次の目標として、今後も着実に頑張っていきたいと思います。
それでは、今後ともお付き合いの程、宜しくお願い致します。
こちらの投稿の間にコメントして下さった方、どうもありがとうございます。
何かと拙い書き手とこの作品ですが、それでも見て頂けている事の嬉しさを、改めて実感しています。
663
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/19(水) 23:19:05 ID:Ed4n.ayU
乙乙
続くならありがたい
664
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:32:33 ID:lnKZQbNE
前回コメントをして下さった方、どうもありがとうございます。
続きを待っていてくれる人がいて下さる事は、自分にとって凄く大きな力になっています。
本当に長かった二日目を何とか無事に終えて、今回からは話がようやく本格的に動き出す三日目へと移ります。
読んで頂いてる方に少しでも楽しんで頂ける様に、まずは次の目標まで地道に頑張っていきますので、
今後も引き続きお付き合いの程、宜しくお願い致します。
665
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:39:04 ID:lnKZQbNE
SCENE 20.【音ノ木坂学院・校門前〜正面玄関前】
「おはようございます、高坂先輩!///」
「せんぱーい!おはよーございまーす!///」
「穂乃果、おっはよー!今日もイケてるねーっ!///」
「あ…///おはようございます、高坂さん…!///」
「穂乃果ちゃん、おっはよーっ!///」
「ごきげんよう、高坂さん///今日も、お美しいですわ…///」
穂乃果「あっ…え、えっと…///」
海未「……ハア。」
666
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:44:42 ID:lnKZQbNE
海未(まあ…こうなるであろう事は、元より分かっていましたからね。)
海未「…穂乃果?此処に居る皆さんは、貴女に挨拶しているのですから。」
穂乃果「あ…そ、そっか…そうだよね…!///」
海未「それに朝の挨拶は、一日の始まりとしても大切な事です。ここは貴女も、きちんとしておきましょう?」
穂乃果「う、うん…分かった…!///」スッ
穂乃果「あ、あのっ……みんな…おお、おはようございますっ!///」ペコリ
「キャーッ!///穂乃果せんぱーいっ!//////」
「高坂会長、おはようございます!//////」
667
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:50:48 ID:lnKZQbNE
「ねえねえっ!?今センパイ、こっち見てくれたよねっ!?//////」
「うん、間違いないよ!超ラッキー!//////」
\\\ワイワイ、ガヤガヤ…!!/////////
穂乃果「…あ、あはは……//////」
海未「…朝からこの様子では、今日も大変そうですね。」
ことり「…うん…そうだね。」
・
・
・
668
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:55:31 ID:lnKZQbNE
SCENE 21.【音ノ木坂学院・正面玄関内】
バサバサバサッ!!
穂乃果「………」
バサバサバサッ!!
穂乃果「………///」
バサバサ、バサ…バサ…
穂乃果「………//////」
海未「…この様な状況も、ある程度の予想はしていましたが。それを更に上回るとは…正直驚きました。」
ことり「…あはは…すごい数だね。」
669
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 09:06:19 ID:lnKZQbNE
海未「ええ。それに…『この音ノ木坂学院の、今現在での全校生徒数』という視点からも、改めて考慮してみるのであれば。」
海未「あの数が示している意味の重さを、否が応でも実感させられます。」
ことり「うん…学校中のみんなが、すごく夢中になってるからね…今の穂乃果ちゃんに。」
バサ……バサ…………パサ。
穂乃果「……………//////」プシュー
穂乃果「………えっと……//////」
穂乃果「……ど……どうしよう…?//////」
・
・
・
670
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/26(水) 09:28:03 ID:pqAYjAbk
来てたか
671
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 09:30:55 ID:lnKZQbNE
SCENE 22.【音ノ木坂学院・体育館】
穂乃果「えーーいっ!!」スパーン!
ピピーッ!
穂乃果「やったー!決っまりーっ!」
海未「フフ。やりますね、穂乃果!」
穂乃果「えっへへー!」ブイッ!
\\\キャアアアアアーーッッ!!//////
穂乃果「わっ!?な、何っ…!?」
海未「あれは…どうやら穂乃果を見ていた人達からの、応援の声みたいですね。」
672
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 09:47:58 ID:lnKZQbNE
穂乃果「へっ…?」クルッ
「キャーッ、キャーッ!///高坂先輩、今こっち向いてくれたよっ!?///」
「うんうんっ!やったねっ!///」
「穂乃果せんぱーい!頑張ってくださーい!///」
「高坂さん、ホントにキレイだなぁ…///ちょっと雰囲気、変えただけなのに…///」
「だよね、だよね!何で今まで、みんな気が付かなかったのかなっ?///」
「穂乃果ちゃんファイトーっ!頑張ってねーっ!///」
穂乃果「…え、ええっと……コ、コホン…///」サッ
穂乃果「みんな、あの……あ、ありがとう…!///」ニコッ
フリフリ☆
\\\\キャアアアアアアアアーーーーーッッ!!//////////
673
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 09:55:41 ID:lnKZQbNE
穂乃果「わっ、わわっ!?///」
「見た!?見たっ!?今先輩、私達に手を振ってくれたよね!?ねっ!?//////」
「うんうん!バッチリ見てたよっ!穂乃果センパーーイッ!//////」
「穂乃果ちゃん、カッコイイーー!!//////」
「高坂会長、ステキーーっ!!//////」
\\\\キャアキャアッ、キャアキャアッ!!//////////
ことり「あはは…さっきより、もっと賑やかになっちゃったね。」
穂乃果「…な…何か…そうみたいだね…//////」ポリポリ…
海未(…ふぅ。まあ…これ位に留まるものであれば、特に大きな問題という訳では有りませんし。)
海未(この規模の出来事に関しては、許容範囲内として考える事も。今後を見据えていく上では、致し方ないのでしょうね。)ヤレヤレ…
・
・
・
674
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 10:03:30 ID:lnKZQbNE
SCENE 23.【音ノ木坂学院・二年教室】
穂乃果「いやぁ〜、今日もパンが…」アーン
「高坂さん!これ、良かったらどうぞ!///」ズイッ
「あ、あの…穂乃果ちゃん…?このサンドイッチ…手作り、なんだけど…///」ズイッ
「ねえ、ほのっちー!コレ食べてみてよ、ほらほらっ!///」ズイッ
穂乃果「うまっ…んん、んぐっ…!?///」コホッコホッ!
「あー、ずるーいっ!コーサカちゃん、アタシのも食べて食べてーっ!///」ズイッ
「ダメダメ、私の方が先なのっ!ほーらホノちゃん、あーんしてっ?///」ズイッ
穂乃果「えっ、えええ〜っ!?///みみ、みんなっ…!?ちょっと待っ…///」タジタジ
675
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 10:13:13 ID:lnKZQbNE
「ねえねえ、穂乃果!あたしが作ったハンバーグ、食べてみてよ!///」ズイッ
「フーンだ!だったら私のは、特製唐揚げと卵焼きだもん!はい、ホノカちゃん♪///」ズイッ
「ちょっと貴女達、順番は守って頂けません事っ?さあ穂乃果さん、こちらを是非お召し上がりになって☆///」ズイッ
穂乃果「……あ、ありがとう……あ、あは…あははー……//////」
\\\ワイワイ、ガヤガヤ…!!/////////
海未「…幾ら穂乃果が、人並み以上には食欲旺盛であったとしても。」
海未「あの凄まじい量を、たった一人で。しかも、この昼休みの間で…全部食べられるのでしょうか?」モクモク
ことり「ア、アレは流石に…ちょっとムリ、なんじゃないかな〜…って。」アハハ…
676
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 10:20:30 ID:lnKZQbNE
「高坂さん!//////」ズイッ
「穂乃果ちゃん…!//////」ズイッ
「ほのっちー!//////」ズイッ
「コーサカちゃん!//////」ズズイッ
「ホノちゃんっ!//////」ズズイッ
「穂ー乃果!//////」ズズズイッ
「ホノカちゃん♪//////」ズズズイッ
「穂乃果さんっ☆//////」ズズズイッ
穂乃果「」ファイト…ダヨ…
・
・
・
677
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 10:57:17 ID:lnKZQbNE
SCENE 24.【音ノ木坂学院・中庭 木陰】
穂乃果「………」キョロキョロ
穂乃果「…うん。今なら、誰もいないよね…?」ストン…
穂乃果「…ハア……みんなの気持ちは、すっごく嬉しいんだけど…///」
穂乃果「昨日から、ずっとこんな調子だと…流石に私の方が、先に身が持たなくなっちゃうよ…///」ポテッ
穂乃果「……でも…」
穂乃果「…私の事を…海未ちゃんや絵里ちゃん達と、同じ様に…見て貰えてるのは…///」
穂乃果「何だか、とっても恥ずかしいけど…///それでも…やっぱり、嬉しい…な…///」ウトウト
穂乃果「……だけど……どうして、なのかな……?」
穂乃果「…私……最近に、なってから……」
穂乃果「…何だか……気持ちが、落ち着かない…様な……そんな気が…して……」
678
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 11:08:40 ID:lnKZQbNE
穂乃果(…そう……私……何か、大切な……事を………)
穂乃果(……ずっと……忘れてる…様な……気……が………す…………)
穂乃果「…………」
穂乃果「…………」
穂乃果「…………」zzz
ザッ…
ことり「フフ…穂乃果ちゃん、見〜つけた☆やっぱり、ここだったんだね。」
穂乃果「…………」zzz
ことり「ここって今の時間なら、意外と人が通らない場所だもんね。かくれんぼが大好きだった、穂乃果ちゃんらしいな。」
穂乃果「…………」zzz
ことり「穂乃果ちゃ〜ん。そのままじゃ、頭が痛くなっちゃいますよ〜?」
679
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 11:23:25 ID:lnKZQbNE
穂乃果「…………」zzz
ことり「…本当は、すごく疲れてたんだよね…?昨日も、それに今日も…色んな事が、沢山あったから…」
穂乃果「…………」zzz
ことり「それなのに……ことりの事、ずっとずっと…心配してくれてたんだね。」
穂乃果「…………」zzz
ことり「…始業までは、もうちょっとだけ…時間はあるけど…」
穂乃果「…………」zzz
ことり「あ…そうだ☆」
ことり「ねえ、穂乃果ちゃん。ちょっとだけ…ゴメンね?」ソー…
穂乃果「………んー…」zzz
ことり「……うん、これでよしっと♪」ポフッ
680
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 11:31:07 ID:lnKZQbNE
穂乃果「…ん……むにゃ……」zzz
ことり「かーわいい♪///」クスクス
穂乃果「…すー……すー……」zzz
ことり「……………」
穂乃果「…すー……すー……」zzz
ことり「……うん…そうだよね。」
穂乃果「…すー……すー……」zzz
ことり(こんなにも、可愛いんだもん…)
ことり(こんなにも、綺麗なんだもん…)
ことり(こんなにも…優しいんだもん。)
681
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 11:47:45 ID:lnKZQbNE
ことり(みんなだって、好きに…大好きに……なっちゃうよね。)
穂乃果「…すー……すー……」zzz
ことり(大好きだから…自分の事だって、大好きになって欲しくて…)
ことり(自分の事も、大好きになって欲しいから…その気持ちを知って欲しいと、強く願う様になって…)
ことり(そして…そんな自分の気持ちを、どうしても知って欲しいから……)
ことり(精一杯の勇気を出して……伝えようと…するんだよね。)
ことり(だから…きっと……)
ことり(さっきの…あの子も……)
・
・
・
682
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 12:02:10 ID:lnKZQbNE
今回は、ここで一旦終了となります。
次回も引き続きお付き合いの程、宜しくお願い致します。
投稿の間にコメントして下さった方、どうもありがとうございました。
今回もリアルタイムで見て頂けているとは思っていませんでしたので驚きましたが、とても嬉しかったです。
683
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/30(日) 12:20:25 ID:OvzYpkWc
SCENE 25.【音ノ木坂学院・一階 渡り廊下《Recollection》】
穂乃果『ねえ、ことりちゃん。昨日の夜だけど、あれからゆっくり休めたのかな?』
ことり『…うん♪もう朝までぐっすりだったよ☆いっぱい寝れたから、体の疲れも大分取れたみたいなの。』
ことり『だから今日のことりは、昨日よりずっと元気なんです☆ちゅん♪』
穂乃果『そっか。うん、それなら良かった。』
穂乃果『確かに昨日と比べれば、顔色の方も良いみたいだし。ちょっと、安心したよ。』
ことり『…ごめんね、穂乃果ちゃん。昨日からずっと…心配ばかり掛けちゃって。』
穂乃果『ううん。ことりちゃんが元気になってくれる事が、私にとっては一番大事なんだもん。』
穂乃果『だけど、絶対に無理だけはしないでね?何か必要な事があったら、私も頑張って力になるから。』
ことり『…うん!ありがとう、穂乃果ちゃん。』
穂乃果『あ…そうだ!今日は私達って、放課後に生徒会の仕事があるよね?』
684
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/30(日) 12:42:10 ID:OvzYpkWc
ことり『え?あ、うん。ただ、いつもよりは少ない仕事量だから…多分、そんなに時間は掛からないとは思うけど。』
穂乃果『ふーむ……よし、それなら…!』
穂乃果『ここは一つ、ビシッと気合を入れて!私がことりちゃんの負担を、少しでも減らせる様にしよう!』グッ
穂乃果『うん、決めた!私、やるったらやるよ!ねえ、ことりちゃんっ?今日は私、全力全開で頑張るからねっ!』ビシッ!
ことり『クス。そこは《今日も》って、言える様になってくれると〜。ことり的には、もっともっと嬉しいかなぁって☆』
穂乃果『うっ…そ、そうだよねえ。えっと、その…今後はなるべく、前向きに考えて参りますので…』
穂乃果『それで、ここは一つですね〜…今暫くのご猶予を、どうにか頂けたらと。私としては、そう願う次第でありまして…』ゴマスリ
ことり『クスクス。冗談だよ☆』
穂乃果『へっ…?』
ことり『あのね?最近の穂乃果ちゃんは、生徒会長としてもしっかりしてるって。みんなが揃って、そう言ってるの。』
ことり『それに、仕事の量が多かった一昨日だって。私と海未ちゃんの為に、一人で残って頑張ってくれたよね。』
685
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/30(日) 13:11:00 ID:ElF2bDgQ
来てるのか
686
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/30(日) 13:15:29 ID:OvzYpkWc
穂乃果『う、うん…まあ…私なりに、生徒会長としての責任感とか…少しは持てる様に、なってきたのかなって。』
穂乃果『とは言っても、前任の絵里ちゃんと比べちゃうと、まだまだ全然なんだけどねー。』タハハ
ことり『ううん…そんな事ないよ。絵里ちゃんも素敵な生徒会長だったけど、穂乃果ちゃんだって…素敵な生徒会長なんだから。』
ことり『穂乃果ちゃんが一生懸命になって、何かを頑張ってるとね?その頑張りが大きな力になって、みんなにも伝わっていくの。』
ことり『それは、この学校の生徒会長としての穂乃果ちゃんからも。それに勿論、私達≪μ's≫のリーダーとしての穂乃果ちゃんからも。』
ことり『その両方の穂乃果ちゃんから、沢山の人達が貰ってるんだよ?とっても元気で頼もしいパワーを、いっぱいいっぱいね☆』
穂乃果『あ、あはは…そんな風に言われちゃうと、何ていうか…ちょっとテレちゃうかも///』ポリポリ
穂乃果『でも…うん。そう言って貰えるのは、やっぱり嬉しいよ。ありがとう、ことりちゃ…』
『あああ、あの…!///ここっ、高坂さんっ!///』
穂乃果『って…えっ?』クルッ
ことり《……あっ……》
687
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/30(日) 13:38:41 ID:OvzYpkWc
『こ…ここここ、これっ…!うううっ、受け取って下さいっ!!//////』サッ
穂乃果『…へっ?あ、あの…』
『ししっ、失礼しますっ!!//////』
ピューーーッ!!
穂乃果『……これって……手作りのクッキーと……ラ…ラブレター…//////』カアア
ことり『………』
穂乃果『あっ…え、えっと……ごめんね、ことりちゃん。まだ話の途中だったのに、その…』
ことり『…ううん。穂乃果ちゃんのせいじゃないし、それは気にしてないから。ね?』
穂乃果『うん…ありがとう。いきなりだったから、私…すごくビックリしちゃったけど。』
ことり『フフ。だって穂乃果ちゃん、みんなにモテモテだもんね〜?』
688
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/30(日) 13:56:24 ID:OvzYpkWc
穂乃果『か、からかわないでよ〜、もぉ〜!///』
ことり『ウフフ♪きっと穂乃果ちゃんは〜…もう学校一のモテモテさん♪なんじゃないかなぁ〜☆』
穂乃果『こ、ことりちゃ〜ん!///お願いだから、もう勘弁してぇ〜!><』
ことり『クスクス。』
ことり《………これで…いいんだよね。》
ことり《だって、今の私には…こんな風に、穂乃果ちゃんの前で…》
ことり《ただ、笑ってる事しか…出来ないから。》
ことり《例え、その笑顔が…偽物≪ウソ≫だと……自分で分かっていても。》
・
・
・
689
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/30(日) 14:16:29 ID:OvzYpkWc
コメントをして下さった方、どうもありがとうございます。
こうして見て頂けている事に、いつも大変励まされています。
今回はこちらの時間の関係で短めの更新となりましたが、
宜しければまた次回もお付き合い頂けます様、何卒お願い致します。
690
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/02/01(火) 22:48:54 ID:/b/24Nig
気長に待ってるぞい
691
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 09:23:22 ID:ZtXNIcNg
SCENE 26.【音ノ木坂学院・中庭 木陰】
…〜♪
ことり「…『青く透明な 私になりたい 友達のままで あなたの前で』」
ことり「『隠しきれない 胸のときめき 誰にも 気付かれたくないよ』」
ことり「『こころ透明な 私を返して 友達なのに あなたが好きだと』」
ことり「『隠しきれない 忘れられない 秘密かかえて 窓にもたれた』…」
ことり「…『勝手な願い ごめんね きっと』… 」
ことり「…『私だけの 密かな Love marginal』……」
ことり「…………」
穂乃果「…すー……すー……」
692
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 09:36:41 ID:ZtXNIcNg
ことり(…これからも、穂乃果ちゃんは…)
ことり(自分一人に向けられた、数え切れない程の気持ちを…沢山の人達からの想いを。)
ことり(その全部を…たった一人で。ずっと、受け止めていかなくちゃ…いけないんだね。)
ことり(それは…何かを少し間違えただけでも、自分に重くのしかかってくるもので…)
ことり(その重さの、一つ一つに…いつ潰されてしまっても、おかしくない位に…本当に、本当に…すごく大変な事なのに。)
穂乃果「…すー……すー……」
ことり(……昨日の夜に見た、あんな夢なんて……絶対に、絶対に…信じたくなんてない……でも……)
ことり(本当なら…もう二度と、思い出したくもない……)
ことり(例え何があっても、絶対に認めたくない……昨日の夢の先にあった、あの結末へと……)
ことり(少しずつ…ほんの少しずつ……だけど、確実に…一歩一歩……)
ことり(『穂乃果ちゃん』も……そして…『この世界』も……)
ことり(どんどん…どんどんと、近づいて行ってる……そんな気が…してしまって……)
693
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/02/02(水) 09:42:26 ID:Bc100qHU
来てるー
694
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 09:50:09 ID:ZtXNIcNg
ことり(……こんな事、本当は…私だって、考えたくなんて…ないのに……)
ことり(でも、それでも……あれからずっと…頭から、離れてくれなくて……だから、怖くて……すごく、怖くて……)
ことり(…そう……『今の私』は、何も出来なくて……自分が情けない位、何も出来ないままで……)
ことり(これから先、穂乃果ちゃんには…とても大変な事が、次々と待ち受けているのに。)
ことり(それが、分かってるのに……私は、知っているのに。)
ことり(だから、こんなにも苦しいのに…不安なのに…怖いのに……悲しいのに………こんなにも…辛いのに。)
ことり(…なのに…それなのに……『本当の私』は……こんな状況に…なってさえも……)
ことり(自分の本心を…この気持ちを……この願いを……)
ことり(ずっと、ずっと…穂乃果ちゃんに、何も言えないままで……何一つ、伝えられないままの……)
ことり(本当に…すごく臆病で……すごく、弱くて……)
695
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 10:07:39 ID:ZtXNIcNg
ことり(本当に……すごく…すごく……ズルい子なの。)
ポツ…
ことり「……あのね…穂乃果ちゃん…?」
穂乃果「…すー……すー……」
ことり「そんな…すごくズルい子の、私に…ことりに……今、出来る事って言ったら……」
ことり「せめて、穂乃果ちゃんの前では……いつも、笑ってる事……ずっと、笑顔でいる事……」
ポツ…
ことり「…それと……今の穂乃果ちゃんが、少しでも安心して…ゆっくり休める様に……」
ことり「ただ、こうして…ことりの膝で眠ってる、穂乃果ちゃんの頭を…柔らかい髪を……」
ことり「そっと……撫でている事…だけなの。」
696
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 10:16:00 ID:ZtXNIcNg
ポツ……ポツ……
ことり「…本当に…情けなくて……本当に…悔しいけど……悲しい、けど……」
ことり「今の、ことりには……これしか…こんな事、しか…っ……出来ない…から…っ………」
ポツ…ポツ…
ポタ…
穂乃果「…すー……すー………ん……」
ことり「………っ……」グイッ
ことり「……だから…穂乃果ちゃん。」
697
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 10:25:32 ID:ZtXNIcNg
ことり「始業までの、ほんの短い間だけど……」
ことり「どうか…今、この時間だけでも……」
ことり「ゆっくりと…休んでね…?」スッ…
穂乃果「…すー……すー……」
ことり「ね…?穂乃果ちゃん……」ナデナデ…
穂乃果「…すー……すー………ことり…ちゃ〜ん……むにゃ…」
ことり「…!///」ドキッ…
穂乃果「…ことりちゃんの…作ってくれた、マカロン〜……もっと、もっと……食べたいよ〜……」
穂乃果「…むにゃむにゃ……やったぁ〜…ことりちゃん……大好きぃ〜……えへへぇ……」
ことり「………///」
698
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 10:30:29 ID:ZtXNIcNg
穂乃果「う〜ん……むにゃ…むにゃ………すぅ〜……すぅ〜……」zzz
ことり「………もう…///」
ツン☆
穂乃果「…んん〜………すぅ〜……すぅ〜……」zzz
ことり「……ありがと、穂乃果ちゃん…///」ナデナデ…
穂乃果「…すぅ〜……すぅ〜……」zzz
ことり(……大好き、だよ…///)
・
・
・
699
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 10:40:25 ID:ZtXNIcNg
SCENE 27.【UTX学院・『A-RISE』専用ルーム】
あんじゅ「…ええ…ええ……そうね。」
あんじゅ「…ええ、それで構わないわ。」
あんじゅ「…いいえ、それはダメね。その方向性では、意味が無くなるのよ。」
あんじゅ「…ええ、そういう事。あくまで、これは『単なるキッカケ』に過ぎないのだから。」
あんじゅ「…そう、その通りよ。こちらから必要なのは、その前後の手配のみ。」
あんじゅ「…そうよ。それが理解出来ていれば、後は特に問題無いわ。」
あんじゅ「だから…ええ、宜しくね?」
あんじゅ「それじゃ、また後で…切るわよ?」プツン
700
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 10:53:12 ID:ZtXNIcNg
あんじゅ(……ふぅ。)
あんじゅ(さて…これで事前確認は、一通り済んだ事だし。)
あんじゅ(後は…約束の時間を待つのみね。)
あんじゅ(フフ♪放課後が、今から楽しみで仕方ないわ。)
あんじゅ(…ねえ、穂乃果さん。もうすぐよ?)
あんじゅ(後、もう少しで。貴女の前の、とても大きな扉が。)
あんじゅ(盛大な音を立てながら…必ず開くわ。)
あんじゅ(ええ…そうよ、穂乃果さん。)
あんじゅ「貴女なら…必ずね☆」
701
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 11:02:56 ID:ZtXNIcNg
・
・
・
一年A『んでさ。このPVなんだけどー……今から、見たい?』チラッ
一年B&C&D『『『『見たいですっ!!』』』
一年A『うんうん、やっぱり正直が一番だねえ。ならば、見せて進ぜようー。』
一年B『ははーっ!』
一年D『ありがたき幸せー!』
一年C『このご恩は一生忘れませぬっ!』
一年A『うむ、良きに計らえ。んじゃ再生するから…しっかり見てなよ?』
一年A『特にね。この曲のセンターの穂乃果先輩を。その姿を。』
一年A『絶対に見逃さないように。その目で、しっかりとね…!』
702
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 11:16:28 ID:ZtXNIcNg
・
・
・
一年A『さてさて……どうだった?』ニヤリ
一年B『………』
一年C『………』
一年D『………』
一年A『さ、何か言う事は?』
一年B&C&D『『『マジすんませんっしたーーっ!!』』』
一年A『うむ、宜しい。』
一年C『何コレ、ガチでヤバくない…?///』
703
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 11:28:29 ID:ZtXNIcNg
一年B『穂乃果先輩、マジっぱねーす…!///』
一年D『カワイイし、キレイだし…んで、めっちゃエロい…!///』
一年A『でっしょ?』フフン
一年B『こんな歌詞も振りも激アマな曲を、全然イヤミなくこなしてるとか…いやはや、すっごいわぁ。』
一年D『なのにだよ…?この溢れんばかりの、超絶女の子フェロモン!もうムンムン出しまくり状態で、歌って踊ってらっしゃる…!』
一年C『要所のポーズもエグい…あんなあざといポーズなのに、自然な感じでバッチリ決まってるし。』
一年A『フフ…あんた達も、ちょっとは分かってきたみたいじゃん?』
一年D『まあ、こんなの観ちゃったらさー。そりゃ分からざるを得ないっしょー。』
一年C『時折見せる、あの色っぽい表情。上品な雰囲気の手の動きと、少し巻いた髪。あと、ニーソと絶対領域が…えっちすぎるっ!』
一年B『うん、それそれ!なのにやっぱり、可愛らしい女の子オーラが、常に全開モードなんだよねえ。』
一年D『マジで超カワイイんだけど、何てゆーか…エロいんだよねえー、あの雰囲気がすっごくさぁ///』
704
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 11:48:33 ID:ZtXNIcNg
一年C『そう、ホントそれなんだよね。だから、敢えて一言で言ってみるなら…』
一年B&C&D『『『エロカワイイっ!///』』』
一年A『うんうん。そんだけ分かれば上出来、上出来!』
一年C『まあ、メンバー全員すっごく良かったんだけど。コレはいつもとのギャップもあって、やっぱり高坂先輩に目が行くよね。』
一年B『ソロパートとか、もう完全に無双だよねえ。あの時の表情もマイク投げも、マジ強すぎて生きるのが辛いレベル。』
一年C『あ…!それと途中のイメージPVっぽい、演技のキスシーン!』
一年B『あれは強烈だったよ…あの瞬間、正直マジで惚れそうになったし///』
一年D『あー、分かる分かる!あのシーンで画面に口付けた人とか、絶対いるんだろうなって!』
≪??・???の部屋≫
???『…ックチュン!』
705
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 12:30:55 ID:ZtXNIcNg
一年D『でもさー。ライブの時には、全然こうゆうのやってなかったから、やっぱ今まで知らなかったよ。』
一年C『うん、私も。それに思ったんだけど、このPVを知らない人って、まだまだ多いんじゃないかな?』
一年B『だろうね。実際ファンクラブにまで入る層って、ある程度まで限られてくるだろうから。』
一年A『そう、そこなんだよね。穂乃果先輩イチ推しの、あたしとしてはさ。もっともっと世間にだって、知って欲しいんだけど。』
一年D『うーん…何でライブでもこうゆう曲、もっとやらないんだろう?』
一年C『会員限定のやつなんだから、いつもと違う路線で攻めてみたって事じゃないかな?』
一年A『多分だけど、その線が一番ありそうな気はするね。PVの希少価値を、更にアップさせる為とかの理由で。』
一年C『だけど、残念だなぁ…高坂先輩、こんなに可愛くて色っぽいのに。』
一年B『激しく同感。ほんの一部のファンにしか、それを知って貰えないなんて。何か、すごく勿体ないよなぁって。』
706
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 12:56:11 ID:ZtXNIcNg
一年C『うん…ホントだよね。さっきも言ったけど、まだ知らない人って結構多そうだし。』
一年D『って言うよりも、知らない方が全然多いワケじゃん?だって会員しか、このPV観れないんだもん。』
一年A『まあ、実際その通りなんだよね。実に残念な事ではあるんだけど。』
一年A『だから、あたしとしてはさ。いつも色々と、アレコレ想像しちゃうんだよね。どうしても。』
一年C『想像?それって、どんな?』
一年A『うん…あのさ?これって、例えばの話なんだけど。』
一年A『今じゃ大人気の《μ's》のリーダー、その穂乃果先輩が。』
一年D『うんうん。』
707
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 13:19:33 ID:ZtXNIcNg
一年A『世間での《μ's》人気に対して、まだまだ知名度は低い…この隠れた超名曲を。』
一年B『ほうほう。』
一年A『いつもよりも、もっと女の子らしい格好をして。』
一年C『ふむふむ。』
一年A『もしも…もしも。大きなステージの上で。大勢の人達が見ている前で。』
一年A『また、このPVの時みたいに。歌って、踊ってくれたなら。』
一年B&C&D『『『おおぉーー…!』』』
一年A『そのステージって、きっと…ううん、絶対に。』
一年A『すっごくすっごく。もう最っ高に、盛り上がるんだろうなぁーって…!』
・
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・
708
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/02(水) 13:32:36 ID:ZtXNIcNg
今回は、ここで一旦終了となります。
次の目標にしている場面まで、かなり近づく事が出来ました。引き続き、この調子で頑張っていきたいと思います。
前回の終わりと今回の投稿の間に、コメントをして下さった方、どうもありがとうございます。
こんなに長い時間が掛かってしまっている作品でありながら、こうしてお付き合い頂けてる事に大変感謝しています。
どうか今後もお付き合いの程、宜しくお願い致します。
709
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/02/08(火) 14:04:23 ID:Z0aY38lo
次も待ってるよー
いつも思うがちゃんと逐一感想にお礼を言っていく律儀な方だねぇ
710
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/02/12(土) 01:41:43 ID:LN65m0x6
待ってるぞい
711
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/12(土) 12:38:16 ID:Qd2cTAkI
コメントして下さった方、どうもありがとうございます。お待ち頂けて、とても嬉しいです。
今現在、次のシーンの原文が余りにも粗だらけだった為、大幅な加筆と修正に悪戦苦闘中です…;
完成次第また更新させて頂きますので、大変恐縮ではありますが、今暫くお時間を頂ければ幸いです。
何かと至らない作者と作品ではありますが、今後とも何卒宜しくお願い致します。
712
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 09:35:06 ID:JvDd0TYo
SCENE 28.【音ノ木坂学院・生徒会室 】
海未「…成る程。それで昨日の朝は、いつもと違う道から走って来たのですね。」
穂乃果「うん。私達の待ち合わせ場所の近くまで、あんじゅさんが車で送ってくれたの。」
穂乃果「あ、そうそう!あんじゅさんの送り迎えの車って、色々とすごかったんだよ!」
穂乃果「車の中がとっても広くて、飲み物がいっぱい用意してあったり。冷たいドリンク用に、冷蔵庫も置いてあったりとか。」
穂乃果「それに、中の飾り付けとかも豪華だったし。どう見ても、オシャレな『ティールーム』って雰囲気だったんだ。」
海未「専用の送迎車の中に、ティールームまで完備とは…確かに凄いですね。」
穂乃果「しかも、それだけじゃなくってね?大きい画面のテレビまで、ドドーンと付いてたんだよ。」
海未「ふむ…前々から少し、思っていた事なのですが。」
海未「やはり彼女…優木あんじゅは、名のある財閥のご令嬢なのでしょうか?」
海未「彼女の佇まいや仕草には、優雅さと美しさが、常に満ち溢れていますし。」
713
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 09:53:07 ID:JvDd0TYo
穂乃果「うん、絶対にそうだと思うよ。あんじゅさんの家って、とっても広くて大きな『豪邸』って感じだったもん。」
穂乃果「それに、お風呂もプールみたいに広かったし。夕ご飯も豪華な料理ばかりで、すっごく美味しかったんだよねー。」
穂乃果「ああー…今思い出しただけでも、ホントにホントにすごかったなあー。」キラキラ☆
海未「クス。その時の穂乃果の顔が、目に浮かぶ様ですね。」
海未「驚きと感動と興奮で、ずっと口が空いたままだったでしょうから。」
穂乃果「ええー?もし海未ちゃんでも、私みたいになると思うけどなあー。」ブー
海未「フフ…そうかも知れませんね。」
海未「それにしても…あの優木あんじゅと穂乃果の間で、その様な形での繋がりが生まれるとは。」
海未「正直、今でもかなり驚いています。実に珍しい組み合わせ、とでも言いますか…少し意外な感じでしたから。」
穂乃果「あははー。まあ、そうだよねえ?私だってまだ、何だか不思議な感じがしてるんだし。」
海未「…これまでの貴女と彼女との話を聞いた、その印象の限りでは有りますが。」
海未「彼女が穂乃果と共に過ごす時間を、自ら積極的に選んでいたという事。それについては、まず間違い無いと思うのです。」
714
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 10:21:58 ID:JvDd0TYo
海未「ただ、彼女…優木あんじゅという人は。世間では『他人と馴れ合わない』という事でも、概ね知られている人物でもあります。」
海未「それで、私としては思ったのですが…その優木あんじゅが、昨日の夜に偶然出会った穂乃果との時間を、自ら望んでいたというのは。」
海未「恐らくは彼女自身にとっても、予想外な出来事で有りながらも…何か非常に大きな意味が、そこに有ったのではないかと。」
穂乃果「大きな、意味?」キョトン
海未「ええ。単に私が、大げさに考え過ぎなのかも知れませんが。ただ…そう思えて仕方無いのです。」
ことり「…きっと…あんじゅさんは……」
穂乃果「…?ことりちゃん…?」
海未「ことり…?今まで静かでしたから、少し気になっていましたが…」
ことり「あ…ごめんね?お話を聞いてる方に、ずっと集中しちゃってたから。」
穂乃果「あ、ううん。それは気にしなくて、全然大丈夫だよ。」
715
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 10:30:06 ID:JvDd0TYo
穂乃果「それで、さっき言いかけてた事なんだけど。良かったら、続きを聞かせてくれるかな?」
ことり「うん……あのね、穂乃果ちゃん。」
ことり「きっと、あんじゅさんは……ものすごく惹かれてたんだと、思うの。」
穂乃果「え…?それって、ええっと……」
穂乃果「あんじゅさんが、そんなにも惹かれる様なものがあった…って事かな?」
ことり「…うん。」
穂乃果「うーん…そうだったんだ。それが何の事かまでは、私じゃよく分からないけど…」
ことり「…穂乃果ちゃんに。」
穂乃果「ん?なあに、ことりちゃん?」
ことり「…穂乃果ちゃんなの。」
716
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 10:40:40 ID:JvDd0TYo
穂乃果「私…?私が、どうしたの?」
海未「……ハア。」
海未「穂乃果…?ことりは、こう言っているのですよ?」
穂乃果「??」
海未「優木あんじゅは、穂乃果に…貴女という人に激しく惹かれた。だから貴女との親睦を、自ら進んで深めようとした…と。」
穂乃果「…へっ?」
海未「恐らくですが…ことりの言った通りなのでしょうね。そもそも穂乃果とは、昔からそういう人でしたし。」
海未「例え今回の縁に関しては、穂乃果自身が受け手側であったとしても。」
海未「元より穂乃果が…多分穂乃果だけが持っていると思われる、その本質的なものは。」
海未「相手が一体誰であろうとも、それを理由に何かが変わる事は…決して無いのですから。」
ことり「うん…そうだね。」
717
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 11:07:18 ID:JvDd0TYo
穂乃果「…あの〜…?何だか私だけ、置いてけぼりになってる様な…?」
ことり「ねえ…穂乃果ちゃん。あんじゅさんはね…?」
穂乃果「え…?あ…うん。」
ことり「穂乃果ちゃんの事が……本当に大好きなんだと思うの。」
穂乃果「…えっ……え、ええっ〜!?///」
ことり「だから…少しでも長く、穂乃果ちゃんと一緒に…居たかったんじゃないかな。」
穂乃果「…ま…まさかぁ〜!///あんなに綺麗で素敵なあんじゅさんが、私みたいなおっちょこちょいになんて…!///」
ことり「………」
穂乃果「だってだって。あんじゅさんって、とっても優しくて頼りになる人で。それなのに、実は意外とお茶目だったりもして。」
ことり「………」
718
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 11:26:31 ID:JvDd0TYo
穂乃果「それに…あの時、一人で落ち込んでた私に…『貴女は、とても魅力的な女の子よ』って…そう言って、励ましてくれて…」
ことり「…穂乃果ちゃん。」
穂乃果「それからも、ずっと私に…すごく優しくしてくれて…」
穂乃果「だから、だから私…そんな、あんじゅさんの事を……まるで私の、本当の…お姉ちゃんみたいだって。」
穂乃果「一昨日までは、余り話した事もなかったけど……それでも今は、そう思っちゃうくらい…すごく、すごく素敵な人で……」
ことり「穂乃果ちゃん。」
穂乃果「………」
ことり「…穂乃果ちゃんがしてる、今のヘアスタイルと、淡い色のリップだけど。」
ことり「そのヘアメイクは…悩んでた穂乃果ちゃんの為に、あんじゅさんが考えてくれて。」
ことり「それを穂乃果ちゃんが、自分でもセット出来る様にって…あんじゅさんが、教えてくれたんだよね?」
穂乃果「…うん。」
719
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 11:58:55 ID:JvDd0TYo
ことり「あのね…穂乃果ちゃん。今の穂乃果ちゃんを見てると…」
穂乃果「………」
ことり「あんじゅさんが、穂乃果ちゃんの為に…どんなに真剣に考えて、そのヘアメイクを創り上げたのか……伝わってくるの。」
穂乃果「…そう…なんだ。」
ことり「うん…あんじゅさんが、自分の持ってる全部の知識と…技術と、経験と。」
ことり「『女の子らしい魅力でいっぱいの穂乃果ちゃんを、絶対みんなに見せたいんだ』っていう…すごく強い意志と。」
ことり「そして、何よりも……穂乃果ちゃんに、心から喜んで欲しいと願ってる……あんじゅさんの想いが。」
穂乃果「…あんじゅさんの…想い……」
ことり「私ね…こう思ったんだ。そのあんじゅさんの想いが…とっても強くて、とっても大きな力になって。」
ことり「穂乃果ちゃんの持ってる、沢山の素敵な女の子の魅力達を。もう限界なんて、関係なしで…引き出してるんじゃないかなって。」
ことり「だから…今の穂乃果ちゃんの、その姿には……」
720
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 12:26:47 ID:JvDd0TYo
ことり「あんじゅさんから、穂乃果ちゃんへの……本当に、いっぱいの気持ちが…いっぱいの想いが。」
ことり「これ以上なんて、きっと入りきらない位に……ぎっしりと、詰まってるんだな…って。」
穂乃果「……にこちゃんも…昨日、私に…」
穂乃果「今のことりちゃんと、同じ事を…教えてくれてたよね。」
ことり「うん…そうだね。ただ、にこちゃんは素直じゃないから…」
ことり「穂乃果ちゃんへの、相手の人からの『想い』については…特に言ってなかったけど。」
穂乃果「でも…気付いてたんだよね、にこちゃんも。ことりちゃんが今、私に教えてくれた…すごく大切な事を。」
ことり「うん…そう思うよ。あんじゅさんからのヘアメイクだった事までは、にこちゃんは知らなかったみたいだけど…」
ことり「それでも、きっと気付いてたんじゃないかなって…やっぱり私も思うの。」
ことり「あんなにも、アイドルが大好きで。アイドルの持ってる魅力に、いつだって情熱を持ってるからこそ…」
ことり「穂乃果ちゃんの姿に込められた、その人からの強い想いを…あのにこちゃんが、見逃す筈なんて…ないって。」
穂乃果「…そっか……うん…そうだよね。」
721
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 12:33:47 ID:JvDd0TYo
にこ『…あんたにチャッカリ、そのメイクを吹き込んだヤツだけどさ。』
にこ『一体どこの誰だか、私は知らないけどね。ホントに、本っ当に…大したヤツよ?』
穂乃果「…本当に、私って……どうしていつも、こうなのかな…?」
ことり「…穂乃果ちゃん…」
穂乃果「どうして私は、いつもいつも…全然、気付けないのかな…?」
海未「…穂乃果…」
穂乃果「…昨日も、そうだったの……私。」
ことり「え…?」
海未「昨日…何かあったのですか…?」
722
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/16(水) 12:53:05 ID:JvDd0TYo
※714
「昨日の夜に」→「一昨日の夜に」
訂正です。失礼しました。
723
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/02/16(水) 13:27:28 ID:vTZdSrgs
お、来てたか
724
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/19(土) 11:45:55 ID:euiZnXhM
穂乃果「うん…あのね。亜里沙ちゃんが、私と…もっと仲良くなりたいって。」
穂乃果「本当は、ずっと前から…そう思ってくれてたんだ。」
ことり(…そう、だったんだ。いつの間にか、亜里沙ちゃんも…穂乃果ちゃんに……)
穂乃果「…亜里沙ちゃんにとっての、私って…きっと最初の頃は、お姉ちゃんの…絵里ちゃんの仲間の、その中の一人で。」
穂乃果「それに…親友の雪穂の、お姉ちゃんだって事と。後は、私が一応『μ's』のリーダーっていうのが、ちょっとだけあった位で。」
穂乃果「多分なんだけど、それ以外での私の事って。そんなに気になってる程じゃ、なかったんじゃないかなって…そう思うの。」
穂乃果「だけど、亜里沙ちゃんは…大好きな『お姉ちゃんの仲間』や、大好きな『雪穂のお姉ちゃん』として…だけじゃなくて。」
穂乃果「いつからか、私の事を『高坂穂乃果』として。とても真っすぐに…見てくれる様になってたんだ。」
穂乃果「そして…これからは私と、もっともっと仲良くなりたいって。そう思ってくれるまでに…なってたのに。」
海未(…穂乃果と同じく、いつも天真爛漫で。自分の気持ちに正直で…思い立ったら、即行動で。)
海未(そんな…あの子だからこそ。自分とよく似たものを、沢山持っている穂乃果に。)
海未(気が付けば、自然と…惹かれていたのかも知れませんね。)
725
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/19(土) 12:04:43 ID:euiZnXhM
穂乃果「それなのに、私は…亜里沙ちゃんの、その気持ちに…全然、気付いてもいなかった。」
穂乃果「きっと、今までの私は…亜里沙ちゃんの事を…『絵里ちゃんの可愛い妹』で『雪穂の大事な親友』。」
穂乃果「そんな風にしか…見れてなかったんだと思う。」
海未(…穂乃果…)
穂乃果「亜里沙ちゃんの事を、亜里沙ちゃんという『一人の女の子』として。」
穂乃果「私は…ちゃんと見れてなかったんだなって。」
ことり(…穂乃果ちゃん…)
穂乃果「そんな私のせいで、亜里沙ちゃんは…ずっと寂しい思いを、我慢し続けちゃってたんだ。」
穂乃果「そして、とうとう亜里沙ちゃんは……昨日、私と会った時に。」
穂乃果「ずっと抱え込んでた気持ちが、ついに限界を過ぎちゃって…私の前で、一気に暴発しちゃって。」
726
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/19(土) 12:19:35 ID:euiZnXhM
穂乃果「それから、まるで自分を見失ってるみたいに…私に激しく、抱きついてきて…」
穂乃果「その後、雪穂が止めに来るまでの間……もう絶対に…離れようとはしなかったの。」
穂乃果「私…初めてだったんだ。あんなにも必死になって、何かを求めようとする…そんな亜里沙ちゃんを見たのは。」
穂乃果「しかも…亜里沙ちゃんがそうなったのは、自分が原因だったって事に気付いて……ショックだったな。」
海未「…そうだったのですか。」
ことり「…それから、亜里沙ちゃんとは…大丈夫だったの?」
穂乃果「うん。私ね、亜里沙ちゃんに謝ったんだ。」
穂乃果「それに、これからは《亜里沙ちゃん》の事を、ちゃんと見るんだって。そう決めて。」
穂乃果「だから…『もっと亜里沙ちゃんの事を、私にいっぱい教えて欲しい』って。自分から、そうお願いしたの。」
穂乃果「そしたらね。亜里沙ちゃん、すごく喜んでくれて。それで今までよりも、ずっと仲良くなれたって思うんだ。」
海未「そうですか…良かったですね。」
穂乃果「うん…ありがとう。」
727
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/19(土) 12:43:09 ID:euiZnXhM
穂乃果「私…あんじゅさんが、すごく良い人だから…本当に優しい人だから。」
穂乃果「だから、あんなにも私に優しくて…色々良くしてくれてたんだって…そう思ってた。」
穂乃果「勿論、それも間違いじゃないとは思ってる。だけど、本当は…それだけじゃなかったんだ。」
穂乃果「だって…あんじゅさんは、私にハッキリと言ってくれてたから。」
穂乃果「『私は、貴女の事が大好きよ』って…『その気持ちに、時間の長さは関係ない』って。」
穂乃果「それなのに、私は…あんじゅさんの気持ちを、ちゃんと分かってなかった。だから、ちゃんと受け止められてなかった。」
穂乃果「あんじゅさんは、自分の事を信じて欲しいって。私に何度も、そう言ってくれてたのに…」
穂乃果「そんなあんじゅさんの事を、私は…絶対に信じてた筈…だったのに。」
海未「穂乃果…」
穂乃果「でも…私は相変わらず、本当にダメで…本当に鈍くて。だから、本当の意味で…分かってなかったんだ。」
穂乃果「あんじゅさんの、私への気持ち。私を大好きって、思ってくれている…一番大切な、その気持ちを。」
728
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/19(土) 13:00:17 ID:euiZnXhM
穂乃果「そんな私が…『あんじゅさんの事、本当に信じてるんだ』…なんて。堂々と胸を張って、言える訳…ないよね。」
ことり「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「…だから、私……これからは、もっとあんじゅさんの気持ちを、しっかりと自分で…感じられる様になりたい。」
穂乃果「ううん…それだけじゃない。私も…私だって。」
穂乃果「『あんじゅさんが大好きだ』って、この気持ちを。ちゃんと伝えたい。」
穂乃果「それに…私からも、あんじゅさんの為に出来る事を。」
穂乃果「あんじゅさんが、いっぱい喜んでくれる事を。何か…したいな。」
海未「…それならば…穂乃果?」
穂乃果「え…?」
海未「貴女には、この後すぐにでも。その為の丁度良い機会が、あるのではないですか?」
穂乃果「丁度良い、機会…?」
729
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/19(土) 13:16:59 ID:euiZnXhM
前回コメントして下さった方、どうもありがとうございます。
今現在のシーンは、細かく分けながら更新させて頂いていますが(度々途中切りになってしまって申し訳ないです;)、
出来る限り早く進めて行ける様に頑張っていこうと思っています。
それでは、今後とも何卒宜しくお願い致します。
730
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/02/20(日) 02:16:33 ID:pgfNStG6
待ってるぞい
731
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 05:30:25 ID:JQ08zNcA
ことり「これから穂乃果ちゃんは、ショッピングに行くんだよね?あんじゅさんと一緒に。」
穂乃果「あ…うん!待ち合わせの時間までは、ええっと……まだ少しあるんだけどね。」
穂乃果「今日は生徒会の仕事が、いつもよりは少なかったし。思ってたよりも早く、全部片付いちゃったから。」
海未「フフ…ですが、それ以上に。今日の穂乃果の仕事ぶりは、実に目を見張るものがありましたね。」
海未「そのおかげで、こうして時間の余裕も出来ましたし。優木あんじゅとの件も、色々と話を聞く事が出来ました。」
ことり「うん。穂乃果ちゃん、私の負担を減らそうとしてくれてたから。それで今日も、すごく頑張ってくれたの。」
海未「成る程…そういう事でしたか。」
海未「そう言えば一昨日も、穂乃果は私達の為に残ってくれていましたし。」
海未「やはり最近になってからは、この学校の生徒会長としても。日に日に頼もしくなってきている様ですね。」
穂乃果「あはは…///ことりちゃんにも、午前中に同じ事を言われたよ。」
海未「クス。良い事ではありませんか。」
732
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 05:39:15 ID:JQ08zNcA
海未(ただ、私としては…ほんの少しだけ、寂しい気もしますけど。)フフッ
海未「さて…穂乃果。これから彼女と出掛ける貴女には、早速出来る事があると…そう思いませんか?」
穂乃果「え…?すぐに出来る事って…私が、あんじゅさんに?」
ことり「うん。そうだよ、穂乃果ちゃん?」
ことり「いつもみたいに、元気いっぱいで。とっても楽しそうにしてる、穂乃果ちゃんと一緒なら。」
ことり「きっと、あんじゅさんだって…ね?」
穂乃果「…あ…!」
海未「ええ、そういう事です。それに彼女が、貴女の事を励まそうとしていたのは。」
海未「いつもの様に前向きで、明るい穂乃果でいてくれる事こそを。一番に望んでいたからではないでしょうか。」
穂乃果「…ことりちゃん…海未ちゃん。」
733
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 06:06:45 ID:JQ08zNcA
海未「ですから…穂乃果。」
穂乃果「…うん。」
海未「自分が楽しいと感じる事は、どこまでも全力で楽しむ。そんな『普段通りの穂乃果』でいる事こそが。」
海未「貴女にとっても。そして、きっと彼女にとっても。一番良い事であると、私も思います。」
穂乃果「そっか…そうだよね。それなら、あんじゅさんだって。」
穂乃果「私と一緒に居る事を、きっと楽しんでくれる…喜んでくれるんだよね…!」
穂乃果「それに、私に『今を楽しんで欲しい』って。あの時だって…言ってくれてたから。」
ことり(…今を、楽しんで欲しい…?)
ことり「えっと…穂乃果ちゃん。あんじゅさんが、穂乃果ちゃんに…そう言ってたのかな…?」
穂乃果「あ、うん。あのね?」
穂乃果「昨日の朝、車で送って貰ってた時なんだけど――」
734
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 06:11:48 ID:JQ08zNcA
・
・
・
あんじゅ『穂乃果さん。貴女がこの車を降りた、その瞬間から…』
あんじゅ『貴女の世界は、今までとは大きく…そして、激しく変わってゆくわ。』
あんじゅ『確かに今この瞬間に言われても、まだ何も分からないでしょうね。』
あんじゅ『それでも貴女の周りには、驚くまでの大きな変化が訪れるわ。必ずね。』
あんじゅ『でもね?その変化はこれからの貴女にとって、とても大きなプラスとなってくれる筈よ。』
あんじゅ『そして、その激しく変わってゆく世界の中で。』
あんじゅ『きっと貴女は、数多くの新しい出来事に次々と出会うでしょうね。』
あんじゅ『そんな新しい世界に対して…貴女はそれらを受け入れて、今の新たな姿でこの先を歩んでゆくのか…』
あんじゅ『或いは…時が来たら元の姿に戻って。その世界で得たものを、貴重な経験として留めておくのか…』
あんじゅ『そのどちらの道を選ぶのかは…勿論、貴女の自由よ。』
735
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 06:35:53 ID:JQ08zNcA
あんじゅ『ただ、今一つだけ言える事は…貴女がどちらを選んだとしても。』
あんじゅ『新しい世界で貴女が得た沢山の経験は、これからの貴女にとって…』
あんじゅ『本当に価値の有る、掛け替えの無い大切なものになってくれるわ。間違いなくね。』
あんじゅ『フフ、心配しなくても大丈夫よ。貴女は今から始まる新しい世界を、思う存分に楽しめばいいの☆』
・
・
・
海未「…ふむ…やはり今回の件、彼女…優木あんじゅとしては。」
海未「穂乃果に対して、色々と深い考えの上での行動だった…その事については、まず間違いは無さそうですが。」
海未「その彼女が、穂乃果に最も願っている事…それは。」
海未「新しい姿となった穂乃果が、今の状況を楽しみながらも。そこからの数々の経験を、今後の糧にしてくれる事。」
海未「あくまで、私の考えではありますが…これこそが穂乃果に対する、彼女の気持ちの根源であり。」
海未「そして、彼女からの穂乃果への想い…『優しさの形』なのでしょうね。」
736
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 07:41:31 ID:JQ08zNcA
穂乃果「うん…あんじゅさんって、すごく頭が良くて…すごく優しい人だから。」
穂乃果「ただ、その…実を言うとね。私、この格好って…まだ全然、慣れてなくって。」
穂乃果「一日経った今でも、ずっと恥ずかしかったり…するんだけど。」
穂乃果「でもね…そんな私でも。みんなが、いっぱいいっぱい褒めてくれて。だから、私…本当に、本当に…嬉しかったんだ。」
海未「…穂乃果。今の貴女の、その正直な気持ちを。ありのまま真っすぐに…彼女に伝えてあげて下さい。」
海未「きっと彼女も、それを待ち望んでいると思います。」
穂乃果「…うん!」
穂乃果「私…今日はあんじゅさんと、目いっぱい楽しんで来るよ。」
穂乃果「それに話したい事、お礼を言いたい事とか、いっぱいあるから。」
穂乃果「だから、ちゃんと伝えるんだ。あんじゅさんに、今の私の気持ちを…!」
ことり(…………)
737
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 07:52:27 ID:JQ08zNcA
ことり(…やっぱり、あんじゅさんも……ううん…そうじゃない。)
ことり(それが…あんじゅさんだから。)
ことり(きっと、あんじゅさんという人だったから…気付いた……気付けたんだ。)
ことり(だから…あんじゅさんは、穂乃果ちゃんに……)
ことり(そして……穂乃果ちゃんの事を………)
海未「ところで、穂乃果。約束の時間の方ですが、まだ大丈夫なのですか?」
穂乃果「あ、そうだね。えっと…後、もう少しかな。」
海未「学校の近くまで、車で迎えに来て下さるのでしたよね。」
穂乃果「うん。もしかしたら、もう待って貰ってるかも知れないし…よし、私そろそろ行くよ。」
海未「ええ、分かりました。道中、気を付けてくださいね。」
ことり「…あっ…穂乃果ちゃん、また…明日ね。」
738
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 08:03:39 ID:JQ08zNcA
穂乃果「うん!二人とも、本当にありがとう。それじゃ、また明日ね!」
タッタッタ…!
海未「…さて。」ピッピッピ…
ドドドドド…!
ザザザーーッ!!
ヒデコ「呼ばれて!」サッ!
フミコ「飛び出て!」ササッ!
ミカ「ヒフミ隊っ!」サササッ!
ヒフミ隊「「「ここに参上っ!!」」」デデーン!!
海未(流石の早さですね…恐れ入ります。)
739
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 08:36:51 ID:JQ08zNcA
海未「皆さん、どうもご苦労様です。」
ヒデコ「お待たせ、海未ちゃん!呼び出しの連絡が来るの、今か今かと待ってたんだよ?」フフン
ミカ「うんうん!やっと私達の出番だねっ☆」
フミコ「さあ、海未ちゃん。我らヒフミ隊の、記念すべき初任務は何かなー?」
海未「はい。実は…私達二人は、まだ大切な話が有りまして…」
海未「そこで皆さんには、今から穂乃果の護衛の方を、是非ともお願いしたいのです。」
ミカ「おおっとー?早速それっぽいのが来たよ、二人とも!」
フミコ「やっぱり任務となれば、そうこなくっちゃね!」
ヒデコ「そんじゃさ、海未ちゃん。ザザッと必要事項だけ、教えてくれるかな?」
海未「あ、はい。穂乃果は今、この後の待ち合わせの場所へと、向かっていますので。」
海未「護衛については、その到着までの間だけで充分なのですが…お願いしても、宜しいでしょうか?」
ヒデコ「オッケー☆そういう事なら、私達に任せて!」パチッ☆
740
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 08:59:21 ID:JQ08zNcA
海未「本当にすみません…初日からこの様に、皆さんに甘える事になってしまって。」
ミカ「ううん、そんなの全然気にしないでよ!」
フミコ「昨日、海未ちゃんから話を聞いた時、私もナイスアイディアだって思ったし。」
ヒデコ「それを喜んで引き受けたのも、私達三人なんだからさ?」
海未「…本当に皆さんには、どれだけお礼を言っても足りない位です。」
ヒデコ「なーに水臭いコト言ってんの?こんなのお安い御用だよ!」
ミカ「そうそう!何てったって、これは穂乃果の為なんだもん!」
フミコ「フフ。私達だって穂乃果と、少しでも一緒に居たいからね。」
海未「皆さん…ありがとうございます。」
フミコ「うん、どう致しまして☆」
ヒデコ「ここは安心して、私達三人に任せてよ!」グッ!
741
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 09:16:28 ID:JQ08zNcA
海未「はい。穂乃果の事、どうか宜しくお願いしますね。」
ミカ「了解でありまーす!」
ヒデコ「それじゃー、フミコ!ミカ!我らヒフミ隊、これより任務を開始するっ!」ビシッ!
フ&ミ「「ラジャーッ!」」ケイレイ!
ヒデコ「ヒフミ隊、出動ーーっ!!」
ドドドドド…!
海未「…本当に頼もしい人達です。穂乃果は、良き友人に恵まれていますね。」
海未「そうですよね、ことり。」
ことり「………」
海未「…ことり?」
742
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/02/23(水) 09:20:01 ID:JQ08zNcA
前回コメントして下さった方、いつもありがとうございます。
この生徒会室でのシーンは、次回で終了となる予定です。
それでは、引き続きお付き合いの程、何卒宜しくお願い致します。
743
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/02/23(水) 10:40:25 ID:5BBspV2w
期待してる
744
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 07:02:59 ID:AuWMueNk
ことり「………」
海未「ことり…どうしたのですか?」
ことり「…あ…ごめんね、海未ちゃん。気が付くの、遅くなっちゃって…」
海未「いえ…それは良いのですが…」
ことり「ちょっと、考え事しちゃってたみたい…えへへ……」
海未「…ことり。実は先程から、ずっと気になっていたのですが。」
ことり「海未ちゃん…どうしたの…?何だか、少し暗い顔してるよ…?」
海未「……ハア。」
海未「ことり…?それは私の方から、今の貴女へ言うべき台詞ですよ?」
ことり「え…?」
745
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/03/02(水) 07:14:23 ID:MCwfx0BA
こんな時間に来てたか
746
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 07:15:06 ID:AuWMueNk
海未「今日の朝から…いいえ。昨日から貴女は、ずっと元気が無い顔をしています。」
ことり「…えっと……そう、だったかな…?」
海未「…確かに昨日は、穂乃果への節度の無い生徒に対しての監視等による、度重なる疲労感はあった筈です。」
海未「常日頃から鍛錬をしていて、体力や集中力には自信がある私であっても。昨日の騒ぎでは、結構な疲れを感じていましたので。」
海未「ですからことりも、恐らくは私以上の疲れが、相当に溜まっている事だろうと。途中までは、その様に考えていました。」
ことり「………」
海未「しかし、その後で…屋上に皆で集まってから暫くの間、貴女の様子を見ている内に…こう思ったのです。」
海未「ことりの顔色が優れないのは、単に疲れているからだけでなく…もっと何か大きな理由が、別にあるのでは…と。」
ことり「…海未ちゃん…」
海未「それに…ことり。私としては、更に気掛かりとなっている事なのですが。」
747
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 07:46:29 ID:AuWMueNk
海未「穂乃果と話をしていた時の、貴女の顔は。その言葉や態度とは裏腹に…とても辛そうに見えました。」
ことり「……!」
海未「先程までの貴女は…何かしらの理由で、非常に無理をしながらも…穂乃果の前では、何とか明るく振舞おうとして。」
海未「その為に…本当ならば、絶対に言いたくない様な事でさえも、敢えて自ら口にする事で…自分を追い込んでしまって。」
ことり「…っ……」
海未「…その時の貴女は、そんな不器用な事をしてまでも。」
海未「穂乃果には、どうにかして見せようとしていた……『普段通りの自分』を。」
ことり「………」
海未「これは、私の考え過ぎ…なのでしょうか?」
海未「ただ…私には、先程の貴女の姿が…その様に映っていたのです。」
ことり「……海未、ちゃん……」
748
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 07:59:50 ID:AuWMueNk
海未「…ことり。やはり今の貴女には、何か大きな悩みが…あるのでしょう?」
ことり「…あはは……海未ちゃんって…すごいよね。」
海未「最初にも言った通りです。貴女の様子がおかしい事には、昨日の時点で気付いていましたから。」
ことり「…そっか。海未ちゃんにも、気付かれちゃってたんだね。」
海未「『も』…という事は、つまり…穂乃果も、貴女の様子に気付いていたのですね…?」
ことり「うん…色々と大変だった筈なのに…ずっと私の事、心配してくれてて……昨日の夜にも、電話してきてくれたんだ。」
海未「…そうでしたか。あの様な状況下でも、穂乃果がそこまでしていたのは…すごく立派な事だと思います。」
海未「それでも、今の貴女の表情を見ていると…『悩み自体は、まだ何も解決していない』…という事になりますよね……ことり。」
ことり「………」
海未「………」
749
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 08:12:31 ID:AuWMueNk
ことり「……海未ちゃんの、言ってた通り……」
ことり「…せめて…穂乃果ちゃんの前では……元気な姿でいようって……頑張ってたんだけどな……」
海未(…ことり…)
ことり「………」
海未「ことり…貴女は、私と穂乃果の大切な幼馴染みで…そして親友です。」
ことり「……うん。」
海未「もしも…穂乃果本人には、どうしても言えない…そんな悩みが、貴女の中にあるのなら。」
海未「決して、遠慮等はせずに。私に…『いつでも』相談して下さいね。」
ことり「……やっぱり……すごいなぁ…海未ちゃん……」
750
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 08:41:10 ID:AuWMueNk
ことり「…今はまだ…私が『それ』を、上手く言えないって事まで……ちゃんと分かってくれてるなんて。」
海未「当然です。私が一体、貴女と穂乃果の幼馴染みと親友を、もう何年やって来たと思っているのですか?」
ことり「…うん…そうだよね。」
海未「それにです。穂乃果に関しては、今更言うまでもありませんが。私は貴女にも充分、昔から手を焼かされていましたから。」
ことり「あれ…?そうだった、かなぁ…?」
海未「何を言ってるのですか、全く。確かに穂乃果と言えば、昔からすぐに、無茶な事をやろうとしてばかりでしたが。」
海未「その穂乃果が引き起こす数々の無茶に、貴女がすぐに賛同してしまうものですから。更に穂乃果は、無茶を繰り返すばかりで。」
海未「そんな貴女達二人を、私が必死になって止めようとしても。」
海未「貴女達はそれを聞き入れるどころか、二人して私までいつも巻き込んで…!」
ことり「…あ、あはは。あの〜…う、海未ちゃん…?」
海未「ええ、そうです…そうなんです。貴女達に巻き込まれた私は、それこそ毎回の様に…!」
751
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 09:04:20 ID:AuWMueNk
海未「とても怖い思いや、本当に大変な思いを…一体どれだけ経験して来た事でしょうか…!」ゴゴゴ…
ことり「…え、ええっと〜……う、海未ちゃ〜ん…?」
海未「それなのに…それなのに…!貴女達二人ときたら、そんな私の気も知らず…!」
海未「いつもいつも、毎回毎回!ただ困ってる私を、ひたすら振り回し続けてっ!」
ことり「あ、あのね…?もうちょっとだけ、落ち着いた方が〜…い、いいんじゃないかな〜って…」オソルオソル
海未「ことりっ!!」キッ!
ことり「ぴいいっ!?」ビクッ
海未「そんな私が!いつも貴女達に振り回され続けて、ずっと大変な思いばかりし続けてきた!その私が、ですよ!?」
ことり「は、はいぃ〜!」ブルブル
海未「何時、如何なる時も!そして今、この時も!」
海未「貴女達二人の側から、決して離れる事が無かったのは……何故だと思いますか?」
752
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 09:41:43 ID:AuWMueNk
ことり「…え…?」
海未「ええ…そうです。貴女達二人と共に重ねてきた、その沢山の無茶を…一緒に過ごしてきた、これまでの長い時間を。」
海未「私は…唯の一度だって、後悔した事は…なかったからなのですよ?」
ことり「……海未ちゃん…」
海未「確かに私は、いつも穂乃果と貴女に巻き込まれてばかりで。その度に、何度も大変な目に遭っていました。」
海未「ですが…それと同時に。決して自分だけでは見られなかった、本当に素敵な新しい世界を。もう数え切れない程に、見せて貰ってきました。」
ことり「………」
海未「そして…穂乃果や貴女と共に、私がスクールアイドルを始めると決めた時にも。」
海未「その大切な事を、私に気付かせてくれたのは……いいえ……改めて、思い出させてくれたのは。」
海未「他の誰でもない、貴女だったではありませんか…ことり。」
ことり「…うん…そうだったね。」
753
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/03/02(水) 10:11:45 ID:AuWMueNk
海未「ことり…私は、穂乃果にだけでなく。貴女にだって、とても感謝しているんです。」
海未「私が前に進める様になった、その大事なきっかけを与えてくれた…貴女にも。」
ことり「…海未、ちゃん……」
海未「だからこそ…私は思っているのです。」
海未「貴女が何かに困っていたり、苦しんでいる時には。そんな貴女の力になれる親友、幼馴染で…私は在りたいと。」
ことり「……海未…ちゃん……っ……ぅ………」
海未「ですから…ことり。貴女が悩んでいる時には、決して遠慮する事なく。どうか私にだって…頼って欲しいのです。」
ことり「……うんっ……海未、ちゃん……ありが、とう…っ……うっ…ぐすっ………ふっ…ふえ〜ん……」
海未「全く…貴女は昔から、一人で抱え過ぎなんです。いつも自分の事になると、我慢ばかりしてしまって。」
ことり「…ぐすっ……だって、だってぇ……ひっく…っ……」
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