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穂乃果「千歌ちゃん」千歌「穂乃果お姉ちゃん」雪穂(………)

1 ◆bK3.D2B8eM :2019/03/13(水) 06:17:46 ID:h4dW1d8.
・雪穂視点(全編)
・穂乃果と千歌は同学年の設定
・他オリジナル改変設定有り
・穂乃果ハーレム要素有り
・キャラ崩壊要素多少有り
・全体的に地の文比率高め
・安心と信頼のご都合主義展開
・全十章(予定)
※SS初挑戦&初投稿です(ネタで原型の一部となる短文を書いた事はあります)
※以前別所で見かけたネタコメをきっかけに妄想を膨らませたものです
※多くのSS作品の影響を受けまくっているためネタ被りが色々あると思います

以上、OKの人はどうぞ宜しくお願いします

435 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 10:36:18 ID:x4soCUzg
先程までは、あの奇妙なパフォーマンスに呑まれてしまって、すぐには分からなかったが…

恐らくこの少女は、自分達が先に見つけていたあの少女の、友達か関係者…或いは、ただのお人好しで。

先に自分達が捕まえていた少女を連れて行こうとしていたのを、きっと止めに来たのだろうと。


それにやっと気付いた男達は…揃って歪んだ醜い笑い顔で、下品に舐め回す様にことりの姿をジロジロと見る。

その悪意に満ちた目が、更に男達に気付かせる。むしろ、こっちの方が大事な収穫だとでも言わんばかりに。

そう。目の前で怯えているこの少女も…自分達にとっての最高級の獲物、そのものであった事に。


新たな極上の獲物を見つけ、下卑た笑いを口に浮かべてジリジリと…ことりに近づいてゆく男達。

しかしながら、千歌の腕を掴んでいた男だけは、同じ様な醜い笑みを見せながらもその場に留まったままでいる。

こういった事に関しては、非常に用心深く狡猾な連中であった故に…この局面ですらも男達に隙は無かった。


激しい恐怖と重圧に押し潰されそうになるのを、懸命にずっと絶え続けて。

いつ緊張の糸が切れてもおかしくない状態の中でありながらも、必死に歌と踊りで時間を稼ぎ。

その一方で、全力で思考を巡らせていた…そんな状態で、心身ともにエネルギーを消耗し続けていたことりは…


もう、その糸が切れる寸前だった。

436 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 10:47:11 ID:x4soCUzg
このままでは、千歌だけではなく…自分も捕まってしまう…

なら、せめて…この場から自分だけでも逃げて、誰かしら助けを呼んだ方が…

そうした方が…まだ千歌を救う可能性が、少しは…あるのでは……


ボンヤリと、そう頭に浮かんだことりだったが…すぐにその考えを搔き消し、唇を噛み締めた。


ことり(そんなこと……出来るわけ、ないよね…)

ことり(…もしかしたら、私が捕まっちゃったせいで…後でみんなに、余計に迷惑をかけることになるかも知れない…)

ことり(でも…でも…!今の…あんな姿の、千歌ちゃんだけ置いて…自分だけ、逃げるなんて……)


ことり(やっぱり……私には、出来ないよ…っ!)


だから。


必死で、男達には抵抗して…少しでも時間を稼ごう。

そうすれば、どんなに可能性は少なくても。

何かチャンスは、そこで生まれるかも知れない。

437 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 11:07:42 ID:x4soCUzg
ことりは思う。

そうだ。今の自分が一番やってはいけない事は、

ただ諦めてしまう事なんだ、と。


ことりは考える。もしも、これが穂乃果だったら。

ずっと昔から…そして今だって、自分が大好きな…あの穂乃果だったのなら。

この今の状況だって、絶対に諦めたりしない。


初めて出会った幼い頃から、ずっと見てきて…ずっと信じて、付いてきて…

大切な幼馴染みで、大切な親友……そして………

そんなかけがえの無い存在で、眩しい笑顔がよく似合う少女の姿を、ことりは胸に想い浮かべていた。


だから…自分も、そう在りたい。

彼女の様に、絶対に諦めたくないんだ。


そう覚悟を決めたことりは、

今立ち向かうべき相手達を見ている自身の目に…強く力を込めた。

438 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 11:26:16 ID:x4soCUzg
そんなことりのすぐ目の前には。

男達のグループの中でも、特に身体の大きな男が…ことりを見下ろす様に立っていた。

この中央に立つ男に従うかの如く、その左右のやや後ろでは別の数人の男達が立っている。 


どちらにしても。ことりの逃げ道は、既に失われている状況だった。

そして…恐らくは、この男達のリーダーと思われる中央の大きな男が、

ことりの細い腕を自ら掴もうと…その太くて荒々しい腕を、ぬっと伸ばした。


これから自分は、必死で抵抗しなくてはいけないのに。

ついさっき、そう強く決心したばかりだというのに。

頭では分かってはいながらも、おぞましいまでの恐怖が…またしてもことりを襲う。


ことり(っ!!…穂乃果ちゃん…っ!!)

439 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 11:38:58 ID:x4soCUzg
心の中でそう叫び、目を瞑って縮こまってしまうことり。


ことり(ダ、ダメ…!早く、早く目を開けなきゃ…!それに、時間を…少しでも…!)

ことり(お願い…お願い…!私の体、私の目!…動いて……ねえ、動いて…!)

ことり(…お願いだから…お願いだからぁ……動いてぇっ!!)


ここまで強く、ことりが願っても…

完全に固まってしまっている今の体は、ことりの願う様に動いてはくれなかった。


これでもう…万事休すだった。


その筈だった。


ところが。


完全に追い詰められていた筈のことりが、

次の瞬間には乱暴に掴まれていると思っていた、その自分の腕には…

一向に、何の感覚も迫っては来る事が無いままだった。


ことり(…………え?)

440 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 12:03:10 ID:x4soCUzg
それを不思議に感じたことりが、恐る恐る…ゆっくりと目を開くと…

すぐ目の前にいた男は、何やらキョロキョロと周りを見渡していたのだった。


何故なら…このリーダー格の男は、ことりの腕を掴むよりも先に。

自分や仲間の男達と同じく、これまで気付いていなかったことりよりも、先に。

少し前から自分達の周りに起きていた変化に、今になってようやく気付いたからだった。



男達は、自分達にとって重大なミスを既に犯していた。

ことりを追い詰め、更には千歌への隙も見せなかったまでは、まだ良かったのだが…

そこで素早く動かなかった時点で、余りにもツメが甘過ぎたのだ。


本来なら、まずは千歌を捕らえていた男が、そのまま無抵抗な千歌をすぐ車に乗せるべきだった。

その際にはことりを誘導する為に、なるべくワザと見せつける様に実行すれば、より効果は覿面だろう。

元々動けない上にそれに激しく動揺するのが目に見えてることりを、次にアッサリと捕まえてしまえばいい。

441 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 12:26:32 ID:x4soCUzg
もしことりが、千歌を助けようと自分から車の方に向かってゆくというのであれば。

それこそ飛んで火に入る何とやらで。その勢いのままに、車へと押し込んでしまえばいいだけの話だ。

後は、運転をスタンバイしていた役目の男が車を出して、男達は用の無いこの場を去るのみだ。


仮に誰かに見られていたとしても、その対策として男達の車にはアレコレ細工をしてある。

車の中には、もし捕らえた獲物が暴れても大人しくさせられる様にと、色々なブツの用意もしてあった。

つまり男達は、さっさと二人を捕まえて車に入れてしまって、ここから離れればよいだけだったのだ。


本当に、たったそれだけで済んでいた事だった。

それさえのみを実行していれば、男達は極上の獲物を二つも手に入れて、

何もかもが自分達の望むままに、上手くいっていた筈だったのだ。

442 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 12:40:43 ID:x4soCUzg
そんな実に単純明快な事に、仲間内の誰もが気付かなかった時点で。

ことりを捕まえる事に、無駄な人数と時間を掛け続けていたせいで。

男達にとって、最早それは取り返しの付かない致命的なミスとなっていた。


きっと中学時代の雪穂が、この愚かな連中の行動の手順を知れば、

何の感情も無い、非常に無機質な表情をするに違いないだろう。


故に。男達の命運は、ここでもう尽きていた。

この愚かな者達に残されていた道は、既に唯一つの方へと決まっていたのだった。

443 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 12:52:30 ID:x4soCUzg
ワイワイ……ガヤガヤ……


今。

ことりと男達の周りには…数多くの人々の姿があった。


そう。この男達とことりが気付くよりも、少し前から。

やや離れた位置から、この場を大きな波で囲むかの様に…この場には、次々と多くの人々が集まっていた。

更には、近くのビルや他の色々な建物の窓からも、沢山の人達がこの場へと顔を覗かせている。


そんな中で…最初に反応した何人かをきっかけに。

集まっていた人達は、次々と気付いてゆく。


以前この街を大熱狂させ、その後も伝説とまで言われ続け。今でも大人気のスクールアイドル「μ's」…

その最初期から活躍していたメンバーの一人であり、数々の秀逸な衣装の担当としても有名で。

しかも、この街ではもう一つの名前でも知れ渡っていた、伝説のカリスマメイド。


そんな一人の少女…『南ことり』の存在に。

444 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/05(水) 12:55:03 ID:x4soCUzg
今回は、ここまでとなります。
気付いて読んで下さった方、ありがとうございました。
次回もまた、引き続きどうぞ宜しくお願いします。

445 名無しさん@転載は禁止 :2019/06/07(金) 22:42:16 ID:JMNczkNA
久々に読み返そうと思って来たらまた作者さん来てくれたんだね、お久しぶりー
また次の話も楽しみにしてるよー

446 名無しさん@転載は禁止 :2019/06/08(土) 06:04:08 ID:.7VI8yOc
穂乃果に睡眠薬飲ませて乱暴しようとした中学時代の同級生(>>114)といいこの男たちといいちょっと治安悪いイメージだね
でもそれを踏まえたら本編が女性だらけで平和な世界観なのもしっくりくるww
(作者さんへの悪口ではないよ、念のため)

447 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 09:03:41 ID:KTg5HP1s
「…ねえねえ、あそこにいるのって…もしかして、ことりちゃんじゃない…!?」

「ウソ!?あのμ'sの南ことりかっ!?マジかよっ!!」

「だってだって!さっき聞こえた、あの声…間違いないよ、絶対!あの脳トロボイスはっ!」

「きゃーっ!ことりちゃんだーー!お願ーーい!おやつにしてーーーっ!!」

「ことりちゃーーん!愛してるよーー!!ちゅんちゅーん!ちゅんちゅんちゅーーん!!」


ワイワイ…ガヤガヤ…


「あれ?今日はことりちゃん、仲良しの海未ちゃんや嫁の穂乃果ちゃんとは、一緒じゃないのかなー?」

「バッカお前、嫁っつったらことりちゃんの方だろ。穂乃果ちゃんって実はイケメンだから、旦那ポジになるだろうしな。」

「えー?どっちも女の子同士なんだから、私は両方がお互い嫁派かなー。そして教会で、二人でウェディングドレス着て〜!きゃあ♪」

「今一緒にいるあの女の子って、ファンの子かな?それとも、ことりちゃんの友達か知り合いとか…へえ、あの子も可愛いじゃん。」

「でも、何か元気なさそう?……もしかして、禁断の三角関係だったり!?いや実は海未ちゃんも絡んでて四角!?きゃああーー!!☆」


ワイワイ…ガヤガヤ…

448 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 09:09:10 ID:KTg5HP1s
「…そういやさ、一緒にいるあの男の人達って、誰なんだろうね?」

「記者かスタッフとか?何かのインタビューか、それとも撮影でもやってるのかなー。」

「街を歩いてたことりちゃんが、芸能関係者に捕まった感じだったりして。」

「…でも、なんかちょっと…ヘンな雰囲気、じゃないかしら…?」

「あんたも、やっぱそう思う?実は私も、なんかヘンかなーって…」 


ザワザワ…ザワザワ…


「やっぱおかしいよね?あの男の人なんて、一緒にいる子を捕まえてる様にしか見えないし。芝居にも見えないよ。」

「…だよな。ガラの悪そうな男共が数人がかりで、可愛い女の子達にガチで絡んでるようにも思えるんだが…」

「あのさ、側に止まってるあの車だけど…アレおかしくない?窓、真っ黒だし…それに、なんでナンバーが見えないの?」

「うわっ、マジじゃん!?…これって、なんかヤバいんじゃないか…?」

「おいおい、どうする?もう通報しといた方がいいのかな?」


ザワザワ…ザワザワ…

449 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 09:25:54 ID:KTg5HP1s
集まってくる人の数は、今や増える一方だった。


男達もことりも、共に互いのやりとりに意識が行っていた為に中々気付かずにいたのだが、

何時頃からか、さっきまで降り続けていたと思っていた雨は…今はほとんど止んでいたのだった。


その影響で、街を往く人々の動きも、徐々に活発になり始めていた矢先の事。
   
雨音が止んだこの空間に響き渡っていた、特徴的で可愛らしい歌声。

その歌声に引き寄せられた人達が、次々とこうして沢山集まって来ていたのだ。


この予想もしていなかった信じ難い状況に、明らかに狼狽し始める男達。

目の前の女の子のせいで、自分達はこんなにも多くのギャラリー達の注目を集めている。


それは男達にとっては、最悪とも呼べる状況となってしまっていた。

もしもこんな状態で、この女の子達にやましい行動等を起こしてしまえば…

この男達でも、その先を想像出来る程度の判断力は、まだ流石に残ってはいたのだ。

450 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 09:43:55 ID:KTg5HP1s
その瞬間だった。

  
ことり「…っ!!」   


この隙を見て、少し離れた男達の死角にそっと移動していたことりは、千歌の方へ向かって全力で走り出す。

日々のレッスンで鍛えられていた脚力は、今はこの時の為にあった。


μ'sのメンバーの中では、特別足が速かった訳ではないことりだったが、

堕落した世界の中で長い間、数々の毒によって自らの体内すら冒し続けてきた者達、

そんな連中相手には、充分過ぎる程の機敏な動きだった。


先程まで、やたら遅い口調の歌声とゆったりとした動きを、ずっと目にしていた男達は。

その突然の動きのギャップに驚きが隠せなかった上に、とうに鈍っていた自分達の反射神経では、

ことりの動きを止めるどころか、手を伸ばす暇すら与えては貰えなかった。

451 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 10:13:08 ID:KTg5HP1s
男達の間で更なる動揺が走っている隙に、ことりは千歌の手を強く取り即座に駆け出す。

千歌の腕を掴んでいた男も他の男達と同様に、街の人々の出現と今のことりの行動に動揺していた為、

ことりは、自分の想像以上に力の緩まっていたこの男の太い腕から、いともあっさりと千歌を取り返す事に成功していた。


しかし、千歌はまだ意識が朦朧としていて、自ら走る事までは出来ない状態となっている。

このまま無理矢理引っ張って走って行ったとしても、ことりの力ではすぐに限界が来てしまう。


勿論、それはことりも充分に承知していた。

それでもことりは、千歌が転ばない様に注意を払いつつ、

人々の波にぶつからない様に、出来る限りのスピードで走る。


そして、男達が集まっている場所から約20メートル程まで離れた位置で、立ち止まり…後ろを振り返る。

ことりの予想していた通り、やはり男達は二人を追って来てはいなかった。


ことりからしても、こんなにも周りからの視線を集めてしまっていては、

流石にあの男達でも、後手に回らざるを得ないであろうと…

先に充分に察していた上での、この思い切った行動だったのだ。

452 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 10:27:10 ID:KTg5HP1s
そんな現状への自分の予想が、今ハッキリとした確信となり。

あの男達から巧く隙を突いて、こうして無事に千歌を引き離す事にも成功したことり。


そのことりが、次に取った行動は…


ことり「すうぅぅうう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……」
 

その場で、その小さな口を出来る限り大きく開けて……思いっ切り、息を吸い始める事だった。


そして。


ことり「みなさぁーーーーーんっ!!聞いてくださぁーーーーーいっ!!」


この場にいる、大勢の人々に向けて…

     
ことり「あのーー!!男の人たちはぁーーーーーっ!!」
 
ことり「とっても優しくてーー!!かわいい女の子でーーーっ!!私の大事なーー!!お友達をーーーっ!!」
    
ことり「数人がかりでーー!!乱暴に車に乗せてーーー!!攫っていこうとしたぁーーーーーーーっ!!」

453 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 10:32:21 ID:KTg5HP1s
ことり「とっても、とってもーーーっ!!悪い人たちなんですーーーーーっっ!!!」



男達の公開処刑を執行した。



ザワザワザワ…ッッ!!


その瞬間から。

今までことりに向けられていた、この場に居た全ての人々の視線は…

鋭い刃と化して、そのまま男達へと移行していた。


思いもしなかった出来事に、ギョッ!?となって慌てる男達。

一人の少女の容赦無い暴露によって、数多くの突き刺さる様な視線を…今、一斉に自分達に向けられてるのだ。

そして、未だに自分達がこの場に留まっていた事の悪手ぶりに、ようやく気付くも…時既に遅しだった。

454 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 10:45:35 ID:KTg5HP1s
「みなさぁーーーーん!!懲らしめてあげて欲しいでーーーーす!!ちゅーーーーーんっっ!!!」



これでトドメだった。



即座に警察や警備会社へ電話する人達。

周りに呼びかけて、更に人を呼んで集める人達。

男達の前に出てゆく腕っ節に自信のありそうな人達まで。


そして遠くからは、早くもサイレンの音が聞こえていた。


焦りまくる男達だったが、自分達の乗って来た車でこの場から逃げようにも、

集まって来ていた沢山の人達の輪に完全に囲まれており、それも叶わぬ事となっていた。

それを暴力に任せて振り払おうものなら、自分達の立場は更に悪くなってしまう。


そんな状況に置かれていて、最早完全に詰み状態となったこの男達が、

ことり達のいる場所まで辿り着く事は…もう決して無いだろう。

455 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 11:00:03 ID:KTg5HP1s
ことりは、横にいる千歌の手を、今度は優しく…そっと包む様に取りながら。

あの男達へと注目が集まってる間に、自分達の事が周りの人達に気付かれない様にと注意しつつ。

集まっていた人波の中から、千歌と共にそっと抜け出した。


ことり(街のみんな。助けてくれて、ホントにありがとう…!)


それから暫くの間、街からある程度離れた場所まで、少し早歩きで移動した後。

まずは長い時間ズブ濡れの千歌を着替えさせようと、ことりは現在地から近い自宅へ向かう事を決める。

そして、千歌の手を改めて優しく握って、今度はゆっくりと二人で雨上がりの道を歩いてゆく。



ことり(…っと、いけない…穂乃果ちゃんやみんなに、千歌ちゃんが見つかったことを伝えないとね…きっと、みんな心配してるし。)


ことりは一度立ち止まり、ポケットからスマホを取り出して穂乃果へと連絡を…取ろうとする前に。

少し考えた後、とりあえず今は先程までの騒ぎの事は一旦伏せて、現状で必要最低限の事のみを伝える事にした。


ことり(まあ、後ですぐにバレちゃうかも知れないけど…私も街のみんなには、何かの形で後からお礼を伝えたいし。)

ことり(でも今は、いちばん大事な千歌ちゃんのことだけにしておこう…早く千歌ちゃんを、着替えさせてあげたいからね☆)

456 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 11:10:07 ID:KTg5HP1s
そう決めると、ことりは穂乃果へのコールのボタンを押すのだった。



ことり「……という訳なの。もう大丈夫だから、穂乃果ちゃんも安心してね☆」


穂乃果『うん!…ことりちゃん、本当に…本当に、ありがとうねっ!』

ことり「いえいえ〜、どういたしまして♪」


穂乃果『ホントに良かったよぉ〜…あ!まだ探してくれてるみんなには、私の方から伝えておくからね!』

ことり「うん。じゃあ、お願いしちゃおうかな。」


穂乃果『えっと、それでね。ことりちゃんには千歌ちゃんの事、本当にそのままお願いしてもいいのかな?』

ことり「勿論だよ〜。私が言い出したことなんだし!それに私だって、千歌ちゃんのことが大好きだから☆」


穂乃果『ううっ、ことりちゃ〜ん…何から何まで、本当にありがとう…!私もね、ことりちゃんのこと大好きだよっ!!』

ことり「きゃあ〜♪えへへ〜、すっごく嬉しい〜///ありがと〜穂乃果ちゃ〜ん♪ことりも穂乃果ちゃんが〜、もう大大大好きです☆」

457 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 11:19:12 ID:KTg5HP1s
穂乃果『…な、なんかちょっとテレくさいね…///そ、それじゃあ…また後でお互い連絡し合うってことで、お願いね!』

ことり「は〜い、了解しました〜♪」


穂乃果『詳しい事情とかは、その時にまた話すから。よろしくね!』

ことり「うん、わかった〜。慌てなくても大丈夫だからね?またね、穂乃果ちゃん♪」


穂乃果『ありがとう!じゃあことりちゃん、また後でねー!(プツン)』



ことり(…ふぅ〜…)

ことり(えへへ…穂乃果ちゃんに…大好きって、言ってもらっちゃった☆やんやん〜♪)


ことり(……千歌ちゃんを、助けられて…ホントに、ホントに……良かったぁ……グスッ…)



無事に連絡も済ませ、改めて気持ちを落ち着ける事が出来たことりは、

再び千歌の手を優しく引いて、自宅への道を二人で歩き出した。

458 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 11:26:51 ID:KTg5HP1s
二人でゆっくり歩きながら、ことりは隣に居る千歌を横目で見る。

その千歌は…まだ虚ろな表情をしたままだった。


詳しい事情はまだ知らない。だから何があったのかも分からない。

ただ緊急事態として、自分にも穂乃果からの連絡があった為、

まずは、こうして行動を取る事が最優先という状況だったからだ。


ことり(…でも、きっと大丈夫。)


根拠は特に無かったが、ことりはそう思っていた。


まだ千歌と仲良くなってからは、それ程の時間が経ってはいなかったのだが、

ことりは千歌から、穂乃果によく似た…それでいて穂乃果とは異なる、また別の何かを。

何だか、とても大きそうで不思議なものを。ボンヤリながらも以前から感じ取っていたのだった。

459 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 11:38:30 ID:KTg5HP1s
それは…初めて出会った幼い頃から穂乃果に惹かれ、

ずっと穂乃果の事を見続けてきていた、ことりだからこそ…

雪穂と同じ様に、気付く事が出来たものだったのかも知れない。


ことり(千歌ちゃんは、今はきっと雨の日で…千歌ちゃんの中の元気さんが、お休みしてるだけ…)

ことり(だから…うん!大丈夫だよ♪)


右手で千歌の手を、しっかりと握ったまま。

そう心の中で思いながら、ことりは空を見上げる。


ことり(だって…どんなに強い雨でも、いつかは止んで…)

ことり(眩しい日差しが、必ず…みんなを照らしてくれるから。)


そして、ことりは空に向かって…左手を大きく掲げた。


ことり(そう。今の…このお日様みたいに、ね♪)

460 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 11:57:02 ID:KTg5HP1s
今回は、ここで一旦終了となります。

気付いて読んでメッセージを下さった方々、どうもありがとうございます!
既に本編が完結している作品ですので、今回はまったりやっておこうと思っていますが、
こうしてコメントを頂けるのは、やっぱりとても嬉しいです><

作中内での「悪質な男性モブ達」についてですが、例えば、頂いたご感想の中でも有りました様に、
公式作品での「ほぼ女性だけの平和な世界」も、安心感が有ってとても良いですし、自分も好きです。
ただ、やはり現実では総人口の約半数が男性ですし、その中にはああいった輩達も多く実在しています。

そういった存在を、作中でも意図的に若干大げさな描写として、何度か取り入れています。
その為に人を選ぶ内容になっている事とは思われますが、この作中での穂乃果達の周りの優しい世界が、
どれだけ奇跡的なバランスの上で成り立っているのか…それは、自分達が目立つ存在故に闇側の人間達からも狙われ易く、
そして。それらの存在から迫って来る数々の問題や危機に、自分達が立ち向かってきたからこそ、掴めている平和な世界なんだと。

という感じなものを、SS二次創作という形をお借りして、自分なりに表現してみたくて…このような作風となりました。
正直、それをちゃんと文章に出来ているかと問われれば、圧倒的力量不足の自分ですので…全然サッパリなのですが;
それでも、もしほんの少しでも読んで下さった方々にその感じが伝わって貰えれば、すごく嬉しく思います。
後、悪党共は最後に必ず報いを受けさせるのもお約束としております。これ、超重要です(キッパリ)

以上、長々と失礼しました。

461 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/08(土) 11:58:22 ID:KTg5HP1s
それでは、お付き合い頂きまして、本当にありがとうございました。
恐らく今回の話は次回で完結となりますが、このまま最後までお付き合い頂ければ幸いです。
次回も引き続き、どうぞ宜しくお願いします。

462 名無しさん@転載は禁止 :2019/06/09(日) 12:33:51 ID:HJgF0hm2
μ'sとAqoursの共演が来年1月に決まったこと踏まえて改めて読むと結構胸熱
それはともかくいくら周りに味方がいてくれたとはいえ大声出せるなんてことりちゃん結構度胸あるなぁw

463 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 12:11:53 ID:r77BBfpM
この日より、暫くの時間が経ってからの事。


あの時の件については、なるべく必要以上に周りには心配掛けない様にしたいと、

ことりは街の人達への感謝の言葉を、ネットを通して個人の範囲のみで伝えるようにしていた。

だが、本人もある程度の予想はしていた通りに、やはりこの件は結構な規模で知れ渡る事になる。


それは、事の始まりのきっかけとして深く関わっていた雪穂にとっても、例外ではなく。

この件を知った雪穂は、どうか詳しい事情を話して欲しいと、すぐにことりへと願い出るのだった。


あの日の穂乃果との最初の電話の後からも、繰り返し穂乃果と連絡を取り合っていたことりは、

当初の雪穂と千歌の件も既に聞いて知っていた為、いずれ雪穂にも知られるかも、とは思いつつも…

それでも雪穂への気遣いから、あの雨の日の事は、自分からはなるべく人に話さないでいる様にしていた。


しかし…どうしても本当の事を知って、それを受け止めたい。その上で自分のやるべき事をしたい。

そう言って譲らず、深く頭を下げて懇願する雪穂の姿に、結果ことりが折れて…全てを話すという形となった。

464 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 12:24:18 ID:r77BBfpM
そして。

雪穂とことりが、二人だけで話の出来る場を設けたその日。

ことりの口から直接、あの日に起きていた出来事の全貌を知る事となった雪穂。


自分の予想していた以上に、とても過酷な状況だったその事実に対して、

激しい衝撃を受けた雪穂は…暫くの間、そのショックで言葉を失っていた。


千歌だけでなく、捜索に協力してくれていたことりまでを、そんな状況に追い込んでしまった事。

その原因を作り出してしまった自分自身への、やりきれないまでの深く重い後悔。

それを雪穂は、痛みで気持ちが張り裂けそうなまでに、身に染みて感じていた。


そんな思いを、その身に強く宿しながら。

何とか冷静さを徐々に取り戻した雪穂の頭の中では…

以前ことりが自分に言っていた言葉が、再び思い浮かんでいた。

465 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 12:30:46 ID:r77BBfpM
ことり『だからね?………千歌ちゃんを救ったのは…』


ことり『危ない状態だった千歌ちゃんのために…限られた状況の中で、

    自分にできることを、精一杯頑張った…穂乃果ちゃんなんだよ♪』


確かに、その通りでもあった。

あの時の穂乃果の迅速な行動がなければ、本当に全てが手遅れになっていた。


雪穂(…だけど、それだけじゃなかったから…だったんだ。)


あの言葉は、その現場に居合わせたことり本人にも、同じく言える事だったに違いない。

穂乃果に向けての言葉を、ことり自身も体現していたからこその、奇跡的な救出劇だったんだ…と。

そう考えながら雪穂は、ことりの存在がこの件でどれだけ大きなものだったかを、改めて実感する。

466 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 12:43:53 ID:r77BBfpM
ことり「…本当はね…すごく怖かったよ。自分が、何をどうすればいいのか…もう、全然わからなかったの…」


その言葉を聴いて、雪穂は…きっと自分がことりの立場でも、同じだっただろうと…心の中で強く思う。

もしも自分だったら。ことりの様に機転を利かせて素早く行動する事が、果たして出来たのだろうか?とも、雪穂は考える。


それこそ中学時代の様に、事前にそれなりの時間さえ有るのならば、幾らでも結果を出せる自信が雪穂にはあった。

だが、この件に関しては全く状況が違う。ターゲットに対して罠を張る時間どころか、思考する時間すらまともに無く…

しかも相手は…平気で誘拐という犯罪を行う上に、自分にも危害を加える事に何の躊躇も無いであろう…非常に恐ろしい連中だ。


雪穂 (…もし私だったら…頭で考えてばかりで、それも上手くまとまらなくて…

    そのせいで、全然動けなくなっていた可能性だって…充分、有ったと思う。)

467 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 12:57:33 ID:r77BBfpM
雪穂 (そして…ただ、焦ってばかりで……結局、間に合わずに…手遅れに…なってしまって……)

雪穂 (何も出来なかった…そんな自分を、一生後悔する事だって……もしかしたら、あったかも…知れないんだ。)


そう考えると、苦しくて何とも居たたまれない気持ちでいっぱいになる雪穂だった。


あの時の千歌…そしてことりまでが、とても危険な目に遭う状況を作り出したのは、

他の誰でもなく自分自身だったと…そう痛感している雪穂にとって、

もう今では全て解決して終わった事とはいえ、それが辛い事実に変わりはなかった。


雪穂 (…でも、みんなが…助けてくれた。千歌お姉ちゃんを…そして、こんな私までを。)


千歌が無事だった事によって、自分も救われたという事。

それを雪穂自身が、他の誰よりも一番に分かっていた。


故に雪穂は、そんな大切な仲間の一人一人に、

あの日からずっと絶える事なく、心からの感謝を胸に抱き続けていた。

468 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 13:13:06 ID:r77BBfpM
その中でも特に…非常に厳しい限られた状況の中で、

精一杯の行動によって、大きな力となってくれた二人の存在。


それは、的確な状況判断が問われる中でも、素早い行動で道を紡いでくれた穂乃果。

そして、危険で恐ろしい相手に勇気を振り絞って、千歌を取り戻してくれたことり。


雪穂 「私、本当にみんなには…何度お礼を言っても足りないくらいだって、思ってます。ただ、やっぱり…」


雪穂 「勿論、みんなの力が有ってこそだったと、分かっていますけど…

    それでも…穂乃果お姉ちゃん、そして…ことりさんには…特に…」


気が付けば、そう口にしていた雪穂に対して…

ことりは、とても穏やかな表情で告げる。

あの時の自分の中で、『勇気』の源となっていた…その大切な存在を。

469 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 13:22:41 ID:r77BBfpM
ことり「あのね、雪穂ちゃん。」

ことり「あの時の私がね…もう、本当にどうすれば…って挫けそうになった、その瞬間に…」

ことり「私の中に、穂乃果ちゃんの顔が思い浮かんだの。」


雪穂 「穂乃果お姉ちゃんの、顔…ですか?」

ことり「うん。それでね…こんな時、穂乃果ちゃんなら…一体どうするんだろうって…そう思ったの。」


雪穂 「…お姉ちゃん…なら…」

ことり「雪穂ちゃんは、もしも穂乃果ちゃんなら…どうしてたって思う?」


雪穂 「……きっと…後先の事なんて、何も考えなしに…まずは、その場に突っ込んでいくんじゃないかって、思います。」

ことり「だよね♪」


そう言って、ことりはクスクスと笑う。

雪穂には、そのことりの笑顔が…何だか嬉しそうにも、そして誇らしそうにも見えた。

470 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 13:32:27 ID:r77BBfpM
ことり「だから、私もそうしたの。だって私、もともと後先なんて考える余裕なんてなかったんだから。

    それより今は、あの人たちが千歌ちゃんを連れていなくなっちゃうのを、まず止めなきゃって。」


雪穂 「………」


ことり「もちろん、雨がやんで…それで私に気付いた街の人たちが集まってきて、助けてくれるなんて…

    全然、考えてもいなかった。でも、私が頑張って動けたから…結果として、そうなってくれた。」


雪穂 「…そう、ですね。」


ことり「でも、きっと私一人じゃ無理だったと思うの…だけど、私には穂乃果ちゃんがいてくれた。

    その場にはいなくても、私の中にいてくれて…あの時も、何度も私に…道を教えてくれた。」


雪穂 「穂乃果お姉ちゃんが…道を…」


ことり「うん。追い詰められて…一瞬『自分だけでも逃げて、助けを呼んだ方が…』って、思いかけた時に…それでも逃げかったのも。」

ことり「私に気付いてくれた街の人たちに…一生懸命に、助けを呼びかけた時も…きっと穂乃果ちゃんなら、そうするだろうって、思ったから。」


ことり「だから私、自分は一人じゃないんだって、信じることができて……最後まで諦めずに、きっと頑張れたんだなぁって。」


雪穂 「……ことりさん…」

471 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 13:48:54 ID:r77BBfpM
雪穂は、ふと想像してみる。

今自分が頭の中で思い描いた、もし穂乃果だった場合の、その行動の数々。それは…

ことりが思い描いて、実際に行動まで起こしたものと…見事なまでに重なっていた。


確かに、もしも穂乃果だったのならば。

まずは、頭で考えるよりも前に。千歌を攫おうとする連中の元へと、一直線に走ってゆき。

例え相手にギリギリまで追い詰められたとしても…決して逃げる事無く、ただ立ち向かい続け。


そして、味方となってくれるかも知れない人達が、その場に次々と現れたのならば…

その全ての人達に、精一杯の大きな声で呼びかけて。迷う事無くその力を貸して貰う事だろう。
 

ことり「だから前に、雪穂ちゃんに言ったんだよ?千歌ちゃんを救ったのは、穂乃果ちゃんだって☆」


以前ことりが雪穂に伝えていて、つい先程にも雪穂が思い出していた…その言葉の意味。

それは単に、穂乃果が起点としての最良の行動を取っていたから、という事だけではなく。

実際にその場に居合わせた自分の行動にも、穂乃果の存在は大きく影響していたと、ことりは言う。

472 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 14:06:33 ID:r77BBfpM
そして…それは穂乃果に対して、ことりが絶対的な信頼を抱いているという証でもあった。

そんなことりの、昔から今も変わらぬ穂乃果への想いの強さと大きさを、こうして目の当たりにして…

これ程までに自分の大好きな人に、全幅の信頼を置く事が出来ることりを…雪穂は、少し羨ましく思うのだった。


雪穂 「もう、ずっと昔からでしたけど…ことりさんは、本当に穂乃果お姉ちゃんの事が…大好き、なんですね。」

ことり「うん♪大好き!それに今もこれからも〜、ずっとずっと&もっともっと☆大好き進行形だよ♪」


雪穂の言葉に、ことりは満身の笑顔で答える。


ことり「えへへ♪それに〜、そうゆう雪穂ちゃんだって〜…穂乃果ちゃんの事、大好きでしょ?」

雪穂 「っ!そ、それは…あの///」


ことりからの思わぬ返しに。不意打ちを喰らった雪穂は、思わず焦ってしまう。


ことり「それと〜、『千歌お姉ちゃん』のことも〜…大好き♪なんだよね?」

雪穂 「〜っ!///」


ことり「私も千歌ちゃんが大好きだから♪雪穂ちゃんが千歌ちゃんを〜、どれくらい大好きかなんて分かっちゃうよ〜☆」


そう言ってことりは、とても楽しそうにニコニコと微笑む。

473 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 14:12:57 ID:r77BBfpM
ことり「あーあ…大好きな二人のお姉ちゃんと〜、毎日一緒に暮らしてる…

    ことりはそんな雪穂ちゃんが、とっても羨ましいのです(チラッ)」


雪穂 「も、もう!///…急に、何を言い出すんですか…!///」


ことり「うんうん!今の素直な雪穂ちゃんも〜、とっても可愛いよ♪」

雪穂 「だ、だから…!///」


ことり「前だったら『全然そんな事ないですからっ、ツーン』な〜んて、全力でテレ隠ししてたもんね♪」

雪穂 「〜〜っ//////」


ことり「普段はクールな雪穂ちゃんが、だーい好きな穂乃果ちゃんのことになると、

    ついついツンデレさんになっちゃう♪そんな姿も、すごく良かったけど〜…」


雪穂 「こっ、ことりさん…っ!//////」


ことり「今みたいに、大好きなお姉ちゃんたちのことで真っ赤になっちゃって〜、

    何も言えずに恥ずかしがっちゃう雪穂ちゃんも…やんやん♪最高です〜♪」


雪穂 「〜〜っ!!//////いっ、いい加減にしてくださーーいっ!!//////」


ことり「きゃあ☆ごめんなさーい♪」

474 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 14:25:23 ID:r77BBfpM
ことりにからかわれて、顔を真っ赤にして照れながらも。

少し遅れてではあったが、こうしてあの時の真相を知った雪穂は…


雪穂 (確かに、ことりさんの取った行動には…自分でも言ってた様に、穂乃果お姉ちゃんの存在が大きかったと思う。)

雪穂 (それでも…危険な奴等を相手に勇気を振り絞って、その状況で実際に行動して、千歌お姉ちゃんを助けてくれたのは…)

雪穂 (他の誰でもない…ことりさん自身なんだ。)


ことりの存在が、この救出劇において一体どれ程大きなものだったのか…それを改めて充分に理解していた。


雪穂 (…ことりさん。何度も、私達を助けてくれて…ありがとうございます。

    お姉ちゃん達や私の側に、いつも貴女が居てくれて…本当に良かった。)


そんなことりへの沢山の感謝の気持ちで、胸がいっぱいになる雪穂だった。

475 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 14:33:17 ID:r77BBfpM
番外編 【勇気】 エピローグ



ことり「…え、ホントに?」

雪穂 「はい。特にことりさんには、ずっとお世話になってばかりでしたから。」


ことり「でも、私が好きでやってたことだから…そんなに気にしなくてもいいんだよ?」

雪穂 「そのおかげで、本当に感謝してる事でいっぱいなんですから。せめて私からも、何か御礼がしたいんです。」


ことり「…なんでも、いいの?」

雪穂 「私に出来る範囲にはなりますけど、どうぞ遠慮なく言って下さい。」


ことり「えっと…雪穂ちゃんにお願いというか、許可をもらいたいことでも、いいのかな?」

雪穂 「お安い御用です。でも、そんな事でいいんですか?」


ことり「ホント!?じゃあ是非っ、それでお願いっ!!」


雪穂 「分かりました。では、何なりと言っ…」   
                ことり「あのねあのねっ!?穂乃果ちゃんと千歌ちゃんと…」
                                     雪穂「あ、その辺りのはダメです。」


ことり「まだ最後まで言ってないのに〜っ!?(ガーーーン)」

476 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 14:41:38 ID:r77BBfpM
ちなみに。この時のお願いに関しては、結果としてことりが雪穂を説得する事に何とか成功。

雪穂の二人の姉へのガードが、ここ最近、周囲に対してまた固くなりつつあった為に、

ことりとしては、この今回のチャンスを極力逃したくなかったのもあり…巧みに雪穂を口説き落としたのだった。


その結果。新たに用意していた数々のお揃いのあんな衣装やこんな衣装を、穂乃果と千歌は勿論の事、

以前よりも素直になって、新たな魅力に磨きがかかっていた雪穂にも是非着せてみたい。そんなことりの欲ぼ…『願い』通り、

南ことり主催・高坂家三姉妹の着せ替えショーが、南家にて(お泊り会も兼ねて)四人だけで開かれる事となったのだが…



穂乃果「…………//////(へんじがない。ただの以下略)」

千歌 「…………//////(へんじがない。ただの更に略)」 


雪穂 「ゼエ…ゼエ……や…やっぱり……暴走してる、ことりさんは……き、危険だ…危険過ぎる…っ!!」

477 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 14:57:29 ID:r77BBfpM
ことり「(スッ)え〜?そんなことないよ〜♪」

雪穂 「(ビクッ!!)ヒッ、ヒイィーッ!!?」


ただ何着も着替えさせられるだけでなく、ドサクサに紛れての数々の容赦無いスキンシップ攻撃。

そう、実はことりは「触り魔」である。例えば幼馴染みの三人で銭湯に行ったりする時でも、

ガードの固い海未はともかく。いつも無防備な穂乃果は、頻繁に日々育っている所を触られたりしている。


ただ、今までならこの着せ替えショーでも、まだちょっとしたイタズラの範囲で、

たまにサラッとお触りをする位だったので、やられた方も「くすぐったいよ〜」程度で済んでいたのだが…


しかし。今のことりは『やんやん♪暴走ぶるーべりーとれいん☆』状態で、手加減というものが一切無く。

もう既に、ひたすらその無差別攻撃を喰らい続けていた姉二人は、先に力尽きてしまっており…

この恐ろしいまでの脅威を、今回初めて身をもって知った雪穂も…今やまな板の鯉であった。

478 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 15:07:56 ID:r77BBfpM
ことり「う〜ん…穂乃果ちゃんも千歌ちゃんも〜、なんか、ぐてーってなっちゃったけど…どうしちゃったのかな〜?」

雪穂 「…あ、ああ…あああ……(ゾゾゾゾッ……)」


ずっと待ち望んでいた、ことりにとって本当に久しぶりとなる、今の状況。

更には、今までの二人とはまたタイプの異なる、新たな着せ替え人形が増えた事もあり、

そんなことりのテンションは、留まるどころかドンドン高まってゆくばかりで…


ことり「まあ、次は雪穂ちゃんの番だし〜…今はいいかな♪じゃあ、雪穂ちゃんは〜…

    今度はコレ着てみよっか♪ここのラインがね?かな〜りキワドイんだけど〜…」


雪穂 「………(ガクガクブルブル)」


こ鳥 「今の雪穂ちゃんになら〜、きっと…ううん!ぜったい似合うから♪♪(☆8☆)」

雪穂 「い……い、いっ、いやあああああーーーーーっっ!!!//////」

479 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 15:24:42 ID:r77BBfpM
最早果てしないエスカレートは途切れる事も無く、完全暴走列車と化していることり。


その前には…もう雪穂ですらも。

既に先を逝っている二人の姉の後を追う事になる、その瞬間まで…

ただ、されるがままに。ひたすら振り回され続けるしか道は無いのであった。


ことり(ああぁ〜…今日のことり……とっても、とっても幸せ〜♪ちゅんちゅ〜ん♪)



ふと…あの雨の日の出来事が、ことりの頭の中を過った。


もしも自分が、あの日に勇気を出せず…何も出来ないでいたのなら。

こうして大好きなみんなと過ごせる、かけがえの無い宝物の様な時間は…

もう二度と、来なかったかも知れない。


ことり(…私、あの時……頑張って…頑張れて……本当に、良かった…)

ことり(きっと、この幸せな時間は…神様や、みんなが…ことりにくれた、ご褒美なのかも♪)


そう思いながら、この今日という日の幸せを。尊さを。

深く強く…噛み締めることりだった。

480 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 15:37:13 ID:r77BBfpM
そんなことりの意識が、再び現実へと帰って来た時には…


雪穂 「…………//////(へんじがない。ここも以下略)」 


哀れな三人目の犠牲者が、足元で屍の如くダウンしていたのだった。


ことり「あれあれ〜?……ねえ、雪穂ちゃーん……もしもーし?」


ことり「それに〜……ねえ、穂乃果ちゃーん、千歌ちゃーん?」



今や幸せエネルギーMAX状態、絶好調にて絶賛フル稼働中のことりトレイン。



ことり「起きてくれないと〜、三人とも、このまま〜……」



そのことりに、高坂家三姉妹が振り回され続ける、この南家での長い長い一日は…




ことり「ことりの〜…おやつにしちゃいますよ〜??ちゅんちゅ〜〜ん♪♪」




まだまだ、終わりそうにもない。







番外編 【勇気】



【完】

481 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 15:44:44 ID:r77BBfpM
これにて、この番外編は終了となります。


メッセージを下さった方、どうもありがとうございます!今後のμ'sとAqoursのコラボ、自分もとても楽しみにしています。

この番外編ですが、話自体は本編を書いている頃から頭の中には有った案だったのですが、文章化するのにかなり苦労しました;
それは、長文になった本編に続いて、三人称(と呼べる代物になっているかは非常に怪しいですが…)という視点で話を書くのも、
今回が初めての経験だったかからでした。その為、果たしてちゃんと人が読める文章になっているか、大いに不安ではありますが…
それでも雪穂視点で本編を書いていた時とは、また異なる感じが何だか新鮮で、苦戦しながらも楽しかったです。

昔から文章を読む事自体は大好きでしたが、こうして自分で何か話を書いたりするのは
こちらでのSS投稿が初めてだったので、未だ未熟な上に、まだ分からない事だらけではありますが;
今回の短編での経験も含めて、また何か次に生かす事が出来たらいいな、と思っています。

482 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/12(水) 15:48:41 ID:r77BBfpM
それでは、相変わらず拙い出来の作品ながらも
最後までお付き合い頂きまして、本当にありがとうございました!

483 名無しさん@転載は禁止 :2019/06/13(木) 22:28:45 ID:IIY/LilM
こっちこそ番外編楽しませてくれてありがとねー
ちょっと曇るようなシーンもありつつも作品の世界観を壊さない程度に現実ネタ(例:脳トロなど作中には出ないファンワード)も交えててちょっとニヤけるシーンもあったし
本編とはパラレル世界観でストーリーが進むから作者さんの独自の世界観を存分に楽しめたよー
個人的にはコメントにも丁寧に返事してる作者さんの人間性がよく反映されてるんじゃないかなと思うのだ

SS投稿は初めてだったそうだね?

・誰も手掛けたことのない題材(前にも言ったけどほのちか同世代&同居)を破綻することなく上手く扱った
・初投稿でかつ比較的長編にも関わらずエタらず最後までしっかりと書ききった上、改めて読み返してもテンポよくすらすらと読める
・心理描写が丁寧でこちらにもわかりやすい

といったところが自分にとっては良かったね、作者さんがどう思うかは分らんけど今後の自信を持つきっかけになってくれば幸いです

484 ◆bK3.D2B8eM :2019/06/14(金) 10:13:00 ID:XwpAtpNE
483様へ。

正直、自分には勿体無い位のお言葉ばかりで、大変恐縮な気持ちになりつつも…凄く嬉しかったです。
未熟な書き手で粗も多い作品ながらも、繰り返し楽しんで頂けた事。そして、何度も温かいメッセージを頂けた事。
そんな方がずっと居て下さった事は、こちらで投稿させて貰っていた自分にとって、とても大きな励みとなる経験でした。
今後も、これまでに頂いたメッセージその一つ一つを、自分の中で大事にしていきたいと強く思っています。

この作品に出会って頂きまして、本当にありがとうございました。


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